えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。

『HEADS UP!』

イベントレポート

龍 真咲がワールド・ミュージカル・コンサート『ソング&ダンス・オブ・ブロードウェイ』でブロードウェイキャストと夢の共演!


龍 真咲 ソング&ダンス jpeg

元宝塚歌劇団月組トップスターの龍 真咲が、10月9日、渋谷・東急シアターオーブにて行われたワールド・ミュージカル・コンサート『ソング&ダンス・オブ・ブロードウェイ』の最終日に、日本人スペシャルゲストとして登場し、本場の錚々たるキャスト陣とともに、圧巻の歌唱力を披露した。

このコンサートは、今まさにブロードウェイやウエストエンドで活躍中の旬なキャストを招き、本場ニューヨークやロンドンで行われているミュージカルの名曲を、日本に居ながらにして鑑賞できるという非常に貴重なコンサートで、今回は「東急シアターオーブ5周年記念公演」と銘打ち、新たな試みを加え、満を持して開催されたミュージカルファン熱望のオリジナル・コンサートだ。

今回の新しい試みは、演出・振付として、ブロードウェイで現在活躍中のマーク・スチュアートを招き、本場の振付を体現するダンサー達もともに来日。スピーディーでアクロバティックなコンビネーションダンスを得意とするマークの振付を、究極のボーカルとともに味わえるという贅沢なステージが実現。まさに『ソング&ダンス・オブ・ブロードウェイ』というタイトルにふさわしいコンサートとなった。

今回、メインキャストとして来日したのは4名。『レ・ミゼラブル』ジャベール役でも名高く、日本にも多くのファンを持つアール・カーペンター。2016年に、ハリウッドを代表する女優グレン・クローズが出演し話題となった『サンセット大通り』で、ブロードウェイデビューを果たしたシボーン・ディロン。『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』など日本でも有名な作品でブロードウェイの常連でもあるエリック・クーンジーは、今回が初来日。『ウィキッド』のエルファバ役はこの人が世界一との呼び声も高いウィレマイン・フェルカイックは、ディスニー映画『アナと雪の女王』のエルサ役(オランダ語版・ドイツ語版)でも世界中から注目を集めた。

龍真咲 ソング&ダンス

この奇跡の4人で贈る今回のコンサートは、2部構成となっていて、ACT1は、ニューヨークを体感して欲しいという想いがダイレクトに伝わる演出で、2017年トニー賞のミュージカル作品賞を受賞し、ベン・プラットがミュージカル主演男優賞など6冠を獲得した話題作、『ディア・エヴァン・ハンセン』の「ウェイヴィング・スルー・ア・ウィンドウ」からスタート、一気に気持ちが高まる。その後『オン・ザ・タウン』『エニシング・ゴーズ』『フォッシー』『42ndストリート』などの名曲がずらり。メインキャストが代わる代わるコミカルに楽しませる構成が続く。

ACT2は、各ボーカリストの持ち歌を存分に聴かせる構成で、ウィレマイン・フェルカイックが、日本でもファンの多い『エリザベート』から「魂の自由」を情感豊かに、また深く力強く歌い上げたのが印象的だった。その後、通訳を交えて、メインキャストの自己紹介が行われ、本日のスペシャルゲスト、「ワンダフルでビューティフルなMasaki Ryu」と紹介があり、拍手の中シルバーのドレスに身を纏った龍 真咲がゆっくりとステージに登場する。少し緊張した様子で龍が、「今まで宝塚の男役として、『ロミオとジュリエット』、『1789』、『ミー&マイガール』などの作品に主演として出演して参りましたが、今日は女の子で歌います」とゆっくり噛みしめるように話すと、通訳が英語でその言葉を伝える。すると4人のキャストからは驚きのリアクションが。「男役」で演じていたという事と、目の前にたたずんでいるどこからみても女性らしい龍の姿に、不思議そうに何度も通訳に尋ねながら確認をしている光景がファンを和ませた。

龍真咲 ソング&ダンス 

期待に満ちた1曲目は、『ウエストサイドストーリー』より「トゥナイト」。エリック・クーンジーがトニー役を務め、龍はマリアを唄う。二人が向き合いエリックのリードで手を取り合いながら歌う龍の姿は初々しく、まさにマリアのときめきを感じさせる。デュエットのハーモニーが繊細で美しく、龍の伸びの良い高音が劇場中に響き渡る。昨年末に『エリザベート スペシャル・ガラ・コンサート』で「私だけに」を熱唱し、客席を驚かせたソプラノが更に進化しているようだった。歌い終わると、何度も何度もエリックに笑顔でお礼を伝えている姿も印象に残る。

龍真咲 ソング&ダンス

そして、いよいよソロ曲に。龍が選んだ曲は、自身が6月にNYで感動し、2度も観劇に足を運んだというミュージカル『アナスタシア』より、「ジャーニー・トゥ・ザ・パスト」。ステージのセンターに立ち、正面を見つめて力強く歌う姿に、龍の歌に対する並々ならぬ想いを感じる。8月には自身のファーストアルバム「L.O.T.C 2017」をリリースし、歌手として歩み始めた勇気と挑戦とも重なり、客席からは万雷の拍手が起こる。「人生は挑戦と夢と希望のパレード」と彼女は言う。今回のこのコンサート出演は、まさに挑戦であったと思う。そしてきっとその向こうには、夢と希望が待っているに違いないと、そう確信させる熱唱であった。彼女の歌は聴くものに勇気と希望を与えてくれる。来日したメインキャストと通じる大切なものを彼女は表現し、スペシャルゲストとしてふさわしく素晴らしいステージであった。

龍真咲ソング&ダンス

そして、いよいよコンサートはクライマックスへ。
エリック・クーンジーは『ミス・サイゴン』より「神よ何故」、シボーン・ディロンは『キャバレー』より「キャバレー」、アール・カーペンターは『レ・ミゼラブル』より「スターズ」、ウィレマイン・フェルカイックは『ウィキッド』より「ディファイング・グラヴィティ」と、それぞれのキャストが最高の持ち歌を、ブロードウェイの劇場さながら、作品の1場面を見ているかのような臨場感たっぷりに惜しげもなく聴かせる。どの曲もステージと客席が一体となり、張りつめた空気が満ちる。歌い終わるとブラボーの連続、そして、拍手が鳴りやまない。
まさに渋谷がブロードウェイとなったコンサート。素晴らしい歌声を聴けた興奮と、心地よい余韻が贅沢な、夢のようなコンサートであった。(ライター:YUMA)



【写真提供/スペースクラフト 撮影/下坂敦俊】



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ハロウィンシーズンのみなとみらいに、あのおばけ一家現る!『アダムス・ファミリー』製作発表&楽曲披露イベントレポート!

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10月28日からKAAT神奈川芸術劇場ホールで開幕するブロードウェイ・ミュージカル『アダムス・ファミリー』の製作発表&楽曲披露イベントが、ハロウィンシーズン到来にわく横浜みなとみらいで華やかに開催された。

ミュージカル『アダムス・ファミリー』は、映画などでも広く親しまれているアメリカを代表する漫画家チャールズ・アダムスの一コマ漫画を基に、2010年、『ジャージー・ボーイズ』のマーシャル・ブリックマン&リック・エリスの台本、『ビッグ・フィッシュ』のアンドリュー・リッパの作詞・作曲により創作されたブロードウェイ・ミュージカル。日本では白井晃の演出により2014年青山劇場で初演。ゴシックテイストにあふれたユニークなおばけ一家を演じるキャストと、心に残る優れた楽曲が大きな喝采を集めた。

そんな作品の3年ぶりとなる再演がこの度実現。ミュージカル界の豪華新メンバーも加わって、更にオールスターキャストで白井晃が芸術監督を務めるKAAT神奈川芸術劇場の舞台にパワーアップして登場することとなり、その製作発表を兼ねた楽曲披露イベントが10月1日に催された。

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みなとみらい線のみなとみらい駅に直結するMARKS IS みなとみらい1階のグランドガレリアは、観覧スペースはもちろんのこと、吹き抜けになった2階、3階にもこのイベントを心待ちにする人、人、人でぎっとりと埋まり、熱気は最高潮。そこへ「オーバーチュア」も高らかに、ゴメスの橋本さとし、モーティシアの真琴つばさ、ウェンズデーの昆夏美、バグズリーの庄司ゆらの、フェスタ—叔父さんの今井清隆、グランマの梅沢昌代、執事・ラーチの澤魁士が舞台と全く同じ扮装で登場。ミュージカルの開幕を飾る「我らアダムス」が歌い踊られ、早くも会場は「アダムス・ファミリー」の世界一色。観覧者からは大きな拍手と歓声が沸き起こった。

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続いて、モーティシアをWキャストで演じる壮一帆、おばけ一家であるアダムス・ファミリーに対峙する人間の一家、ルーカスの村井良大、アリスの樹里咲穂、マルの戸井勝海、そして演出の白井晃も登場。全登壇者が揃ったところで、それぞれの挨拶、更に質疑応答が行われた。
 
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戸井勝海 樹里咲穂 梅沢昌代  澤魁士  真琴つばさ 橋本さとし 壮一帆 今井清隆 村井良大 白井晃
手前/庄司ゆらの 昆夏美

【登壇者挨拶】

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白井晃
 皆さん、今日はたくさんご来場いただきましてありがとうございます。演出を担当します白井晃でございます。10月の28日から11月12日まで、この「みなとみらい」の二つ先の駅「日本大通り」にあります神奈川芸術劇場で、いよいよ『アダムス・ファミリー』の幕が開きます。この作品は世界的に有名になった映画『アダムス・ファミリー』のあとに、ブロードウェイでミュージカルになったものを、2014年、3年半前に、日本版として再構築しまして上演したものです。ブロードウェイ・ミュージカルで、お話も音楽もブロードウェイと同じなのですが、演出、振付は日本のオリジナルで作りました。おこがましいのですが、もしかしたら本家本元よりも面白いんじゃないか(会場から拍手)、あ、ありがとうございます、それくらい本当に楽しい舞台になりまして、そんな作品が私が芸術監督を務めますKAATで上演されることになり、非常に楽しみに致しております。この素晴らしいキャストの皆さん、どこからどう見てもアダムス・ファミリーにしか見えない、太平洋を渡ったら少しだけお茶漬け味になったかな?(笑)という感じはありますが、まったくもって日本でやるにはこの人たちしかいないという、素晴らしいキャストの皆さんに集まっていただきました。素晴らしい歌、素晴らしいダンス、おばけの話なのですが、とても楽しくて、何回観ても楽しめる作品になっているのではないかと思います。どうぞ皆様、よろしくお願いします。ありがとうございます。
 
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橋本さとし
 皆様ありがとう〜!!(会場から大拍手)。私たちはおばけです。本当はこの時間に出てきてはいけない者なんです。太陽の光にはものすごく弱いはずなんです(笑)。ですけれどもなんでここに出てきたのか、それは皆様に観て頂きたいミュージカルがあるからなんです!(拍手)最高のミュージカルです!劇場は二つ先の駅にあるKAATです。近くには中華街もあります。そしてちょっと行けば海を見ることもできます!いいですよ、最高ですよ、『アダムス・ファミリー』を観て、海を見て、そして中華街で美味しい中華料理を食べて帰る。最高のツアーが皆様を待っていると思いますので、是非劇場でお会いしたいと思います。さっき後ろで待っている時に蚊が飛んでまして(笑)、蚊が僕の耳を刺したみたいです。血が流れていないはずなのにかゆいんです(笑)。そしておばけなのに今、めちゃくちゃ汗をかいてます(笑)。ですけれども、それぐらいの情熱をもって皆様に是非観に来て頂きたいと思っているんです!皆さん、最高のミュージカルです!是非KAATでお待ちしております!

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真琴つばさ 再演に際して演出の白井さんよりテーマを頂きました、「妖艶」。妖しい美しさをお届けしたいと思います。そして、Wキャストということでこの面白い『アダムス・ファミリー』が百万倍面白くなります。是非ともこの横浜の地で私たちアダムス・ファミリーをどうぞ皆様応援してください!よろしくお願いいたします。

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壮一帆 はじめてのモーティシア役を演じます。先輩の背中を見習って、家族を大きな愛で包みたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

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昆夏美 こんにちは、ウェンズデーです。(にこりともせず、役になりきっての話しぶりに笑いが巻き起こる)大好きな家族と過ごしていたのですが、人間の男の子を好きになりました。観に来てください(拍手と笑)。

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 村井良大 人間その1、ルーカスを演じます。ウェンズデーと結婚できるように頑張りますので、どうぞ皆様観に来てください。よろしくお願いします。

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樹里咲穂
 人間その2、アリス役の樹里咲穂です。「息子好き、亭主元気で留守がいい」(笑)よろしくお願いいたします。

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戸井勝海
 人間その3、戸井勝海です。「頑固者、妥協の文字は見つからず」(笑)よろしくお願いします。

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 澤魁士 ウーオー(うなり声のみ・司会者が通訳し「高いところから失礼します。ラーチ役の澤魁士です。よろしくお願いします」)

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庄司ゆらの パグスリーです。拷問が大好きです。お願いします(笑)。

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梅沢昌代
 初参加、最年長、百歳を超えて人生ひと花咲かせたい。グランマです。

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今井清隆
 見た目と裏腹に誰よりも心優しいフェスタ—です。誰よりもこの再演を心待ちにしておりました。新メンバーが加わって更にパワーアップした『アダムス・ファミリー』になっています。是非観に来てください!よろしくお願いします。

【質疑応答】

──大変ヒットした初演ですが、再演に際して新たに気づかれたこと、またここは変えたくないというところなどありましたら教えてください。
白井 演出的には初演で楽しませていただきましたので、その形を遵守しながらやっていきたいなと思っているんですが、新しいメンバーも加わって、アダムス家と人間であるルーカスの家族とが融合していく様が、もっと明確になっていくといいなと思っています。ナンバーも同じなのですが、更にパワーアップしておりますので、その辺が見どころではないかと思います。この作品の初演は今はなくなってしまった青山劇場だったんです。ただ、この作品を再演するにあたり、関東ではKAATだけで上演するということになりまして、KAATは舞台と客席がとても良い関係にありますので、むしろ青山劇場よりもKAATの方が最終的には良い作品になるんです。はい、絶対になるんです。本当にそうなんです!なので、そこを目指してやっていきたいと思います。

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──再演が決まられた気持ち、また初参加の皆さんは出演が決まられた時の気持ちを教えてください。
橋本 再演が決まった時、ゴメス役、僕で良かったなと思いました。よくあるんですよ、再演だけど他の人がやっているパターンって(爆笑)。あぁ橋本さとしだった、ということでひとつ役者としてはとてもホッとしました。このゴメスという役は自分にとってすごく大事な役ですし、稽古場からこのメンバーにファミリー感があって、皆さんがこの作品の為に一丸となった気持ちっていうのは、初演も再演も変わらない中で、自分がいられるのがとても嬉しいです。その良い空気感をKAAT、そして大阪、富山とそのまま皆さんに伝えていきたいなと思います。
真琴 (モーティシアになり切って)あら嬉しい(爆笑)。
 初演からやっていらした皆様の輪に入るのは、想像以上に大変だなと思っているところですけれども、とにかく人の倍稽古をして、1回1回集中して演じていきたいと思っています。参加できて嬉しいです。
 初演の思い出は本当にたくさんあって、毎日本当に楽しかったので、再演が決まった時は「やったー」と思ったのですが、新しいキャストの方々と初演よりもパワーアップしなければならないという思いで、ここにいるファミリー、そして今ここにはいないけれども「祖先」というアンサンブルの皆さんとも一丸となって、皆様にお届けします!
村井 僕は今回からの参加となります。僕らの家族は全部初参加ですので、家族一丸となってアダムス・ファミリーに立ち向かっていく力と、全員でこの作品を楽しみながら、『アダムス・ファミリー』にしかない空気感をとらえながら、劇場に持っていけたらいいなと思っています。
樹里 私はブロードウェイで初演の『アダムス・ファミリー』を偶然観ておりまして、本当に純粋に楽しんでいたのですが、中でも印象に残っていたのが「あの黄色い服を着たお母さんの役いいな」と思っていて。そんなことを漠然と思ってきたら、ふいに私の前にアリス役がやってきて、幸せなんてものではないくらい嬉しかったです。頑張りたいと思います。
戸井 今、途中まで立ち稽古をしているんですが、観ていると本当に普通の人がいないんですよ。我々人間としては、お客様目線で、舞台の上でアダムス・ファミリーに翻弄されたいなと思っています。
庄司 私も初参加させていただくのですが、参加させていただくと決まった時に、皆さん豪華な方々でこの中で本当にできるのかな?と不安だったのですが、とても楽しい現場なので、皆さんにも楽しい舞台をお届けできるように頑張っていきたいなと思います。
 ウー(司会者から「頑張りますとおっしゃっています」)。
梅沢 稽古場で皆さんの稽古を観ていると観客になって笑っています。橋本さん本当に面白いです。私も珍しい役なので、新しいジャンルが開けるように頑張りたいと思います。是非観に来てください。
今井 (ここで司会者が誤って質疑応答を打ち切ろうとして、平謝りするのに)大丈夫です!頑張ります!(明るい気遣いに大きな拍手)。

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ここから再び歌唱披露が行われ、ウェンズデーの昆夏美とルーカスの村井良大のおばけと人間の恋に横たわる障害に立ち向かう「狂ってる」がパワフルに歌い上げられる。
続いてアリスの樹里咲穂、マルの戸井勝海が歌い継ぎ、やがて4人の大迫力の歌唱へ。全員が歌えるメンバーの、力強さと楽しさが爆発するナンバーに大きな拍手が贈られた。

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更に「死ぬまで生きよう」をゴメスの橋本さとしと、モーティシア壮一帆というこのイベントで初お目見えとなるコンビが披露する。壮の佇まいは美しく微かに退廃的で、真琴つばさのブラックな戯画的造形とはまた一味違う面白さがあり、このWキャストは絶対に双方見逃せない!という気持ちが高まった。

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ここから舞台のクライマックス「愛のタンゴ」につながるところで、楽曲披露はお開きに。「ここからがすごく盛り上がるところなんです!」と訴える橋本の言葉を受けて、「是非それを楽しみに劇場にいらしてください!」との司会者の言葉を、橋本が「うまく締めますね!」と褒めたたえながら楽しい会見は終了。会見の様子を「#我らアダムス」のハッシュタグつきでSNSに投稿した観覧者に記念のキャンディーが配られるなど、今の時代ならではの盛りだくさんな内容に、公演への期待が高まる時間となっていた。

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〈公演情報〉
アダムスPR
PARCO Produce ブロードウェイミュージカル
『アダムス・ファミリー』
台本◇マーシャル・ブリックマン&リック・エリス
作詞・作曲◇アンドリュー・リッパ 
原案・原作◇チャールズ・アダムス
翻訳◇目黒条/白井晃
訳詞◇森雪之丞 
演出◇白井晃
出演◇橋本さとし 真琴つばさ/壮一帆(Wキャスト)  昆夏美 村井良大
樹里咲穂 戸井勝海 澤魁士  
庄司ゆらの 梅沢昌代  今井清隆 他 
●10/28〜11/12◎KAAT神奈川芸術劇場〈ホール〉 
〈料金〉S席12,000円 A席9,000円 U-25チケット6,000円(全席指定・税込) 
大阪、富山公演有り
〈お問い合わせ〉パルコステージ 03-3477-5858




【取材・文・撮影/橘涼香】


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龍 真咲デビューアルバム「L.O.C.T 2017」発売イベントレポート

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元・宝塚“男役トップスター”を昨年9月に惜しまれつつも退団した、龍 真咲が音楽の世界へと転身した。
先月8月23日にアルバム「L.O.T.C 2017」で鮮烈なデビューを飾り、間髪入れずに渋谷・オーチャードホールでの初コンサートを、26日、27日、計3回行い、6000人の動員を果たした。
そして9月10日は、龍 真咲の慣れ親しんだ関西、大阪でアルバム発売記念イベントが開催された(観覧無料)。
 
ここ阪急西宮ガーデンズは、西日本では最大級のショッピングセンターで休日ともなれば大勢の客でにぎわう。そんな中、木の葉のステージには、始まる前から龍 真咲目当てのファンが整理券をもとめ長蛇の列を作っていた。
宝塚を退団したスターたちにとって、歌を歌うことはそれほど難しいことではないと思われがちであるが、龍 真咲は男役であったため歌い方も一種独特なものだった。しかし今、龍 真咲は“J-POP”に飛び込んだのだ。勿論男役でもなければ舞台でもない、シンガーとしての龍 真咲である。“女性J-POPシンガー龍 真咲”なのである。
退団後、ボイストレーニングを重ね、宝塚特有の歌い方からポップスシンガーとしての発声を短期間に習得し、レコーディングに臨み、ここまでたどりついたのだ。が、人前で歌うのはこれが4回目、しかもホームグランドと言ってもいい関西では初めてなのである。

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午後4時、多くのファンの前に、“LANDING on the CITY”で龍 真咲が登場した、と同時に「うわぁー!」と感嘆にも似た歓声とともに拍手が沸きあがった。
1曲目の “Silly game”を歌唱、アルバムのリード曲でもあるので会場は盛り上がり、改めて「皆さんこんにちは。暑いですね〜。今日は、ここ私が宝塚時代18年間過ごした地元に帰ってこれて本当にうれしいです!」と話し、ファンとの距離を引き寄せた。そして3曲目“Miss you always”を歌い、最後の“ヒーロー”では「皆さん、一緒に手を振ってくれませんか?」と簡単な手振りを観客に教え、会場をひとつにして終えた。ライブ後、記念撮影を集まった観客を背に撮影し、ステージは終了した。

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龍 真咲も初めてだが、関西で見るファンもシンガーとしての龍 真咲を初めて見る人も多い。1曲1曲大きな歓声と拍手が巻き起こり、会場は大盛り上がり、フリーステージなので龍 真咲を知らない偶然に居合わせた人々も何事かと立ち止まり会場は1000人にも膨れ上がり熱気にあふれていた

ライブ後は当日CD購入者への特典として“龍 真咲の生写真渡し会”が行われた。購入者1人1人に龍 真咲は向き合い写真を直接手渡し、イベントは終了した。
初めてのイベントに対し、「これからもしっかりとアピールしていろんなことにチャレンジして頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いいたします」と語った龍 真咲。今後の活動に注目していきたい。

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【商品内容】
「L.O.T.C 2017 (える おー てぃー しー 2107)」
VICL-64921 / \2,037+税 (発売中)

【収録内容】
M1「LANDING on the CITY」 作曲:巴川貴裕・松井喬樹/編曲:Integral Clover
M2「Silly game」 作詞:濱名 琴/作曲:orange spotting/編曲:南田健吾
M3「Get by me」 作詞:濱名 琴/作曲:岡本武士/編曲:南田健吾
M4「Merrily Mode」 作詞:濱名 琴/作曲:石松領平/編曲:Integral Clover
M5「Miss you always」 作詞:濱名 琴/作曲:田中隼人/編曲:山佳祐
M6「Long Island Icetea」 作詞:濱名 琴/作曲:岡本武士/編曲:山佳祐
M7「ヒーロー」 作詞:濱名 琴/作曲:長沼 良/編曲:小山 寿

ビクターエンタテインメント龍 真咲 HP http://www.jvcmusic.co.jp/ryumasaki/

【配信情報】
配信情報:iTunes Store、レコチョク他、各配信サイト、また LINE MUSIC、Apple Music、AWAなど主要定額制音楽ストリーミングサービスでも絶賛配信中

【コンサート情報】
金峯山寺ご奉納 龍 真咲『世界遺産コンサート』
●9月16日 18:00 開演
会場@吉野山「金峯山寺」蔵王堂前 特設ステージ
〈お問い合わせ〉オフィシャルサイトhttp://www.ryumasaki-scp.com/



【資料提供/スペースクラフト】



『SWAN 2017』


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万感の想いを胸に、早霧せいな宝塚に別れ!ラストデーレポート

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2017年7月23日、宝塚歌劇団雪組トップスター早霧せいなが、相手役の咲妃みゆ、鳳翔大、香綾しずる、桃花ひな、星乃あんり、蒼井美樹の同時退団者と共に宝塚に別れを告げた。

2001年『ベルサイユのばら2001─フェルゼンとマリー・アントワネット編』で初舞台を踏んだ早霧は、新人公演主演を果たした『NEVER SAY GOODBYE』『維新回天・龍馬伝!』、バウ・ワークショップ初主演の『殉情』等をはじめとした数々の作品を経験した宙組時代を経て、09年雪組に組替え。『ニジンスキー』では、天才バレエダンサーヴァーツラフ・ニジンスキー、『双曲線上のカルテ』では不治の病を背負った医師フェルナンド=デ・ロッシを、早霧ならではのクールビューティな男役ぶりで活写した、優れた主演作を残しながら、音月桂、壮一帆と二代のトップスターを二番手男役の立場で支え、14年満を持して雪組トップスターに就任。相手役となった咲妃みゆとの、まるで絵に描いたような美しいコンビぶりと、熱血漢な男気にあふれたパッショネイトな個性で、雪組を牽引してきた。
特に『伯爵令嬢』『ルパン三世』『るろうに剣心』『ローマの休日』と、不動の人気を誇る劇画、アニメ、また世界的名画の世界を宝塚ミュージカルとして上演した数々の作品で、原作ファンにも宝塚ファンにも好評を博す見事な舞台を披露して、宝塚の枠を広げる大きな功績を残してきた。中でも相手役の咲妃みゆとの、互いが互いをリスペクトし、常に高めあいながら同じところを見つめ、手に手を取って走り続けるコンビとしての美しさと、巧まずして現れる厚い信頼感は、二人が共にいてくれるだけで舞台に幸福感を立ち昇らせ、「平成のゴールデンコンビ」と称えられるものとなっていった。
一方、歌唱力抜群の二番手男役スター望海風斗を含めた三人の関係もまた、「宝塚が誇るトリデンテ」とも呼ばれ『星逢一夜』『私立探偵ケイレブ・ハント』など、宝塚オリジナル作品、『Greatest HITS!』『La Esmeralda』などのショー作品も絶好調。退団作品となった『幕末太陽傳』『Dramatict“S”』まで、早霧時代のすべての本公演チケットが東西でソールドアウトするという、宝塚103年の歴史始まって以来の快挙を成し遂げるに至る、雪組の新たな伝説を作り上げた。

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そんな早霧の男役最後の日を飾るサヨナラショーは、大階段に真紅の衣装の早霧が現れるところから開幕。赤の衣装がストレートに想起させる『ルパン三世』から「ルパン三世のテーマ」を洒脱に歌う。早霧のスレンダーな体躯が、アニメのルパンの細身と見事に合致したトップ披露公演が目に浮かび、話題になったルパンステップをこの日も軽やかに決めてくれた。そこから、同作品の「My Dear Queen's Diamond」を皮切りに『星影の人』の「生きるときめき」、『星逢一夜』の同名曲、『哀しみのコルドバ』の「コルドバの光と影」、『るろうに剣心』の「不殺の誓い」「微笑みを交わして」と、雪組トップスターとして演じた様々な作品と役柄のナンバーがメドレーで歌われていく。曲調が変わるごとに、後ろを向いて振り返った早霧が、一瞬にして沖田総司から天野晴興に、更にエリオ・サルバドールにと、表情から纏う雰囲気までを変えていく様に圧倒される。
 
メドレーの最後は咲妃との名コンビのはじまりでもあった『伯爵令嬢』の「ジュ・テーム、愛さずにはいられない」。ストレートロングの黒髪の早霧演じるアランが、咲妃演じる金髪のコリンヌに所謂「壁ドン」をした瞬間の、宝塚ならではの胸キュン感が蘇るようだった。そのまま早霧と入れ替わって上手花道に、そのコリンヌを演じる咲妃が登場。懐かしい台詞も交えながら「翼、広げて」が、可憐なソロで歌われる。この展開の流れも絶妙で、まるで砂糖菓子のように愛らしい一対の出発点が見事に蘇らせていた。

続いて、大階段に早霧を中心とした白に雪組カラーの緑をぼかした衣装の男役たちが登場し『La Esmeralda』から「Mambo No5」が印象的な掛け声と共にダイナミックに踊られる。早霧のクール・ビューティな外見の中にある、誰よりもパッショネイトな熱い魂が、この男役たちとのナンバーにさく裂するようだ。そこから曲調が滑らかに流れ、早霧と咲妃による『Greatest HITS!』の名場面中の名場面「Over the Rainbow」に乗せたデュエットダンスが繰り広げられる。すべての戦いを終わらせる術はただ愛のみである、と訴えたこのデュエットダンスは、数多ある早霧と咲妃による忘れ難い名シーンの中でも、最高のものと言っても過言ではない愛と幸福感にあふれたものだっただけに、ここでの再現は別れを惜しむ観客への、二人からの何よりのプレゼントにも感じられた。改めて観ても、涙なくしては見られない美しいシーンだった。

デュエットダンスの余韻が残る中、望海風斗を中心に、この公演で退団する鳳翔大、香綾しずる、桃花ひな、星乃あんり、蒼井美樹が『La Esmeralda』から「愛のエスメラルダ」を賑やかに歌う。いつでもどんなタイミングでも、退団する生徒を見送る時に、惜別の想いがわかないことなどないが、ここにいる5名は雪組の中で特に大きな光を放ってきた個性的な面々だけに、明るい曲の調べの中に尚、寂しさが募った。
そんな曲が終わると、鮮やかなコバルトブルーの衣装に身を包んだ早霧と咲妃が登場。『ルパン三世』の「自由(リベルテ)」『私立探偵 ケイレブ・ハント』の「シティラプソディ・デュエット」『ローマの休日』の「本当の二人、本当の物語」がメドレーで歌い継がれていく。トップコンビが同時退団するサヨナラショーは、これまでも数々行われてきているが、コンビのデュエット曲にここまで多くの時間が割かれたのはあまり記憶がなく、やはり早霧と咲妃が特別のコンビだったことが、愛おしい思い出と共に刻みこまれた。

ここからサヨナラショーはいよいよクライマックスに。1人残った早霧がやはり『ローマの休日』から「約束の場所」を切々と歌う。早霧の演じたジョーと咲妃の演じたアン王女の永遠の別れと、生涯消えない奇跡の出会いの思い出を描いたこの曲には、わかりすぎるほどわかっている『ローマの休日』のラストで、こんなに泣かされるとは思わなかったというほど泣かされたものだったが、このハートフルな歌詞はまさに今の早霧と彼女を愛した観客たちに通じるもの。客席を埋めた緑の星型のペンライトが放つ、美しい光の海までが涙に揺れるようだった。
そして最後は、出演者全員が居並ぶ舞台に早霧が合流して『Greatest HITS!』の同名曲が歌われる。「いつか音楽が、すべての国境も、民族の違いをも超えて人々を1つに結ぶ、そんな夢を信じている」と、本当に夢のような、だからこそ決して忘れてはいけない尊い想いをテーマとしたこのショーの主題歌は、早霧率いる雪組がつないだ絆を体現する素晴らしい楽曲で、早霧が創り上げた雪組の輪が、舞台上にキラキラと輝いて写った。ここに集った、全国で中継を見つめた、更にそれぞれの務めの中で、今日この時を惜しんでいたすべての人の想いを代弁する電飾の文字「See you Again Sagiri!」に彩られ、サヨナラショーの幕は下りた。涙なくしては見られない、素晴らしい時間だった。

興奮冷めやらぬ舞台に、雪組組長梨花ますみが登場し、この日退団するメンバーの略歴や、コメントを述べ、緞帳に懐かしい映像が映し出されていく。そして再び緞帳が上がると、そこは最後のセレモニーの場。蒼井美樹を先頭に、宝塚の正装である黒紋付と緑の袴姿の退団者たちが、1人ずつ最後の大階段を下りてくる。挨拶はそれぞれに出会った人への感謝や、宝塚への愛が語られる真摯なもので、宝塚人生に悔いなしと清々しく語ってくれる姿に、こちらの寂しさがわずかに癒される想いがした。
そして、6人目に咲妃が登場。常にどこかのんびりした口調が印象に残る話し方とはまた違った1本芯の通った話ぶりで、相手役の早霧への感謝も込めた挨拶をする姿に、宝塚トップ娘役としての咲妃の集大成を感じさせた。
いよいよ、最後の時間となり、雪組生全員からの「ちぎさん!」という呼びかけに、「はい!」と答えて現れた早霧も、やはり同じ紋付袴姿。このセレモニーでは男役トップスターは黒燕尾服などを選択するケースも多いが、日本物を数多く手掛けてきた早霧の袴姿は実に清新で、早霧せいなという男役トップスターが最後に大階段を下りるのに、やはり最も相応しい装いに感じられた。惜別の言葉を述べる早霧の表情には万感こもるものがあり、彼女が創った雪組の時代の残像が煌めいていて、名残りを惜しむ観客からの、鳴りやまぬ拍手に応えるカーテンコールが長く続いた。

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その後、退団記者会見に臨んだ早霧は「宝塚の舞台を無事に終えて卒業することが出来ました。本当にありがとうございました。お忙しい中お集まり頂き光栄です。よろしくお願い致します」と挨拶。記者の質問に応えて、宝塚の男役としての最後の日の、想いを語った。

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その中で、「動員記録を打ち立てた要因は?」との問いに、「宝塚には5つの組があり、そこに70人〜80人の生徒がいる。その1人1人が輝けば輝くほど、宝塚を観たいと思ってくださるお客様が増える。だから全員が輝くことを常に考えてきたので、そのあたりではないか」と、決して新記録樹立が自分だけの功績ではなく、組子あってのものだと語り、また相手役の咲妃についての問いには「どんな時にも傍にいてくれた。彼女なくして今の自分はない」と言い切るなど、常に周りへの感謝を忘れない受け答えに、男役スターとしてだけでなく、早霧の人間性の素晴らしさが現れて深い感銘を与えた。 

特に、サヨナラショーの構成について「雪組の主演男役として立たせて頂いた作品からという思いと、私のサヨナラショーであるのと同時に、一緒にトップコンビとなって、共に卒業する咲妃と、共に創るサヨナラショーでもあると思ったので、二人のデュエット曲などに於いては彼女の希望も多いに入っています」と語る姿に、サヨナラショーの構成の真意を見る思いがして、改めて、男役としての大きさと男気を感じさせていた。

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それでも「男役最後の日に、ウルっとしたことがありましたか?」との問いに「毎日続けてきた何気ない挨拶も今日が最後なのかと思うと…」と言葉にした刹那、その情景が蘇ったのか涙を浮かべるシーンも。早霧が如何に深く、濃く、宝塚の男役を愛してきたかが、会場全体に伝わる記者会見となっていた。

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この日、近隣施設等の工事の為に、通行が制限されていた東京宝塚劇場前も、無事サヨナラパレードが行える場所が確保され、蒸し暑い7月の、更に小雨もパラつく時間もあった劇場前には、約8.000人の別れを惜しむ人々が集い、その熱気で更にあたりはむせ返るよう。その中を、1人、また1人と退団者たちが多くの拍手に迎えられ、劇場前を歩み去っていく。愛らしいピンクを基調とした花を持った咲妃が、その花に負けないとびっきりの愛らしい笑顔で場を後にすると、劇場前の空気が最高潮になる中早霧が登場。ファン1人1人の声と瞳を受け留めるようにゆっくりと歩み、多くの記者の求めに応じて笑顔を見せたのちに、早霧の雪組のトレードマークとなった「絆!絆!」の声に送られ、早霧せいなは「私の全てでした」と語った宝塚から、飛び立っていった。想いと想いがあふれる惜別の1日が終わりを告げた。

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そんな深い思い出の中に浸る暇もなく、新雪組トップコンビ望海風斗と真彩希帆を中心とした新たな雪組が始動し、この日宝塚を去っていった咲妃みゆ、鳳翔大、香綾しずるの、新しいステージの情報も早くも聞こえてきている。宝塚はこうして、100年を超える歴史を紡いできたのだ。きっと、今後について問われて「それは軍の機密事項です」と茶目っ気たっぷりに語って名言を避けた早霧の次の歩みも、遠からず発表されるであろうと期待している(と同時に、ゆっくりする時間も持って、たくさん美味しいものを食べて欲しいとも願ってやまない)。決してこの1日が別れだけの日ではなく、新しい出会いの日なのだとも信じている。けれどもそれとは全く別次元で、早霧せいなと咲妃みゆという「平成のゴールデンコンビ」が宝塚に残した数々の美しい軌跡を忘れることはないだろう。100年の歴史に燦然と刻まれた、愛すべきコンビに改めて大きな拍手を贈りたい。
 
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尚、早霧せいな退団記者会見の詳報は、9月9日発売の「えんぶ」10月号に掲載致します!どうぞお楽しみに!

※舞台写真は後日、追加掲載します。
  
蒼井美樹サヨナラパレード
蒼井美樹(撮影:住川絵理)
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星乃あんり
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桃花ひな
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香綾しずる
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鳳翔大
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咲妃みゆ
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早霧せいな


【取材・文・撮影/橘涼香 舞台写真提供/宝塚歌劇団】



妃海風コンサート2017






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フランス革命記念日にシャンソンとミュージカル曲などを華やかに歌い上げる!『龍 真咲 シャンソン★LIVE」レポート

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銀座ヤマハホールにて、6〜8月に開催されている『L' ge d'Or de la Chanson 〜シャンソンの黄金時代2017〜』に、7月14日、龍真咲が出演した。

7月14日といえば、フランス革命記念日。パリでは航空ショーやシャンゼリゼ通りでの豪華な軍隊パレード、そして夜にはエッフェル塔を大々的な花火が上がるほど、フランス人にとってはなくてはならないお祝いの日。そんな記念すべきこの日に、龍真咲の出演と聞けば、宝塚時代にフランス革命を扱った出演作『1789』や『ベルサイユのばら』を思い出さずにはいられない。革命に燃え、革命に散ったあの熱演から時を経て、男役トップスターを卒業した今、『MUSE』では、JPOPや宝塚・ミュージカルでの名曲を披露したが、今回は今まであまり龍から聞いたことのないシャンソンというジャンル。期待に胸を膨らませたファンも多かったのではないだろうか。
 
ピアノ・ベース・アコーディオン・チェロ・パーカッションでのインストルメンタル「La Mar」に続いて、「君を待つ」が始まると、黒と白のロングドレス、そして豊かなドレープのアップヘアに白い花飾りで登場した龍。MCでは「今までシャンソンは難しそうで敬遠していた」と控えめに語ったが、なかなかどうして。越路吹雪に思いを寄せて歌った「愛の賛歌」では、情感豊かな歌声と、さらに女性らしい柔らかな高音が加わり、ひとたび歌い始めれば、”シャンソン×龍”、その素晴らしいマリアージュに身も心も引き込まれる。
 
スペシャルゲストに訪れたのは、音楽プロデューサー高橋まさひと。ファンには嬉しい龍真咲の裏側を話し、トークに強い彼女が高橋の絶妙なツッコミにたじたじとさせられている、その攻防戦も新鮮で客席を沸かせた。高橋は龍の退団公演で久々に宝塚を見て「龍にしか醸し出せない情感」に瞠目したとのこと。特に宝塚100周年公演『TAKARAZUKA花詩集』にて、「黒きばら」を元とした龍の「Black Rose」を聞き、“こんな風に違う時代に伝えられ、歌の命がまた伸びた気がした”とその時の感動を語った。古き良きシャンソンを歌い継ぐこの夜にふさわしいそのエピソードに続いて、ただでさえ距離の近いヤマハホールの客席に降り「桃の花咲く丘」を、そして「黒きばら」を歌い上げた。
 
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続いては龍の代表作であり、来春の公演も期待が寄せられる『1789』から、ロナン役としても心に残る「二度と消せない」「この愛の先には」「サイ・ラ・モナムール」「肌に刻み込まれたもの」の豪華な4曲。前奏を聞くだけで宝塚時代の記憶がよみがえり血が沸き立たつ。ちょうどこの日、15時に発売発表となった「ヴェルサイユ宮殿 公式写真集」(筑摩書房)では、龍が日本でのオフィシャルサポーターを務めることにもなり、どこまでもフランスに縁があるようだ。そんなフランスのまだ行ったことのない”パリの秋”に想いを馳せて、宝塚でのデュエットダンスでも思い出深いという「枯葉」、そして映画「紅の豚」で初めて聞いて大好になったという「さくらんぼの実る頃」を披露。この「さくらんぼ〜」は、「いつか歌って見たいと熱望していたが、今までの自身のキャラクター的に、なかなかそのチャンスが無かった。でも、今日はどうしても歌いたかった、今後も大切に歌っていきたい曲の1つ」と語り、ピアノ1本でしっとりと、せつなく歌い上げた。
 
最後は「おおシャンゼリゼ」で会場も一体となり盛り上がる。今までの落ち着いた曲調からの変化はもちろんだが、龍の晴れ渡るようなさわやかな笑顔には、どうやらこちら側の心も踊りださせるパワーがあるようだ。最後の挨拶では、衣装を間山雄紀、ヘアメイクは黒田啓蔵と紹介、「いろいろな事を一人でやっていくのは難しい、今はたくさんの方に相談も出来、助けてもいただき、支えてくださることが幸せ」と、単独で活動し始めた中での感謝の意を示した。
 
冒頭のナレーションで「シャンソンは人生の歌。そして人生は一編のシャンソン」と語った龍。この若さにして、惜しげもなく今の想いを歌に込めて全身で歌い上げ、舞台でもなく、歌い込んだ曲でもなく、今日初めて龍から聞くその曲が、しかしこれまでの龍の歌の中でも最高峰と思わせてしまうその力にただただ感服である。派手なビジュアルや奇抜な発想、奇想天外な陽の印象が強い龍だったが、いったいこの人は、本当はどういう思いでこれまでの日々を重ねてきたのだろうかと、その内面にも興味が尽きない日であった。

先日発表されたCD「L.O.T.C 2017」でのメジャーデビューに続き、Bunkamuraオーチャードホールでの『龍真咲コンサート2017』、奈良・金峯山寺での『世界遺産コンサート』等々、今年の龍はさまざまなジャンルの音楽にかかわり、そして来春は東宝のミュージカル『1789』で、今度はマリー・アントワネットとして務める。このスピードで多くを吸収し、人生を積み重ね、また来年、そして5年後、10年後、龍の人生を綴ったシャンソンがどう変化し深みを増していくのか、楽しみで仕方なくなってしまった。(文/AIKO) 


〈公演情報〉
『龍 真咲コンサート』
●8月26日・27日◎渋谷オーチャードホール 
〈料金〉¥10,000(全席指定・税別) 
 
【写真提供/スペースクラフト】



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