えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。


ゲストに大和悠河『SWAN2017』

イベントレポート

龍 真咲デビューアルバム「L.O.C.T 2017」発売イベントレポート

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元・宝塚“男役トップスター”を昨年9月に惜しまれつつも退団した、龍 真咲が音楽の世界へと転身した。
先月8月23日にアルバム「L.O.T.C 2017」で鮮烈なデビューを飾り、間髪入れずに渋谷・オーチャードホールでの初コンサートを、26日、27日、計3回行い、6000人の動員を果たした。
そして9月10日は、龍 真咲の慣れ親しんだ関西、大阪でアルバム発売記念イベントが開催された(観覧無料)。
 
ここ阪急西宮ガーデンズは、西日本では最大級のショッピングセンターで休日ともなれば大勢の客でにぎわう。そんな中、木の葉のステージには、始まる前から龍 真咲目当てのファンが整理券をもとめ長蛇の列を作っていた。
宝塚を退団したスターたちにとって、歌を歌うことはそれほど難しいことではないと思われがちであるが、龍 真咲は男役であったため歌い方も一種独特なものだった。しかし今、龍 真咲は“J-POP”に飛び込んだのだ。勿論男役でもなければ舞台でもない、シンガーとしての龍 真咲である。“女性J-POPシンガー龍 真咲”なのである。
退団後、ボイストレーニングを重ね、宝塚特有の歌い方からポップスシンガーとしての発声を短期間に習得し、レコーディングに臨み、ここまでたどりついたのだ。が、人前で歌うのはこれが4回目、しかもホームグランドと言ってもいい関西では初めてなのである。

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午後4時、多くのファンの前に、“LANDING on the CITY”で龍 真咲が登場した、と同時に「うわぁー!」と感嘆にも似た歓声とともに拍手が沸きあがった。
1曲目の “Silly game”を歌唱、アルバムのリード曲でもあるので会場は盛り上がり、改めて「皆さんこんにちは。暑いですね〜。今日は、ここ私が宝塚時代18年間過ごした地元に帰ってこれて本当にうれしいです!」と話し、ファンとの距離を引き寄せた。そして3曲目“Miss you always”を歌い、最後の“ヒーロー”では「皆さん、一緒に手を振ってくれませんか?」と簡単な手振りを観客に教え、会場をひとつにして終えた。ライブ後、記念撮影を集まった観客を背に撮影し、ステージは終了した。

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龍 真咲も初めてだが、関西で見るファンもシンガーとしての龍 真咲を初めて見る人も多い。1曲1曲大きな歓声と拍手が巻き起こり、会場は大盛り上がり、フリーステージなので龍 真咲を知らない偶然に居合わせた人々も何事かと立ち止まり会場は1000人にも膨れ上がり熱気にあふれていた

ライブ後は当日CD購入者への特典として“龍 真咲の生写真渡し会”が行われた。購入者1人1人に龍 真咲は向き合い写真を直接手渡し、イベントは終了した。
初めてのイベントに対し、「これからもしっかりとアピールしていろんなことにチャレンジして頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いいたします」と語った龍 真咲。今後の活動に注目していきたい。

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【商品内容】
「L.O.T.C 2017 (える おー てぃー しー 2107)」
VICL-64921 / \2,037+税 (発売中)

【収録内容】
M1「LANDING on the CITY」 作曲:巴川貴裕・松井喬樹/編曲:Integral Clover
M2「Silly game」 作詞:濱名 琴/作曲:orange spotting/編曲:南田健吾
M3「Get by me」 作詞:濱名 琴/作曲:岡本武士/編曲:南田健吾
M4「Merrily Mode」 作詞:濱名 琴/作曲:石松領平/編曲:Integral Clover
M5「Miss you always」 作詞:濱名 琴/作曲:田中隼人/編曲:山佳祐
M6「Long Island Icetea」 作詞:濱名 琴/作曲:岡本武士/編曲:山佳祐
M7「ヒーロー」 作詞:濱名 琴/作曲:長沼 良/編曲:小山 寿

ビクターエンタテインメント龍 真咲 HP http://www.jvcmusic.co.jp/ryumasaki/

【配信情報】
配信情報:iTunes Store、レコチョク他、各配信サイト、また LINE MUSIC、Apple Music、AWAなど主要定額制音楽ストリーミングサービスでも絶賛配信中

【コンサート情報】
金峯山寺ご奉納 龍 真咲『世界遺産コンサート』
●9月16日 18:00 開演
会場@吉野山「金峯山寺」蔵王堂前 特設ステージ
〈お問い合わせ〉オフィシャルサイトhttp://www.ryumasaki-scp.com/



【資料提供/スペースクラフト】



『SWAN 2017』


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万感の想いを胸に、早霧せいな宝塚に別れ!ラストデーレポート

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2017年7月23日、宝塚歌劇団雪組トップスター早霧せいなが、相手役の咲妃みゆ、鳳翔大、香綾しずる、桃花ひな、星乃あんり、蒼井美樹の同時退団者と共に宝塚に別れを告げた。

2001年『ベルサイユのばら2001─フェルゼンとマリー・アントワネット編』で初舞台を踏んだ早霧は、新人公演主演を果たした『NEVER SAY GOODBYE』『維新回天・龍馬伝!』、バウ・ワークショップ初主演の『殉情』等をはじめとした数々の作品を経験した宙組時代を経て、09年雪組に組替え。『ニジンスキー』では、天才バレエダンサーヴァーツラフ・ニジンスキー、『双曲線上のカルテ』では不治の病を背負った医師フェルナンド=デ・ロッシを、早霧ならではのクールビューティな男役ぶりで活写した、優れた主演作を残しながら、音月桂、壮一帆と二代のトップスターを二番手男役の立場で支え、14年満を持して雪組トップスターに就任。相手役となった咲妃みゆとの、まるで絵に描いたような美しいコンビぶりと、熱血漢な男気にあふれたパッショネイトな個性で、雪組を牽引してきた。
特に『伯爵令嬢』『ルパン三世』『るろうに剣心』『ローマの休日』と、不動の人気を誇る劇画、アニメ、また世界的名画の世界を宝塚ミュージカルとして上演した数々の作品で、原作ファンにも宝塚ファンにも好評を博す見事な舞台を披露して、宝塚の枠を広げる大きな功績を残してきた。中でも相手役の咲妃みゆとの、互いが互いをリスペクトし、常に高めあいながら同じところを見つめ、手に手を取って走り続けるコンビとしての美しさと、巧まずして現れる厚い信頼感は、二人が共にいてくれるだけで舞台に幸福感を立ち昇らせ、「平成のゴールデンコンビ」と称えられるものとなっていった。
一方、歌唱力抜群の二番手男役スター望海風斗を含めた三人の関係もまた、「宝塚が誇るトリデンテ」とも呼ばれ『星逢一夜』『私立探偵ケイレブ・ハント』など、宝塚オリジナル作品、『Greatest HITS!』『La Esmeralda』などのショー作品も絶好調。退団作品となった『幕末太陽傳』『Dramatict“S”』まで、早霧時代のすべての本公演チケットが東西でソールドアウトするという、宝塚103年の歴史始まって以来の快挙を成し遂げるに至る、雪組の新たな伝説を作り上げた。

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そんな早霧の男役最後の日を飾るサヨナラショーは、大階段に真紅の衣装の早霧が現れるところから開幕。赤の衣装がストレートに想起させる『ルパン三世』から「ルパン三世のテーマ」を洒脱に歌う。早霧のスレンダーな体躯が、アニメのルパンの細身と見事に合致したトップ披露公演が目に浮かび、話題になったルパンステップをこの日も軽やかに決めてくれた。そこから、同作品の「My Dear Queen's Diamond」を皮切りに『星影の人』の「生きるときめき」、『星逢一夜』の同名曲、『哀しみのコルドバ』の「コルドバの光と影」、『るろうに剣心』の「不殺の誓い」「微笑みを交わして」と、雪組トップスターとして演じた様々な作品と役柄のナンバーがメドレーで歌われていく。曲調が変わるごとに、後ろを向いて振り返った早霧が、一瞬にして沖田総司から天野晴興に、更にエリオ・サルバドールにと、表情から纏う雰囲気までを変えていく様に圧倒される。
 
メドレーの最後は咲妃との名コンビのはじまりでもあった『伯爵令嬢』の「ジュ・テーム、愛さずにはいられない」。ストレートロングの黒髪の早霧演じるアランが、咲妃演じる金髪のコリンヌに所謂「壁ドン」をした瞬間の、宝塚ならではの胸キュン感が蘇るようだった。そのまま早霧と入れ替わって上手花道に、そのコリンヌを演じる咲妃が登場。懐かしい台詞も交えながら「翼、広げて」が、可憐なソロで歌われる。この展開の流れも絶妙で、まるで砂糖菓子のように愛らしい一対の出発点が見事に蘇らせていた。

続いて、大階段に早霧を中心とした白に雪組カラーの緑をぼかした衣装の男役たちが登場し『La Esmeralda』から「Mambo No5」が印象的な掛け声と共にダイナミックに踊られる。早霧のクール・ビューティな外見の中にある、誰よりもパッショネイトな熱い魂が、この男役たちとのナンバーにさく裂するようだ。そこから曲調が滑らかに流れ、早霧と咲妃による『Greatest HITS!』の名場面中の名場面「Over the Rainbow」に乗せたデュエットダンスが繰り広げられる。すべての戦いを終わらせる術はただ愛のみである、と訴えたこのデュエットダンスは、数多ある早霧と咲妃による忘れ難い名シーンの中でも、最高のものと言っても過言ではない愛と幸福感にあふれたものだっただけに、ここでの再現は別れを惜しむ観客への、二人からの何よりのプレゼントにも感じられた。改めて観ても、涙なくしては見られない美しいシーンだった。

デュエットダンスの余韻が残る中、望海風斗を中心に、この公演で退団する鳳翔大、香綾しずる、桃花ひな、星乃あんり、蒼井美樹が『La Esmeralda』から「愛のエスメラルダ」を賑やかに歌う。いつでもどんなタイミングでも、退団する生徒を見送る時に、惜別の想いがわかないことなどないが、ここにいる5名は雪組の中で特に大きな光を放ってきた個性的な面々だけに、明るい曲の調べの中に尚、寂しさが募った。
そんな曲が終わると、鮮やかなコバルトブルーの衣装に身を包んだ早霧と咲妃が登場。『ルパン三世』の「自由(リベルテ)」『私立探偵 ケイレブ・ハント』の「シティラプソディ・デュエット」『ローマの休日』の「本当の二人、本当の物語」がメドレーで歌い継がれていく。トップコンビが同時退団するサヨナラショーは、これまでも数々行われてきているが、コンビのデュエット曲にここまで多くの時間が割かれたのはあまり記憶がなく、やはり早霧と咲妃が特別のコンビだったことが、愛おしい思い出と共に刻みこまれた。

ここからサヨナラショーはいよいよクライマックスに。1人残った早霧がやはり『ローマの休日』から「約束の場所」を切々と歌う。早霧の演じたジョーと咲妃の演じたアン王女の永遠の別れと、生涯消えない奇跡の出会いの思い出を描いたこの曲には、わかりすぎるほどわかっている『ローマの休日』のラストで、こんなに泣かされるとは思わなかったというほど泣かされたものだったが、このハートフルな歌詞はまさに今の早霧と彼女を愛した観客たちに通じるもの。客席を埋めた緑の星型のペンライトが放つ、美しい光の海までが涙に揺れるようだった。
そして最後は、出演者全員が居並ぶ舞台に早霧が合流して『Greatest HITS!』の同名曲が歌われる。「いつか音楽が、すべての国境も、民族の違いをも超えて人々を1つに結ぶ、そんな夢を信じている」と、本当に夢のような、だからこそ決して忘れてはいけない尊い想いをテーマとしたこのショーの主題歌は、早霧率いる雪組がつないだ絆を体現する素晴らしい楽曲で、早霧が創り上げた雪組の輪が、舞台上にキラキラと輝いて写った。ここに集った、全国で中継を見つめた、更にそれぞれの務めの中で、今日この時を惜しんでいたすべての人の想いを代弁する電飾の文字「See you Again Sagiri!」に彩られ、サヨナラショーの幕は下りた。涙なくしては見られない、素晴らしい時間だった。

興奮冷めやらぬ舞台に、雪組組長梨花ますみが登場し、この日退団するメンバーの略歴や、コメントを述べ、緞帳に懐かしい映像が映し出されていく。そして再び緞帳が上がると、そこは最後のセレモニーの場。蒼井美樹を先頭に、宝塚の正装である黒紋付と緑の袴姿の退団者たちが、1人ずつ最後の大階段を下りてくる。挨拶はそれぞれに出会った人への感謝や、宝塚への愛が語られる真摯なもので、宝塚人生に悔いなしと清々しく語ってくれる姿に、こちらの寂しさがわずかに癒される想いがした。
そして、6人目に咲妃が登場。常にどこかのんびりした口調が印象に残る話し方とはまた違った1本芯の通った話ぶりで、相手役の早霧への感謝も込めた挨拶をする姿に、宝塚トップ娘役としての咲妃の集大成を感じさせた。
いよいよ、最後の時間となり、雪組生全員からの「ちぎさん!」という呼びかけに、「はい!」と答えて現れた早霧も、やはり同じ紋付袴姿。このセレモニーでは男役トップスターは黒燕尾服などを選択するケースも多いが、日本物を数多く手掛けてきた早霧の袴姿は実に清新で、早霧せいなという男役トップスターが最後に大階段を下りるのに、やはり最も相応しい装いに感じられた。惜別の言葉を述べる早霧の表情には万感こもるものがあり、彼女が創った雪組の時代の残像が煌めいていて、名残りを惜しむ観客からの、鳴りやまぬ拍手に応えるカーテンコールが長く続いた。

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その後、退団記者会見に臨んだ早霧は「宝塚の舞台を無事に終えて卒業することが出来ました。本当にありがとうございました。お忙しい中お集まり頂き光栄です。よろしくお願い致します」と挨拶。記者の質問に応えて、宝塚の男役としての最後の日の、想いを語った。

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その中で、「動員記録を打ち立てた要因は?」との問いに、「宝塚には5つの組があり、そこに70人〜80人の生徒がいる。その1人1人が輝けば輝くほど、宝塚を観たいと思ってくださるお客様が増える。だから全員が輝くことを常に考えてきたので、そのあたりではないか」と、決して新記録樹立が自分だけの功績ではなく、組子あってのものだと語り、また相手役の咲妃についての問いには「どんな時にも傍にいてくれた。彼女なくして今の自分はない」と言い切るなど、常に周りへの感謝を忘れない受け答えに、男役スターとしてだけでなく、早霧の人間性の素晴らしさが現れて深い感銘を与えた。 

特に、サヨナラショーの構成について「雪組の主演男役として立たせて頂いた作品からという思いと、私のサヨナラショーであるのと同時に、一緒にトップコンビとなって、共に卒業する咲妃と、共に創るサヨナラショーでもあると思ったので、二人のデュエット曲などに於いては彼女の希望も多いに入っています」と語る姿に、サヨナラショーの構成の真意を見る思いがして、改めて、男役としての大きさと男気を感じさせていた。

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それでも「男役最後の日に、ウルっとしたことがありましたか?」との問いに「毎日続けてきた何気ない挨拶も今日が最後なのかと思うと…」と言葉にした刹那、その情景が蘇ったのか涙を浮かべるシーンも。早霧が如何に深く、濃く、宝塚の男役を愛してきたかが、会場全体に伝わる記者会見となっていた。

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この日、近隣施設等の工事の為に、通行が制限されていた東京宝塚劇場前も、無事サヨナラパレードが行える場所が確保され、蒸し暑い7月の、更に小雨もパラつく時間もあった劇場前には、約8.000人の別れを惜しむ人々が集い、その熱気で更にあたりはむせ返るよう。その中を、1人、また1人と退団者たちが多くの拍手に迎えられ、劇場前を歩み去っていく。愛らしいピンクを基調とした花を持った咲妃が、その花に負けないとびっきりの愛らしい笑顔で場を後にすると、劇場前の空気が最高潮になる中早霧が登場。ファン1人1人の声と瞳を受け留めるようにゆっくりと歩み、多くの記者の求めに応じて笑顔を見せたのちに、早霧の雪組のトレードマークとなった「絆!絆!」の声に送られ、早霧せいなは「私の全てでした」と語った宝塚から、飛び立っていった。想いと想いがあふれる惜別の1日が終わりを告げた。

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そんな深い思い出の中に浸る暇もなく、新雪組トップコンビ望海風斗と真彩希帆を中心とした新たな雪組が始動し、この日宝塚を去っていった咲妃みゆ、鳳翔大、香綾しずるの、新しいステージの情報も早くも聞こえてきている。宝塚はこうして、100年を超える歴史を紡いできたのだ。きっと、今後について問われて「それは軍の機密事項です」と茶目っ気たっぷりに語って名言を避けた早霧の次の歩みも、遠からず発表されるであろうと期待している(と同時に、ゆっくりする時間も持って、たくさん美味しいものを食べて欲しいとも願ってやまない)。決してこの1日が別れだけの日ではなく、新しい出会いの日なのだとも信じている。けれどもそれとは全く別次元で、早霧せいなと咲妃みゆという「平成のゴールデンコンビ」が宝塚に残した数々の美しい軌跡を忘れることはないだろう。100年の歴史に燦然と刻まれた、愛すべきコンビに改めて大きな拍手を贈りたい。
 
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尚、早霧せいな退団記者会見の詳報は、9月9日発売の「えんぶ」10月号に掲載致します!どうぞお楽しみに!

※舞台写真は後日、追加掲載します。
  
蒼井美樹サヨナラパレード
蒼井美樹(撮影:住川絵理)
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星乃あんり
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桃花ひな
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香綾しずる
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鳳翔大
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咲妃みゆ
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早霧せいな


【取材・文・撮影/橘涼香 舞台写真提供/宝塚歌劇団】



妃海風コンサート2017






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フランス革命記念日にシャンソンとミュージカル曲などを華やかに歌い上げる!『龍 真咲 シャンソン★LIVE」レポート

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銀座ヤマハホールにて、6〜8月に開催されている『L' ge d'Or de la Chanson 〜シャンソンの黄金時代2017〜』に、7月14日、龍真咲が出演した。

7月14日といえば、フランス革命記念日。パリでは航空ショーやシャンゼリゼ通りでの豪華な軍隊パレード、そして夜にはエッフェル塔を大々的な花火が上がるほど、フランス人にとってはなくてはならないお祝いの日。そんな記念すべきこの日に、龍真咲の出演と聞けば、宝塚時代にフランス革命を扱った出演作『1789』や『ベルサイユのばら』を思い出さずにはいられない。革命に燃え、革命に散ったあの熱演から時を経て、男役トップスターを卒業した今、『MUSE』では、JPOPや宝塚・ミュージカルでの名曲を披露したが、今回は今まであまり龍から聞いたことのないシャンソンというジャンル。期待に胸を膨らませたファンも多かったのではないだろうか。
 
ピアノ・ベース・アコーディオン・チェロ・パーカッションでのインストルメンタル「La Mar」に続いて、「君を待つ」が始まると、黒と白のロングドレス、そして豊かなドレープのアップヘアに白い花飾りで登場した龍。MCでは「今までシャンソンは難しそうで敬遠していた」と控えめに語ったが、なかなかどうして。越路吹雪に思いを寄せて歌った「愛の賛歌」では、情感豊かな歌声と、さらに女性らしい柔らかな高音が加わり、ひとたび歌い始めれば、”シャンソン×龍”、その素晴らしいマリアージュに身も心も引き込まれる。
 
スペシャルゲストに訪れたのは、音楽プロデューサー高橋まさひと。ファンには嬉しい龍真咲の裏側を話し、トークに強い彼女が高橋の絶妙なツッコミにたじたじとさせられている、その攻防戦も新鮮で客席を沸かせた。高橋は龍の退団公演で久々に宝塚を見て「龍にしか醸し出せない情感」に瞠目したとのこと。特に宝塚100周年公演『TAKARAZUKA花詩集』にて、「黒きばら」を元とした龍の「Black Rose」を聞き、“こんな風に違う時代に伝えられ、歌の命がまた伸びた気がした”とその時の感動を語った。古き良きシャンソンを歌い継ぐこの夜にふさわしいそのエピソードに続いて、ただでさえ距離の近いヤマハホールの客席に降り「桃の花咲く丘」を、そして「黒きばら」を歌い上げた。
 
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続いては龍の代表作であり、来春の公演も期待が寄せられる『1789』から、ロナン役としても心に残る「二度と消せない」「この愛の先には」「サイ・ラ・モナムール」「肌に刻み込まれたもの」の豪華な4曲。前奏を聞くだけで宝塚時代の記憶がよみがえり血が沸き立たつ。ちょうどこの日、15時に発売発表となった「ヴェルサイユ宮殿 公式写真集」(筑摩書房)では、龍が日本でのオフィシャルサポーターを務めることにもなり、どこまでもフランスに縁があるようだ。そんなフランスのまだ行ったことのない”パリの秋”に想いを馳せて、宝塚でのデュエットダンスでも思い出深いという「枯葉」、そして映画「紅の豚」で初めて聞いて大好になったという「さくらんぼの実る頃」を披露。この「さくらんぼ〜」は、「いつか歌って見たいと熱望していたが、今までの自身のキャラクター的に、なかなかそのチャンスが無かった。でも、今日はどうしても歌いたかった、今後も大切に歌っていきたい曲の1つ」と語り、ピアノ1本でしっとりと、せつなく歌い上げた。
 
最後は「おおシャンゼリゼ」で会場も一体となり盛り上がる。今までの落ち着いた曲調からの変化はもちろんだが、龍の晴れ渡るようなさわやかな笑顔には、どうやらこちら側の心も踊りださせるパワーがあるようだ。最後の挨拶では、衣装を間山雄紀、ヘアメイクは黒田啓蔵と紹介、「いろいろな事を一人でやっていくのは難しい、今はたくさんの方に相談も出来、助けてもいただき、支えてくださることが幸せ」と、単独で活動し始めた中での感謝の意を示した。
 
冒頭のナレーションで「シャンソンは人生の歌。そして人生は一編のシャンソン」と語った龍。この若さにして、惜しげもなく今の想いを歌に込めて全身で歌い上げ、舞台でもなく、歌い込んだ曲でもなく、今日初めて龍から聞くその曲が、しかしこれまでの龍の歌の中でも最高峰と思わせてしまうその力にただただ感服である。派手なビジュアルや奇抜な発想、奇想天外な陽の印象が強い龍だったが、いったいこの人は、本当はどういう思いでこれまでの日々を重ねてきたのだろうかと、その内面にも興味が尽きない日であった。

先日発表されたCD「L.O.T.C 2017」でのメジャーデビューに続き、Bunkamuraオーチャードホールでの『龍真咲コンサート2017』、奈良・金峯山寺での『世界遺産コンサート』等々、今年の龍はさまざまなジャンルの音楽にかかわり、そして来春は東宝のミュージカル『1789』で、今度はマリー・アントワネットとして務める。このスピードで多くを吸収し、人生を積み重ね、また来年、そして5年後、10年後、龍の人生を綴ったシャンソンがどう変化し深みを増していくのか、楽しみで仕方なくなってしまった。(文/AIKO) 


〈公演情報〉
『龍 真咲コンサート』
●8月26日・27日◎渋谷オーチャードホール 
〈料金〉¥10,000(全席指定・税別) 
 
【写真提供/スペースクラフト】



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『レ・ミゼラブル』日本初演30周年記念日スペシャルカーテンコール レポート

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1987年の日本初演以来、今日まで愛され続けているミュージカル『レ・ミゼラブル』が、6月17日、日本初演30周年記念日を迎え、初代ジャン・バルジャン役鹿賀丈史をはじめ、30年の歴史を彩った面々が集結。帝国劇場での本編終演後にスペシャルカーテンコールが行われた。

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文豪ヴィクトル・ユゴーの長編小説が、サー・キャメロン・マッキントッシュプロデュースの元、アラン・ブーブリル作・脚本、クロード=ミシェル・シェーンベルク作・音楽でロンドンミュージカルとして生れ出たのは、1985年のこと。全編を歌で綴るオペラティック・ミュージカルの圧倒的な美しさ、壮大な装置、大河小説とも言える原作世界をスピーディに綴る回り舞台などが大きな評判を呼び、一世を風靡する作品となっていった。

そんなミュージカルに東宝が取り組み、世界で三番目という非常に早い時期での本邦初演が叶ったのが1987年。やはり、作品の桁外れの出来栄えは感動に次ぐ、感動を集め、日本のミュージカルの世界そのものに変革をもたらしていった。まず、各キャストをオーディションで選ぶという、当時スターシステムを取っていた東宝ミュージカルにとって、非常に大きな賭けが、「スターがつくるミュージカルではなく、スターを生み出すミュージカル」と呼ばれる『レ・ミゼラブル』の歴史を刻んでいく。

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メインとなる役柄のすべてにWキャストが組まれたのも、『レ・ミゼラブル』から生まれた形だ。Wキャストと言っても現在のそれとは異なり、初演当時は、ファースト・キャスト、セカンド・キャストという明確な区分があり、いわばファースト・キャストの休演日にセカンド・キャストが出演する方式だったが、このセカンド・キャストはオーディションで選ばれたアンサンブルキャストから選出され、ここに鈴木ほのかや安埼求がいたことからもわかるように、ここから新たなスターたちが生まれていき、やがてダブル・トリプルのキャストたちは、同等の立場で役柄に取り組むようにもなった。

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その中で、当代の当たり役を得た初代エポニーヌの島田歌穂や、ミュージカル界に鮮烈なデビューを果たしたアンジョルラスの岡幸二郎をはじめ、上演を重ねるごとに新たなスターを生み出しながら『レ・ミゼラブル』は進化し続けた。
コゼットやエポニーヌを演じた女優がファンテーヌに、マリウスやアンジョルラスを演じた男優がジャン・バルジャンやジャベールになど、年齢に合わせて役者たちが、役柄を変えながら作品に関わり続けるという、感動的な場面も多くあった。
2013年には、大がかりな装置と回り舞台を映像によるスピーディな転換に書き換えた「新演出版」が登場。更に、新らしいうねりとなって『レ・ミゼラブル』はパワーアップし続けている。

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そんな作品のプレビュー初日だった1987年6月11日から正式な公演初日である6月17日。この7日間を「日本初演30周年スペシャルウィーク」として、歴代キャストが集い、現役キャストたちと共に歌い、懐かしいトークも展開したこの期間は、まさに『レ・ミゼラブル』を愛する者たちの祭典ともなった日々だったが、その最終日を飾る6月17日、『レ・ミゼラブル』の誕生日は、分けても多くの歴代出演者が舞台に集い、総勢約150人での一大ページェントが繰り広げられた。

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まず、初代バルジャン鹿賀丈史を中心に、歴代のキャストと現在のキャストが揃っての、1幕ラストの壮大な重唱「ワン・ディ・モア」が披露されて、スペシャルカーテンコールはスタート。懐かしい顔、顔、顔が現在のキャストたちと共に力強く歌う重唱に、早くも場内のボルテージはヒートアップ。大きな歓声が送られた。

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そこから、歴代のプリンシパル、歴代のアンサンブルが1人ずつ紹介されていき、更に選抜メンバーによるトークへ。『レ・ミゼラブル』が生んだスター岡と、現在もマダム・テナルディエ役で出演を続ける森公美子の軽妙な司会によって、それぞれのエピソードがテンポよく語られる。

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中でも初代ファンテーヌの岩崎宏美が、実は音域が狭く、高い音がファルセット(裏声)になってしまう為、力強いファルセットの習得に励んだことが、今、自分の持ち歌を歌う時にも役立っているとということや、現在ミュージカル界のプリンスとしての地位を確立している山崎育三郎が、オーディションの時に課題曲だけでなく、すべての歌を歌えます!と宣言して合格した「皆さんと同じ『レ・ミゼラブル』フリークでした!」と高らかに言い切るなど、多彩なエピソードも満載。初演コゼット、のちにファンテーヌ、現在はマダム・テナルディエを演じる鈴木ほのかが「エポニーヌだけできなかった、惜しかった」と語ると「いや、まだわからないよ!」と岡が返すなど、和やかな笑いにも包まれまだまだ聞きたい!というところでトークコーナーは終了した。

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続いて、お祝いにかけつけたウェストエンド、オーストラリア・ツアー、シンガポール、ドバイの公演でファンテーヌを演じたパトリス・ティポーキによる「IDreamed a Dream」がしっとりと歌われる。身重での参加に、日本30周年の重みを更に感じる時間となった。

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更に、現在『レ・ミゼラブル』を上演中のロンドン・カンパニー、ブラジル・カンパニーからのお祝いメッセージが映像で紹介され、特にブラジル・カンパニーは「ワン・ディ・モア」のラストを、ポルトガル語から「朝が 明日が くれば」の部分を日本語で披露。行進するメンバーの後ろには、劇中翻る赤い旗の代わりに、日の丸とブラジル国旗が翻り、『レ・ミゼラブル』が世界をつなぐ絆に胸が熱くなった。

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そして、作者のブーブリルと、プロデューサーのサー・キャメロン&作曲家のシェーンベルクからのお祝いメッセージ映像に続いて、このスペシャルウィークのカーテンコールの中でも、この日6月17日だけの特大スペシャルとして、ブーブリルとシェーンベルクが実際の舞台に登場するビックサプライズが。インタビューを担当する森の目にも涙が浮かび、それぞれが、作品への思い、初演からの思い出などを語る中で、日本語歌詞をつけた故・岩谷時子、エポニーヌを長く務め、次公演でファンテーヌを務めることが決まっている中、病に倒れ帰らぬ人となった故・本田美奈子など、作品に深く関わり、今この舞台に集うことができない人の思いもすべてつながって、『レ・ミゼラブル』が続いていくという話には万感こもるものがあった。

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そして、シェーンベルク自らのピアノ演奏により、鹿賀、今井清隆、別所哲也の歴代バルジャンと、福井晶一、吉原光夫、ヤン・ジュンモとアンサンブルメンバーによる「彼を帰して」30周年バージョン、この日のための、ただ1度限りの、シェーンベルクが用意したスペシャルバージョンが披露される。シェーンベルクの美しいピアノの旋律と、6人のバルジャン、そしてコーラスが和した見事な歌唱は、愛する者の為に若者の命を救いたまえと神に祈るバルジャンの思いのまま、ここにいる人々だけでなく、すべての『レ・ミゼラブル』を愛する人たちに捧げられた祈りのように帝国劇場に響き渡った。美しく荘厳な時間だった。

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そして最後に、もう1度今度はすべての出演者、総勢約150人が舞台の花道までを埋める中「民衆の歌」スペシャルバージョンが披露される。アンジョルラスと学生たちが自由を夢見て立ち上がる劇中の歌詞から、終幕のマリウスとコゼットにすべての希望を託して、夢見た明日がくると歌われる歌詞に引き続いて歌われた高らかなコーラスは、『レ・ミゼラブル』がこれから更に40年、50年と続いていくだろう歴史を確信させる力強さに満ちていた。フランスの三色旗を模した、赤、青、銀のテープが劇場を舞う中、鳴りやまぬカーテンコールの拍手に送られてこの素晴らしい記念日の祝祭は幕を閉じた。何もかもが愛おしい、美しい時間だった。

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そんな特別な感動と熱気が残る舞台で、囲み取材が行われ、鹿賀丈史、今井清隆、別所哲也、島田歌穂、岩崎宏美、鳳蘭の歴代メンバーに、福井晶一、吉原光夫、ヤン、ジュンモの現バルジャンが揃って、『レ・ミゼラブル』30周年の思いを語った。
 
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【囲みインタビュー】

──改めて30周年を迎えたお気持ちをお願い致します。
鹿賀 あっという間の30年と言いますか、先ほども舞台でも言いましたけれども、これだけの大がかりなミュージカルを日本でやったのは、たぶん『レ・ミゼラブル』が初めてだと思うんですね。その最初に作った気持ちを、初演の時には生まれていない人もいたと思うのですが、若い人たちが受け継いでくれて、今日一緒に歌うことができて、自分たちも感動致しました。非常に良い時間でした。ありがとございます。
別所 僕は2003年から参加させて頂いたのですが、初演の鹿賀さんの舞台を観て非常に感動して、俳優になったんだからこういう舞台に出たい、こういう舞台を自分ができるように時を重ねたいと思っていて、それが現実になって。お客様と一緒に初演の皆さんが創ってくれた作品を育てていくという思いでやって参りました。そして今新たに、素晴らしい若いバルジャンたちが、それをまた引き継いでくれているし、お客様も三世代に渡ってご覧になっている方もいらっしゃるし、私も自分の娘にも是非この作品は帝国劇場で観てもらいたいと思っています。
今井 初演の演出のジョン・ケアードが「この作品はスターが創るミュージカルではなくて、スターを生み出すミュージカルだ」と言っていました。その通りこの作品からたくさんのスターが生まれて、各方面で頑張っていて30年経っても衰えない作品のパワーをすごく感じます。今日もこの中にいられて幸せでいっぱいです。
島田 この『レ・ミゼラブル』という作品は、私の人生を大きく開いてくれた作品で、生涯感謝し続ける作品なんですね。初日に両親を招いて、『レ・ミゼラブル』の舞台に立ってる私を見せることができた時に、初めて1つ親孝行ができたんだなと、初日のカーテンコールの時の感動は忘れられません。それが本当に30年後にこうして皆様に受け継がれている。40年、50年に向かって皆様に感動を届けて頂きたいなと思います。

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岩崎
 私は天皇陛下と皇后陛下と皇太子殿下(※当時は、皇太子ご夫妻と浩宮殿下)がお見えになった時に、とても温かい言葉をかけて頂き、その時美智子様から「貴女の年齢で母親役を演じるということは私にとっても誇りです」というお言葉を頂いて、涙が止まらなかった、そんなことを思い出しました。浩宮様には「岩崎さんって本当に歌が上手いですね」と言って頂きました。
 30周年でただでさえ感動しているのに、今日はお客様が感動しておられるのがひしひしと伝わってきて、客席と舞台が1つになれた、こんな舞台には滅多に出会えないので、私も出演できて幸せです。
吉原 自分は劇団四季にいたのですが、劇団に入ったきっかけとなった作品に主演しておられたのが鹿賀さんで、鹿賀さんの映像が見たくて、夜な夜な四季の映像室に入って盗み見て。
鹿賀 そうなの?
吉原 そうなんです。『ジーザス・クライスト=スーパー・スター』を観て入ったので、映像を見たり、また今井さんのお役をずっと追っていったので、今井さんの背中を見て育ちました。そして2011年に『レ・ミゼラブル』で別所さんと同じ役をご一緒にやらせて頂いて、手取り足取り教えてもらえて、そんな方々とこの1週間で一気に、例え一瞬でも同じ舞台に立てたということは、すごく光栄で僕にとって神の恵と言うか、幸せを頂いたという気持ちでいっぱいです。

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ヤン
 まず、この場に一緒に立たせて頂くことにとても感謝しております。韓国にはこのように30年続いているミュージカルはないので、とても羨ましい気持ちもあります。多くのミュージカル俳優たちはこの『レ・ミゼラブル』という舞台を観て、影響を受け、人生が変わっていきました。個人的には自分の公演で学生たちが観に来る時には、特にそういう面を気にします。なぜならその学生たちが、自分の公演を観て人生を変えることができる、そういう影響力のある作品だという気持ちがあるので、一生懸命公演しています。私がこの日本で公演している間に、この偉大な作品の意義を伝えられるように努力して、残りの公演を行っていきたいと思います。ありがとうございます。
福井 正直に申しますとこの30周年スペシャルウィークにどなたが出演されるのか、直前まで知らなかったんです。これだけ豪華な方々に集まって頂いて、このレジェンドキャストの皆様の前で演じるというのはしんどかったのですけれども、それ以上に一緒の舞台に立てて、今日はこのお三方と一緒に歌うことができて本当に幸せでした。歴史を感じますし、重みを感じますし、お客様にも本当に愛されて、皆がこの作品を愛しているんだなというのを、実感した1週間でした。またこれからこの作品を僕たちが10年、20年引き継いでいかなくてはならないんだなと思いを強く感じました。
──鹿賀さん、まさに今日が30年前の初日だったわけですが、その時のことを覚えておられますか?
鹿賀 もちろん覚えています。なんと言いますか、一生懸命稽古したせいでしょうか、それほど緊張することもなく、結構伸び伸びとやった記憶がありますね。今日の方が緊張しました(笑)。
──初演の時に、30年後にこの舞台に立つと思われましたか?
鹿賀 いえいえ、全然思っていないです。僕は2011年まで現役でジャベールをやっていたんですけれども、30周年にまたこうして呼んでもらえるとは思っていませんでしたから、今日はお客様と共に感動を分かち合えることができて本当に良かったと思います。
──『レ・ミゼラブル』の歌は久しぶりでしたか?
鹿賀 久しぶりではありましたが、現役が長かったものですから忘れることはなかったですね。ただ、今日スペシャルバージョンがありましたから、それは皆で稽古したりはしました。

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──別所さんは歌はいかがでしたか?
別所 「彼を返して」は何度も何度もこの舞台で歌わせて頂いて、お客様の前に立たせて頂いたので、蘇ることがたくさんありましたし、今日は本当にスペシャルバージョンで、シェーンベルクさんがピアノをお弾きになって、鹿賀さんが歌い始めて、それに僕たちが合わせていって、まさにこの為に作られたスペシャルなものだったので、僕にとっても思い出に残るものになりました。
──今井さんはいかがですか?
今井 緊張しました。キーを転調していつもよりも高い声を出さなければいけなくて、わりと最近になってこうなったよという譜面を渡されたものですから、慌てて練習してなんとかできました。
──女性陣はいかがですか?思い出すことは?
島田 たくさんあります。思い出がいっぱいありすぎて。
 どの曲を聞いても思い出がね。
岩崎 そうですね。
──三人共30年経ってもほとんど変わっていませんね!
 ちゃんと引力に負けてます(全員笑)

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──今、現役の後輩の皆さんにアドヴァイスなどは?
3人 (口々に)アドヴァイスなんてとんでもない!
岩崎 皆さん、本当に素晴らしくて心強いです。
─岩崎さんは実は音域が狭いとおっしゃっていましたが。
 そんなことはないでしょう。
岩崎 いえ、本当に狭いので、実はこの作品をやる度にポリープを作っていまして、2年目の時には名古屋公演を降板させて頂いたこともありました。沈黙療法ということで、その時はメスを入れずに治したのですが。あと思い出に残っているのは、一度家庭に入って、その後この世界に戻ってまたお声をかけて頂いて、「出戻りファンテーヌ」と言われたことがあったんですけれども(笑)。それからまたちょっとお休みして、今から10年前にもう一度戻って皆でまた揃った時に、初演の時の衣装を着ないといけないと言われて。私着られる訳がないじゃない、と思ったのですが、作ってくださらないということだったので(爆笑)、スポーツジムに通い、体重を落として挑みました。──着られたんですか?
岩崎 結局なんとか着ました(笑)。
──鳳さんはいかがですか?
 私はもう毎日ファンの人が減っていくので、子供を虐める役はダメだなと毎日思ってました(笑)。1人減り、10人減り、20人減り、1000人減りって感じでね(笑)。

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──鹿賀さんから現役バルジャン三人にアドヴァイスは?
鹿賀 いえとんでもないです。もう素晴らしいですよ。僕らも一生懸命やっていましたけれども、このお三方は力強くて、温かくて、持っていらっしゃる熱にすごく熱いものがあって、僕は楽屋にいたのですけれども、一緒に歌わせてもらっていました。
──また35年、40年と記念の時に鹿賀さん来てください。
鹿賀 舞台に立てるようだったら来ます(笑)。
──オーディションの思い出は何かありますか?
岩崎 私はファンティーヌではなく、エポニーヌの曲が課題曲だったので、その曲で受けたのですけれども、四次審査ぐらいだったかな、最後の最後に昔の宝塚劇場に呼ばれて、そこの地下で待たされていて、先に「オン・マイ・オウン」を歌って廊下で待っていたら、島田歌穂ちゃんが呼ばれて入って「オン・マイ・オウン」を歌うのを聞いて、「あ、この人の役だ」と思って、もう帰ろうかと思ったのですが、一応その場にいたらもう1回呼ばれて「あなたの声は母親の役ができるかもしれないから」と、その時ファンティーヌを歌わせて頂いて、そちらで選んで頂けました。そんな思い出がありますね。
──では、改めて鹿賀さんからファンの皆さんにメッセージを。
鹿賀 おかげ様でこの作品も30年目を迎えました。今日若い連中が歌い演じている姿を見て、逆に力を頂いたような気がします。お客様も本当に熱いお客様で、非常に感動して帰られました。非常に幸せな30周年でした。ありがとうございました。

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〈公演情報〉
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ミュージカル『レ・ミゼラブル』
作◇アラン・ブーブリル&クロード=ミッシェル・シェーンベルク
原作◇ヴィクトル・ユゴー 作詞◇ハーバート・クレッツマー
オリジナル・プロダクション製作◇キャメロン・マッキントッシュ
演出◇ローレンス・コナー/ジェームズ・パウエル
翻訳◇酒井洋子
訳詞◇岩谷時子
出演◇福井晶一 / ヤン・ジュンモ / 吉原光夫  川口竜也 / 岸祐二  昆夏美 / 唯月ふうか / 松原凜子  知念里奈 / 和音美桜 / 二宮愛  生田絵梨花 / 清水彩花 / 小南満佑子  海宝直人 / 内藤大希 / 田村良太  駒田一 / 橋本じゅん / KENTARO   森公美子 / 鈴木ほのか / 谷口ゆうな  上原理生 / 上山竜治 / 相葉裕樹 他
5/25〜7/17(プレビュー5/21〜24)◎帝国劇場
8月◎博多座(福岡)
9月◎フェスティバルホール(大阪)
9・10月◎中日劇場(名古屋)
〈お問い合わせ〉帝国劇場 03-3213-7221




【取材・文・撮影/橘涼香 特別カーテンコール舞台写真提供/東宝】




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龍 真咲 ディナーショー『MUSE』レポート到着!

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惜しげもないスタイルで圧倒的な歌唱力を披露。ここでしか聞けないナンバーに、ファンの期待を超えるディナーショーが開宴した!
元宝塚月組男役トップスター・龍真咲による、退団後初のディナーショー『MUSE』は、パレスホテル東京で4月25日・26日、ホテル阪急インターナショナルで5月8日・9日に、開催された。

冒頭の開演アナウンスから客席を沸かせ期待が高まる中、シルエット姿で登場した龍は、年末に演じてファンを驚かせたエリザベートの「私だけに」を歌い上げる。そして振り返った瞬間、客席にはその日一番の衝撃が走ったのではないだろうか。プラチナシルバーのベリーショートヘアに黒革のホットパンツ、ニーハイガーターベルトと、ほぼ隠れていないパーフェクトボディで登場したのだ!
つい昨年、宝塚人生を締めくくった男役トップスターとは思えない、すみれコードもぶっちぎりの露出度の高い衣装。龍本人はそのまま「愛の讃歌」ロックバージョンなど歌い上げるのだが、会場のどよめきは鳴りやまない。
脇を締める元花組娘役の愛純もえり・元月組娘役の真愛涼歌のクオリティの高い歌唱&ダンスはもちろん、外部で初共演となる男性ダンサーとして迎えられた中塚皓平との濃厚でアクロバティックなダンスで魅せた「みつばち」など、初っ端から高いボルテージのナンバーに圧倒された。

MCでは、龍本人が「真の姿」と称する可憐な女性像を意識したワンオクターブ高い甘い声。しかし見え隠れする宝塚時代からのドスの効いたトークが冴え渡り、ファンは待ってましたとばかりに、「やっぱり好き!」と呟く声がそこかしこに聞こえて大いに盛り上がる。
宝塚時代にはなかなか聞けなかった、だけど聞いてみたかった、誰しもが知っているポップスメドレーでは、ジュディ・オングやTRF、松任谷由実といった選曲。会場中央にはお立ち台、後方にはミニステージがあり、縦横無尽に歌いながら駆け回るファンサービスで、どこから見ても楽しめる構成がうれしかった。

会場全体が一気に龍に惹きつけられたところで、続くは宝塚時代の代表曲メドレー。『DRAGON NIGHT!!』の「DRAGONの旅」を歌い上げていったんはけると、続く『舞音』の「異国の雨」は会場の後ろから登場。前半とは変わり、シャンパンゴールドにストーンビジューの輝く衣装で宝塚時代を彷彿させてくれるのもうれしい。「GOLDEN JAZZ」「ブラックローズ」「Forever LOVE」「永遠」など、ポップスの雰囲気とは打って変わって情感豊かに歌い上げる龍が近づいてくると、スポットライトを浴びながら自らが光り輝いているような男役トップスター時代を思い起こさせる。

最後は龍が挑戦したいと言うミュージカルソング。『モーツァルト!』から「星から降る金」、そして『蜘蛛女のキス』を伸びやかな歌声で披露した。特にラストの『ウィキッド』の「自由を求めて」は、“自分の心に嘘をつかずに 大空高く 飛び立つ…今”という歌詞やその躍動感が龍の今と重なり、今後の活躍への期待がつのった。

アンコールでは編み上げた髪をほどきウェットヘアをかき上げながら、真っ赤な口紅に宝塚100周年運動会で輝かせたゴールドスパンコールの学ラン姿で登場し、スピード感のある「ワタリドリ」を熱唱。ただし、その美しくもかっこいい“今の龍真咲”を見て余韻に浸るファンたちを、それだけでは帰さないのが龍である。二度も終演アナウンスが流れたことで、もう終わりだろうと思い席を立ったファンたちに恒例のカーテンコールが待っていた。“家に着くまでが遠足”ならば、“もう帰ってと叱られるまでが龍のコンサート”。思わぬ“お土産”で会場を沸かせる。

締めの挨拶では「自分なりに自分らしい女性版・龍真咲を作っていきたい。今日が本当の意味の卒業」と語った龍。男役トップスター・龍真咲を追いかけたファンたちへ、“次は一人の人としての魅力に期待してほしい”という意欲的な宣言に受け取れた。これからは女性としてのセクシーでキュートな一面も開花させつつ、たまには凛とした男性的な魅力で歌い続けてほしいと強く感じた。8月には、Bunkamuraオーチャードホールにて『Ryu Masaki Concert 2017』、そして来春には帝劇『1789』への出演も発表されているだけに、今後も龍真咲からは目が離せない。


【文/馬場愛子 資料提供/スペースクラフト】



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