えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。

ミュージカルレビューKAKAI歌会2019

稽古場レポート

東山義久&海宝直人 ダブルキャストで主演するミュージカル『イヴ・サンローラン』稽古場レポート!

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東山義久 海宝直人

東山義久と海宝直人がダブルキャストで主演、ファッションデザイナーのイヴ・サンローランを描くミュージカル『イヴ・サンローラン』が、2月15日によみうり大手町ホールで開幕する。(3月3日まで。そののち3月26日に兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールで公演)

フランスが誇るファッションデザイナーで、“モードの帝王”と呼ばれたイヴ・サンローランの華麗な人生の光と影を描くオリジナルミュージカルで、イヴ・サンローランを描くミュージカルは世界でも初めての試みだ。作・演出は荻田浩一、音楽を斉藤恒芳、衣裳を朝月真次郎が担当する。
その公演の稽古場からレポートをお届けする。 

訪れた稽古場では、2幕冒頭のシーンをいちから組み立てていた。音楽のなかで様々に展開していく場面を、細かく丁寧に作り上げていく。作品構造として特徴的なのは、イヴ・サンローラン、彼のパートナーであるピエール・ベルジェ(上原理生/大山真志)を中心に、他のキャストが舞台上に囲むようにいて、入れ替わり立ち替わりに様々な役を演じること。

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2幕冒頭は、1958 年にモンドリアン・ルックを発表し、1966 年にプレタポルテのライン、リヴ・ゴーシュの一号店を出すなど、イヴ・サンローランが隆盛を極める頃が描かれている。仲間や投資家などに囲まれた華やかな世界だ。舞台上では、様々な場所で物語が展開していくため、荻田が歌詞にあわせて役者たちの導線や動きを細かく指示しながら、振付の港ゆりかが具体的に振付を作っていく。荻田の頭のなかにあるイメージが、次第に形になっていくのが面白い。本番の舞台では観客の目が足りないのではと思うほどに盛り沢山な場面だった。
 
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キャストたちは、その細かな動きや振付を、頭と体に入れるのが大変そうなのだが、笑いが絶えないとても明るい稽古場。東山と海宝は眼鏡を、上原と大山と川原一馬がジャケットを身につけているのも、この役ならではだ。
ダブルキャストの東山と海宝、上原と大山は、ともに入れ替わりながら稽古を進め、お互いに確認しあい、協力しながら作りあげていた。ダンスが得意な東山と、歌が得意な海宝が、お互いにアドバイスしあう姿も。

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イヴ・サンローランが、とある男性に魅了される一瞬の場面の振付で、どう動くと美しく見えて動きやすいかを、東山が考えて海宝にレクチャー。また、三拍子の歌を確認しながら、言葉を音にどうはめるのか、東山が海宝に教えを請う。
それぞれの持つキャラクターも異なるふたりだが、技術的な面でも対照的なふたりが、それぞれにどんなイヴ・サンローランを演じるのか、益々興味が湧いた。

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上原と大山も、歌声はもちろん、動き方ひとつとっても違う。ダブルキャストならではの組み合わせの違いも楽しみだ。
ともに何役かを演じる安寿ミラの艶やかさ、伊東弘美の達者ぶり、皆本麻帆の奔放さ、ディオール役の川原(2/20 以降出演、2/19 までは大山が演じる)の煌めきなど、見どころはつきない。

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〈公演情報〉
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ミュージカル『イヴ・サンローラン』
作・演出◇荻田浩一 
音楽◇斉藤恒芳 
衣裳◇朝月真次郎
出演◇東山義久/海宝直人(Wキャスト) 
伊東弘美 皆本麻帆 
上原理生(Wキャスト※東京公演2/19まで出演) 大山真志(Wキャスト/役替り・全日程出演) 川原一馬(Wキャスト) 神田恭兵 奥田努 和田泰右 
青木謙 RIHITO 中塚皓平 橋田康 小野沢蛍 中岡あゆみ
安寿ミラ 
●2/15〜3/3◎よみうり大手町ホール
〈料金〉11,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉キョードー東京 0570-550-799(平日 11 時〜18 時・土日祝 10 時〜18 時)
●3/26◎兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
〈お問い合わせ〉芸術文化センターチケットオフィス 0798-68-0255(10:00〜17:00 月曜休み ※祝日の場合翌日) 
〈料金〉A席9,800円 B席6,800円(全席指定・税込)
〈公式サイト〉 https://www.yume-monsho.com/









十二番目の天使


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凰稀かなめ主演で新訳脚本の『さよなら、チャーリー』上演中!稽古場フォトとコメント

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1969年の越路吹雪による日本初演以来、愛され続けているロマンティック・コメディ—『さよなら、チャーリー』が、元宝塚歌劇団宙組トップスター凰稀かなめ主演で上演中だ(10月31日@兵庫芸術文化センター阪急中ホール、11月13日〜16日@東京・三越劇場)。

『さよなら、チャーリー』は、数々の浮名を流して浮気現場を目撃され、銃弾に倒れたプレイボーイのチャーリーが、天罰によって女性として転生したことから起こる、おかしくも切ないラブコメディー。これまでフランスで上演されたテキストが使われていたが、今回の上演の為にアメリカでの上演台本を小田島恒志が新たに翻訳。チャーリーの凰稀かなめ、チャーリーの親友ジョージの辰巳琢郎をはじめ、登場人物たちがペーソスとユーモアにあふれた長台詞を交わし合うのが特徴的な、より大人のロマンティックでちょっぴり切ないコメディ作品として新たな息吹が感じられる作品となっている。

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【STORY】
ハリウッドに近いカリフォルニアの海浜住宅地で、シナリオライターのチャーリーの葬儀が執り行われている。葬儀を仕切っているのは、親友で映画監督のジョージ(辰巳琢郎)だが、参列者はチャーリのマネージャー・アーヴィング(島崎義久)と、プロデューサー・ズイマーマンの夫人フラニイ(枝元萌)のたった二人。それもそのはず、チャーリーは数々の女性と浮名を流し、挙句の果てに人妻との浮気現場をその亭主に見つかり、ピストルで撃ち殺されてしまったのだ。
寂しい葬儀のあと、問題の人妻・ラスティ(松山メアリ)がとても式には出られなかったと訪れ、夫のアレックス(置鮎龍太郎)がチャーリーを撃った折の状況を訴え、チャーリーがあわててトレンチコートを着て、海に飛び込んだ音が聞こえたものの、まだ遺体も見つからないと嘆く。
たが、ラスティを慰め送り出したジョージの前に、突然トレンチコートを着た人物(凰稀かなめ)が入ってくる。姿は女性だが、動作と言葉使いは男性の人物に、驚くばかりのジョージに向って「どうしたんだ、俺だよ、チャーリーだよ!」とその人物は言う。どうやらチャーリーは数々の女性を泣かせた天罰で、この世に女として送り返されたようだ。チャーリーも自分が女になってしまった事に気づき二人はパニックに。しかし、そこはあくまでもポジティブなチャーリー。現実を受け止めジョージの協力を得て、女性の仕草を練習したチャーリーは、チャーリー未亡人として新たに出直そうとする。ところがそんな二人を見たジョージの恋人のジェニファー(帆風成海)が、誤解から嫉妬しジョージとの仲がまずくなってしまう。そうこうするうちにチャーリーは次第に、女性の気持ちに気づいていくが……

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この作品で主演を務める凰稀かなめから、宝塚ジャーナルへ意気込みのコメントが届いた。

【凰稀かなめコメント】
映画にもなっているとても有名な作品に出演させていただけることを光栄に思っています。今回、辰巳琢郎さんと初めて共演させていただききますし、他の共演者の方達とも初めての共演になります。色々な方面で活躍されている方達と、ストレートプレイのコメディ作品でお芝居をさせてもらっていて、刺激的な稽古を重ねてきました。これまでの舞台版ともまた違った新訳による上演になっていますので、笑いたくなったら、またちょっとホロっとしたくなったら、この作品をご覧いただければ。色々なものが集まっている作品になっていますので、日頃の疲れを癒しに是非劇場にいらしてください!お待ちしています!

〈公演情報〉
ロマンティックコメディー『さよなら、チャーリー』
作◇ジョージ・アクセルロッド
翻訳◇小田島恒志
演出◇岡本さとる
出演◇凰稀かなめ
松山メアリ、帆風成海、島崎義久、枝元萌
置鮎龍太郎
辰巳琢郎
●10/31◎兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
〈料金〉A席6000円・B席4000円
〈お問い合わせ〉芸術文化センターチケットオフィス 0798-68-0255(10時〜17時)
〈公式サイト〉http://www.gcenter-hyogo.jp
●11/13〜16◎三越劇場(日本橋三越本店
〈料金〉 S席8500円・A席7000円
〈お問い合わせ〉アーティストジャパン 03-6820-3500 (月〜金の11時〜17時・祝日休み)
〈公式サイト〉http://www.artistjapan.co.jp
 
 
 

【取材・文/橘涼香 写真提供/アーティストジャパン】


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早霧せいな宝塚退団後の初主演ミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』公開稽古レポート

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元宝塚雪組トップスター早霧せいなの、宝塚退団後初主演ミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』が、5月19日〜27日大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマ・シティで、6月1日〜10日東京・TBS赤坂ACTシアターで上演される。

『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』は『シカゴ』『キャバレー』等、数多くの傑作ミュージカルを手がけたジョン・カンダ—&フレッド・エッブの華やかな楽曲で綴られたミュージカル・コメディ—。人気ニュースキャスターのテス(早霧せいな)が、風刺漫画家のサム(相葉裕樹)と一目惚れによる電撃結婚をしたことから「仕事と家庭の両立」という問題に直面して、悩み、ぶつかりながら新たな人生を切り開いていく物語。1981年にブロードウェイで初演され、トニー賞4冠に輝いた作品だが、むしろ女性の社会進出が進んだ現代の方がよりリアルに、ヒロインの葛藤が理解できる今日性を持っている。

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そんな作品の公開稽古が、5月7日都内の稽古場で行われ、主演の早霧せいなをはじめとしたキャストが大集合。白熱した場面が披露され、公演の魅力の一端が浮かび上がった。
 
♪公開稽古1「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」

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まず演じられたのは作品の冒頭場面。その年最も輝いた女性に贈られる「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたテス(早霧)が授賞式を迎えている。だが、表向きは満面の笑顔のテスの心中は、ケンカしたばかりの夫のサム(相葉)への恨み節でいっぱい。私がどんな女なのかわかっていない!という怒りを込めて歌うテスを演じる早霧は、美しいフォルムのスタイルと、豊かな表情が魅力的で、早くも新たな顔を見せてくれる。

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♪公開稽古2「戻らない時間」

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続いて、家庭よりも仕事優先のテスとの結婚生活がすれ違うばかりで、互いの心が離れていってしまう。と嘆くサム(相葉裕樹)が切々と歌う「戻らない時間」が披露される。サムは自分の心情を、彼が描く漫画のキャラクターカッツに語りかけるのだが、この日はカッツがどう登場するのかはシークレット。こちらは本番の仕掛けに注目だが、相葉の優しく切ない歌声が、サムの心情を十分伝えてくれていて、その思いに胸が詰まった。

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♪公開稽古3「女だけど男」

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そして、実際の上演では時系列が異なるが、風刺漫画の題材にされてきたテスと、サムの仲間の漫画家たちが理解しあい、仲間として歌い踊る「女だけど男」のナンバーへ。「男なんかには負けない!私は女だけど男なの!」と歌うテスのガッツとハートが、早霧のキレの良い動きにピッタリ。やがて全員が登場する大ダンスナンバーに発展し、ラインダンスも含めた、弾ける楽しさに満ちたシーンが展開され、衣装とセットが揃った公演本番への期待が膨らんだ。

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続いて囲み取材が行われ、早霧せいな、相葉裕樹、宮尾俊太郎が公演への抱負を語った。

【囲み取材】

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宮尾俊太郎早霧せいな、相葉裕樹

早霧 今日はお忙しい中いらしてくださりありがとうございます。こういう場を設けて頂くと、いよいよはじまるんだなという実感を持ちました。宝塚を退団して初のミュージカルに挑戦ということで、自分が今持っているものをすべて出し切って、果敢に挑戦することがテス役につながると信じているので、その信念を失わず初日に向けてこれからもお稽古に励みたいと思います。
相葉 本日はお越しくださりありがとうございます。残りの稽古が1週間となりました。まだまだやらなければならないこともたくさんあるのですが、本当に普遍的なテーマで、皆さんに共感して頂ける作品になるのではないかな?と思っています。劇場に足を運んでくださる皆様に楽しんで頂けたらなと思いますので、ラスト1週間全力で稽古して、初日に臨みたいと思います。よろしくお願いします。
宮尾 今日はありがとうございます。僕は普段はバレエダンサーとしていっさい声帯を使っていないのですけれども、今回は台詞もあるし、歌もあるということで、そこは本当に皆様に一から助けて頂きながらやらせて頂いています。本当に現役のバレエダンサーがこうしたミュージカルの舞台に、バレエダンサー役で出るというのは、なかなか他にないと思いますので、是非その辺りも楽しみにして頂けたらと思っています。

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──ご自分の役柄について教えてください。
早霧 テス・ハーディングという、1度結婚して離婚していて、テレビのニュースキャスター、アンカーウーマンとして全米で大活躍中の彼女が、サム・クレッグという1人の男性に電撃的に出会い、そこから仕事と家庭との両立をはかりながら…というところがポイントとなる作品です。なのでそこを全部説明してしまうと、観に来て頂く楽しみがなくなりますから(笑)、そこは是非観劇して頂いて楽しみにして頂きたいのですが、そこでテスがどう変わっていくか?が自分にとっても大きな見せ場になるなと思っているので、その変化を是非見て下さい。
相葉 サム・クレッグという風刺漫画家です。はじめはテスをものすごく敵対視しているのですが、ひょんなことから一目惚れをしてしまいまして、そこからなんやかんやがあり、お付き合い、そして結婚という、そこまではよくあることなのですが、そこからがすごく大変で。お互いの育ちが違い、生活環境が違い、なかなかうまくいかないんですね。それに対してサムが抱く不満というのが、一般的な男性だったら誰しもが不満に思うだろうな、というラインなんですね。本当に庶民代表と言うか、一般的な感覚を持っている男性なんじゃないかな?と思うので、劇場に足を運んでくださるお客様も、きっとサムに共感して頂けるのではないかと。テスや、テスの周りの人間にとても振り回されるので、そこは「あぁ、わかる、わかる」という感じで観て頂けると思いますので、是非劇場で確認して頂けたらなと思います。
宮尾 僕はロシアから亡命したバレエダンサー・アレクセイ・ぺトルコフです。彼は亡命はしたのですけれども、結局ロシアに帰るんです。なぜならそこには愛する奥さんがいるから、ということをテスに伝えます。それにテスは衝撃を受けて、キャリアを全部捨てて、愛する人の為に国に帰るというところで、テスに影響を与える人物です。本当にアレクセイ・ぺトルコフはそういった意味では、愛したものに突き進んでいく、とてもハッピーな男です。僕自身も元々ハッピーな男なのですが、色々人生経験を積んでハッピーだけではなくなったところもあるのですが(笑)根っこはハッピーなので、そこがとても役とリンクしているところです。

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──早霧さんとご一緒されて、稽古場の雰囲気はいかがですか?
宮尾 早霧さんは飾らずに真っ直ぐに役に向き合っていて、良い意味でプライドを捨ててやっていらっしゃるので、とても清々しいです。
早霧 ありがとうございます。
相葉 早霧さんめちゃくちゃストイックですよね。
宮尾 あぁ、そうだね。
早霧 ストイック?
相葉 そう、アスリートなんじゃないか?と思うくらい。本当にガッとやっていく感じが男らしい。
早霧 それは褒め言葉?(笑)
相葉 褒め言葉です!ものすごい褒め言葉!ガッとなった時の集中力がすさまじいので、そこに僕たちも引っ張られてね。
宮尾 なのに酔っ払うシーンとか、すごく可愛いんですよね。
相葉 そう!そこも大きな見どころですよね!
早霧 私自身は男性の皆様とこうやってお芝居をするのが初めての経験なので。
相葉 そうか!
宮尾 どうですか?
早霧 やっぱり色々なこと、小さなことから大きなことまでドギマギします。手を取られて触れた感覚が違うとか。やっぱり女性と手をつなぐ感覚とは全然違うから。
相葉 違います?
宮尾 汚らわしいとか?(笑)
早霧 そこは言えない(笑)。
相葉 それショックですよ(笑)、手をつなぐから。
早霧 いやいや、全然そんなことないです!
相葉 それこそキスシーンもありますものね。
早霧 宝塚の時よりもリアル感をすごく感じます。
相葉 あー、男女だからね。 
早霧 そう、だからそのリアルな気持ちを、作品に詰め込みたいなと思います。そこが宝塚との大きな違いだなと思っていて、やっぱり当たり前だけれど本物の男性は力強いんです。聞こえてくる声の質感も違うし、私をリフトしてくださる方たちが力強いから、自然と女子になれてます(笑)。
宮尾 早霧さんもリフトされている上で力強いですよ!(笑)絶対に上でピシっとしているから。
相葉 体幹がものすごく強い。
早霧 そうやって日々、皆さんに助けられながらの稽古場です(笑)。
──作品の音楽的な魅力はどうですか?
早霧 楽しいナンバーがいっぱいあるので、自分が出ていない場面を見ているのもものすごく楽しいし、聞き応えもあるので、全部座ってゆっくり堪能できるお客様が羨ましいです。

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相葉 どれも素晴らしいのですが、僕が特に好きなのは「こりゃダメだ」というアップテンポのショーナンバーです。本当に言っている歌詞はネガティブなんですけれども、やたら明るい!そのギャップが面白くて素敵だなと思います。
宮尾 これが70年代、80年代のミュージカルの楽曲なんだと思うと、不思議な気持ちです。突然音楽に乗って情景が浮かんでくるので、感情移入しやすいですし、ラブコメの楽しさがあって。ただ、僕の曲は難しい!どう思います?僕はすごく難しいと感じるんですが。
相葉 難しいですね。正直どれも難しいんです。だから、ラスト1週間で追い上げていかないといけないなと思ってます。
宮尾 早霧さんも難しいと思います?
早霧 思います。
宮尾 特にどういったところが?
早霧 感情が爆発した時に、歌になったり踊りになったりするので、そこの気持ちからのナンバーの導入とか、ナンバーが終わったあとお芝居に戻る時の気持ちをちゃんと歌に乗せたいな、と思うと、楽曲の素晴らしさに自分の気持ちが追いついているのかな?という難しさがあります。
宮尾 つながりとか、離脱していくところですね。
相葉 そうそう、離脱!
宮尾 曲から離脱していくところが辛い?
早霧 あぁ、でもね、誰よりも、一番踊りながら歌っているのが宮尾君だと思う。
相葉 あれだけクルクル回りながらって、普通できないですものね!
宮尾 僕もこんなに踊るとは思っていなかった(笑)。ミュージカルってこんなに歌いながら踊るんだ!って。
相葉 必要以上に踊らされている感はありますよね(笑)。
宮尾 あぁ、やっぱり?(笑)
早霧 せっかくだから踊って欲しいって皆さん思ってるからね。これは見応えありですよね。

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──早霧さんはこれまで男性役がほとんどだったと思いますが、女性役の難しさはありますか?
早霧 元々男性を演じようが、女性を演じようが、自分とは別人格を演じるという時点でやっぱり私には簡単にできることではないんです。それは、毎回違う作品で違う役を演じる度に感じるところなので、それがやり慣れていない女性となると、勝手が違うことが多々ありまして(笑)。どうしてもスカートを履いて歩くとか、右肩にショルダーバッグをかけて歩くとかが板につかないんですよ!
相葉 そんなことないですよ!
宮尾 本当にそんなことない!
早霧 そう?(笑)
相葉 はい。
早霧 ありがとう!
──ヒールの靴はどうですか?
早霧 宝塚の時もヒールはついていましたが、男性用のブーツだったので、足の甲が見えるということはなかったので。そういう意味では露出も増えますし、無駄な動きがない方がよりエレガントに、より美しく見えるんだろうなと思うと、その辺りには気を遣いつつ、やはり役として呼吸していかないといけないので。頭で演じていてもダメなので、心から動けるエレガントな女性になれたらなと思います。
──男性お二人から見てその辺りは?
相葉 めちゃくちゃエレガントですね。エレガントの塊。
宮尾 そう、エレガンス。
早霧 そこまで言うとちょっと嘘っぽい(笑)。
相葉 いえ、やっぱり見せ方などを教えて頂くことが多くて。「この時はこっちの角度の方が良いよ」とか結構言ってくださるので「あぁ、そうなんですね」と(笑)。
宮尾 その様子を僕が遠くから見ていて、もうその様がすでにテスとサムになっているので、ピッタリだなと思います。
相葉 心強いし、エレガンスに関してはプロフェッショナルなので、頼ろうかなと思っています。
早霧 任せて!(笑)

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──早霧さんご本人とテスの共通点は?
早霧 たまに猪突猛進しちゃうところがあって、周囲の人たちを忘れて突っ走ちゃう時があるんです。でもそうしないように心がけているのですが、テスはそれが常になので、私が猪突猛進しているところをずっとやり続けたらテスになるのかな?(笑)とも思ったりしています。
──男性陣から見てはどうですか?
宮尾 宝塚でトップになって、ひとつの偉業を成し遂げているキャリアをお持ちの方が、新しい作品と出会い、新しい男性と出会うところはリンクしているかな?と思いますが、猪突猛進は全然思わないですね。いつも皆さんを気遣っていらっしゃるから。
早霧 ありがとうございます。いつもこうやって優しい言葉をかけてくださる方々がお二人だけでなく、皆さん多いので、裸の王様にならないようにしないと(笑)。
宮尾 裸のお姫様でしょう?
早霧 お姫様? ほら、こうやってね(笑)。
──早霧さん新たな現場で勝手が違うことや、とまどったことなどは?
早霧 実はこのミュージカルをやる前に『SECRET SPLENDOUR』というショーもやっていて、そこでもだったのですが、不思議と男性といる時の方がリラックスできるんです。舞台上ではなく、こういう稽古場などでの時に。なんでなのか?がその時も今もよくわからないのですが、もしかしたらまだ男役だった時の感覚が抜けないのかな?と思って、その辺りは自分でも分析しかねています。あとは、テスとサムの場面をやっている時に、演出家の板垣恭一さんから「テスは…」「サムは…」というアドヴァイスを頂いていて、どうしても男側で考えちゃう時があって。結構お稽古の前半の段階では「いけない!テス側なんだ!」と思った時がありました。それはちょっと自分でも無意識の行動だったので、もう解き放たれて良いのに、どうしても男性側の心情を考えたりしていました。
──今はその辺りは?
早霧 サムの心情を考えたりもしますが、それはテスから見たサムの心情なので、そこは捉え方が変わってきました。あとはやっぱりすごい高い位置のリフトの、その眺めたるや!スカイツリーもびっくりという!(笑)
宮尾 スカイツリーもびっくり?(笑)
早霧 新感覚でした!
宮尾 いつもリフトしてたからね(笑)。

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三人のトークの和やかさから、稽古場の雰囲気がよく伝わってきた公開稽古はこれで終了となり、まだまだ楽しいシーン、大爆笑のシーン満載のミュージカルで、観て頂きたいシーンはたくさんありますが、それは本番のお楽しみということで、是非劇場に足をお運びください!という締めくくりの言葉があり、公演への期待が膨らむ時間となっていた。
 
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〈公演情報〉
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ミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』
作曲◇ジョン・カンダ—
作詞◇フレッド・エッブ
上演台本・演出・訳詞◇板垣恭一
キャスト◇早霧せいな、相葉裕樹、今井朋彦、春風ひとみ、原田優一、樹里咲穂、宮尾俊太郎(Kバレエ カンパニー) ほか
●5/19〜27◎大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
〈料金〉12.500円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉梅田芸術劇場 06-6377-3888(10時〜18時)
●6/1〜10◎東京・TBS赤坂ACTシアター
〈料金〉S席12.500円 A席8.500円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉梅田芸術劇場 0570-077-039(10時〜18時)
〈公式ホームページ〉 http://www.umegei.com/womanoftheyear/



【取材・文・撮影/橘涼香】




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霧矢大夢&鈴木壮麻、新コンビの魅力にあふれるミュージカル『I DO! I DO!』公開稽古レポート

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霧矢大夢が2014年に主演し、読売演劇大賞優秀女優賞を受賞するなど高い評価を得たブロードウェイ・ミュージカル『I DO!I DO!』が、新たに鈴木壮麻とのコンビで、5月11日〜20日まで銀座の博品館劇場、5月26日に兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールで上演される。

ミュージカル『I DO! I DO!』は、1966年にニューヨークで初演されたブロードウェイ・ミュージカル。登場人物はアグネスとマイケルという一組の夫婦だけ。その夫婦がたどる50年間の日々を二人芝居で描いた作品で、オフ・ブロードウェイで世界最長となる42年間というロングラン記録を持つ『ファンタスティックス』の名コンビ、ハーヴィー・シュミット(作曲)とトム・ジョーンズ(脚本・作詞)が手がけている。日本では、1969年に越路吹雪と平幹二朗コンビで初演され、ミュージカル女優としての越路の代表作のひとつとなっている。その後も、越路吹雪と細川俊之、草笛光子と細川俊之、平みちと村井国夫、久野綾希子と細川俊之、高嶺ふぶきと川崎真世、春風ひとみと村井国夫など、さまざまなキャストで上演されてきた、傑作ミュージカルとして親しまれている。

2014年版では、蜷川幸雄のもとで演出助手をつとめてきた大河内直子が演出を手がけ、翻訳は小田島雄志翻訳戯曲賞を受賞した広田敦郎、音楽監修は島健、振付は前田清実と、この名作に相応しいスタッフ陣が集結。今回もスタッフ陣は続投となり、引き続いてアグネスを務める霧矢大夢と、マイケルで初参加の鈴木壮麻という実力派同士の魅力的な組み合わせが実現。公開されたフォトビジュアルの素晴らしさも大きな話題を呼び、新コンビが2018年に生み出す新たな『I DO! I DO!』への期待が高まっている。

そんな注目の作品の公開稽古が5月3日、都内の稽古場で行われ、作品の一端が披露された。

♪公開稽古1「プロローグ」

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はじめに演じられたのは二人がオープニングで歌うナンバー。マイケルとアグネスの結婚式の当日。二人は未知なる世界への不安もどこかでは感じながらも、幸せいっぱい。稽古場の端と端で、結婚式の支度をしながらときめきと不安が交互に表われて、気もそぞろな二人を演じる鈴木壮麻と霧矢大夢が初々しい。
やがて結婚式が始まり、二人は家族や友人の前で「喜びの時も悲しみの時もいつまでも共に」という愛の誓いに「I DO! 」と答え、新居の寝室にやってくるまでが軽やかに歌われる。
鈴木の馥郁たる美声と、霧矢のリリカルな声がよく合い、このコンビの相性の良さが早くも伝わるデュエットが耳に、目に楽しい。


♪公開稽古2「この胸にあふれる」

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続いて演じられたのは、パジャマ姿に着替えた二人が遥かに年齢を重ねてからのシーン。子供たちが成長し、二人きりで年越しを祝った夜。16歳に成長した息子はニューイヤーパーティから夜遅くに帰宅。子供たちの成長を実感したマイケルに、アグネスは「思い描いた人生とは違ったわね?がっかりした?」と問いかける。「いいや、ちっとも」とマイケルは答え、二人は共に過ごし、積み重ねて来た時間を慈しむように歌う。
ミュージカルナンバーとしてだけではなく、作品の発表当時からスタンダードナンバーとしてもヒットした、『I DO! I DO!』の中でも、特に著名なナンバーが、演じる二人によって美しく届けられる。鈴木も霧矢も共に、舞台姿に凛とした気品があるのが、この夫婦の物語を更に味わい深いものにするだろう予感に満ちた、公開稽古となった。

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そんな場面公開を終えた鈴木壮麻と霧矢大夢に、演出の大河内直子が加わり囲み取材が行われ、三人が作品への抱負を語った。

【囲み会見】

──お稽古たけなわのところですが、手応えはいかがですか?
霧矢 私は2014年に続いて2度目の『I DO! I DO!』アグネス役でございます。この度は鈴木壮麻様という…
鈴木 様つける?(笑)
霧矢 大変頼もしい旦那様がいらっしゃって、新たな発見が毎日あり色々な解釈があるんだなと。また4年前とは自分の感じ方が変わっているのも感じますし、より密度の濃くなった『I DO! I DO!』のアグネスができれば良いなと思っております。やっぱりとても深い可能性がある作品で、脚本も演出によって変わってきたり、曲の入り方も少し変わったりですとか、今回のメンバーのオリジナル作品としての作業を改めてしていることが楽しいです。
鈴木 鈴木壮麻です。(霧矢と大河内の)二人は4年前にやっていらしっゃるという中に入って、どうやって追いつけば良いんだろう…とずっと思いなから、気が付いたら後1週間ほどで初日というところにいます。僕はこの作品の作曲ハーヴィー・シュミット、脚本・作詞トム・ジョーンズ、コンビの『ファンタスティックス』という作品がとても好きで、そのメロディーを醸し出してくれる様々な音が、この作品の曲にもいっぱい詰め込まれていて、着替えの練習等を袖でしながら、ピアニストの松田眞樹さんが弾いているピアノを聴いていて泣きそうになるんです。リチャード・ロジャースの『サウンド・オブ・ミュージック』に参加した時に「あぁ音のゆりかごにいるみたいだな」と袖で思いながら舞台に出て行ったのを、今回も体感できるのがすごく嬉しい、掛け値なしにそう思います。しかもそれがダブルピアノで実現されていくということが、なんて幸せなことなんだと思いながら、まるでご褒美もらったような気持ちでやっています。もちろんそのご褒美がご褒美たらんとするものとなるべく、演出家筆頭に三人でごちゃごちゃ悩みながらやっていますが、悩み甲斐のある作品だなと思っています。夫婦の話なので、お客様が「あ、そうだよね」と共感してくださったり「あ、これなら私はやめておこう」と思わせるのもひとつの手かも知れないし(笑)、色々な受け取りかたをしてもらえる作品だと思うので、そうしてもらう為には、エンターテイメントに終わらずに、リアルなものを持っていければ良いなと格闘している日々です。
大河内 二人に日々私が引っ張られながら、刺激を受けながら過ごしている毎日です。現実に夫婦の在り方って千人千様で、再演をやっていると壮麻さんはおっしゃるんですけれども、壮麻さんが入られることで、また夫婦の在り方というのが前回とは違っていて。千人千様だなとしみじみ感じる日々であり、逆に脚本から私たちが受け取った夫婦の在り方であるとか、愛の形であるとか、時には亀裂が入ったりなど、瞬間、瞬間に、二人でないと出てこない味わい深さが魅力なんだなと思っています。そこに注目してご覧頂けると嬉しいです。

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──お二人が演じるマイケルとアグネスがどんな人物なのか、紹介してください。
鈴木 「僕は作家です。本を書いています」という台詞があるんです。『熱い雪』とか言って、文庫版で出ている、読みやすいけれども内容が薄い恋愛小説(笑)、そういうものを書いて生計を立てています。ただ時にはそれが当たったりもして、映画になったらいいなぁ等と思いながらね。
霧矢 40万部売れたというね。
鈴木 それを馬鹿にするんですよ(と、霧矢を示して笑う)。たぶん僕はアーチスト系の人で、それが成り上がった感と言うか、往々にしてあり勝ちなアメリカン・ドリームみたいなところにいるのを、支えてくれたのもこの人(霧矢)なんですけど。まぁ、夫に持ったら面倒くさい男ですよ、ほぼほぼ(笑)。そう思う。
霧矢 そうです、苦労が絶えません(笑)。本当にアーチストの夫を持つ妻という感じで、大きく受け止めているところと、やっぱり彼の作品に多少なりとも刺激になれるような、ミューズ的な存在?
鈴木 あ〜。
霧矢 でもない?そういうことにしておいて貰ってよいですか?(笑)
鈴木 どうぞ、どうぞ(笑)。
霧矢 一応内助の功として家庭を守るという立場にはいるんですけれども、同じように楽しむことも好きですし。
鈴木 胡坐をかくのも好きだしね(笑)。
霧矢 そうそう(笑)。富と名声を手に入れた夫に対して、支えている自分という存在もありつつ、どこの夫婦にもあることかも知れませんが、心に距離感が出てきて。それを散財することによって埋めようとするけれども、そんなことでは埋まらないのよ!という寂しさもにじませつつ、おおらかで明るい女性です。
鈴木 彼女の逞しさと明るさが男にとっては救いなんだな、とすごく思ったりした。今日電車に乗っていたら、17〜18歳くらいの男の子三人とお父さんとお母さんという家族が、たぶんスカイツリーか何かに行くのかな?という姿を見たんだけれど、すっごく逞しいお母さんで、お父さんも甘えているのがわかって。あー、これか、男ってこうか!と思って。
霧矢 大きい子供みたいなんでしょ?(笑)
鈴木 家の中に五人で、男四人で女子ひとりというお母さんって、どんな日々を過ごしているんだろう?と思ったんだけど、やっぱり男子は女子に甘えてるんだなって。四人共お母さんに甘えてたから!
霧矢 壮麻さんのマイケルもすごく甘え上手な感じですよ!
鈴木 本当に?
霧矢 はい、大先輩ですけれども「よしよし」ってしたくなる瞬間があります(笑)。壮麻さん今回初参加で不安な面もおありになったと思いますが、でもやはり引っ張ってくださる部分も大きくて「さすが!」って思います。
鈴木 「さ・す・が」ですよ!(笑) 
霧矢 私はだから自分も初演だったら壮麻さんのペースについていけなかったかも?と思うくらいです。1回やっているからこそ、なんとかついていけてるのかも知れないと思います。
鈴木 とんでもないです!
霧矢 いえいえ、ですから二度目と言っても全く余裕がないですし、それが夫婦の間の火花というか、良いバランスになっていければ良いなと思います。 

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──演出家から見たお二人の魅力は?
大河内 お二人共言葉に深みがあるんですよね。だからこそスッと入ってくる。「あぁ、コミュニケーションって言葉なんだな」と思いますし、そこから音楽が沸き起こってくると思わせてくれるお二人が、とても素敵だなと思います。
──演じるお二人が、お互いに感じている魅力は?
鈴木 とても脚本が良く書けているんです。ここに音楽が入ってくるんだ!と思わせてくれるし、ハーヴィー・シュミットお得意のリズムの刻みがワクワク感を醸し出してくれるビートなので、そこに上手く自分をのせていくことに、この人(霧矢)はとても長けています。それでまた見せ方が身についていてカッコよいの!なんでそんなにカッコよいの?って思う。男前だし!僕なんかグジグジしているのに(笑)。 
霧矢 ええと、そうですね!
鈴木 ほら(笑)。
霧矢 いやいや、グジグジしてるとは思わないですけど(笑)、すごく繊細なインテリジェンスで、とても色々なことをご存知です。ハーヴィー・シュミットとトム・ジョーンズに対する造詣がとても深くて、色々教えて頂いているのですが、でもちょっとグジグジ言うこともあったりして(笑)、それに対して私が「そんなことどっちでもいいじゃないですか!」ってすぐ言っちゃうところがあって(笑)。でもこれがアグネスとマイケルのバランスなんだろうな、と思ったので。
鈴木 そうだね。
霧矢 そこで一緒に私もグジグジ言ってしまうと、ドツボにハマった夫婦になってしまうので(笑)、このめぐり合わせがね!
鈴木 じゃあアテガキってこと?(笑)
霧矢 それに近いものがあると!
大河内 そう、本当に相性が良いですね。
霧矢 それで、色々な引き出しをお持ちなので。どう出ても対応してくださるので、頼もしいなと。
鈴木 それはあなただって!すごくそうですよ!振付なんかは全部この人におんぶに抱っこですから。「はい、こうこう、こうです!」と操られまくってますから!
霧矢 いえいえ、あぁ、まぁ、そうなんですけど(爆笑)
鈴木 ほら、そうでしょう?(笑)
霧矢 いえ、だから、私はいつもそうなんですが、リードし過ぎているように見えないようにしなきゃなと(笑)。あ、でもそれがアグネスがマイケルを掌で泳がせている感じかな?とも思うので、変に可愛らしい奥様みたいなのを演じ過ぎずに、私も自分の自然体を入れる方がいいのかな、と思ったりしています。だからちょっとウェットになり過ぎてしまったりした時には、もちろん指摘して頂きますし、もっと肝っ玉母さん的な、日本のではなくアメリカのですけれど、そういうお母さんでいないと、とは思います。 
鈴木 でも相手役だから、相手役に対して「このお芝居はどうなんだろう?」「こうなんじゃない?」とか、「そこの踊りはどうなんだろう?」「それはこうなんじゃない」と言うのは、結構デリケートな部分なんですけれども、そこを敢えて踏み込んで、試行錯誤しているプロセス自体も二人の夫婦像を作っていく上で、良い糧になっているんじゃないかな?と。「もしかしたらこういうのもいいんじゃない?」「あぁ、そうなんでしょうか?」みたいな、ソフトランディングをせずに、荒療治的なことの、ヒリヒリする感じもリアルでいいんじゃないかな?と思ってはいるんだけど、どうなの?
霧矢 いや、いいんじゃないですか?(笑)板の上ではフェアな感じでね。
鈴木 そうだね!

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──とても良い雰囲気が伝わります。では改めて楽しみにしてくださっている方々にメッセージを。
大河内 この作品はヤン・ハルトクという作家が、ナチスの占領下で追っ手に追われながら、身を隠しつつ書いた小さな物語が原点なんです。その思いを引き継いだハーヴィー・シュミットとトムジョーンズによって現代に蘇った物語で、小さな愛と夫婦の物語なのですが、その向こうに脈々と受け継がれてきた命の物語があるのを感じながら作っています。そんな思いを受け取って頂ければ嬉しいなと思っております。
鈴木 素敵です!僕にとって霧矢さんがとっても大事だなと思える作品で、夫にとって、男にとって、妻、女性というパートナーが必ず必要なんだなと。この人がいてくれてよかったなと、すごく感じるんです。そこを観てくださる方たちにとっても、その対象が別に人間ではなくても、動物でも植物でも大好きな本でも、何か心を通わせられるものを愛おしく思える、そんな気持ちをふっと持ってもらえたら良いなと思いながら、この舞台を皆さんにお届けできたらと思っております。是非いらしてください!
霧矢 もったいなすぎるお言葉を鈴木さんから頂戴しました。
鈴木 ちょっと返して(笑)。
霧矢 はい(笑)。私ももちろん壮麻さんじゃなかったら、今回のアグネスはできなかったんだろうなと、本当に思っております。作品の素晴らしさはもうこのミュージカル界で皆様ご存知だと思いますが、今を生きる私たちがお届けして、皆様が劇場の中でマイケルとアグネスの50年間を一緒に駆け抜けて頂きたい、体感して頂きたいと思っております。是非、是非、劇場へ何度でも足をお運びください。
鈴木 きっとまた観たくなるよね。
霧矢 そう1回ではね、情報量が多いので!
大河内 何回も観て頂きたいですよね。
鈴木 そうですね。アグネスって呼ばなきゃいけないのに…
霧矢 他の女の名を呼ぶことが!(笑)
鈴木 なんだったんだ?今の?って(笑)
霧矢 と、言うような楽しい雰囲気で(笑)、稽古場は進んでおりますので、是非いらしてください!

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〈公演情報〉

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ミュージカル
『I DO! I DO!』 A Musical About Marriage
脚本・作詞◇トム・ジョーンズ
作曲◇ハーヴィー・シュミット
演出◇大河内直子
翻訳◇広田敦郎
音楽監修◇島健
出演◇霧矢大夢 鈴木壮麻
ピアノ演奏◇江草啓太 松田眞樹
●5/11〜20◎銀座 博品館劇場
●5/26◎兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
〈料金〉8,800円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉アン・ラト info@ae-on.co.jp

 
【取材・文・撮影/橘涼香】  




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柚希礼音、西川貴教ら豪華キャストが集結!地球ゴージャスプロデュース公演Vol.15『ZEROTOPIA』公開稽古レポート!

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岸谷五朗と寺脇康文による演劇ユニット「地球ゴージャス」の最新作ダイワハウスSpecial地球ゴージャスプロデュース公演Vol.15『ZEROTOPIA』が、東京赤坂のTBS赤坂ACTシアターで4月9日から上演される(5月22日まで。のち、愛知、新潟、福岡、広島、大阪でも上演)。

「地球ゴージャス」は1994年の結成以来、劇団というスタイルを取らず、岸谷五朗と寺脇康文以外のメンバーは固定せずに、新鮮なゲストを迎えてのプロデュース公演を続け、常に新作、再演はしないという方針のもと、これまで14作品が上演されてきた。近年の公演では全国で10万人以上の観客動員を記録し続けていて、日本でも有数の人気カンパニーとしての地位を確立している。

そんな地球ゴージャスの第15弾『ZEROTOPIA』は、沈没した豪華客船から必然的に生き残った男女が、地図に載っていない島に辿り着き、その島を起点(ゼロ)として、ユートピア(理想郷)へ向かうのか、ディストピア(地獄郷)に向かうのか、という普遍的な「生きる」ことをテーマに、彼らを待ち受ける運命と巨大な陰謀を描く物語となっている。

今回W主演として登場するのは元宝塚歌劇団星組トップスターで、現在女優として活躍中の柚希礼音と、日本の音楽シーンを牽引してきただけでなく、多方面のジャンルでも活躍する西川貴教という、豪華な組み合わせが実現。
更に共演に、若手実力派俳優の新田真剣佑。地球ゴージャス初となるWキャストでの出演を果たす宮澤佐江と花澤香菜。これまで地球ゴージャスならではのダイナミックな振付を支えてきた藤林美沙、原田 薫、大村俊介(SHUN)の3人も、今回は揃って出演。舞台を中心に活躍している若手人気俳優の水田航生、植原卓也がメインキャストとして名を連ね、岸谷五朗、寺脇康文と共にゴージャス流エンターテインメントを盛り上げる。

その期待新作『ZEROTOPIA』の公開稽古が3月7日都内の稽古場で行われ、メインキャストが揃ってのフォトセッションのあと、岸谷五朗と寺脇康文から意気込みが語られた。

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【岸谷五朗・寺脇康文挨拶】

岸谷 お忙しいところ、また寒い中をこのようにたくさんお集まり頂きましてありがとうございます。ダイワハウスSpecial地球ゴージャスプロデュース公演Vol.15でございます。『ZEROTOPIA』今稽古に入りまして、稽古期間が長いのですが2ヶ月ちょっと経ちました。いつも言っておりますが地球ゴージャスの代表作は最新作です。まさに今回も素晴らしいキャストが集まってくれました。それぞれに特別な能力を持っていて、今回の作品になくてはならないキャストの皆さんが揃ってくれました。4月9日からTBS赤坂ACTシアターで初日を迎えます。愛知公演、新潟公演、福岡公演、広島公演、そして最後の大阪公演の7月15日まで、4ヶ月の公演となります。今回は12万人のお客様を動員しようと思っております。まだまだ未熟な地球ゴージャスでございます。皆様のお力添えを得て、この『ZEROTOPIA』という作品を、本当に幸せな作品にして頂けたらと思います。是非お力をお貸しください。本日はお忙しい中を本当にありがとうございました。
寺脇 寺脇でございます。
岸谷 ありがとうございました。
寺脇 おい!終わってないから!(爆笑)喋らせなさいよ(笑)。地球ゴージャスも結成して24年経ちまして、それだけ歳をとる訳ですが、僕は遂この間56才になりました。いつの間にかカンパニーの中で最年長です。でも良い数字なんですよ。56才ということは「ゴロー」ですから。(岸谷五朗と二人で)「Wゴローイヤー」ここ使いどころですよ!(爆笑)
岸谷 全然使えないから!
寺脇 いや、ここは使える!明日の新聞の見出しは「Wゴローイヤー」(爆笑)。今回も、僕らも、皆さんも、様々な年代の方々が元気になるような、そして今の地球を一緒に考えて行こうということも含めて、素晴らしいエンターテインメントに仕上がるよう、歌、ダンス、アクション、芝居、そして今回はミステリーになっていますからね。極上のエンターテインメントになるよう今、一同頑張っております。是非皆様のお力をお貸しください。よろしくお願い致します。

続いて、公開稽古の準備に入る間にも「Wゴローイヤー」と寺脇が言い続けて和やかな笑いを誘う中、4つの場面が公開された。

【公開稽古・1】
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まず始めに披露されたのは、西川貴教を中心としたオープニングナンバー「Dynamic Dynamite Extreme」。ダンサーたちを従えて、西川がフルパワーで歌いまくる、迫力満点のナンバーだ。常にステージに立つと、大柄な人ではないことが信じられないほど、大きな存在感を放つ西川の魅力が早くも炸裂。本番の舞台でのヒートアップが予見される導入に心躍る。


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【公開稽古・2】
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次に、柚希礼音演じるジュンの過去の出来事が描かれるナンバー「Jun's past2」が柚希と水田航生により演じられる。ジュンは意識不明になった大切な人を見守る日々の中で、共に励ましあっていた男性(水田)と、互いに惹かれ合ってしまった。だが、大切な人の意識が戻った時二人は…?という、次はどうなる?という余韻が強く残る絶妙な場面公開。柚希が切ない心情を表出して、女優として確かな地歩を固めている様がはっきりと観て取れ、水田の爽やかな二枚目ぶりも際立った。

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公開稽古・3】
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ガラリと趣が変わって、次の場面は新田真剣佑演じるアトラスが、過去に特殊工作員だった時代を描いたナンバー「特殊工作員アトラス」。素で話す時にはかなりシャイな一面を覗かせる新田の、優れた身体能力と演技力が発揮される、アクションが満載だ。この場面は2幕の場面の為、遂先ほど甘い二枚目だった水田が厳しい上官を演じるのが新鮮。植原卓也のキリリとした身のこなしにもキレがある。

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【公開稽古・4】
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最後はメインキャストが全員登場しての「Jun's Dream」無人島に流れ着いた面々が夢を語り合う中で、ジュンは幼い頃からエンターテイナーになりたかったと語り、岸谷とのダンス、そしてメインキャストが全員登場してのラインダンスも含めた、華やかな歌とダンスが展開される。ある意味で、最も地球ゴージャスらしいナンバーで、本番の舞台の華やかさに想像が膨らみ、この日は宮澤佐江の出演だったが、Wキャストの花澤香菜の出演にも興趣がわく。

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こうして迫力の場面公開は終了。無人島に流れ着いた人々の運命が、地球ゴージャス得意のエンターテインメント作品として、どう表出されるのか、本番の舞台に期待が高まる時間となっていた。

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〈公演情報〉
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ダイワハウスSpecial 地球ゴージャスプロデュース公演Vol.15
『ZEROTOPIA』
作・演出◇岸谷五朗
出演◇柚希礼音、西川貴教
新田真剣佑、宮澤佐江・花澤香菜(Wキャスト)
藤林美沙、原田 薫、大村俊介(SHUN)
水田航生、植原卓也
岸谷五朗・寺脇康文 他
●4/9〜5/22◎東京・TBS赤坂ACTシアター
〈料金〉S席 12,000円 A席 9,500円 B席8,500円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉チケットスペース 03-3234-9999
●5/29〜6/2◎刈谷市総合文化センター
〈料金〉S席 12,000円 A席 9,500円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
●6/9〜10◎新潟テルサ
〈料金〉SS席 12,000円 S席 9,500円 A席8,500円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉キョードー北陸チケットセンター 052-245-5100
●6/22〜24◎福岡サンパレス
〈料金〉S席 12,000円 A席  10,000円 B席8,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉キョードー西日本 092-714-0159
●6/30〜7/1◎広島文化学園HBGホール
〈料金〉S席 12,000円 A席  10,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉キョードー西日本 092-714-0159
●7/6〜7/15◎大阪・フェスティバルホール
〈料金〉S席 12,000円 A席  10,000円 B席8,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉キョードーインフォメーション 0570-200-888
〈公式サイト〉 https://www.chikyu-gorgeous.jp/vol_15/


 
【取材・文・撮影/橘涼香】

帝劇『1789』


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