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帝劇ミュージカル『1789』

インタビュー

待望の本邦初演の舞台ミュージカル『マディソン郡の橋』に挑む!山口祐一郎&涼風真世インタビュー

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クリント・イーストウッド監督・主演による大ヒット映画『マディソン郡の橋』が、珠玉のミュージカル・ラブ・ストーリーとして生まれ変わったミュージカル『マディソン郡の橋』が、3月2日〜21日、日比谷のシアタークリエで本邦初演の幕を開ける(2月24日〜26日北千住シアター1010でプレビュー公演。3月28日〜4月1日大阪・梅田芸術劇場シアタードラマシティでも上演)。

「マディソン郡の橋」はロバート・ジェームス・ウォラーの世界的な人気小説。アイオワの農家で夫と子供たちとの家庭を18年間営んでいた女性と、彼女の前に突然現れたカメラマンの男性との、たった四日間の、だが二人の心に永遠の楔を残した恋を描いたこの作品は、1995年に映画化。世界中で一大ブームを巻き起こした。更に、2013年に現代ミュージカルのヒットメイカーの1人、ジェイソン・ロバート・ブラウンの作詞・音楽によってミュージカル化がなされ、翌2014年にはブロードウェイに登場。その年のトニー賞オリジナル楽曲賞、編曲賞を受賞するなど、高い評価を得た。
そんな、文学、映画、演劇の三つのジャンルで愛される物語が、シアタークリエ10周年記念ラインナップの1本として、山口祐一郎と涼風真世というベストキャストを得て、数々の美しい世界観を紡いできた荻田浩一演出によって上演されるとあって、今、大きな期待が集まっている。

その待望の日本初演の舞台で、ロバート・キンケイド役を演じる山口祐一郎、フランチェスカ役を演じる涼風真世を囲んで、1月30日都内で合同取材会が行われ、主演の二人が作品への想いと意気込みを語ってくれた。

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1960年代の社会規範の中で生まれた「四日間の純愛」

──今、感じている作品の魅力を教えてください。
山口 この作品は原作、そして映画と本当に多くの方に楽しんで頂いて愛されているもので、ご覧になった方々それぞれが、その時のご自身の想いや立ち位置で、全く違うものを感じておられると思います。それだけ多くの方が見入ってしまう魅力を持った作品なので「ここが魅力です」とか「ここを是非観て欲しい」とかを申し上げるよりも、作品の中に入った自分が、毎日の稽古の中でどんな形になるのか?、そこで何が起こるんだろう?という思いでいます。なので「どうぞここです」と提供するものを決めるというよりも、自分もどうなるんだろうと思いながら日々稽古をしています。
涼風 山口さんがおっしゃった通りだと思いますし、四日間の恋と言われていますが、私は大人の初恋、純愛だと捉えています。その後の人生において、私が演じるフランチェスカは、ロバートと出会った四日間の純愛を大切に生きていったのではないか、そう感じて今はお稽古に取り組んでいる最中です。
山口 皆さん1人1人の中にもきっとあると思いますよね。日常生活とは別の「あの人との思い出」というものはね。
 
──有名な物語ではありますが、改めてお二人からそれぞれの演じるキャラクターについて教えてください。
山口 1960年代の物語で、皆さんは生まれていらっしゃらなかったと思うのですが、僕は生まれていたんです(笑)。60年代〜70年代にかけて「ウーマン・リブ」とかね、女性解放運動が全部終わって、今ここにも、こうして女性記者の方たちがたくさんいらっしゃるんですけど。でもこの時代って男女の役割分担が決まっていて、女性はこうしなければならない、という抑圧されたものや、無言のプレッシャー等が色々ある訳です。特にフランチェスカさんがいるのが、アイオワのコーン畑、僕もそこに行ってきましたけれど、時速80マイルで数時間走っても360度コーン畑なんですよ。その中で、朝から晩まで、晩から朝まで、ただ、牛とコーン畑の面倒をずっと見て、ご近所と言っても双眼鏡で見てようやく見えるかな?というほどのところで。にもかかわらず、本当にお互いがお互いを双眼鏡で見ていて、誰が街に来て朝ごはんに何を買ったかまで、皆わかっている。ちょっと前の日本の共同体や、地域社会にもあった暮らしです。そこに世界中を渡り歩いているカメラマンの僕がくる。彼は一応カメラマンという職業があるから、社会の中にはいるんですが、家族もなければ、地域のコミュニティの活動も何もなく、一度結婚はしたもののすぐに別れてしまって、ただ1人でずっとカメラマンを続けている。一般的な社会規範の中のギリギリにいる人物です。その彼が、典型的な農村地帯の家族の中にいるフランチェスカに、マディソン郡の橋で出会う。マディソン郡の橋、屋根付きの橋なんですね。この中に屋根付きの橋をご覧になった方いらっしゃいますか?、あぁ、いないんだね。僕は見たんですけど、屋根付きの橋ってね……
司会 山口さん、橋の話はそのくらいで(笑)。
山口 あぁ、そうですか?(笑)、では、そんな男です(爆笑)。
涼風 山口様が今フランチェスカのことも話してくださいましたが、イタリア出身の女性です。夫がいて、子供が二人、息子はマイケル、娘はキャロライン。何不自由なく生活はしているけれども、どこかに何かね。何かが起こって欲しい訳ではないのですが、皆様もたぶん日々の生活をしていく中で感じているだろう「何か」を思って生きている女性、というところです。そこにナショナル・ジオグラフィックの写真家である、ロバート・キンケイドさんが突然現れた。そこからドラマがはじまっていきます。
司会 フランチチェスカはイタリア人で、ナポリ出身。海のある街ですね。
涼風 そうです。
山口 ミラノではないんですね?(笑)
涼風 ミラノではなく、ナポリです(笑)。
司会 海の街から畑に来た人。
涼風 船に乗り、電車に乗り、最後はトラックで。楽曲の中にもあるのですが、300エーカー走ってアイオワについて、そこから18年間、夫と子供の為に頑張ってきた女性です。

魅力的であればあるほど、一筋縄ではいかない

──作品の音楽的な魅力はどうですか?
涼風 フランチェスカはイタリア出身ということで、オープニングの楽曲でフランチェスカがモノローグ的に、イタリアからアイオワに来た経緯を歌にのせて皆さんにお届けします。そこに、フランチェスカの不安や葛藤、将来どうなるんだろうという思いがあり、またイタリアの街を思わせるようなものがかなり盛り込まれています。主にフランチェスカの歌は三拍子なんですね。その三拍子の中にトニー賞をもらった作曲家の方の想いがこめられていると感じます。私は日本人なので、とても三拍子が難しくて、今闘っている状態ですし、素晴らしい曲であればあるほど、日本語を音符にのせた時の困難な部分がありますので、なんとか消化している最中です。
山口 魅力的な楽曲という意味で、ワルツが難しいというお話がありましたが、1曲の中で変拍子、拍子が変わっていくんです。四分の三から、四分の四になり、八分の七になって、また四分の四へとね。八分の七なんてやめてくれと思うんだけれども(笑)。でも、きっと皆さんも、コミュニケーションをとりたいのに、なかなか取れないとかいう局面があると思いますが、それって難易度が高いんですよね。魅力的な相手であるからこそ、自分でつかんだり、中に入り込むことをなかなか簡単にさせてもらえない。その代わり、そこに一体感を得られた時、その人と気持ちがカチッと合った!という時、楽しいでしょう?その感覚を今、僕もお稽古の中で味わっています。
 
──共演の多いお二人ですが、お互いの魅力をどう感じていらっしゃいますか?
山口 出会ったのが今で良かったなと思います。今だから、色々な意味でコントロールが効くんですけど、もうちょっと前に出会っていたら人生ダメにしてしまっていたかも知れない(笑)。特にこういうお芝居をやっていると、もうちょっと早く出会っていたら危なかったな、と思いますね。いいものって自然に見えるんですよ。何かそこでやっているとは見えない。だから女性の皆さん、是非涼風さんをよく見て、「あ、あれだな」というものを盗んでください(笑)。ようやく僕もこの年齢になって見えるようになってきた「あ、なるほどな」と思うテクニックね(笑)。それも無意識で出来ているというレベルに持っていく術を、今度の舞台を観ながら盗んでください。きっと皆さんのこれまでの人生の色や質感を変えてくれると思います。
涼風 何度か共演させて頂きましたが、山口様をこんなに間近に感じられるのが初めてなので、ドキドキしてます。
山口 僕もです。
涼風 今、顔が見られません!(笑)これが純愛なのかも知れないです。照れるな!(爆笑)っていう心境で、毎回お稽古に臨んでいる涼風真世です。
山口 若い頃、隣の劇場(東京宝塚劇場)でやっていたでしょう?あー!(惜しかった!というリアクションをするので、会場笑)

観客と同じ空気と時間を共有する、舞台だからこそ伝わる作品の機微

──原作本も、映画も大ヒットした作品ですが、舞台作品ならではの特徴や感じていることは?
山口 舞台の最大の魅力は、今のこの空間と同じで、皆様の息遣いや、体温を1つの空間で共に感じ、同じ時間を過ごすことができるということですよね。それがあるが故に、感じてもらえるものがあると思います。映画ではある一定の効果を持たせる為に、登場人物を脚色している面があります。我々二人の関係をピュアに見せる為に、例え家庭を持っていようと、例え社会生活の中である一定の役割を担っていようと、そのつながりに背くことになるかも知れないめぐり会い、出会ったことによって始まる人間関係は、1960年代においても、ただ否定するだけのものではない。ということが際立つように、最初の一般的な家庭関係の中で、コミュニケーションが上手く取れていない夫婦関係ですとか、置かれている環境が全く文化に乏しい、図書館もなければ、映画館もなければ、本当に何にもない。あるのはコーンの貯蔵庫と牛の道具を売っている店だけだとか。それらを強調すると、ロバートというカメラマンがポンと登場してきた時に、二人の関係が映えるんです。でもそれは今の情報コントロールと一緒で、作品が持っている色々な魅力を、提供している側が選択して、最初からテイストを決めて相手に出しているんです。まず原作があって、その原作から映画にいった時に、二人のラブストーリーが単なる背徳的なものではないと見せる為に、家族から全く無視されているフランチェスカを描くんですが、今回の舞台の場合はそうではないんです。登場人物の1人1人が、本当に誠実に生きていて、魅力的なんだけれどもちょっとかみ合わない。良いお父さんだし、良い娘だし、息子なんだけれども、ちょっとかみ合わない。皆さんも持っているかも知れない、決して特殊ではない兄弟や、親子の関係なんです。だから本来それだけで良いはずなのに、そのちょっとかみ合わないところをクローズアップして、全く孤立している寂しい女性に描かれていたフランチェスカを、舞台はそうは描いていないんです。皆が魅力的なんだけれども…という、その機微は舞台の魅力ですね。
 
──誰もが誠実に生きているのだけれども、微妙なズレが繊細に表現されているのですね?
山口 あとは日本ですから、宗教観が違うということもあると思います。アメリカでは、子供を持つまでの夫婦の関係はこうあるべき、母親と父親になった夫婦はこうあるべき、親子の関係はこうあるべき、というものが濃厚に出るので、それに背いた時の批判というのはやはり原作にもあちこちにあります。映画でもそうですね。だから、僕たち二人の関係を美しく見せようとすると、家族の描き方が頑迷になる。でも、2018年の今、日本の僕たちが観ると、母親はこうあるべきだと思っているお父さんだとしても、その人はその人なりに一生懸命生きているとわかるし、何か物足らないけれども、いったん引き受けた家族なのだから、私はここで生きていかなければ、と思っているフランチェスカの気持ち、その双方を理解できる。そして、どんなに誠実な良い人であっても、新しい出会いによって、ポッと生まれてしまった気持ちというものは止められない。それをどうやって止めるのか?なんですよね。だから今稽古場でね、涼風さんに対して「ごめんなさい、僕がこんなところに出てきたばっかりに」と思いますね。しかも、僕はその場から消えますから。無理難題を女性に与えておいて、僕はその現場からいなくなる。で、その後、すべてを引き受ける女性、と思うと、本当になんてけしからん奴だ!と思うんですが(笑)。でも、僕はそれを忘れて、ロバートはロバートなりの生き方をしている、というところを演じたいです。
 
──涼風さんは舞台ならではの魅力についていかがですか?
涼風 ミュージカルということで、やはり歌を聞いて楽しめるということがまずありますし、ライブなので、同じことをしていても日々違う、お客様と共に作られる空気感、世界観の中で上演できるというのは、舞台になった時の魅力だと思います。

今の時代の日本でこそ、作品を通してクリアになるものが多くある

──先ほど現地に行かれたというお話もありましたが、それぞれの役作りで特になさったことは?
涼風 私は田舎育ちなんですね。フランチェスカはイタリアからアメリカに行きましたが、私は宮城県石巻市で生まれ、北海道の釧路に行き、富山に行き、そこで宝塚を観て、受験の前にやはり父の転勤で大阪に移り、宝塚に入って生活をして、今は宝塚を退団して東京に住んでいる。全く違うようで、どこか自分に似たところのあるフランチェスカなので、親しみもありますし、同じ女性ですから気持ちもわかります。料理も洗濯も掃除ももちろんしますし。皆さんがフランチェスカをどう感じていらっしゃるのかはわかりませんが、私としては、私がフランチェスカを演じるというよりも、舞台に立っている私の姿そのものが、フランチェスカであれば良いな、と思ってお稽古に臨んでいます。
山口 カメラマンという職業で、芝居の中の台詞にもあるのですが、現場に行って、現実そのものに関わった仕事をしているんですけれども「自分は常に客観的にしか人を見ない」とロバートは言うんですね。よく戦場や、災害の写真を撮られる方の中には「写真を撮っている前に何故助けなかったんだ」と言われて、自殺してしまわれた方もいらっしゃる。そういうロバートのような仕事をしている方は、以前は極限られていたんだけれども、今は多数派になっていて、今、ここにいらしている方たちは皆さんそうですよね?
涼風 さっき皆さんが撮影されているのを見た時に、そう思いました。
山口 基本的に、共同体や家族関係が、今の時代は薄まってきていて、原作では社会の端っこにいるロバートが、いつの間にかある意味多数派になってきている。そういう意味では、彼の持っている疎外感とか、孤独とかには、皆さん共感できるんではないかな?と思ってやっていますね。一方で、夫がいて、子供がいて、親がいて、すべてが満ち足りていると見える人ほど、心の中にふっと隙間を感じることもあると思います。ロバートは1人で死んでいく訳ですけれども、この物語の1960年代、僕が子供の頃ですが、1人で亡くなる方は本当に少なかったんです。でも今は、1人で亡くなるということをベースに、物事を考えて行きましょう、という時代になっている。だからむしろ、今の時代の日本でこそ、なんとなくうっすらと見えていたものや、とりあえず考えないように横に置いていたものが、この作品を通してクリアになるんじゃないかなと思います。ちょうど良い時期に、日本で観て頂けることになったのでは?と思いながらやっていますね。
 
──特に印象に残るシーンはありますか?
涼風 今回の舞台は出演人数がとても少ないんです。これまでのミュージカルですと、アンサンブルの方がいらして、プリンシパルがいるという構成なのですが、今回は全部で9人だけの出演者で作られている舞台なんです。ですから、1人1人が自分の役柄や、歌などの役割分担に、今まで以上の責任感と集中力を持ちながら臨んでいるお稽古場だと感じていて、私はフランチェスカに集中しています。その中で印象的なのが、今は山口祐一郎さんとの場面を1時〜4時までお稽古し、4時から他の皆さんとのお稽古をしているので、濃密であると言えば、祐様との場面、フランチェスカとロバートとの場面が1番深く進んでいる状態です。昨日の段階までですが。なので、ここからまた1人1人のお稽古がどのように進んでいくのか、2月が勝負だと今は思っています。答えになっていますでしょうか?(笑)
山口 だいたい作品と個人的なことというのは、どこかで自分で見つける時に引き寄せたり、また忘れたりしながら作品に向かっていく訳ですけれども、この作品には色々な台詞があって、個人的にすごくフィットする場面があるのですが「それはここと、ここです」と言ってしまうと、僕の一番パーソナルな部分だから、できれば触れたくない(笑)。ですからそれはどこか?というのを、是非舞台を観ながら探してください。「あ、今、額に汗が流れた」とかね(笑)。「こんなところで流れる訳ないのでは?」とか、「なんでこんな、なんでもないところで言いよどむんだろう?」とか。でもなんでもないからこそ、その人個人の、こっそりと誰にも知られずにいたい、静かな部分であったりするんですよ。自分でも芝居をしながらそのことに後で気づくんです。後で気づくというのはどういうことかと言うと、帰宅して夜中にまた台本を見る訳です。その時にスーッと記憶が流れていって「どうしてあそこでひっかかったんだろう?」と反芻すると、理由はやっぱり僕自身なんです。「あ、この台詞なんだな」と。するとその台詞をきっかけに、自分でも見ないようにしていたものが「祐一郎君、君はこのことにこだわっているじゃないか」とか「このことがそんなにまだ心に刺さるのか」と自問自答するものがいっぱいあります。だから是非、そういうのを見つけて頂いて、ちょっと汗の分量が増えたな?と思ったら、この部分かな?と思ってください。
 
──では、最後に公演への意気込みを。
涼風 私はたぶん生まれてはじめて「演劇とはこういうものだ」とか「演じるとはこういうことなんだ」とか「ミュージカルとはこうなんだ」とかではないところからスタートしています。自分がどうなるのかが、まだわからないです。是非劇場に足をお運びください。
山口 以下同文です。
涼風 ダメ!(笑)
山口 いえ、以下同文です(笑)。どうぞよろしくお願い致します!

〈公演情報〉
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ミュージカル『マディソン郡の橋』
脚本◇マーシャ・ノーマン
音楽・詞◇ジェイソン・ロバート・ブラウン
原作◇ロバート・ジェームス・ウォラー(「マディソン郡の橋」)
翻訳・訳詞・演出◇荻田浩一
出演◇山口祐一郎、涼風真世
彩乃かなみ、石川新太、島田彩、加賀谷一肇、戸井勝海、伊東弘美、石川禅
●3/2〜21◎シアタークリエ
〈料金〉S席 11,800円  A席 9,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉東宝テレザーブ 03-3201-7777(9時半〜17時半)
プレビュー公演
●2/24〜26◎シアター1010
〈料金〉11,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉シアター1010チケットセンター 03-5244-1011(9時半〜18時)
●3/28〜4/1◎梅田芸術劇場シアタードラマシティ
〈料金〉12,500円 (全席指定・税込) 
〈お問い合わせ〉梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 06-6377-3888 


【取材・文/橘涼香】




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KAAT神奈川芸術劇場『三文オペラ』明日いよいよ開幕!松岡 充インタビュー

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白井 晃芸術監督を中心に、才能ある若手演出家をフィーチャーして作品作りに力を注いでいるKAAT神奈川芸術劇場。今回は、劇作家・翻訳家としても活躍する谷 賢一の演出により、ブレヒト&ヴァイルの名作『三文オペラ』を上演。いよいよ明日、1月23日から幕を開ける。(2月4日まで)
主人公のマクヒィスにはSOPHIA・MICHAELのヴォーカルで、俳優としてもさまざまな顔を見せてくれる松岡 充。マクヒィスを巡る女性たちには、全日本国民的美少女コンテストのグランプリでドラマなどで活躍する吉本実憂、AKB48の峯岸みなみという初舞台の2人に、宝塚歌劇団元宙組トップスターの貴城けい、ナイロン100℃の村岡希美といった豪華な顔ぶれ。男優陣も舞台・映像と幅広く活躍中の高橋和也、さらに白井 晃も俳優として出演する。

【あらすじ】
マクヒィス(松岡 充)は、乞食商会社長ピーチャム(白井 晃)のひとり娘ポリー(吉本実憂)をみそめ、その日のうちに結婚式を挙げる。それを知ったピーチャムとピーチャム夫人(村岡希美)はなんとか別れさせようと、マクヒィスと長年の親友同志である警視総監タイガー・ブラウン(高橋和也)を脅し、マクヒィスを逮捕させようとする。両親の企みをポリーから聞いたマクヒィスは、逃げると称して娼館に立ち寄るが、そこで昔なじみのジェニー(貴城けい)に裏切られ、逮捕されてしまう。牢獄に入れられたマクヒィスをたずねたポリーと、マクヒィスといい仲になっているブラウンの娘ルーシー(峯岸みなみ)が鉢合わせすると、二人の嫉妬の口論を利用し、マクヒィスはまんまと脱獄するが・・・

1928年という、ナチス台頭前夜の混沌の中で生まれたこの戯曲が、2018年の日本で、何を浮かび上がらせるだろうか。
今回、主役のマクヒィスを演じる松岡 充が、ブレヒトの戯曲やヴァイルの音楽への彼ならではの読み解きなど、この作品について熱く語ってくれた「えんぶ4月号」のインタビューをご紹介。
 
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演じやすくて現代的な谷賢一の上演台本

──まず、この作品についてどんな印象がありましたか。
題名や有名な「マック・ザ・ナイフ」の曲については知っていましたが、それ以上のことは正直あまり知りませんでした。出演が決定してから、内容を知っていく中で、100年近く前の作品なのに、世界中でこれだけ何度も上演されたり、色々な演出家や俳優がトライしたいと思う、その理由がわかりました。現実を映し出す作品というか、現在の僕らの生きる社会を、すごく投影しやすい作品だと思いました。
──演出する谷 賢一さんが翻訳も手がけたそうですが、上演台本はどんな感じですか?
全部現代の言葉に置き換えてあるので、言いやすいです。原作戯曲も読みましたが、比喩を連ねたり、わざと回りくどく言ったりするところが多くて、当時だとそう表現するしかなかったのかもしれませんが、谷さんの訳は、今の若者の表現だとこうなるよという、そういう置き換えをしています。
──ある意味、意訳という感じなのでしょうか?
そうかもしれないですね。それは僕もミュージシャンで歌詞を書いているので、すごく理解できるんです。たとえば僕は、「愛の讃歌」という邦題で有名なエディット・ピアフの「Hymne a L’Amour」という曲を僕の訳詞で歌っているんですが、直訳ではなく、元の歌詞が言おうとしていることを僕の言葉で書き直したんです。その訳で許可をもらうために海外のエージェントに送ったら、素晴らしいと褒めてくれて、この歌詞は曲の想いをよく表現していると、すぐに許可が下りたんです。日本語というのは、幅広い意味を表現できる言語だと思います。ですから谷さんが、ブレヒトの書いた言葉の一番言いたいことを、色々なニュアンスを込めて意訳されているのは、演じる側からも楽しみなことなんです。
──音楽監督は志磨遼平さんで、舞台の音楽監督は初めてということですが。
パンキッシュなロッカーの方で、この『三文オペラ』の中で描かれる民衆のパワーを表現するにはぴったりの方だと思います。ヴァイルのことは、以前からすごく尊敬していて、自作の曲にはヴァイルの影響を受けて作ったものもあるそうです。この『三文オペラ』の音楽に携われて嬉しかったとおっしゃっていました。
──どんなアレンジになっているのでしょうか?
昭和な感じと言ったらいいのか、戦後の高度成長期の歌謡曲的なテイストを取り入れて、庶民から生まれてきた泥臭いパワーみたいなものを感じさせるものになっています。今回、谷さんや志磨さん、そして振付の近藤良平さん、その他にも才能ある気鋭のスタッフの方ばかりで、素晴らしいカンパニーになっています。

絵に描いたような情けない男、マクヒィス

──色々うかがっていると、まったく新しい『三文オペラ』になりそうですね。
そう思います。もちろんそのぶんプレッシャーもすごくて(笑)。有名な作品だけに、好きな方の中に、こうでなくてはならないという価値観も確立していると思います。でも新しいものとして上演する以上は、どこか壊さなくてはいけない。だけど、その壊すことを「わかってない」と受け取られるかもしれない。でもそれは覚悟して挑むしかないだろうなと。
──演じるマクヒィス役ですが、悪党とも言われたり、かっこいい英雄にも見えたり、色々な見方があります。
僕から見たら「ザ・男」ですね(笑)。男というのは、女性のように地に足をつけて強く生きてはいけない、情けない生き物だと僕は思っていて、そういう男性を絵に描いたようなのがマクヒィスだと。でも、男のロマンみたいな不確かなものを原動力にして、人生を進んでいけるのが男でもあって、そういう魅力をふんだんに持っている人だと思います。
──そういう自由なマクヒィスと対峙する警視総監のタイガーと乞食商会のピーチャムを、高橋和也さんと白井 晃さんが演じます。
お名前を聞いたときワクワクしました。まさに二大神のように立ちはだかるお二人の間で、マクヒィスらしく自由に動き回って、翻弄できればいいなと思っています。女優陣も素敵な方ばかりで、吉本実憂さんと峯岸みなみさんは初舞台ですが、二人とも舞台に出たくて、自分から参加してくれただけに、稽古場でも早くから台詞を入れてくるし、気合いがすごくて頼もしいです。

観客の心に深く傷を付けていく

──沢山のミュージカルに出演している松岡さんですが、今回、ヴァイルのオペラということで、音楽活動にフィードバックするものは?
すごくあります。僕らのやっているロックは、いわゆる西洋の音楽理論で、コードの中でやっているわけですが、ヴァイルの作る音楽は無調音楽というもので、音楽理論から外れているんです。なぜここでこの音になるのか、なぜここへ行くのか、音楽理論的には崩壊しています。だから無調音楽と言われているわけですが。それと同じようにブレヒトの戯曲も、これまでやってきた作品とは違う、初めて出会う感覚なんです。ミュージカルって、感情が高まって高まって、台詞よりもリアリティを伝えられるから音楽で表現する、そういうものだと思っていましたし、実際そういう作品が多いです。でもブレヒト&ヴァイルの作品は、そういう方法とは、ある意味、真逆に創られているんです。
──それが、いわゆるブレヒトの異化効果ということですね。
それを初めて体験しました。はいここまで、ここから歌ですという、その突き放し方がすごい。今までも色々なことを演劇から学びましたけど、今回、また新しい世界と出会って、演劇は深いな、目から鱗だなと。
──音楽経験からブレヒト&ヴァイルを理解するところは、さすがミュージジャンですね。曲そのものは歌っていていかがですか?
最初に違和感があるんですよ。でも、それが逆に癖になる。それは音楽だけでなく、シーンも、それぞれのキャラクターもそうです。賢いなと思ったらバカだったり、色男に見えるけどよく見ると醜男だったり、本当はどっちなんだ?という違和感を覚えさせることによって、観客の心に深く傷を付けていく。そしてその傷は、忘れていた頃に日常生活の中にふと出てくるんです。ブレヒトは、観た人の人生の中で違う価値観が生まれるぐらいのものにしないと、意味がないと言い続けた人です。それが全部詰まったような作品ですから、そこをちゃんと理解しながら、受け入れながら、そして観る方にちゃんと傷を残したいと思っています。

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まつおかみつる○大阪府出身。ロックバンドSOPHIAのボーカリストとして95年デビュー。02年『人にやさしく』(CX系)で俳優活動開始。04年『リンダ リンダ』で舞台デビュー。07年『タイタニック TITANIC the MUSICAL』主演で本格ミュージカルに挑戦。13年SOPHIAの活動休止後、MICHAELを結成。音楽活動はもちろん、番組MC、フォトグラファー、小説、エッセイの執筆などジャンルを超えて活躍中。最近の主演作品は『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』『私のホストちゃん』『フォーエヴァー・プラット/Forever Plaid』『DAYDREAM BABYS*』『不届者』など。昨年は映画『TOKYOデジベル』(辻仁成監督)にも主演した。

〈公演情報〉
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KAAT神奈川芸術劇場プロデュース
『三文オペラ』
作◇ベルトルト・ブレヒト
音楽◇クルト・ヴァイル
演出・上演台本◇谷 賢一
音楽監督◇志磨遼平(ドレスコーズ)
出演◇松岡 充吉本実憂峯岸みなみ/貴城けい村岡希美/高橋和也白井 晃 
青柳塁斗、相川 忍、今村洋一、小出奈央、小角まや、奈良坂潤紀、西岡未央、野坂 弘、早瀬マミ、平川和宏、峰亮介、森山大輔、和田 武 
 
●1/23〜2/4◎KAAT神奈川芸術劇場 ホール
〈料金〉S席7,800円 A席6,000円  U24チケット 3,900円(観劇時24歳以下対象・当日指定席引換・要身分証明書) 高校生以下チケット1,000円(当日指定席引換・要学生証) シルバー割引7,300円(観劇時65歳以上対象) 
(全席指定・税込) 
 P席2,000円/劇中に登場する『ピーチャム乞食商会』にちなみ、ピーチャム商会の一員としてライブで演劇に参加。オールスタンディングの自由席。開演60分前までに集合、「P席レッスン」を受けていただくことが必須。P席はチケットかながわのみの取扱い。
 〈お問い合わせ〉チケットかながわ0570-015-415(10:00〜18:00)
●2/10◎札幌市教育文化会館 大ホール
〈お問い合わせ〉札幌市教育文化会館 事業課 011-271-5822
〈公演HP〉http://www.kaat.jp/d/sanmon




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大人気シリーズ最新作!舞台『私のホストちゃん REBORN〜絶唱!大阪ミナミ編〜』間もなく開幕! 稽古場レポート&悠未ひろインタビュー

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人気モバイルゲームからテレビドラマ化を経て、2013年にスタートした舞台版が大好評を博している舞台『私のホストちゃん』。
ホストの煌びやかで厳しい世界をコメディタッチで描いた賑やかなストーリー展開、実際に観客をホスト役の俳優たちがアドリブで口説く「口説きタイム」、更に現実のホストクラブ同様の、目玉企画である「指名制」や「ランキングシステム」を導入して、観客から貢がれたラブ(ポイント)によって、その日のNo.1ホストが決まり、フィナーレの主役を務めるという、観客参加型のライブ感が、根強い人気を誇っている。

そんな舞台が、2017年『私のホストちゃん REBORN』となり、その第二弾である舞台『私のホストちゃん REBORN〜絶唱!大阪ミナミ編〜』が、1月19日の東京・サンシャイン劇場からスタートする。(28日まで。のち愛知、広島、大阪で上演)
この公演から主演の古屋敬多(Lead)らホストメンバーをはじめ、新たな顔ぶれが加わり更にパワーアップ! これまで以上に多彩な歌とダンスも盛り込まれた、エンターテインメント作品になっている。
その2018年版『私のホストちゃん』に初参加するのが、元宝塚歌劇団男役スターの悠未ひろ。宝塚時代に究極の「カッコいい男性像」を追求し続けてきた悠未が、生身のカッコいい男子たち総勢17名が演じるホストちゃんの中で、何を感じ、どんな存在感を見せるのか、役どころの立ち位置は?など、ラストスパートに向けてエンジン全開の稽古場で、想いを聞いた。 


【稽古場レポート】
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対立するホストクラブに客足を奪われ、対策に悩むホストたちに、女性たちから熱い視線を集めているという、カリスマピザ宅配人の噂が届く。


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早速その秘密を探ろうとピザを注文したホストたちの前に現れたのは、伝説のカリスマピザ配達人(悠未ひろ)。その桁外れのカッコよさに、彼が入店すればNo.1間違いなし!と色めき立つホストたち。

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だが、カリスマピザ宅配人には、決してホストにはなれない事情があった。そう「彼」は、男性ではなく「男役」だったのだ!


【悠未ひろインタビュー】
 

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宝塚の男役芸とこの作品のシチュエーションがコラボした役


──大人気シリーズとなりました舞台『私のホストちゃん』に初参加ということで、まず作品に接していかがですか?
今までやったことのない路線の舞台だ、ということは前情報として伺っていたのですが、いざお稽古に参加してみると、モバイルゲームから、テレビドラマ化を経て舞台になったという経緯の作品だけに、映像の脚本っぽい雰囲気もありつつ、笑いの要素も多い中、演じるキャストたちは至って真面目にやっているんですね。もちろん私も宝塚時代にはコメディ作品に出させて頂いたこともありましたが、それとは全く違う、あくまでも真剣にやりながら笑いを取りに行っているんです。音楽もとても素敵で、壮大なミュージカルナンバーのような曲なのに、歌詞は全くしょうもないことを言っていたり(笑)。この初体験の相反する世界に、今、夢中になっていて、稽古場でホストの男の子たちが演じる場面を観ながら、お客様の気持ちになって楽しんでいます。皆、すごくカッコいいので。
──カッコいいと言えば、悠未さんこそ元祖ですよね?
最初は、すみませんがちょっとそういう気持ちもあったんです(笑)。「本物の男性よりもカッコいい」という世界を追求してきたのが宝塚の男役なので、正直「負けてないはず」、と思っていたんですが、いざ接してみると、リアル男子が本当にカッコいいんです! 実力もあるし、人を惹きつける魅力もあって、これは女性ファンにはたまらないだろうなと。作品がここまで支持されて続けている理由がわかった!という気持ちになりました。
──そんな魅力発見!という舞台の中に、今回悠未さんがどんな役どころで入られるのか気になるのですが。今、お話し頂ける範囲で教えてください。
どこまでお話していいのか、という部分はあるのですが、確実に言えることは、完全に“今まで私がやってきたこと”の引き出しでやっております。作品自体は、私にとって今までやったことのない種類のお芝居で、衣裳もおそらくお客様が「えー!?」と驚かれるような衣裳で(笑)、新たな挑戦はたくさんあるのですが、役を演じることに絞れば、新しい挑戦というよりは、今まで培ってきたものをフルに発揮しています。脚本・演出の村上大樹さんが、私が今まで宝塚でやってきたことと、この作品のシチュエーションをコラボレーションすることを求めていらして、それこそが面白さにつながる脚本になっているんです。ですから、これは自分の中で「宝塚だけの引き出しで演じてはいけない」などとは考えずに、どんどんシンプルにそれを使ってやったら良いんだなとわかったので、気持ちよくやらせて頂いています。

──では、宝塚時代に存分に発揮していた「男役悠未ひろ」の魅力にまた出会えるのですね。今回の舞台は、過去のシリーズよりも一層歌とダンスが豊富と伺っていますが、悠未さんにも歌のナンバーが?
はい、歌っていて、メロディーがもう実に壮大で、素晴らしいものなのですが、歌詞にちょっとギャップかあってですね…(笑)。是非、歌詞にご注目いただきたいです(笑)。

 

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毎日変わるライブな舞台に対応する共演者たち

──稽古場の雰囲気はいかがですか?
今すごく良い感じです。スケジュールの詰まっている売れっ子の方たちがたくさん集まっているので、全員が揃う時間が短い分、すごく集中していて、初日に向けて皆が魅力を爆発させているので、これが舞台に行ったら更に面白いものになるはず!という確信があります。ここはお客様が喜ぶだろうな、ということがありありとわかるので。
──本物のホストクラブに足を踏み入れることは、とくに若い人たちにとってはハードルか高い部分も多いと思いますが、それがこの舞台では疑似体験できるわけですね。
そうなんです、劇場でその世界の雰囲気を味わえますし、本当のホストさんたち同様に、お客様が投票することによって、ランキングが変わったり、お客様参加型なのも楽しいと思います。
──実際に、その日のラブポイントによって、フィナーレの内容も変わるんですよね?
そこがまたすごいんです。この17人のホスト役の男の子たちが、誰がNo1になってもいいように、色々なパターンの稽古をしていて、対応力も要求されています。もちろんそれがとても得意な人もいれば、そうでない人もいる中で、「じゃあ、今日は○○」と指名されて、懸命に取り組んでいるのを見ると、もう本当に心から応援する気持ちになります。観ていてすっかり母心みたいになってます(笑)。
──姉心ですね(笑)。悠未さん自身、宝塚で大きな二役の役替わりなども経験していることで、余計に気持ちがわかるのでは?
それもありますが、宝塚の場合は二役でもカッチリ台本が決まっていて、それぞれを完璧に稽古していましたが、この舞台はアドリブの要素が多くて、客席に降りてお客様を口説いたりもするんです。私はアドリブ経験がほとんどないので、バリバリこなしている男の子たちに感心しています。
──お客様がどう反応するかによっても、また変わってきますよね。
1回毎に全然違うので、1日1日が異なるライブとして楽しんで頂けると思います。稽古場でも大人チームの女性陣は、男の子たちのアドリブやカッコよさを見ながら「今のあそこ、すごく良かったよね!」とか和気藹々と楽しんでいます(笑)。
──悠未さんから、男性陣にアドヴァイスしたりなどは?
私と同じチームの男の子たちがいて、彼らにはちょっと教えました。と言うのも、私と一緒にやるパートは、男の子たちの得意分野ではないので、その部分では苦戦していたんです。彼らはもっと難しいことを軽々とやってのけるんですが、やっぱり宝塚の男役的な魅せ方というのは、彼らが全くやってきてこなかったことなので、そこについては「こうした方がいいよ」などとアドヴァイスしました。でもすごく素直な子たちで、向こうからも「教えてください!」と言ってきてくれるので、「喜んで!」という感じで交流しています。

 

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どんなジャンルの舞台でも生きる「宝塚」で得た経験

──この数年の悠未さんはどんどん新たなジャンルで仕事をされていましたが、様々な経験の中で感じたことは?
本当にどのお仕事も印象深いものばかりでした。宝塚にいる間は「宝塚歌劇」という1つのジャンルの中で頑張っていましたが、外に出るとあらゆる可能性が広がっていて、すべてが異なる世界なんですね。だから本当に日々刺激がすごくて、ぼーっとしている暇がなかったです。吸収することも多いですし、舞台の芸能に関することだけではなくて、学ぶことがたくさんあります。「若い人がこういう風に考えているのか」とか、「そういう道を歩いてきて、今、この部分で悩んでいるのか」とか、それぞれの姿に接することで、私にとって知らない世界のことでもありますから、また新たに勉強できて。ただ、1つ感じているのは、どんなに違うジャンルの舞台に立たせて頂いても、それが舞台芸術であった時には、必ず宝塚での経験が私の中で生きているなと。表現方法などはまるで違う舞台であっても、きちんとベースは生かされている。宝塚で培ってきたこと、やってきたことが今の私の力になっていて、この舞台もそうですが、舞台に立つ度に宝塚に感謝しています。
──その中で、宝塚OGの方との共演もありましたね。
やはり宝塚出身の方たちとご一緒すると、温かさと心強さを感じます。現役時代には共演させて頂いたことのない大先輩の峰さを理さんとご一緒の舞台もあって、緊張したのですが、いざ同じ稽古場にいると、家族のような、血はつながっていないけれど姉妹のような絆を感じられて、本当に嬉しかったです。今年の3月には宝塚のOGだけが出演する、東日本大震災のチャリティーコンサート『忘れない〜亡き人へ綴る愛の手紙〜』にも出演させて頂くのですが、宝塚OGだけの舞台というのは、私にとっては初めてのことなので、とても楽しみにしています。
──退団後のこれまでの歩みを、ご自身ではどのように捉えていますか?
色々なジャンルに出演させて頂いているなと(笑)。ミュージカル中心、映像中心という方々も多い中、私は自由に色々なジャンルに挑戦させて頂いているので、幸せですね。
──ちょうど年頭ということで、今年はどんな年にしていきたいですか?
宝塚を卒業して4年経ちました。この4年で、個人としての生活や外の舞台に、いい意味で馴染んでこられたと思っています。これまではわからないことばかりで、ドキドキしながら吸収していくという時間でしたが、今年はこれまでの経験をしっかりと胸に落としてやっていけたらいいなと。そうは言っても私の中にまだまだ未知な部分がたくさんあるので、1つの落ち着きを得た今だからこそ、新たな挑戦もして、学びを得たいなと思っています。安定した幸福感の中から、更に意欲をもっていきたいです。
──では、そんな新たな年の始まりである『私のホストちゃん』への意気込みを。
大人気の舞台ですが、宝塚ファンの方は、まだご覧になったことがないという方も多いと思いますので、騙されたと思って(笑)、是非観に来て頂ければ、必ず楽しんでもらえる自信があります。更に、宝塚ファンの方に向けてのメッセージを送るとすると、私も宝塚現役時代の表現をしていて、男役の時のことを思い出して頂けるような場面もありますので、そこも是非楽しみにして頂けたら。宝塚で言うところのショーに近いような面も多くあるお芝居で、エンターテインメントとして楽しんで頂けると思いますので、このメンバーならでの舞台を、是非気軽に観にいらしてください。


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ゆうみひろ○東京都出身。97年、宝塚歌劇団入団。『Le Petit Jardin』(05年)、『逆転裁判3』、ディナーショー『Heroe』(13年)等に主演作の他数々の名舞台を残した。13年『風と共に去りぬ』アシュレ役にて宝塚歌劇団を退団。退団後は『MOONSAGA−義経秘伝−第二章』(平教経役)、『NARUTO-ナルト-』(大蛇丸役)、『人魚姫』(船長役)、『ダニーボーイ』(湖島みちる)役、『朗読能シアター土蜘』(土蜘役)など、多彩な舞台に出演。また『L‘Age d’Or de la Chanson 2017(シャンソンの黄金時代)』や、ディナーショーなど、歌唱力を活かしたライブ活動にも積極的に取り組んでいる。3月に『忘れない〜亡き人へ綴る愛の手紙〜』宝塚OG毎日希望奨学金チャリティコンサートへの出演も控えている。

 

 【特報! ゲストキャスト出演】 

下記公演回にて、舞台「私のホストちゃん」シリーズで名を馳せたあのホストちゃんたちが限定復活!

・1月21日(日)17:30回 時桜(荒木宏文)

・1月23日(火)13:30/18:30回 流星(久保田秀敏)

・1月24日(水)18:30回 深雪(染谷俊之)

・1月25日(木)13:30/18:30回 光星(井澤勇貴)& 大湖(杉江大志)

・1月27日(土)12:30/17:30回 隼人(五十嵐麻朝)&蓮(塩川 渉)

※本編の一部コーナーに出演。ホスモバのランキング・指名対象外。

※そのほかに【開演前No.1レビュー曲の振付を直接レクチャー】【ホストちゃんリアルガチハイタッチ会開催】など、数々のお楽しみが満載!


〈公演情報〉

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舞台『私のホストちゃん REBORN 〜絶唱!大阪ミナミ編〜』
総合プロデュース◇鈴木おさむ
脚本・演出◇村上大樹
出演◇
古屋敬多(Lead) 寺田拓哉 小坂涼太郎 三浦海里 小林亮太 釣本南(Candy Boy) 杉江優篤 TAKA(CUBERS)/
米原幸佑 松井勇歩 吉田広大 森田桐矢 佐々木和也(SOLIDEMO) 蔵田尚樹 糸川耀士郎 藤戸佑飛、橋本全一/
LiLiCo[Wキャスト]大林素子Wキャスト/悠未ひろ/緒方雅史 野口かおる 鬼頭真也(夜ふかしの会)/小柳ゆき/三ツ矢雄二
●1/19〜28◎東京・サンシャイン劇場
●1/31〜2/1◎愛知・東海市芸術劇場
●2/6◎広島・上野学園ホール(広島県立文化芸術ホール)              
●2/10〜11◎大阪・サンケイブリーゼ
〈料金〉V.I.P.シート¥15,500 ゴージャスシート¥8,800 カジュアルシート¥5,800(全席指定・税込)
お問い合わせ〉
東京公演/サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(全日10:00〜18:00)
愛知公演/中京テレビ事業 052-957-3333(平日10:00〜17:00)
広島公演/広島テレビ イベントインフォメーションセンター 082-249-1218(平日10:00〜18:00)
大阪公演/キョードーインフォメーション 0570-200-888(全日10:00〜18:00)
〈公式HP〉 http://www.hostchan.jp/

 


 

【取材・文・撮影/橘涼香】 



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三谷幸喜が描く新作幕末群像喜劇『江戸は燃えているか』に出演! 妃海風インタビュー

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2016年の大ヒット大河ドラマ『真田丸』をはじめ、年年歳歳快進撃を続ける劇作家三谷幸喜が、2018年3月新橋演舞場で新作幕末群像喜劇『江戸は燃えているか』を書き下ろし上演する。作品のスローガンはずばり「新橋演舞場史上、もっとも笑えるコメディ」。
歴史に名高い江戸無血開城を、歴史をつくった偉人たちと、歴史に名を残さなかった庶民たちを通して、可笑しくも愛おしい江戸を戦火から守るための、奇想天外な大芝居が描かれていく。
そんな作品で、三谷幸喜作品に初出演するのが、元宝塚歌劇団星組トップ娘役の妃海風。
宝塚退団後、クリエプレミア音楽朗読劇『VOICARION GHOST CLUB』、そして、初の単独コンサートとなった「妃海風CONCERT 2017『Magic!』」を大成功させた妃海が、女優として初となる本格的な演劇作品への出演への意気込み、また退団からここまでの活動の思い出などを語ってくれた。

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激動の時代がコメディになるワクワク感

──三谷幸喜さんの作品に初出演ということになりましたが、この幕末から明治維新というのは妃海さんにとって縁のある時代ですね。
そうなんです。宝塚の退団公演『桜華に舞え』(16年)が、幕末から西南戦争へ至る物語で、西郷隆盛さんも登場していたので。
──そんな激動の時代の物語を「ただただ笑える喜劇」で描くというのは、三谷幸喜さんならではの発想だと思いますが、その舞台に臨む今の心境は?
まず、宝塚卒業後大きな舞台に立たせて頂くのが初めてになりますし、出演者にタカラジェンヌが1人もいないという環境も初めてです。そして、ずっと昔からお名前をよく存じ上げていた方ばかりの中に、自分の名前が並べられている。しかも三谷幸喜さんの新作ということで、本当に新しいことに挑戦させて頂けるんだな、また新たな扉が開くのだなと感じています。基本的に私は体感型なので、お稽古が本格的にはじまったら、更にたくさんのことを感じるだろうと、とても楽しみなのと同時に、大変光栄に思っています。特に『桜華に舞え』もそうでしたが、この時代の物語は悲劇的なものが多い中、「新橋演舞場史上、もっとも笑えるコメディ」というフレーズを聞いた時、私自身、観る側に回ったときは明るい作品が大好きなので、なんて素敵なんだろうと。やっぱり、人のぬくもりを感じる作品が好きですし、関西人でもありますから吉本新喜劇のような単純に笑える作品も大好きなので、コメディ作品に出られることにワクワクしています。三谷幸喜さんの作品を色々拝見させて頂くと、皆さんが本当に力まずに笑いを誘っていらっしゃるので、笑わせようとして空回りしてしないように、本気でやりながら緊張し過ぎずに、良い意味で力が抜けた感覚で舞台に臨みたいです。宝塚時代にもそこまで笑いに特化した舞台の経験はなかったので、まさに未体験ゾーンに挑むという気持ちです。
──そうですね。コメディと言ってもオペレッタが題材だった『こうもり』くらいでしょうか?
はい。『こうもり』もとても楽しい作品でした。今回は、三谷幸喜さんの演出で、これだけ錚々たる共演者の方たちが、どんなコミュケーションを取りながら、コメディを創り上げていかれるのかを、カンパニーの一員として体感できるので、1つでも多くのことを学びたいと思っています。
──その中で妃海さんの役は、中村獅童さん演じる勝海舟の妹・順子で、夫の中村俊吾郎を演じるのが田中圭さんですね。
田中圭さんと夫婦役ということで、大変緊張しています。初めて男性の方が夫役ということで、当たり前のことなのですが、私にとっては非日常なので、お芝居をした時に自分が何を感じるか、ドキドキしています。
──そういう意味でも吸収することがたくさんありそうですね。
少し女らしくなるかもしれませんね!(笑)
──今でも十分キュートです! また今回は勝家の人々ということで、勝海舟は幕末に欠かせない歴史上の重要人物ですが、勝海舟についてはどんな印象を?
勝海舟さんは、宝塚で北翔海莉さんが演じていらして。
──『JIN─仁 』(15年)の時ですね。
私にとってはその作品のイメージが強くて「とても良い声で歌う人」という感じで(笑)。勝海舟さんは世間的には歌うイメージの人ではないと思うんですが、私にはどうしても北翔さんのイメージがあります。ですから逆にあまり文献などを読み込むというよりは、まず三谷さんの脚本から入りたいと思っています。三谷さんが描く歴史上の人物は、これまでも例えば豊臣秀吉であっても、世間一般が抱いているイメージとは違う観点から描かれていると思うので、今回もまず三谷さんが描かれる、中村獅童さんが演じられる勝海舟さんを、自分の中の新たな勝さんとして感じたいと思っています。

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観終わった後に人間が好きになれる三谷ワールド

──新橋演舞場の舞台に立つ、というのもまた特別の体験ですね。
本当に! 歌舞伎が大好きですから、新橋演舞場にも通い詰めていた時期もあるので、まさか自分があの舞台に立たせて頂けるなんて思ってもいませんでした。劇場には劇場毎に必ず独特の空気があるので、舞台に立った時にどういう空気を感じるのか、新しいお客様にも出会えると思いますし、如何にその場に溶け込めるかが課題だと思っています。
──三谷作品の魅力については、どのように感じていますか?
まず、三谷さんの新作というだけで大きな話題を呼ぶ劇作家さんですし、私自身もこれまで一観客として拝見してきましたが、改めてこれだけ惹きつけられる魅力はなんなのだろう?と考えると、人とのつながりに真実味があるんですね。私たちの日常にも起こりそうな、決して特別ではない出来事にスポットを当てて、さりげない日常のちょっとした勘違いなどからドラマが動いていく様がすごいなと思います。だからこそ共感できるし、笑えるし、観終わった後に人間が好きになっているんです。人っていいな、人と関わるっていいなという幸せな気持ちになれる。人間って面白い!と思えるのが、これだけ愛される理由なのではないでしょうか。きっと常に自分の周りに起きるささいな出来事もきっちりと観察されているのでしょうし、その小さなことを掘り下げていかれる感性も素晴らしいですね。実際に作品創りの現場を体験したら、もっと様々な魅力が発見できるんだろうなと思っています。
──そうすると、あらゆる意味でお稽古が楽しみですね。
本当にあらゆる意味でなんです!自分で言うのもなんですが、まだ生まれたての赤ん坊のような気持ちですし、自分がどう変わっていくのかわからないので、前向きに臨みたいと思います。これだけ長い期間をかけて、たくさんの方たちと舞台を創り上げていくというのは、退団後初めてとなります。元々私は舞台を皆で創り上げていく過程ごと大好きですし、共演者の方たちも本当に豪華な方なので「妃海どうなる!?」と(笑)。
──出演者の方たちそれぞれにたくさんファンの方がいて、妃海さんを初めて観るお客様も多いでしょうから、新たな出会いがたくさんありそうですね。
はい、精一杯頑張りたいと思います!

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朗読劇の虜になった『VOICARION GHOST CLUB』

──宝塚退団後の舞台のお話も伺いたいのですが、シアタークリエでのクリエプレミア音楽朗読劇『VOICARION GHOST CLUB』では、少年役に挑戦しました。
素晴らしい経験をさせて頂きました!私は恥ずかしいことに、それまで朗読劇というものを観たことがなかったので、初めは本を読み聞かせるものなのかな?と思っていたのですが、お稽古から本番を迎えてあんなにも興奮するものだったんだと感激しました。今となっては朗読劇の虜になっています。共演した宝塚の先輩紫吹淳さん、春野寿美礼さんは私が宝塚ファンだった時代からの憧れの方でしたし、初めてご一緒させて頂いた声優さんで女優さんの朴璐美さんも、声だけのお芝居も多数経験されている方ならではの表現力を感じて、声優さんが出演される舞台や、またアニメなどの声のお芝居にも深い興味を持つようになりました。この朗読劇に出させて頂いたことによって、自分で体感したからこそ、その魅力にハマれたので、更に様々なジャンルの経験を積みたいという意欲がわいています。
──台詞のないところで座っている時にも、少年らしい座り方をされていて、声もとても魅力的でしたが、かなり研究したのですか?
台本を頂いて、役を理解してから自然にあの声が出たんです。でもとても低い声だったのでファンの方々もびっくりしていらして、最初は私の声だとわからなかったとおっしゃった方も多かったほどでした。私自身もあんなに低い声でお芝居をするとは思っていなくて。宝塚時代の少年役はかなり高い声で話すものが多いのですが、そうではなく、声変わりをするかしないか、というくらいの少年の声だったので、読んでいて感じたのがあのトーンの声でした。でも声のお芝居ってこんなにすごいのかと!
──イマジネーションが広がりますよね。朴さんも宝塚の方に混じって全く違和感がなくて。
男役さんでしたよね!
──本当に!そして憧れの上級生の方々との共演はいかがでしたか?
やっぱりカッコいいです!紫吹さんは女性としてたくさんテレビに出ていらっしゃいますが、ひと声発すればもう現役時代の男役さんのままで!
──スイッチが入ったという感じがしましたね。
足を組んでお水のグラスを飲んでいる姿ももう男役そのままで、春野さんも柔らかい雰囲気でいらっしゃるのに、でもきちっと男役で、女優さんとして年月を経ていても、すぐに男役に戻れるんだ!と感動しました。本当に素敵な経験をさせて頂けました。

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スタッフ側の気持ちをより理解できた『Magic!』

──そして、ご自身で総合プロデュースもされた「妃海風CONCERT 2017『Magic!』」こちらはまた、盛りだくさんな内容でしたね。
構成、演出という立場に自分が立ってみて、衣装やセットも考えてプロの方に伝えるという経験をしてみて、舞台を支えてくださっているスタッフの方たちへの、感謝と興味が増しました。自分で演出することは、出演者としてお稽古をしつつ、全てのセクションとのやりとりをしなければならないということですから、とても大変ではありましたが、4日間の舞台がすべて終わった後の達成感には、かつてないほど大きなものがありました。とくに感じたことは、演出家の方に「OK!」と言って頂ける訳ではなく、自分自身で「ここで良し」と決めなければならない。もしかしたらもっと先の「良し」へ行けたかもしれないという思いもありましたが、本当に多くのことを学べたので、これからも自分の足で一歩ずつしっかりと歩いていきたいなと思っています。
──お客様とのコール&レスポンスなど、宝塚ではあまりない部分がとても上手で、良い意味で大変驚きました。
私は、及川光博さんの長年のファンで、ミッチーのコール&レスポンスはそれは素晴らしいので、自分ではまだまだだと思っていますし、とても緊張しました。

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2017年10月『Magic!』より

──まさにミッチースタイルで、「一緒に踊ろう!」と客席を巻き込んでいくところも堂々としていました。宝塚の娘役さんは男役さんに対して一歩控えるというイメージがありましたから、特に印象的でした。
宝塚時代のファンの方との交流の場である「お茶会」に来てくださったことのある方は、あのような私もご存知だったのですが、初めて観てくださった方は「この子、結構パンチ効いてるな!」と思われたようです(笑)。でも、「皆でやろうよ!」という形で盛り上がることは学生時代から好きだったので、自分自身でもそんな自分を思い出したところもありました。
──とても楽しい時間だったので、またあのような形のコンサート活動も継続して頂きたいなと。
楽しいと思って頂けることが全てなので、本当に嬉しいです。是非、頑張って続けていけたらと思っています。

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2017年10月『Magic!』より

──ロビーに北翔さんからのお花が届いていて、皆さんがそこで記念撮影をしている姿もたくさん拝見しました。
トップコンビには永遠に夫婦というイメージがあるんだなと思いました!やっぱりそうして写真を撮ってくださったりするのは、とても嬉しいことです。
──北翔さんも女優デビューされたので、また新たな交流も生まれることでしょうね。では、妃海さん自身の本格女優デビュー作品となる『江戸は燃えているか』への意気込みを改めて。
私を知ってくださっている方々はきっと「どうなるんだろう?」とワクワクしてくださっていると思います。それは私の今の気持ちと全く同じなので、私も新たな世界で、新たな気持ちで心こめて頑張りたいです。そして私を知らない方々にも、こんなに豪華な共演者の方たちの中で、一生懸命やっている妃海風を認識して頂けたら。三谷さんの作品は演じる人間の人柄も自然ににじみでるものだと感じますので、「この子面白いな」と感じて頂けて、最大の目標としては「応援したい」と思って頂けるように精進しますので、是非観にいらしてください!

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ひなみふう○09年宙組公演『Amour それは…』で宝塚歌劇団の初舞台を踏む。星組に配属。歌唱力に秀でた娘役として頭角を現し13年『南太平洋』など、数々の作品でヒロインを務める。15年、北翔海莉の相手役として星組トップ娘役に就任。『ガイズ&ドールズ』『LOVE&DREAM』『こうもり』など、持ち前の歌唱力を活かした作品で活躍した。16年『桜華に舞え』『ロマンス!!(Romance)』で惜しまれつつ宝塚を退団後は女優に転身。17年クリエプレミア音楽朗読劇『VOICARION GHOST CLUB』妃海風CONCERT 2017『Magic!』と、様々なジャンルに活躍の幅を広げている。

〈公演情報〉
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PARCO Production『江戸は燃えているか』
作・演出◇三谷幸喜
出演◇中村獅童、松岡昌宏
松岡茉優、高田聖子、八木亜希子
飯尾和樹、磯山さやか、妃海風、中村蝶紫、吉田ボイス
藤本隆宏、田中圭 
●3/3〜26◎新橋演舞場
〈料金〉一等席13.000円、二等席8.500円、三等席A 4.500円、三等席B 3.000円 (全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉パルコステージ 03-3477-5858((月〜土 11:00〜19:00/日・祝 11:00〜15:00)
http://www.parco-play.com/web/program/edomoe/



【取材・文/橘涼香 撮影/友澤綾乃】




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新感覚オリジナルショー『Pukul』を共に創る!謝珠栄・湖月わたる・水夏希インタビュー

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斬新な振付と深い人間愛で精力的な創造を続ける謝珠栄が、全幅の信頼を置く後輩たち=宝塚OG、そして歌唱力に優れたミュージカル俳優、気鋭のダンサーを選りすぐって新たに生み出す新感覚オリジナルショー Cosmos Symphony『Pukul』〜時を刻む愛の鼓動〜。その舞台が12月9日〜16日に東京・日本青年館ホールで、12月21日〜25日には大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演される。
 
『Pukul』とは内面が活力を得て動き出す「鼓動」に、時を知らせる意味も持ち合わせたマレー語で、歌×ダンス×プロジェクションマッピングと、回り続ける大がかりなセットで、壮大な時間の旅が描かれる。ACT1では、インド舞踊やグルジニアンダンス等、アジアをはじめ各国の音楽や民族舞踊の要素を取り入れつつ、星たちの誕生と、美しくも時に脅威ともなる自然を神秘的に描く。また、ACT2では、馴染みあるジャズやポップスで、この地球で命を授かった人々の人生をスタイリッシュにたどっていく。
 
そんな作品を共に創るメンバー、宝塚退団後も数々のダンス公演で共に汗を流してきた盟友である湖月わたると水夏希。そして台本・演出・振付を手がける謝珠栄が、挑戦に次ぐ挑戦だという稽古場で、作品への想いを語り合ってくれた。
 
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壮大なスケールを持った宇宙の創造

──まず『Pukul』というタイトルに込められた想いから教えてください。
 はじめはリズムを現す言葉をつけたいなと思っていて、「鼓動」という言葉は心臓の動きともう1つ、内面にひそむものが活力を得て動き出すという意味があると知って、内面から出てくるものに突き動かされている表現者にはピッタリの言葉だなと思ったんです。その中でまた宇宙の成り立ちや、人の一生も描きたいと思っていたことで、「時間」を現す言葉もずっと探していたところ、マレー語の「Pukul」には、その両方の意味合いがあるとわかったんです。「プクル」という語感も可愛いでしょう?
湖月 可愛いです、本当に!
 だから『Pukul』にしようと思ったんだけど、ちょっと覚えにくいみたいね(笑)。
 「プ…プ…、なんでしたっけ?」と、言われたりしました(笑)。
湖月 「プルル」って書いてあった譜面もありましたよ!(笑)。
──このショーをきっかけに覚えてくださるといいですね。その作品ですが、先日冒頭のシーンが公開されましたが、星々や銀河の誕生という場面がとても壮大で、「おぉ!」と思ったのですが。
 あれはほんのさわりですから。
湖月 あそこから本編がはじまるので!
 まだ楽なところですよね(笑)。
──さらにすごいスケールなのですね。お二人は作品については今、どのように捉えていますか?
湖月 謝先生ならではの壮大な、人として忘れてはいけない大切なものをテーマにされたすごい作品になると思っています。まず始めにコンセプトと音楽を頂いた時には、いったいこれだけ壮大な世界を、どうまとめられるのだろう?と想像がつかなかったのですが、場面ができてくるたびに「謝先生すごい!」と。大きなテーマを具体化していかれて、盆の使い方などもすごいんです。本番でも人力で回してくださるそうで。
──青い美しいセットですね。公開稽古では人が回していましたが、本番でも?
湖月 そうなんです。しかも始まったらセットの中にずっと入りっ放しで回してくださるので、感謝してもし足りません。そういうスタッフさんのお力もあって、先日、作品を最後まで通せたのですが、ラストのナンバーを歌い踊り、前に滑り込んだ瞬間に心の中が浄化された気がしました。
謝 それは演者だけでなく皆が感じていて、スタッフさんたちも観ていて涙が出たと言ってくれました。
湖月 ありのままの、生まれたての自分に到達できた気がして、お客様にも何か大きなものをお届けできる作品になったのではないかと思っています。
 私はまだひたすら自分のことで必死で余裕がない状態です。私たちはキャストですから、台本もできて、音楽もできて、そのうえで取り組むわけですが、これを全く無の状態から立ち上げた先生やスタッフの方たちには、どれほどのご苦労があり、紆余曲折がおありだっただろうと思います。ここまでの作品を生み出す謝先生のエネルギーは、やはり本当にすごいなと思います。
 盆回しなどは、最初はあんな大がかりなことができるとは想定していなかったんです。でも作っていく過程で、これは時計だな、じゃあ回ったらどうだろう、という発想が生まれて、応えてくれるスタッフがいて、徐々に時間をかけて生み出されていったんです。

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どんなジャンルのダンスもこなせるのは宝塚出身だからこそ

──今回、アジアの民族舞踊を多く取り入れようと思われたのは?
 そもそも一番やりたかったことがそこなんです。アジアの様々な民族舞踊を使ったショーを作りたかった。それにはもうタカラジェンヌしかないと。彼女たちにしかできないと確信していました。私は中国舞踊をやっているのですが、中国舞踊は日本舞踊と西洋のダンスの間くらいなんですね。それでまず宝塚では皆日本舞踊をやっているでしょう?
湖月 はい、そうですね。
 でも他のダンサーの方たちで日本舞踊もやってきたという人はほとんどいないの。もちろん中国舞踊は日本舞踊ともまた違う首の使い方だったりするのですが、幅広い経験のある宝塚出身者だったらできるだろうと。中国舞踊と韓国の舞踊はつながっているし、インドネシアの舞踊もつながっているので、全く西洋の踊りと切り離されているわけでもなく、総合的に出てくるんです。これができるのはタカラジェンヌしかいないし、皆誇りに思っていいよと言っています。
湖月 宝塚では本当に色々な国の作品がありますから、様々な踊りを自然にやらせて頂いてきているので。
 私自身も振付家として社会に出た時に、それがすごく役に立ったの。どんなジャンルにも対応できる振付家は、当時いなかったので、これはやっぱり宝塚のおかげだなと。
──やはり宝塚で培ったものが大きく役立っているのですね?
湖月 与えられた課題を絶対になんとかやり遂げる。そこがまず培われていますから。
 たとえば舞台稽古の時、早替わりが間に合わない人がいっぱいいるんです。でも、初日には、全員絶対間に合う!
湖月 そう、初日までには必ずお客様にお見せできるものにする。そのパワーはすごいよね。
水 本当に色々な作品をやってきましたからね。
 小道具1つとってもそうよね。色々なもの持たされることに慣れているから。どんなものを使ってもらっても、決して「嫌です」とか「できません」とか言わずに挑戦してくれるので、こちらも創り甲斐があります。

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男性陣が加わる豊かさと、宝塚OGならではの団結力

──それぞれの役柄について教えてください。
湖月 私は「太陽」、アディティアといって、皆にエネルギーを届ける中心的存在として登場させて頂いています。そして水ちゃん演じる「地球」に生命を与える意味で、太鼓の鼓動で息吹を吹き込む役どころです。もう1つ「氷の女王」という役どころがあって、それは地球に試練を与えます。全く逆の二役をさせて頂きます。
謝 やはり太陽の光が届かなかったら、凍っていくわけですからね。その両方をしてもらっています。
湖月 役割が真逆なのできちんと演じ分けたいです。
 私は「地球」で、劇中で「孤独の星地球」という言葉があるのですが、生まれた時には他の星と変わらなかったものが、宇宙で唯一の空気と水を持ち、生命を育み、人間が生まれ、科学を持ち、というストーリーを描いていく作品なので、「孤独な地球」がどんどん豊かになっていく、という風にできたらいいなと考えています。
 あと、蘭ちゃん(蘭乃はな)が「月」なんです。太陽の光を受けて闇を照らしてくれる、私たちにとって必須の存在です。
 普段「星が綺麗」とか「太陽が暖かい」とか、何気なく思っていますけれど、実はすごいことですものね。
湖月 だから、水ちゃんと蘭ちゃんの地球と月のダンスのシーンも、観ていて微笑ましくほっこりしますね。
 三つ星と考えていて「太陽、月、地球」それに、「過去、現在、未来」を現す三神が出てくるので、ちよっと「三」という数字にはこだわっています。
──その三神も含めて男性が加わっているのが、宝塚OGの方が集まって作るショーとしては新しいものだと思うのですが。
湖月 女性がOGだけで、男性も加わってという形は初めてですね。
──やはりそれによって豊かになる部分も?
 それはありますね。立体的にもなりますし、力もあるし。でもダンサーとして確かな力量があって背も高い、という人を揃えるのはなかなか大変でした(笑)。
湖月 毎日彼らの身体能力には感心しています。
 本当にすごい!私は退団して間もなく謝先生の舞台に出させて頂いた時には、メンズの技にチャレンジして、なんとか出来るようになろうとしていましたが(笑)、退めて8年も経つと、男性ができることと女性ができることは違うんだ!ということがよくわかったので(笑)、それにはチャレンジしないことにしました。
 もう8年も経った?
 そうなんです!だから自分のギリギリできる最大限のことにチャレンジしようと思っています。
湖月 皆さん、私たちのこともバンバンリフトしてくれて頼もしいよね。
──そこもまた大きな見どころですね。また、女性陣が全員宝塚OGということで、やはり安心感も?
湖月 それはありますね。
 私にもすごくある。
湖月 ちゃんと意見を言い合えるし、助け合えるし。昨日も蘭ちゃんが「あそこのリフト大丈夫でしたか?」って言ってきてくれて。「あ、やりにくそうだった?」と訊いたら「ちょっと心配でした」って。あぁ、そう見えるんだなと思って、調整ができて。
 確かにそうですね。
湖月 もちろんこちらからも気になったことは言うし。「ちょっと音かけようか?」と言ったら、パッとね。
 自然に集まりますよね。
湖月 そういうことを何一つ決めておかなくても、チームとして団結できるんです。だいぶ世代も違ったりしてるんだけど(笑)。
 蘭ちゃんとか(舞羽)美海ちゃんとか。
湖月 これは宝塚力だなと。
 良い意味でお互い遠慮なくいられますよね。

0046
 

作品に深く入り込む役どころが楽しみなスペシャルゲスト

──また、そこにやはり宝塚OGのスペシャル・キャストの方たちが日替わりで出演されますが、ゲスト出演と聞いていたのとはまるで違う、しっかりと内容の中に入り込んだ役どころですね。
 想像以上でしょう?
湖月 がっつり中に入っていますから。
 あれはゲストじゃないですよね(笑)。
湖月 普通は「ここからスペシャルゲストの方たちのコーナーです」という感じで。
水 単独で出てくるものだと思いますからね。
 でも、それじゃ寂しいと思ったの。やはり皆と1つのカンパニーになって欲しかったし、1つの作品を共に創る仲間でいて欲しかったから。三人とも毎日稽古に来てくれて、一緒にやってくれて嬉しいですね。もう全部出たら?と思うくらい(笑)。
──やはり、三人の方それぞれで、作品の雰囲気も変わりますか?
湖月 これまでは、ゲストの方が歌っているコーナーを毎日出ているキャストが袖から応援しているという感じが多かったのですが、今回は物語の中で一緒なので、ゲストの方によって作品の空気が変わることを、最も感じられる公演になっていると思います。やっぱり全然違うものね、歌の表現も、台詞も。
 姿月(あさと)さん、春野(寿美礼)さん、ゆみこ(彩吹真央)と変わることによって、三神の雰囲気が全く変わるんですよね。本当に楽しみです。
──では、絶対に三回観ないといけませんね!
 そうです! 
湖月 少なくとも三回は観て頂きたいですね!(笑)

0038

上級生、下級生を超えた「同士」で刺激し合い高め合って

──謝先生の演出や振付の魅力を、改めて語るとすると?
湖月 これだけ長年、作品を創り続けてこられて、尽きることのない創作のエネルギーが本当にすごいです。
 本当に、そこがすごいですよね!
湖月 先生の中で「ここでいい」というものがなくて。
 皆に苦労させてるね(笑)。
湖月 いえいえ!私たちダンサーって、筋肉痛が心地良いのと同じで、大変なほどやる気がわくところがあるから。先生がどこまでこの作品を創りあげていくのかが、楽しみです!
 韓国の先生に、私がパッと思いついて「こういうのもあるから、これも入れたら?」と言ったら「えっ?今から入れるんですか?」って驚かれて(笑)。
湖月 「皆さんも大変ね、いつもこんなですか?」と訊かれたので、「はい」と(笑)。
 私はやっぱり観客目線で見てしまうのね。観客の皆さんに楽しんでもらいたい、面白いと思ってもらいたいということを、常に考えているから。自分が見て楽しいと思うものでないと、お客様に楽しいと思ってもらえないだろうと信じているから、「こうしたらもっと楽しいよ!」ということになっていく。
 先生のそのエネルギーや、活力、ビジョンが尽きないから、そこに応えたい!という気持ちにこちらもなっていくんです。なんとかして謝先生に喜んでもらいたい「それ良いね!」と言ってもらいたい、その掛け合いですね。
 それは創り手としては本当に嬉しいことですね。皆が「もういいです」となったら、私も多分それ以上要求しないと思うけれど、皆が食いついてきてくれるから、「まだいけるんじゃないか?」と思える。特に、わたると水の場合は、ダンスが好きだからずっと続けていてくれる。宝塚を退団してからだんだんにダンスから離れていく人も多い中で、彼女たちがいてくれるのは嬉しいですね。
湖月 とくに水ちゃんとは、退団してからずっと一緒にダンスの公演をやってきたので、本当に頼りになる存在です。
 いえそんな、とんでもない!
──そういう、ご縁のあるお二人が互いに感じる魅力は?
湖月 水ちゃんとこんなにご縁ができたのは退団してからなのですが、一見クールな中に、実はすごく情熱があって、探求心もあるし、本当にすごいと思っています。フラメンコ、タンゴ、今回はアジアですが、これをやるとなった時の突き詰め方は尊敬に値する人なので、いつも刺激をもらっているし、家に帰ってもよく水ちゃんのことを考えています。「水ちゃん筋トレしてるかなぁ」とか、「水ちゃん動画見てるかなぁ?」って(笑)。
 私も「あ、この動画、わたさん(湖月)に送ろうかな?」と思って、時間を見て「あ、もう絶対寝てるからやめよう」(笑)と思うことがよくあります。
湖月 同世代の宝塚卒業生として、ダンスに向き合い続ける数少ない同士という感じです。もう上級生下級生という感覚は全然ないですし、一緒に高め合っていきたい、続けていきたい、水ちゃんが頑張ってから私も頑張るって。
 それは本当に同じです。学年は私が下なので、いつもわたさんの後ろを追いかけています。いつもは割りと同じことを一緒にやるという形が多かったのですが、今回は違うジャンルで、太鼓に正面から取り組んでいるわたさんを見て、改めて客観的に、その枯渇することのないエネルギッシュなパワーに刺激を受けています。私は低血圧なので、朝ぐったりしていることが多いのですが、朝からパワー漲るわたさんを見ると「今日も前向きに頑張らなくちゃ!」と思えます。
──そんな信頼篤いお二人をはじめ、素晴らしい皆様が活躍する『Pukul』について、改めてメッセージをお願いします。
 1幕はオールキャストが挑戦の連続です。2幕はガラリと変わって皆が身体に馴染んだダンスや歌のナンバーをご覧に入れます。新しいものが詰め込まれているので、それに挑戦している皆の姿に、「ブラボー!」と拍手が頂けたら、と思っています。
湖月 『Pukul』は、生命の源である私たちの鼓動、生きるエネルギーに満ち溢れたステージになっています。是非劇場に足をお運び頂きたいです。きっと何かを持って帰って頂けると思います。
 本当に百聞は一見に如かずで、この作品こそ言葉で説明するのではなく、目で見て、耳で聞いて、肌で感じて、五感プラス第六感でも感じ取って頂きたいです。全員、命を削ってやっていますので、命の輝きが燃え上がる瞬間を観にいらしてください。

0016


【プロフィール】
0031
しゃたまえ○兵庫県出身。71年宝塚歌劇団に入団。75年退団後渡米。帰国後振付家として東京キッドブラザース、夢の遊眠社、こまつ座、劇団四季、宝塚などで活躍。85年にTSミュージカルファンデーションを設立し、90年より本格的に演出家へと転向。数々のオリジナルミュージカルの企画・製作し、話題作を発表し続けている。第43回芸術選奨文部大臣新人賞、第20回菊田一夫演劇賞のほか、第43回紀伊國屋演劇賞個人賞、第16回 読売演劇大賞最優秀スタッフ賞、第34回松尾芸能賞など多数受賞。

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こづきわたる○埼玉県出身。1989年宝塚歌劇団に入団。2003年星組男役トップスターとなり、『王家に捧ぐ歌』で文化庁芸術祭優秀賞を受賞。2005年日韓国交正常化40周年記念『ベルサイユのばら』では、宝塚歌劇団初の韓国公演を成功に導いた。2007年『DAMN YANKEES〜くたばれ!ヤンキース』で女優デビュー。『カラミティ・ジェーン』、『愛と青春の宝塚』、『絹の靴下』、『クザリアーナの翼』等舞台を中心に活躍。女優としてはもちろん、ダンサーとして圧倒的な存在感を持ち、2015年『CHICAGO』アメリカカンパニー来日公演では唯一日本人女性としてヴェルマ役を好演。ダンス、ミュージカル、ストレートプレイと幅広く活躍中。

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みずなつき○千葉県出身。1993年宝塚歌劇団入団、2007年雪組男役トップスターに就任。宝塚歌劇の代表作『ベルサイユのばら』では、オスカル、アンドレなど主要4役を演じ、宝塚初の天覧公演の主役も務めた。2010年退団後は、舞台を中心に活動中。主な出演舞台は『7DOORS〜青ひげ公の城』、『客家〜千古光芒の民』、『屋根の上のヴァイオリン弾き』、『新版 義経千本桜』、『FLAMENCO CAFE DEL GATO』、ブロードウェイミュージカル『シカゴ』宝塚OGバージョン、『エリザベートTAKARAZUKA20周年 スペシャル・ガラ・コンサート』、ミュージカル『アルジャーノンに花束を』『パンク・シャンソン』〜エディット・ ピアフの生涯〜』ミュージカルコメディ『キス・ミー・ケイト』『ラストダンス−ブエノスアイレスで。〜聖女と呼ばれた悪女 エビータの物語』など。

〈公演情報〉
Cosmos Symphony『Pukul(プクル)』〜時を刻む愛の鼓動〜
構成・演出・振付◇謝珠栄
出演◇Regular Cast:湖月わたる、水 夏希、蘭乃はな、舞羽美海、坂元健児、大貫勇輔、島地保武/岡 幸二郎
千田真司、神谷直樹、田極翼、舞城のどか、鶴美舞夕
Special Cast:姿月あさと、春野寿美礼、彩吹真央(日程別出演)
●東京公演 12/9〜16◎日本青年館ホール
●大阪公演 12/21〜25日◎梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
〈料金〉東京公演/S席11,000円 A席7,000円、大阪公演/11,000円
〈お問い合わせ〉東京公演 0570-077−039(梅田芸術劇場)
 大阪公演 06-6377-3888(梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ)
〈公式ホームページ〉http://www.umegei.com/schedule/654/
 



【取材・文/橘涼香 撮影/岩田えり】




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