えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。

ミュージカルレビューKAKAI歌会2019

OG公演会見

シアタークリエ10周年記念公演ファイナル! ミュージカル『レベッカ』初日前会見レポート

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2018年に10周年を迎えた東京日比谷のシアタークリエで、記念すべきクリエ開場10周年記念公演の掉尾を飾るミュージカル『レベッカ』が、本日1月5日に開幕する(2月5日まで上演)。

2008年に開場したシアタークリエは、その10年間の歩みの中で海外の新作のいち早い上演や、埋もれていた幻の作品に光を当てるなどの様々なチャレンジを続け、演劇界に大きな足跡を残している。そんなシアタークリエ発のミュージカル公演第一弾として上演されたのが、ミュージカル『レベッカ』だった。
原作は20世紀前半から活躍した小説家ダフネ・デュ・モーリアが1938年に発表した長編小説「レベッカ」で、1940年にサスペンス映画の巨匠アルフレッド・ヒッチコックによって映画化。広大な屋敷と土地マンダレイを所有する上流紳士マキシムと、アメリカ人の大富豪の世話係をしていた「わたし」が南仏で出会い、身分も年齢も越えて愛し合い結婚するが、「わたし」を待ち受けていたのは、マキシムの事故死した先妻「レベッカ」の面影がありとあらゆるところに残るマンダレイの屋敷と、屋敷を取り仕切る家政婦頭のダンヴァース夫人で…という、謎が謎を呼ぶゴシックロマンの傑作として愛され続けてきた。
 
その作品を2006年『エリザベート』『モーツァルト!』『マリー・アントワネット』『レディ・ベス』等々の大ヒットミュージカルを生み出したミヒャエル・クンツェ&シルヴェスター・リーヴァイのゴールデンコンビがミュージカル化。人間の愛憎から生まれ出る疑いや迷いを描き切った脚本と、登場人物の心理をダイナミックな旋律で綴った楽曲の数々が大評判となり、ウィーンでの初演からわずかに2年、世界で2番目の上演国として2008年にシアタークリエで上演された本邦初演は、約3ヶ月間の公演が全日程完売の大ヒットとなり、2010年には大劇場バージョンとして帝国劇場にて上演。その後も作品はヨーロッパ各国、また韓国でも上演され高い評価を得てきた。

「レベッカ」山口

そんなシアタークリエの歴史を拓いた作品が、10年の時を経て再びシアタークリエ開場10周年記念公演として帰還することになり、マキシム役の山口祐一郎、「わたし」役の大塚千弘という栄えある日本版オリジナルキャストに加えて、「わたし」役にミュージカル界での進境著しい平野綾、日本レコード大賞を2年続けて受賞するなど、アイドルグループのトップを走る乃木坂46のキャプテン桜井玲香が参加。また、ダンヴァース夫人には涼風真世と保坂知寿がダブルキャストで出演。シアタークリエ発ミュージカルの金字塔に新たな息吹を吹き込んで、昨年12月の東京 シアター1010でのプレビュー公演を皮切りに、愛知、福岡、大阪と全国公演を経て、いよいよシアタークリエでの凱旋公演の幕を開ける。

このシアタークリエでの初日を前に、主演のマキシム役の山口祐一郎、「わたし」役のトリプルキャスト大塚千弘、平野綾、桜井玲香が会見に臨み、公演への抱負を語った。

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桜井玲香、大塚千弘、山口祐一郎、平野綾

【囲み会見】

──作品の見どころをお願いします。
平野 最初にこの『レベッカ』という作品を知ったのが私は小説からだったのですが、映画にもなっていますし、初演が10年前ということで本当にたくさんの方に愛されてきた作品だと思っていて。サスペンスの要素ももちろんあるんですけれども、その中で育まれる愛ですとか、見どころ満載だと思います。
山口 ミュージカルをご存知の方も、ミュージカルをご存知ない方も、何しろこの3人ですから、是非この3人がどういうことになるのか、むしろそちらの方が楽しみなのではないかな?とそんな風に思っています。
大塚 8年ぶりに「わたし」役をさせていただいたのですけれども、やりながらこんなにドキドキハラハラする作品だったのだなと。8年で大人になったので改めて思います。皆さんに新年から一緒に「わたし」の目線になっていただいて、ドキドキハラハラ楽しんでいただけるのではないかと思います。
桜井 ミュージカルの華やかさもありつつミステリーなのでストーリーが複雑で、色々なキャラクターの心情も混ざり合っていて、たぶん観れば観るほど毎回色々な感情になりますし、様々な目線で色々なストーリーが見えてくるような深いミュージカルになっていると思います。

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──それぞれ意気込みをお願いします。
山口 意気込みの前に3人のエネルギーに圧倒されるので、できれば楽日まで生き残れるように(笑)、そんな意気込みで頑張ります。
大塚 やっぱり嫁が3人いるってことですよね!
山口 なかなかないことですからね。全く違う個性ですから。本当に芝居で良かったです(爆笑)。
大塚 私はやはりこの作品にはかなり思い入れがありますので、8年経った今また「わたし」役をやらせていただけるのは稀なことだと思うので、経験した分豊かにできるように頑張りたいと思って日々やっております。

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平野 山口さんは「ミュージカル界の世界遺産」と言われているのをお聞きしていて。
山口 えっ?そうなんだ!(笑)
平野 そういう方の相手役をさせていただけるのも本当に夢のようなので、その時間を大切にしたいと思います。
山口 光栄でございます。
桜井 私は今回翻訳ミュージカルに初めて挑戦させていただいているのですけれども、皆さんにすごく助けていただきながらどうにか踏ん張って毎回舞台に立っているような状態です。東京公演も明日からはじまるということで、この機会に少しでも成長できるように頑張りたいなと思います。
──奥様の役が3人いらっしゃるということで、お稽古や公演を通して3人の方々との関係性などは?
山口 3人との関係性…これはやっぱり危ないですね。ここで一言、言ったが為に1ヶ月間公演が無事に済まなくなる(一同爆笑)、本当にあれさえなければというね(笑)。普段そんなに緊張しないのですけれども、3人が同じ衣装で同じウィッグをかぶって立っていて、そこに囲まれていて「成長する」ですとかね、「世界遺産」だとかいうお話を聞いていると、この1ヶ月、3人がどういうことを舞台上でなさるんだろうなと思いながら、ドキドキしながら、できればこれ以上のコメントがないようにと(笑)、思ってます。

「レベッカ」平野3平野綾
 
──「わたし」役の皆さんはいかがですか?
平野 昨年末から全国ツアー公演もやらせていただいて、ものすごく良い形で東京に戻ってこられたと思うので、この1ヶ月、魂を注ぎ込んで頑張りたいと思います。
大塚 この『レベッカ』は再々演になるのですが、場所が変わったりですとか、すべてのことがリニューアルされて新しい形になっているので、新作と言っても過言ではなかったので、3人で色々考えながら創っていました。それはもちろん山口さんにも皆さんにもご相談しましたし、3人だからできたこともあると思うので、それがすごく良かったなと思っています。
桜井 お稽古からこんなに素晴らしい方々とご一緒に毎日長い時間を過ごせて、ゼロから色々なことを教えていただいていて、未だに「これはやった方が良いよ!「これはこうだよ!」と教えていただき、本当にすごくお世話になっています。本番も緊張して緊張して「どうしよう」と思っている時も、山口さんが毎回優しい笑顔で緊張をほぐしてくださり、舞台上に出してくださっているので、素敵な方ばかりで、初めての翻訳ミュージカルが『レベッカ』で良かった!とすごく思います。

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──2019年を迎えましたが、今年の目標は?
山口 最初に言ったように、このチャーミングな3人と『レベッカ』の舞台を楽日まで、3人の炎に燃え尽くされないように頑張りたいと思います。
平野 新年早々かなりヘビーな作品だと思うので、私も気をしっかり持って生き抜きたいと思います。
大塚 今年は猪年なので「猪突猛進」道を間違えずに。
山口 そうだね!
大塚 真っ直ぐ頑張りたいと思います。
桜井 普段はアイドル活動もしているのですが、今は余裕がないくらい、まず「楽日まで無事にやりきる!」が私の目標なので、ともかく『レベッカ』のことだけを頑張りたいと思います。

「レベッカ」桜井1
桜井玲香
 
──山口さん、大塚さんは初演からのご出演ですが、今までにはない今回の2019年版ならではの見どころは?
山口 10年前だからほとんど僕の骨も細胞も違うものになっていると思うので、存在自体が別ものになっている(笑)。
大塚 いいえ!
山口 また全く違う『レベッカ』に客席の皆さんとご一緒に出会えて、その時間を楽しめれば良いなと思います。
大塚 山口さんがおっしゃったように10年ってわりと長いですよね?
山口 はい!
大塚 生まれたての子供が小学3年生くらいになりますから!それくらいの月日が経っていて、同じ作品をこんなに時間が経ってやると、やっぱり人も変わりますし、感じ方も変わります。それは演出の山田(和也)さんも同じなのですが、携わってきた人たちも変わっているので、少し解釈が変わったり、より深くなるところがたくさんあるので、もっと深みを増した『レベッカ』になっていると思います。

「レベッカ」大塚3大塚千弘 

──では山口さん、最後に皆様にメッセージを。
山口 今日は1月4日でございますね?
大塚 はい、そうです!
山口 それでは4人で新年のご挨拶を!「明けまして」
4人 「おめでとうございます!」
山口 ということで、シアタークリエでミュージカル『レベッカ』をこの4人と、仲間たちと一緒に取り組みたいと思っています。どうぞ劇場の方に足をお運びください!お待ちしています!
 
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※公演レビューも近日公開予定です。どうぞお楽しみに!


〈公演情報〉
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ミュージカル『レベッカ』
脚本/歌詞◇ミヒャエル・クンツェ
音楽/編曲◇シルヴェスター・リーヴァイ
原作◇ダフネ・デュ・モーリア
演出◇山田和也
出演◇山口祐一郎、大塚千弘/平野綾/桜井玲香(トリプルキャスト)、石川 禅、吉野圭吾、今拓哉、tekkan、KENTARO、出雲綾、森公美子、涼風真世/保坂知寿(ダブルキャスト)ほか
●1/5〜2/5◎日比谷・シアタークリエ
〈料金〉12,500円(全席指定・税込)
〈問い合わせ〉東宝テレザーブ 03-3201-7777(9時半〜17時半) 
公式ホームページ https://www.tohostage.com/rebecca/

 

 

【取材・文・撮影(囲み会見)/橘涼香 舞台写真提供/東宝演劇部】





『暗くなるまで待って』


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2019年版始動!ミュージカル『アニー』の制作発表レポート!

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ミュージカルの金字塔として愛され続けている丸美屋食品ミュージカル『アニー』の、2019年公演が、4月27日〜5月13日東京初台の新国立劇場 中劇場で上演される(後、夏のツアー公演として大阪、松本、仙台、広島、名古屋でも上演)。

1977年にブロードウェイで開幕した『アニー』は、1930年代世界大恐慌直後のアメリカで、希望を失わずに生きる孤児アニーの存在が、やがて周りの人々にも勇気と元気を広げていく様を描いたミュージカル作品。同年のトニー賞で7部門を受賞し、日本では1986年の初演以来、全国で176万人が観劇した国民的作品として上演を重ね、出演者を選ぶオーディションの様子から、公演までのすべてがミュージカルを愛する少女達を生み出し続けている。2017年の公演からは『ジキル&ハイド』『ローマの休日』『ラ・カージュ・オ・フォール』『シスター・アクト〜天使にラブソングを〜』など優れたミュージカル、ストレートプレイの演出家として活躍する山田和也を演出に迎え、翻訳台本、振付、舞台美術、衣装などを一新。一層テンポ良い、現代に即してより観易くなったと好評を博したバージョンが、2019年公演として更にブラッシュアップされて帰ってくる。

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そんな2019年版丸美屋食品ミュージカル『アニー』の制作発表が12月に都内で開かれ、書類審査に合格した417名の中から厳しいオーディションを勝ち抜き、アニー役に選ばれた岡菜々子と山崎玲奈、アニーが暮らす孤児院の院長ハニガン役の早見優、アニーをクリスマス休暇に自宅に招待する大富豪ウォーバックスの秘書グレース役の蒼乃夕妃、ハニガンの弟ルースターと共に悪だくみを繰り広げるリリー役の服部杏奈が登壇。公演への抱負を語った。

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まず会見は、日本テレビ放送網株式会社廣瀬健一取締役執行役員が「2018年開局65周年の節目を迎えた日本テレビでは『笑点』が52年間、『24時間テレビ』が41年間続いています。この日本テレビ主催の『アニー』も2019年に34年目を迎えます。ブロードウェイで1977年に開幕した『アニー』は、翌1978年にツアーバージョンが生まれ、世界中で数世代に渡って支持されてきました。そんな伝統も踏まえながら、毎年オーディションで新しいアニーを選ぶという日本ならではの新しいチャレンジもしてきました。2019年の公演中には新元号となり、昭和・平成・新元号の3つの元号に渡っての上演に、今回広島公演も新たに加えてのチャレンジを続けていきます」と力強い挨拶からスタート。

続いて丸美屋食品工業株式会社阿部豊太郎社長が「丸美屋の『アニー』への企業協賛が17年目となり、日本テレビでの上演の半分を協賛させていただいてきたことになります。『アニー』はストーリーももちろんですが、子役たちが元気に歌い踊り演技をすることによって、観ている側も元気になれる作品です。総応募数、数千名の中から選ばれた子供たちが懸命に演じてくれることによって、皆様に元気を感じていただけるように、我々も舞台裏に丸美屋製品を差し入れて、一助を担いたいと思います」と、会見場にも並んだ馴染み深い丸美屋食品の数々の製品が、キャストたちの元気にも貢献していることを語った。

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出席キャストの登壇のあと、この時明治座で上演されていた『魔界転生』に出演中の為、会見出席が叶わなかったウォーバックス役の藤本隆宏から「2017年、2018年に続きウォーバックス役で出演させていただきます。とにかく昨年を超えるウォーバックスをお見せできるように精一杯やっていきたいです。菜々子ちゃんと玲奈ちゃん、二人と歌って踊ってお芝居ができるのを心待ちにしています。早見優さん、蒼乃夕妃さんをはじめ、素敵な大人キャストの皆様との共演も楽しみです。2017年に演出が新しくなり、演出、ステージングも年々少しづつ変化していますので、それも楽しみに劇場にいらしてください」との映像メッセージが届いた。
 
そこからまず司会からの代表質問により登壇者がそれぞれ挨拶。メディアの質疑応答へと引き継がれた。

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服部杏奈 岡菜々子 早見優 山崎玲奈 蒼乃夕妃 

【代表質問】

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──早見さん何度も『アニー』をご覧になっているとのことですが、公演に向けた意気込みを教えてください。
早見 小さい頃に『アニー』の映画を観て、2007年に私の娘たち二人と一緒に三人でミュージカル『アニー』を観ました。娘たちも『アニー』が大好きで、まさか今年このような形でハニガン役を務めさせていただくとは思ってもいませんでした。私は今までミュージカルの舞台は『オズの魔法使い』がドロシー役、『レ・ミゼラブル』がコゼット役と可愛い役をやらせていただいていて、今回は初めての意地悪な役ということで、どうやってこんなに可愛いアニーちゃんたちをいじめちゃうのかな、と思っていたのですが、娘二人には「いつものママの地を出せば良いんじゃないの?」と言われて(爆笑)、送り出されて来ました。大好きなお話なのでこの仲間の一員として参加できることを本当に嬉しく思います。よろしくお願いします。

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──宝塚でトップ娘役を経験された蒼乃さんですが、今回初めて『アニー』に出演されるに当たっての想いと意気込みは?
蒼乃 ロングランのミュージカルに初めて参加させていただくことを本当に光栄に思っております。グレースというお役は宝塚のOGの先輩、また事務所の先輩とたくさんの尊敬できる方々が演じてきた役なので、それを大切に自分らしくできたらなと今は思っております。私自身、子役さんと言っては失礼ですね。きっと立派な女優さんなのでしょうが、子供たちと一緒の舞台に立たせていただくのが初めてなので、今からとても楽しみにしていて。良い影響を自分自身がもらって皆と一緒に素敵なミュージカルにできたらなと思っております。よろしくお願いします。

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──服部さんは2006年にアニー役として出演されていましたが、当時の思い出と、今回その作品にリリー役で出演する意気込みをお願いします。
服部 今から13年前の2006年に21代目アニーとして出演しておりました。まさか自分がこうして『アニー』に戻ってこられるなんて夢にも思っていなかったので、今こうして衣装を着てもまだ夢なのではないかと思っています。当時は6年受け続けてやっと掴んだアニーで、とにかく嬉しさと皆様になんとしても良いものをお届けしたいという想いで、大人たちに食らいついていたのを今でも覚えています。稽古から本番千秋楽まで、キラキラした毎日だったと思います。今回リリー役として選んでいただけたことを本当に光栄に思っていて、悪だくみされる側から悪だくみをする側になる面白さを感じながら、良い舞台になるように精一杯務めさせていただきたいと思います。
──アニー経験者として、今回の二人のアニーに何かアドバイスは?
服部 私が2006年に出演させていただいた時にはジョエル・ビショップさんの演出で、今の山田和也さんの演出版とは全く違っていて、私は山田さんの新演出版も観させていただき、とても大好きでした。その中でもアニーの力強さとか明るさとか勇気は、一貫して持っているものだと思うので、それを大切にそして自由に、アニーの人生を楽しんでいってくれれば良いのではないかと思います。恐縮です(笑)。

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──ではアニーのお二人、自己紹介をお願いします。
 チーム・バケツ組、岡菜々子です。よろしくお願いします!四年生です!
山崎 チーム・モップ組、山崎玲奈です。小学六年生です!
──岡さんは『アニー』オーディションに3回目の挑戦で、更にアニー役以外ならば出演しないという決意で臨んたと伺っていますが、合格した瞬間はどんな気持ちでしたか?
 嘘みたいで、頭の中が混乱しました。練習をいっぱいがんばってよかったと思いました。孤児役で受かってしまうと、来年アニー役を受けられなくなるので、どうしてもアニーがやりたかったので、今年はアニー役だけにしました。

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──山崎さんは2回目の挑戦でしたが、今回アニー役に合格する自信はありましたか?
山崎 1回目を受けた時にダンスで落ちてしまったので、主にダンスの練習を続けていました。その時よりは成長したので、1回目よりは自信がありました。
──二人はどんなアニーになりたいですか?
 明るくて、元気で、暗い道でも光を照らせるようなアニーを演じたいです。
山崎 優しくて、皆に元気を与えられるようなアニーになりたいです。

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【質疑応答】

──アニーのお二人、お互いの印象を教えてください。
 山崎さんはとても優しくて、頼りがいのある人で、これから稽古を一緒にするのが楽しみです。
山崎 菜々子ちゃんは明るくてやんちゃなので、私が緊張して言葉が出ない時にも笑わせてくれて、緊張がほぐれるので、『アニー』の本番が終わっても仲良くしていきたいです。
──アニーと言えば明るい笑顔が印象的ですが、ご出演の皆さんがいつも笑顔でいられる秘訣は?
早見 時と場合によっては私も笑顔でいられない時もあるのですが、今回のミュージカルに関しては、先ほどちょっとアニーのお二人と話す機会がありまして、本当に小学四年生なの?六年生なの?というくらいしっかりしていて。そして確かに岡さん面白いですね(笑)。笑わせてくれました。きっと稽古中もスタジオ中にこのオーラが充満して、楽しい雰囲気で面白いお稽古になるのではないかな?と思います。私は年齢が年齢ですので、毎朝起きて身体が元気だと笑顔になります(笑)。
蒼乃 私は個人的にも映画やミュージカルを観るのが大好きなので、自分が好きなことをしている時って本当に笑顔になりますし、心も自由になりますから、そういう時間は大事にしたいと思っています。あとは「前向きに!」と自分に言い聞かせることはとても大事だと日々思うので、それは大切にしています。

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服部 私はお仕事を色々させていただいていますが、特に舞台のお仕事は関わる期間が長いので、いつも同じ人と一緒にいる時間が続いていくのですが、共に稽古をしたり休憩時間にご飯を食べたりする中で仲良くなっていくと笑顔が増えていくと思います。あとは実家で犬を飼っておりまして、犬と触れ合う時間は笑顔になります。『アニー』には犬のサンディが出てきますので、サンディが出て来ただけでお客様にも笑顔になっていただけるのではないかな?と思います。
 家族全員で美味しいご飯を食べに行ったりする時に笑顔になります。後はやっぱり自分の好きな舞台をやっている時はキラキラしているし、ずっと笑顔になれます。
山崎 菜々子ちゃんと似ているのですが、自分の好きなものを食べている時や、自分の好きな人形と遊んでいたり、好きなテレビ番組を観ている時が一番笑顔になります。
──大人キャストの皆様は今日初めてアニーと対面されたと思いますが、お二人の印象や共演で楽しみにしていることは?
早見 先ほど二人と話をしていたのですが、岡さんが「緊張するね!」と言ったら山崎さんが「じゃあ緊張しない魔法をかけてあげる」って話をしていて。私も横で聞いていたのですが、さりげなくその魔法にかかるようにちょっと近寄ったりしていました(笑)。本当に大人以上にしっかりしているのですが、とっても心が純粋でお二人と仕事をさせていただくのがとても楽しみです。
蒼乃 メイク中に二人が鏡の中を覗きこんで「わーグレースだ!」と言っているのを見ると本当に可愛らしいのですが、かと思うとこの制作発表の台本を読みながら練習している姿は、本当に真面目だと思います。今もこうやって話していると年相応な感じなのですが、きっと舞台の上では女優さんに変わるんだろうなというのが楽しみです。
服部 私は先ほどスタンバイで袖にいる時に二人がササっと寄ってきて、バーッと話してまたササっと去っていくのを見て、すごく自分の頃を思い出しました。私も未だに2006年にWキャストで一緒にアニーを演じた加藤茜ちゃんとは今の二人のように仲が良くて、それが私にとってとても幸せなことで。『アニー』って本当にかけがえのない宝物みたいな存在なので、その宝物をこの二人がどう共有していくのか見ているのが楽しみです。

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──ミュージカル『アニー』の中で好きな楽曲と、その理由を教えてください。
早見 なんと言っても「トゥモロー」ですが、今回ハニガン役をさせていただくに当たって、映画を観直したり楽譜を見たりしたら、すべての楽曲がとても素敵だなと。ハニガンの歌う「リトル・ガール」もそうですし、「イージー・ストリート」にはちょっとファンキーなグルーピーなものもあって、とても好きです。でもやっぱり人ってちょっと落ち込んだりすることもあると思うのですが、そういう時に「トゥモロー」の歌詞を見ると、明日も頑張ろう!と思わせてくれるのでとても好きですね。
蒼乃 やっぱり私も「トゥモロー」ですね。世界中どこに行ってもこの曲を聴くと「あ、『アニー』の曲だ!」と思わせてくれる、このミュージカルを代表する曲だと思います。あとは、私は今回グレース役をさせていただくに当たってのオーディションの時に、グレースがアニーをおもてなしする曲「I Think I'm Gonna Like It Here」を歌わせてもらって、それからすごくあの曲自体がグレースのパリッとした部分、豪邸を仕切るウォーバックスの秘書としての部分をとても表現していると思いますし、そこからアニーと一緒に歌い出すのが素敵だなと思いました。ポスター撮りの時にもその曲がずっとかかっていて、グレースのスイッチが入りやすいので、グレースの曲はとても気に入っています。
服部 私もやっぱり「トゥモロー」が大好きです。『アニー』と言ったらなんと言っても「トゥモロー」だと思います。私は個人的に今でも家で弾き語りで、お客様ゼロの状態でも歌ったりしています。そうしていて思うのは、子供の時に歌ったのと今とでは「トゥモロー」って歌いながら入ってくる言葉が違って。それは、大人になって色々と経験して変わっていった部分なのかなと思います。また『アニー』の舞台が始まる最初のオーバーチュアが大好きで、冒頭のメロディがかかった瞬間に奮い立たされるあの気持ちは、何度『アニー』を観ても、これから先なんの舞台に立っても味わっていくものなのだろうと思います。
 私は二つあって、ひとつはやっぱり「トゥモロー」で、何度聞いても元気になって、流れていると勝手に歌っているくらい大好きな曲です。あとはタイトルはわからないのですが、ウォーバックスさんがアニーに養子になって欲しいというところの歌が好きです。
山崎 急に変わるんですけど、私は「二人でいればいい(I Don't Need Anything But You)」が好きです。理由はウォーバックスさんと二人で踊っていて、本当に笑顔になれるからです。


【囲み取材】  

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和やかな会見はこれで終了。引き続きフォトセッションのあと、会見と同じキャスト五人を囲んでの囲み取材も行われた。

──アニーの二人はこんなにたくさんのマスコミに囲まれていかがでしたか?
 とても緊張しましたが、とても楽しかったです。
山崎 私もとても緊張しましたが、全く同じなのですが楽しかったです。
──アニーの合格発表から2ヶ月ほど経ちましたが、学校での反応などはどうですか?
 学校の皆は私の呼び名を「岡さん」じゃなくて「アニー」に変えて。あとは皆「観に行く!」と言ってくれたり、応援したりしてくれています。
山崎 私もあだ名が女の子からは「アニー」になったんですが、男の子からは「ポンコツアニー」になって(笑)。何故にポンコツが入っているのかわからないのですが(笑)、友達の女の子たちが「絶対に観に行くから!」と言ってくれているので嬉しいです。
──早見さんハニガンを演じるに当たって準備していることは?
早見 今は発声練習と台本を読み始めていますが、いつも優しいからなかなかお役に徹底できるかわからないのですが(笑)、二人をギャフンと言わせられるようにお芝居も頑張りたいと思います。
──服部さんアニーからリリーになった気持ちは?
服部 本当に光栄です。電車の中でマネージャーからの電話で「杏奈、杏奈、リリーになったよ!」と聞かされて、電車の中なので声が出せなかったのですが、心の中で叫んだくらい興奮しました。今から本当に楽しみで仕方がないです。
──アニーの二人は稽古で楽しみにしていることは?
 台詞をやってみるのも楽しみだし、後は山田さんに色々ご指導いただいて、玲奈ちゃんと一緒にお稽古してこれからどんどん成長していくのが楽しみです。
山崎 私は(犬の)サンディ稽古なんですけど、大型犬と触れ合ったことも犬と触れ合ったこともないので、サンディに認められるように頑張ります。
──大人キャストの皆さん、公演中に元号が変わるのですが、それについては?
早見 そうなるんですか?
服部 今、聞いて知りました!
早見 ちょうどなんですか?
──公演中に変わります。
早見 二つの時代をまたいでいる『アニー』ってまた特別な感じがしますね(アニーの二人に)「あの頃は…」って言うんだよ!(笑)
服部 大人になったらね!記念すべき『アニー』になりますね。
蒼乃 思い出に残りますね。
──早見さん意地悪役が珍しいと言ったらお子さんに「地を出せば平気」と言われたとのことですが、思い当たる節は?
早見 娘はもう17歳と15歳で口はすごく達者で「あ〜爽やかな早見優が、うーん、いつもママが私達を叱っているようにやれば大丈夫なんじゃない?」と言いまして(笑)。それは普段は母親ですから、叱る時は叱りますからね(笑)。

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──朝起きて健康なことが一番とおっしゃっていましたが、今骨折していると伺いましたが…
早見 そうなんです。ちょっと加湿器が転倒しそうになって「危ない!」と思ったらこっちが転倒してしまって足の指を。でも英語では舞台の前に「Break a leg!」と言うんですね。「頑張って!」という意味なのですが、直訳すると「足1本でも折ってきな!」という。今まさにそうだなと思って、スタート結構良い感じかなと思っています(笑)。
──意地悪な役は記憶にある限りは?
早見 ないですね。いつも優しい可愛い役なので、だから最初『アニー』のミュージカルのお話をいただいたと聞いて「えっ?アニー役かしら?」(爆笑)、ってそんなことは思わないですけれど(笑)。でもグレースみたいな役が多かったので、どうしようかしらと思って、今は色々な方が意地悪な役を演じておられる作品を観ています。
──具体的にはどなたを参考に?
早見 自分が想像しているのが昔の方なので、フェイ・ダナウエイ等の洋画を色々観たりしていて、特に『アニー』だけではなく観ています。ハニガンさんって年齢がすごく高いかな?と思いがちなのですが、たぶん30歳そこそこで。
服部 そうそう!
蒼乃 そうですね。
早見 当時は30歳で結婚していないとオールドミスって言われてしまったり、子供の世話をしないといけないのだけれども、本当は恋をしたいという気持ちが上手くいかないからお酒を飲んじゃったりする、という役なので、そういうイメージでとらえています。
──ではアニーのお二人に一言お願いします。
岡・山崎 是非観に来てね!


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『アニー』2019年版 合格発表レポートはこちら
http://kangekiyoho.blog.jp/archives/52063673.html

〈公演情報〉
丸美屋食品ミュージカル『アニー』2019 
脚本◇トーマス・ミーハン
作曲◇チャールズ・ストラウス
作詞◇マーティン・チャーニン
翻訳◇平田綾子
演出◇山田和也
音楽監督◇佐橋俊彦
振付◇ステージング:広崎うらん
出演◇岡 菜々子 / 山 玲奈(Wキャスト)、藤本隆宏、早見優、蒼乃夕妃、服部杏奈、阿部裕 ほか
●2019/4/27〜5/13◎新国立劇場 中劇場
〈料金〉8,500円(全席指定・税込)
【夏のツアー公演(予定)】
●8/1〜6◎大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
●8/10◎松本・まつもと市民芸術館 主ホール
●8/17〜18◎仙台・東京エレクトロンホール宮城
●8/24◎広島・JMSアステールプラザ 大ホール
●8/30〜9/1◎名古屋・愛知芸術劇場 大ホール
〈公式サイト〉http://www.ntv.co.jp/annie/




【取材・文・撮影/橘涼香】


『暗くなるまで待って』


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新演出、新曲を多数加え新たに生まれ変わるミュージカル『マリー・アントワネット』製作発表記者会見レポート

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ミュージカル界のヒットメイカー、ミヒャエル・クンツェ&シルヴェスター・リーヴァイがフランス大革命の時代を、二人の“MA”を通して描いた歴史ロマン大作ミュージカル『マリー・アントワネット』が、装いも新たに9月14日〜30日福岡・博多座、10月8日〜11月25日東京・帝国劇場、12月10日〜21日名古屋・御園座、2019年1月1日〜15日大阪・梅田芸術劇場で上演される。

ミュージカル『マリー・アントワネット』は、遠藤周作の「王妃マリー・アントワネット」を原作に『エリザベート』『モーツァルト!』など数々の傑作ミュージカルを生み出したミヒャエル・クンツェ&シルヴェスター・リーヴァイが、2006年帝国劇場で世界初演を果たしたミュージカル。その後、ヨーロッパ各国、韓国での上演を経て、ロバート・ヨハンソンの演出のもと、よりゴージャスにドラマティックな「新演出版」として、2018年日本に再上陸を果たすことになった。
王妃マリー・アントワネットと、庶民の娘マルグリット・アルノー、二人の“MA”の運命がフランス革命の嵐の中で交錯する物語をベースに、マリーとフェルセンの悲恋が美しくロマンティックに描かれ、絢爛豪華な衣裳、新たな楽曲の追加、そして選りすぐりのキャスト競演による新たな『マリー・アントワネット』に、今大きな期待が集まっている。

そんな作品の製作発表記者会見が9月2日都内で開かれ、多くのメディアと、1万通の応募の中から当選した幸運な約400人のオーディエンスが見守る中、フランス王妃マリー・アントワネットの花總まりと笹本玲奈(Wキャスト)、貧困に喘ぐ庶民の娘マルグリット・アルノーのソニンと昆夏美(Wキャスト)、王妃の恋人フェルセン伯爵の田代万里生と古川雄大(Wキャスト)、王位簒奪を狙うオルレアン公の吉原光夫が登壇。作品への抱負を語った。

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まずこの作品の製作を担当するプロデューサーの岡本義次からキャスティングに関する思いが語られ、マリー・アントワネット役にはこの作品の初演当時、クンツェ&リーヴァイから花總まりの名前が挙がったが、宝塚在団中であった花總への出演交渉は当然ながらできなかったので、今回の上演に際して花總アントワネットが実現したことが感無量である。その花總アントワネットと共にWキャストで同役を演じるのが、初演でマルグリット・アルノーを演じている笹本玲奈であることは、女優としての笹本の成長とそれ自体にドラマを感じる。またマルグリット・アルノーのソニンは、アグレッシブで繊細な女優であり『1789』でもフランス革命に身を投じたソレーヌを演じている、行動力のある女性を演じるには打ってつけだと思う。またWキャストの同役の昆夏美の東宝デビュー作品が『ハムレット』のオフィーリアであり、その『ハムレット』の韓国版の演出を担当したのが今回の演出のロバート・ヨハンソンであることに縁を感じる。フェルセン役の田代万里生と古川雄大は、まず日本ではフェルセンという役柄に『ベルサイユのばら』の強烈なイメージがあり、二枚目であることが必須の役柄になる。田代は『グレート・ギャツビー』でニックを演じていて、演出の小池修一郎が「知性を感じる役者でないといけない役」と述べた通りの知性と貴公子の雰囲気と歌唱力がある。また古川は先日まで『モーツァルト!』のタイトルロールを演じていて、帝国劇場の初日から名古屋御園座の千秋楽までに飛躍的に歌唱力が伸びたと絶賛を浴びている、真面目な勉強熱心な人物で貴公子の雰囲気も申し分ない。そしてオルレアン公の吉原光夫は『レ・ミゼラブル』のジャン・バルジャンとジャベールを演じていて、特にジャベールの背後に真っ赤な炎が燃えているのを感じるので、韓国版を観にいった時から、オルレアン公は吉原しかいないと思っていた。登場だけで演劇を感じる吉原のオルレアン公に大いに期待している。他にも今日は登壇していないが、ルイ16世の佐藤隆紀と原田優一(Wキャスト)、レオナールの駒田一、ローズ・ベルタンの彩吹真央、ランバル公爵夫人の彩乃かなみ、ジャック・エベールの坂元健児と多彩な俳優たちが揃い、プロデューサーとしては渾身のキャスティングだと思っているので是非ご期待頂きたい。という挨拶があったのち、登壇者挨拶へと引き継がれた。

【登壇者挨拶】

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花總
 皆様本日はお忙しい中おこし下さりありがとうございます。マリー・アントワネット役をさせて頂きます花總まりです。先ほど岡本さんから初演の時に名前を挙げて頂いたということをお聞きして、更に今回新演出版でこの役を与えて頂いたことがすごく光栄ですし、身の引き締まる思いです。最後まで一生懸命頑張りたいと思います。今日はどうぞよろしくお願いいたします。
 
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笹本
 皆様こんにちは、笹本玲奈です。私は先ほど岡本さんがおっしゃったように、初演でマリー・アントワネットとは正反対の役どころマルグリット・アルノーで舞台に出演させて頂いていて、再びマリー・アントワネット役でこの作品に戻ってくることができとても嬉しく思っています。私は小さい頃からいつか帝国劇場で、大きなドレスを着てお芝居をしたいというのが夢でした。その夢を叶えてくださった皆様に感謝しております。(出産を経て)体形も戻りましたし、ドレスを着てマリー・アントワネットとして最後まで生きることができるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 
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ソニン
 皆様本日はお忙しい中、またお足元のお悪い中お集まりくださりありがとうございます。マルグリット・アルノーを演じさせて頂きます。もう一人の“MA”ということで、とても大役ですごく光栄だと思いながら稽古場にいて、今ここに立って改めてそれを痛感しております。マルグリットという役はこの作品の中で唯一の架空の人物で、だからこそこの作品の持つメッセージを現代の皆様に伝える役割があると思っています。今稽古場でやっている中で、すごく心が病んでいっていて(笑)、そこに負けじとしているところもマルグリットっぽいのですが、メンタルも含めて、出番もすごく多いし、曲もとてもパワーのいるものばかりです。そこに立ち向かってカンパニーの皆様のお力を借りつつ、来年の1月までこの上質な作品をお届けできればと思っていますので、皆様是非応援してください。
 
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 昆夏美です。こんなにたくさんの方々にお集まり頂いて、12年ぶりに上演されるということで楽しみにされている方が大勢いらっしゃるんだ、ということ今改めて感じています。私自身も12年前にこの作品に出会って以来、いつまた上演されるのかな?とずっと思っていて。そして今この機会に自分が出演させて頂ける驚きと感謝を感じながら日々稽古をしています。マルグリット・アルノーという役はひとつの信念を持ってこの作品に登場していくんですけれども、物語が進むにつれて彼女の心の動きだったり、色々な感情の変化が見られる役なので、ダイナミックさと繊細さが必要な役であり、女性だと思っています。開幕までもがきながらそんなマルグリット像を見つけていきたいと思っています。よろしくお願いいたします。
 
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田代
 皆さんこんにちは。アクセル・フォン・フェルセン伯爵役の田代万里生です。とても素敵なお役をいただきまして、しっかりとこの責任を果たしていかなければと思いながら日々稽古を務めさせて頂いております。日本初演の折には自分はまだミュージカルデビューをしていなかったので、本当にゼロからの作品との出会いとなりました。12年前の初演とは脚本も楽曲も大幅に改められておりまして、幕が開きますとフェルセンがマリー・アントワネットを想って回想していくような歌からはじまります。そしてまたプロローグとエピローグがある形になっております。初演でフェルセン役を演じた井上芳雄さんが先日お稽古場にいらして見学されて、お帰りになる際「どうでしたか?」とお伺いしたら「ほとんど知らない曲だった」と(笑)。それくらい新鮮に観てくださったようです。また実際にあった事件だったり、人生だったり、目を覆いたくなるような場面もありますけれども、ただの歴史大河ドラマのミュージカルではなくて、この時代だからこそ届けたいメッセージというものが最後のエピローグのシーンでしっかりと色濃く描かれた脚本、演出になっているのではないかなと思っています。出演者に子役の小学生の男の子と女の子、トリプルキャストで合計6人稽古場にいるのですが、昨日までの通し稽古で2日連続子供たちの涙が止まらなくなってしまいました。きっとフランス革命のことや、国のこととか、宮廷のこととか、大人の「愛人」とか(笑)、おそらくそういう事情はわからないだろうし、難しい言葉もたくさん出てくるのに、何かを感じとってくれるということに、「あ、この作品は今しっかりと育っているんだな」というのを実感しております。早く劇場で皆様にお会いしたい、お会いできることを楽しみにしております。よろしくお願いいたします。
 
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古川
 フェルセン役をやらせていただきます古川雄大です。本日はありがとうございます。先ほどこの衣装を着て袖の中で待っていましたら、光夫さんに「『花より男子』の道明寺みたいだね」と言われまして(爆笑)。「いえ、僕はフェルセンです」と言いまして、僕も光夫さんの衣装を見てびっくりしたんですけれども(笑)、この衣装のように違いがあるので、それを演じて頑張っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 
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吉原 
最後なんでちゃんと喋らなくちゃいけないなと思って色々考えたのですが思い付かず(笑)、思いのままに喋りますので失礼があったらすみません(笑)。僕は本当はフェルセンをやりたかったのですが(会場笑)、全然遠い役だなと思って今稽古を見ていて、やはり遠いなと思って今の役の方がしっくりきている感じでございます。稽古場で本当に子役が泣いているんですが、泣かれれば泣かれるほど僕が傷つく(笑)、そういう役になっております。僕は遠藤周作さんのファンで、そのこともあって岡本さんからオファーして頂いてすごく期待していたのですが、遠藤周作さんのテイストというのは、逆に12年前よりも少し飛び越えて、作品がちゃんと現代のお客様に伝わるように、届けられるように構成されているんだなと思っています。『マリー・アントワネット』は12年前にやった時にすごく暗い話として捉えられたのですが、今も暗い話です。それを何故今やるのか?と考えた時に、マリー・アントワネットというのはこの世の中ではじめて、今でいうメディア、SNSなど、当時は新聞とかですが、そこで中傷され、嘘偽りによって殺されていった人なんですね。現代にもそういうことはとてもたくさんあって。そういう時代の中で人が1人アイデンティティを持って生きていく為には、マリー・アントワネットは最後に当然ですが首を切られる訳ですが、そこに切なさよりも芯の通った強さ、生きるに値する力強さを二人から感じるんです。それに接すると、今メディアが右だと言えば皆が右に行く時代に、批判していないですよ!僕メディア大好きですよ(笑)、でもそういう時代に、マリー・アントワネットもマルグリットもフェルセンも皆自分を持って、オルレアン公だけが潰れていくという、そういう作品になっています(笑)。怖い役なんですけれども、彼も野心を持った、何かを目指した男としてやっていきたいと思います。あとは座組が素晴らしいので、稽古場でも痺れるものが多く、長い公演ですがこのチームでやれることを感謝しています。ありがとうございました。

【質疑応答】
 
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──日本では「フランス革命」はとても人気のあるテーマですが、なぜ人気があるのか、演じる側として感じることはあるでしょうか?
花總 今回私がこの作品を演じるにあたって、是非色々なことを考えて欲しいなと思うのは、市民の人たちの想い、王族の想い、大きな激動の時代を生きた人たちのそれぞれの想いというのが、あまりにも複雑に絡み合って革命というものが起きたと思っています。それはこの時代だけのものではなくて、今の時代の皆様にも何かしら心を揺さぶられる、絶対に胸に響くものがある。それは観た方によって決してひとつではない想いで、深く考えさせられるのは、どの時代の人にとっても同じではないかと思います。
笹本 花總さんがおっしゃったことがすべてだと思いますが、まずひとつには漫画になっている『ベルサイユのばら』という作品が日本で何十年も前からヒットしていることが、この時代に関心が集まるきっかけなのではないかな?と思っています。そしてマリー・アントワネット自身も歴史上の人物としてとても有名な方ですし、ルイ16世、ロペスピエールなど、小学生で習う歴史の時間にも必ず取り上げられる人物なので、1人ひとりの認知度が高いということ。特にマリー・アントワネットの生きた時代には韓国ドラマにも通じるような、様々な人間ドラマがあるので、人の興味を引くポイントがたくさんあることなどなのかなと思います。あとはやはりドレスが素敵で、『1789』もそうですし、宝塚歌劇の『ベルサイユのばら』もそうですし、観ていて華やかなところも魅力のひとつかなと思っています。
 
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ソニン
 私はこの前の作品でもフランス革命をやっていたので、しかも『1789』は革命家たちが英雄的に描かれている作品で、私もそちら側に立っていました。それが今回の『マリー・アントワネット』では、フランス革命後半の「恐怖政治」に入っているところがかなり色濃く描かれていて。ですからフランス革命の中の狂気だったり、残虐性だったり、怖さというものが強く出ていて、演出のロバート・ヨハンソンさんが「フランス革命は世界で一番最悪だった革命だと言われている」とおっしゃったのに「私、この間までその革命を信じて戦っていたのに!」と衝撃的でした。自分を否定されたような気がしたのですが、やはり今回は先ほど言ったようにフランス革命の後半が描かれているので、革命という名のもとに人々が酔いしれていって、自分を見失う狂気じみた行為がたくさん出てくるんです。それがつまり「恐怖政治」と言われるところで。そういう意味では私も今回全然違うフランス革命を体験していて、たぶんこの後の時代の『レ・ミゼラブル』などもそうですが、切り取り方によって全く違ってくるし、日本のお客様はすごく奥深くご覧になる方ばかりなので、そこに面白みを感じていらっしゃるのではないかな?と思います。私もこれだけ勉強しましたけれども、まだまだ奥があるような気がして参考書を読んだりもしているので、そういうところではないかと思います。
 人気の理由と言いますか、私は今稽古場で、貧困ですとか、そういうひとつの想いの中で固まっていくことの怖さをすごく感じています。お稽古場で暴徒のシーンがあって、1人ひとりは信念を持って進んでいるのですが、傍から見ていると狂気でしかないように見えてしまってすごく怖いです。それが本当にあったんだということを稽古を通して学んでいて。今私は貧困という環境とは、ありがたいことに違う世界にいさせて頂いていますけれども、貧困ではなくても、ひとつのコミュニティーの中でひとつの想いで進んでいくということは、どんな職種でもあることだと思って。それがフランス革命を、遠いようで近いと感じるものにしている、だからこそ本当にこういうことがあったということを、作品を通して学ばせて頂いているので、私はフランス革命に対して恐ろしさと同時に、でも見てみたいという想いを感じています。
 
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田代
 フランス革命を改めて調べていく中で、こんなにもお互いのことを知らないまま向き合っていって、自分が正義と信じていたものが、違う視点から見たらとんでもないものなのに、それを知らずに人を殺してしまったりしていたのかと。先ほどのロバートさんがおっしゃった「最悪の革命」ということ、現代でもそうですがたくさんの戦争や争いがあった中で、もっと違う道があったのではないかな?ときっと誰もが思う、とてもわかりやすい題材だと思います。大変ドラマチックなので、物語性も強いですけれども、それを通して決して遠い外の世界の話しではなくて、今の日本の自分達、自分がこの状況に置かれたらどういう判断をするのか?ということを考える、良い機会になる物語だと思います。
古川 とてもドラマチックに変化していく物語で、登場人物の誰にスポットを当ててもどれもドラマになるということに魅力があるのかな?と思いました。僕も前回『1789』でロペスピエールをやらせていただいて、あれだけ革命を目指していたのですが、今回マリーがされている仕打ちを見ると、本当に心が苦しくなるので、誰に感情移入して観ても心に残るものが違うし、市民たちのエネルギーというものに、お客様の心を動かすものがあるんじゃないかな?と思いました。フェルセンの立場から言いますと「禁断の愛」に魅力があるのではないかと(笑)。以上です(笑)。
 
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吉原
 最後なので、何か締めなければならない気持ちになるのが(笑)。難しい質問ですね。でも今の時代も皆革命をしているんですよ。絶対にしない革命だけれども、居酒屋などでも「あの上司いつか殺してやる」とか(会場笑)、SNSでの発言とか、実は結構革命に近いですよね。人々というのは常に自分が制圧された立場や場所から脱するべく闘っている、そのうねりというものと今のお客様が見ているものとが重なる。でも、実際に生きていくことは別で、革命は応援するけれども私たちの生活、その革命で人生がブレることはない。それは『レ・ミゼラブル』もそうですけれども、学生たちの革命が敗れたあとも、女性たちは繰り返し変わらない日々を生きていくと言っている。僕は常々時代は女性が作っていると思っていて、そういう浅はかに、青春を熱く生きた男に対して、女性は憧れの涙を流すけれども生活は別、というところが、フランス革命では両方がエネルギッシュに描かれているから愛されるのではないかなと。でもこれは韓国でも愛されていて、フランス革命は別に日本だけで愛されている訳ではなくて、世界のどこでも愛されていると考えると、こういう想いは普遍なのかなと思います。 
──お稽古が佳境に入られている時期かと思いますが、ご自身の役で「ここがポイント」「ここを是非見て欲しい」というシーンなどがあれば教えてください。
吉原 (司会から「では逆回りにしましょう」と言われて)ありがとうございます。非常に嬉しいです(会場笑)。見て欲しいところというと、オルレアン公にはすごく野心があって、自分が王になることにこだわり、権謀術数を企てるところがクローズアップされていて、演出的にも手法的にも黒かったり、この時代の王族を束ねていこうというエネルギーを感じるのですが、今自分が考えているのは幕が開いてからすぐそればかりが見えているのでは面白くないなと。彼が何故それをやろうとしたのか、どういう視点で世の中を見ていたのか?がちゃんとバックグラウンドにあるように見えたらいいなと思っています。それはとても難しいのですが、もしそれが舞台上に二重のエネルギーとして客席に見えて、オルレアン公が天下を懸けるというところで、お客様がうなづいてくれたら。役をリスペクトしてやっているので、その辺も観て頂けたら嬉しいなと思います。

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古川 フェルセンはマリー・アントワネットの愛人なのですが、この作品に登場する時には彼女を守ろう、救い出そうという想いで登場していて。彼女と接する時にはそういう想いで常にいるのですが、実際に彼女を目の前にすると気持ちのタガが外れてしまって、常に葛藤している人物だなと思います。そこから醸し出される憂いなどを表現して作っていけたらと思っています。この作品の中では彼女の成長を引き出す存在だと思うので、そう演じられたらと思います。
田代 フェルセンは時代の先を見ていて、マリー・アントワネットを支えていくんですけれども、その中でフェルセンというのは愛人という立場なので、それをわきまえながら、抑制させながらいるんですね。「愛人」という言葉になりますが、皆様が思っている愛人とはちょっと違います。と言って皆様がどんな愛人と思っていらっしゃるのかわかりませんが(笑)、日本のメロドラマ的な愛人というよりは、ロバートさんとお話した中では、きっとプラトニックな関係なのではないか。もしかしたらシーンによっては、ちょっと度を超えた兄妹のような愛情に見えるシーンもあるかもしれないよ、とおっしゃっていました。そんななんとも言えないマリーとフェルセンとのつながり。それに対するマルグリットとフェルセンのシーンも2、3ヶ所ありまして、とても短い言葉では説明できない距離感や通じ合うものがあるというのを、是非観て頂きたいなと思います。オルレアン公とはたぶん2回くらいしか目が合わないと思いますが(笑)、対立した立場になりますので、その短い目線も見逃さずに注目して頂きたいと思います。 

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 マルグリットという役からパッと思いつくものは「正義」という言葉なのですが、彼女自身が言葉としても「正義」と発していて「正義とは何か?」というのが、この作品のひとつのテーマではないかと思います。彼女はひとつの信念を持って進んでいきますが、悩み葛藤し、色々な人と接していく中で様々なものに気づき、自分の信じていたものはなんなのか?ということさえ揺らいでしまうと言いますか、難しいんですね。最初と終わりでは彼女の心情にとても変化がある役なので、そこを上手く構築していけば伝わるはずだと信じて、稽古をしています。でも先ほども言いましたようにまだまだあがいて、マルグリットという人を肉付けしていきたいなと思います。 
ソニン 今回の二人の“MA”ということで、マルグリットがどういう位置に立つかというのをひたすら稽古場で考えながら進めてきました。私がふっと浮かんだのは、フランス王妃と貧困層の更に一番下にいるストリートガールということで、もちろん対照的なのですが、何よりも圧倒的に違うなと思っているのは、マリー・アントワネットはベルサイユ宮殿というとても小さい世界でしか世の中を見てきていない女性で、マルグリットはたぶん色々なものをいっぱい見てきた女性だと思っています。その中で彼女がマリー・アントワネットに出会うことによって、自分に欠けているものに気づきはじめるんですね。その出会いから成長していくマルグリットをとても繊細に描いていけたらいいなと思いますし、逆にマルグリットによってマリー・アントワネットがどう成長していくかも丁寧に描いていけたらいいなと思っています。

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笹本 今回マリー・アントワネットを演じるにあたって一番大切にしたいと思っているのは、彼女が14歳でフランスに嫁いでギロチン台で命を落とすまで、最後まで捨てなかったのは誇り高さだと思うんです。その中でも今回演じるにあたって色々な資料を読んでいて、これはヒントになると思ったのは、彼女は自分が産んだ子供たちを母乳で育てていたんです。当時王族というのは子供が産まれたらすぐに養育係に預けて、ミルクも乳母が与えるというのが普通だったんです。でも彼女は自分の意志で自分の力で子供を育てようとした、そのこだわりに芯の強さを感じました。またソニンちゃんが言ったように、本当に小さなベルサイユ宮殿という世界の中にあったたくさんの決まり事の中で、そこに囚われずに生きようとした。自分らしい生き方を常に模索していった女性だなと思ったので、フェルセンが台詞の中で「無邪気な」という言葉を使うのですが、彼女の無邪気な姿や、母親らしい姿を、「三大悪女」と言われるイメージがありますが、実はすごくお人好しで、人に優しくてという部分も持ち合わせていて、今回のマリー・アントワネットは、すごく人間らしい部分が様々に描かれているので、そこも大切にしつつ最後まで誇り高さを保ったマリー・アントワネットを目指していきたいと思います。
花總 私はフェルセンの歌う歌詞の中で「何故神は彼女に全てを与え、最後に地獄を見せたのか」という歌詞が頭を離れなくて。そういう人生の中でもマリー・アントワネットは、この作品では3時間ほどですが、どんどん成長していく。1人の女性として、母親として、フランス王妃として、ものすごく成長を遂げていく、常に前向きな女性だと思います。この作品の中で彼女がどんどん変わっていく生き様を、自分なりに追求して、皆様に色々なことを感じて頂けたらいいなと思って頑張りたいです。

キャストの熱い言葉が詰まった質疑応答が終わったあと、歌唱披露が行われた。

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まずコーラスを務めるアンサンブルキャスト、小原和彦、中西勝之、榎本成志、杉山有大、真記子、今込楓、遠山さやかが紹介され、昆夏美マルグリットによる、初演からの名曲として知られる「100万のキャンドル」が歌われる。

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飢えに苦しむ市民たちに目もくれず、贅を尽くす王族、貴族たちにマルグリットが助けを求めるナンバーで、100万のキャンドルと衣擦れの音の中で踊り続ける人たち、市民の苦しみに早く気づいて、この世界を変えるのはあなたたちでしょう、目を逸らし続けるなら許さない、と昆の切々とした歌声で訴える様が心に染みた。

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続いて田代万里生フェルセンが、夢見勝ちで現実逃避をしているマリー・アントワネットに現実を見るようにと諭すナンバー「遠い稲妻」を歌う、新演出版の新曲で、フェルセンが激動の波が迫っている、遠くから稲妻が光り、黒い雲が覆うことに早く気づいて、偽善者たちに騙されてはならない、時代が変わることに気づいて、とマリー・アントワネットに説く言葉が、非常に現代のミュージカルナンバーらしい壮大なメロディーで綴られ、田代の豊かな歌唱力が際立ち、新たな『マリー・アントワネット』への期待を更に大きなものにした。

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次に吉原光夫オレルアン公が、フランス国王ルイ16世を失脚させ、自分こそが王になるべきだと歌う「私こそがふさわしい」。ロック感が強いナンバーが、吉原の迫力ある歌唱によって更に個性的に聞こえ、野心こそがすべてだ!と言い切る、ラストのシャウト唱法まで圧倒的な存在感を放った。

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ここで笹本玲奈が披露する、マリー・アントワネットの新曲「孤独のドレス」の為に、ビックサプライズで作曲家のシルヴェスター・リーヴァイが登場。リーヴァイのピアノ伴奏で、自由に生きられないもどかしさから、フェルセンと言い争いをしてしまい、嘆き悲しむマリー・アントワネットの心情を笹本が歌い上げる。自分が王妃でさえなければ、二人は許し合い共に歩けるのに、王妃であるばかりにフェルセンのあとを追うこともできず、孤独のドレスを纏って立ちすくむしかない、というマリー・アントワネットの、1人の恋する女性としての想いが伝わり、ハイトーンも豊かに響き渡る笹本の歌唱が光った。
 
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そしてソニンのマルグリットとアンサンブルメンバーによる「もう許さない」。どんなに願っても市民たちに手を差し伸べない王族、貴族たちにマルグリットが怒りをぶつけ、革命に突き進むナンバー。日本初演では「心の声」というタイトルだったが、今回の上演にあたって更にブラッシュアップされ、決して許さない、力を合わせて戦おう、この地獄に光を当てる為に、今立ち上がろう、とマルグリットが世の中を変えようと決意を歌うナンバーが、ソニンのエネルギッシュでパッショネイトな歌唱によって響き渡り、初演とは確かに一線を画す作品の新たな顔が立ち上った。

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最後は花總まりアントワネットと古川雄大フェルセンによる、初演からのデュエットナンバー「あなたへ続く道」。どんなに遠く離れていても心は傍に、と歌う2人の美しさが、流麗なメロディーによく似合い、ビジュアル面でも相性の良いこのコンビの全編通した芝居も是非観たい、もちろん様々な組み合わせもという気持ちが高まった。

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最後にシルヴェスター・リーヴァイが「いつも日本に参ります時には、私の作品が上演される機会でもあり、皆様にお会いできる機会でもあるので、大変楽しみに日本に伺っています。『マリー・アントワネット』という作品は2006年に東京で世界初演を迎え、その後ドイツ、ソウル、ブタペストなど世界各地を周り、再びこの日本の地で上演されることになりました。その間に私は新曲も作りましたし、新たな要素を加えて皆様にお見せすることができるのを大変嬉しく思っております。今回の再演に当たっては最初に公演を行います博多の方に伺う予定でおりますし、その後10月に東京に戻ってきて帝劇で上演される時にも私は伺うことになっています。是非今日お越しの皆様にも公演に足を運んで頂きたいですし、またプレスの皆様ご自身にも是非公演をご覧頂けたら幸いに思っています」と挨拶。
「ありがとうございました!」と日本語で締めくくり、登壇キャストと腕を組んでのフォトセッションなど、和やかな時間が公演への期待を増す場となっていた。

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〈公演情報〉
ミュージカル『マリー・アントワネット』
脚本・歌詞◇ミヒャエル・クンツェ
音楽・編曲◇シルヴェスター・リーヴァイ
演出◇ロバート・ヨハンソン
遠藤周作原作「王妃マリー・アントワネット」より
出演◇花總まり/笹本玲奈(Wキャスト)、ソニン/昆夏美(Wキャスト)、田代万里生/古川雄大(Wキャスト)、佐藤
隆紀/原田優一(Wキャスト)、駒田一、彩吹真央、彩乃かなみ、坂元健児 吉原光夫 ほか

〈東京公演〉
●10/8〜11/25◎東京・帝国劇場
〈料金〉S席13,500円、A席9,000円、B席4,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉東宝テレザーブ 03-3201-7777(9時半〜17時半)
公式ホームページ https://www.tohostage.com/ma/

〈全国ツアー公演〉
●9/14〜30◎福岡・博多座
〈料金〉A席 15,500円 特B席 12,500円 B席 9,500円 C席 5,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉博多座予約センター 092-263-5555(10時〜18時)
●12/10〜21◎名古屋・御園座
〈料金〉A席15,000円 B席10,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉御園座チケットセンター 052-308-8899(10時〜18時)
●2019/1/1〜15◎大阪・梅田芸術劇場メインホール
〈料金〉S席 13,500円 A席 9,000円 B席 5,000円 (全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉梅田芸術劇場メインホール 06-6377-3800



【取材・文・撮影/橘涼香】




ミュージカル『深夜食堂』
kick shop nikkan engeki

観月ありさ&湖月わたる&春野寿美礼が松任谷由実の「Anniversary」披露! 座・ALISA Reading Concert vol.ll『キセキのうた』〜私たちの「今」を歌おう〜製作発表レポート

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歌やドラマや舞台で様々な挑戦を重ねてきた観月ありさが発起人となり、昨年12月に誕生した“座・ALISA”。名作や名曲を軸に、今を生きる女性たちに勇気と感動を伝えたいという思いのもと、歌・ドラマ仕立ての構成で綴られるシリーズだ。その第2弾となる『キセキのうた』〜私たちの「今」を歌おう〜が、8月26日〜9月3日渋谷のセルリアンタワー能楽堂で上演される(のち、大阪、愛知での公演もあり)。
今回は「40代女性にエールを贈りたい」という構想で、松任谷由実の楽曲を全体に散りばめ、かつてボーカルグループとして歌い、それぞれの人生を歩んでいた3人の女性たちが、共通の友人の死をきっかけに再び出会い、新たな1歩を踏み出すまでが、歌、Reading、ダンスを交えたエンターティメントのステージで描かれていく。
その舞台を観月ありさと共に務めるのが、元宝塚歌劇団トップスターの湖月わたると春野寿美礼。共に40代の女性である3人が、同年代の女性たち、更に幅広い世代の女性たちに元気を届ける舞台が誕生する。
そんな 座・ALISA  Reading Concert vol.II 『キセキのうた』〜私たちの「今」を歌おう〜の、製作発表記者会見が8月1日セルリアンタワー能楽堂で開かれ、生島ヒロシの司会進行のもと、トークショー形式で3人が新たなステージへの抱負と意気込みを語った。

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まず会見は、松任谷由実の名曲を歌うべく結成された観月ありさ、湖月わたる、春野寿美礼によるボーカルユニットの歌唱披露からスタート。劇中でも歌われる松任谷由実の「Anniversary」が、ゴールドの衣装に身を包んだ3人によって歌われる。ステージが能楽堂ということから舞台にヒールのある靴で立つことができない為、ゴールドのドレスにゴールドの足袋という珍しい出で立ちとなったが、プロポーション抜群の3人はヒールがなくても全くスタイルが損なわれないことに驚愕させられる。それぞれのソロ、またハモリ、振りもあり、声質の相性もよく、早くも3人のコンビネーションの良さが感じれる歌唱披露となった。
 
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そこから生島の司会進行でのトーク、フォトセッション、更に囲み取材へと会見は続いた。

生島 今日は能楽堂さんということで足袋を履いての登場になりましたね。
観月 そうなんです。ドレスは靴を履くつもりで作って頂いたのですが、能楽堂さんなのでヒールは履けないということで、足袋も革のようにしてちょっとゴールドにして、ドレスに合うような足袋をデザインしてみました。
生島 お三方ともヒールなしでも見事なプロポーションでね!
観月 大きいでしょう?(笑)
生島 本当に感動致しました。では春野さんからご挨拶をお願いします。

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春野
 本日はお忙しい中製作発表にお越しくださり本当にありがとうございます。『座・ALISA Reading Concert vol II「キセキのうた」』はReadingのみならずこうして歌、ダンスも盛り込まれたステージとなっておりますので、華やかで且つストーリーも40代の女性にエールを贈るというものなので、それを表現していきたいなと思っております。どうぞよろしくお願い致します。
湖月 本日は大変お暑い中本当にありがとうございます。今こうして格式高い能楽堂の舞台で、大好きなユーミンさんの「Anniversary」を歌わせて頂いて、まさにこの空間だからこそ生まれる奇跡のようなステージになるのではないかな?と今とても胸がときめいております。私は観月さんの『ナースのお仕事』の大ファンで2年前の『シェークスピア物語〜真実の恋〜』で初めて生の観月さんを拝見した時に、絵画から抜け出してきたような美しさに感動して、終演後図々しくも楽屋でご挨拶させて頂いたのが出会いでした。その後コンサートにも出演させて頂き、一緒に歌わせて頂きました。その観月さんが発起人になった舞台の第2弾にこうしてお声をかけて頂けて本当に光栄です。私と春野さんは宝塚のトップスターとして同じ時代を駆け抜けてきた間柄なので、作品に共感できる部分もたくさんありますので、是非私たち3人で素敵なユニットができたらと思います。どうぞよろしくお願い致します。
観月 タカラジェンヌのスターお2人の間にこうして立てるということは本当に光栄なことです。お2人に参加して頂けて心からありがたいなと思っております。ありがとうございます。今回の『座・ALISA』の趣旨は40代の女性にエールを贈るというテーマですが、何故ユーミンさんの曲にしたかといいますと、私自身10代の頃に2曲ほどユーミンさんに曲を書いて頂いていて。そういうご縁もありユーミンさんと交流があって、40代になった私がユーミンさんのコンサートに行った時にバイタリティと勇気を与えられたんですね。それで今度は逆に私たちの年代、40代の方達、更に50代、30代、20代の方達にも「元気で頑張ろう!」というエールを贈れたらいいなと思いました。まだまだ頑張れるよ40代、50代、という気持ちを観にきてくださる方々に贈っていけたらと思います。きっと観にきてくださる方には同年代の方達、ちょっと上の方、下の方もいらっしゃると思います。そんな方達に私達の頑張っている姿、現役でやっている姿を観て頂いて、自分たちもまだまだ頑張れる!頑張ろう!という風に思ってもらえるステージになれば良いなと思い、この『座・ALISA』を旗揚げして、今回はユーミンさんの曲でやっていきたいと思います。本番はこのステージの上にバンドさんも入って、歌を歌ったりお芝居をしたり時にはダンスもしたりしながら楽しくやっていこうと思っておりますので、是非皆様応援のほどよろしくお願い致します。

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生島
 今回の衣装ですけれど、映画にもなりました『Dream Girls』の衣装ということですよね?
観月 そうですね。やはり3人ですから華やかにやっていきたいと思いまして、『Dream Girls』はゴールドで光ったイメージを持っていたので光らせて、お2人にも着て頂きました。
生島 光り物似合ってますよ!
観月 ありがとうございます。東京公演はこの能楽堂さんでやらせて頂くので、わりと歌舞伎や能ってゴールドや赤が主体になっているお衣装がとても多いと思うんですね。なので今回はこのゴールドの衣装をメインにさせて頂きました。
生島 タカラジェンヌのお2人は歌もダンスも基礎がしっかりできている方達ですが、刺激も受けますか?
観月 それはすごいですね!この3人で今回「Anniversary」を歌うということになって、ポッと3人で集まって歌ったのですが、その時には当然振りもついていず、ハモリもなかったのですが「なんだか寂しいね」ということになり「振りでもつけてみる?」と湖月さんが手振りを全部考えてくださって。「ここでちょっと誰かがズレてみる?」とか、「ここで手をあげてみる?」などすべて振りを決めていただけて、今日のご披露となりました。
生島 今日はマスコミの方達もすごく近くてね。
観月 そうなんですよね。とてもアットホームな感じがして、皆さんのお顔もよく見えるので嬉しく思っています。
生島 当然バンドの皆様にもすべて足袋を履いて頂いてのステージになる訳ですね。
観月 そうですね。足袋を履いて頂いて演奏して頂く形になります。
生島 湖月さんは色々な踊りを経験されていると思いますが、今回足袋で踊ることについては?
湖月 ついつい足袋を履くと膝を曲げて腰を入れたくなってしまって(笑)。
春野 すり足したくなりますよね! 
湖月 そうなんです!でも床を感じられるというのは、自分の心がさらけ出せるような気がします。
春野 等身大の役ですしね。
湖月 逆に足袋が活かせるんじゃないかと思います。

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生島 春野さんは観月さんとの共演については?
春野 私は今回初めてお会いし共演させて頂く訳ですが、最初にお会いした時に「なんて美しい方なんだろう!」と。
観月 いえいえ!
春野 皆さんおっしゃっていることだと思いますが、本当に目の前にお人形さんのように現れるので、良い表現がなかなか見つからないのですが、美しいばかりでなく可愛らしくてスマートな方だという印象を受けました。
観月 ありがとうございます。こんなに褒めて頂いていいのでしょうか?
春野 そんな言葉しか出てきません!
観月 ありがとうございます。
生島 でもありさちゃん、公演中は暑いですけれど冷房をかけ過ぎても喉に悪いだろうし、体調管理はどういう風に?
観月 私はいつもどんなに暑くてもマスクをして首にタオルを巻いて寝ます。ですから寝ている時にはあんまり美しい感じではありません(笑)。
生島 健康一番ですよね!
観月 本当にそうで、歌う時もステージもやっている時には毎日発声練習をして、「あ。声が出た」と思う時が一番ホッとします。ターザンみたいな声を出したりもします。
生島 さっきリハーサルで「誰の声なんだ?」と思ったのはありさちゃんだったんですね(笑)。そして、是非皆さんユーミンさんの歌で一番好きなものは何かを教えてください。
春野 1曲ですよね?
生島 難しいでしょうが、1曲でお願いします。
春野 どうしようかな。色々な意味があるのですが「ルージュの伝言」が好きです。
湖月 今回歌いますね!
春野 歌います!楽しみです。
湖月 私は宝塚在団中から実はユーミンさんとは交流がありまして、舞台を観にきてくださったり、私がコンサートを観に行かせて頂いたりしていたのですが、退団公演前の自分のリサイタルでこの「Anniversary」を歌わせて頂いたんです。
観月 そうなんだ!
湖月 そうなの。ですから12年という時を経て、またこうして今回こういう形で「Anniversary」を歌わせて頂けるのは本当に光栄なことだと思っていますので「Anniversary」が1番好きです。
観月 ユーミンさんの曲は私の青春のどの場面にもかかっていた名曲ばかりなのですが、「真夏の夜の夢」が好きです。ちょうど私が曲を頂いた時に、デモテープの中に「真夏の夜の夢」が入っていて。その時「あぁ、素敵な曲だな」とは思いながらも、今のアレンジでは全くなくユーミンさんがピアノ1本で歌っているものだったんです。その時私はまだ若かった、10代だったので「今年1番風の強い午後」というポップな方の曲を選んだのですが、のちにユーミンさんが「真夏の夜の夢」という名曲をああいうアレンジにして発売されたのを聞いて、あのピアノ1本で聞いた曲が、こんなに華やかな曲になるんだ!と衝撃を受けて。ですから「真夏の夜の夢」は思い出のある曲です。
生島 今回の公演でも歌われるのですか?
観月 今回歌うかどうかはまだちょっと考えています。まだ全部は決まっていないので、これから皆で決めて行こうと思っています。
生島 楽しみです。皆さんのチームワークの良い感じが伝わってきますが、ではこの公演に懸ける意気込みを春野さんからお願いします。
春野 今回は本当に等身大の役でもありますので、自分自身を投影しつつ、40代の皆様にエールを贈るということを大切に演じ、作品を創っていきたいと思います。そして初共演させて頂きます観月ありささんと、宝塚の先輩でもある湖月わたるさんと、共に楽しいユニットでやっていけたらいいなと思っております。皆様どうぞよろしくお願い致します。 
湖月 ありささんが40代を迎えられて『座・ALISA』を結成されて、きっと第3弾、10弾、50弾と続いていく為には、この第2弾がとても大切な公演になると思って、責任を持ち心をこめて歌い踊りReadingさせて頂きたいと思っています。私、今とってもこの場に立たせて頂いて胸のときめきとやり甲斐が湧き上がってきていますので、お客様にもこのときめきをお届けできるように精一杯務めさせて頂きたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

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観月 この能楽堂で1週間公演をやりますので、色々な年代の方にこの『座・ALISA』を観て頂いて、楽しんで頂けたらいいなと思います。このワクワクドキドキキラキラを観にきてくださる皆様に伝えていけたらと思っています。是非皆様観にいらしてください。よろしくお願い致します。
生島 今何しろ人生100年時代ですからね!40代なんてまだまだ洟垂れ小僧ですよ!
観月 そうですよ!折り返し地点くらいですから!
生島 その通りです!ガンガン行ってください!応援しています!
観月 ありがとうございました!

【囲み取材】

──まず皆さん能楽堂はいかがですか?
観月 以前狂言をこの能楽堂に観にこさせて頂いたのですが、まさか自分がここに立つ日がくるとは思いませんでした。やはり立たせて頂くととてもシャキッとした気持ちになります。足袋を履いているということもあるのですが、本当にこのステージに立てて光栄だなと思います。
春野 最初は私はイメージがつかめなかったんです。日頃私はどちらかと言うとこのホテルに宿泊して違う劇場に公演に行く、という感じだったのですが、今日はこの能楽堂に行くということで。でも実際にここに立つとありささんもおっしゃったように、こういうゴールドの衣装や赤の衣装ってとてもよく使うものなので、ここにしっくりくる自分を感じながらやらせて頂きました。こういった衣装に足袋というのはどうなのかな?と思う部分もあったのですが、妙に落ち着くと言うか。
観月 そうですね!安心感がありましたね。

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春野
 それはそれで新しい感覚で、初めて立たせて頂く能楽堂で、新鮮な気持ちで作品を創れるのではないかな?と思っております。
湖月 私もここには観にこさせて頂く側で、まさかここに…
観月 そうですよね!
湖月 あの幕を開けて頂いて出てこさせて頂く日が来ようとは!と。でもどうしてもステージに立つ時というのは役を纏っている、演じるという形で立つことが多いのですが、今回等身大の役ということもありますし、この能楽堂さんならではの、心を丸裸にしてくださる空間のような気がしていますので、新しい自分に出会えるような感じを覚えています。
──客席とのこの近さはどうですか?
観月 とても近いですね!でも本当にお客様お1人、お1人のお顔が確認できるので、これは安心感がありますね。皆さんの反応がすごく見えるので。ただ失敗とかをした時はちょっとね(笑)。
湖月 丸見えですね!(笑)
──劇中でユーミンさんの曲は何曲くらい使う予定なのですか?
観月 今そこも含めて考え中なのですが、10曲くらいは歌うと思います。
──ソロや、デュエットなども?
観月 それぞれのソロもあり、色々な組み合わせでも歌います。
──「Anniversary」は3人で歌うのですよね?
観月 はい、歌います!
──せっかくですから新譜で出すといいですよね!
観月 それは良いですね!そうしましょう(笑)。
──グループ名はどうしますか?
観月 どうしますか?
湖月 どうしましよう?「Dream Girls」?
春野 「ALISAS」とか?
観月 考えましょうね。本番までにはできていると思うので(笑)、それも含めて楽しみに観にきてくださったら良いなと思います。
──40代にエールを贈るということですが、皆さん40代はいかがですか?
観月 なってみると内面的には何も変わらないんです。ただ年齢が40代になったというだけで。でも最近は女性の結婚や出産もだんだん遅くなってきているので、ちょっと前までは20代、30代が女性の変化の年代でしたが、女性が結婚や出産をして変化していくメジャーな年代が40代になっていく、これからの時代は40代が女性の転換期になっていくと思いますから、まだまだ私たちやればできるんだ!まだまだ頑張れる!というエールを贈りたいです。

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──春野さんは双子のお子さんを育てていらして。
春野 そうですね。私は本当に40代で色々な転機がありましたので、40代は落ち着く年代なのかと思っていましたが、実際には40代で妊娠、出産というのがあって、これからやることがたくさんある!ここでのんびりしてはいられない、今からスタートするんだ!という気持ちにさせられたことは事実です。今の社会で40代の女性で活躍している方も多いし、私のように妊娠、出産を経験される方もたくさんいらっしゃるので、私たちは奮起しないといけませんから、同年代の方、上の方、若い方にも私たちの姿を見て頂いて、頑張るって素敵なことなんだなと。もっともっと輝けるという気持ちになって頂ける自分や作品をお観せしていきたいです。
──湖月さんはいかがですか?
湖月 今回の作品の中では、結婚という道を選ばずに歌い続けている役を演じますし、私自身もそうなのですが、私の周りには同じ40代、50代でも独身の人が多いので結婚に対して焦る気持ちは全くありません。もちろん良い出会いは大歓迎でございますけれども(笑)、私は本当にお稽古好きで、色々なダンスのレッスンなどに行かせて頂きますと、まだまだ学ぶべきことがたくさんありますし、自分の身体の中でも発見が多くあって。先輩方の中に入ると「まだ若いわよ!」と言われますし「はい若いです!」と言って(笑)、先輩方について行きたい、そんな輝く50代を迎える為の意欲でいっぱいです。そんな中にこの『キセキのうた』、本当に素敵なときめきをありがとうございます!
──観月さんも結婚3年目で。
観月 私も自分が結婚するなんていうことは全く思っていなかったので。
湖月 そうなんですか?
観月 そうなんです。結婚願望も全くなくて。偶然結婚したみたいなもので(笑)。
湖月 そういうこともあるんですね!
観月 ええ。でも結婚してみると結婚生活もなかなか良いなということで、30代後半で結婚したので逆に40代を落ち着いて過ごせていることもあります。主人もこの仕事を応援してくれているので、色々なことができる、冒険できるのは家庭があるのも大事なんだなと最近は思っていたりもしています。
──先ほどの発声練習は自宅でもやっているのですか?
観月 やっています。オランウータンがいると言われます(笑)。
湖月 そのスタイルはどうやって維持しているんですか?
観月 最近はすごくトレーニングしています。
春野 あぁ、やっぱり!
観月 知らないうちにちょっと太っていたんですね。結婚して幸せ太りということもあるのか(笑)、ちょっといっちゃっていて。でも素敵な50代を迎える為にはここで引き締めておかなければ!と思って最近ジムに必死で通って今、なんと体脂肪6%です!20代の時の体脂肪に戻したんです!
春野 すごい!
観月 皆年齢と共に痩せにくくなる、肉のつくところが変わってくると言うじやありませんか。私もそうなんです。これを今の内に改善しなければ!と思ってこの3ヶ月絞って改善しました。体幹トレーニングをしていて、この体形を維持しています!
湖月 素晴らしい!(拍手)
観月 このパワーで舞台も頑張りましょう!

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3人の歌声はこちらで聴けます 
https://www.youtube.com/watch?v=9OJ5RWXgt8o 

〈公演情報〉
HK-061_0718b
 
座・ALISA Reading Concert vol.1
『キセキのうた』〜私たちの「今」を歌おう〜
原作◇松任谷由実 楽曲集
上演台本・演出◇モトイキシゲキ
音楽監督◇鎌田雅人
出演◇観月ありさ 湖月わたる 春野寿美礼
●8/26〜29、9/1〜3◎セルリアンタワー能楽堂
●9/22・23◎サンケイホールブリーゼ 
●9/29・30◎ウインクあいち大ホール
〈料金〉東京 10,000円(全席指定・税込)
〈料金〉大阪・愛知 8,500円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉
東京/サンライズプロモーション東京  0570-00-3337(全日10:00〜18:00)
大阪/キョードーインフォメーション  0570-200-888(全日10:00〜18:00)
愛知/中京テレビ事業:052-588-4477(平日10:00〜17:00)
〈公式twitter〉@za_alisa_info




【取材・文・撮影/橘涼香】 



凰稀かなめ『The Beginning Final』
kick shop nikkan engeki

早霧せいなの剣心が和の殿堂で蘇る!浪漫活劇『るろうに剣心』製作発表記者会見レポート!

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2016年早霧せいなトップスター時代の宝塚歌劇雪組で上演され、大きな話題と壮絶なチケット難公演となった浪漫活劇『るろうに剣心』が、宝塚退団後の早霧せいなが再び主演の緋村剣心を務める、ビッグサプライズと共に10月11日〜11月7日東京・新橋演舞場、11月15日〜24日大阪・大阪松竹座という、和の殿堂で上演されることになった。

浪漫活劇『るろうに剣心』は、シリーズ累計6000万部という途方もない人気を誇る和月伸宏の大河漫画「るろうに剣心〜明治剣客浪漫譚〜」(集英社ジャンプコミックス刊)を原作に、小池修一郎が宝塚バージョンとして初舞台化を果たした作品。すでにテレビアニメ化、実写映画化と多彩なメディアミックスが繰り広げられていたが、生身の人間がライブで客席と一体となる劇場空間で人気キャラクターを演じる醍醐味が、宝塚ファン、原作ファンのみならが更に大きな
広がりを示し、早霧せいなの緋村剣心をはじめとした雪組スターたちの見事なキャラクター再現率と、宝塚版だけに新登場した望海風斗の加納惣三郎が繰り広げる浪漫活劇として、熱狂を巻き起こす作品となった。
そんな作品が、新たに男女が演じる一般舞台として蘇るばかりか、主演を1年まえに宝塚歌劇団を卒業し、つい先日まで退団後初主演ミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』でヒロイン、テス。ハーディングを美しく演じていた早霧せいなが、再び男性役である緋村剣心を演じるという、驚きと興奮に満ちた企画は、発表されるや否や話題を独占。この秋最も期待される舞台として大きな注目を集めている。

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この公演の製作発表記者会見が23日都内で開かれ、緋村剣心役の早霧せいな、神谷薫役の上白石萌歌、加納惣三郎役の松岡充、斎藤一役の廣瀬友祐、四乃森蒼紫役の三浦涼介、相良左之助役の植原卓也、高荷恵役の愛原実花、緋村抜刀斎(剣心の影)役の松岡広大、脚本・演出の小池修一郎、主催者側を代表して松竹株式会社取締役副社長・演劇本部長の安孫子正、株式会社梅田芸術劇場代表取締役社長の木村有裕登壇。驚きの企画の実現に至る経緯、また公演への抱負を語った。

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会見はまず出演者によるパフォーマンスからスタート。この会見への出席がスケジュールの都合で直前まで未定だった高荷恵役の愛原実花を除く、キャストたちがそれぞれの扮装で次々と登場。短い時間の中にキャラクターの個性をくっきりと浮かび上がらせるパフォーマンスで盛り上げる。

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そしていよいよ緋村剣心の早霧せいなが登場。ついこの間まで凛々しくも美しいテス・ハーディングだった早霧が、懐かしい衣装とヘアメイクで逆刃刀を手にセンターに立った途端、一気にこちらまで2年前の熱狂に引き戻されるかのよう。加納惣三郎の松岡充と剣を交える鮮やかな殺陣に続いて、キャラクターが勢ぞろいした時には、新たに生まれる『るろうに剣心』への期待で、満員の場内の空気が更にヒートアップ。10月の上演への期待がいやがうえにも高まるパフォーマンスになった。

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その熱気覚めやらぬステージが会見場となり、登壇者全員が登場。それぞれからまず挨拶があった。

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松岡広大、植原卓也、廣瀬友祐、三浦涼介、愛原実花 
梅田芸術劇場・木村有裕、上白石萌歌、小池修一郎、早霧せいな、松岡充、松竹・安孫子

はじめに主催の松竹株式会社取締役副社長・演劇本部長の安孫子正から、「松竹も時代に合った作品をとの思いで様々な企画を実現してきたが、中でもまだ足を踏み入れていなかった世界に、多くの名作を製作なさっていることに感銘を受けていた梅田芸術劇場さんとのご縁を頂きはじめの一歩を踏み出せることになった。梅田芸術劇場さんとの話し合いを重ねる中で、これからの時代を担って頂くに相応しい小池修一郎さんによる『るろうに剣心』という企画が実現した。宝塚歌劇でこの役を演じられた早霧せいなさんを中心に、一新されたキャストで新しい作品創りができると思っている。演劇界に一石を投じるような作品として『るろうに剣心』を楽しみにして頂きたい」との気概溢れる挨拶があった。

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続いて、企画・製作・主催株式会社梅田芸術劇場代表取締役社長の木村有裕から、「この公演は歴史と
伝統ある松竹さんの胸を借りて、同じく歴史と伝統ある新橋演舞場と大阪松竹座での『るろうに剣心』上演という機会に恵まれた。発行元の集英社、原作者の和月伸宏先生、脚本・演出の小池修一郎先生のご理解と、何より宝塚上演時に主演を務めた早霧せいなの、改めてこの公演に向き合ってくれるという決意があってこそ実現した企画だと思っている。宝塚在団時も卒業後も日々挑戦を続けてきた彼女であれば“男役”を再びというばかりでなく、新たな役者として緋村剣心に取り組んでくれると思う。宝塚で上演した作品の数々を男女版として再構築して、成功を納めてきた小池先生のこれまでの実績を考えればこの『るろうに剣心』もきっと更にパワーアップしたエンターテインメント性の高いものになると確信している。キャストの皆さんの活躍にも期待しているので、今回も是非作品を盛り上げて頂きたい」という企画に至るまでの想いを含めた挨拶があった。

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脚本・演出の小池修一郎は「今こうして早霧せいなさんの剣心を見ていると、2年半前に宝塚歌劇で初演する際の製作発表記者会見を思い出すが、あの時にまさかこんな日が来ようとは誰1人想像もできなかった。まして1年前に宝塚を退団し、つい1ヶ月前に『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』で素敵な女優さんとして舞台に立っていた早霧に、再び男役をやってもらってよいものか?も考えた。けれども私にとっては初めての新橋演舞場と大阪松竹座での仕事というお話を頂いた時に、もう一度早霧せいなの緋村剣心に会ってみたい、僕自身が客席から観たい、もう一度蘇って欲しいという願いがあった。新橋演舞場と大阪松竹座に早霧せいなの緋村剣心が再び現れるのは素敵なことだと思っている。

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作品の話を先にすると原作にはない加納惣三郎というキャラクターが登場するが、それは宝塚歌劇のスターシステムの中で、男役二番手と呼ばれるポジションの人に原作のどのキャラクターを膨らませたら相応しいだろうか?というご相談を集英社と和月先生にしたところ、原作のキャラクターを膨らませるより新たなキャラクターを創って頂いた方が良いと思います、という逆提案を頂いた。これにはとても驚いたが、物語が幕末に“人斬り抜刀斎”と恐れられた剣客が、維新のあと世の為人の為に剣で戦う人間に生まれ変わる、というもので、登場人物は皆幕末から明治維新という激動の時代に迷い悩みながら生き、成長する姿が描かれている。そこから幕末と明治維新の時代に生きた人物が誰か?ということで、これまで色々な方が創作されてきた“加納惣三郎”に行き当たり、宝塚版のゲストスターとして登場してもらった。これが非常に面白い効果になったと思っているので、それを今回も踏襲して、歌えて、ミステリアスで、年齢不詳の役者さんということを探して松岡充さんに出て頂けることになり、そこから次々と他のキャストの皆さんが決まっていった。

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また、早霧剣心についても“宝塚を退団した人が男性に混じってまた男役をやるのはどうなのか?”と思われる方もいると思うが、かつて60年代の宝塚の大スターの内重のぼるが、宝塚時代の代表作『霧深きエルベのほとり』を、退団後『カール物語』というタイトルでリメイクして、彼女だけが男役で男女の役者さんと共に上演したという記録もある。その時に“男役芸”という美学はやはり確かなものがあると確信していたし、現在2018年の日本の芸能には、歌舞伎から今最も勢いのある“2.5次元”と呼ばれる舞台までを観ても、女性が男性を演じる、男性が女性を演じるということの垣根がなくなっているのを感じる。元々日本には歌舞伎があり宝塚があり、男性が女性を、女性が男性を演じる文化があって、それぞれが長い歴史を誇っている。宝塚も100年の歴史を数えて、昔のようにレビュー団という認識ではなく、単一の性が両性を演じてミュージカルやショーを上演する、ひとつのジャンルとして確立されていると思う。だからこそ、日本が世界に誇る文化であるアニメーションや、漫画の世界を、その文化と融合させて一体化していこうというのは当然の流れだと思うし、そこから新たなエンターテインメントが生まれればよいものになると思う。こう言うと難しい挑戦をするようだが、あくまでも歌舞伎座ではなく新橋演舞場と大阪松竹座なので、楽しいエンターティメントにしたい。花道も使おうと思っているので、早霧せいなの剣心をはじめとした役者たちがその舞台で、明るく躍動してくれることに期待している」というこの作品の成り立ちや、今回の企画に込められた想いが語られた。

そこからいよいよ出演者がそれぞれの意気込みを飾る挨拶、更に質疑応答へと引き継がれた。

【出演者挨拶】
(※文中松岡充は「松岡」松岡広大は「広大」と表記)

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早霧
 本日はお忙しい中お集まりくださいましてありがとうございます。緋村剣心役の早霧せいなです。宝塚在団中、約2年前の2016年に緋村剣心役と出会い、それは私にとってとても大切な役と作品との出会いとなりました。そこから2年経って、私はもう男役ではない(笑)。本当に男性キャストのいる中で男性役を演じるというのは果たしてどうなのか?とここに漕ぎつくまでは正直悩みました。ですが男性でも女性でも「人」を演じるということに変わりはないのではないか?という境地に行きついて、今ここに立っております。宝塚版とはまた違ったキャストの皆様と心をひとつに、小池先生の演出と新橋演舞場と大阪松竹座という新しい劇場で、新しい『るろうに剣心』を皆様にお届けできたらなと思います。よろしくお願いします。

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 松岡 皆様ありがとうございます。加納惣三郎を演じさせて頂きます松岡充です。小池先生のお話にもあった通り、加納惣三郎という人物は原作にはいない。その加納惣三郎に並々ならぬ愛情をもって先生が書き上げたものを演じさせて頂くことを、本当に光栄に思っています。先生の演出される作品にはずっと憧れておりました。僕は芝居に出るようになってまだ浅く15年になるのですが、そのはじめた当初、先生はもうお忘れになっていらっしゃると思いますが、一度お声がけ頂いたことがありました。その時はスケジュール等があって断念せざるを得なかったのですが、それを超えて今回お声をかけて頂けたことをすごく嬉しく思って稽古場に行きました。その初めて先生とお会いした時の一言が忘れられません。「松岡君、結構歳いってるんだね!」(爆笑)。
早霧 失礼な〜!(笑)
松岡 「先生僕も歳をとるんです!」と言いました。よろしくお願いします(平謝る小池とお辞儀し合う)。
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上白石
 皆さん今日はお集まり頂きありがとうございます。神谷薫役を演じます上白石萌歌です。こんな歴史のある『るろうに剣心』という作品を素晴らしいキャストの皆さん、そして以前から憧れていた小池修一郎先生と新たに創っていけることをとても光栄に思います。私の演じる神谷薫は全世界から愛されていて、そんな役を演じるのはとてもプレッシャーを感じるのですが、凛と大胆に、そして揺れ動く気持ちを繊細に演じていければ良いなと思っています。是非楽しみに待っていてください。よろしくお願いします。
 
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廣瀬
 斎藤一役をさせて頂きます廣瀬友祐です。今日はありがとうございます。漫画、アニメ、映画、ミュージカルと様々な形でたくさんの人に愛され続けている『るろうに剣心』という作品に出演できることをとても嬉しく思いますし、斎藤一という役が演じられることを光栄に思っております。すごい人気のある作品ですので、各キャラクターも色々な愛し方をされているファンの人が方が大勢いらしっゃる中で、僕も斎藤一という役を愛して、『るろうに剣心』という作品を愛して、廣瀬友祐なりの斎藤一を演じられたらなと思っております。どうぞよろしくお願いします。

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三浦
 四乃森蒼紫役の三浦涼介です。僕は実写版の映画で沢下条張という役を演じまして、その役はすごく力強い役でした。今回の四乃森蒼紫はとてもクールで、無表情が印象的だと思いますが、実は情に厚く、熱い芯を持っている男だということは変わらないのかなと思っています。公演時間が限られていますが、その中で小池先生のご指導のもと、四乃森青紫を一生懸命演じたいと思いますので、是非お越しください。よろしくお願いします。
 
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植原
 相楽左之助をやらせて頂きます植原卓也です。自分がまさに子供の頃ど真ん中にいたと言っても過言ではない作品に、自分の身を投じることになって本当に光栄だと思っています。演じさせて頂く相楽左之助というキャラクターは、本当に男らしい芯のある真っ直ぐなキャラクターです。しっかりとそんな左之助の持ち味を出せるように向き合って、稽古を一生懸命頑張っていきたいと思います。皆様よろしくお願いします。

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愛原 高荷恵役をやらせて頂きます愛原実花です。よろしくお願いします。原作の漫画も、アニメも舞台も大好きだったので、参加させて頂けることを本当に幸せに思います。また宝塚現役時代に早霧さんとは雪組でご一緒させて頂いていたので、改めてこうして同じ舞台に立たせて頂けるのを本当に嬉しく思います。小池先生のご指導を頂けますこと、そして素晴らしいキャスト、スタッフの皆さんとご一緒できますことを幸せに思います。自分の持っているすべてを出し切って頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。

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広大 本日はお忙しい中お集まり頂きありがとうございます。緋村抜刀斎を演じます松岡広大です。個人的に『るろうに剣心』が大好きで、やるなら剣心がやりたいなと思っていて(笑)、それがまさか緋村抜刀斎、幕末に暗躍した時代の緋村剣心をやって欲しいと言って頂けて、恐悦至極に感じるというかすごく嬉しかったです。もちろん今回新橋演舞場と大阪松竹座という歴史ある劇場に皆様に足を運んで頂ける、そして僕らも板の上に立たせて頂けるということが役者として幸せです。何より抜刀斎として早霧さんが演じられる剣心の、その影が嘘にならないように、しっかりと現在の剣心とリンクするように本番に向けて学んでいきたいと思いますので、皆様どうか応援よろしくお願いします。

【質疑応答】

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──小池先生、今回新橋演舞場と大阪松竹座版の新演出ということで、どういう変更を考えていらっしゃるのか教えてください。
小池 それはまず見てのお楽しみと言いたいです(笑)。基本的な作りは変わりません。これからキャストそれぞれの持ち味で改めて調整していくところはあると思いますし、新しい劇場ならではのこともできればとは思っています。早霧せいなが本物の男性たちと刃を交わすというのが、なかなかスゴイことだなと思っております。
──そのあたり早霧さんはどうですか?
早霧 体力が持つか?ということはあるのですが(笑)。やはり女性だけが演じていた宝塚とは違って大きな方達なので、迫力も全然違うとは思うのですが、女性ならではのしなやかさと甘やかさと、一度剣心をやっているという経験値が皆様よりはあると思っているので、そこを踏まえて皆さんに負けないように、自分にとっても外部の作品で男性を演じるという挑戦になりますので、思いっきり暴れまわりたいと思います。

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──キャストの方々、現時点でご自身の演じる役柄の見せどころをどう考えていらっしゃいますか?
早霧 剣心という役は「人斬り抜刀斎」だったという過去を持っていて、その彼が十字傷を負って、逆刃刀を持つことになる。そこに至る彼の過去を踏まえた上で、その中にある明るさ、そして優しさをメリハリを持って、そこは宝塚時代もすごく意識したところではあるのですが、ミュージカルナンバーに負けないくらいの緩急を持って演じたいと思います。

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松岡 加納惣三郎は原作にないということもあって、先生がお創りになった宝塚版はあるのですが、ある意味ここからまた創ることができるなという期待がありますので、先生と相談しながら僕にしかできない惣三郎にできれば。悪なんですけれども愛を持つ、ちゃんと愛を持った彼の側から見た正義を持った悪役を演じたいなと思います。

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上白石 神谷薫はとても活発で怖いもの知らずなところがあると思うのですが、剣心に抱く淡い恋心で、少し女性らしく心が揺れたりですとか、繊細な部分もきっと持っていると思うので、そうした色々な顔を持っている神谷薫を私なりに解釈して演じられたらいいなと思います。
──今日剣心にお会いして、薫としてはどうでしたか?
上白石 好きになってしまいそうです(笑。早霧が剣心そのもののように頭をかくので会場からも笑)。それくらい素敵です。

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廣瀬 斎藤一というキャラクターの印象としては冷徹で不愛想なものを持ってしまうのですが、「悪・即・斬」という彼の中では正義感があって、強い信念を持って生きているカッコ良い男だと思いますので、そういったところも自分なりに精一杯舞台の上で表現できたらなと思っています。

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三浦 四乃森蒼紫の限られた出番の中で、僕なりに歴史を知った上で表現していきたいなと思っています。イメージはすごくあると思うのですが、三浦涼介が演じたことでこうなったねという部分をお客様にも、先生にも「それで良いね」と言ってもらえるような蒼紫を演じたいと思います。

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植原 左之助にはやはりなくてはならない武器「斬馬刀」を、新橋演舞場と大阪松竹座で振りかざすことができるのが自分でもとても楽しみなので、お芝居と併せてその部分も楽しんで頂けたら嬉しいなと思っています。

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愛原 高荷恵という役は魅力のひとつとして妖艶の「妖」という字がピッタリだと思うのですが、10年以上前に宝塚の『エリザベート』という作品で、皇帝を誘惑する色気が必要な役を頂いたのに、色気が全くなくて小池先生に「魅力が全然ない!」と怒られたことを覚えていて(笑)。あの時から10年以上経っていますので、少しはそういった面でも成長した姿を、先生にもお客様にもお見せできたら良いなと思っています。

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 広大 抜刀斎ってきっと殺陣がすごく多いと思いますし、伝説の人斬りと言われた人なので、個人的には刀を使った殺陣は初めてなので、役者としてすごく成長できる機会だと思うので、芝居を汲み取った殺陣を見て頂けたらと思います。
 
──早霧さん久しぶりに剣心の扮装をなさって蘇るものがありますか?また、他のキャストの方々もそれぞれの扮装をされた感想を教えてください。
早霧 やはり懐かしいという想いが湧き上がってきて、自分でも不思議な感覚だったのですが、宝塚を退団してもう男役はやらないと思っていた中で、こうやって男物の袴を着て堂々と足を広げて座っていられるのはやっぱり楽だなと(笑)。沁みついた感覚というのはなかなか抜けないんだなと思って、それが男役を17年間続けてきた自分としては喜びでもありました。そしてこの赤い着物と赤い髪で逆刃刀を持って舞台に立てる。こんな機会は二度とないと思っていますので、この高まった気持ちのままで本番を迎えたいと思います。

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松岡 オリジナルなのでまだ目指すものがそんなにないので、今は扮装に着られている感じもありますが、おそらく本番が近づくにつれてもっとロック色が出てくる(笑)、もう少しロックな惣三郎になると思います。
上白石 私は役として袴を履くのは初めての経験なので、本番はまだ先ですが今の段階から自分が神谷薫を演じる想像ができて、背筋が伸びる感覚と言いますか、見える景色が違うような気がしています。ここに竹刀が加わり、スポットライトがあたり、色々なものが組み合わさるとまた新しい景色が広がるのではないかなと思います。

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廣瀬 とりあえずこの前髪をどうしようかな?と思っているのが正直なところですが(笑)、すごく原作に忠実に皆さんが作ってくださって、まず軍服という本来カッチリ着るものを敢えて着崩している、前を開けている姿がだらしなく見えるか、色っぽく見えるかは役者の力によるのかな?と思いますので、それがちやんとお見せできたらなと思っています。

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三浦 やはり衣装やヘアメイクは、スタッフの方々がこだわり抜いてくださった力によって、僕たち役者が役を演じる大きな一歩として近づけてくださるというのをすごく感じています。先ほどもリハーサル中に小池先生もそれぞれの役者さんに「もっとこうした方が良い」というアドヴァイスをされていて、そうしたこだわりに僕たち役者も命を注いで演じていかなければならないな、といつも思いながら演じていますので、僕らにとってとても大事なアイテムだと思います。

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植原 左之助は喧嘩屋で強く逞しく見えないといけないキャラクターだということで、小池先生にも最初に「もっと大きくなってこい」という指摘を頂きました。もちろん筋トレも少しずつしているのですが、ご飯もいっぱい食べて(笑)今人生における自分の今の体重が1番重い状態まできているので、ここから稽古を重ねてどうなるのかが自分でもドキドキワクワクしています。心身ともに鍛えながら本番に挑めたらなと思います。

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愛原 宝塚雪組の『るろうに剣心』が大好きだったので、すごく印象に残っていて今も思い出すところがあるのですが、きっと早霧さんも2018年版、今やるからこそのものになさることでしょうし、新演出版でもありますので、私も宝塚を退団してもう8年経っておりますので、そこで得たものも出しつつ挑戦できたら良いなと思います。
広大 個人的には着られちゃっていると思うくらい、衣装の力を僕自身すごく感じています。自分の芝居だったり、眼光なども纏うものから意識しないといけないなと、皆さんのとても似合っている扮装を見ながら思いました。全てに妥協せずしっかりやっていきたいなと思います。

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【囲みインタビュー】

熱気溢れる会見が終了したあと、早霧せいな、松岡充、上白石萌歌による囲み取材も行われ、三人が更なる想いを語ってくれた。
 
──今、製作発表会見を終わられて、改めて意気込みをお願いします。
早霧 やはり自分としては同じ剣心という役に取り組むのですけれども、周りのキャストの皆さんが全員違うというところが、自分にとってポイントなので、独りよがりにならずに、皆さんと新たに創りたいとすごく思います。
──今日皆さんと集ってみて感じることはありましたか?
早霧 皆さん漫画から飛び出したようで、加納さんは違うけれども(笑)。
松岡 はい(笑)。
早霧 松岡さんらしい惣三郎ができるということが実証されたんじゃないかな、と思いますので、皆さんと一緒にお稽古をするのがとても楽しみです。
松岡 いよいよだなと。変な言い方ですが、このご時世にこんなに豪華な記者発表ができて、皆さんがこういう風に集まってくださる。作品に対する期待値が高いんだなということを今日実感させて頂けましたので、今まで以上に気合いを入れて臨みたいなと思っています。
上白石 本番は10月ですが、こうしてひと足先に本番の扮装をして皆さんのパフォーマンスもあって、やっとこの舞台に立たせて頂く実感を、今持たせて頂けた気がしています。まだお稽古がはじまるまでに時間がありますが、ここでいただいたイメージをもとに、脱皮を繰り返していけたら良いなと思います。
──新橋演舞場と大阪松竹座でこの作品をやることへの期待は?
早霧 和物の作品だけにピッタリな劇場だなと思います。今までは自分が観る側として足を運んでいた劇場に、今度は立てるんだなと思うととても楽しみです。宝塚時代も花道は使ったことはあるのですが、今度は縦に伸びる花道ということで、それを小池先生がどう演出なさって走り回れるのかな?と思うとそれもとても楽しみです。
松岡 やっぱり伝統があり格式があるので、今まで観る側としても背筋がピッと伸びるような劇場だったのですが、そうあまり考え過ぎるとダメかな?と思っていますので、普段通りの感じを出したいなと思っています。でも改めて考えるとやはり「新橋演舞場か!大阪松竹座か!」と思いますので頑張ります!
上白石 もちろん両劇場共に立たせて頂くことは初めてで、ずっとスーッと伸びる花道に憧れがあったんです。お客様との距離も近くて、休憩の間の皆さんがお弁当を広げて食べる感じ、提灯などにも、新橋演舞場と大阪松竹座ならではの空気感ありますね。そんな中でパフォーマンスさせて頂くのが楽しみです。

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──累計6000万部という途方もない人気を誇っている原作漫画ですが、その魅力をどう感じますか?
早霧 私は2016年に宝塚で上演することが決まって『るろうに剣心』という漫画に出会ったのですが、引き込まれました。漫画ということでお子さんが夢中になって読むものなのかな?と思っていたのですが、これはお子さん以上に生きて来た年数が多い人ほど、色々なものを感じる作品なのではないかな?と私は思っています。なので、新たな気持ちで原作を読んでこの2018年版の舞台に挑戦したいと思っているのですが、2年前には感じなかったことが発見できたりしていて。やはり『るろうに剣心』という作品と、役のファンの方がたくさんいらしゃいますから、その方々の期待を裏切りたくないですし、私も一剣心ファンとして誰よりも深い愛で挑んでいきたいなと思っています。
松岡 『るろうに剣心』が週刊少年ジャンプに連載されはじめたのが1994年で、僕がデビューしたのが1995年なんです。その翌年の1996年にテレビアニメになって。その主題歌をやりたくてやりたくて仕方がなかったんですが、SOPHIAが出来なかったんです!同期のJUDY AND MARYが歌って。それがこんな形で出られるとは!原作にはないキャラクターなんですが、逆に和月先生がこれを観て「加納惣三郎入れようかな?」と思ってくださるくらいのものにしたいと思っています。
上白石 やはり日本のみならず、世界中の方に愛されている漫画原作を今読んでいる途中なのですが、改めて絵柄の迫力や、ページをめくるごとに生まれる迫力などを、原作ファンの方もすごくお好きなのだろうと感じます。今回伝える手段は舞台なので原作とは違いますが、舞台ってお客様と密に同じ空間にいられる、その場の空気で感じる臨場感があると思うので、是非原作ファンの方にもお越し頂きたいです。
──では早霧さん最後にご挨拶をお願いします。
早霧 多くの方々に愛されている『るろうに剣心』という作品をまた舞台化できることを大きな喜びに感じております。キャスト、スタッフ心をひとつにお客様に喜んで頂ける舞台にしたいと思いますので、是非新橋演舞場と大阪松竹座にお越しください。お待ちしております。ありがとうございました。

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〈公演情報〉
浪漫活劇『るろうに剣心』
原作◇和月伸宏「るろうに剣心〜明治剣客浪漫譚〜」(集英社ジャンプコミックス刊)
脚本・演出◇小池修一郎
出演◇早霧せいな、松岡充、上白石萌歌、廣瀬友祐、三浦涼介、上山竜治、植原卓也、愛原実花、松岡広大 ほか
●10/11〜11/7◎東京・新橋演舞場
〈料金〉一等席1,3000円、二等A席8,500円、二等B席6,500円、三階A席5.000円、三階B席3,500円、桟敷席14,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉梅田芸術劇場 0570-077-039(10時〜18時)
●11/15〜24◎大阪・大阪松竹座
〈料金〉一等席(1.2階)13,000円 二等席(3階)8,500円(全席指定・税込み)
〈お問い合わせ〉梅田芸術劇場 06-6377-3800(10時〜18時)
公式サイト https://ruroken-stage.com/



【取材・文・撮影/橘涼香】



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