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宝塚公演会見

紅ゆずる&綺咲愛里新トップコンビお披露目、宝塚歌劇星組公演『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)』制作発表会見

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紅ゆずる&綺咲愛里の新トップコンビ率いる新生星組の披露公演である、宝塚歌劇星組公演『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)』が3月10日、兵庫県・宝塚大劇場で幕を開ける(4月17日まで。のち5月5日〜6月11日まで東京日比谷の東京宝塚劇場で上演)。

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ミュージカル『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)』(※以下、『スカーレット・ピンパーネル』)は、1997年にブロードウェイで初演され、大ヒットを記録したミュージカル。バロネス・オルツィの小説「紅はこべ」を原作に、大革命勃発後の恐怖政治の嵐吹き荒れるフランスで、次々と処刑されていく罪なき貴族たちを救うべく、イギリス貴族のパーシー・ブレイクニーが仲間たちと秘密結社を結成し、スリルと知恵で歴史の荒波に立ち向かう冒険活劇の要素と、それによってすれ違う夫婦の心理描写を描いた娯楽作品は、フランク・ワイルドホーンの数々の名曲と共に喝采を集めた。
このブロードウェイミュージカルに、ワイルドホーンが宝塚版の為に書き下ろした佳曲「ひとかけらの勇気」を主題歌に据え、王大使ルイ・シャルルの救出劇という新たな軸を加えた、小池修一郎の潤色・演出による宝塚バージョンが2008年宝塚星組により本邦初演。安蘭けい、遠野あすか、柚希礼音らによる上演は絶賛を集め、第16回読売演劇大賞優秀作品賞、第34回菊田一夫演劇大賞を受賞。 続く2010年、霧矢大夢、蒼乃夕妃、龍真咲、明日海りおらによる月組での再演も大好評。常に再演の呼び声の高い 傑作ミュージカルとして愛され続けている。
 
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そんな作品が、星組新トップコンビ紅ゆずると綺咲愛里を中心とした新生星組の披露公演という華やかな祝祭に包まれ、宝塚で三度蘇ることとなり、1月23日都内で制作発表会見が華やかに行われた。会見には、宝塚歌劇団理事長小川友次、潤色・演出の小池修一郎、星組トップスター紅ゆずる、トップ娘役綺咲愛里、星組二番手男役スター礼真琴が登壇。公演への意気込みを語った。 

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まず会見は出演者によるパフォーマンスからスタート。主人公パーシー・ブレイクニーに扮した紅ゆずるが主題歌「ひとかけらの勇気」を歌う。この作品の初演時、研究科7年目という新人公演最後の学年で、初主演として主人公パーシーを演じて、一躍スターダムに躍り出た紅にとって、この役柄は文字通りのエポックメイキングなもの。そんなドラマチックな邂逅に、トップスターとしての決意がにじむ誠実な歌声が響き、抜群に美しい立ち姿が姿が一段と映える。

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続いてスカーレット・ピンパーネルの正体を負う革命政府の公安委員ショーヴランを演じる礼真琴が登場。「鷹のように」を朗々と響く低音でダイナミックに歌い上げる。若き実力派らしい確かな歌いぶりが頼もしい。

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音楽が変わり、パーシーの妻マルグリット・サンジュストの美しいドレス姿の綺咲愛里がマスクを手に現れる。可憐な容姿が印象的な綺咲が、メイクアップの効果的な工夫もあり、艶やかに大人の女性に変貌していて驚かされる。そこに礼、更に紅が加わり、1幕ラストを劇的に盛り上げる「謎解きのゲーム」が展開され、会場内には早くも新たなキャストが生み出す『スカーレット・ピンパーネル』の世界が広がった。

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その余韻冷めやらぬままに、出席者全員が登壇。まずそれぞれからの挨拶、そして質疑応答へと引き継がれた。

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【登壇者挨拶】

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小川友次理事長
 本日は『スカーレット・ピンパーネル』の制作発表会見にお越しくださいましてありがとうございます。ご存知のように『スカーレット・ピンパーネル』はフランク・ワイルドホーンの素晴らしい音楽で、2008年の星組公演で、小池先生の「小池マジック」で素晴らしい作品にして頂きました。僕も初演の時に見させて頂いて、その時の感動は今でも覚えております。その(初演を担った)星組の紅(ゆずる)と綺咲(愛里)のお披露目でこうしてまた公演をさせて頂くということです。ご存知のように宝塚歌劇団は103周年を迎えました。100周年の正月公演は星組で、柚希礼音主演の小池先生の作品『眠らない男・ナポレオン〜愛と栄光の涯に〜』で開けました。新世紀は星組が輝き続けていなければいけないと思っております。その後、北翔海莉が去年退団致しましたが、新世紀になっての2人のトップスターが星組を引っ張ってくれて、歌劇団では過去最高の、6作品で(観客動員の)新記録を更新中でございます。超大入りを続けてくれています。そして今回、満を持して紅と綺咲のトップコンビのお披露目として、3月に宝塚大劇場、5月に東京宝塚劇場での公演となります。『スカーレット・ピンパーネル』は日本名にしますと『紅はこべ』ですから、作品が紅を待っていたのだと思っております。この星組が輝いていないと、宝塚が輝いていけないと思いますので、新生星組を皆様のお力で、ご支援賜りますように、どうぞよろしくお願い致します。

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小池修一郎
 本日は寒い中お集まりくださいましてありがとうございます。この『スカーレット・ピンパーネル』は、2008年に宝塚版の初演を致しました。9年前のことです。もう9年も経ったのかと驚いてしまいますが、その後2010年に再演して、お客様に大変愛された作品と記憶致しております。今回紅ゆずるのトップお披露目に際して、満を持してと申しますか、2010年からですから、7年ぶりになります再々演ということになりました。ある意味ではこの作品が星組に還るという形になりますけれども、ちょうど紅ゆずるが新人公演の最後の学年、研7でこの『スカーレット・ピンパーネル』で主演をしまして、大変好評を得て、そのことが紅が今日あることにつながったのではないかなと思っております。そういう意味でも理事長からもありましたように、紅と「紅はこべ」の紅つながり、『スカーレット・ピンパーネル』のパーシー役というのは、紅の人生の中でも大きい役どころであると思っております。今ここで客席からパフォーマンスを観ていて、やっぱりその新人公演の頃のことを思い出しますと、本当によく成長したなという部分が多々ございました。星組のスターとして、星組らしい伝統というものが彼女の中にすごくあるのだなと感じました。それはおおらかなスター性と言ったらいいのでしょうか。でもまた今の彼女を観ていると、意外と憂いを秘めたような雰囲気もあって、そこがまた魅力として、お客様にアピールしていけるのではないかなという気持ちもございます。そういう意味で、新しいスターの誕生をこの作品を通じて観て頂けるというのを大変嬉しく思います。あとトップ娘役の綺咲愛里と、男役二番手の礼真琴という並びも大変フレッシュで、この陣容は面白いものになると思います。これも今後の星組を観る上で、とても楽しみになるのではないかなと思っております。このあとの質疑応答などでも、新生星組の魅力をひも解いて頂けたらと思います。よろしくお願いします。

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紅ゆずる
 本日はお寒い中足をお運びくださいましてありがとうございます。私が星組の主演男役としてお披露目公演で『スカーレット・ピンパーネル』をさせて頂けますことは、私にとりまして大変光栄であり、大変嬉しく思っております。15年間育って参りました星組で培ってきたものを、この『スカーレット・ピンパーネル』で、皆様の前でお披露目できたらなと思っております。そして、小池修一郎先生のもと、厳しくご指導して頂きまして、初日には皆様のご期待に添える舞台を是非お観せできるように、邁進したいと思いますので、皆様是非、是非、足をお運びください。本日はありがとうございます。
 
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綺咲愛里
 本日はお集り頂きありがとうございます。歴代素晴らしい上級生の方々が演じられたマルグリットという役に挑戦させて頂けるのは、本当に光栄なことだなと感じております。そしてこの大劇場から紅さんの相手役としてさせて頂けることをとても光栄に思います。初日までにお稽古を精一杯重ねて参りたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

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礼真琴
 本日はありがとうございます。今回は紅さん、そして綺咲のお披露目公演に『スカーレット・ピンパーネル』という超大作の上演、素晴らしい機会にショーヴランという役をさせて頂けますこと、本当に身の引き締まる思いと緊張でいっぱいでございます。『眠らない男・ナポレオン〜愛と栄光の涯に〜』ぶりとなりますが、また小池先生にたくさん学んで、勉強して、星組の戦力になれるように精進して参りますので、どうぞよろしくお願い致します。

【質疑応答】

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──出演者の皆さんがそれぞれの役に取り組むにあたっての期待と、出演者の皆さんそれぞれの意気込みを教えてください。
小池 今回紅ゆずるが星組のトップ就任に伴ってといいますか、彼女は2002年が初舞台ですので、21世紀入団の子たちが、トップスターになるという時代に入りました。そういう意味では、2000年からもう17年も経っていますが、やはり21世紀型と言っていいのか、時代の感受性と言いますか、その時代時代の若者、若い女性としてのスター達が持っている輝きで、宝塚というものが続いてきたと思います。その中で、彼女はこれまでの人たちと比べて、どこか違うと思うところがたくさんあります。彼女はおおらかで、艶のある男役なのですが、特に有名なのはお笑いのセンスと言いますか、そういう面をよく見て頂いていると思いますが、先ほどのパフォーマンスのパーシーを観て頂いてもわかるように、意外と憂いのある感じというのは魅力になるのではないかなと思います。彼女は新人公演でパーシーを演じる直前の、2008年にバウホール公演『ANNA KARENINA(アンナ・カレーニナ)』 でカレーニンというヒロインの夫の役を演じまして、当時の彼女のキャリアと実際の年齢から言ったら有り得ないくらい壁があった役だったと思うのですが、その公演でちゃんと演じている彼女を初めて観ました。こんなに役の実在感を出せる人だったのかと、認識を新たにして驚いた記憶があります。たぶん彼女はやはり面白いところですとか、ちょっと素っ頓狂なところが特徴であり、人気を集めるところでもあると思いますが、同時に笑わせながらも、バランスの取れた役の本質をきちんとつかんで出してくれると思いますので、それを楽しみにしています。やはり二面性をうまく使い分けていると言いますか、ブレンドしていくという意味ですごく楽しみですね。

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綺咲はご存知の通り美形の娘役ですが、普段はちょっとギャル系の(笑)子なんですね。つまり紅とのコンビで『キャッチー・ミー・イフ・ユー・キャン』ですとか、先日の『オーム・シャンティ・オーム』でも可愛いらしい女の子を演じられるものが備わっている、トレンディだし、アイドル性みたいなものが売りだと思うのですが、今パフォーマンスを観て、彼女の歌声とか艶やかな雰囲気にちょっと驚きました。マルグリットは2人の男性それぞれに愛される役なのですが、この可憐な姿からそういうものは想像がつかないかも知れませんが、でも演技した時に彼女が持つ艶やかさという部分で補っていけるかなと観ていて感じました。ですから、この2人のコンビは普通のコンビからは少し逸脱したようなイメージがありますが、実際には意外と大人っぽいものができるのではないか?と今日は感じました。礼はキャリアとしても男役スターとしてもちょうど真ん中くらいだとは思いますが、大変実力があります。そして、ショーヴランという役は『レ・ミゼラブル』のジャベールをやった方の為に書かれた役なので、渋い大人の男という設定で、大変難しいのですが、私からすると少年漫画のヒーローのようなイメージです。彼女のショーヴランは(そこからすると)子供っぽくなるかなと思ったのですが、ここまで芸歴を積んでいますので、若さを活かしつつも、ショーヴランの内に滾る暗い情熱を大人っぽく表現できるだろうと感じております。とても楽しみにしています。
 私がやらせて頂くパーシー・ブレイクニーという役は、本当はすごく信念と正義感が強く、フランスの貴族を救う為に平和なイギリスから、わざわざ自分の身を危険にさらしてまでも助けようとする。そんな正義感の強さを持ち合わせていながら、イギリスの社交界では道化のような振る舞いをして、人の目を欺いている。妻のマルグリットとも愛し合っているにも関わらず、フランスから亡命してくる貴族を助けていることを隠した為に、2人の愛がギクシャクしていき、自分自身の正義論のようなものがぐちゃぐちゃになってしまって、自分の理想としているものはなんなのか?と悩みはじめたりと、一言で言いますと二面性のある役だと思っております。ですのでイギリス紳士としての異常な振る舞いと、フランス貴族を守る為に海を渡る時の正義感の強さ、そういうものをしっかりと出していきたいと思います。なぜパーシーがそのような振る舞いをするのか、彼の育ってきた環境なども関係していると思いますので、掘り下げていきたいです。

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──小池先生からお話があった、紅さんご自身の二面性についてはいかがですか?
 二面性はすごくあると思います。自分で言うのもおかしいのですが(笑)。喋らなければ利口に見えると言われることがよくございまして(会場爆笑)、でも喋らないでいるのは私は無理なので(笑)。ただ、『オーシャンズ11』のベネディクトの時にも小池先生が「紅はお笑いの部分を隠すこと」とおっしゃっていて、隠したつもりですが(笑)、今回は二面性のある役ということなので、自分の二面性の部分も使っていきたいと思います。
綺咲 マルグリット役は、本当に強い女性で芯のある、一本筋の通った女性像だなと感じております。パーシーと結婚してからどんどん気持ちがすれ違っていく、心の微妙な揺らぎとか細かい部分をしっかりお芝居で表現していけたらなと思っております。小池先生のご指導のもとお稽古場でたくさんのことを学んで、自分に吸収して取り入れていきたいなと思っています。
礼 ショーヴランというのはパーシー・ブレイクニーさんと同じように、彼は彼なりの正義感を持って生きているので、その野心だったり信念だったりというものが少し残酷なのですが、でも人としての感情というのはちゃんとあると思います。マルグリットへの愛や、それを諦められない自分へのもどかしさ、人間の面倒くさい部分も小池先生がおっしゃるように大人っぽく出して行けるように頑張りたいと思います。

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──今回の星組バージョンで新たに演出を変えるところがあれば教えてください。また七海ひろきさんが演じるロベスピエール役についてはどのようになるのでしょうか? 
小池 去年の、2ヶ月ほど前まで、梅田芸術劇場製作のミュージカル『スカーレット・ピンパーネル』が上演されていたので、ご覧になった方もたくさんいらっしゃると思うのですが、宝塚は80人が1つの組ですので、いくつか役を増やして宝塚版を作っております。その中で、今までと同様、王太子のエピソードを入れた形での物語や、楽曲の展開は基本的には変わりません。ただ、去年やりました梅芸版に書き加えられましたロベスピエールの曲というのがあります。上演時間の制限がありますので、宝塚歌劇団はフィナーレがあるので実質の時間が短いですから、長さとしては短めかもしれませんが、梅芸版とは違う形でロベスピエールの楽曲は増えるようになると思います。でも、全体のもので何かが無くなってしまうということは今は考えていませんので、圧縮される形です。トータルとしては、今までの『スカーレット ピンパーネル』とそんなに大きくは変わらないと思っています。
──梅芸版ではロベスピエールとプリンス・オブ・ウェールズが一人二役でしたが、その点はどうなりますか?
小池 少しコミカルな感じで一人二役がなされていたと思いますが、宝塚では従来通り、それぞれがそれぞれの役をやるという形です。
──前回、前々回、シマウマ柄のような奇抜な衣装がありましたが、今回衣装や装置などで何か仕掛けを考えていますか?
小池 すみません、特別今回、紅だから変わった動物ということはありません(笑)。実は、衣装デザイナーの有村淳先生にも相談したのですが「変なことはしないほうがいいと思う」と言われました。生地は新たに入手して染めたりしているので、私も仕上がりを楽しみにしていますが、基本ラインは変わっておりません。それは初演から、再演をするときに少し手直しをしましたので、それを再現するということに専念致しております。毎回、目先のことが変わることがそれほど大事かというと、宝塚の場合、一昨日『エリザベート TAKARAZUKA20周年 スペシャル・ガラ・コンサート』を終えたのですが、その時つくづく思いましたことは、演技者たちが、すごく自分なりの役作りを必死で構築して表現していくことから、私の演出や歌詞は一緒なんだけれど、皆様がお受け取りになられる印象が非常に違うというのを経験として痛感しております。こちらが、秩序を変えてしまうということよりは、彼女たちが必死で物語や役を全うしていく結果、また新たな『スカーレット ピンパーネル』が生まれるのだという風に思っております。 

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──好きな場面を教えてください。
 私が大変好きな場面は、新人公演で「ひとかけらの勇気」を歌わせて頂きました時に、最初は本当に口から心臓が飛び出るんじゃないかと思うくらい緊張致しましたが、銀橋の真ん中に来た時にお客様からの拍手を頂いて、その時銀橋を通るのも初めてでございましたが、とても何か違うものが開けたような感覚がありました。その「ひとかけらの勇気」という歌と自分の心情がすごくリンクしたという思い出がございます。ですので今回も、自分の新しい出発点と「ひとかけらの勇気」というものがリンクして、お客様にお届けできたらと思っております。そこが好きな場面です。 
綺咲 私は『スカーレット・ピンパーネル』という作品自体が本当に大好きなのですが、1番幸せになれる場面が、1幕の結婚式の場面だと思います。とても綺麗なお衣装を着て、とても華やかな場面なので大好きです。 
 私は本科生の時に星組の、初演の『スカーレット ピンパーネル』を観て、毎休日に観に行くくらい好きな作品だったのですが、その時にピンパーネル団の皆さんが船の真上で変装するところを、観る度に今日こそはタネを見破ってやろうと毎回楽しく観ていました。今回は袖から見られるので、すごく楽しみな場面です。 
小池 自分のやるシーンでは? 
礼 あ、自分のやるところでは、「君はどこに」の歌のところで、バレリーナのような娘役さんたちが後ろで踊っていらっしゃる幻想的な場面がとても素敵です。
──新生星組への期待と、どんなトップコンビに、どんな星組にしていきたいか、意気込みをお願い致します。
小川 やはり先ほども言いましたけれども、星組が新世紀の始まりを担ったという中で、紅は歴代のトップの背中を見て育ってきたと思うのです。星組で育った星組っ子がDNAを継いで満を持して、新人公演で演じた役でお披露目公演をする。星組の伝統を継いで、或いはこの公演、この役が紅の為に在ったと。ですから今まで背負ってきたものを、今回トップになりますから、次の世代に教えていってくれると思います。それが103周年、ホップ、ステップ、ジャンプではないですが、100周年、101周年、102周年とたくさんのお客様に来て頂いているので、この勢いをつないでくれると思いますし、我々スタッフも全力で後押しをして、この公演、また次の新作へと盛り上げていく、紅と新生星組に期待をしております。

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 私は初舞台から星組でして、星組しか経験がございません。ですので、星組の良さであり、星組の伝統を一番自分がわかっていると思っております。星組で培ってきましたもの、たくさんの上級生の方々から頂いた多くの教えを下級生に伝えていくべく、この立場に立たせて頂いたのだと。やはり最近の若い学年の子たちは、少し引っ込み思案なところがあって、皆と一緒でなければいけないというような考えが、どこかにあるんじゃないかな?と思います。ですので、1人1人がどういう想いで宝塚を受験し、5組の中に入って周りを見てきたのか、そういう初心をもう1度皆に思い出してもらおうと強く思っております。1人の役者としてどのように輝いていきたいか、せっかく配属された星組の、5組の中で星組に入ったということ、星組愛をもっともっと強く持って頂きたいと。そして、私たち、綺咲と私のトップコンビ、これはやはりトップコンビの空気感や雰囲気というものは、組子全員に伝わるもですので、組をまとめるという立場になりますから、是非星組の下級生にも、我々がこういう風にやっているから、じゃあこうしよう!と思ってもらえる、そういう主演でありたいと思っています。
綺咲 私もずっと星組で育って参りまして、下級生の頃から紅さんには本当にたくさんのことを教えて頂き、学ばせて頂いて、今があります。これからは紅さん率いる星組の一員として、そして星組の娘役として日々精進して参りたいなと思っております。よろしくお願いします。

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 今回の『スカーレット・ピンパーネル』も団体戦と言いますか、大勢のコーラスがあったり、群舞のところが本当に重要になってくる作品だと思いますので、紅さんと綺咲が心地良いと思ってもらえるような、そんな地盤をしっかり作って盛り上げていけるように、私も先陣を切って下級生をまとめていきたいなと思っております。
 
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〈公演情報〉
宝塚歌劇星組公演
ミュージカル 『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)』

THE SCARLET PIMPERNEL 
Book and Lyrics by Nan Knighton  Music by Frank Wildhorn 
Based on the Novel “The Scarlet Pimpernel” by Baroness Orczy 
Original Broadway Production Produced by 
Radio City Entertainment and Ted Forstmann 
With Pierre Cossette, Bill Haber, Hallmark Entertainment and 
Kathleen Raitt 
潤色・演出◇小池 修一郎
出演◇紅ゆずる、綺咲愛里 ほか星組
●2017/3/10〜4/17日◎宝塚大劇場
〈料金〉SS席12,000円 S席8,300円  A席5,500円 B席3,500円 
〈お問い合わせ〉宝塚歌劇インフォメーションセンター 0570-00-5100
●2017/5/5日〜6/11日◎東京宝塚劇場 
〈料金〉SS席12,000円 S席8,800円  A席5,500円 B席3,500円 
〈お問い合わせ〉東京宝塚劇場 03-5251-2001



【取材・文/橘涼香 撮影/岩村美佳】


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月組トップスター龍真咲退団公演!『NOBUNAGA<信長>─下天の夢─』『Forever LOVE!!』制作発表会見リポート

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宝塚歌劇100周年の記念公演を担当し、100周年の祝祭を牽引した最後のトップスター龍真咲の退団公演である、簡易生命保険誕生100周年 かんぽ生命 ドリームシアター ロック・ミュージカル『NOBUNAGA<信長>─下天の夢─』シャイニング・ショー『Forever LOVE!!』が、6月10日〜7月18日兵庫県の宝塚大劇場で、8月5日〜9月4日日比谷の東京宝塚劇場で上演される。

ロック・ミュージカル『NOBUNAGA<信長>─下天の夢─』は戦国乱世を駆け抜けた織田信長の生涯を、同時代に生きた人びとと共に描くロックミュージカルで大野拓史の作・演出。またシャイニング・ショー『Forever LOVE!!』は宝塚に相応しく永遠に輝き続ける「愛」をテーマに、様々な愛の形を綴るショー作品で、作・演出は藤井大介が担当する。いずれも退団公演の担当経験豊富な作家陣が揃い、龍真咲という男役トップスターの輝かしいラストステージの成果に、大きな注目が集まっている。
 
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そんな作品の制作発表会見が2月15日都内で華やかに行われた。

会見はまず、出演者によるパフォーマンスからスタート。煌びやかなこれぞ宝塚スターの衣装に身を包んだ龍真咲が、ショー『Forever LOVE!!』の主題歌を熱く披露する。退団するスターの心情に寄り添うような歌詞が、早くもラストステージへの特別な思いをかきたてる。
 
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その歌が終わると、一転して明智光秀に扮した凪七瑠海、豊臣秀吉に扮した美弥るりかが登場。今の人物がお屋形様(織田信長)に似ていたようだ…という問答から、自然に世界がロック・ミュージカル『NOBUNAGA<信長>─下天の夢─』に切り替わる展開が巧みだ。そこへローマ出身の騎士ロルテス役の珠城りょうが客席を割って登場。国崩しの野望を秘めた男と、光秀、秀吉との会話は、2人の武将が後に取る行動が歴史上周知の事実でもあるだけに、示唆に富んでいる。

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更に信長の正室帰蝶に扮した愛希れいかがなぎなたを手に信長への壮絶な思いを吐露。ロックミュージカルとしてのこの舞台の世界観が伝わってくる。場の空気が高まったところで、鮮やかに早替わりをした龍が、織田信長の扮装で登場。力強い歌声で、作品世界をぐいぐいと立ち上らせてくれた。短い時間の中に繰り広げられる殺陣にも迫力があり、作品への期待が更に高まる贅沢なパフォーマンスは幕を閉じた。

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そこから、作品の協賛会社である株式会社かんぽ生命保険取締役兼代表執行役社長石井雅実氏、宝塚歌劇団理事長小川友次氏、演出家の藤井大介、大野拓史、そして龍以下の出演者が登壇。それぞれの挨拶から会見となった。

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まず、宝塚歌劇団の小川友次理事長から、この公演が2001年に宝塚歌劇団に入団して、月組トップスターに上り詰めた龍真咲のファイナル公演となること。龍は宝塚歌劇団100周年記念公演を大きなプレッシャーの中見事に務めてくれたトップスターであり、日本初演だったスペクタクル・ミュージカル『1789─バスティーユの恋人たち─』を大成功させるなど、100周年を牽引してくれたトップスターだった。同時期にトップスターだった蘭寿とむ、壮一帆、柚希礼音、凰稀かなめはすでに宝塚を退団し、最後の1人である龍がこの度退団するという寂しさはあるが、きっと男役を極めてくれることと信じている。宝塚100周年を飾った龍のファイナル公演に、ご協賛くださるかんぽ生命様が簡易生命保険誕生100周年を迎えられる。まるで「100周年の申し子」とも言える龍を最後まで応援して欲しい、という思いを込めた挨拶があった。

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続いて株式会社かんぽ生命保険取締役兼代表執行役石井雅実社長から、1916年に簡易保険事業をスタートしたかんぽ生命が100周年を迎える節目の年に、100周年に縁のある龍真咲率いる月組公演を『1789─バスティーユの恋人たち─』に続いて協賛できることを光栄に思う。『1789─バスティーユの恋人たち─』はスペクタクル・ミュージカルだったが、織田信長という人物の存在もまたスペクタクルなので、きっと迫力ある舞台が展開されることと思う。1人1人が一生懸命に舞台を務めて、愛と夢を紡ぐ宝塚の精神は、人々の夢と健康を願うかんぽ生命と相通じる。龍真咲の最後のステージが素晴らしい舞台になることを応援し、期待している。とのエールが送られ、登壇者の挨拶へと引き継がれた。

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大野拓史 龍真咲の退団公演の作品を担当できることを、大変光栄に思っております。龍の主演作品を担当させて頂くのは初めてですが、彼女は独特な個性の持ち主で、彼女の舞台を見ると、納得させられるだけのものを数々成し得てきたとあらためて実感しております。織田信長もまた、独自の個性で歴史に名を残す人物で色々な逸話が残っておりますが、龍とタッグを組めば新しい織田信長を創り上げることができると確信しております。皆様にご覧頂ける日を、私自身も楽しみにしております。

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藤井大介
 月組さんとは、先ほどからお話頂いております宝塚歌劇100周年記念公演『TAKARAZUKA 花詩集100!!』以来のご縁になりますが、今回の作品は今までずっと月組を引っ張ってきてくれた龍真咲のファイナル公演ということに1番に焦点を当てながら、盛り上げていきたいと思っています。また同時に、龍率いる、彼女の愛する個性的で素敵な月組メンバーの魅力も、あわせてお楽しみいただけるショーにしたいと考えております。僕は龍真咲とは非情にご縁がありまして、今まですごくたくさん仕事をさせて頂いております。その魅力は皆様の方がよくご存知だと思いますが、非常に現代っ子風に見えますけれども、誰よりも宝塚歌劇への強い愛情を持っている人だとずっと思ってきたので、今回はずばり「愛」という言葉をテーマに、今まで龍真咲が作り上げてきた「愛」を、これからも永遠にという意味を込めまして、ショータイトルを『Forever LOVE!!』と名付けました。様々な愛の形、愛の姿、愛の結晶を皆様に楽しんで頂けますよう、出演者とスタッフが一丸となって頑張りますので、どうぞよろしくお願い致します。

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龍真咲
 私の卒業公演『NOBUNAGA<信長>─下天の夢─』と『Forever LOVE!!』、今お聞きしていてたくさんの方々の夢が詰まった作品になるのではないかと思っております。なぜ最後に織田信長かと言いますと、私にはただただ織田信長を演じてみたいという一つの夢があったからです。日本もの、と言っても格好はあまり日本もの風ではありませんが、私のイメージとしてよく言われる「現代的な雰囲気」と『1789─バスティーユの恋人たち─』の公演で芽生えた、「やはり私はロックが好きなんだ」という思い、更に、「燃えたぎる魂のような想い溢れる役が好きなんだ」という思いを踏まえて、日本もののスペシャリストであります大野先生が是非やってくださるということでしたので、大野先生としっかりと織田信長に命を吹き込み、月組の皆と共に作品を作っていきたいと思っております。今日は大野先生が甲冑なんて着てこられたらどうしようと思っていたのですが(笑)、素敵なスーツ姿でちょっと安心致しました。そして、ショーの『Forever LOVE!!』は、やはり宝塚のテーマであり、また、私がこれまでやってきたテーマはハートであり、愛ですので、その愛を形にするのはとても難しいことだとは思いますが、私達が宝塚の舞台で演じる上で、形どれない、決して見ることのできない「愛」を最後に、皆様にどのようにプレゼントして、お届けできるのか、いまからとてもワクワクしております。「100周年の申し子」の名に恥じぬように、9月4日の千秋楽まで、男役龍真咲の人生を、そして責務を全うしたいと思っております。皆様最後の一瞬まで月組をどうぞよろしくお願い致します。

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愛希れいか
 お芝居では、織田信長の正室・帰蝶役を演じさせて頂きます。私も大野先生の作品に出演させて頂く機会はそれほど多くありませんでしたので、こうして先生の作品で、日本ものをさせて頂くということですごく幸せに思っております。帰蝶役はまだどのような役になるのかわかりませんが、先ほどのパフォーマンスではなぎなたを振り回して殺陣もさせて頂きましたので、本番までにはカッコよく決められるように、何より龍さん演じる織田信長を、最後まで愛し抜きたいと思います。また、ショーのパフォーマンスで龍さんが歌われていた主題歌は、とても素敵な歌詞とメロディーで、今からどのようなショーになるのか、ワクワクしております。私も月組の皆様と一緒に、全身全霊でしっかりと龍さんに付いて頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

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珠城りょう
 ローマ出身の騎士ロルテス役を演じさせて頂きます。配役を伺いまして、一体どういった人物なのだろうというのが私自身の正直な第一印象でしたが、皆様もどんな人物なのかな?と思われたのではないでしょうか。大野先生からも少し伺ったのですが、マルタ騎士団に所属する騎士ということで、マルタ島に生まれた男で、国崩しの目的を持って日本にやってくる人物です。パフォーマンスでの歌詞にもかなり過激な言葉が歌われていたと思うのですが、彼が日本に乗りこんでくることによって、どのように変わっていくのか、私もまだ未知なところではありますが、ローマ出身の騎士として、どのように龍さん演ずる織田信長と関わっていくのか、自分の役割をしっかりと果たせるよう、歴史も勉強しつつ、台本を手に取る時を楽しみに、お稽古して参りたいと思います。またショーの方では、先ほどの曲を聞きまして、愛希も申しておりましたが、本当に愛が込められている曲だなと。曲だけでも色々な形の愛を感じることができました。今回、龍さんの退団公演ということで、本当に寂しい気持ちもあるのですが、月組の組子の1人として、最後まで龍さんの背中を追い続け、傍で支え、龍さんの愛を感じ、龍さんに自分の愛を伝えながら、公演できるようにやっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

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凪七瑠海 
制作発表の場でこれだけ台詞を言い、歌い踊ったのは初めてですので、口から心臓が飛び出るくらい緊張しておりました。今、少しホッとしております。私は明智光秀役をお芝居では務めさせて頂きます。最初この配役をお聞きした時には、あまりにも有名で、明智光秀ファンの方もたくさんいらっしゃるということで、嬉しい気持ちと同時に大きなプレッシャーも感じました。彼自身がとても謎多き人物で、興味をそそられる、魅力的な人物だと思います。彼は本当のところはどう思っていたのか、信長に対しての気持ちですとか、そういったところをこれから作っていきたいと思います。龍さんの退団公演で、今月組は龍さんを中心とした良いピラミッドが出来ていると思うので、最後まで支え続け、お屋形様
信長)付いて行きたいと思います。

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美弥るりか 
お芝居の方では豊臣秀吉役をさせて頂くのですが、私も初めて聞いた時には本当に有名な人物ですし、数々の個性豊かな役者の方々が演じてこられた役なので、それを私がどのように演じていくのかに不安もありました。でも、作っていく楽しみが今からあるのだなと思うと、大野先生から色々なアドバイスを頂いて、自分なりの秀吉像を作れたら、面白い人物になるかな?と思っております。そしてショーは、先ほどパフォーマンスで(龍
真咲さんが歌われていた曲を、すでに皆様口ずさんでおられるのではないかと思うくらいの、とても素敵な曲で、最後の日まで真咲さんの魅力がぎゅっと詰まった作品になるのではないかと感じました。その作品に私も月組の一員として参加できることを、本当に光栄に思っております。秀吉は懐で草履を温めて信長様に差し出したというエピソードがありますけれど、今回退団公演ですし、真咲さんは大人気なので、皆で草履の争奪戦になると思いますが(笑)、秀吉として1番に草履を奪いにいき、毎日温めて差し出したいなと思っております。最後の日まで龍さんの背中を追いかけて、皆で最高の舞台を作れるように精一杯頑張って参りたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

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【質疑応答】

──織田信長を是非演じてみたいということでしたが、信長にどんな魅力を感じているのでしょうか?
 そこを詳しくと言われると難しいのですが、絶対に、何としてもやりたかったんです。それだけです。生きている時代は違うのですけれども、信長の抱いた天下統一という1つの夢が、私自身が宝塚に入って1つのことを成し遂げたラストには相応しいのではないか?と思った、というところも今考えてみれば少しあります。でもどうしても演じたかったということだけですね。

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──直感ですか?
 そうですね。でもそう思うに至る影響を受けたことは色々ありまして、勧められる本が信長関係のものだったり、私が魅力的だと思って観た映画が信長の映画だったり、ということが多かったというのも、1つのご縁としてはもしかしたらあるのかも知れません。
──退団公演を担当されることの多い両先生ですが、ファイナル公演を作るにあたって特に心がけていることは?
大野 何本かやらせて頂いていて、その都度その人が卒業したい形になるべく近いものにするのですが、今回に関しては、できるだけ多くの人を活躍させて欲しい、皆で一緒にやれる何か場面が欲しいという要望が龍からありまして、龍主演の作品はやっていませんでしたから、いつの間にか組織の長、立派なトップになったんだなと感慨深いものがありました。信長様、頑張ります!という感じです(笑)。
藤井 普段の公演もそうなのですが、やはり組のカラーであるとか、主役さんのカラーの1番良いところを出したいなとは、常に、サヨナラ公演とは限らずにやっているつもりです。それでもやはりサヨナラ公演となりますと、本当に一生に1度のことなので、本当に1番に…
 そんなに深く考えないでください!あ、失礼しました(笑)。
藤井 いえいえ(笑)。本当に人によってパーッと盛り上げて退めて行きたい人と、割合にカラッと、サラッとさりげなくカッコよく退めて行きたい人と、それは演出家の思う形で考えて行くのですが、未だに何か龍が退めるという実感が全くないので、これからどうやって作っていくか、考えて行きたいと思います。
 
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──主題歌の歌詞が、胸にせまるような心情を表していましたが、ご自身ではどう感じましたか?
 当たってると(笑)。私自身も両作品の方向性については、今日初めてハッキリと伺ったのですが、譜面を頂いた時にお芝居では、龍真咲という男役が宝塚で生きた人生を、信長に少しかけて表現して頂きたいなと思っていたので、まずそれを表現して頂けているなと。また藤井先生とは何作もご一緒させて頂いていて、入団して5年目の時に『Young Bloods!!』という若手だけで作り上げるお芝居とショーのバウホール公演を初めてさせて頂いて、それから本当にたくさんのご縁がありました。舞台のこともそうなのですが、その時々に私がまだ振りが覚えられない、歌詞が難しいと泣いたり、笑ったりしていた、そういう時期から、ファンの皆様と一緒で、近くで成長を温かく見守ってくださったんだなという、すべての思いが込められている歌詞だと思います。舞台に対しても、人物に対しても、すべてに対しての全共通点、1つの「愛」というものが交差したところでどのくらいの大きさになるのかを、追い求めなければいけないと思っています。特に前半部分で歌っている歌詞というのは、私そのものを藤井先生がよく理解してくださっているんだと改めてしみじみとしたのですが、これを歌ったら自分とリンクして、ハッとなってしまうのかなと思いもしましたが、そうではなく、やはり龍真咲として、ドラマチックなメロディーに持っていけたらということを今は1番に思っています。1つの曲なのですが、声や感情のバロメーターを幅広く取って演じていたけたらなと思います。

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〈公演情報〉
宝塚歌劇月組公演
簡易生命保険誕生100周年 かんぽ生命 ドリームシアター
ロック・ミュージカル『NOBUNAGA<信長>─下天の夢─』
作・演出◇大野 拓史
簡易生命保険誕生100周年 かんぽ生命 ドリームシアター
シャイニング・ショー『Forever LOVE!!』
作・演出◇藤井 大介
出演◇龍真咲、愛希れいか ほか月組
●6/10〜7/18日◎宝塚大劇場
〈料金〉SS席12,000円 S席8,300円  A席5,500円 B席3,500円 
〈問い合わせ〉宝塚歌劇インフォメーションセンター 0570-00-5100
●8/5日〜9/4日◎東京宝塚劇場 
〈料金〉SS席12,000円 S席8,800円  A席5,500円 B席3,500円 
〈問い合わせ〉東京宝塚劇場 03-5251-2001



【取材・文/橘涼香 撮影/岩村美佳】


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充実の二本立て!月組公演『アルジェの男/Dance Romanesque』囲み取材

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9月16日から10月16日まで東京宝塚劇場で上演されている月組公演『アルジェの男/Dance Romanesque(ダンスロマネスク)』の囲み取材の模様を舞台写真と共にお届けする。
『アルジェの男』は柴田侑宏が書いた脚本を大野拓史が演出した再演物。野心を抱き、成功への道を駆け上がろうとする男の姿を描いた作品で、感情の機微が描かれた柴田の脚本を大野が丁寧に演出し、見応えのある芝居に仕上がっている。ショー『Dance Romanesque』は中村暁演出。しっかりと前の芝居を味わったあとに続く、宝塚らしいスタンダードなショー作品。芝居を楽しみ、ショーで気持ちが華やいで…と宝塚を見たという満足感が得られるだろう充実した2作品となっている。
霧矢からの言葉にもあったが、月組トップスターとしての大劇場公演は4作目。息の合った蒼乃とのコンビも伺い知れる囲み取材となった。

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<囲み取材>

霧矢 月組にとりましては久々の悲劇のお芝居といいますか、最近ずっとハッピーエンドが続いておりましたので、ぐっと悲劇的ではございますが柴田侑宏先生のロマン溢れるお芝居と、爽やかで楽しい宝塚ならではのショーの二本立てを10月16日まで一生懸命お届けしていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。

蒼乃 お芝居は悲劇、ショーはとっても宝塚らしい楽しいショーになっております。今の月組の力を持って、精一杯頑張っていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

──気に入っているシーンを教えて下さい。

霧矢
 私はお芝居のオープニングでしょうか。月組久々の現代物といいますか、スーツで身軽で、大変動きやすい衣装で(笑)。私も下級生の頃は野心に溢れた、ギラギラした肉食系の役も・・・って表現がちょっと古いかもしれませんけど(笑)。そんな役もよくやったんですが、最近だと久々なので。お芝居のプロローグのダンスが新鮮で気に入っています。 

蒼乃 私はショーの中詰めで白いドレスで踊らせていただいている大人っぽいデュエットがあるんですけど、ああいう風に踊らせて頂くのは初めてなんです。雰囲気を出さなければいけないという課題もありますし、ちょっと挑戦している感じなので・・・

霧矢 あの場面のカツラもいろいろなパターンを取りそろえておりますので(笑)。

蒼乃 (笑)。
 
霧矢 私も今日は何かな?って感じで楽しんでいて(笑)。 

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──何種類カツラはあるんですか?

蒼乃 4種類あります。この場面は新しい感じですごく楽しいです。 

──では今、答えられたものと逆に、霧矢さんはショー、蒼乃さんはお芝居の見所を。

霧矢 ショーの出だしはエネルギッシュでテンション高く始まるんですが、その後がストーリー性のあるシーンが続いております。私たち二人が受け持っているのが、ノートルダム・ド・パリのワンシーンなんですが、5分間ぐらいの中でいかに全幕見て頂いたかのような満足感をお届けできるか。ドラマをお見せできたらいいなと思っております。
私たちも4作目に入りましたし、中身の濃い一場面一場面を、また色の違った物を、お届けできたらと思ってやっております。

蒼乃 お芝居は先ほど、霧矢さんがおっしゃっていたように、野心に溢れた男性が主役なんですけど、そこに絡んでいく娘役が3人いて・・・

霧矢 そうですね。

蒼乃 全然タイプの違う女性がそれでもやっぱり同じ人を好きになる。どれほど魅力的な男性なのか、というところもすごく見所で・・・

霧矢 プレッシャー?(笑)

蒼乃 違う、違います!(笑)

霧矢 こう、ひそかに私にプレッシャーを(笑)。 
 
蒼乃 (笑)男役さんが、すごく素敵に描かれているということです。 

霧矢 そうですか、はい(笑)。

蒼乃 (笑)、アルジェの場面と、パリの場面とすごく差があって時代の流れなども感じられると思いますし、月組でスーツ物というのも久しぶりなので、そういう点も楽しんでいただけたらと思います。

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<舞台写真>
『アルジェの男』
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『Dance Romanesque(ダンス ロマネスク)』
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月組公演

ミュージカル・ロマン
アルジェの男
作◇柴田侑宏
演出◇大野拓史 

ショー・スペクタクル
Dance Romanesque(ダンス ロマネスク)』 
作・演出◇中村暁 

●9/16〜10/16◎東京宝塚劇場

<料金>
SS席 11,000円、S席 8,500円、A席 5,500円、B席 3,500円(税込) 

<HP>
http://kageki.hankyu.co.jp/index.shtml


演劇キック演劇情報コーナーhttp://blog.livedoor.jp/enbublog-forecast/

月組公演『バラの国の王子』『ONE』囲み取材

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29日、月組公演『バラの国の王子』『ONE』が初日を迎えた。『バラの国の王子』はボーモン夫人作の『美女と野獣』を原作としたラブストーリーである。魔法によって野獣に変えられてしまった王子と、優しい娘・ベルとの心の触れ合いが描かれる。宝塚でどう野獣を表現するのか?という疑問が演目が発表された時点でまず浮かんだが、野獣に見えつつも美しい、凝った霧矢の野獣姿が披露された。
ショー『ONE』は色々な意味をもつ“ONE”という言葉にスポットを当てたバラエティー豊かなショー。世界にたったひとつしかない宝塚歌劇への愛もこの作品には込められている。舞台稽古の後、囲み取材の場には霧矢大夢と蒼乃夕妃が登場し、作品の魅力や見所についてを語ってくれた。

【囲み取材】

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霧矢 みなさまお忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございました。まだまだ東京も余震が続いておりまして、みなさま心休まる日がないかと思いますけれども、私たちは宝塚から東京に元気をお届けできたらと思ってやってまいりました。どうぞ一ヶ月間よろしくお願いします。

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蒼乃
 宝塚から色々なお話は聞いていたのですが実際に東京に来て、いろいろなことを私も感じました。この宝塚という空間で、みなさんに楽しんでいただけるように1ヶ月頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

──二作品の見所をお願いします。
霧矢 『バラの国の王子』は、みなさまがご存じの大変有名な『美女と野獣』が原作となっております。最初、野獣役と伺ったときには、あのメイクを想像してしまったんですけど、宝塚ならではの麗しい野獣に(笑)変身し、その中に流れるピュアな愛をお届けできたらなと思っております。
ショーの『ONE』は様々な意味を持つONEなんですけれども、オンリーワンである宝塚のすばらしさ、そして今本当に日本中、世界中でこの言葉が語られておりますけれども、みんなで心を一つにして、劇場空間のお客様も一つになって楽しんでいただけるショーにしたいと思っています。

蒼乃 『バラの国の王子』はベルの心の成長をたくさん感じ取れる場面を先生が丁寧に書いて下さってので、私も丁寧に演じていきたいと思っております。人との触れ合い、愛とは何かとか、そういうものがすごく感じ取れる作品になっているので、その部分を今だからこそ是非、感じていただきたいなと思います。ショーは宝塚らしい場面もありますし、素直に楽しんでいただける舞台になっていると思うので、そこを楽しんでいただきたいです。

──『バラの国の王子』には色々なメッセージが込められていますね。
霧矢 野獣はベルと出会うことによって身を引く愛であったり、様々な愛し方があるということを知ります。最終的には身分や地位、もちろん見た目ではなく真実の姿を一番大切に、というのを宝塚らしく表現している作品になっているのではないかと思います。周りの動物たちの描き方なども独特で、手にパペットをもって表現しているので、その辺も見ていただけたらなと。

蒼乃 霧矢さんがおっしゃったように家族の愛もありますし、家臣からご主人様への愛もありますし、ベルと野獣の愛もありますし、色んな形の愛が表現されていると思うので、そういうところを感じていただけたら嬉しいです。

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──愛は見た目じゃないとおっしゃいましたが、見た目が今回、爪が長かったり、被り物があったりとご苦労があるのでは?

霧矢 はい。今、見た目じゃないとは言いましたが、宝塚でございますのでやはり見た目も(笑)あの、美しくさせていただきたいと思ってやっております(笑)。宝塚のトップの男役がこのような格好をするというのは本当に珍しいことだと思うのですが、その異色なところにあえて挑戦するやりがいをも感じています。

──衣裳は何キロぐらいあるんですか?
霧矢 宝塚で身体測定をいたしまして(笑)、総重量は8キロございました、頭が2キロ弱ぐらいあって、靴もすごく重いんです。一応、バッファローとサイがミックスされたようなイメージだとデザインの先生がおっしゃっていたので、のしのしと見えたら良いなと思っております(笑)。


 

月組公演

ミュージカル
『バラの国の王子』
〜ボーモン夫人作「美女と野獣」より〜
脚本・演出◇木村信司

グラン・ファンタジー
『ONE』−私が愛したものは・・・−
作・演出◇草野旦

●4/29〜5/29◎東京宝塚劇場

<問い合わせ>
東京宝塚劇場 03−5251−2001 



【取材・文/岩見那津子】

蘭寿とむトップお披露目公演『ファントム』制作発表

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新花組トップスター・蘭寿とむのお披露目公演となる『ファントム』の制作発表が、4月27日都内のホテルにて行われた。ガストン・ルルーの『オペラ座の怪人』を原作に、様々な形でミュージカル化されている『ファントム』。宝塚では、アーサー・コピット&モーリーイェストン版を2004年に和央ようか、花總まりにより宙組で初上演している。初演の好評を受け、2006年には花組の春野寿美礼、桜乃彩音により再演され、このたび3度目の上演を迎える。
ファントムを演じる蘭寿とむは5年前に花組から宙組に組替えになり、再び花組に戻ってきてトップに就任する形だ。無邪気な楽譜売りの少女・クリスティーヌを演じるのは、蘭乃はな。そのほかオペラ座の前支配人、ジェラルド・キャリエールを壮一帆が、クリスティーヌに恋心を抱く青年、フィリップ・ドゥ・シャンドン伯爵を愛音羽麗と朝夏まなとが役代わりで演じる。
この日の制作発表には、演出を担当する中村一徳や、蘭寿とむ、蘭乃はなの新トップコンビが出席し、まず蘭寿と蘭乃がパフォーマンスを披露。その後、会見が行われた。また今回の上演にあたり、作曲のモーリー・イェストン氏から新たに2つ、新曲が提供されることが発表されたが、その報酬は東日本大震災を支援する義援金として寄付する、というメッセージが届いていたので、まずそちらを紹介する。

【モーリー・イェストン氏からメッセージ】

宝塚の同士のみなさまへ

宝塚歌劇団、梅田芸術劇場での公演を通して『ファントム』が阪急電鉄グループの財産演目となっていることを、心より光栄に思っております。
きたる6月に開幕する再演のため、特別に2つの新たな歌を書かせていただくことになりました。敬意と心からの友情の証として、勇気で世界中を奮い立たせ続けている日本の国民のみなさんへ、この2つの新曲を捧げます。
新曲に対する報酬は固辞させていただき、その代わり、宝塚歌劇団が行っておられる、東日本大震災で被災された方々を支援するためのチャリティーの義援金として寄付させていただきます。
心を込めて。

モーリー・イェストン


【挨拶】
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蘭寿 花組の蘭寿とむでございます。みなさま本日はお忙しい中お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。ミュージカル『ファントム』、この素晴らしい作品で、スタートをきることができる喜びを今、噛みしめております。今回の再演のために新曲を書いて下さるということで、とても嬉しく、光栄に思っております。
私は、5年ぶりに花組に戻りまして、新しい相手役の蘭乃はなちゃんと一緒に、そして花組のみんなと一緒に、一丸となって良いステージを作っていきたいなという思いで燃えております。みなさま今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

蘭乃 本日はお忙しい中お越しいただきまして、本当にありがとうございます。『ファントム』という素晴らしい作品に出演できること、クリスティーヌという花總まりさん、桜乃彩音さんという素晴らしい娘役の方が演じられた役に挑戦できること、とても光栄に思っております。
またこの公演は蘭寿さんの花組に戻られてのトップお披露目公演となっておりますので、そういった意味でも素晴らしい公演にできますよう、お稽古を重ね、心を込めて、演じられるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

【質疑応答】

──トップコンビのお二人に、それぞれどのように役を演じていきたいと思っていますか?
蘭寿 ファントムというのは暗闇の中で苦悩しながら生きているときに、クリスティーヌの声に出会い一筋の光を見出して、愛をはじめて知り、生きる意味を感じます。実際に、クリスティーヌを抱きしめて包み込むことはできないんですけど、愛を知った自分が思いを込めて歌う歌で、クリスティーヌを包み込めるような、そんな暖かさのあるファントムにしたいと思っています。
ただ、その愛ゆえに狂気に走ってしまう部分なども繊細に演じていきたいと思いますし、その辺は中村先生と御相談しながら、丁寧に描いていきたいと思っております。最後の親子の愛の部分も、客席から見たときにすごく感動いたしましたので、そちらに到るまでの心の葛藤も丁寧に演じたいと思っております。

蘭乃 ファントムの本当の心の美しさを見いだして惹かれていく純粋さがあるからこそ、彼の本当の顔を見てみたいと思ってしまうのがクリスティーヌだと思います。でも未熟な部分が彼女にはあって、だから顔を見て逃げてしまうという経緯にいたるので、純粋であるという部分とまだ彼女が人間として、一人の女性として成熟していないというところを大切に演じていきたいと思います。

──新曲2曲は、どんな場面で歌われるのか、教えていただけたら。
中村 ファントムがクリスティーヌに対してまだ愛まではいかないものの、恋というか、少し今まで感じなかった思いが芽生えはじめるところがありまして、そういうイメージの場面に1曲入るのと、伯爵の歌をまた新らしいバージョンで、イェストンさんからご提供いただくこととなりました。

──実際に今、曲を歌われてみていかがでしたか?
蘭寿 本当に美しい音楽ですので挑戦だと思っております。でもそういう機会を与えていただいたことに幸せを感じながら歌っておりました。特に蘭乃はなちゃんとのデュエットなんですけど、響きはなかなか合っている、かな?なんて自分で、はい(笑)、思いながら、本当に初めて一緒に歌ったので・・・。
彼女は、宝塚の娘役らしい清楚なピュアな娘役さんだと思いますし、その辺りに凄く惹かれているので、役と重ねながら一緒に美しいハーモニーを奏でたいと思っております。

蘭乃 初演や、再演のファントムを客席で見ていたときには、まさか自分がクリスティーヌを演じることになるとは思っていなかったので、クリスティーヌのまさか自分がオペラ座で歌えるようになるなんて、という気持ちと同じだと思って歌っていました。
蘭寿さんは本当にとてもお優しい方で、二人で向き合ったときに、これは大丈夫だとすごく安心できた部分がありましたので、この気持ちを持って、蘭寿さんについていきたいと思います。

──蘭寿さんはトップとしてのお仕事が初めてですが、どんなお気持ちですか?
蘭寿 まず「花組の蘭寿とむ」と言った瞬間に、あぁこの響きが懐かしいと、思いました(笑)。宙組にいったことも本当に良い勉強になりましたし、精神的にも強くなりました。5年ぶりに花組に戻ってきて、みんなと一緒に、とにかく良い舞台を作りたいなという一心で今はおります。

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花組公演 
『ファントム』

脚本◇アーサー・コピット
作詞・作曲◇モーリー・イェストン
潤色・演出◇中村一徳

●6/24〜7/25◎宝塚大劇場
●8/12〜9/11◎東京宝塚劇場

<問い合わせ>
宝塚歌劇インフォメーションセンター 0570-00-5100


【取材・文/岩見那津子】

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