えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。

『暗くなるまで待って』

OG公演会見

2組の新コンビを迎えて、東急シアターオーブに初登場する『マイ・フェア・レディ』製作発表記者会見レポート!

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ミュージカル界に燦然と輝く不朽の名作ミュージカル『マイ・フェア・レディ』が、新イライザに元宝塚宙組トップスター朝夏まなと、『キューティ・ブロンド』『1789』『屋根の上のヴァイオリン弾き』等、ミュージカル作品での大活躍を続けている神田沙也加を迎え、この名作ミュージカル初見参となる、渋谷の東急シアターオーブで9月16日〜30日まで上演される(後、福岡、広島、大阪、愛知、大分でも上演)。

ロンドンの下町の花売り娘が、言語学者によるレッスンを受けて美しい貴婦人に変身していく姿を珠玉のミュージカル・ナンバーで描いたこの作品は、1956年のブロードウェイでの初演以来戦後のブロードウエイを代表する作品と称され、1964年にはレックス・ハリソンとオードリー・ヘップバーン主演の映画版も製作され、広く知られ今尚愛され続けている。日本では、この映画版公開より早い1963年、江利チエミ主演で上演され、日本人が日本語で上演した初めてのブロードウェイ・ミュージカル、今日の日本のミュージカル界の祖を拓いた作品として、永遠に記念すべき存在となっている。
そんな作品が、日本初演50年を記念した2013年、演出、訳詞を一新したリボーン(再誕生)版として登場。今回はその新演出版の3回目の上演で、朝夏まなとイライザに、リボーン版初回から言語学者ヒギンズ教授を演じ続けている寺脇康文、神田沙也加イライザに、今回ヒギンズ教授として初登場の別所哲也という、最近のダブル、トリプルキャストの組み合わせが多岐に渡る上演形態とは異なり、二組のカップルを固定するという新鮮な形が組まれたのも大きな話題となっている。

その2018年公演の製作発表記者会見が、5月下旬に都内で行われ、イライザ役のダブルキャスト朝夏まなと&神田沙也加、ヒギンズ役のダブルキャスト寺脇康文&別所哲也、ヒギンズの友でありイライザの理解者となるビッカリング大佐の相島一之、イライザの父ドゥ—リトルの今井清隆、イライザに恋する青年フレディの平方元基、ヒギンズの母の前田美波里、そして翻訳・訳詞・演出のG2が登壇。公演への抱負を語った。

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会見は二人の新イライザによる歌唱披露からスタート。まず神田沙也加が、街で花を売って生活しているイライザが、暖かい部屋でチョコレートを食べるようなそんな暮らしを夢見る「だったらいいな」を歌う。今の暮らしから抜け出したいという向上心を持ち、でもどこかでは乙女らしい夢見勝ちな気持ちもあるイライザをよく表現したこの楽曲が、神田の愛らしいけれども芯の強さも感じさせる持ち味にピッタリ。早くも新イライザとしての魅力を発揮した。

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続いて朝夏まなとが、永遠に終わらないかと思った訛りの矯正を遂に克服したイライザが、喜びを爆発させ、輝かしい未来を目の前にした昂ぶりを歌う「じっとしていれない」を。スタンダードナンバーとなった楽曲が目白押しのこの作品の中でも、最も有名なこのナンバーを、宝塚歌劇元男役の朝夏まなとが、思った以上にストレートな発声で披露する。高音域の発声への切り替えは元男役の誰でもがぶつかる課題だが、現時点でこれだけ声が出ていれば、本番までには更に良くなるだろう可能性が煌めき、こちらも新イライザ登場への大きな期待を抱かせた。

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そこから、登壇者全員が登場。それぞれの挨拶のあと質疑応答へと引き継がれた。

【登壇者挨拶】

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G2 今日はたくさんお集まりくださいましてありがとうございます。『マイ・フェア・レディ』、2013年からリボーン版、新しく生まれ変わったバージョンと呼び続けておりますG2です、よろしくお願いします。リボーンして、今回3回目、そして、キャストもほぼ一新して、2回目の方、或いはかなり前になさっていた方、またずっと前から見ている顔(寺脇が立ち上がるので、場内爆笑)、色々な方がいらっしゃいますけど、なかなか賑やかにキャストが入れ替わりました。このお仕事のオファーを頂いたとき、「50年続けてきたこの作品をあと50年、100年は続けたい」と東宝の方がおっしゃったというのが、僕の耳に入りました。あと50年とは大変だなぁと思いまして、そのために色々新しくして、今を生きる人の感覚に持っていきたいということで、2013年に歌詞、台詞を全部書き換えました。そして演出も、当時やっていないシーン等もあったのですが、それも復活させた上で、構成も大きく変えたり、色々工夫をして上演時間を短くしました。もともとイギリスのコックニー訛りという、ロンドンの訛りですね、全地球を見ても都心部で訛りがあるのは、江戸とロンドンだけらしいんです。そういうことで、江戸弁とコックニー弁を合わせた形でやりはじめました。初演からの歌詞と違ったりしたので、色々と賛否両論はありましたが、頑張ってやり続けております。今回もそれを続けていきたいと思っています。それに加えて、もう一つ人間ドラマを深くしっとりと、1人1人のキャラクターが皆様の胸に迫るような、そういう演出を加えていきたいと思っております。何卒宜しくお願いします。

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 朝夏 皆様本日はお集まり頂きましてありがとうございます。イライザ役をさせて頂きます、朝夏まなとです。昨年の11月に宝塚を退団致しまして、初めてのミュージカルです。この初めてのミュージカルが伝統のある『マイ・フェア・レディ』という作品で、本当に嬉しく光栄に思っております。女優さんとして、今までとは全く違うことに挑戦していくわけですけれども、今はその不安とワクワクで胸が一杯なんですが、G2さんと素晴らしい共演者の皆さまから、たくさん勉強させて頂いてまた新しい道をしっかりと頑張っていきたいと思っております。どうぞよろしくお願い致します。

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 神田 今回イライザ役を演じさせて頂きます神田沙也加です。『マイ・フェア・レディ』は私にとって本当に特別な作品で、ずっと大好きで何回も劇場に足を運んで、何回観たことでしょうか。一緒になって台詞を言って、一緒になって歌を歌って、という風に楽しんできました。でも今回はお客さんとして楽しむだけではなくて、実際にイライザの扮装を着させて頂きましたけれども、この姿を皆さまにご披露できることも楽しみにしてきました。本当に素晴らしい先輩方とご一緒させて頂きます。そしてG2さんとも久しぶりにご一緒させて頂きます。皆様にご指導頂いて、誠心誠意、真摯に役と作品に向き合っていけたらと思っております。どうぞ観にいらしてください、よろしくお願い致します。

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寺脇
 G2演出になり、リボーン版になりましてから、3作連続で出させて頂くことになりました。ヒギンズを演じます寺脇康文です、よろしくお願い致します。最初にお話を頂いたときは台本をもらって、「あ、できないなー」というくらい、台詞の量がすごいわけですね。言語学者ですから、噛めませんしね(会場笑)。そういうわけで、できるのかなと思いながら、日々、台詞と格闘して。そして歌もヒギンズは結構歌っているんです。今までのヒギンズさんは、ほとんどセリフでやっていらしたところなのですが、音符もちゃんとあるんで、リボーン版ですので、では歌いますということで。新しい挑戦もさせて頂いた作品で、本当に楽しくやらせて頂きましたが、今回また呼んで頂きましたのでね、他は一新された中で、「お前はいいよ!」と言われないように(笑)、新しいヒギンズをまた頑張って作っていきたいと思います。G2さんの演出はきめ細かい、繊細な演出なので、それぞれのキャストの心情がしっかりと聴きとれるような、ミュージカルですけれども人間模様としても楽しめる作品になっております。とにかくもうすぐ、ワキワキ、ドキドキが始まるのが楽しみですが、前回ひとりでヒギンズを演じていたので、昼夜2回公演の日はヘトヘトになったものですが、今回別所さんに出て頂けるるということで、半分で良いのか!というね。ありがとうございます!(別所にお辞儀するので、会場笑)ということで別所さんにバトンタッチいたします、よろしくお願いします。

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 別所 皆さんこんにちは、別所哲也です。憧れのヒギンズをやらせて頂きます。寺脇さんから、「半分」バトンタッチをしております(笑)。どうぞよろしくお願いします。僕にとってミュージカルというのは、一つの表現の場として、大切にしてきた世界なんですけれども、東宝のミュージカルでいいますと、30代で『レ・ミゼラブル』と出会い、そして40代では『ミス・サイゴン』、『南太平洋』、そして50代と年齢を重ねて、この作品にこうやって参加させて頂くことができて本当に光栄です。と言いますのも、数々の憧れ、尊敬する先輩方もこの作品に携わっていらっしゃいました。たとえば、宝田明先生。宝田さんが出ていらっしゃった映画『ゴジラ』にも僕は関わりましたが、この作品にも出ていらっしゃって。名優の方々が歴史の中で重ねてきた役柄を、この役をどのように自分が演じられるのか、今から楽しみです。またG2さんとは初めてご一緒するので、きめ細やかな演出と共に、新しい自分がこの舞台上でどのように演じることができるのも楽しみにしていますし、それから(神田)沙也加ちゃんとは『レ・ミゼラブル』で親子役をやっていましたけれども、もう「沙也加ちゃん」なんて言っちゃいけませんね(笑)。「沙也加さん」と、こうやって新たな共演をさせて頂くことにも非常に喜びを覚えております。素晴らしい舞台を、ここにいる仲間と、そしてスタッフと作り上げていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

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相島 皆様本日はありがとうございます。相島一之です。この話を初めて頂いたときに、ちょっとびっくりしました。「えっ?僕でいいんですか?」と。私は20歳くらいのときに大学で演劇を始めまして、小劇場でお芝居をやっていて三谷幸喜という人間と出会い、ずっと演劇をやっていたんです。それが去年『フランケンシュタイン』という東宝のミュージカル作品に初めて出させて頂きまして、それで、これでございますから「私でいいんですか」と!(会場笑)。50年という長い長い歴史の、この伝統ある素晴らしい『マイ・フェア・レディ』に、しかもピッカリングです!いい役なんです(爆笑)。いつも主人公の隣にいるんです!この4人の隣に、私がいる。しかも初演は益田喜頓さん、昭和の名コメディアンです。コメディアンにして、名俳優、その方がやられた役を、相島がやっていいのか!?……・やらせて頂きます!(爆笑)。どうか皆さん、楽しみにしていてください!ミュージカル初心者ですから、これから一生懸命勉強しますが、前回の映像なども頂いて家で観ていましたら、小学生の息子が一緒に観ていて「これ何?」と言うので、「今度お父ちゃんがやる芝居だよ」と、答えてまたしばらくして「じゃあ出かけるからな」と言うと、息子が「♪運がよけりゃ」と歌っているんです!なんということでしょう!どれだけこのミュージカルの楽曲は良いんだ!と。僕はあまり歌いませんが(笑)、でも1曲歌いますし、これだけ興奮しているわけです。皆さん是非劇場にいらしてください!一生懸命頑張ります!

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今井 その日暮らしの、舌先三寸で人をだましてお金を巻き上げて、無心して、全部それをお酒に変えてしまう、そんな役だというのを、昨日台本を読んで知り、びっくりしました(笑)。僕が初めてこの作品を観たときは、栗原小巻さんがイライザで、神山茂さんがヒギンズ教授でした。まだ僕も若かったんで、それを観たときには、「ああ、フレディ役、いつかやりたいな」と、ずっと思ってたんですけど、こんな感じになっちゃいました(会場笑)。(フレディは)今度生まれ変わったら、ということで。このドゥーリトルという役は私には向いてないといいますか、いい加減な親父の役なので、私は結構こう見えても生真面目で…(爆笑)、笑い過ぎですよ(笑)。本当に真面目に粛々と生きている人間なもんですから、この役は合っていないな〜、役作り大変だな〜と思ったんですけれども、先程、G2さんから「相島さんが『コメディや面白い役というのは、真面目な人じゃないと出来ないんだよって益田喜頓さんが仰ってた』と言っていた」と聞いて、「あ、そうか」と思いまして。キチッとした人じゃないと面白くできないなと思い、ちょっと安心しました。よろしくお願いします、頑張ります。

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平方 皆さんこんにちは!平方元基と申します。再びこの作品に出会うことができて、そしてG2さんの演出を受けることができて、とても嬉しく思います。2013年にフレディ役をやらせて頂いたんですけれども、その時「君が住む街」という名曲を歌わせて頂いたんですけれども、日に日に緊張も解けていき、幸せな気持ちで毎日舞台に立たせて頂いていたな、という記憶が蘇ってきました。また幸せな気持ちを皆さんと一緒に共有できるよう頑張りますので、よろしくお願い致します。
 
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前田
 前田美波里でございます。今回はお二人の素敵なヒギンズさんの母親役をやらせて頂きます。私はちょっと考えてみましたら、芸能界に入ったのが15歳、その年やられていたミュージカルが、この作品『マイ・フェア・レディ』で江利チエミさんがおやりになっていました。初演ですね。わたくしはその翌年の『ノー・ストリングス』というミュージカルで、初舞台を踏ませて頂きました。憧れの、この『マイ・フェア・レディ』を拝見したときに、「あ〜やりたいなぁ」と思いつつ「声は自信がないな、あんな高いキーはとても無理だな」と思ったのを覚えています。今回は歌はないのですが、とても心優しいお母様で気品もありながら、母親として息子の素敵な相手をどこかでは探しているという、母親の気持ちというのを、今回表現できたらと思っております。これから素敵なメンバーの中で、更にこれまでたくさんのミュージカルをやらせて頂いた中で、温かく見守る役というのは、なかなか頂いたことがないんですが、実生活でも母親でございますので、そこは演じやすいかなと思いますけれど、この作品は英国ですからね、アメリカの血が入っている私には、ちょっと邪魔をするところがあるので(笑)、そこは抑えて気品よく、イライザと息子が上手くいくように、母親役として頑張っていきたいと思っております。どうぞ皆さんよろしくお願い致します。

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【質疑応答】

──朝夏さんは宝塚退団後初の主演舞台が、OGの先輩方が演じてきたイライザという、あまりにも有名なヒロインを演じることになりますし、また神田さんは今回念願のイライザ役と伺っていますが、それぞれどのようにイライザを作っていかれようとしているのかをお聞かせください。
朝夏 先ほどの歌唱披露でも1曲歌わせて頂いたのですけれども、誰もが知っている名曲揃いのミュージカルをさせて頂くので、本当に緊張していて震えていました。数々の大先輩がされてきて、皆さんそれぞれのイライザのイメージがあると思うのですが、私は初心者マークなのでこれから体当たりで、G2さんや共演者の皆さんにぶつかっていって、いろんな面を引き出して頂いて、そこから自分のイライザはこうですというのが、稽古を重ねていく中で生まれてくるといいなと思っていて。まずイライザという人は、とってもチャーミングな人というところが私の中で深く残りましたので、そこをベースに作っていきたいと思います。
神田 おっしゃる通りで、私はこのイライザという役を目指してミュージカルを志したというところがありますので、決まった時は本当に泣き崩れましたし、大声で叫びました。大人になってからそれだけ興奮できたり、目指せたりという目標であり続けてくれた存在だったんですね、イライザと『マイ・フェア・レディ』という作品は。なので、ここにこうして立っていられる、今日の初心というものをずっと持ったまま、そして、過去にイライザを演じられてきた先輩方への尊敬の気持ちを最後まで持ち続けていきたいなと。私はどこの劇団にいたわけでもなく、本当に私でいいのかなというところも一杯あるんですけれども、こうして立たせて頂くからには、私であった意味を自分でも見つけたいですし、皆さんにもきっちりと提示していきたいと思っています。お稽古はこれからですけれども、ファンだったということもあって、イメージトレーニングだけは何十回と勝手にしてきているので、そういうものが役立つか分からないんですけれども、決まりをつくらず、まずは自由にやってみて、G2さんとお話ししていけたらと思っています。

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──G2さん、新しいイライザを迎え、演出面ではどのようなプランをお考えでしょうか。
G2 結局、男と女の話というのが根本にあって、男と女というのは千差万別というか、たとえば他の夫婦のことに口を突っ込んだら絶対に変なことになっちゃいますよね。そういう意味で今回二つのカップル(朝夏&寺脇、神田&別所)が誕生しまして、このカップル同士で違う個性のカップルを作っていきたいと思います。今、ちょうど沙也加ちゃんが言っていましたけれども、「神田沙也加がやることの意味」みたいなものは各自にそれぞれ確実にあると思いますので、この二人でやることの意味、この二人でないとやれないヒギンズとイライザを、ディスカッションをしながら今回は作っていきたいと思います。
──寺脇さん、別所さん、今回はイライザとヒギンズは常に同じカップルで演じられるということですが、どのようなヒギンズとイライザを演じられたいとお考えか、また、それぞれにとってのお相手役となる朝夏さん、神田さんの印象も含めてお聞かせください。
寺脇 まだ朝夏さんとお会いして3度目で、僕は卒業時の公演を見に行かせて頂いて、ちょっとだけお話しさせて頂いたのと、僕がやっている舞台を2度観に来て頂いて、というくらいですから、どぶろく飲んだりはまだちょっとしてないんですけど(爆笑)。(朝夏に)お酒飲まれますか?
朝夏 (うなづく)。

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寺脇
 じゃあ一度飲んだりしながら、話したりして。まだ退団されたばかりで男役トップでいらした方ですから、女性としてはまだ初心者マークとおっしゃいましたが、がさつなイライザは絶対に二重丸で出来ると思うんです(笑)。ただ、そこから淑女になっていくイライザに少し不安を持っていらっしゃるようなので、その辺もフォローしながら二人で一緒に、僕は3回目ですけれど、また新たな気持ちでどぶろくでも飲みながら(笑)、なんでどぶろくか知らないですけど(爆笑)、これから作り上げていけたらと。(朝夏に)ね?どうですか?
朝夏 はい、お願い致します。
寺脇 どぶろくでよろしいですか?
朝夏 はい!
寺脇 まぁ、最初はビールいきましょう(笑)。そんな感じでよろしくお願いします。

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別所
 『レ・ミゼラブル』のあと、『ウーマン・イン・ホワイト』という別のミュージカルで、ちょっとご一緒することがありました、沙也加さんとの共演という意味では。今回は大人の男と、新しい女性像に向かう、非常に上昇志向のある女性という役柄で。神田沙也加さんは瞳がキラキラしていて、横にいるだけで吸いこまれそうなくらいお美しいですよね。僕らもまず飲みニュケーションから……。
神田 (別所に飲めないと示す )
別所 飲めない?!(会場笑)神田沙也加さんは飲めないんだそうです。なので飲みニュケーションではない形で、私たちはどぶろくではなく、お茶会でね? Have a cup of tea?ということで英国ばりな世界を、僕らこんなんでいいんですか?G2さん?
G2   (OK!と大きく示す)
別所 今、G2さんがそれぞれのカップルでと仰ったので、どんなカップル像が沙也加さんとG2さんの演出のもとに作っていけるのか、お客様には、それぞれ全く違う部分のある『マイ・フェア・レディ』の両方をお楽しみ頂けるんじゃないかなと思いますので、僕も大人の男をきちんと演じられるように、そして、沙也加さんの美しさに負けないように、素敵な作品にしたいと思います。

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和やかな雰囲気の中質疑応答は終了。
最後に朝夏から「本日はじっくりと共演者の皆様とお会いして、ますます本番への気持ちが強くなりました。9月16日の初日まで皆様とお稽古を重ねて、皆様に伝統を守りつつも新しい『マイ・フェア・レディ』をお届けできるように頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願い致します」。
神田が「今日はお忙しい中お集まり頂きましてどうもありがとうございました。今日は初めて製作発表でこんなにいっぱい笑いました。すごくお稽古でも色々な刺激がたくさんな日々になるのではないかと思いました。目指していたものがひとつ形になって、夢が叶ったと喜んでいるばかりではなくて、皆様と共に精進して最後の11月まで公演をしていって、私と同じに『マイ・フェア・レディ』を大好きなミュージカルだと思っていらっしゃるお客様もたくさんいらっしゃると思います。その皆様にも納得して頂けるように、「新しい2018年版も良かったな!」と言って頂けるように頑張ります。今日はたくさんの方にいらして頂けて嬉しかったです。どうもありがとうございました」と挨拶。
新キャストによる公演への期待が高まる時間となっていた。

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〈公演情報〉
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ミュージカル『マイ・フェア・レディ』
脚本・歌詞◇アラン・ジェイ・ライナー
音楽◇フレデリック・ロウ
翻訳・訳詞・演出◇G2
出演◇朝夏まなと・神田沙也加(ダブルキャスト)、寺脇康文・別所哲也(ダブルキャスト)、相島一之、今井清隆、平方元基、春風ひとみ、伊東弘美、前田美波里 ほか
●201/9/16〜30◎東急シアターオーブ
〈料金〉S席12,500円、A席8,000円、B席4,000円
〈お問い合わせ〉東宝テレザーブ 03-3201-7777 Bunkamuraチケットセンター 03-3477-9999
〈公式ホームページ〉https://www.toho.co.jp/stage/ 

〈全国ツアー公演〉
●10/6〜7◎福岡・久留米シティプラザ ザ・グランドホール
〈お問い合わせ〉ピクニックチケットセンター 050-3539-8330
●10/10〜11◎広島・上野学園ホール
〈お問い合わせ〉TSSテレビ新広島 事業部 082-253-1010
●10/19〜21◎大阪・梅田芸術劇場メインホール
〈お問い合わせ〉梅田芸術劇場メインホール06-6377-3800
●10/24〜25◎愛知・日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
〈お問い合わせ〉キョードー東海 052-972-7466
●10/31〜11/1◎大分・iichiko総合文化センター
〈お問い合わせ〉iichikoグランシアタ (公財)大分県芸術文化スポーツ振興財団 097-533-4004




【取材・文・撮影/橘涼香】



『大人のけんかが終わるまで』
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石丸幹二、花總まりら出演者が歌唱披露!ミュージカル『シークレット・ガーデン』会見レポート

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石丸幹二・花總まりを始めとした実力派俳優陣が顔を揃え、美しい音楽に乗せて紡ぎ出す舞台、ミュージカル『シークレット・ガーデン』。1911年に発表された、アメリカ人小説家バーネットの不朽の名作「秘密の花園」を原作に、1991年にブロードウェイで初演となり、同年のトニー賞3部門を受賞している。そこから27年の時を経て、6月のシアタークリエで日本版初上演となる。日本版の舞台では、妻を亡くして日々を空しく生きるアーチボルド役に石丸幹二、彼の亡き妻リリー役に花總まり、物語の主軸を担うメアリー役は池田葵と上垣ひなたがWキャストで演じる。

【STORY】
1900年代初頭。イギリス領インドで育った10歳の少女メアリー(池田葵/上垣ひなた[Wキャスト])は、両親を流行病で亡くし、イギリス・ノースヨークシャーに住む伯父・アーチボルド(石丸幹二)に引き取られる。しかしアーチボルドは、最愛の妻・リリー(花總まり)を亡くして以来すっかり気難しくなってしまっていた。彼はリリーの面影を留めた息子コリン(大東リッキー/鈴木葵椎[Wキャスト] )とも距離を置き、屋敷にはすっかり沈んだ空気が漂っていた。
庭を散策していたメアリーはある日、「秘密の花園」の存在を知る。リリーが大切にしていた庭園で、彼女の死後にアーチボルドが鍵を掛けて閉ざしてしまったという。ふとした事からその鍵を見つけるが、肝心の扉が見つけられない──。
日々の暮らしの中でメイドのマーサ(昆夏美)やその弟ディコン(松田凌)をはじめとした使用人達と徐々に打ち解けていくメアリー。しかしその一方でアーチボルドは、どこかリリーに似ているメアリーを気に掛けながらも自身の殻から抜け出せずにいた。
アーチボルドの息子コリンは、叔父で医師のネヴィル(石井一孝)の言いつけにより屋敷の部屋から出ずに暮らしており、足が不自由なひねくれた少年に育っていた。突然現れたメアリーにも始めは猛反発していたが、遠慮なくぶつかってくる彼女に次第に心を開いていく。
ある日、リリーの不思議な導きにより「秘密の花園」の扉を発見したメアリー。枯れてしまった庭を蘇らせようと、ディコン・庭師ベン(石鍋多加史)と共に、アーチボルドには秘密で手入れを始め――。

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【歌唱披露】
 
この公演の歌唱披露会見が5月18日に行われ、演出を手がけるスタフォード・アリマ、出演者の石丸幹二、花總まり、石井一孝、昆夏美、松田凌、池田葵・上垣ひなた(Wキャスト)、大東リッキー・鈴木葵椎(Wキャスト)が登場した。

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A Girl in the Valley (石丸、花總)

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Wick (松田、上垣)
 
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The Girl 1 Mean  to Be  (池田)

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A Bit of Earth  (石丸)

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Hold on (昆)

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Round Shouldered Man   (大東、鈴木)

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Lily's Eyes  (石丸、 石井)

歌唱披露動画


【挨拶】
 
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スタフォード・アリマ(演出)
祖父母が日本生まれで、ずっと日本が自分を呼んでいるという感覚がありました。日本での演出は長い間の夢でした。その夢が叶い、贈り物を受け取った気持ちです。ここにいる皆さんやほかの日本人キャストからもインスピレーションを受けています。家族、喪失、そして家族の再生を扱った作品ですから、観にきてくださる方には、人間として家族というものや、家族の繋がりという経験を持って帰っていただきたいなと思っています。 

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石丸幹二(アーチボルド)
初めて作品と出会ったのは1993年の来日公演。歌の素晴らしさ、子役たちのレベルの高さに圧倒されて、今も脳裏に焼きついています。でもその頃はまだ20代だったので、僕が演じる役はないと思っていました。四半世紀経った今、ようやく巡り会えました。この役は二枚目役じゃないんです。ちょっと変わったキャラを造形します。また、この作品はビフォー・アフター、初めと終わりが全く違うんです。私も含め、ひどい3人(アーチボルド、メアリー、コリン)が、花園の扉が開くことで成長します。私たちの成長を見守ってください。心がふわっと温かくなることをお約束します。

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花總まり(リリー)
とても素敵な作品で素敵な役です。心をこめて一生懸命演じたいです。私は亡くなっている役ですが、亡くなっている人と生きている人、現在と過去がうまく入り混じって、綺麗な曲で展開していく、そこが作品の魅力です。

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池田葵(メアリー)
原作の「秘密の花園」は小さい頃から大好きな作品なので頑張りたいです。この作品の素晴らしいところは音楽で、温かいストーリーと優しいメロディがマッチして心に響きました。

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上垣ひなた(メアリー)
メアリーは両親に興味を持たれず、ひねくれて育ちます。そして叔父さまのアーチボルドさんに引き取られ、いろんな人に出会い、庭に出会い、メアリーが庭とともに成長する姿が見どころです。この作品に、素晴らしいキャストやスタッフの方と携われて幸せです。

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大東リッキー(コリン)
この役を全力で取り組みます。僕は、メアリーというたった1人の子がきっかけになって、コリンやひねくれていた人たちが育っていく、成長していく姿に感動しました。

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鈴木葵椎(コリン)
メアリーという1人の存在で、コリンが元気になり、アーチボルドも自分を取り戻して、メアリー1人で全て変わっていくのが見どころです。コリンの乱暴なところ、純粋なところが難しいですが、一生懸命がんばります。

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石井一孝(ネヴィル)
まず、顔が兄の石丸さんに、どれだけ似ているように見えるのかが大切です(笑)。ネヴィルはアーチボルドの弟で、リリーを愛していますが、でも今のところ稽古場で1秒も目が合ってません!(笑)。兄弟の葛藤や愛の絆を演じたいと思います。この作品の音楽のルーシー・サイモンは、アメリカの有名なシンガーソングライター、カーリー・サイモンの姉です。日本で言うなら松任谷由実さんの姉みたいな立場の人です(笑)。

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昆夏美(マーサ)
メアリー、コリンの純粋な瞳やお芝居、歌声、その瞳を見ていると、汚い心が洗い流されるような気がします。そんな癒される空間で、みんなとがんばっていきたいと思っています。私は10年くらい前に「HOLD ON」という曲を知って、大好きな曲で、マーサとして歌えることを光栄に思っています。革命とか戦争とか悲劇の別れといったような、大きな衝撃的なものはありませんが、だからこそ癒されて美しくてピュアな力に溢れた作品。観終えたら、温かい気持ちになって帰っていただけると思います。

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松田凌(ディコン)
素敵なキャスト、スタッフの皆様とご一緒できることを光栄に思っています。おねえちゃん(マーサ役の昆)が言う通り、稽古の中で汚い心が純粋な心に変わっていっていく。しっかりと自分が演じる意味があるディコンを演じたいです。見どころはアーチボルドの台詞で、「奇跡」にまつわるセリフがありますが、奇跡は待つものではなく、自分で引き寄せていくもの、掴んでいくものなんだということを学びました。何かしらの「奇跡」を劇場で起こせたらと思います。

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〈公演情報〉
 
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ミュージカル『シークレット・ガーデン』
原作◇フランシス・ホジソン・バーネット「秘密の花園」
脚本・歌詞◇マーシャ・ノーマン
音楽◇ルーシー・サイモン
演出◇スタフォード・アリマ
出演◇石丸幹二、花總まり、石井一孝、昆夏美、松田凌、池田葵・上垣ひなた(Wキャスト)、大東リッキー・鈴木葵椎(Wキャスト)、石鍋多加史、笠松はる、上野哲也 ほか
●6/11〜7/11◎シアタークリエ
神奈川、福岡、兵庫公演もあり
〈お問い合わせ〉東宝テレザーブ 03-3201-7777(9時半〜17時半)
〈公式ホームページ〉www.tohostage.com/secretgarden/

 
 

【文/小林洋子 撮影/友澤綾乃】




『大人のけんかが終わるまで』
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『バーン・ザ・フロア Joy of Dancing』開幕。紫吹淳らスペシャルサポーターが会見!

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世界トップレベルのダンサーたちによる圧倒的なパフォーマンスで、ブロードウェイを始め、世界30ヶ国以上で観客を熱狂の渦に巻き込んできた『バーン・ザ・フロア』。その10回目の来日公演が5月17日開幕した。(21日まで東急シアターオーブにて。そののち、5月25日〜28日、大阪 フェスティバルホールで公演)

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様々なジャンルの音楽にのせて繰り広げられる、ワルツやタンゴ、サンバにルンバなど、ダンスの魅力がたっぷりと詰め込まれたステージは、まさに”ダンスのフルコース”!
そんな、至極のダンスエンタテインメント集団がお届けする最新作は、カンパニーの創設20周年とともに、来日10回目を迎えるスペシャル・アニバーサリー公演。日本での公演は世界でも類を見ないほどの盛り上がりを見せると語る彼らが、20年分の感謝と喜びを爆発させる、まさに「ベスト・オブ・ベスト」のステージである。
その初日を前に、プレス用の公開リハーサルが行われた。公開されたのは第1幕のみだが、その迫力あるダンスに劇場中が沸き立つ。

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まずは優雅な宮廷でワルツを踊るシーンから始まり、その場に客席から乱入(?)したロッカーたちによって、ヘヴィメタルが始まる。古典と現代のダンスのコラボレーションが見事だ。
次は都会的なスーツとドレスで洗練されたダンス、といっても動きは過激かつ華麗でセクシー。鍛え抜かれたダンサーたちの身体そのものだけでも、目を奪われずにはいられないのに、その身体が躍動しながら曲芸に近い動きを次々にこなしていく様は最高のエンターテインメントだ。

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この1幕で披露された楽曲の一部を紹介すると、プリンス「Kiss」、ジェームス・ブラウン「I  Feel Good」「Sex Machine」マイケル・ジャクソン「Smooth Criminal」それに「Jumpin’Jack」「Let me entertain you」など。日本公演初披露の曲もあって、カンパニーの来日公演への気合いが感じられるプログラムとなっている。

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【囲みインタビュー】
 
公開リハーサルのあと、演出・振付のピータ・ロビー、そして出演者のグスタホ・ヴィグリオ、ヴィクトリア・マーティン、アルベルト・ファッシオ、ローレン・オークレイ、ジョルジョ・イオリ、ヤラスラヴァ・ソコロヴァというダンサーたち。そしてそのステージに感動したスペシャルサポーターの紫吹淳、柴田英嗣、村上佳菜子、金光進陪という面々が登壇し、それぞれにこの公演への期待などを語った。

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後列/ジョルジョ・イオリ、ヤラスラヴァ・ソコロヴァ、グスタホ・ヴィグリオ、ヴィクトリア・マーティン、アルベルト・ファッシオ、ローレン・オークレイ
前列/ピータ・ロビー、柴田英嗣、村上佳菜子、
紫吹淳、金光進陪

紫吹淳(女優)
これまでに何度も観せていただいているのですが、始まった瞬間から、瞬きをする暇もないくらいで、いつ瞬きしたらいいの?みたいな。息もそうで、気がついたら口を開いて観てました(笑)。あと10年若かったら混ざりたいです(笑)。観ていると足が動いてしまうので、お客様も絶対混ざりたくなると思います。ダンスになじみがない方も、ぜひたくさんの方に観ていただきたいです。
 
柴田英嗣(タレント[アンタッチャブル])
今まで、何度か観させていただく機会はあったんですが、今までのは何だったのかと思いますね(笑)。今までで感動していた自分が恥ずかしいくらいです。やはり本場の皆さんが全員集まってやるとこんなにすごいんだと驚いています。明日の本番では、またさらに違うように見えるんだろうなと楽しみです。でも皆さんダンスの専門家の中で、なぜ僕がサポーターなのか、誰か関西テレビ(主催)に聞いてほしいです(笑)。自分でもわからないんですが、そんな僕でも楽しめるということで選ばれたんだと思います。

村上佳菜子(プロフィギュアスケーター)
私は現役時代、小さいころから『バーン・ザ・フロア』が大好きで、公演を観に来ていたので、今回スペシャルサポーターに声をかけていただいて、とても嬉しいです。今日観せていただいて、やっぱり目が2つでは足りないと思うぐらい観るところも楽しむところも沢山あって、ぜひ沢山の方に観にきてほしいと思います。今回一番テンションがあがったのは自分が使った「Jumpin' Jack」があって、テンションあがりました(笑)。老若男女問わず楽しめますので、皆さんに観に来てほしいです!

金光進陪(プロダンサー)
専門家として、ボールルームダンサーとして、素晴らしいショーにつくり上げてくださって、我々業界の人間としても嬉しく思うとともに、この素晴らしい感動を皆さんに観ていただき、共有してもらいたいと思います。ショー自体が素晴らしい。生の演奏と生のダンスの迫力が全然違います。僕たちが観て感じたこの感動を、皆さんにも実際に観ていただき、共有したいです。

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〈公演情報〉
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『バーン・ザ・フロア Joy of Dancing』
●5/17〜21◎東京 東急シアターオーブ
●5/25〜28◎大阪 フェスティバルホール 
〈料金〉S席12,000円 A席9,500円 B席7,500円 エキサイティングシート20,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10時〜18時)



【取材・撮影(会見)/佐藤栄子 舞台撮影/阿久津知宏】



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吉田鋼太郎・黒木瞳の『シラノ・ド・ベルジュラック』開幕!

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フランス古典劇の傑作として、今尚世界中で上演が繰り返されている純愛物語を、エンターテイメント性あふれる冒険活劇作品として描き出した舞台『シラノ・ド・ベルジュラック』が、5月15日、東京日比谷の日生劇場で開幕した(30日まで。のち、6月8日〜10日兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールで上演)。
 
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『シラノ・ド・ベルジュラック』は1897年に初演されたフランスで最も人気の高い傑作戯曲。上演されるやいなや、パリ中を虜にした舞台と言われ、自らの容姿に対するコンプレックスから思いを告げられない剣豪シラノの純愛が、1世紀を経た今も、世界中で愛され続けている。
日本でも近年盛んに上演されてきたミュージカル版を含めて、長く親しまれている名作だが、今回はシェイクスピア作品など、古典劇の第一人者として揺るぎない評価を得ている吉田鋼太郎を主人公、シラノ・ド・ベルジュラックに迎え、シラノが秘めたる思いを寄せる麗しき才女ロクサーヌに黒木瞳。そのロクサーヌと恋に落ちるものの、詩心を持たない美しき剣士クリスチャンに大野拓朗と白洲迅のダブルキャスト。をはじめとした魅力的なキャスト陣が集結。マキノノゾミ&鈴木哲也の上演台本、鈴木裕美の演出、清塚信也の作曲と生演奏による音楽という、強力なスタッフワークとで、エンターテイメント性に満ちた、古典劇への真っ向勝負!という爽快な舞台が展開されている。
 
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【STORY】
 
17世紀中頃のバリ。ガスコン(ガスコーニュ生まれ)青年隊に属する近衛騎士シラノ・ド・ベルジュラック(吉田鋼太郎)は、類稀な詩の才能と、天下一の剣の腕を併せ持ち、権力や虚栄を嫌い誰に対しても己の正義を貫く熱血漢として知られていた。だが、彼は自身の人並み外れた大きな鼻に強いコンプレックスを抱えていて、美しい従姉妹ロクサーヌ(黒木瞳)への恋心を打ち明けられずにいた。
そんなロクサーヌから「とても大切な内密のお話がある」と呼び出されたシラノは、美しい従姉妹への自分の思慕が通じたのでは?との期待を抱くが、ロクサーヌから告げられたのは、彼女がシラノと同じガスコン青年隊に入隊する見目麗しい剣士クリスチャン(大野拓朗・白洲迅ダブルキャスト)に恋をしたので、その仲立ちをして欲しいという残酷な頼み事だった。
それでも愛するロクサーヌの為にクリスチャンに会ったシラノは、彼が裏表のない好青年であると知り安堵したものの、クリスチャンの詩心のなさに困惑する。美しい容姿には美しい心と言葉が宿っていると思い込んでいるロクサーヌを失望させない為にはどうするか。シラノは一計を案じ、クリスチャンに代わって暗がりから自らが愛の言葉を紡ぐ。それはせめて言葉だけでもロクサーヌに愛されたいという、シラノの切ない願いが込められた謀りごとだったが、その言葉がクリスチャンから出たものと信じて疑わないロクサーヌは有頂天になり、二人は相思相愛の仲となり電撃的に結婚する。ところがこの結婚が、やはりロクサーヌに横恋慕していたド・ギッシュ伯爵(六角精児)を激怒させ、伯爵の命によりガスコン青年隊は戦況厳しい戦地の前線へと送られる。そんな生死の境目にあって尚、シラノは危険を冒して毎日クリスチャンの名でロクサーヌに恋文を送り続けるが……
 
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20分間の休憩を挟んで、3時間15分強、本編のみでほぼ3時間という長尺の舞台に改めて接して感じたのは、この騎士道精神や、友情、真っ直ぐな心意気、更に人を見た目で判断してはいけない、という普遍的なテーマが詰まった古典作品の、その普遍性そのものが、揺らぎはじめているのだという現実だった。
何しろ、利に敏く、空気を読み、忖度して立ち回れる人間だけが安泰に暮らせるのが今の世の中だし、気持ちを伝える手段は、キラキラのスタンプひとつで事足りて、手紙どころかメールでさえも「そんな面倒なものを書かなければならないのか?」と、社会人になってみて、初めて悲鳴をあげる人も少なくないと聞く。そんな時代に、立身出世に目もくれず、自分の信念を曲げずに悶着を起こし、自らを窮地に追い込む主人公、シラノ・ド・ベルジュラックの生き方は、ある意味では道化的に見えてしまいかねないし、クリスチャンの美しい容姿に恋をしたロクサーヌが、容姿に相応しい美しい言葉が得られないことに失望する様は、夢見勝ちの乙女らしい思い込みを通り越して、エキセントリックな変人に映ってしまうかも知れない。この物語の普遍性は、実は相当危うい岐路に立っている。
 
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そんな現代に『シラノ・ド・ベルジュラック』を、本来の輝きを保ったまま世に問う為に、マキノノゾミ&鈴木哲也の上演台本と、鈴木裕美の演出は、徹底的なエンターテイメント性を追求する仕掛けに打って出た。まず楽士として登場する『のだめカンタービレ』『コウノドリ』等で知られるピアニストにしてコンポーザー清塚信也の生演奏が、古典作品の中に適度な現代の香りを呼び込むことに成功している。役者たちと時にセッションし、時にガスコン青年隊が合唱し、時に甘いバルコニーシーンを甘美に彩り、時に戦いの場を盛り上げる。清塚のピアノから生まれ出る自在な音楽が、作品に今の風を呼び起こしライブ感を高めてくれる。

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更に台詞の中に、びっくりするような現代の日本の名前が飛び出すといった風刺に富む設定に加え、武勇伝として語られるだけではなく、実際にシラノが100人斬りの大立ち回りを本気で披露するにはじまる、徹底的なケレン味が作品に冒険活劇の香りを立ち上らせて飽きさせない。
二村周作の装置も、大がかりな転換を実はしていないことが信じられないほど、場面毎に色を変え、原田保の照明と相まってスピーディーなドラマ運びに貢献している。演出の鈴木が「高級大衆演劇」を目指す、と打ち立てた目標通りの舞台創りが巧妙だ。
それでいて、この作品の芯の部分、純愛の尊さ、容姿によるコンプレックスの切なさ、人が人を思う美しさ等が、豪快なケレンと現代感覚の中に埋もれることなく立ち現れたのは、シラノに扮した吉田鋼太郎をはじめとした、キャスト陣の高い地力と、適材適所ぶりが生んだ力技に他ならない。
 
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実際、シラノの吉田鋼太郎の優れた台詞術、きめ細かい表現力、抜群の身体能力によるシャープな殺陣の数々等、その一挙手一投足の素晴らしさには、ただ感嘆するばかり。吉田のシラノの才気があまりにも輝いていて、確かに大きな鼻だが、それがいったいどうしたのだろう?という気持ちにすらさせられる。吉田のシラノが中心にいる限り、どれほどの仕掛けが施されていても、この『シラノ・ド・ベルジュラック』は、傑作古典劇としての輝きもきちんと押さえることができる。ただ吉田ひとりを観る為だけにでも、この芝居の客席に座る価値は確実にチケット代金以上のものがある、とさえ思える好演だった。
 
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その吉田シラノが生涯の純愛を捧げるロクサーヌの黒木瞳は、可憐な役柄に相応しい容姿だけでなく、台詞回し、ドレス捌きなどの立ち居振る舞いすべてが美しく、劇中に登場するほとんどの男性に愛される役柄に説得力を与えている。ロクサーヌの思い込みの激しさが、決して奇矯に映らず微笑ましさに変換されるのも、黒木の天性のヒロイン役者としての華あってこそ。吉田たっての希望で実現した出演と聞いているが、その思いに間違いのない適役だった。
 
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そんなロクサーヌと恋に落ちるクリスチャンは、ダブルキャストで大野拓朗を観たが、この役に必要不可欠なとびっきりの美しさの中に、適度に天然な風味があるのが打ってつけで、こちらも絵に描いたようなクリスチャンを造形している。シラノの本心に気づいてからの潔さも大野の誠実な持ち味が支えていて、個性の異なる白洲迅が同じクリスチャンをどう演じてくれるのかにも期待が膨らんだ。
 
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彼らの運命を操るド・ギッシュ伯爵が、ただの嫌味な敵役にならなかったのは演じた六角精児の味わい深いキャラクターと演技力あってこそだし、シラノが彼の為に100人斬りを請け負う「親友」ラグノーの石川禅が、可愛らしいと言いたいほどの愛嬌を振りまき、近年『レディ・ベス』等の敵役が印象に深い人だけに実に新鮮。観客のシラノへの思いを代弁する役柄でもあるル・ブレの大石継太も滋味深く、ヴァルヴァ―二子爵の平野良の思い切りの良いカリカチュアな演技と、ロクサーヌの侍女や修道院長の末次美沙緒の口跡の良い台詞回しも貴重だった。
 
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何よりも、大野・白州という若手二枚目俳優が出演していることで、初めて『シラノ・ド・ベルジュラック』という作品に触れる機会になる観客も多いだろうと想定される舞台が、豪快なエンターテイメントの中に、人が人を愛することの尊さと、不器用な生き方の中に宿る心意気、人としての矜持を描いた作品の骨子を見事に伝えた、そのことを喜びたい舞台となっている。
 
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 【囲み取材】
 
初日を翌日に控えた5月14日囲み取材が行われ、吉田鋼太郎、黒木瞳、大野拓朗、白洲迅、六角精児が本番の扮装で登場。公演への抱負を語った。
 
──改めて明日が初日ということで、吉田さんいかがですか?
吉田 約1ヶ月稽古を重ねまして、僕は最初から最後までほぼ出ていないシーンがない、出ずっぱりで、階段を駆け上がり駆け下り、台から飛び降り、100人を斬り、黒木瞳ロクサーヌに言い寄りフラれ(笑)、大野&白洲クリスチャンと黒木ロクサーヌとの恋を助け、獅子奮迅しております。非常に疲労はしているのですけれども、全く新しい良いものが出来上がっていくであろう前触れの疲労なので、非常に心地よい疲労で、今はもう疲労感よりも「さぁこれから始まるぜ!やってやるぜ!」という気持ちで高まってきています。

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──黒木さんはいかがですか?
黒木 (吉田)鋼太郎さんがあまりにも素晴らしいので。
吉田 いやいや。
黒木 私たちは盛り上げ隊で(笑)日々頑張っておりますけれども、シラノが素晴らしいです。
吉田 ありがとうございます。
黒木 今の心境は何度も舞台をやらせて頂いているのですが、今回は初舞台のような新鮮な気持ちでおります。

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──白洲さん、大野さん意気込みは?
白洲 本当に鋼太郎さんのエネルギーがものすごいので、そこに負けないように!という、僕はそこに意気込みを懸けています。絶対に負けないように頑張ります。
吉田 負けてない、負けてない!

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大野 僕も同じ気持ちです。やっぱり鋼太郎さんがとってもカッコ良いし、でも可愛らしいところ、切ないところとか、色々な表情を見せてくださるので、僕らもそれに刺激を受けながら、やはり色々な表情を出せる役をやらせて頂いているので、負けないように、そして舞台上で少しでも鋼太郎さんに対してびっくりさせると言うか、爪痕を残せるように「おっ変えて来やがったな!」と、毎日毎日ワクワクしてもらえるように、それがお客様に伝わって楽しい舞台になるよう、一員として頑張りたいと思います。

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──六角さんどうですか?
六角 いや、もう本当に…
吉田 (横から全員に示すように)この方、六角さんですから(爆笑)。誰だ?と思われているでしょうが、六角精児さんです(笑)。
六角 僕は六角と申します(笑)。本当に皆様素晴らしいお芝居をされていらして。シラノを演じていらっしゃる吉田鋼太郎さんは、人間こんなに台詞が覚えられるものなんだ!というほどたくさんの台詞をお喋りになって、それがまた非常にパワフルで緻密でございます。その他に周りを取り囲んでいるロクサーヌ、クリスチャンの二人も、キュートな若々しいお芝居をしております。私はそこにひとりの違った色を、バイプレイヤーとして添えられればいいかな?という形で出演をさせて頂いております。

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──吉田さん立派な鼻ですがいかがですか?
吉田 この1週間ばかりつけ始めたのですが、最初はちょっと不安だったんですけど、かゆくはないのか?とか、途中で取れるのではないか?とか、息ができないんじゃないかとか?。でもそういう心配は全くございませんで、非常に快適です。
──そうなんですか!重くもなく?
吉田 全く! 本当によくできています。一度皆様にもつけて頂きたいくらい(爆笑)。ただ下側の視野に少し入るので、階段を降りる時にちょっと怖いかな?というくらいで。
──何僂らいありますか?
吉田 どうでしょう。10僂らいはあるかな? 
──つけるのには時間がかかるのですか?
吉田 かからないです。2、3分でつきます。
──台詞が喋りにくいなどは?
吉田 それもないです。もしそうだったらやっぱり改良しないといけなかったと思いますが、台詞や呼吸に関しては一切支障がないです。
 
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──出ずっぱりとのことですが、体力的には?
吉田 それはしんどいとか言っても仕方がないのでね。なんとか、なんとか持っています(笑)。30日まで乗り切ればね、後は入院するかも知れませんが(笑)。
──東京が終わったら入院して、また大阪に?
吉田 そうです、そうです(笑)。
──黒木さん吉田さんとご一緒されて、ここがすごいなと感じるところは?
黒木 もう全部すごいですね。どんどん上に行かれるので、追いつけるように頑張っております。
──役柄としては吉田さんに恋をされるんですよね?
吉田 僕が恋を打ち明けられない、片思いなんです。ロクサーヌは僕が恋をしていることも知らない。で、ロクサーヌは(隣を示し)彼が好きで。六角さんじゃないですよ(笑)、クリスチャンをね。
六角 僕もロクサーヌが好きなんです(笑)。
黒木 そう、皆に想われているんです。
吉田 で、クリスチャンもロクサーヌが好きで、彼の恋を僕が助けるという非常に皮肉な関係です。彼は容姿が素晴らしいんだけれども言葉が下手で、(ロクサーヌは)美しい言葉が好きなのに、美しい言葉が言えない。だから僕が代わりに手紙を書き、代わりにプロンプをする。自分もロクサーヌが好きなのに、クリスチャンとの恋を助けるという、悲しい、切ないお話でございます。

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──また、100人斬りが話題ですが、そこはやってみていかがですか?
吉田 1ヶ月稽古がないとダメでしたね。100人を斬る「手」を覚えるのに1ヶ月かかりました。やっと昨日もう大丈夫かな?と思えるくらいになりました。しかもへとへとになります。ただ、100人斬りで高揚したテンションでそのまま最後までいけるという、100人斬りのちょっとした効果があるんですね。何しろもう年ですので(笑)、ともすると(下降するジェスチャーをして)こうなる人生なんですけれども(笑)。100人斬っていると元気になれるという効果があって、そういう意味でも100人斬りを利用しております。
──少し手数が減らないかなとかいう方向にはマインドが向かないのですか?
吉田 もう慣れました。はじめはずっとそう思っていましたけれども(笑)。60人斬った手数で100人死なないかな?と思ったりしましたが(爆笑)。
──本当にきっちり100人斬るのですか?
吉田 はい、きっちり100人斬ります。
──大野さんたちがご覧になっていかがですか?
大野 すごいですよ!めちゃくちゃカッコ良いですし、キメるところ、キメるところ、ひとひとつで「うわー、カッコ良い!」というのが見えつつ、しかも体力的にも100人斬りだけでも大変そうなのに、ずっと出ずっぱりで、台詞も多くて、尊敬という言葉しか思い浮かばないです。
白洲 手数も多いのですが、全ての所作が美しいので、そこも是非注目してもらいたいです。
──六角さん、伯爵役でどうですか?
六角 自分で珍しいなと思います(爆笑)。お金持ちの役ですし、僕もロクサーヌのことが好きで、経済的に裕福なものでそこでなんとかしようとしているのですが、それが上手くいかないという。なかなかこういう、貴族の役はやったことがないものですから、そこら辺も楽しんでやっております。皆様素晴らしいお芝居をなさっているので、そこにあまり迷惑をかけないようにと。
吉田 ない!

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──稽古場の様子はどうでしたか?
六角 皆さん稽古に集中していらして、演出家のもと、ピシっとまとまった稽古がこのひと月間繰り広げられました。私も色々な稽古場を経験しておりますが、素晴らしい稽古場だったと思っております。
吉田 稽古が始まった頃、僕が稽古場で本当に暗い顔をしていたらしいんです。「これ本当にできるのか」と。これだけ出ずっぱりで100人斬りまであって。そうしたら六角君が横に来てくれて「鋼太郎さん、よくこれ引き受けたね」と。「よく引き受けた」というのは、ある意味とても勇気づけてくれる言葉なんです、「よくやろうと思った」と。やっぱり六角君はベテランだから、わかってくれているんですね。今何を言えば頑張る気持ちになれるのかと。そういう六角君がいてくれることで本当に助かりました。
六角 先輩に対してなんですけれども、本当に大変だなと思っている時に「頑張ろう」という言葉では、頑張れないんじゃないかなと。
吉田 その通り!
六角 そこに寄り添うというと気持ち悪いですけれども(笑)、「大変ですね」という方が誠意があるかなと、自分の中では思ったので。
吉田 ありがたかったです。
六角 いえいえ、そう捉えて頂いてありがたいです。

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──一番の見どころ、お客様がどう見れば面白いですか?
吉田 (演出の)鈴木裕美が標榜しておりますが「高級大衆演劇」と。それこそお客様も一体となって手拍子して頂けるところは手拍子して頂いて、掛け声をかけて頂けるのであればかけて頂いて、僕も客席に降りて握手したりもしますので、そういう時には(懐を示して)ここに1万円札を入れて頂いたり(爆笑)。そういう参加の仕方をして頂ければ!
──どこまでが本当なんですか?(笑)
吉田 いやいや(笑)、本当にそういう芝居を目指してますので。フランスの難しい古典劇では全くありませんので、楽しんで頂けると思います。
──純愛ものなんですよね?
吉田 純愛ものです。非常に身近な純愛ものになっていると思います。お姫様と王子様のではなくて、本当に身近にある恋愛ものになっていると思います。もちろん(黒木を示して)こういう綺麗な人は世間にあんまりいないですけれども(笑)、そこはまぁお芝居ということで(笑)。
──では改めてお客様にメッセージを。
吉田 本当にお客様も一体になって楽しんで頂ける「高級大衆演劇」、笑って泣けて勇気をもらって、或いはお客様の方から「頑張れ!」と言って頂けるようなお芝居になっていると思います。是非日常の憂さ晴らしに観にいらしてください。楽しめると思います。僕らも1ヶ月頑張りまして、こんなに面白くなるとは思わなかった、というくらいの仕上がりになっております。それを確かめに劇場までいらしてください。お待ちしております!
 
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〈公演情報〉
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『シラノ・ド・ベルジュラック』
作◇エドモン・ロスタン
上演台本◇マキノノゾミ  鈴木哲也
演出◇鈴木裕美
翻訳◇石野香奈子
音楽◇清塚信也
出演◇吉田鋼太郎、黒木瞳、大野拓朗・白洲迅(ダブルキャスト)
、石川禅、大石継太、六角精児、平野良、末次美沙緒 ほか
●5/15〜30◎日生劇場
〈料金〉S席 12,000円  A席 7,000円 B席 4,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉東宝テレザーブ 03-3201-7777(9時半〜17時半)
ホリプロチケットセンター 03-3490-4949(平日10時〜18時 土曜日10時〜13時 日曜・祝日休み)
●6/8〜10◎兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
〈料金〉全席 12,500円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉梅田芸術劇場 06-6377-3888(10時〜18時)
http://www.tohostage.com/cyrano/
 
 
【取材・文・撮影/橘涼香】
 


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40年目の新たな旅立ち 舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜制作発表記者会見レポート

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不朽のSF漫画として1977年の連載開始以来、多くの人々を魅了し続ける松本零士の代表作『銀河鉄道999』。日本の漫画史、そしてアニメーション史に残るこの大ヒット作品の、原作誕生から40年目を記念した、舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜が、6月23日〜30日の東京・明治座を皮切りに、7月21日〜22日に北九州芸術劇場大ホール、7月25日〜29日に大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演される。

『銀河鉄道999』は、裕福な人々が機械の身体を手に入れ、永遠の命を謳歌する未来世界を舞台に、機械伯爵に母を殺された主人公の少年・星野鉄郎が、謎の美女メーテルと共に「銀河超特急999号」に乗り込み、機械の身体をくれる星を目指して宇宙空間を旅する間に、星々で出会う人々を通じて成長していく物語。今回の舞台版は、1979年に公開された劇場版第1作のストーリーをもとにオリジナルシーンも交えて、星野鉄郎が宿敵機械伯爵と時間城で対決するまでの物語が描かれていく。

そんな作品の制作発表記者会見が3月末都内で開かれ、幸運なオーディエンスも多数見守る中、星野鉄郎役の中川晃教、メーテル役のハルカ、クイーン・エメラルダス役で特別出演する凰稀かなめ、キャプテン・ハーロック役の平方元基、トチロー役の入野自由、リューズ役の矢沢洋子、そして、原作者の松本零士が登壇。公演への抱負を語った。

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まず、会見はプロデューサーである、株式会社エイジグローバルネットワークの田口智博が「今から40年前、私たちが子供の頃、大宇宙をSL蒸気機関車が走っているアニメや漫画を目にして憧れや感動を抱き、星野鉄郎をはじめとした登場人物達が残した言葉がその後の人生のあらゆる局面で大きな支えとなりました。そんな『銀河鉄道999』を後世に語り継ぎたいという思いの丈が集結し、原作者の松本零士先生が80歳を迎えられた本年、舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜という形で実現しました。この「999」の求心力は、超豪華キャストという言葉では言い足りないほどの、奇跡的な素晴らしいキャストの揃い踏みを叶えてくれました。本日登壇するキャストたちは実際にはリアルタイムで「999」を観ていない世代ではありますが、私共の想いに共感して頂き、この舞台に登場してくれましたので、舞台で限りある命の美しさを後世に広めてくれると信じております。この舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜は、原作の持つ世界観やメッセージ性を忠実に尊重した上で、オリジナルの設定も書き加えミュージカルが本来持つ、上品さ上質さを兼ね備えた音楽劇の創造を目指していきます。原作ファンの皆様をはじめ、キャストのファンの皆様、その他多くの方々に劇場に足を運んで頂けますよう願っております」と熱く挨拶。

続いて、脚本を担当するアニメ『プリキュア』シリーズや、ドラマ『コウノドリ』等を手掛ける人気脚本家・坪田文が「舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜で脚本を担当させて頂きます。まず大好きな「999」の世界に1クリエーターとして関わらせて頂けることに感謝と幸せな気持ちでいっぱいです。松本零士先生の描かれる物語は、現代でも変わらないばかりではなく、永遠に変わらない普遍的なメッセージが込められているなと感じています。脚本を書く中でそのきらめきをどうやって舞台の上に表せばいいのか?を一番悩みながら書きました。演出家の児玉明子さん、映像演出のムーチョ村松さん、音楽監督の久保田修さん、皆さんと話し合って、何しろ宇宙の物語ですので、それを舞台でどう表現できるんだろう?という思いはありつつも、やはり原作の素晴らしい部分はすべて入れたいと思い、無理を押して台詞を書いた部分もあったのですが、そこにも皆さんが応えてくださって、鉄郎とメーテルと一緒に皆さんも、本当に上質な宇宙の旅をして頂けるのではないかと思います。とにかく脚本家として一番言いたいのは、中川晃教さんの鉄郎が見たい!彼だったらきっと間違いないだろう!という思いで、普段映像の仕事が多い私が、原点である舞台の仕事に復帰する勇気を頂きました。私自身どういう場面が繰り広げられるのか?がすごく楽しみです!」と思いのこもった言葉を述べた。

更に、音楽監督の久保田修が「音楽劇の音楽という重責を与えてくださった関係者の方々にまず心から御礼申し上げます。僕の頭の中はお客様のことでいっぱいです。お客様が舞台を観て楽しんでくださるか。ワクワクした気持ちでちょっと良いものを観たな、という笑顔で帰ってくださるか、そのことばかりを想像しています。40年という長きに渡る物語。3代くらいの世代の人たちが見ている物語だと思います。これがこの先また40年、この素晴らしい物語と共に、音楽も語り継いで頂けるようなことができたら、本当に幸せだと思います。でもそんな自分の夢よりも、とにかくお客様のお顔が笑顔になってくれることが願いなので、今日ここにいらっしゃる皆様のお顔も劇場で笑顔になってくれることを楽しみにしています」と大きな夢と共に願いをこめて語った。

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そしていよいよキャストが登壇。矢沢洋子、入野自由、凰稀かなめ、平方元基、ハルカ、中川晃教の順番に呼び込まれ、会場は大きな拍手に包まれた。更に、原作者であり舞台の総監修も務める松本零士が登場。喝采の拍手の中、布のかかったメインビジュアルが運びこまれる。「3、2、1、どうぞ!」の声と共に除幕されたメインビジュアルは、舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜の個性的な登場人物たちが勢ぞろい。漫画、アニメの世界から抜け出してきたかのような再現率に、思わずため息がもれる。松本零士も「この写真を見ただけで涙が出るほど嬉しい」と語り、思いの深さが伝わってきた。ここから登壇者それぞれの挨拶に続いて、全員によるトークショー形式の会見へと続いた。

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【登壇者挨拶】

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中川
 本日はお越しくださって本当にありがとうございます。星野鉄郎役をやらせて頂きます中川晃教です。16歳の少年がキャプテン・ハーロックに憧れ、宇宙の旅に出ようとする。星野鉄郎には憧れだけではなくもうひとつ目的がある。母の仇を取ること。永遠の命を求めて今「999」に乗る。なんとも16歳とは思えない、でも16歳の少年の確実な旅のはじまり。そして旅を経て彼が何に気づき、彼の中で何が変わるのか。成長物語という意味でも、星野鉄郎を演じることができて、本当に嬉しく思っております。35歳です!(場内笑)16歳を演じます!ここの辺り、是非期待して頂けたらと思います。どうぞ応援を宜しくお願い致します。(笑) 
 
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ハルカ
 鉄郎と一緒に宇宙の旅をするメーテル役をやらせて頂きますハルカと申します。今中川さんがおっしゃっていたように、鉄郎は若い少年、そしてメーテルはその母のように見守りながら一緒に旅している女性なのですが、私にとってもまだメーテルは謎が多くて、自分でもメーテルについて研究しながら役を創っていこうと思っているのですが、まだまだわからないことがとても多いので、皆さんにも舞台を通して、この人は鉄郎にとってどういう存在なんだろう?がわかるような、そういう舞台にしていきたいと思っています。精一杯演じたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。
入野 トチロー役をやらせて頂きます入野自由です。この役はこの作品を好きな人ならば、皆思うことだと思うのですが、男の中の男、皆が憧れる存在、強い芯を持っている、それがトチローだと思うんですね。今回の作品では、鉄郎が悩み苦しみながら、最初に旅立つと決めた時には機械の身体を持つという目的があります。でも生きるということは、お腹が空くことであったり、どこかが痛いことでもあったりではないか?それと裏腹なことを望んでいる自分と、どっちが正しいのだろう?と鉄郎が悩んだ時に、トチローがこうなんじゃないか?という提示をしてくれる。導き手となる大切な役です。僕自身も初めてのことだらけで、すごく緊張はしているのですが、楽しんで演じていきたいなと思います。よろしくお願いします。

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 矢沢 リューズ役を演じさせて頂きます矢沢洋子です。リューズはですね、本当に今日このメンバーの中で言うと唯一の機械化人ということで、皆様とは別の次元にいる女性です。そしてまたリューズは歌手ですので、舞台中もギターを持って歌うシーンがあるということで、今から緊張もしているのですが、楽しみにしています。非常にミステリアスな女性だと感じているので、上手くできるか不安ではありますが、精一杯頑張りたいと思います。よろしくお願いします。

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凰稀 一匹狼の女海賊クイーンエメラルダス役をさせて頂きます凰稀かなめです。まだ作品がどうなるのかはわからないのですが、まず演じる私たちが楽しみながら作品を創り、観て下さるお客様に楽しんで頂けるものにしていきたいと思います。初日まで皆で頑張ってお稽古して、良い舞台を皆様にお見せできたらいいなと思っています。よろしくお願いします。
 
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平方
 皆の憧れ平方元基です!(会場爆笑) 
中川 違う、それはハーロック!(笑) 
平方 そうそう(笑)。鉄郎をはじめ子供たちの憧れの的、キャプテン・ハーロック役をさせて頂きます平方元基です。今自分がここにこうしているのもまだ信じられないのですが、親戚や、知り合いから「お前は世界で一番幸せ者な代わりに、世界で一番危険だぞ!ハーロックを愛している世界中の皆さんに、お前がハーロックをやることでボコボコにされないか、とても心配だ」と言われたんですが(笑) 、ボコボコにされずに、無事に劇場の初日で皆さんにお会いできますことを心より祈念しております…って、皆さんがとても緊張していらっしゃるのを感じます。僕は「銀河超特急999号」には乗らないんですけれども、自分の船に乗りながら鉄郎を見守り、宇宙の世界に皆様を誘っていきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

【トークショー】

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──松本先生、今回は『銀河鉄道999』40周年記念での舞台化ということですが、改めてお話を聞かれた時にはどんなお気持ちでしたか?
松本 とても嬉しかったです。「999」は私が18歳の終わりに、出版社に呼ばれて上京する時に乗った機関車なんです。C-62の48号でした。C-62は49号までしかないのですが、そのひとつ前のに乗ったということで「999」というタイトルを考えておりました。これは自分の成長記です。18歳の後半でした。当時我が家は父親が公職追放になっていた為に、極貧に悩んでおりまして、質屋に何もかもを持ち込んで、行きの切符だけを買い、画材だけを持って上京したんです。その時その汽車に乗っていなけれは、私の運命は変わっていました。そういう想いを込めて描いたのが「999」。「999」というのは「未完成」という意味です。1000になると『1000年女王』を描きましたように女王になるのですが、「999」は青春です。ですから未だにその中で走り続けている、自分の夢です。
──その夢がいよいよ舞台になる、今日出演者の皆さんもお揃いですが、どんな舞台を期待されていますか?
松本 皆さん素晴らしい方たちで、心から感謝しております。旅立つ時にはこんなことは想像もできませんでした。自分がどうなるかわからない。「俺は死んでも帰らん」と言って出て来た訳ですから。それがこのような形になって、心から嬉しく楽しみです。ありがとうございます。お客様にも感謝致します。皆さんどうかご覧になってください。
──出演者の皆さん、メインビジュアルの撮影について伺いたいのですが、この撮影の時にはどんな思いが?
中川 コスチュームを見た時に「おっ、結構リアルに再現したな!」と思いました。今回の舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜は、『銀河鉄道999』40周年記念の年に、舞台版のオリジナル、新たに生まれる舞台で、それに対して松本先生が「いいよ」と言ってくださって、総監修という立場で、謂わばお墨付きを頂いて僕たちの舞台がはじまる訳です。今まで色々な作品を経験させて頂いてきましたが、今回は挑戦するという心持ちで撮影に挑みました。それで衣装を見た時に「35歳です!」と思ったのですが(笑) 、でも身にまとった時に、これから何がはじまるのかわからないけれども、でもきっと良いことが待っているんだろう、と思えた。前向きになれると思った時に、考えてみれば子供の頃ってそんなに悩みってなくて、暑い夏でも走り回ったりして「暑さなんてへっちゃらさ!」みたいな、目の前のことに、今の瞬間に突き進んでいく力ってやっぱりあったなと。そういうものに気づかされるというか、余計なものを排除して、鉄郎になこることができました。どうですか?かなめさん?
凰稀 えっ!いきなり!?(会場爆笑)、私は単純にすごく嬉しかったんです。「あ、エメラルダスになっちゃった!」って(笑) 。でも結構(顔の)傷が大変で。傷の位置を松本先生の描かれた絵を見ながら忠実にやっていくのが、かなり大変でした。鼻の横から流していって。だからこれは本番どうしようかな?という悩みはありますね。

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──撮影は皆さんバラバラだったんですか?
凰稀 バラバラでしたが、中川君とハルカちゃんと自由君と私は同じ日だったので、すれ違ったりはしました。でも、そんなに皆で話したりはできなかったですね。
入野 僕は本当にかなめさんが撮り終わった時にすれ違って、その時に中川さんもいらっしゃって、三人で記念写真を撮ったのですが、その写真を見て衝撃を受けました。かなめさんがエメラルダスが似合うとかなんとかではなくて、もうそのまんまだったから!ね、すごかったですよね?
中川 そう!そしてトチローもすごかったよね?トチローもまんまトチローだった。
入野 そうですか?

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中川 僕たちってやっぱり衣装を身にまとうとスイッチが入るよね。
入野 すごく完成度の高い衣装を用意して頂いているので。
凰稀 そうね。
入野 身にまとうと、確かにスイッチが入りましたね。
凰稀 小道具にもすごくこだわりがあって、漫画、アニメの通りのサイズになっているんですよ。
平方 銃をさす向きとかもそうでしたよね。ひとつ、ひとつ。
凰稀 向きもそう。だから全部先生に見て頂きました。
平方 完成されたものが絵として存在するので、助けにもなりつつ、プレッシャーにもなる。
入野 プレッシャーでしたよね、ハーロックとか特にそうでしょ?
平方 汗ビショビショでしたから!(笑) ハーロックになれるんだ!とワクワクしながら現場に入るんだけれども、自分の身体にピッタリの衣装を着た時に、期待してくださっているお客様にちゃんと返せるだけの自分でいられるのか?というプレッシャーがありました。今まで色々なお衣装を着させて頂いたんですけれども、中でも一番重いものが撮影にあたってありましたね。
──メーテルのハルカさんはどうでしたか?
ハルカ 私はすごく暑かったです(笑) 。頭が金髪で長いのと、ロシア帽をかぶりケープをかけているので、とても暑かったです。

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──撮影したのは暑い時期だったんですか?
中川 去年ですよね。
凰稀 冬です。
──冬でも暑かったんですね!大丈夫ですか?本番は6月〜7月ですが。
ハルカ そうですね!でも皆さん歌ったり踊ったりなさいますが、メーテルはそんなに激しい動きはしないんじゃないか?と予想しているので、そこは安心しております。
──矢沢さんはいかがですか?
矢沢 私自身はこの舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜が初めての舞台経験なので、衣装というものをしっかり着るという経験も初めてでしたから、まずこんなに時間がかかるものなのだな、というのにびっくりしました。あとは個人的にはブルーの、初カラーコンタクトをつけたので、鏡に映るブルーアイの自分を見るのが面白かったです。
──その感想はいかがでしたか?
矢沢 似合わないな、と思いました(爆笑) 。
──そんなことはないと思いますが!
矢沢 (笑)でも、とても楽しみにしております。
 ──こちらも楽しみです!ではそれぞれ今回の舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜のどんなところが見どころか?を教えてください。
中川 ねー、どうなりますかね?まず楽しいものになるんじゃないか?と思います。僕らはよく「現場」という言葉を使います。稽古場も「現場」だったりするんですが、その現場でこの物語が苦しい内容かと言うとそうではなくて、とてもリアリティーのある作品なんだということ。先ほどの松本先生のお話からもわかるように、実体験がこめられている。そして本当に幸せなことに、松本先生は80歳になられた今も尚、この物語を描き続けていらっしゃる。
松本 そうです。80歳です。
中川 終わらない旅を描き続けていらっしゃるので。
松本 まだ終わらないのでね。終わってしまうとあの世に行きそうなので(笑)まだ頑張りたいです。
中川 そういう先生と僕らが出会ったことで、僕も『銀河鉄道999』の星野鉄郎になれた。先生が出会った人たち、更にお母さん、お父さん、先生が今いる前にいた方々。全ての過去も、現在も、そして未来も、先生が出会った人たち皆がこの「999」の主人公であり、旅を続けている人たちなんだって思った時に、はじめは星野鉄郎を演じることに、ちょっと気負う気持ちがあったのですが、僕らはここで出会ったんだ!と思わせてくれる大きな作品ですし、先生がいてくださることで、また稽古場でもわからないことがあった時に直接聞くことができる、最高の環境だなと思っています。

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──中川さんのこの作品に懸ける思いは本当に熱いですね!
平方 熱い!後ろで汗かいてた(爆笑)。でも先ほど先生がおっしゃっていたように、「999」終わらない青春というか、人間、どんどん大人になっていくんだけど、でもどこかに青春に対する懐かしい想いや、思い出すと涙してしまうような、青春時代の思い出ってあると思うんです。それが今回ハーロックの台詞を自分で読んでみると、青春時代の僕に聞かせてあげたいな、というような、心に響く言葉が散りばめられているので、そこはひとつひとつ丁寧にやっていきたいです。なので、その辺りも聞き逃さずにご覧頂けたらより楽しめるんじゃないかなと思います。
入野 青春であるとか、リアリティーであるとかも、もちろん大きな見どころではあるのですが、違う面から見るとするならば、今回の舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜には現在の技術だからできるものが詰まっていると思います。そういう部分も楽しみにして頂ければ。銀河鉄道がどういう形で出てくるのかな?とか、特に、彼らが宇宙を旅する訳ですから、色々な場面が出てくるのですが、それらがどんな表現で出てくるのか?実際、今僕自身がそれを楽しみにしているので、皆さんにも楽しみとして待って頂ければと思います。
ハルカ メーテルは完璧に見えているのですが、鉄郎と旅をすることで、自分の意志が揺らぐことがあったり、迷うことがあって、私自身がそれを重ねあわせるところがあります。私は舞台の経験がほとんどないので、メーテルをやらせて頂くことで迷うことがあると思います。でも、現代社会に生きている人は皆迷うことがあると思うし、私自身も迷った時に漫画を見返すと、メーテルの台詞に救われたり、メーテルに「メーテルはこういう風に演じれ良いんだよ」と導いてもらっているような、そんな気がしているので、私自身が迷いながらメーテルを創っていくことで、最終的にはメーテルが完成するのではないかな?と思って、怖いですけれども必死に頑張ってやっていきたいと思います。
松本 これはひとつの奇跡なのですが、メーテルというのはラテン語のマザーの語源なんです。これは偶然の一致なので、不思議な運命を感じます。また、僕は子供の頃「エメラルド」は赤い宝石だと思っていたんです。だからクイン—・エメラルダスと名付けたのですが、実はエメラルドは緑の宝石だった(笑)。でももうこれは赤にしてます!(爆笑)。そして「ハーロック」は小学生時代に僕が行進する時の号令で「はー、ロック、はー、ロック」と言いながら歩いていたのを、名前につけました(爆笑)。ですから、この作品のすべてが僕の青春です。
──では平方さんが「はー、ロック、はー、ロック」と号令かけながら歩く姿が見られるかも知れません(爆笑)。エメラルダスは緑の衣装は観られないですよね?
凰稀 でも瞳の色はエメラルドなので。緑色です!

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和気藹々としたトークが終わり、この日が初披露となる、中川晃教が書き下ろした主題歌、舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜テーマ曲が、中川を中心に歌われた。

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「銀河超特急999号」が、宇宙への旅に出る希望と興奮が込められたリズムとメロディーに、中川の力強い高音の歌声がピッタリ。旅の先に希望があることが目の前に広がるような歌声に、全員が加わり、新たな『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜の誕生に、心躍るテーマ曲となっていた。
原作者の松本零士も「少年の時からの夢の舞台に今立っていると思うと、俺の旅はまだ続いているんだ!と元気になります!本当に心の底から嬉しいです!」と感慨深い様子。中川は「僕たちのミュージカルが今生まれました。やっぱり音楽という意味でこの舞台『銀河鉄道999』を考えた時にゴダイゴのあのメロディーは頭にあります。でも先生が今も描き続けられている想いを、エネルギーを受けて、舞台版としてオリジナルなものを皆様にお届けすることが叶います。そういう意味では、音楽を含め、色々なクリエーターの皆さん、演出の児玉明子さん、映像演出のムーチョ村松さん等、クリエーターの方々もそして私たちも挑戦だと思っています。音楽監督の久保田修さんも、一色の音楽ではなくて、ロック、ポップス、クラシック、ラップ、様々な音楽を用いて音楽劇、ミュージカルとして、舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜を、全員で生み出します。僕が書いたこの音楽も旅立ちの瞬間を歌った曲です。この劇の中でしっかりと音楽の力も含めてお届けしたいと思っています。今日、集まったオーディエンスの皆さんも記者の皆さんも、松本先生とここで出会ったことで、皆さんの中で舞台『銀河鉄道999』の旅がはじまったということだと思います!どうぞよろしくお願い致します!」と力強く挨拶。作品への期待が高まる時間となっていた。

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〈公演情報〉
「銀河鉄道999 40周年記念作品 舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜」
原作・総監修◇松本零士
脚本◇坪田文
演出◇児玉明子
映像演出◇ムーチョ村松
出演◇中川晃教、ハルカ、染谷俊之、矢沢洋子、雅原慶、美山加恋/入野自由/お宮の松、小野妃香里、塚原大助/凰稀かなめ(特別出演)/平方元基 ほか
●6/23日〜30日◎東京・明治座
〈料金〉999シート 12.500円、A席 11.000円、B席 7.000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉明治座チケットセンター 03-3666-6666 (10時〜17時)
●7/21日〜22日◎福岡・北九州芸術劇場大ホール
〈料金〉指定席9.300円/U-25シート5.500円(全席指定・税込)
●7/25日〜29日◎大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
〈料金〉999シート 11.500円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉東京音協 03-5774-3030(平日・11時〜17時)


【取材・文・撮影/橘涼香】

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