えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。

『暗くなるまで待って』

インタビュー

舞台『刀使ノ巫女』で刀使の少女役に熱く取り組む! SKE48 北川愛乃&竹内彩姫インタビュー

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今年6月までTV放送され話題を呼んだオリジナルアニメーション『刀使ノ巫女』(監督:柿本広大、シリーズ構成:盒粁玉蕁▲ャラクター原案:しずまよしのり)。その初の舞台化となるAiiA presents' 舞台『刀使ノ巫女』が、11月10日〜14日天王洲 銀河劇場で上演される。
 
「女子中高生×日本刀」をコンセプトに刀使(とじ)と呼ばれる女子生徒たちと、異形の存在「荒魂」との戦いを描いた歌あり、バトルアクションありの作品で、刀使の少女たちを「SKE48 Passion For You〜愛と情熱は世界を救う〜」の連動企画として、リクエストランキングの上位になったSKE48メンバー5人が演じ、宝塚歌劇団OGの美羽あさひ、大湖せしるが共演することでも話題となっている。
 
そんな舞台で、主人公・衛藤可奈美の親友・柳瀬舞衣(やなせまい)を演じる北川愛乃。そして任務に忠実でありつつ、他者とのコミュニケーションを苦手とする糸見沙耶香(いとみさやか)役を演じる竹内彩姫。2人が公演への意気込み、また互いの魅力を語り合ってくれた。


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北川愛乃 竹内彩姫

魅力的なアニメから生まれた
カッコ良い舞台

──作品に感じている魅力から教えてください。
竹内 私は歴史がとても好きで、小さい頃から歴史に関する本はたくさん読んできたんです。ですから自分が実際に日本刀を持って演技をできるなんて!と感動しましたし、このタイミングで日本刀に関わることができてとても嬉しいです。またこの舞台には、ファンの方に投票で選んでいただいて出演できるようになったので、ファンの方への感謝の気持ちを持って頑張っていきたいです。
北川 私は元々アニメが好きで可愛い女の子が出てくるお話も大好きなんです。このアニメを観て、そんな可愛い女の子がカッコ良く戦う姿に魅了されて、夢を与えてもらえたし、ときめきも感じたので、舞台に出させていただけるのが嬉しいです。私が感じたようなときめきを舞台からお届けできたら良いなと思っています。彩姫さんもおっしゃったように、皆さんに選んでいただいてこの舞台に立てることになったので、私自身にとっては3回目の舞台なのですが、これまで以上に気合いが入っています。
──演じるキャラクターについてはどうですか?
北川 私は柳瀬舞衣役を演じさせていただくのですが、物語の中で癒し系の存在だと思うので、台詞を言う時もちょっとゆっくり話すなどして、可愛さを大切に演じていきたいなと思っています。物語が進むにつれて、舞衣ちゃんも成長していくのが台本からも感じられるので、その部分も大切にしていきたいです。
竹内 糸見沙耶香役を演じさせていただきますが、沙耶香ちゃんは身長も私と同じくらいで、血液型も一緒なので、結構同じ部分もあるのではないかと思っていたのですが、より深く性格を知っていくと、自分を出さない子なんですね。高津学長からの任務をとても忠実にこなす子で。大人数でワイワイするのが好きな私と、学長としか行動しない沙耶香ちゃんとは、かなりの部分で真逆だなと。そういう沙耶香ちゃんを演じることで、私の新しい面を見ていただけるのではないかと思います。それから私はこのお仕事の中でショートヘアにしたことがないし、髪を染めたこともなかったのですが、今回の役は白髪にショートヘアなので、普段の私とは違った見た目のギャップも楽しんでいただけたらいいなと思います。
 
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両親に「最初はわからなかった」
と言われて(笑)

──お二人の役柄は交流がありますね。
竹内 はい、あります。沙耶香ちゃんは学長以外にはあまり心を開いていなかったのですが、舞衣ちゃんと出会ったことによって変わっていく。舞衣ちゃんによって自分を出せるようになっていくので。実生活では私が先輩なのですが、この舞台では後輩を演じるので、役に成りきらないと!と思っています。「先輩!」って呼びかけるのがね (笑)。
北川 そうなんです! SKE48では彩姫さんが先輩の6期生で、私は8期生なのですが、入った年数で言うと5年以上離れているんです。しかも私は人見知りでガツガツ行けないタイプなので、いつも彩姫さんに引っ張っていただいているんです。普段と役の関係性が全く真逆なので難しい部分もあるのですが、ご飯に連れていってくださったり、私がやりやすいように彩姫さんが気遣ってくださるので、演技もしやすくなっています。
──ではお互いに新鮮な感覚も?
竹内 そうですね。この舞台に一緒に選ばれたからこそ、これまでよりもずっと話すようになりました。SKE48は大所帯なので、今までは仲間の中の1人でしたが、この舞台に出ることでとても親しい間柄になれたのは、投票してくれたファンの方のおかげでもあるなぁと感謝しています。
──キャラクタービジュアルの写真もとても素敵ですね。
竹内 自分では「これが私」とわかっているので、「ヘアメイクでこんなに変わるんだな」と思いながら見ていたのですが、家族はどれが私かわからなかったみたいで!(笑)「娘だよ!?」ってツッコんだんですけど(笑)。両親は「最初はわからなかった」と言っていて、祖父に至っては「本当にいるのか?」と(爆笑)。そうしたら握手会でファンの方からも、「ゴメン!ずっと推してきたけど、どれだかわからなかった」と言われて、「そんなことある?」と思って(笑)。でもそのくらい違う一面を引き出してもらえたのは、ヘアメイクや美術の方の技術の賜物で、その凄さに驚きました。
北川 私はアニメを観ていて、舞衣ちゃんのことを本当に可愛いなと思っていたので、本当に私にできるのかな?と不安が大きかったのですが、メイクさんが髪の毛1本にまで拘って表現してくださったので、とても嬉しかったです。出来上がったものを見て、少しは舞衣ちゃんに近づけたかなと思いました。

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演技面やプロ意識の高さに
刺激を受ける稽古場

──殺陣のお稽古はいかがですか?
竹内 私達は普段でも歌ったり踊ったりはしているのですが、殺陣となると使う筋肉が違うようで、いつもとは別のところが筋肉痛になっています。でもこの経験は今後にもつながると思いますし、歴史好きとしては出てくる名前だけでも楽しいので(笑)、もしこの作品をご存知なくても歴史が好きな人だったら観ていて楽しいと思います。
北川 殺陣のお稽古はまだ数少ないのですが、さっきもキャストの方に見せ方を教えていただいて、やはりカッコよさが全然違うなと。この舞台は殺陣がとても重要ですから、ひとつひとつの所作がカッコ良く見えるように研究していきたいです。
──アイドルとしてのライブ活動と、役を演じる舞台作品の魅力の違いはいかがですか?
竹内 違う仲間ができた感じです。普段SKE48のライブでは引っ張っていく立場なのですが、この舞台では演技の先輩の方がたくさんいらっしゃるので、その中に入れていただけたのも光栄ですし、これだけで終わるのがもったいないと思うくらい素敵な方達ばかりなので、お互いの仲を深めていきたいです。
北川 私も普段はSKE48としての活動をしているので、こういう舞台に出演させていただくことで、演技面でもすごく勉強になりますし、休憩時間もずっと自主練されている方達がたくさんいらして、プロ意識の高さからも学ぶものがたくさんあります。彩姫さんもおっしゃったように、折角この舞台に出演させていただくので、この機会に人見知りを克服して、色々な方と関わっていきたいです。
──学長役との絡みも多いということですが、元宝塚の美羽あさひさん、大湖せしるさんとの共演はいかがですか?
竹内 私は演技経験がまだとても浅いので、プロフェッショナルな「元宝塚の方」と伺っただけで背筋が伸びる思いでしたから、そんな方と一番関わりの多い役ということで、「どうしよう!」と最初はとても緊張しました。でもお会いしたらとっても優しくて、沙耶香は厳しくされて育つという役なのですが、演技が終わった途端にせしるさんが「ごめんね、怖かった?」と声をかけてくださって、「なんて良い方なんだろう」と。優しさに溢れた方々なので、今ではこちらからもお話にいけるようになって、とっても嬉しいですし光栄です。
北川 お稽古がまだ浅い状態で、私は台詞も入っていないし、役もつかめていない段階なのに、既にお二人は完璧で!本当にすごいなと思います。


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殺陣とお芝居はもちろん
歌ありダンスありの親しみやすい舞台

──お互いの普段の関係性はどんなものですか?
竹内 はじめに彼女がSKE48に入ってきた頃は、髪が長いなという印象でした。「先輩、先輩」とくるタイプではなかったので、関わることはそれほど多くなかったのですが「真面目な子」というのは、メンバーからもファンの方からもずっと聞いていました。そのイメージをずっと持っていたんですが、こうして同じ作品でお稽古したり、ご飯にいったりしていたら、実際はすごくポンコツで(爆笑)。有り得ないようなことをするんです!バッと見ただけで熱いってわかりきっているものを、無防備に触って「熱い!」って騒いだりとか(笑)。真面目、真面目と聞いていたので、全てにおいてしっかりしているイメージだったんですが、こんなに天然な子だったのか!という驚きがあって可愛いです。きっとこの天然な部分がファンの方にも愛されているんだと思いますし、この舞台を通してまた違う一面が見えてくるんじゃないかと楽しみです。
北川 私がSKE48に入って間もない時に、初めてのラジオの収録があって。名古屋から岐阜県まで行かないといけなくて、道中も長かったしとても緊張していたのですが、彩姫さんが緊張をほぐしてくださって。
竹内 ラジオでは伝えられないので、ちゃんと仲良くならないと楽しさを伝えられないなと思ったので、コミュニケーションを取らなきゃ!と必死だったんですが、それにちゃんと応えてくれる子だったし、仕事の面でもやりやすいなとすごく思いました。
北川 私は、ラジオでは伝わらないということが当時はわからなかったので、教えていただけたのがありがたかったです。それは今も変わらなくて、本当に色々なことを教えてくださる親しみやすい先輩です。
竹内 私は同期生の中では最年少で、後輩たちと年齢が近いんです。憧れの先輩がいることもとても良いことだと思いますが、後輩が友達感覚で接することができる先輩も必要かなと思っていて、自分がそういうポジションになれたらと思っているので、親しみやすいと言ってもらえるのはとても嬉しいです。

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──お二人が良い関係でこの舞台を創っていくのを楽しみにしています。では改めて舞台『刀使ノ巫女』を楽しみにしているお客様にメッセージをお願いします。
竹内 SKE48のファンの方には普段とは全く違う私達を観て頂けると思います。同時に、殺陣とお芝居はもちろんですが、歌ありダンスありの舞台なので、普段私達のライブを観てくださっている方には、親しみやすい舞台になっていると思います。原作ファンの方達がどう観てくださるかという不安もありますが、その方達にも楽しんでいただけるよう私達も必死で頑張りますので、是非劇場にいらしてください!
北川 アニメを元々知ってくださっている方はもちろん、舞台を観て初めて『刀使ノ巫女』を知ってくださる方にも、この作品を好きになって欲しいです。私達の舞台がこの作品の入り口になってくれたら嬉しいですし、そうして輪が広がっていって、今回の舞台だけではなくて、続編の舞台もできるようになったら良いなと思っています。
竹内 今は共演者の方々に圧倒される日々ですが、その状況も楽しめるように努力していきます!劇場でお待ちしています!

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北川愛乃 竹内彩姫

きたがわよしの〇大阪府出身。2016年、SKE48の8期生としてお披露目。17年、正規メンバーへの昇格とチームS所属が発表され、活躍を続けている。2018年5月に堤幸彦演出の舞台、劇団れなっち公演『ロミオとジュリエット』で「ばあや役」を演じた。

たけうちさき〇愛知県出身。2013年、SKE48の6期生として活動開始。15年チームKIIに昇格。16年「金の愛、銀の愛」でSKE48のシングル曲で、初の選抜メンバーとなるなど、躍進を続けている。

〈公演情報〉
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AiiA presents' 舞台『刀使ノ巫女』
原作◇「刀使ノ巫女」
脚本・演出◇赤澤ムック  
音楽◇ 楠瀬拓哉&月蝕會議    
振付◇U★G
出演◇斉藤真木子(SKE48) 谷真理佳(SKE48) 北川愛乃(SKE48) 竹内彩姫(SKE48) 桑江咲菜 長谷川里桃/
北川綾巴(SKE48) 谷口莉緒 門田奈菜 愛わなび 百音/
春川芽生 美羽あさひ 大湖せしる/
陰山泰
●11/10〜14◎天王洲 銀河劇場
〈料金〉8,800円(前売・当日共/全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉 サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(全日10:00〜18:00)
〈公式Twitter〉@toji_stage
 
(C)伍箇伝計画/刀使ノ巫女製作委員会 
(C)舞台『刀使ノ巫女』



【取材・文/橘涼香 撮影/山崎伸康】


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ミュージカル『深夜食堂』に集う個性的な人々を演じる!  壮一帆、愛加あゆ、藤重政孝、田村良太 座談会

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国境を超えて世界中で愛され、第39回日本漫画家協会賞大賞を受賞した安倍夜郎の『深夜食堂』。ドラマ、映画も大ヒットを記録したこの人気作品がミュージカルとなって、新宿シアターサンモールで10月26日にいよいよ開幕する(11月11日まで)。

脚本は第2回「韓国ミュージカル・アワーズ」で脚本賞を受賞したジョン・ヨンが担当。作曲は、日本でも話題となった『キム・ジョンウク探し( 『Finding Mr.DESTINY)』『オー!あなたが眠っている間に』など韓国ヒット作の常連となっているキム・ヘソンが担当。演出は煌びやかさと人間模様の細やかさを描き分ける荻田浩一が手がけている。 
 
深夜0時、看板もないその食堂は静かに店を開ける。メニューは豚汁定食だけだが、勝手に注文すれば出来るものは出してくれる。タネも仕掛けもないそんなマスターの素朴な料理を求めて、「めしや(深夜食堂)」に訪れる常連客たちを演じる壮一帆、愛加あゆ、藤重政孝、田村良太が、それぞれの役柄のこと、作品に感じる魅力などを、和気藹々と語り合ってくれた。

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藤重政孝 田村良太 愛加あゆ 壮一帆 

個性豊かな『深夜食堂』の
常連客たち

──絶賛お稽古中!という皆様ですが、まずそれぞれの役どころをお話しいただけますか?
 じゃあ、はい(藤重にどうぞと促す)。
藤重 いえいえ、((田村に)まず、先輩お願いします。
田村 何で先輩なんすか!(笑)僕は『深夜食堂』の常連客で、小寿々というゲイバーのママなんですけど。原作では初老の方で一番年上です。マスターとも色々話しますし、(藤重演じる)忠という、やはり常連客とも仲が良いというか何というか(笑)。
 一見仲が悪そうなんだけど。
田村 憎まれ口を叩き合うような、同じ常連としてきっと嫌いではないんだろうなという感じなんですけど。原作の設定が40代後半で、漫画や、映画、ドラマではもっと上の年代に描かれていて。ゲイ役はやった事があるんですけど、初老の役は初めてで、そこが今一番苦戦をしているところです。オギーさん(荻田浩一)の指導の下、どうやって年上の落ち着きを出すかを色々考えていて。例えば、声帯を閉じて喋ると、やっぱりそれは「若さの象徴」になる。訓練を積んだ喉みたいになってしまうので、声帯をあまり締めないように、息を多めにして話したりしています。
 ええっ?凄い!
田村 いえいえ(笑)。そういうところからアプローチしたらどうかということで、話すテンポを緩めて間(ま)を多くとったり、ひと言で文章を言い切らないで途中で切って喋る等で、年齢を演出しようかと。
藤重 考えてるねえ。
田村 いや、考えたの俺じゃないんですよ、オギーさんの指導です(笑)。ただ抜け道もあって、ゲイバーを28年間やってるんですけど、途中から受け持ったという事にもできますし、色々模索しながらやっている最中です。小寿々という役は、初老という設定ですが、メンタル的には高校生みたいにピュアなところがあったりして、特に恋愛面はそうで、そこには過去のトラウマみたいなものも入ってきているので、結構深みのある役ですから、自分では楽しんでやっています。
 (小寿々は)この作品のヒロインだよね。
愛加 そう思います。
田村 あー、そう言われればヒロインかも知れないですね。初老のゲイバーのママがヒロイン。
藤重 一番女性っぽい気がする。
田村 そうですね、それは確かに。
 唯一純粋な恋愛をしてますもん。(藤重に)しげさん、最後がいいですか?
田村 凄くもったいぶりますね(笑)。
藤重 もったいぶってない!ただ、みんな凄く色々考えてるんだなってひしひしと伝わったから。俺は今考えてます!(笑)
 (愛加を示して)じゃあ私たちは二人セットで(笑)。
藤重 えっ?セットってあり!?(笑)
愛加 セットです(笑)。
 「お茶漬けシスターズ」の梅と。
愛加 明太子と申します。
 もう一人、谷口ゆうなちゃんの鮭がいて、三人でいつも一緒に『深夜食堂』に来てお茶漬けを注文するんですが、お茶漬けを頼むことは一緒でも、それぞれに好みの具が違うのと同じように、理想の男性を待っているという共通点はありながらも、三人それぞれ性格も恋愛観も全く違います。私は一番ファンタジックな、理想の男性を求めている、夢見る夢子ちゃんで。
愛加 私が一番現実主義と言いつつ、でも実は凄く理想が高い、ちょっと厄介なところのある女性ですね(笑)。でもいつもワイワイしながら、マスターになんやかや言いながら、友情を確かめ合っているような仲です。
──そうすると「お茶漬けシスターズ」が登場すると賑やかに。
愛加 そうですね、かなり賑やかナンバーが多いと思います。
──宝塚ではトップコンビだったお二人が、こうして並んでいるだけで嬉しいというところもあるのですが。
藤重 そうですよね、絶対!
 あ、でもそう思って見ると、ビックリしますよ。「え、そんなことしちゃうの?」っていう(笑)。
──女優同士としての共演は、すでに『マリーゴールド』でも初披露されていますが。
 それともまた、180度違うんです。
愛加 真逆ですよね!(藤重に)じゃ、お願いします。
藤重 えっと、では満を持して(笑)。忠という役を今回やらせて頂いているんですが、個人的に言うと、僕は特にドラマのイメージが強く残っていて、現在ものすごく悩んでいます。だからそのイメージを払拭する為にも、今は既存の作品から距離を置いて、俺の忠を追求している最中で。
 俺の忠(笑)。
藤重 そう(笑)。いつもは役柄と自分にどこかしら繋がる部分があって、そこから出来上がっていくのですが、今回自分と忠がとても遠いところにいるので。日々かなり葛藤していますね、探しているというか。ただ、もう今回は、共演者の皆さんが非常に舞台の経験豊かな方々なので、ある意味そこにお任せして、この関係性の中での忠を見つけていければいいのかなと。この人たちの間で忠という人物はどう育って、どう人間として生きていっているんだろうという作り方を今していて、探り探りの稽古ですね。それがいつもとは違った形です。

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必ず何か口ずさんで帰れる
魅力的なメロディーばかり

──舞台全体の中での立ち位置を考えているんですね?
藤重 もちろん普段も考えていないわけではないですけど(笑)、今回は特にそうですね。忠は本当に、完全なるマザコン野郎、マザコンを恥ずかしいと思っていないマザコンなので、そこは究極の愛だなと思っていて。所詮、男なんて女性から生まれてきたものなので、やっぱり母親には勝てない。その大きな愛を見せれたらね、(愛加に)お母さん。
愛加 お母さんをさせて頂きます。
藤重 そうなんですよ。だから、絶対現場では(愛加に)逆らえない(笑)。愛加さんより先に、稽古場に入っていないといけない。
 あ〜、だからいつも早いんだ(笑)。でも、宣伝用の動画を録った時、忠さん滅茶苦茶ハマってらっしゃいましたよ!本当に、失礼ながら最初はスタッフさんかと思った(笑)。
愛加 あの衣裳の着こなし方がハンパではなかったですよね(笑)。みんなでザワザワしました!
田村 凄かったですね。
 どこからどう見ても忠さんだった。
藤重 あそこで完成してた?(笑)
愛加 ハマりすぎていて驚きました(笑)。私服で稽古場にいらしたら「素敵!俳優の藤重さんだ!」ってなるのに(笑)。
藤重 あの日オギーさんに「今回悩んでいて」という話をしてたのに!
一同 ええ〜!?
藤重 衣裳って凄いですね(笑)。でも本当に、日々勉強させてもらっています。皆さんが盗めるところをたくさん持っていらっしゃるので、ちょいちょい盗んでますね。
──様々にメディアミックスが展開されている作品ですが、今回、ミュージカルならではの面白さはどう感じますか?
藤重 それは、田村くんが一番話せるでしょう!
田村 とりあえず先に喋らせようと思っていませんか?(笑)『深夜食堂』はもちろんストレート・プレイでやっても素敵になる作品だとは思うんですが、その場合どうしてもドラマや映画にも近くなる面があるかなと。折角『深夜食堂』を生のステージにあげて、華をプラスしたり、勢いやエネルギーをプラスした時に、一番良い形がミュージカルじゃないかなと自分は思っています。役柄に合わせた曲もあって、ミュージカルになることによって、より役の個性が引き立っているなと。もっと込み入った深い話は先輩方から(笑)。
藤重 いや、でも、おっしゃる通りですね。
田村 もうちょっと何かないんですか?(笑)
 (笑)私はこの間荻田さんとお話ししたんですけど、今回、それぞれの分野で活躍されている方々が、この『深夜食堂』のカンパニーに集結してるんですよ。それがリアルな居酒屋に集まるいわくつきの人々に繋がるんじゃないかなって。だから、最初に筧さんが豚汁を作るところから始まりますが、まさに私達はあの豚汁の「具」なんだなと思って。
愛加 豚汁の具ですか!
田村 凄いね。
 ちょっと上手い事言ってみるとね(笑)。で、この作品は韓国でミュージカル化されたものですから、日本と韓国の国民性の違いみたいなものはどうしてもあるので、今は私たち日本人の役者が、そこをどう滑らかにしていくかという作業をしています。やっぱり、何かしらのテンションというか、気持ちの膨らみがあってそれが歌になるのがミュージカルの醍醐味だと思うんですが、ミュージカル慣れしている私達が、違和感なくやってしまうことでも、例えば芝居一本でやっていらっしゃる方からすれば「何でここで歌う?ここで踊る?」と、ひっかかることがあるかも知れない。そいう異なる感覚を、リアルな居酒屋の店内のような、異種格闘技的な顔ぶれの中で、融合させられたら更に面白い事になるんじゃないかなと思っています。

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愛加 そうですね!あとはシンプルにとても楽しい曲がいっぱいあるんです。色々な食べ物の要素を音楽で表現した曲とか、しっとりした曲、パワフルな曲。それを聞いているだけでも、お客様に楽しんで頂けるのではないかなと。
 メロディーラインが、ちょっと日本の歌謡曲に似てるよね。
藤重 そうそう、濃い。 
──耳馴染みが良いのですね?
 絶対、何かしら口ずさんでお帰りいただけると思います。
藤重 例えば筧さんがここでずっと練習してるじゃないですか。で、その後、自分のナンバーの練習だとしても、筧さんのメロディーが入っちゃっていたり!凄く入ってくる曲なんで。
愛加 あ〜、わかります!
藤重 「あれ、何だっけ俺の曲?」とかそういう感じなんで(笑)、スッと入ってきやすい曲ばかりですね。本当に色々なジャンルの色々なリズムがあって、面白いナンバーが揃っています。
田村 それぞれのキャラにピッタリですよね。

笑いのツボ満載の 
もうひとつの「荻田ワールド」

──先ほどからお話にも出ていますが、今回荻田浩一さんの演出ということで、所謂「荻田ワールド」と呼ばれる、ちょっと耽美だったり、ダークでゴシックな世界観のイメージが強い方ですが、今回の荻田演出はいかがですか?
 (男性陣に)お二人は荻田さんとは?
藤重 僕は初めてです。
田村 僕もです。
藤重 初めてなんですが、僕には凄くわかりやすいです。
愛加 私も壮さんも何度もご一緒させて頂いていますが、荻田さんの作り方って、振付をする前に、役者の心情を確認しながら、まず動線などがギクシャクしないように作ってから振付の方にお渡しするので、演出と振付に齟齬がないんです。だから私達も「ちょっと動きにくいな」ということがなくて。
 円滑ですね。
愛加 それが毎回、荻田さんの作り方でわかりやすいですよね。
藤重 そう、わかりやすい。「何でこっちに俺行くんだっけ?」みたいな感じになると、台詞が出なかったりするんですけど、動きと役の心理があっているから。
──荻田さんはバレエ等にもとても造詣が深いですね。
藤重 なんか目で踊ってない?いつも。曲になると目が急に変わる。
 絶対にお好きですから!
田村 芝居を見ながら、指揮してることもありますよね?
愛加 あります、あります!
 あとは、先ほどおっしゃったように、摩訶不思議でダークな、ドロドロの世界観を表現される事が多いんですけど、私はそうじゃない荻田さんも好きで。意外と、と言ったらなんですけど(笑)面白いんです。笑いのツボが関西出身者らしいの。そっちの荻田さんも凄く好きです。
──では今回の作品ではその方向性が。
 遺憾なく発揮されています!
田村 僕は凄く繊細だなという印象を受けました。相手の感情とか、役者のやりたいことに対しても演出の方向性が繊細です。特に小寿々役は繊細なシーンが多いんですけど、そういうところに関しても、細やかで強引に引っ張っていくことはしません。例えば、感情が乗らなかったら音楽を伸ばしたりなどのやり方も考えてくれて。だから結構、明るくてドタバタしてるシーンも多いんですけど、お客様がグサッと胸にくるようなシーンも、いくつもある作品になると思います。
 
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「見せ方」と「自然体」、
良いところを盗み合う

──今お稽古を進められているなかで、お互いに感じている魅力を教えてください。
 しげさんも田村君も、とにかく声が素敵で!
田村 ありがとうございます、照れるけど。
愛加 そうですね、本当に素晴らしいですよね。
藤重 俺、二人が喧嘩してるところ大好きだな。女同士の喧嘩なんですけど(笑)。
田村 自分は、宝塚時代のお二人を知らないんですけど、この現場にいると「あ、宝塚の方だ」っていう印象が全くないです。普通の女優さんに見えます。
 私達は宝塚OGの中で、そういう意味では割と稀有な存在で(笑)。「宝塚っぽくない」ってよく言われるんです。
愛加 はい(笑)。
田村 そうなんですね! お茶漬けシスターズ以外の役も面白いですよね。
愛加 壮さんのもう一つの役、凄く面白いし、周りに従えている方も面白いし、曲ももちろん素敵ですし、グッとくる場面ですね。
 私はね、卵焼きとウィンナーの歌を真剣に歌いながら、一生懸命に踊ってる男子4人組が大好きで!慣れていない事に挑戦していらっしゃるから、大変そうではあるんですけど、その必死さが逆に胸を打つ!
愛加 私もあそこ大好きです!もう、可愛い。みんな可愛い(笑)。
藤重 ええと説明させてもらいますと(笑)、舞台の導入部なんですね。
壮 とても大切な!
藤重 そう、大切なところなので、男子4人責任をひしひしと感じながら、変な汗をかいてる(笑)。
 あそこは、逆にこなれないでほしい。
田村 いやでも、あれはこなれないでしょう(笑)。
藤重 たどたどしい感じを残したいですね。
田村 ちょっとお酒が入った、くらいの感じで。
藤重 急にバッキバキに踊ってたらちょっとね。
田村 まだ芝居じゃないし、踊りじゃないしね。
藤重 でも、そうやってると「ちゃんと踊ってください」って言われそうな気がする(爆笑)。
田村 ギリギリを攻めたいですね。あと、忠さん役は、ちゃらんぽらんだし、酒も飲んで、本当にどうしようもない男なんですけど、でも後半に、物凄く胸を打つシーン、「急にどうした」みたいな事がありまして。そこでしげさんの人生経験みたいなものが忠に重なると言いますか、滲み出ている部分が結構くるんですよ。
愛加 私、あそこお母さん役でずっと寝てるんですけど、上着を掛けてくれるシーンがあって。あれは荻田さんの指定ですか?
藤重 いや、なんかこうね。
 あそこは見ていてドキッとする。
愛加 私も良い息子持ったよ!みたいな(笑)、息子からの愛情をね。寝てるだけなんですけど母は感じてるんですよ。
藤重 そんな事を感じてるんだ!
愛加 そうなんです。
 私はすべてを絵にする為に計算しながら動く癖がついているんですけど、しげさんのお芝居は、その上着をかけるにしても、座る、お酒を飲む、注ぐ、などのタイミングにしても、物凄くなめらかにやってらっしゃるので注視しちゃいますね。どうしても、大きくわかりやすく動いてしまう私にとって、普段のしぐさをこういう空間で何気なくやるというのが、今一番のヒットする項目で、いかに自然に見せるかというのを、いつも学んでいます。
藤重 ああ、ええと、今度飲みにお連れしますね(笑)。
 ありがとうございます!
田村 同席します、自分も(笑)。
藤重 いやぁ、でもそんな風に言ってもらえる感じじゃないですよ、本当に、いっぱいいっぱいで。みんなバンバン進んでるんですけど、僕1人だけよく言えばしんがり的な、一番後ろをついていってるイメージですから。
田村 そんなことないですよ!
藤重 田村君とはこの間、役作りでとあるバーに行ったんですけど、全く違和感なくカウンターに入って。
壮 カウンターに?
田村 内側に行ったんですよね。
愛加 内側?
藤重 そう、実際のお店の内側に入ったんですけど、本当に違和感がなくて。ご経験あるんですか?(笑)
田村 ないです、もちろん!苦労してるところです!(爆笑)
藤重 逆に(女性二人の)「見せ方」を、僕は盗ませてもらっています。
田村 ここがポイントというところが、ハッキリわかりますよね。
藤重 「あ、この角度か」みたいなのがあるんですよ。
 それは無意識だと思うのですが、それがダメな時もあるから。
藤重 その辺りは、お互いに良いと思うところを盗み合えればね。ただ、俺が絶対に見るのは、愛加さんの、二人が喧嘩したところの、はけ際の横顔。
愛加 あそこ見られてますか!?
藤重 あれ、俺、ツボで。(壮に)見えないでしょ。振り返った後の顔が良いの!めっちゃ“男”なの。
 ええ〜!?凄いね!「一生懸命やってんだな」っていうのはひしひしと感じてたけど。
愛加 一生懸命です!

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──お二人同士としてはどうですか?今回。
壮 私は『マリー・ゴールド』の時には、脳内でノッキングを起こしたんです。二人で見つめ合って芝居をしてるのに「え?私、スカート穿いてる」っていう。今は一役者同士としてできているので。
愛加 私もそうです。
 ただ、これが最初だったらどうだったろう。
愛加 私は多分それこそ喧嘩の場面とか、躊躇したかも知れないです。ボン!と行けていなかったかも。
 そこは一作品ガッとやり合ったからね。『マリー・ゴールド』でも喧嘩するところがあったし。まぁ、あれはもっとお耽美だったけど(笑)。でも、あれがあるから今回があってね。
愛加 良い流れでしたね。
 ありがたいし、役者同士になれたというか。
愛加 良い先輩です。
──元トップコンビのお二人の共演が続くのもご縁ですね。
 本当にたまたまなんですけど、珍しいかなと。
愛加 はい、そうですね。

人と人とのつながりや
愛の詰まった作品に!

──最後に意気込みを伺う前に、『深夜食堂』にご自身が行ったとしたら、何を頼みますか?
藤重 僕は、豚バラにもやしとニラを入れた炒めものですね。鹿児島の黒豚がいいんですけど。
愛加 そこはこだわりの?
藤重 ですね。僕、それがこの世の終わりの、最後に食べたいものなんですよ。
 へえ〜。
藤重 それぐらい好きなの。「誕生日に何食べたい?」って言われたら、毎年リクエストするくらい。だからマスターに頼んじゃいます。作ってって。
田村 俺は多分、豆腐ですね。
愛加 豆腐!?
壮 温かいの?
藤重 何かける?
田村 できれば、ごま豆腐とか、ジーマーミ豆腐とか。
愛加 あ〜美味しいですよね!
田村 ちょっと変わった豆腐と、日本酒とかでいきたいなと思います。
 私はだいたい深夜に行くお店だったら二軒目とかになるんで、その時はもう飲んでるからお味噌汁。
藤重 ああ、良いですね。何味噌汁ですか?
 あんまり具とかも要らないので、できれば「あおさ」がいいな。
一同 ああ〜!
 あと何か梅干し系のものがあれば。梅水晶とか。サッパリしたものがいいのかな。食事した後に行くなら。
藤重 酒飲みだ!(笑)
田村 確かに(笑)。
愛加 私はお漬物かな。漬物、凄く好きなんですよ。
田村 へぇ〜、意外。
藤重 何の漬物ですか?
愛加 ぬか漬けが好きなんですけど。でも、何でも好きなんです。
 漬物、良いよね。

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──そういう、メニューに無いんだけど言うと出してくれる「めしや」というのが『深夜食堂』のファンタジーというか、素敵なところですね。では改めて公演への意気込みと、楽しみにしているお客様へのメッセージをお願いします。
愛加 本当に色々な場面があって、見た後にお客様が凄くほっこりできるような作品だと思うので、見る前よりも少しでも幸せな気持ちで帰って頂けたらとても嬉しいです。是非そう思って頂けるように、稽古を頑張りますので、何回でも見に来て頂けたら!お待ちしています。
田村 自分は何かやりたいなと思う時、やっぱり、観た人のためになるか、メッセージ性があるか、観てパワーをもらえるか等、そういうところをかなり考える方なのですが、そういうメッセージとか、パワーという点でいっても、かなり良いものができるんじゃないかなと思っていて。本当に色々な人、役柄がいて、みんな葛藤があり、背負っている人生があって、その上でこれからどう生きるかという部分も描かれているんですね。それがお客様の胸に刺さるように、頑張っていきたいです。その為にこの「豚汁の具」である僕達がどれだけいい味を出せるかなっていうのが(笑)。
 それ、私の見解なだけで(笑)、そう決まったわけじゃないから。
田村 それを頂いて(笑)、良い「具」になれるように自分も頑張りたいと思います。
壮 私は今回台本に没頭して読み始めた頃に、ふと思い出した感覚があって。私が本来なぜ色々な人と喋るのが好きなのかという原点になった、十代の頃のある方との出会いがあるのですが、その人の事を思い出したんです。その人との出会いで今の自分があるし、自分の人間性や人生が凄く変わったんです。だから、この作品をご覧になったお客様が、何か一つ、例えば忘れかけていた気持ちですとか、自分の人生に影響を与えた人ですとか、「そういえば」と思い出して、その方の人生がより豊かになるような、そんなきっかけの一つになったら嬉しいなと思います。また今回のカンパニーには、二十代も二人いるんですけど、同年代の人も多くて、そういう人たちがカウンターに並んだ時に、役者人生だったり、その人自身の人生というものが、きっと背中からも滲み出ると思うんです。だからこそ自分もそこに埋没しないように、しっかりと個性なり色なりを出して、しっかり役として存在していけたらいいなと思います。
藤重 結構出てる。
一同 (笑)。
藤重 衣食住の人間の生活を考えるとするならば、「食」って、真っ先にそれを失うと人間の命に関わってくるものだと思うんですね。だから食を通じて人の繋がりを描くというのは、まぁ僕の中ではですけど、命に繋がる重たいテーマだなとの想いがまず入口にあって。僕は凄くシンプルで、実生活では子どもがいるので、仕事を頂けること自体幸せなんですけど、その仕事をやるかやらないかの分かれ道って、自分の子どもに見せて、愛が伝わるか伝わらないかだけなんですね、その役が何であろうと。オカマであろうと、人殺しであろうと、そこに愛があるのかないのか。僕は、この作品にはその愛が詰まっていると思うので、これからそのメッセージ性をもっともっと膨らませて、みんなで作っていきたいです。毎回僕ゲネプロとか子供に観てもらっていて、2歳くらいから来てるんですよ。
一同 へぇ〜!
藤重 でもね、子どもって泣くんですよ、不思議なことに。パパが死んだわけでも何でもないシーンで、泣くんですね。ちゃんと伝わるんです。だからやっぱり、そういう作品に育てていきたいなと。
 あぁ〜、良いなぁ!
愛加 凄く良い話。
田村 素晴らしい。
藤重 とても愛が詰まっている作品になりますので、是非ご期待ください!
 
■プロフィール 
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そうかずほ〇兵庫県出身。96年宝塚歌劇団に入団。12年雪組トップスターに、14年宝塚を退団。16年ミュージカル『エドウィン・ドルードの謎』で本格的に女優活動をスタート。以後、順調にキャリアを重ねている。近年の主な舞台は、『扉の向こう側』『細雪』『魔都夜曲』MUSICAL『WILDe BEAUTY〜オスカー・ワイルド、或いは幸せの王子〜』ミュージカル『アダムス・ファミリー』『戯伝写楽 2018』『GEM CLUB供戞SHOW  STOPPERS!!』『マリー・ゴールド』など。11月末にライブ『SO BAR 供戞2019年『Le Pere 父』『ベルサイユのばら45 〜45年の軌跡、そして未来へ』、への出演が控えている。

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まなかあゆ○富山県出身。05年宝塚歌劇団入団。12年、壮一帆の相手役として雪組トップ娘役に就任。14年宝塚を退団。主な出演作品にミュージカル『ブロードウェイと銃弾』、ミュージカル『王家の紋章』、ミュージカル『マリーゴールド』がある。舞台『嫌われる勇気』や朗読劇『私の頭の中の消しゴム10th』にも出演するなど、ミュージカルにとどまらず活躍の場を広げている。

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ふじしげまさたか〇山口県出身。1994年「愛してるなんて言葉より…」でアーティストデビュー。「激しく激しい情熱」「FOREVER」「rainy night」など数々の楽曲を発表。現在はシンガーソングライターとして、またテレビ、映画、舞台など俳優としても精力的に活動中。主な出演作品に、ドラマ『龍馬伝』『相棒』、映画『彼岸島』『表と裏』、舞台『RENT』『緋色八犬伝』などがある。

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たむらりょうた〇東京都出身。2013年『レ・ミゼラブル』のマリウス役でミュージカルデビュー、2017年まで同役を務める。少人数のミュージカルから大規模なミュージカル作品まで幅広く参加。近年は『魔界王子』などの漫画原作ミュージカルや『TRAMP』、社会派劇団ワンツーワークスの『蠅の王』でストレートプレイ出演など、更に多岐に渡る活動を展開している。またコンサート、ソロ・ライブも精力的に行っている。

〈公演情報〉
AD深夜食堂
 
ミュージカル『深夜食堂』
原作著作◇安倍夜郎「深夜食堂」(小学館)
Book&Lyrics by JEONG, YOUNG 
Music by KIM, HAESUNG
演出◇荻田浩一
日本語上演台本・訳詞◇高橋亜子
出演◇筧利夫 
藤重政孝 田村良太 小林タカ鹿 碓井将大 エリアンナ AMI(アミ) 谷口ゆうな 愛加あゆ 壮 一帆
演奏◇熊谷絵梨(Pf)、相川瞳(Perc.)、中村康彦(Gt.)、中村潤(Vc.)
●10/26〜11/11◎新宿シアターサンモール
〈料金〉8,200円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉info@meshiya-musical.com
〈公式HP〉http://meshiya-musical.com
〈公式ツイッター〉@meshiya_musical



【取材・文/橘涼香 撮影/山崎伸康】

 



舞台『刀使ノ巫女』


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人気漫画『深夜食堂』のマスターを演じる! 筧利夫インタビュー

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国境を超えて世界中で愛され、第39回日本漫画家協会賞大賞を受賞した安倍夜郎の『深夜食堂』。ドラマ、映画も大ヒットを記録したこの人気作がミュージカル作品となって、10月26日にいよいよ開幕する。(11月11日まで。新宿シアターサンモール)
脚本は第2回「韓国ミュージカル・アワーズ」で脚本賞を受賞したジョン・ヨンが担当。作曲は、日本でも話題となった『キム・ジョンウク探し( 『Finding Mr.DESTINY)』『オー!あなたが眠っている間に』など韓国ではヒット作常連となっているキム・ヘソンが担当。演出は煌びやかさと人間模様の細やかさを描き分ける荻田浩一が手がけている。 

深夜0時、看板もないその食堂は静かに店を開ける。メニューは豚汁定食だけだが、勝手に注文すれば出来るものは出してくれる。そんな「めしや(深夜食堂)」で訪れる客の、打ち明け話を黙って聞きながら料理を作るマスターを演じるのが筧利夫。舞台はもちろん、テレビドラマ、ナレーション、CM、番組 MC など様々なフィールドで活躍する筧による、新たなマスターの誕生だ。
そのマスター役の筧利夫が、作務衣姿も粋に語ってくれた「えんぶ10月号」のインタビューをご紹介!(近日中に壮一帆、愛加あゆ、田村良太、藤重政孝の座談会も掲載予定。)

劇場全体がひとつの
集いのようになる

──大人気の作品がミュージカルになるということで、今大きな注目が集まっていますが、どのような舞台になりそうですか?
会社帰りにちょっと観に来て癒される作品になると思います。小さな劇場ですし、もちろん生演奏のミュージカルだから盛り上がるところもありますが、基本的には劇場全体がひとつの集いのような感じになるんじゃないかな? と思っています。
 
──そこで演じるマスター役についてはどう感じていますか?
この作品っておそらくマスターの視点からお客様もご覧になるだろうと思っていて。でも、マスターに感情移入するのではなくて、マスターの目線から作品世界を観るのだろうなと。だからマスターとしては、「めしや」を訪れる個性溢れるお客さんを淡々と迎えていくということですかね。そう考えると、今回の出演者は歌って踊れる方達ばかりだし、しかもミュージカル畑はもちろんポップス系の方もいらっしゃるので、様々な見応え、聴き応えがあると思います。まぁその分俺の歌はちょっとだけ音符に乗せた台詞だと思って頂いて、筧が歌い上げる! とは期待しないで頂ければ(爆笑)。
 
──ミュージカルは「歌は語れ」と言われますから。
ああそうですね! それに演出がオギー(荻田浩一)なんで、何を言い出すかわかりませんからね(笑)。「マスターも踊って!」ということに、ひょっとしたらなっているかもしれないので、それは是非幕が開くまでのお楽しみになさっていてください。

きっとリピートしたくなる
作品になるはず! 

──メディアミックスで大ヒットしている作品を舞台で、更にミュージカルでやることの楽しさ、また難しさはどうですか?
ひとつ良いのはゼロからのスタートではなく、作品や役のイメージが広く伝わっているので導入が楽だということです。ミュージカル版としてもすでに韓国で作られたものがありますし。ただその分原作やテレビのファンで、舞台やミュージカルを観るのは人生で初めてという方もいらっしゃると思うので、そういう方達を如何にびっくりさせずに(笑)、演劇世界に入ってきてもらうか、ですね。でも小劇場だしミュージカルなのでマイクも当然使いますから、囁くような台詞はそのままお伝えできるので、作品のそこはかとないものも感じて頂けると思います。オギーの中には無尽蔵にアイディアがありますから、照明ひとつを取っても神出鬼没な感じに面白く創るだろうと期待しています。
 
──メニューにないものも頼むと出してくれるというのも素敵ですが、筧さんなら何を頼みますか?
俺は「イカゲソ」だな。「イカゲソ」で酒を一杯ですね。そういう想像もできるようなほっこりする話ですが、それだけに緻密さを持って創りたいですね。小劇場だからこそどんな繊細なものもお客様に届くので、それを楽しみにして頂きたいし、きっとリピートしたくなる作品になると思います。おそらく1回観たあとに「もう1回観たい」となるはずですが、その時にはチケットがないので(笑)、はじめから5枚は購入しておくことをおススメします!(笑)やはり「生」は最高ですから、是非舞台版、ミュージカル『深夜食堂』の世界を楽しみにいらして下さい!

【プロフィール】
かけいとしお〇静岡県出身。大阪芸術大学に入学、劇団☆新感線で俳優デビュー。卒業と同時に上京し第三舞台に入団。劇団作品のみならず、数々のつかこうへい作品にも出演して圧倒的な人気を博し、映像の世界へも進出。ドラマ『踊る大捜査線』の新城賢太郎管理官など、舞台、映画、テレビで幅広く活躍中。 近年の主な作品に、舞台『京の蛍火』『JAM TOWN』『ミス・サイゴン』、映画『第二警備隊』『THE NEXT GENERATIONパトレイバー首都決戦』、ドラマ『遥かなる山の呼び声』『イアリ―』『おんな城主直虎』など。


〈公演情報〉
AD深夜食堂
 
ミュージカル『深夜食堂』
原作著作◇安倍夜郎「深夜食堂」
Book&Lyrics by JEONG, YOUNG 
Music by KIM, HAESUNG
演出◇荻田浩一
日本語上演台本・訳詞◇高橋亜子
出演◇筧利夫 
藤重政孝 田村良太 小林タカ鹿 碓井将大 エリアンナ AMI(アミ) 谷口ゆうな 愛加あゆ 壮 一帆
演奏◇熊谷絵梨(Pf)、相川瞳(Perc.)、中村康彦(Gt.)、中村潤(Vc.)
●10/26〜11/11◎新宿シアターサンモール
〈料金〉8,200円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉info@meshiya-musical.com
〈公式HP〉 http://meshiya-musical.com
〈公式ツイッター〉@meshiya_musical



【取材・文/橘涼香】

 

舞台『刀使ノ巫女』


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座・ALISA Reading Concert vol.II 『キセキのうた』〜私たちの「今」を歌おう〜 湖月わたる&春野寿美礼インタビュー

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歌やドラマや舞台で様々な挑戦を重ねてきた観月ありさが発起人となり、昨年12月に誕生した“座・ALISA”。名作や名曲を軸に、今を生きる女性たちに勇気と感動を伝えたいという思いのもと、歌・ドラマ仕立ての構成で綴られるシリーズだ。その第2弾となる『キセキのうた』〜私たちの「今」を歌おう〜が、8月26日〜9月3日渋谷のセルリアンタワー能楽堂で上演される(のち、大阪、愛知での公演もあり)。
 
今回は「40代女性にエールを贈りたい」という構想で、松任谷由実の楽曲を全体に散りばめ、かつてボーカルユニットとして歌い、それぞれの人生を歩んでいた3人の女性たちが、共通の友人の死をきっかけに再び出会い、新たな1歩を踏み出すまでが、歌、Reading、ダンスを交えたエンターテインメントのステージで描かれていく。
 
その舞台を観月ありさと共に務めるのが、元宝塚歌劇団トップスターの湖月わたると春野寿美礼。ちょうど同時期に星組と花組でトップスターを務め、退団後も多くの舞台で共演してきた二人だが、40代の女性という等身大の役柄で舞台に立つのは極めて珍しく、新たな二人の表情、関係性が観られるという意味でも、今回の舞台は貴重な機会となる。
そんな湖月と春野が、東京での上演場所であるセルリアンタワー能楽堂の舞台や、作品と役柄のこと。また、座長の観月ありさや、それぞれの宝塚時代から今につながる印象を語り合ってくれた。

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神聖な能楽堂で
憧れの女性ユニットを組んで

──歌もふんだんにあるリーディングドラマを能楽堂でということで、非常に面白い試みの舞台ですが、製作発表会見で能楽堂の舞台に立ってみていかがでしたか?
湖月 最初に能楽堂さんでとお話を聞いた時には「この作品を?」という驚きもありましたし、能楽堂さんには観客としては伺っていましたけれども、まさか舞台に立たせて頂くことになるとは、と緊張していました。でも実際に衣装を着て舞台に立たせて頂いたらとても居心地良くて。やはり神聖な場所ですし、芸の神様が守ってくださっている、包まれている場所だと感じました、心を込めて務めたいと思います。
春野 私は能楽堂に足を踏み入れるのは今日が初めてです。その上で実際にパフォーマンスをさせて頂いている時は、和の空気と、上質な木に包まれている独特な感覚を味わいました。
湖月 響きもすごく良かったしね。
春野 背筋が伸びるというか、舞台に立つ姿勢が正される、良い意味の緊張感と居心地の良さを感じました。
──「座・ALISA」への出演オファーがあった時はどう感じられましたか?
湖月 ありささんが昨年末、「座・ALISA」を旗揚げされた時にコメントを贈らせて頂いたのですが、やはりこうしてエンターテイメントを作っていくというのは大変なエネルギーが必要だと思いますし、お客様に楽しんで頂けるものを提供したいという思いが漲っていらっしゃるのを感じていたので、いつか出させて頂きたいと思っていました。それが早速第二弾にお声がけ頂けて、とても嬉しかったです。しかも「ドリームガールズ」ということで、ユニットって憧れなかった?「キャンディーズ」とか「ピンクレディー」とか。
春野 憧れました!
湖月 姉妹で真似したりっていう思い出がある方も多いと思うんだけど、私は男兄弟二人だったので「イモ欽トリオ」だったのよ!(笑)だから綺麗なお衣装で、女性だけのユニットってすごく憧れだった上に、オサちゃん(春野)と一緒という事で「こんな事が起こるんだ!」とすごく嬉しかったです。リーディングコンサートというだけではなく、これだけ歌も交えてユニットも組む、素敵な企画に呼んで頂いて本当に光栄です。
春野 私は本当にリーディングのみだと思っていました。ところが松任谷由実さんの楽曲を使いダンスもあると聞いて一気に不安が押し寄せてきました。観月ありささんは今回初めてお会いしましたが、とても素敵な方です。そんな方とユニットを組むというので、もう不安で、不安で仕方ありません。わたるさんとはここ最近共演させて頂くことも多く、その度に座長として大黒柱になってくださっていたので、わたるさんの存在で安心できる気持ちはあります。でもそこに甘え過ぎずに、一人の女優としてしっかり作品に貢献できるように頑張りたいと思います。

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それぞれの来し方が
重ねられた等身大の役柄

──そんな観月ありささんの魅力をどう感じますか?
湖月 やはり長年に渡って、主演作を何年も連続でされていて、本当にお忙しいスケジュールの中にも関わらず、一切疲れた顔をお見せにならないんです。ドラマの撮影で「京都に衣装合わせに…」とかサラッとおっしゃって。この猛暑の中「えっ?京都ですか?」「そうなの、暑かったの」とか、もうね。
春野 なんでもないことのようにお話しされます。
湖月 多忙なスケジュールをこなしながらこのお仕事をされているのに、少しも大変だとは周りに気づかせない。プロとしての培って来たもののエネルギーを感じます。あとは気配りがとても細やかで。
春野 そうなんですよ。私はお目にかかってからまだ数日ですが、最初にお会いした時、緊張していた私にありささんの方から自然に歩み寄ってきてくださって、「よろしくお願いします」と言って深々と頭を下げられたのです! そんな風に人を敬う気持ちがありささんの言葉の端々にも表れていて、外見だけではなく人間性も素晴らしい方なんだと思いました。そんなありささんにしっかりついていきたい、微力ながら支えさせて頂きたいと思いました。
──演じる役柄についてはいかがですか?
湖月 私たち三人それぞれが歩いている人生を、投影してくださった作品になっていて。歌手としてユニットで歌っていた三人が、解散してそれぞれの道を歩いていた中で、ある友人の死をきっかけにまた集まって「もう一度歌おう」という想いに至るお話なんですが、私は一度ユニットが解散したあとも、歌い続ける人生を選んでいるという役どころです。同じ目的に向かって夢を追いかけた仲間っていうのは、例えひと時離れていたとしても、永遠に繋がっているものがあるんだというのは、私とオサちゃんがまさにそうで。同じところでやって来た人間というのはやっぱり永遠の絆があって、いざとなればパッと集まれるということに実感があります。それはこういうお仕事だけではなく、皆さんそれぞれの人間関係の中にもきっとあることだと思いますし、やりたい事がある、続けたい事があるって素敵な事ですよね。やっぱり人って何かにときめいていたいし、何かにやりがいを見つけて一生懸命生きたいという想いは誰しもが持っていると思います。そういうメッセージ性がユーミンさんの歌の中にもたくさん込められていて。特に今回改めて台本の中で、活字になっているユーミンさんの歌詞を読んだら、「こんなに深い意味があったのか」と気づくことが多いです。それは私が年齢や経験を重ねたからこそ、更に感じられるものでもあると思うので、ユーミンさんの歌の魅力をきちんとお届けできたらなと思っています。
春野 私の役は、ユニットで活動をしてる時に「結婚をしたい」と言い出して、それによってユニットが解散するきっかけを作ってしまった人物なんですが、再会したあと「もう一回三人で以前のように歌えないかな?」と言い出す勝手な人なんです(笑)。
湖月 ううん、こういう人が必要なんです!人生ドラマには(笑)。
春野 私自身も宝塚を退団した時に「もうこの仕事はやらない」と言って去って行った人間なので(笑)。
湖月 「やらない」と言ったのに!(笑)。台本と同じ(笑)。だからこの脚本すごいよね。オサちゃんのエピソードもちゃんとご存知で書かれているのかな?
春野 どうなんでしょう?だけどまたこうやって戻って来たのは、私の中に「歌いたい」という気持ちや、皆で舞台を作ることが、自分にとって生きがいなんだということが、違う生活をしてみて改めてわかったのです。実際にそれを自分の人生の中で経験しているので、今回の台本に書かれているセリフで、共感できるものがたくさんあります。その自分の経験を最大限生かして、役と作品に投影して行きたいと思います。今色々な悩みを抱えている方達は大勢いらっしゃると思うし、そんな方達に、何か新たに挑戦して頂いたり、距離を置いて遠く離れてしまっているものをもう一度取り戻そうとする、そんなきっかけになるように演じられたらと思っています。

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印象的だった宝塚歌劇90周年の
舞台での共演

──折角の機会ですので、お二人の宝塚時代も振り返って頂きたいのですが、同じ時期にトップスターとして過ごされた間柄ですよね。
湖月 私たちがトップを務めさせて頂いたのが、宝塚歌劇創立90周年の頃で、オサちゃん率いる花組公演に、各組のトップコンビが特別出演させて頂いたことがあって。
春野 90周年の幕開けの公演でした!
湖月 大劇場だけの特別出演だったんですけど、オサちゃんは舞台に上がるとスイッチが入るんですよ。これオサちゃんにはいつも言っているんだけど、この普段のオサちゃんからは決して見られない顔があるの。あの公演で、男役同士で踊るところがあったの覚えてない?
春野 覚えています!
湖月 その時の「これだ」って言う感覚が忘れられない。客席から見ているのと、やっぱり舞台上で実際にお互いがスイッチを入れて向き合うのとは違った、タカラヅカスペシャル等のイベントではそういうシーンが無かったので、あそこで オサちゃんの男役の美学を感じられて、あの特別出演はすごく印象的だった。あとは歌が素晴らしいのは勿論なんですけれど、独特の世界観をまとっていて、空間を支配する人ですね。
春野 わたるさんにスイッチのことを言われた時には、ちょっと驚きました。自分でも楽屋にいる自分と舞台にいる自分の、精神的なものが全く違うのはわかっていました。でも、それを言葉にして言われたのはわたるさん初めてでした。
湖月 本当に?いや、みんな思っていたと思うよ!
春野 わたるさんの言葉をきっかけに自分を俯瞰して見るようになって「ああ、今入ってるな私」って(笑)。「あぁ、これか」と、その時から、もう一人の自分が自分を見ているような感覚を覚えました。改めて自分を発見させて頂けた言葉だったのでありがたかったですね。私から見たわたるさんは、宝塚男役の頃も今も、存在そのものが大きい方です。包み込んでくださる、優しさ、暖かさ、明るさ、私に無いものをすべて持っていらっしゃる方です。だから同じ時代に横に並ばせて頂いていても、とても近づけないと思っていました。
湖月 えっ?そんなことない!
春野 いえいえ、近づけないです。同じトップだったとしても、私にとって、わたるさんは眩しすぎる方でしたから。
湖月 本当にそんな風に思ってくれていたの?ええ、それびっくり(笑)。
──確かに客席から拝見していても好対照なトップスターさんでしたよね。太陽のような明るさと月のような神秘性という。
湖月 その神秘的に憧れてたのよ、私は!「ミステリアスだわ〜、あの瞳は何を物語ってるのか」と(笑)。神秘性って私には多分無いものだったから、余計に惹かれて。
春野 私もわたるさんのようにダイナミックに踊れたら、どれだけ楽しいだろうって何度思ったことか!
湖月 だから退団後の話になりますけど、『エリザベートガラコンサート』で、オサちゃんがトートで私がルキーニという、在団中には叶わなかったことをさせて頂けたのも、新鮮で楽しかったね。
春野 楽しかったです!

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女優としてのお互いの
進化に刺激を受けて

──退団後、女優同士、宝塚OG同士として共演されることも多いお二人ですが、新たに見つかったものはありますか?
湖月 プロ意識を強く感じます。結婚されてお子さんもいらして犬もいてご主人もいて。
春野 犬もご主人も!そこ、みんな一緒なんですね!(笑)
湖月 みんな一緒(笑)。そういう家族の中でお仕事するってとても大変な事だと思うんですよ。でも、昨年末『Pukul(プクル)』という作品にゲスト出演してくれた時、ゲストではなくレギュラーじゃないかっていうくらいお稽古も大変だったのですが、稽古場での集中の仕方がすごくて。「覚えてくる」という作業は、やっぱり家でどれだけやってくるかにかかってくると思うんですが、そこに家族がいて、物理的にも時間を大きくとられているだろうことを決して言い訳にしない。集中して見せてくれるパフォーマンスが素晴らしいので、すごく刺激を受けてます。最近はね、朝起きると「あぁ、オサちゃんはもう犬の散歩に行ってるのかな」とか(笑)、「今日の稽古の前に子供さんは預けられたのかな」とか、そんなことがいつも気になります。
春野 そんなに気にかけて頂いて嬉しいです。わたるさんは、私だけでなく、皆にそういう気配りができる方で。スタッフさん含め、個別に周りの方のケアをしてくださるのです。在団中は自分も同じ立場にありましたが、周りを見ている余裕なんてありませんでした。わたるさんは自分のこともやりつつ周りの皆さんのケアもしてくれて、本来人には見せていないところもちゃんとわかってくださる方です。そんなわたるさんがいてくださるから、私も集中出来ているんです。それから、退団してから私が一番すごいと思ったのは、わたるさんはダンスの方だとずっと思っていましたが、今やすごく高い綺麗な声を出されて歌うシンガーなのです!
湖月 いや〜、でも時間かかったよ。私は元々声が高いのに、男役時代に低い声を作って作って歌ってきていたから、本来の自分の声を見つける作業には、とても時間がかかったの。今、やっとなんとなく素直に「自分の声ってこれだな」というのが見つけられたというか。
春野 とても可愛い綺麗な声ですよね!女優さんとして、役の幅も広がり、ショー等でも色々な役をやられていて。
湖月 この間の『ショー・ストッパーズ!』は自分でも挑戦したいと思っていた分野に、ついに行けたの。ハイソプラノの親心を歌った歌とか、色々な曲があったから、やりがいがすごくあった。
春野 素晴らしい表現力だ!と思いました。
──男役から女優になる時の難しさは、皆さんからお聞きします。
湖月 皆言っていますか?良かった、それ聞くと安心する(笑)。でも、ある意味楽しいよね。若い頃大好きで身につけた、身体で覚えてしまったことって、なかなか抜けにくいんだけど、やっぱり長い人生の中で、今度は女優としてという、同じ舞台に立つ仕事でありつつも自分の身体や表現が変化していく、新しい事に挑戦できるっていうのは楽しいです。
春野 わたるさんはそういう表現の変化を、本当に苦労ではなくて、楽しんでいらっしゃるなと、見ていて思います。今回の『キセキのうた』でも、製作発表の為の準備をしている段階から、もう楽しくて仕方がないというお話を聞いたので、見習わなくてはと!
湖月 製作発表会見での三人の歌も、ユニットとして歌うとなった時に、どの程度動くかを考えるのが楽しかった。「これは大人だからやりすぎか?でももう少しドラマティックに…」とか。
春野 すごく真剣に考えてましたよね!
湖月 振りを付ける人がいないということは「私たちで考えていいんだ!」と思って。
春野 自分で自由に表現できるのが楽しいですよね。
 うん。だから本番もどんどんアイデア出しながら出来たら良いよね。それによって三人の個性が引き立つと思うから。
──そんな個性のぶつかりあうステージを楽しみにしています。では改めて意気込みと、舞台を楽しみにしている方々にメッセージをお願いします。
湖月 リーディングコンサートって見る方の想像力が掻き立てられる素敵な空間だと思います。その中で、等身大の役柄にチャレンジする事で、今までとは違った、自分の心をさらけ出した自分自身を表現したお芝居ができるように、台本と向き合っていきたいです。ユーミンさんのコンサートに伺うとユーミンさん自身から発せられるパワーをすごく感じるんですね。そのユーミンさんの歌の素晴らしさ、歌の力もお借りして、来て頂いた方の背中を押せるような、新たな一歩を踏み出せるような、そんな勇気をお届けできる作品になればいいなと思っています。
春野 今回は等身大の役どころなので、自分が実際経験した事を投影してぶつかっていきたいなと思っています。今回ユーミンさんの曲で「例えばどんな曲が歌ってみたい?」と訊いてくださったのですが、あまりにも名曲ばかりで。
湖月 本当にね!
春野 自分が知っている曲だけでも良い曲ばかりで選べないと思ったほどなのに、調べていくと「これも!これも!」と思う素晴らしい曲がたくさんあって。
湖月 ある意味途方に暮れたよね。とても選べないって!
春野 そうなんです。これまでもユーミンさんは大好きな方でしたが、その大きさを改めて知ることができました。この作品でユーミンさんの楽曲と詞を勉強して、自分なりに噛み砕いて表現していきたいと思っています。そして、40代の女性にエールを贈るというテーマの作品ですが、全ての女性の方々に輝いて欲しいという気持ちをこめて、大切に演じていきたいと思います。是非観にいらしてください。

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こづきわたる○埼玉県出身。1989年宝塚歌劇団に入団。2003年星組男役トップスターとなり、『王家に捧ぐ歌』で文化庁芸術祭優秀賞を受賞。2005年日韓国交正常化40周年記念『ベルサイユのばら』では、宝塚歌劇団初の韓国公演を成功に導いた。2007年『DAMN YANKEES〜くたばれ!ヤンキース』で女優デビュー。『カラミティ・ジェーン』、『愛と青春の宝塚』、『絹の靴下』、『クザリアーナの翼』等舞台を中心に活躍。女優としてはもちろん、ダンサーとして圧倒的な存在感を持ち、2015年『CHICAGO』アメリカカンパニー来日公演では唯一日本人女性としてヴェルマ役を好演。ダンス、ミュージカル、ストレートプレイと幅広く活躍中。19年1月『ベルサイユのばら45〜45年の軌跡、そして未来へ〜』への出演が決定している。

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はるのすみれ〇東京都出身。1991年宝塚歌劇団に入団。2002年花組男役トップスターに就任。『エリザベート』では黄泉の帝王トート役を演じ、緩急自在な歌唱力が絶賛を浴びる。04年度芸術祭演劇部門新人賞を受賞。07年『アデュー・マルセイユ/ラブ・シンフォニー』で宝塚歌劇団退団。09年主演ミュージカル『マルグリット』で女優デビュー。コンサート活動も精力的に行い、12年東宝ミュージカル『エリザベート』でタイトルロールを務めた。主な舞台作品に『ファニーガール』『ア・ソング・フォー・ユー』『モーツァルト!』『貴婦人の訪問』等があり、19年2月『ロミオ&ジュリエット』のキャピュレット夫人役での出演が決定している。

〈公演情報〉
座・ALISA Reading Concert vol.II 
『キセキのうた』〜私たちの「今」を歌おう〜
原作◇松任谷由実 楽曲集
上演台本・演出◇モトイキシゲキ
振付:KENZO(DA PUMP)
音楽監督◇鎌田雅人
歌唱指導:今井マサキ
出演◇観月ありさ 湖月わたる 春野寿美礼/松下優也(※松下優也は、大阪・愛知のみストーリーテラーとして出演いたします。)
●8/26〜29、9/1〜3◎セルリアンタワー能楽堂
●9/22・23◎サンケイホールブリーゼ 
●9/29・30◎ウインクあいち大ホール
〈料金〉東京 10,000円(全席指定・税込)
〈料金〉大阪・愛知 8,500円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉
東京/サンライズプロモーション東京  0570-00-3337(全日10:00〜18:00)
大阪/キョードーインフォメーション  0570-200-888(全日10:00〜18:00)
愛知/中京テレビ事業:052-588-4477(平日10:00〜17:00)
〈公式twitter〉@za_alisa_info



【取材・文/橘涼香 撮影/友澤綾乃】 


こちらの広告から3人の歌声が聞けます。

座・ALISA『キセキのうた』
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ミュージカル『ゴースト』間もなく開幕! 咲妃みゆ・秋元才加 インタビュー

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世界中を感動の渦に巻き込んだ1990年公開の大ヒット映画「ゴースト/ニューヨークの幻」を基に、映画版に勝るとも劣らない名作舞台として、ブロードウェイ、そして世界での上演を重ねてきたミュージカル『ゴースト』。その日本版が8月5日からシアタークリエで開幕する。(31日まで。大阪・福岡・愛知公演あり)
日本オリジナル演出を担うのは『ミス・サイゴン』をはじめ数々の大作を手掛けて来た名匠ダレン・ヤップ。主演のサム役には日本のミュージカルを牽引する浦井健治。そのほかにもミュージカルファン垂涎の豪華なキャスティングで、生死を越えた変わらない愛の物語が演じられる。

その作品で、主人公サムがゴーストとなってまで、愛し続け守り抜こうとする恋人モリー。この役をダブルキャストで演じるのは、元宝塚雪組トップ娘役で今回が退団後の初ミュージカルとなる咲妃みゆと、AKB48卒業後は映画、テレビ、舞台など、女優としての活躍が目覚ましい秋元才加。共にガールズチームの出身で、持ち味の異なる美女同士。そんな二人が、作品のこと、役柄のこと、また互いへのリスペクトを語り合ってくれた「えんぶ8月号」の記事を、別バージョンの写真とともにご紹介する。

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秋元才加 咲妃みゆ

生死を越えた絆
究極のラブストーリー

──世界中で愛されている名作映画ですが、まず作品に対してはどんな印象を?
咲妃 両親が大好きな映画でしたので、ずっと前に拝見したことはあったのですが、今回改めて映画を観直し、また上演台本を読ませて頂いて、究極の愛を描いている作品だと再認識しました。死後の世界の概念には宗教的なものも感じるのですが、根本には普遍的な魂のつながりの尊さがあるのと、ユニークな登場人物がたくさん登場しますので、重くなり過ぎずに大切なメッセージを受け取れる素晴らしい作品だと思います。
秋元 私も今回のお話を頂いて台本を読み、映画を観直したのですが、お話がシンプルなラブストーリーなだけに、今観ても全く古さを感じさせないんです。サムが亡くなるという悲劇はあるのですが、それを越えた絆を信じられる、温かい気持ちで劇場をあとにできる作品だなと。特に映画でモリー役を演じるデミ・ムーアさんが素晴らしいので、同じ役をさせて頂けるのを光栄に思うのと同時に、どうモリーの成長を作っていこうかと考えるとワクワクします。
──そのモリー役の魅力と、演じる上で大切にしたい点などは?
咲妃 サムとモリーは恋人同士でありつつ、性格がある意味真逆ですよね。モリーは芸術家肌で自分の意志や、伝えたい想いが強く出てくる女性なので、それは台詞の端々や歌の中でちゃんと表したいです。演じるのにはかなりのエネルギーが必要な女性だと容易に推察できますから、私自身が今の時代をどう生きていきたいのか、何を大事に思うのかをきちんと持った上で役に取り組んでいきたいです。
秋元 ご覧になるお客様は、サムももちろんですがモリーにも感情移入されると思うので、幸せの絶頂からどん底に落ち、紆余曲折の果てに新しいステージに向かっていくまでの、彼女の変化を繊細に組み立てていきたいです。基本的にはモリーは強さを持った人だと感じますが、そこに当然脆さもあるので、その揺れ動く部分、女性としての魅力も出せたらと思います。

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自然な空気感で周りを引き込む浦井マジック

──恋人役の浦井健治さんとの共演で、楽しみにしていることは?
咲妃 私は初めて男性の方と密にお芝居をさせて頂くので、まず男の方ならではの力強さ、発せられるパワーをきちんと受けとめてお芝居をしたいと思っています。その上で、素晴らしいキャリアを積んでこられた浦井さんがサム役にどう取り組まれるのか、他のキャストの方々ももちろんですが、それを稽古場で間近に見て、感じて勉強させて頂きたいなと思います。
秋元 浦井さんとはパンフレット撮影の時に初めてご一緒させて頂いたのですが、この『ゴースト』は基本的にどっぷりラブストーリーで、私はどちらかというとそういう直球な部分には照れてしまうタイプなのですが(笑)、浦井さんがその世界にグッと引き込んでくださって! 初対面のはずなのに「この人のこと前から知ってた?」と思わせてくれる、そういう空気を自然に醸し出してくださるので、そこに身を委ねようと思います。でもそういう意味では、私以上にゆうみちゃん(咲妃)ハードルが高いよね? 初めての男性とのお芝居で、チークダンスも踊っちゃう? という役柄だから(笑)。
咲妃 (笑)でも才加さんがおっしゃるように、浦井さんがとてもリラックスした雰囲気を現場に作り出してくださるので、ありがたかったです。何よりミュージカル界を牽引していらっしゃる方なので、精一杯ついていきたいと思います。
秋元 音楽が加わることによって、作品をよりドラマチックに感情を増幅させて伝えられるのは、ミュージカル版ならではの良さなので、その魅力を浦井さんと私たちと、皆さんとで高めていきたいですね。

全てがむき出しになる舞台上で輝いている二人

──お二人共ガールズチーム出身という共通点がありますが、お互いの印象は?
秋元 舞台ってその人の全てがむき出しになる場所だと私は思っていて、その中で輝いてきた方ですから、とても尊敬しています。これまでも宝塚出身の方とたくさん共演させて頂いてきましたが、あれだけの華やかな世界を作る為に、どれだけストイックに芸の道を追求していらっしゃるかが、皆さんから伝わるので。
咲妃 そのお言葉そのまま全部お返ししたいです。国民的アイドルグループの最先端で活躍されてきて、何万、何十万の視線の中を生きていく中で、色々なこと、時には辛いこともあったかもしれないのに、それを微塵も感じさせずにあらゆる方々に元気と愛を届けてこられた。そのモチベーションの高さにはただ感服します。多方面でのご活躍も拝見しているので、その方がどんな視点でこの役や、作品をご覧になって作り上げられるのか、楽しみです。一番近くで拝見できて、ご相談もできると思うので、たくさん刺激を頂ける方に出会えたと感謝しています。
秋元 今回ダブルキャストの良さが一番出る組み合わせをして頂けたなと感じていて、お互いに根本で共有する部分は持ちつつ、ゆうみちゃんの良さ、私の良さをそれぞれ大切にしていけば、全く違う見え方のモリーが生まれると思うので、是非多くの方に、両方のキャスト、2公演を観て頂きたいです。
咲妃 今年はシアタークリエの10周年で、記念すべき年に世界的に愛された映画のミュージカル版が初演される。その舞台に立たせて頂けることを光栄に思いながら、劇場の新たな歴史を刻めるよう頑張りますので、是非シアタークリエにいらしてください。お待ちしています!

ゴースト女2人
秋元才加 咲妃みゆ

さきひみゆ〇宮崎県出身。10年宝塚歌劇団に入団、月組に配属後、14年雪組トップ娘役に就任。早霧せいなの相手役として多くの傑作舞台を務めた。17年退団後『Concierto del Tango(タンゴのすべて)』コンサート&CDに参加。ソロオーケストラ・コンサート「First Bloom」を成功させた。初の映像作品、連続テレビドラマ『越路吹雪物語』では宝塚の大先輩乙羽信子役を演じた。19年1月『ラブ・ネバー・ダイ』への出演も決定している。

あきもとさやか〇千葉県出身。06年「第二期AKB48追加メンバーオーディション」に合格、同年AKB48劇場チームK初日公演でデビュー。10年より新生チームKのキャプテンに就任。以降選抜メンバーとして多数の楽曲をリリース。13年同グループを卒業。現在は、女優として映像と舞台で幅広く活躍する傍ら、スポーツ番組のMCを務めるなどマルチに活躍。主な出演舞台は『ロックオペラモーツァルト』『国民の映画』『シャーロック・ホームズ2〜ブラッディ・ゲーム〜』『にんじん』。
 
〈公演情報〉
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ミュージカル『ゴースト』
脚本・歌詞◇ブルース・ジョエル・ルービン
音楽・歌詞◇デイヴ・スチュワート&グレン・バラード 
演出◇ダレン・ヤップ
出演◇浦井健治 咲妃みゆ/秋元才加(Wキャスト) 
平間壮一 森公美子/松原凜子 松田岳 栗山絵美 ひのあらた ほか
●8/5〜31◎東京・シアタークリエ 
〈お問い合わせ〉東宝テレザーブ 03-3201-7777
●9/8〜10◎大阪・サンケイホールブリーゼ、
●9/15・16◎・福岡・久留米シティプラザ ザ・グランドホール、
●9/22・23◎愛知・刈谷市総合文化センター アイリス 





【取材・文/橘涼香 撮影/岩村美佳】




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