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会見

新生月組始動!宝塚月組公演『グランドホテル』『カルーセル輪舞曲』制作発表会見レポート

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新トップスター珠城りょうを中心とする宝塚月組で、、ザ・ミュージカル『グランドホテル』と、モン・パリ誕生90周年レビューロマン『カルーセル輪舞曲』が上演されることになった(2017年1月1日〜30日宝塚大劇場、2月21日〜3月26日東京宝塚劇場での上演)。

ザ・ミュージカル『グランドホテル』は、1928年のベルリンを舞台に、高級ホテルを訪れた人々が1日半のうちに繰り広げる様々な人生模様を描いたミュージカル。原典の映画は群像劇を総称する「グランドホテル形式」という言葉を産んだ作品としても知られ、1989年トミー・チューンの演出・振付により、ブロードウェイで上演されたミュージカル版はトニー賞5部門を受賞。宝塚歌劇では、同氏を演出・振付に迎えて、1993年に涼風真世、麻乃佳世を中心とする月組での初演が、大きな喝采を集めた。今回はそれ以来となる待望の再演となり、トミー・チューンを特別監修に、岡田敬二、生田大和が演出を担当。新トップスター珠城りょうが実は破産状態にあるものの、貴族のプライドを失わないフェリックス・フォン・ガイゲルン男爵、トップ娘役の愛希れいかがロシア出身の世界的なバレリーナ、エリザヴェッタ・グルーシンスカヤに扮し、更に、初演で涼風が演じた不治の病に侵された会計士オットー・クリンゲラインを美弥るりかが演じるなど、新たな『グランドホテル』の誕生が期待される。

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 また、日本初のレビュー『モン・パリ』誕生90周年を記念した、稲葉太地作による優美で華やかなレビュー『カルーセル輪舞曲』も同時に上演。日本からパリを目指した『モン・パリ』とは逆に、パリを出発して宝塚を目指すお国巡り形式になるというレビューとあって、宝塚ならではの豪華な二本立てに、大きな注目が集まること必定だ。

そんな作品の制作発表会見が、9月8日都内で行われ、宝塚歌劇団理事長小川友次、演出家の岡田敬二、生田大和、稲葉太地、出演者を代表して珠城りょう、愛希れいか、美弥るりか、そして、オリジナル演出・振付、特別監修のトミー・チューンが登壇。作品への抱負を語った。

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 まず、会見は出演者によるパフォーマンスからスタート。『カルーセル輪舞曲』から、愛希れいかが、「モン・パリ〜我がパリ〜」を歌うと、珠城りょうが同作品の主題歌を初披露。レビューの華やかな世界の一端が舞台に立ち現れた。

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続いて、音楽が鋭く変わり、『グランドホテル』のテーマが流れる。本編でもドラマの語り手役となるオッテルンシュラーグ役の夏美ようのアナウンスで、珠城のガイゲルン男爵、愛希のグルーシンスカヤ、美弥のクリンゲラインが紹介され、舞台は『グランドホテル』の世界へ。ホテルの部屋でアクシデントのように出会ったガイゲルン男爵と、グルーシンスカヤが、嘘から始まった恋に落ちていくシーンが演じられる。たばこをくゆらせる珠城の大人の魅力が光り、愛希と繰り広げる雰囲気に満ちたデュエットが美しい。

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一転、株で大儲けをしたクリンゲラインとガイゲルン男爵が、祝杯をあげて踊り明かすシーンとなり、軽快な音楽に乗せて歌い踊る珠城と美弥の明るさが弾ける。最後はこのパフォーマンスだけの趣向として、愛希も加わり、主演コンビの役柄が変更されることによって、宝塚初演版にはなかったシーンや楽曲も登場するという、新たな『グランドホテル』への期待が更に高まった。

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そんな華やかなパフォーマンスに続いて、会見の出席者全員が登壇。それぞれの挨拶から記者会見となった。

【出席者挨拶】

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小川友次 本日はお集り頂きありがとうございます。更にニューヨークから、レジェンドと申し上げて良いトミー・チューン氏が起こしくださいました。心より御礼申し上げます。おかげ様で宝塚は102周年を迎え、昨年の101周年は100周年にも増して、新記録を達成する多くのお客様に来て頂きました。102周年の今年も宝塚大劇場は100%近い大入り、また東京宝塚劇場は龍真咲退団公演の月組公演が終わったばかりですが、本当に多くのお客様に愛されて101%を越えるお客様をお迎えすることができました。深く御礼申し上げます。来年103周年の正月公演を珠城りょうという若いトップスターを中心にやると決まりました時に、何をやろうか?となった時に、やはりこの素晴らしい『グランドホテル』をもう1度やりたい、という気持ちが強くありました。そこにこうしてトミー・チューン氏が起こしくださり、許可も得て、違うバージョンで新しいリボーンとなります。お楽しみにして頂けたらと思います。私自身が今よく海外バージョンのCDを聞くのですが、最後の大好きなフィナーレナンバーが、来年元旦から聞けるのかと思うと、今からワクワクしております。またショーでございますが、1927年の『モン・パリ』から90年が経ちます。岸田辰彌先生が小林一三の命を受けて1年間欧米で勉強されて、持ち帰られたのが『モン・パリ』でございます。宝塚の原型であります、ラインダンスや、何より英語では「レビュー・カンパニー」でありますから、その勉強をされた岸田先生の作品から90年の今、今度はパリから宝塚に帰ってくるレビューを創るということで、これも本当に楽しみでございます。この2作品で、来年の正月に新月組のお披露目、ここにいる3人を得たからこそ、この公演ができると信じ、期待しておりますので、皆様どうぞよろしくお願い申し上げます。

トミー・チューン この度、こうしてまた宝塚と仕事ができるとは思ってもいませんでした。正に夢のようです。本日はお越し頂きまして本当にありがとうございます。

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岡田敬二
 何よりも23年ぶりにブロードウエィからトミー・チューンさんをお招きして『グランドホテル』が再演できるということを、日本側のスタッフの1人として大変光栄に誇りに思っております。23年前と言いますと、トミーさんも50代半ばで、『ウィル・ロジャース・フォーリーズ』でトニー賞を受賞された頃です。私共がこの『グランドホテル』を上演するに当たりまして、1年2ヶ月の打ち合わせ期間と、3ヶ月の稽古をやりました。『ブロードウェイ・ボーイズ』という作品と、『グランドホテル』での公演でしたが、トミーさんたちのブロードウェイのスタッフと、私共宝塚のスタッフが四つに組んでミュージカルを創った、宝塚歌劇団と致しましても大きな冒険であり、思いとなった作品でございます。今回夢が叶って、もう1度トミー・チューンさんとお仕事ができるというのをとても嬉しく思います。更に、宝塚103年目の冒頭に、珠城君を中心とする月組の新しいメンバーで、生田大和先生、ショーの稲葉太地先生、今や宝塚歌劇団を代表する期待の若手演出家である二人の演出を、私自身も大変楽しみに致しております。

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生田大和 今回『グランドホテル』という作品に演出として声をかけて頂けました。エンターテイメント作品としても極上のものでありながら、芸術的なスピリットを併せ持った美しい作品に携われることに感激しております。トミー・チューンさんの名に恥じぬようなものにできるように、頑張って参りたいと思います。23年前の初演当時、私は中学1年生で、ミュージカルに目覚めたのが中学2年生の時だったものですから、惜しいことに1年の違いで観ることができなかったのです。つまり私は何も知らない新参者なのですが、改めて資料などひも解いて行きますと、そのスピリット、哲学的な部分、美しい演出、それらすべてに天才のなせる技ではないかと感じて感動致しました。それを今度は演出という立場で実際に稽古場で形にしていかなければならないという立場で、大きなプレッシャーと共に喜びを感じております。1989年のブロードウェイの上演までに、様々な困難があったことも資料から読み解けるので、単に形を整えるのではなく、そのスピリットを探求していけるよう、良き演出家であると同時に、良き研究者としても、1928年にグランドホテルで生きる人々と共に私自身も生きて参りたいと思います。

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稲葉太地
 『モン・パリ』誕生90周年の記念レビューを、ということで大変重く責任を感じております。岸田先生が作られたレビューから、こちらにおられる岡田先生もそうですが、たくさんの先輩方の仕事、作品作りに敬意を表して、もう1度勉強し直して、私なりにこの新しいレビューを創って行きたいと思っております。更にそれ以上に大きな使命として、こちらにおります珠城が、この公演から新しい月組のトップスターとなります。珠城、愛希、美弥を中心と致します、新しい月組の魅力を1番活かすことが、わたしに与えられた1番の使命ではないかと思っておりますので、この新生月組が繰り広げる、1番素晴らしいレビューを目指して皆と一緒に作品を創りたいと思っております。また、私事ですが『グランドホテル』はとても大好きな作品で、「前もの『グランドホテル』です。トミー・チューンさんもいらっしゃいます」と伺った時に「そっちの助手でいいです」と言ったほどでした(笑)。23年前『グランドホテル』と『ブロードウェイ・ボーイズ』私は劇場で拝見しておりました。7月の暑い東京公演だったと記憶しております。その時にエンターテイメントというものの素晴らしさをとても感じておりました。その、後ものを務めさせて頂く、宝塚の定番である二本立ての興行の後ものを務めさせて頂くことを大変光栄に思っております。

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珠城りょう
 私事ではございますが、月組の主演男役として皆様の前でご挨拶させて頂くのは本日が初めてでございます。『グランドホテル』、そして『カルーセル輪舞曲』どちらも本当に大きなもので、お話を伺った時には驚きましたし、自分自身務まるのかどうかという不安も正直ありました。ですが、『グランドホテル』という作品の様々な資料を拝見させて頂いたり、実際に譜面を頂いて、この制作発表に向けてのお稽古を進めていくうちに、この作品に携わらせて頂けることがどんなに幸せか、という想いの方が強くなってくる毎日でした。この楽曲を歌えること、この作品ができることがどれだけ役者として幸せなのだろうかという想いが、自分の中に溢れてきました。それと同時にショーの方でも、『モン・パリ』の90周年という記念すべき年に、新たに私たちの為にオリジナルでショーを作って頂ける、それも本当に光栄なことだと思っております。非常に個人的なことになってしまうのですが、私は宝塚初観劇が岡田先生の作品で、それを観て宝塚受験を決めました。それ以降入団してからは岡田先生とのご縁はなかったのですが、このように新生月組、私のお披露目という時に先生とご一緒にお仕事をさせて頂けるということに、深いご縁を感じております。また生田先生や、稲葉先生には新人公演時代からたくさんお世話になりまして、ここに至るまでの色々な引き出しを作って頂きました。今ここでお2人の先生と関わらせて頂けること、そしてトミー・チューン氏をお迎えして新たな『グランドホテル』を作っていけること、すべての奇跡に今心から感謝致したいと思います。まだまだ舞台人としても、男役としても未熟ですし、まだ磨いていかないといけないところはたくさんあるのですが、今の自分にできる精一杯の努力をして、今の私たちにしかできない二つの作品に仕上げていきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

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愛希れいか
 パフォーマンスの方で初めにショーの方の歌を少し歌わせて頂いたのですけれども、稲葉先生からも少しだけ構成をお聞きしてとてもワクワクしております。お正月の、1年の幕開けに、そして新しい月組のスタートにとても相応しい作品になるのではないかと楽しみに致しております。そしてお芝居の方『グランドホテル』ではエリザヴェッタ・グルーシンスカヤ役をさせて頂きます。本当に多くのブロードウェイミュージカル作品の中でも、特に大切にされてきた作品の1つではないかと思っております。こうしてトミー・チューン氏をお迎えして、再演させて頂けますこと、とても幸せで、光栄です。お役につきましては、バレリーナなのですが、生きることに希望を失い、踊ることに情熱を失った彼女が、男爵に出会い、愛すること愛されることの喜びと、踊りへの情熱を取り戻していくことを、私なりに大切にしっかりと演じて参りたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

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美弥るりか 個人的な話になってしまうのですが、私自身、初演でこの役を演じられた涼風真世さんに憧れて、宝塚への受験を決めました。更に生まれて初めて劇場に観に行ったのもこの作品で、私にとって『グランドホテル』と『ブロードウェイ・ボーイズ』は、これなしには宝塚を語れないくらい熱いものがありますので、今、この作品を月組で再演することができ、しかもオットー・クリンゲラインという役に自分が出会えたことに心から感謝しております。まだまだ自分が本当にオットーを演じるのだということが夢のようなのですが、子供の頃にはわからなかった色々なものがギュっと詰まった素晴らしい作品ですので、自分なりにこの役をもっともっと深めて、魂を込めて大切に、この役に出会えた奇跡に感謝して演じたいと思います。そしてショーの方は、私は今日パフォーマンスの方には出演していないのですが、すでに主題歌が頭の中をぐるぐる回っておりまして、きっと皆様にもすごく楽しんで頂ける素敵な主題歌だなと思いました。稲葉先生のショーには1度『GOLDEN JAZZ』に出させて頂いておりまして、先生のショーの魅力というのは団体で作る魅力だけではなく、先生から観た個人個人の生徒が、どんな場面に出て、どんなパフォーマンスをすればその人自身が1番輝いて見えるか、素敵に見えるか、という先生のこだわりが細かいところまでギュッと詰まっているところが、素敵だなといつも拝見していましたので、私自身もどのような場面に出るのか、新しい自分に出会えるのかを楽しみにしております。そしてこの作品で、珠城りょうちゃんと愛希れいかちゃんの新しいお披露目、ここからが月組の新しいスタートとなりますので、私も微力ではありますが力になれるよう精一杯頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

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【質疑応答】

──今回『グランドホテル』は新しく演出が変わるということですが、今お聞かせ頂ける範囲でどのようになるのか教えてください。また岡田先生と生田先生の役割り分担はどのように?
岡田 私はもう70代で後進を育てるという立場ですので、先ほどご紹介しましたように生田さん、稲葉さんというのは、歌劇団の新しい力ですから、『グランドホテル』の演出をやりたいという手は、歌劇団の中でずいぶん上がったですが、成長株である生田先生にお願いしました。私は全体を見ますけれども、ディテールに関しては生田さんが頑張ってやってくれるだろうと思います。23年前を含めた全体には責任を持ちますが、細かいことは生田さんがやってくれると期待しています。ですので、最初のご質問に関しましても、生田さんがお答え致します(笑)。
生田 分担という形ですが、稽古場の実働部隊として骨組みを作っていくのが自分の役割りだと心得ております。稽古場で実際に人を配置し、動かし、ステージングを振付の御織ゆみ乃さんと一緒に、創り上げていく形になります。その上で岡田先生にご覧頂き、更にはトミー・チューン氏に監修して頂く。演出が変わるということですが、もちろん今回は新生月組のお披露目でございますから、男爵が芯となる、主人公ですが、元々『グランドホテル』は「グランドホテル形式」という言葉を生み出したほどの群像劇ですから、その中で誰を軸にしていくかで見え方が変わると思います。23年前の初演でもオットー・クリンゲラインという人間にフォーカス、焦点をあてまして、元々2時間10分の作品を抜粋して創り上げたのが、宝塚版の成立過程であるのかなと思うのですが、今回は男爵と彼を愛するグルーシンスカヤ2人に焦点を当てるということになりますので、2時間10分の原典からどう抜粋して見直すか?が軸になると思います。その上で演出をその為に変えるということはなく、あくまでもトミー・チューン氏が作られた世界観というものを大切に、なぞるのではなく、スピリットを掘り下げていければと思っております。

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──トミー・チューンさんは宝塚OGによる『CHICAGO』ニューヨーク公演もご覧になったそうですが、宝塚がブロードウェイミュージカルを演じる意義をどう感じられていますか?
トミー ニューヨーク公演の『CHICAGO』は大変素晴らしいもので、Aプラスでしたが、あの作品にはショッキングな台詞も含まれていて私が宝塚と関わらせて頂いてから23年が過ぎていることもあって、宝塚は今このように変わっているのか?と驚いたところもありました。ですが、あの『CHICAGO』はやはり特別なもので、宝塚は今でもオリジナルで、スペシャルな団体だと思っております。
──演出の先生方、今の月組の魅力をどう捉えて、作品に反映しようと思われていますか?
生田 今の月組のそれぞれの魅力は、大変芝居巧者の方が揃っている組だという印象がございます。それは他の組を決して貶めるものではないのですが、特に月組さんの脇を固めてくださる上級生、また下から押し上げてくる下級生の勢いにはなかなか素晴らしいものがあると思います。それはやはり霧矢大夢さんトップの時代、龍真咲さんトップの時代、それぞれで育ってきたものがありますので、それを引き受けて珠城さんが立つことになります。私は珠城さんとの関わりで言いますと『スカーレット・ピンパーネル』という作品の新人公演の演出を私が担当させて頂きました。(珠城に)あれは、たぶん初主演でしたね。

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珠城 はい、そうです。
生田 その時に大変感じましたのが、彼女自身が持っている何かを演じる以前に、エネルギーが身体の中に満ちている。珠城りょうという形を作っているものの中にあるエネルギー、その熱さ、もしくは熱、光の強さに驚いたのをよく覚えています。実際、稽古場、舞台稽古を経て、大劇場の本番の舞台のセンターに立っている姿が立派だった。もちろん男役として恵まれた体格を持っていることもありますが、それに負けない努力を積み重ねてきた人だと思いますので、そして「新生」ですから、1番若い組になりますので、そういった若々しさが魅力になると思います。それを男爵という役を演じるに当たって、男爵の優雅さと、生きる為に払わなくてはならない代償、そういったものの中で、彼女が元々持っている明るさというのが、役作りの上で大きな救いになるのではないかと想像しております。
稲葉 私は今年の東京のお正月公演だったのですが、月組公演のショーの『GOLDEN JAZZ』という作品を担当させて頂きまして、その時にすごく感じたのは、上級生から下級生までが表現者としてとても一流だということでした。1列目、2列目にいる人たちが本当に表現をするので、下級生がその背中を見て育つと、技術がまだまだ足りない学年の子たちでも、ものすごいエネルギーを発揮してくるんですね。これはやっぱり前に立っている人たちが、大きな表現をしないとそこにいることが許されないというくらいだからだと思います。ここにいる面々、美弥は星組からの組替えですが、もう来て何年ですか?
美弥 4年半です。

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 4年半、そういう風に見てきて、もちろん珠城も愛希もずっと上級生の背中を追い続けて今、このポジションにいる訳で、そういう意味では表現者として一流の人たちが集まった組としてイメージしております。珠城も新しくトップスターになりました。で、この公演から組長も新しくなりまして、本当に5組の中で1番若い組になりますが、受け継いでいく精神みたいなものは変わらないと思いますので、素晴らしいパフォーマンスを芝居でもショーでも発揮してくれるでしょう。そこが1番の魅力だと思っております。
岡田 私たちの演出部には、生田先生、稲葉先生だけでなく、植田景子先生、上田久美子先生、原田諒先生など、大変優秀な若手の先生方がいらっしゃいます。私はもう歌劇団に53年おりまして、植田紳爾さん、酒井澄夫さん、もうその次は私なので、私は力の限りレビューの灯をともして頑張りたいと思いますが、その中で宝塚が小林一三先生の精神を守って、世界で唯一の歌劇団の精神を守っていってくれるような人たちを、影ながら助けていく形になるのかな?と思っています。今『エリザベート』をやっている小池修一郎先生は、私の助手を14年間やってくれた人ですし、生田先生、稲葉先生は、その小池先生の助手を務めておりました。そういう意味では、私は彼らのサポートをしながら、トミー・チューンさんの精神を守って、『グランドホテル』を一生懸命作っていきたいです。

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──では、最後に珠城さん、どんな月組を作っていきたいか、またどんなトップスターになっていきたいですか?
珠城 私自身、皆様の前でご挨拶をさせて頂くのも本日が初めてということもありまして、これからどんな風になっていくんだろうかは、自分でも期待と不安が半々な気持ちです。舞台では磨いていかないといけないところ、もっと研究して男役らしくなっていきたいところはありますが、つい先日ご卒業された龍さんがいらした時の、下級生に至るまでエネルギー溢れる、1人1人が舞台に賭ける熱い思いのある月組の、その先頭を走っていく上で、自分が1番舞台に対してひたむきに、明るく務めていけたらいいなと思っております。トップとして、ということはまだお稽古もスタートしておりませんし、舞台にも立たせて頂いておりませんので、まだ実感がないところもあるのですが、こうあらねばならぬと思うのではなくて、まだまだ自分も成長段階ですから、月組の皆様と一緒に1歩1歩進んでいければいいなと思っております。ただ、その真ん中にいるだけということで、皆様の思いを受けて、力強く一緒に歩んでいけたらと思っています。

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〈公演情報〉
宝塚歌劇月組公演
ザ・ミュージカル『グランドホテル』
脚本◇ルーサー・ディヴィス
作曲・作詞◇ロバート・ライト、ジョージ・フォレスト
追加作曲◇モーリー・イェストン
オリジナル演出・振付・特別監修◇トミー・チューン
演出◇岡田敬二
演出◇生田大和
翻訳◇小田島雄志
訳詞◇岩谷時子
モンパリ誕生90周年 レヴュー・ロマン『カルーセル輪舞曲』
作・演出◇稲葉太地
出演◇珠城りょう、愛希れいか ほか月組
●2017/1/1〜1/30日◎宝塚大劇場
〈料金〉SS席12,000円 S席8,300円  A席5,500円 B席3,500円 
〈問い合わせ〉宝塚歌劇インフォメーションセンター 0570-00-5100
●2017/2/21日〜3/26日◎東京宝塚劇場 
〈料金〉SS席12,000円 S席8,800円  A席5,500円 B席3,500円 
〈問い合わせ〉東京宝塚劇場 03-5251-2001




【取材・文・撮影/橘涼香】



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日本初演から20周年 宝塚歌劇宙組『エリザベート〜愛と死の輪舞〜』制作発表会見レポート

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思えばすべてはここからはじまったと言える宝塚歌劇団での日本初演から、今年2016年、20周年を迎えた三井住友VISAカードミュージカル『エリザベート〜愛と死の輪舞〜』が、その記念の年に宝塚歌劇団宙組で再演されることになった(兵庫・宝塚大劇場で7月22日〜8月22日、東京宝塚劇場で9月9日〜10月16日の上演)。

美貌のオーストリア皇妃として知られるエリザベートの数奇な運命に、彼女を愛する黄泉の帝王トート(死)という象徴的な存在を絡ませて、ハプスブルク帝国の黄昏の日々を描いた1992年ウィーン生まれのこのミュージカルは、今も世界中で上演され続ける大人気作品となっている。我が国でも1996年の宝塚雪組での初演以来、宝塚で、また東宝でと再演を繰り返し、チケット入手困難が続くメガヒット作品として定着している。
特に、黄泉の帝王トートを主人公に据えた宝塚版ならではの幻想性は、高い評価を集めていて、初演の雪組以来、各組での再演が続き、上演回数899回、観客動員数216万人を誇る、宝塚歌劇を代表する作品の1つとなっている。

そんな作品が、今回朝夏まなと率いる宙組で再演されることとなり、4月15日都内で華やかに制作発表会見が行われた。

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会見は、まず宝塚9代目の黄泉の帝王トートとなる宙組トップスター朝夏まなとと、タイトルロールのエリザベートに扮するトップ娘役の実咲凜音のパフォーマンスからスタート。歴代銀色をベースにしていた髪色を、黒のロングという新鮮なビジュアルで登場した朝夏が、初演時宝塚版の為に書き下ろされた「愛と死の輪舞」を深い思いを込めて歌う。

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続いてエリザベートと言えばの1幕最後の白いドレスで登場した実咲と2人で、2002年の花組公演から加えられたトートとエリザベートが互いの思いをぶつけ合うナンバー「私が踊る時」が歌われ、新たに生まれる宙組版『エリザベート』への期待が高まる時間になった。

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続いて、宝塚歌劇団理事長小川友次、この公演の協賛会社である、三井住友カード株式会社代表取締役久保健、潤色・演出の小池修一郎、演出の小柳奈穂子、更に、朝夏まなと、実咲凜音が登壇。それぞれの挨拶となった。

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まず小川理事長から、1992年にウィーンで生まれたミュージカル『エリザベート』を20年前の雪組初演で、心血を注いで作り上げた小池修一郎が、宝塚の財産となる作品に仕上げてくれた。それから20年、『エリザベート』は宝塚の宝物であると同時に、日本のミュージカル界の宝物ともなっている。自分にとっても『エリザベート』は、宝塚大劇場の総支配人であった時の1998年の宙組公演、また、梅田芸術劇場でウィーンからの招聘公演を実現した場に立ち合うなど、縁も思い入れも深い公演で、その作品を今ノッている宙組で、『Shakespeare〜空に満つるは、尽きせぬ言の葉〜』のシェイクスピア役などで力をつけてきた朝夏まなと主演でやれることがとても嬉しい。演出には小池修一郎に加え小柳奈穂子も加わり、宙組公演初日に900回の節目の上演を迎える宙組の『エリザベート』が、宝塚の『エリザベート』の歴史にどんな1ページを刻むのかに、ご期待の上ご支援賜りたいとの言葉が述べられた。

続いて協賛会社の三井住友カード株式会社の久保社長から、宝塚で9回を数える『エリザベート』のこれまでの公演すべてに協賛していて、特別な作品に感じている。宙組公演だけで考えると、18年ぶりの上演となりその間の宙組の成長が現れる場ともなるだろう。スターとしての風格を増している朝夏まなとのトート、娘役なら誰でも1度はと夢みるはずのエリザベートに挑む実咲凜音、どこか心弱い、憎めない皇帝を演じる真風涼帆、影の主役とも言えるルキーニを演じる愛月ひかる、など、それぞれが個性を出して、小池、小柳両演出家の元、また新しい『エリザベート』が生まれることに期待しているとの力強いエールが送られた。

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それを受けて、潤色・演出の小池修一郎から、20年前には、トップスターに黄泉の帝王役など大丈夫なのか?と危惧するお言葉を頂いてはじまった『エリザベート』に対して、今や、この場にいない真風や愛月の魅力までもを久保社長が語ってくれるに至ったことに感動した。20年間の重みを感じる。『エリザベート』は、この20年間愛され続け、宝塚でも様々なスターがそれぞれのアプローチで演じてきたが、今、扮装して「愛と死の輪舞」を歌う9代目トートの朝夏まなとを見て、ある意味削ぎ落とされた核心をついたものになっているのに感心した。歌も非常に良くなっていて精進の賜物だろう。2代目のトートだった麻路さきさんが「生きている人間で、黄泉の帝王を見たことがあるという人はいないはずだから、自由な表現が許されるはずで、私は私のトート像を作る」という趣旨の明言を残していて、その後に続いた人たちが役柄におおらかに取り組める礎となったが、朝夏からはそれら先輩たちが積み上げてきたものを突き抜けて、原点に返っているものを感じるので、これからの仕上がりが楽しみだ。エリザベートの実咲凜音は、トップ娘役としてのキャリアを重ねてきているが、どんなにキャリアがあっても、この役柄は緊張を強いられるし、おそらく本人にとっても念願の役どころではないかと思うので、朝夏の核心をついてくるトートに対して存在し得るエリザベートになって欲しい。そして今回小柳奈穂子が演出として自分を助けてくれる。彼女は98年の宙組公演時に、まだ研修という形で正式に入団する前から、演出補の中村一徳の下について仕事をしてくれており、正式に宝塚に入団した後、02年の花組公演からはずっと最初に作品を掘り起こしていく段取りからの担当をしてくれているので、誰よりも『エリザベート』には詳しい。今回満を持した共同演出として腕を振るって欲しい。新しい曲や場面が加わるということこそないが、きっと新しいものが観られると思うので、よろしくお願いしたい、と、新たな朝夏と実咲による宙組バージョン、共同演出の小柳への期待が語られた。

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その共同演出の小柳からは、初演の雪組公演当時はミュージカルサークルに籍を置く大学生で、大変な話題になった作品だったのだが、チケットが取れずに観劇が叶わなかった。そんな作品に共同演出として制作発表会見の場に臨んでいることに、隔世の感を覚える。98年から助手として関わってきたが、これまでの上演を見ながら掘り起こしていく作業を各組でしていて尚、スターや組の個性によって変わっていくものがあり、歌舞伎的な魅力も持った作品だと思う。自分としても18年間『エリザベート』に関わってきたことが演出家としての大きな勉強の場となったので、観客であった時の驚きも活かしながら、宙組のチームワーク、コーラス力をもって、「死」の話ではありながらもビビットな『エリザベート』が生まれるよう力を尽くしたいという思いが語られ、出演者挨拶へと引き継がれた。

【出演者挨拶】

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朝夏まなと
 日本初演から20周年という記念すべき年に、『エリザベート』を上演させて頂く責任と喜びをひしひしと感じております。私はこの作品に入団1年目の時、春野寿美礼さんがトートをされた
02年の花組)公演に出演させて頂きまして、私の宝塚人生の初台詞を頂きました。「ミルク」の場面での「病人がいるんだ!」という一言だったのですが、この一言が言えなくて、小池先生からその時出演されていた立ともみさんに「この子をみてやってくれ!」と言って頂き、立さんに特訓して頂いたのを今でも覚えています。そんな私の思い入れのある公演で、主人公トートをさせて頂くことにはとてもプレッシャーがありますが、今、先生がおっしゃっていた核心をついた、削ぎ落とされたトートとは何なのか、自分なりに考えて、突き詰めていきたいなと思っております。また宙組と致しましても、今とても団結力があって、それぞれの向上心も強いので、この作品に体当たりでぶつかっていって、皆様に楽しんで頂ける『エリザベート』を作っていきたいと思っております。先生方どうぞよろしくお願い致します。三井住友カード様のご協賛に感謝しつつ、宙組の『エリザベート』をしっかりと作り上げたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

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実咲凜音
 この度は宝塚での『エリザベート』20周年という記念すべき年に、この作品に携わらせて頂けることを本当に奇跡のように思っております。目の前の壁はとても高いですが、演出の小池先生、小柳先生、朝夏さん率いる宙組で作り上げる新たな『エリザベート』をお届けできるように、私も魂をこめて取り組みたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

【質疑応答】

──朝夏さんのビジュアルイメージはどんな発想で決まったのですか?
小池 髪を黒くしたのですが、以前彩輝直さんに05年月組)黒を提案したところ「ごま塩が良い」ということで(笑)白黒にした経緯があって、今回朝夏に削ぎ落とされたシャープなイメージがあるのには、黒い髪から来ているものもあると思います。メーキャップも含めて、今までのトートが狙ってきた綺麗さとはちょっと違うのではないかな?と、死が本来持っている暴力性のようなものも感じさせるのではないか?と今日すごく思っています。衣装の有村淳さんにも9人9様のトートの衣装を作って頂いていて、本当に毎回大変だと思いますし、クリエイターとしての葛藤もあったと思いますが、今回すごくカッコよいなと。20周年の進化したものを感じました。なぜ黒髪にしたかと言いますと、ハッキリ言って色が尽きて来たというところもありまして(笑)、赤とかはちょっとトートとしては違う、やはり寒色系の何色かでと思い、こういう形になりました。

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──小柳先生の担われる役割は?
小池 まず前回までのものを掘り起こして、新たに生まれた感情を曲や場面に与えていく訳ですが、どうですか?
小柳 助手なんですが、これまでも演出家のつもりでやらせて頂いていて、「これでどうだ?」と小池先生にぶつけて行くつもりでおりました。ですので、これまでと作業的に違うということはあまりないかと思いますが、やっぱり今日ここに来て「演出家」として名前を紹介されると心構えが違うなと感じるので、そういう意味で変わっていく部分はあるかと思います。ただ、役割分担としては変わらないと思います。
小池 98年に彼女がまだ女子大生という立場で研修に来ていた時に、実際の助手としてあらゆる雑役をやらせていて、今回の『エリザベート』はどう思う?と訊きましたら、姿月あさとさんのトートだったのですが、「宙組の『エリザベート』はバロックだ」と答えました。それはどういうつもりで言っているの?と更に訊きましたら、彼女が色々と答えてくれたことがとても面白くて、私自身が宝塚で3回目の『エリザベート』をどうやってまとめようかとても悩んでいた時に、若い人の新鮮な意見が参考になりました。それから上演の度に意見を訊いていて、ここは変えた方が良いのか?或いは変えない方が良いのか?についてもいつも相談してきました、彼女自身もどんどん成長していて、一方僕の方は齢を重ねておりまして(笑)、もしかしたらちょっと見方が昔に還っているかも知れない。そんなこともありますので、今の彼女から出てくるものを、今の自分の観点でジャッジをしていくことになるだろうと思います。

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──朝夏さん、実咲さん、最初に観客として『エリザベート』をご覧になったのはいつですか?また、その時に最も印象に残った場面は?
朝夏 私は出演が決まった入団1年目にビデオで拝見したのが最初です。私はあまり宝塚ファン歴が長くなくて、入団してから色々なものをたくさん観るようになったのですが、その今まで自分が観た作品とは全然違う「これは宝塚なのだろうか?」と最初には思ったくらい、すごくスタイリッシュで歌だけで綴られていくミュージカルというものに衝撃を受けました。どこの場面というよりも、全体が衝撃的でした。
実咲 私は舞台を直接拝見させて頂いたのは瀬奈じゅんさんがトートをされていた月組09年)公演でした。その後映像ですべての『エリザベート』を拝見させて頂いたのですが、印象に残っている場面はやはり1幕最後の場面の「鏡の間」で、エリザベートが、私が今着ているこの衣装を着て振り返った瞬間の気迫に圧倒されて、その場面が印象に残っております。
──役作りの為に、された取り組みは?
朝夏 私は普段は明るい役ですとか、私自身太陽のような存在で在りたいと公言しているので、その真逆と言っていいトートという役に挑むにあたっては、敢えてネガティブなものの捉え方をしてみたり(笑)を内面的にやってみました。
実咲 資料が本当にたくさんありますので、その中で彼女が生きた人生の喜怒哀楽を、如何に私も体験できるかということに、リアルなところに挑戦させて頂きたいと思っておりますので、資料を拝見させて頂いて自分の中で想像を膨らませていくことを、今の段階ではさせて頂いています。

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──初演から20周年の記念公演に臨まれる意気込みと、1番好きなナンバーを教えてください。
朝夏 私自身にとってトート役に挑むということは、とても挑戦なんですね。なので今までの私のイメージをガラッと変えられるような、人が私に対して持っていらっしゃるイメージを覆せるようなトートを演じたいと思います。好きなナンバーはたくさんあるのですが、これからもっと歌いこんでいきたいと思っているのは「愛と死の輪舞」です。これはやはり宝塚の為に最初に作られた曲で、その後海外の方でも「ロンド」という曲として採用されたということなので、宝塚オリジナル曲であるということと共に、トートが1番最初にエリザベートに対する思いを歌にするので、この歌を大切にしていきたいなと思います。
実咲 この作品をさせて頂けるとお聞きした時に、まさかという思いでした。もちろん嬉しいという思いもあったのですが、20周年というプレッシャーの方が大きかったです。けれども、させて頂けるからこそ、今回朝夏さんが削ぎ落とされたトートを出しておられると小池先生がおっしゃっていましたが、本当に私もご一緒させて頂いて空気感を肌で感じさせて頂けたので、それに対するエリザベート像というものを、私自身が追求していけるところが、今回の私にとって、また作品をどのようにお見せできるかの課題だと思います。心を込めて、魂を全て注ぎ込んで演じたいと思います。好きなナンバーは、素晴らしい曲ばかりなので、今日歌わせて頂いた「私が踊る時」が、歌わせて頂いたことで改めて素晴らしい曲だと感じました。
 
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〈公演情報〉
宝塚歌劇宙組公演
三井住友VISAカードミュージカル『エリザベート─愛と死の輪舞─』
脚本・歌詞◇ミヒャエル・クンツェ
音楽◇シルベスター・リーヴァイ
オリジナル・プロダクション◇ウィーン芸術協会
潤色・演出◇小池修一郎
演出◇小柳奈穂子
出演◇朝夏まなと、実咲凜音 ほか宙組
●7/22〜8/22日◎宝塚大劇場
〈料金〉SS席12,000円 S席8,300円  A席5,500円 B席3,500円 
〈問い合わせ〉宝塚歌劇インフォメーションセンター 0570-00-5100
●9/9日〜10/16日◎東京宝塚劇場 
〈料金〉SS席12,000円 S席8,800円  A席5,500円 B席3,500円 
〈問い合わせ〉東京宝塚劇場 03-5251-2001



【取材・文/橘涼香 撮影/岩村美佳】


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不朽の名作映画の舞台化、宝塚雪組『ローマの休日』制作発表会見レポート

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早霧せいなと咲妃みゆを中心とした宝塚雪組選抜メンバーによる、タカラヅカ・シネマティック『ローマの休日』が、6月14日〜19日までの名古屋中日劇場公演を皮切りに、6月25日〜7月10日まで東京赤坂ACTシアター、7月30日〜8月15日まで大阪梅田芸術劇場メインホールで上演されることになった。

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イタリアのローマを舞台に、新聞記者ジョー・ブラッドレーと、ヨーロッパの伝統を誇る王家の一員であり、各国を歴訪中のアン王女との、偶然の出会いと束の間の恋を描いた映画「ローマの休日」。名優グレゴリー・ペックと、この映画で一躍スターダムに駆け上ったオードリー・ヘプバーン主演による1953年公開のこの作品は、アカデミー賞で3部門を受賞し、ウィリアム・ワイラー監督が、主演の2人の魅力を余すところなく捉えた数々の名シーンと共に、公開から半世紀を経た今もなお、世界中の人々から愛され続けている。その不朽の名作が、早霧せいなと咲妃みゆを中心とした雪組により、新たにミュージカル化されることが決定。期待の若手作家田渕大輔脚本・演出のもと、ロマンチックで切ない史上最高のラブストーリーが、宝塚歌劇ならではの華やかな舞台にどう蘇るのか、舞台には早くも大きな期待と注目が集まっている。
 
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そんな作品の制作発表会見が、3月17日都内で行われた。会見はまず、ジョー・ブラッドレーを演じる早霧せいなと、アン王女を演じる咲妃みゆによるパフォーマンスからスタート。あまりにも有名な、ローマの街をヴェスパに乗った2人が駈けて行くシーンが再現され、一気に会場はロマンチックな『ローマの休日』の世界へ。スクープ記事をものにしたい一念の中に、王女に惹かれる気持ちが湧き上がることに、自ら戸惑うジョーと、本当は王女である身分を隠している自分に罪悪感を覚えるアン、それぞれが、心に抱える懊悩と互いへの思いが、見事なミュージカルナンバーとなって披露され、宝塚のミュージカル版ならではの『ローマの休日』誕生への期待が、一気に膨らんでいく。作品のエッセンスを短い時間の中で、見事に伝える素晴らしいパフォーマンスが繰り広げられた。

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その後、宝塚歌劇団小川友次理事長、脚本・演出を担当する田渕大輔、早霧せいな、咲妃みゆが登壇。それぞれの挨拶から質疑応答へと続いた。
 
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【登壇者挨拶】

小川友次 宝塚歌劇は今年102周年のスタートを切っておりますが、皆様のおかげをもちまして101周年に続き好調を維持させて頂いております。特に早霧せいな率いる雪組は、昨年の正月公演『ルパン三世』『ファンシー・ガイ!』からスタートを致しましたが、それからやはり昨年の『星逢一夜』『La Esmeralda』そして、今年、先日大劇場で千秋楽を迎えましたばかりの『るろうに剣心』と、早霧お披露目以来の大劇場公演、3作続けて100%以上の動員を記録するという、宝塚歌劇団の新記録を作りました。3作続けて100%以上というのは、柚希礼音の時にもあったのですが、それがお披露目からというのは宝塚歌劇団史上初のことでございます。そのような早霧の充実、また早霧と咲妃コンビの良さを中心と致しまして、この『ローマの休日』に挑戦致します。早霧の演技の幅、深みは、まだまだ出て来ている最中ですし、人格的にも素晴らしくそれが舞台に表れてきていると思います。その影響を受けて咲妃も本当に成長しておりまして、その2人による『ローマの休日』を演出するのが田渕大輔です。バウホールでの作品を3本発表して、こうして満を持して皆様に脚本・演出の作品をご披露致します。宝塚には今若い演出家がどんどん出て来ておりまして、彼にも大いに期待しておりますので、皆様ご支援賜りますようお願い致します。

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田渕大輔
 この度雪組のトップコンビで『ローマの休日』をというお話を頂きまして、私自身も学生の頃に観たとても思い入れのある映画で、オードリー・ヘップバーンとグレゴリー・ペック、皆様もよくご存知の映画の宝塚歌劇版を私にということで、とても興奮致しました。それと同時に、理事長からもお話がありましたように、とても充実している雪組でその作品が上演できることを光栄に思っております。早霧と咲妃は、芝居に温度が感じられる2人であり、また様々なキャラクターを演じてきたトップコンビで、皆が知っている、すでに出来上がっている作品を、宝塚の新たな作品として作り上げることに長けている2人であると思っておりますので、完成度の高い作品ではありますが、新たな『ローマの休日』として出して行ってくれるであろうと、私自身も期待しております。宝塚歌劇版であり、映画の良いところは踏襲しつつ奇をてらうことなく演出をしていけたらと思っております。どうぞよろしくお願い致します。

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早霧せいな
 今回『ローマの休日』ということで、世界的に有名な映画にまた私達が挑戦させて頂ける嬉しさと同時に、身の引き締まる思いを新たに持っております。雪組全体としての公演ではなく、半数ずつに分かれての公演となりますが、人数が減ったからと言って、お客様に今の雪組のパワーが減退したとは決して感じさせることのない、充実した公演になればと思っております。それから、名古屋、東京、大阪と三都市を巡らせて頂きますので、宝塚というものの良さを色々な都市の方々に感じて頂ける公演になればいいなと思っております。また私は田渕先生の演出の舞台に初めて出演させて頂くのですが、この制作発表の(パフォーマンスの)お稽古で初めてご一緒させて頂いた時から、この爽やかなルックスとは裏腹に、粘り強い演出をしてくださるのでとても楽しみです。小池修一郎先生に負けないくらいの粘り強さなので
(笑)。内容についてはこれから固めて行くと思いますが、稽古を期待して、皆様に本番の舞台を楽しみにして頂けるものにになればと思います。どうぞよろしくお願い致します。

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咲妃みゆ
 私は個人的にも昔から、『ローマの休日』という世界的に有名な作品の一ファンでありまして、公演のお話を伺った時には本当に興奮致しました。早霧さん率いる雪組の結集した力をお届けできますよう、一雪組生としても一生懸命挑戦して参りたいと思います。早霧さんもおっしゃいましたが、私も田渕先生の演出される作品に出演するのは初めてですので、先生のご指導のもと、宝塚版の『ローマの休日』をお客様にお楽しみ頂けるように一生懸命頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

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【質疑応答】

──世界的に有名な作品を宝塚化するに当たって、心がけることは?
田渕 新たなミュージカル作品として公演自体を成立させたいという思いもあるのですが、それにプラスして、宝塚歌劇団ならではの男役トップスターが演じること、女性同士で演じることの魅力を踏まえて、物語の軸となっている王女の成長物語だけでなく、新聞記者のジョー・ブラッドレーの方もより描けたらなと思っております。先ほどのパフォーマンスにも少し含ませて頂いたのですが、映画よりも若く野心家で特ダネを追いかけるジョーが、王女との出会いによって、大切なものに気づいて成長していく。ジョーの成長物語でもあるところを軸にして舞台を作っていけたらと思っております。
──「スペイン階段」ですとか「真実の口」ですとか、有名なシーンがたくさんありますが、差支えない範囲でそのようなシーンがどう表現されるのかを教えてください。
田渕 名所めぐりというところも作品のポイントになっていますので、2人がどんどん心を通わせていくシーンは表現していきたいのですが、映画は切り貼りができますが、それを舞台で再現するに当たっては、ローマの街中で2人が1日過ごす、自然な流れの中で、景色の移り変わりを表現していきたいと思います。
──田渕先生からご覧になった雪組のコンビの魅力は?
田渕 私はこれまで雪組さんとはなかなかご縁がなくて、先日『るろうに剣心』の演出助手をさせて頂きまして、本当に久しぶりに雪組さんの稽古場に入って、2人を観た時に、「これが『ちぎみゆ』か!!」と感じました。お客様に愛されている「ちぎみゆ」と呼ばれる由縁に触れた思いがしました。先ほど粘り強いと言って頂きましたが、それはもう本当に早霧さんにお返ししたい言葉で、もちろんトップ男役として早霧さんが引っ張っていくという伝統は踏襲しているんだけれども、お互いの芝居がちゃんと成立するのをストイックに待つんですね。それは見ていてもワクワクするところで、細かいことを言うよりも、大きなものを投げてそれが返ってくるのを待つ。何かゲームのような感覚で面白いんです。本当にこの2人のコンビをお客様が「ちぎみゆ」と呼んで愛してくださっている、その期待に応えるパフォーマンスにしていきたいと思っています。

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──その田渕先生の言葉を受けてお2人からは?
早霧 1つの作品を通して、今回は田渕先生ですが、演出の先生と私達が同じ土俵で作って行くというのが、私の理想とするところで、先生に引っ張って頂くのではなく、先生と私達生徒が共に作り上げることによって相乗効果が生まれて、よりお客様に楽しんで頂ける舞台になるのではないかという思いがあります。田渕先生はそれをきちんと受けて、私達のことをわかってくださっていながら、すごく「ここか!」というこだわりもお持ちです。優しくソフトなのですが、そのソフトな中に、先生の視野を感じるので、先生がどんな山を提示されても、そこを登って頂上でバンザイをできるような作品にしたいと思っています。
咲妃 田渕先生のお話を伺って嬉しく思っておりました。早霧さんもおっしゃっていらっしゃいましたが、先生と一緒に作り上げて行く舞台、そこで見えてきたものの中で息づけた瞬間というのはとても心地良いので、そうした瞬間をまた『ローマの休日』でも、経験できることを今から楽しみにしています。先生がこうやりたい、こうしたいという明確な意志を持って、今回の制作発表のお稽古も導いてくださったのが大変心強かったですし、一方で私達側の意見も聞いてくださって、和やかな雰囲気のもとお稽古を進めてくださったので、この先のお稽古期間もとても楽しみだなと感じております。
──どんな役作りをしていきたいですか?
早霧 名優が演じられた役ですが、でも宝塚の女性が演じるジョー・ブラッドレーをどのように演じるかによって、宝塚の良さが出てくると思います。決してグレゴリー・ペックさんの真似にならず、宝塚のこの雪組のメンバーだからこそ、そして相手役が咲妃だからこそ、早霧のジョーがこういう役になったと納得して頂けるものにしたいので、もちろん映画の世界観は大切にしたいと思うのですが、田渕先生が書いてくださった脚本の世界を大切に、新しい気持ちで取り組んでいきたいと思います。
咲妃 お話があまりにも有名ですし、お客様も物語の展開はご存知の方が多いと思いますので、名作の再現に走るのではなく、きちんとその瞬間、瞬間息づくことが舞台化する意味だと感じております。心を込めて地に足を着けて、そして新鮮に、早霧さんの演じられるジョー・ブラッドレーさんとの24時間の淡い恋を、私自身も楽しみつつアン王女を演じられたらと思います。

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──『ルパン三世』『るろうに剣心』『ローマの休日』と大変有名な作品の宝塚版を演じられることが続きますが、ヒット作を宝塚で演じることの大変さ、また楽しさは?
早霧 やはり、皆様の中にイメージのある作品ですから、自分も役としてそのイメージの中に入ることがベストだと思っていて「あ、イメージ通りだ!」と思ってくださる方が多ければ多いほどいいなと思っているのですが、それを再現するにあたって、アニメや漫画や映画ならば簡単にできることが、やはり生の舞台ですと急に変身する訳にはいかなかったり、などがありますので、その辺りの大変さは毎回感じます。でもだからこそ、生の温度を感じて頂けることが舞台ではできると思いますし、初日から千秋楽まで良い意味で移り変わって行く姿も観て頂けるので、それが舞台の良さだと思っております。今まで原作ものをやらせて頂く都度、初日が開いてからのお客様のご意見などから更にヒントを得て、楽しみながら膨らませていけたような気がしているので、やはり自分だけのイメージではなく、皆様がその作品をどう捉えておられるかということを、客観的にきちんと引いて見ることがいいのではないかと思います。自分自身が楽しみながら役に近づいて行く作業が、何度も原作ものを経験させて頂いてきたからこそなのか、良い意味でこなれて来ていて、アプローチの仕方を身体で覚えてきた感覚があります。オリジナル作品を作るのも、原作ものを作るのも、本当に変わらなくできていて、おかげ様で楽しくやれております。
咲妃 私はまだまだ模索中で、有名な原作のある作品の中で息づくということの大変さを実感している最中なのですが、組の第一線に立って早霧さんが、物語の中で役が必要とされる要素や特徴をきちんと明確に捉えつつも、ご自身ならではの息の通った舞台を作り上げておられるので、それを見習いたいと思う一心です。とても尊敬していますし、こういった名作がお客様にご好評を頂けるのも早霧さん率いる雪組全体の力だと思いますので、作品自体の仕上がりを褒めて頂けるのが、雪組の一員として嬉しいことなので、その喜びを胸に舞台を務めるのが楽しいです。

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──当日券に並ばれるお客様の列もとても長いと聞いていますが、宝塚ファン以外のお客様がご覧になっていることを感じることはありますか?
早霧 『ルパン三世』と『るろうに剣心』この2つの作品は、本当にお客様の幅を広げたな、男性のお客様、また年代の幅も広がったと感じています。当日券の列のお近くを通らせて頂くこともたまにあるのですが、その列を拝見する度に嬉しく思いますし、普段頂かない方々からのお手紙も頂いたりもしていて、直接皆様からの感想も頂くので、多くの方に宝塚を知って頂けるチャンスだと実感します。ですから、その方々にこの1作だけではなくて、ずっと続けて宝塚観に来たいと思って頂けることが1番の願いなので、原作があるということで注目して頂けるのはつくづくありがたいなと思っております。
──『ローマの休日』にも、また同じような関心が集まるでしょうね。
早霧 自分の青春時代を思い出すという、ある一定の年代より上の方々からのお手紙をたくさん頂いているのですが、逆に言えば、若い方達、むしろ映画を観たことがなかったという世代の皆様にも、今度は「じゃあ映画も観てみようかな?」と思って頂けたらいいですね。
──普段取材される側におられる早霧さんが、取材する側の役、記者を演じることについては?
早霧 私の役作りはもうすでに始まっております。今、こうして皆様が記者としていらっしゃるので(笑)。男役として日頃から男性を観察しておりますが、今こうして目の前におられる記者の方から、またジョー・ブラッドレーらしいものからヒントを得ることをこれからやっていく、やっていけることが楽しみです。
──ヴェスパの乗り心地はいかがですか?
早霧 普通免許は持っているので堂々と乗れるのですけれど、まだ怖いです(笑)。舞台という限られた範囲の中で自由に乗り回せるようになるように頑張ります。なんと言っても2人乗りなので、感覚が違って、ヘルメットなしで乗っていいんだという(笑)、今の時代捕まるよ!というね(笑)。でも楽しんで乗れるようにお稽古します。
咲妃 とてもお上手でした。
早霧 あなたが運転するシーンもあるので、よろしくお願いします。
咲妃 ご指導よろしくお願い致します。
早霧 私は指導しませんよ!(爆笑)。

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会見でも言及された通りの「ちぎみゆ」と呼ばれる、早霧せいな&咲妃みゆコンビならではの会話に、温かな笑いが広がった会見はこれで終了。三都市をめぐる公演が待たれる時間となっていた。

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〈公演情報〉
宝塚雪組公演
タカラヅカ・シネマティック『ローマの休日』
ROMAN HOLIDAY (R) & (C) Paramount Pictures Corp. All rights reserved.
脚本・演出◇田渕大輔
出演◇早霧せいな、咲妃みゆ ほか雪組
●6/14〜19◎中日劇場
〈料金〉S席8,000円 A席6,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉中日劇場 052-263-7171
〈中日劇場ホームページ〉http://www.chunichi-theatre.com
●6/25〜7/10◎赤坂ACTシアター
〈料金〉S席8,800円 A席6,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉阪急電鉄歌劇事業部 03-5251-2071
〈宝塚歌劇公式ホームページ〉http://kageki.hankyu.co.jp/
●7/30〜8/15◎梅田芸術劇場メインホール
〈料金〉S席8,800円 A席6,000円 B席3,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉梅田芸術劇場 06-6377-3800
〈梅田芸術劇場ホームページ〉www.umegei.com



【取材・文/橘涼香 撮影/岩村美佳】



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粟根まこと、松永玲子ほか、キーポイントQ&A【演劇人の活力源】など連載中!
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宝塚花組公演『ME AND MY GIRL』制作発表会見レポート

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数多い宝塚歌劇団の海外ミュージカルレパートリーの中でも、屈指と言えるハートウォーミングなロンドンミュージカル、UCCミュージカル『ME AND MY GIRL』が、明日海りお&花乃まりあトップコンビ率いる花組で上演されることになった(4月29日〜6月6日宝塚大劇場、6月24日〜7月31日東京宝塚劇場で上演)。

『ME AND MY GIRL』は1937年にロンドンで初演され、1646回のロングランを記録した大ヒットミュージカル。1930年代のロンドンを舞台に、そうとは知らぬまま下町で育った名門貴族の落とし種である青年ウィリアム(ビル)が、名家の世継ぎに相応しい紳士として教育されながらも、恋人サリーとの愛を貫く姿が、心躍るミュージカルナンバーに乗せて描かれていく。
宝塚では1987年に剣幸&こだま愛主演による日本初演が大好評を博し、同年に再び上演されるという宝塚としては異例のロングラン公演を成し遂げたのを皮切りに、1995年には天海祐希&麻乃佳世率いる月組で、2008年には瀬奈じゅん&彩乃かなみ率いる月組で上演された他、中日劇場、博多座、梅田芸術劇場での再演を重ねて、累計観客動員数118万人を誇る大人気作品となっている。

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そんな作品が、久しぶりに大劇場に帰ってくることとなり、1月22日、都内で制作発表会見が華やかに行われた。

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会見はまず出演者によるパフォーマンスからスタート。ビルを演じる明日海りお、サリーを演じる花乃まりあが主題歌「ME AND MY GIRL」を披露。おなじみの衣装に身を包んだ新鮮なコンビが、明るく伸びやかにデュエットを歌い上げた。

続いて、「愛が世界を回らせる」を明日海のビルと、公爵家の遺言執行人であるジョン卿をダブルキャストで演じる芹香斗亜が軽やかに掛け合う。互いに酔っ払いながら信頼を深めていく男同士のナンバーが耳に心地よく広がる。

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そして、第1幕のラストを飾る「ランべス・ウォーク」へ。現在各チームに分かれて公演準備に入っている花組の中から、第7回『マグノリア・コンサート・ドゥ・タカラヅカ』出演メンバーである、華雅りりか、羽立光来、朝月希和も加わって、本番さながらに客席降りもある賑やかなパフォーマンスが繰り広げられ、会見場はすっかり『ME AND MY GIRL』の世界に。取材陣からも手拍子がわき、本番への期待が高まった。

続いて、檀上に宝塚歌劇団理事長小川友次、本作品の脚色・演出を担当する三木章雄、明日海、花乃、芹香、そして作品の協賛会社であるUCC上島珈琲代表取締役会長の上島達司が登壇。制作発表会見となった。

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まず小川友次理事長から、『ME AND MY GIRL』初演からの協賛会社であり、宝塚初の冠公演の実現ともなった歴史を担うUCC上島珈琲株式会社への謝辞が述べられ、そうした歴史ある作品を、台湾公演また『新源氏物語』再演の大成功を担った、成長著しい花組で上演できることを嬉しく思う。明日海りおが引っ張る花組は、ひとりひとり個々の力がどんどん上がって、まさに花が開いている。また初演の主演者である剣幸さんが今年「宝塚歌劇の殿堂」に入り、そのセレモニーに明日海が多忙な中駆けつけ、花束を渡してくれた姿に、先輩と後輩の絆がまたこの作品でつながるのを感じた。花組で『ME AND MY GIRL』をやらせていただけることが本当にありがたい、4月8日には剣さん、こだま愛さん(初演サリー役)をはじめとした歴代の出演者が参加しての「前夜祭」も開かれるので、新たに花開く『ME AND MY GIRL』にご期待頂きたい、という挨拶があった。

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続いて、協賛会社であるUCC上島珈琲株式会社上島達司会長から、100周年を迎え、更に101年目に観客動員数が過去最高を記録した宝塚歌劇にまた協賛させて頂くことが嬉しい。この102年目の『ME AND MY GIRL』で更に記録を更新できるように、男性だけの歌舞伎に並んで女性だけの宝塚が隆盛することは、日本の文化が隆盛することでもあるので、是非後押しがしたい。『ME AND MY GIRL』とは1987年以来30年近くの付き合いとなるが、ミュージカルナンバーがすべて楽しく、珈琲を飲んでいる時と同じような弾んだ気持ちになれるミュージカル、曲を聞く度に珈琲が飲みたくなる作品の成功を祈念している、というウィットに富んだ挨拶があった。

そこから、スタッフ、キャストそれぞれが挨拶。まず作品への意気込みを語り、質疑応答へと引き継がれた。

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三木章雄 1987年に小原弘稔先生が脚色・演出された時からずっと作品に関わってきました。『ME AND MY GIRL』は楽しい、楽しいミュージカルであり、主人公のビルが自分を発見していくという側面もとても大切なミュージカルなので、それをわかりやすく伝えたいということをこれまでずっとやってきましたから、今回もそれを続けたいというのと同時に、明日海りおという今絶好調の(スターが演じる)ビルが登場するということで、大変期待しています。僕が演出を引き受けたのは、天海祐希が主演した再演の時(1995年月組)からです。その時は、阪神淡路大震災の直後、秋頃の公演でした。宝塚歌劇も『国境のない地図』で大劇場を再開して頑張っていましたが、ロビーではまだまだお客様は、震災ルックと言いますか、まだリュックを背負っていたりという姿でした。そんな中、天海以下の月組が本当に明るく明るく、この作品の大切なテーマのひとつでもある「信じていくことが大事」というものを、全員が全力で出来たことがすごく記憶に残っています。今年も年初から株が落ちてしまったり、また海外を含め、色々と大変なことがある中で「明日の海」と書く明日海が主演ですから、輝く明るさをお客さまにぶつける舞台を、原点に帰って作っていきたい。剣さん主演の富山での公演や、また昨年はOG公演でも抜粋でやったのですが、やる側のエネルギーが要求される作品でもありますが、その意味でも今日3人が代表で来ていますが、全員で全力投球をしたいと思います。 
以前の公演の時に僕は「いっそ2人でシンデレラ」というキャッチコピーをつけたことがあったのですが、今はこの作品は「シンデレラ」というよりは頑張った結果幸せをつかむ人の物語だという気持ちが強くなっていて、アンデルセンの「みにくいあひるの子」を思い出しています。本当は白鳥なんだけれど、あひるの家に産み落とされた為に皆と違うということで迫害されるのだけれども、懸命に生きていって白鳥としてのアイデンティティーを見つけて飛び立って行くという物語です。この作品の主人公のビルも、ランべスの下町に産み落とされて、お屋敷に初めて行った時にはこれでお金がもらえる、ブティックが開けるなど思うのだけれども、だんだんにお金ではなく、自分のルーツに目覚めていく。また恋人のサリーはそんな彼の為に1度は身を引いても助けようとする、そんな2人の物語が結果としてハッピーエンドになる、2人だけでなくジョン卿や他の出演者も互いに思い合うことが大切になるミュージカルです。先日もこの作品に向き合っている僕は、電車の中で白髪の老婦人に席を譲っていて。僕も結構いい年なんですけど(笑)、この作品を通じて前向きに人のことを考えていくことが大事だということが伝わるはずで、それを伝えることがこのミュージカルの肝だと思うので、それを楽しく作っていくことをこれからやっていきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

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明日海りお 私は『ME AND MY GIRL』に出演させていただくのは2回目になります。前回出演させて頂いた時に(2008年月組)、新人公演でビル役を演じさせていただきましたが、とてもとても楽しかった思い出があります。本公演では役替わりで、ジャッキーと、女性役のアンサンブルに参加しておりましたので、新人公演では「男役だ!」と発散できて楽しかったというのもあると思うのですが、やはりビルという人がとても素敵で、今まで演じてきた役の中で一番理想に近いのではないかと。とても温かくて、自分の芯がまっすぐで、そしてサリーへの愛がすべてという、彼のふざけているようでいて、でもとても誠実なところが大好きだったので、その役にこうしてまた出会えることをすごく幸せに思います。今回の公演は役替わり公演でございまして、主要なキャストが入れ替わるような仕組みになっております。そういう意味でもお客様に何度でも足をお運び頂けたらいいなと思っております。

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花乃まりあ 『ME AND MY GIRL』という作品は、劇場でも観劇させて頂きましたし、映像も、宝塚に入る前から何度も見返すくらい本当に大好きで、憧れの作品でしたので、夢のような機会を頂き本当に幸せに思っております。作品のこと、そして今まで先輩方が演じてこられたサリーという素敵な女性のことを一生懸命お勉強して、この素晴らしい作品に携わらせて頂く幸せを噛み締めて頑張りたいと思いますので、よろしくお願い致します。
芹香斗亜 今回は役替わり好演でジョン卿とジェラルドの二役をさせて頂きます。私は『ME AND MY GIRL』に出演させて頂くのは初めてなので、今日少しパフォーマンスをさせて頂いただけでも、どのナンバーも楽しく、袖から見ているのも楽しかったです。お稽古がはじまるのを楽しみにしています。皆さんもたくさん観にいらしてください。

【質疑応答】

──錚々たるメンバーが演じてこられた作品ですが、今回特にここを大切に演じたいという想いは?
明日海 とにかく思い切り舞台の上を駆け回りたいと思っております。そして私がビルのことを素敵だと思う点は温かさ、なんともいえない包容力、自由なところがとってもカッコいいと思うので、その空気感を見て頂きたいと思います。

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花乃 私も今回『ME AND MY GIRL』をさせて頂けるということで、様々な方の映像を改めて拝見させて頂いて、また今日パフォーマンスをさせて頂いた時に、主題歌の「ME AND MY GIRL」の歌詞にある「2人の愛、ハッピー」というところが、印象的で素敵な歌詞だなと思ったので、「2人の愛、ハッピー」を大切に演じていけたらと思います。

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芹香 私はジョン卿とジェラルドという全然違う二役をさせて頂くので、ジョン卿では2人を見守っている温かさ、またジェラルドは可愛さが魅力だと思うので、その二つを頑張っていきたいと思います。
──髭の付け心地はいかがですか?
芹香 私は全場を通じて髭をつけるというのは初めての経験なので、経験者に聞いて学んでいきたいなと思っています。
──宝塚を代表する名作に出演するということに対しては?
明日海 初演、再演、再々演、私も一ファンとして観ていましたから、『ME AND MY GIRL』といったら、夢の世界。お客さまにも、「ミーマイも新しくなってしまったんだな」ではなく、「やはり『ME AND MY GIRL』には変わらない、『ME AND MY GIRL』らしいハッピーがある、ハートが飛んでいる」と感じて頂けたらいいですね。それをお稽古の中で皆と一緒に作っていきたいです。
花乃 私も今明日海さんがおっしゃったように、一ファンとして自分が作品から頂いた幸せというものをお客様に感じて頂けるように、改めてお勉強し直したいなと思いますし、お客さまが思い描く「サリーといえば」というポージングだったり、私自身がとても印象に残っているポケットに手を入れたりとか、ちょっとしたしぐさで「サリーだな」と思っていただけるように、そういったところも勉強していけたらなと思っております。

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芹香 今までたくさんの上級生が演じられてきた役ですが、それをあまりプレッシャーに感じず、ハッピーなミュージカルですので、楽しんで取り組んでいきたいなと思っております。
──初演のビル役、剣幸さんと対面されたエピソードは?
明日海 まず「殿堂入りおめでとうございます」とお伝えしました。ちゃんとお話させて頂くのは初めてだったのですが、お喋りされる声からまずとっても美しくて、引きこまれてしまうというか、今も忘れずに余韻に浸っております。ビルに関しても「私でよければ力になるし、何でも教えるから言ってね」と言って頂いたので、また本番が開く前に「前夜祭」などもありますので、ご指導して頂きたいなと思っています。

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──今回の新メンバーへの期待と、それを受けて出演者の皆さんから意気込みを。
三木 みりお(明日海)は、下級生の時からよく見てきていますが、特に花組に移ってからの成長・飛躍は素晴らしいと思っています。ビルはとてつもなく懐が深い。ビルにはサリーという恋人もいるし、自分のことをビシバシしつけてくるマリアという怖いおばさんや、おっちょこちょいのジェラルドや、怖いおじさんのジョン卿など色々な人がいる。その中で、人間関係の作り方が、先天的にとっても賢いんです。ずるいというのではなく、マリアが絶対にこの子の中にある血筋がものを言う、この子に跡を継がせると言っていることに、応えようとする善良さがあります。そして僕は『Hold My Hand(私の手を握って)』という曲がこの作品の中で一番好きなんですが、サリーがふてくされている時に、ビルが色々な冗談を言って、最後にサリーも思わず吹き出してしまう。そこで「誰かが君を見なきゃ それは僕の仕事さ」というんですが、その温かさ、率直さがすごく良くて。更にそこの箇所、英語では「You require a lot of looking after.(あなたは私にたくさんの面倒を要求する)That's one job in which I take a pride.(それが僕の仕事で、僕はそれにプライドを持っている)」というんです。日本語では「誰かが君を見なきゃ それは僕の仕事さ」という2行なのですが、その裏にここまで含まれている。日本語ではどうしても短くなって言い尽くせないのですが、でもやる側としては「in which I take a pride.」を演技で言えるようにしなくてはならない。そこを代々のビルは、ウタコ(剣幸)も天海(祐希)もあさこ(瀬奈じゅん)も埋めてきたと思います。みりおにも「誰かが君を見なきゃ それは僕の仕事さ」の中に、「それに僕は誇りを持っている」というところがリアルに伝わる歌い方、喋り方ができるところまで演じてほしい。今のみりおなら出来ると思いますので、期待しています。
花乃は何しろ「かの」なので、可能性を持っていますが(笑)、僕は文化祭の時の印象が強くて、何をやったかは覚えていないのですが、「ドスンバタン、ドンドン」みたいな子で(笑)。今や、天下の二枚目であるみりおの相手役なので、とっても頑張っていますし、とってもエレガントに美しいんですが、今回のサリーという役は、花乃が本来持っているドッカンぶりがぴったりの役ではないかと。サリーはランベスで働いている、魚さばいて「持ってきな!」と売っている、そういうバイタリティのある、生活を持っている下町の女の子が、たまたま伯爵家のご落胤と似合いのカップルになっている、そこがすごく話として面白い。最初、こだま愛が演じた時に、歩き方をめちゃくちゃ怒られていました。普通娘役は足を揃えてしなしな歩くのですが、サリーはとにかくバタバタ大またで歩けと、娘役セオリーに反することを要求されるんですね。それはサリーの出自、魚かっさばいているお姉ちゃんというところを演出家が欲しかったからです。花乃は、これは褒め言葉ですが(笑)、その可能性をすごく感じています。両面を持っている人だと思うのですごく期待しているし、ユニークなことができる子なので、最後に美しく美しく変身して欲しいと思います。
芹香君にはジョン卿をやってもらいますが、いま二番手で頑張ってる人なので、大人の役をやって欲しいなと思いました。若い頃から妙に落ち着いたところがある人で、そこが良いところだと思うので、それを舞台上の芸として出していけたら。髭が似合う、付け髭じゃなくて生えてるんじゃないかと思えるところまで(笑)やって欲しいと思います。ビルに対して友情だけでなく、先ほどの「愛は世界を回らせる」でもジョン卿はマリアを思っている、ビルはサリーが出て行っちゃった、男同士が互いの思い人のことを酔っぱらって言っているというのは、男役としてはかなり高度なことだと思うのだけれど、美男子役だけでなく、もう一歩踏み込んだところで演じられるようになればと。そういう意味では芹香はまだまだ若いですが、それを乗り越えてやることでもう一回り大きく、逞しい骨太な男役になって欲しいと思います。もうひとつのジェラルドは、等身大の役だと思います。おっちょこちょいで、甘えん坊で、モテまくる。芹香そのものだと思いますが、これから先、こういう役はもう回ってこないと思うので、卒業のつもりで最大限に魅力的にやって欲しい。自分が若いから若い役をやって、というのではなく、若さを卒業しつつある段階で、客観的に、若さゆえの危うさをふらついている部分を掴んだ上で演じてくれればいいなと思います。
そして3人には、ミュージカルなので、ここぞというところはセリフじゃなく歌になる。そこでいかにお客様を陶酔させるか。花組のみんなには、多少芝居がガタついていても、歌をきいただけで「納得」というところまでお客さまを陶酔させられるように、歌を磨いてやって欲しいなと思います。すごく素晴らしいものになると思うので、是非是非1人でも多くの方にご覧頂きたいなと思います。
 
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明日海 先生のおっしゃるように歌は今から鍛練に鍛練を重ねたいと思います。そして「誰かが君を見なきゃ それは僕の仕事さ」の歌詞に込められたビルの決意だったり、懐の大きいところが、その歌詞だけでなくて色々なところに散りばめられているので、それがにじみ出るように表現して舞台に立てたらいいなと思いますし、そういうホットな気持ちを、表面的には「何言ってるんだ」みたいな、軽いというと違うのですが、そんな風に言ってくれるビルというのがすごく素敵だと思うので、その素敵さを自分で上手に按配して作っていきたいなと思います。
花乃 魚市場で働いていて、ランべスで育ってというサリーという人を深く底から作った上で、演じられたらいいなと思います。精一杯頑張りたいと思います。
芹香 三木先生がすべておっしゃってくださったので、私はお稽古に入ったら先生について頑張っていきたいなと思います。

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〈公演情報〉
UCCミュージカル『ME AND MY GIRL』
作詞・脚本◇L・アーサー・ローズ&ダグラス・ファーバー
作曲◇ノエル・ゲイ
改訂◇スティーブン・フライ
改訂協力◇マイク・オクレント
脚色◇小原弘稔
脚色・演出◇三木章雄
出演◇明日海りお、花乃まりあ ほか花組
●4/29〜6/6◎宝塚大劇場
〈料金〉SS席 12,000円 S席 8,300円 A席 5,500円 B席 3,500円 (全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉0570-00-5100
●6/24〜7/31◎東京宝塚劇場
〈料金〉SS席 12,000円 S席 8,800円 A席 5,500円 B席 3,500円 (全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉03-5251-2001


【取材・文/橘涼香 撮影/岩村美佳】



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話題作のレビュー、製作発表、稽古場レポート、インタビューなど
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粟根まこと、松永玲子ほか、キーポイントQ&A【演劇人の活力源】など連載中!
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待望の宝塚歌劇バージョン始動!『るろうに剣心』制作発表会見レポート

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1994年、週刊少年ジャンプにて連載開始以来、大ヒットコミックスとして愛されてきた『るろうに剣心』が、2016年宝塚歌劇団で上演されることになった(宝塚大劇場で2016年2月5日から3月14日、東京宝塚劇場で4月1日〜5月8日まで上演)。

幕末に伝説の人斬りとして恐れられ、明治維新後は「不殺」を誓った剣客・緋村剣心を主人公に、彼を取り巻く個性豊かなキャラクター達で繰り広げる歴史活劇として親しまれてきたこの作品は、シリーズ売上累計5900万部を超えるメガヒットを誇り、1996年にアニメ化、2012年に実写映画化がなされるなど、時代を超え日本はもとより、世界中で愛され続けている。

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そんな大人気作品の初めてのミュージカル化が、早霧せいな、咲妃みゆを中心とした宝塚歌劇団雪組で上演されることが決まり、かねてから上演希望の高い作品だったこともあり、大きな話題と注目を集める中、先月都内で制作発表会見が華やかに催され、多くの報道陣が詰めかけた。

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会見はまず小川友次理事長の挨拶からはじまり、早霧せいなが率いる雪組が『ルパン三世〜王妃の首飾りを追え』『ファンシー・ガイ!』のお披露目作品、続く『星逢一夜』『La Esmeraluda』の大劇場2作目、両興行を通して東西で100%を越える大入りを記録したこと。お披露目公演と2作目の公演が続けてこの数字を出したのは、東京宝塚劇場が新装なって初めての快挙であり、この勢いのある雪組で、世界で愛されている『るろうに剣心』の初ミュージカル化を、今や宝塚ばかりでなく、日本を代表する演出家である、小池修一郎の脚本・演出で上演できることを大変嬉しく思い、快く許諾くださった原作者の和月伸宏様はじめ、関係者の皆様に厚く御礼を申し上げる。原作ファンの方、また宝塚ファンの方、双方に喜んで頂けるエンターテイメントを、是非ご期待頂きたいという強い意欲が語られた。

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そこから、会見は出演者によるパフォーマンス披露へ。緋村剣心役の早霧せいな、神谷薫役の咲妃みゆ、相良左之助役の鳳翔大、武田観柳役の彩凪翔、齋藤一役の彩風咲奈、高荷恵役の大湖せしる、四乃森蒼紫役の月城かなと、そして今回の宝塚バージョンオリジナルキャラクターとなる、加納惣三郎役の望海風斗が、原作世界を見事に再現した、また独創的な扮装で登場。それぞれの武器を手にしてスピーディに舞台を駆け抜ける姿は、ライブでありながら更に贅沢なイメージ映像のような趣。作品への期待感が一気に高まる時間となった。

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続いて、サプライズゲストとして『るろうに剣心』アニメーションバージョンで、声優として緋村剣心の声を務めた元月組トップスターで女優の涼風真世が登壇。パフォーマンスを目の前にした直後ということもあり、興奮した面持ちで「まるで宝塚のために『るろうに剣心』があるかのよう!」と語り、「自分が声をやったなんて信じられないくらい早霧さんの剣心が素敵です」と絶賛した。自身が演じた剣心の声はオーディションで勝ち取ったもので、和月先生の作られた剣心のイメージを壊さないよう、声に魂を吹き込むことを念じて演じていた、と当時を振り返った。

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そして、更に涼風真世が、会場に和月伸宏氏が来ていることを伝え、写真などをメディアに公開していない和月氏が特別に会場内から声だけで参加。「涼風さんがおっしゃったように、宝塚でやる為に『るろうに剣心』を描いたのではないかと思うほど感動している」と目の前で繰り広げられたパフォーマンスにやはり大変満足した様子。この企画が決まって初めて宝塚を観劇したとのことで、「素晴らしい華やかさで、女性が夢中になるのにも納得」と語り、「何よりも宝塚ファンの方に喜んで頂ける作品になれば」と期待を込めた。また宝塚版オリジナルキャラクターの加納惣三郎については、演出の小池氏から剣心と薫の間に恋敵的な役割りの人物を置きたい、という申し出があり、それは大変宝塚らしくて大賛成だと思ったが、既存のキャラクターに改変を加えてはならないので、オリジナルキャラクターを登場させてはどうだろうか?と提案した。すると小池氏の方から加納惣三郎では?という投げかけがあったので快諾したという経緯の説明があり、「今、パフォーマンスに加納惣三郎が混じっていても全く違和感がなく、自分の漫画にも登場させたいくらい。全員の皆さんを信頼しているので、思う存分頑張ってください」とのエールが贈られた。

更に涼風真世からは「楽しみにしています。期待しています。和月先生がおっしゃったように、『るろうに剣心』の魂を思う存分宝塚の世界で輝かせてください。小池修一郎先生どうぞよろしくお願い致します!」という、『るろうに剣心』経験者ならではの願いが託された。

その後、ステージに早霧せいなはじめ、パフォーマンス出演者全員と演出の小池修一郎が登壇。トークショー形式で、作品へ、またそれぞれの役柄についての抱負などが語られた。

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小池修一郎 今、コスチュームをつけてのパフォーマンスを観て、あぁ面白いなと思いました。と同時に、和月伸宏先生や、涼風真世さんがおっしゃったように、宝塚にハマるんだなと実感致しました。なかなか剣客ものというのは劇団☆新感線などや、今はやりのイケメン時代劇としてよく取り上げられていますが、宝塚では難しいのでは?と思っておりましたが、今日観て、かなりいいのでは?と。和月先生もご説明くださいましたが、宝塚の中の二番手の役として、いずれかのキャラクターを膨らまそうかというご提案を申し上げたのですが、それなら新しいものを出したほうがいいと仰っていただきました。それはちょっと予想外だったのですが、その時代の人々の資料を改めて読んだりして、加納惣三郎を登場させることにしました。実在の人物で、司馬遼太郎さんの作品の中で、新撰組の隊士たちを惑わす美青年として描かれていて、伝説では島原の花魁に狂って、その為に辻斬りを繰り返して新撰組に粛清される。愛に殉じた良い男だという部分を生かし、その男が明治維新後に生き延びて、政府の転覆を狙っていたとしたら?というキャラクター作りをしていけたら面白いのでは?と考えています。大変長い原作ですが、それを2時間10分以内にお見せしたいと。今日(パフォーマンス)観て、私も「乞うご期待!」と申し上げられます。雪組のみんなは大変だと思いますが、それぞれ頑張って楽しい公演にしたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

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──では出演者の皆さん、ご自分の役柄について、また今日扮装した印象なども含めてお1人ずつお話ください。
早霧せいな 緋村剣心役をやります。和月先生が描かれた原作のマンガが大ヒットして、アニメ、映画もヒットを飛ばし、そしてようやく宝塚で上演が出来る。しかもわれらが雪組がこのタイミングで上演できるというのが、本当に運命のようであり奇跡のようであり、このご縁を大切にしたいというのが1番の思いです。剣心に関しては、剣心を嫌う人は見たことがない(笑)それくらい愛されているキャラクターを演じるというプレッシャーはとても大きいのですが、私自身も、とても剣心に惚れました。本当に愛すべきキャラクターだなと思っています。人斬りという過去を持ちながら、でも前に前に、明るい未来へ進もう、より多くの人を笑顔にしようという使命のもと彼は生きていると思うので、それは今のわたしの宝塚での人生と重なるものがあります。自分自身も剣心に投影しながら、でも剣心を生きて、演じて、私も愛されたらと(笑)。
 
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──十分、愛を得ておられると思いますが。両隣のお2人からも熱い視線が。
早霧 底知れぬ愛を頂けたら(笑)。この作品が、大きく、大きく更に育つように、心を込めて精一杯演じていきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。
──今日の衣装へのこだわりは?
早霧 日本物を多くさせて頂いていて、袴をはいたり刀を持つことも多いのですが、ここまで派手な色の着物を着たことはなくてですね(笑)。やはりこの赤と言いますか、えんじと言いますかが、トレードマークの剣心色だと思っておりますので、この着物を着て、(頬に)傷をつけた時、自ずと自分の内面から熱いものがこみ上げてきて、気合が入りました。

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咲妃みゆ
 神谷薫役をさせて頂きます。和月先生の『るろうに剣心』は今回上演させて頂くということを期に拝見させて頂きましたが、その中で、神谷薫という人物は本当に魅力的な女性だなという印象を受け、彼女の前向きな、ひたむきな生き方に、私自身も読んでいるうちに和ませていただいたこと、励ましていただいたことが多々ありました。その時受けた純粋な印象を1番大切に、小池先生のご指導のもと、天真爛漫な薫を作り上げていけたらなと思っております。よろしくお願い致します。
──神谷活心流の師範代という役どころですが、竹刀は得意ですか?
咲妃 これから一生懸命練習して、師範代と名乗っても恥ずかしくないように努力致します。
──パフォーマンスはいかがでしたか?相当練習なさったでしょう?
咲妃 大変緊張致しましたが、照明や音楽も加わり、『るろうに剣心』の世界観に入りこむことができました。衣装も着させて頂いて、これからのお稽古が楽しみだなと思いました。

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望海風斗
 加納惣三郎役を演じます。最初に『るろうに剣心』でオリジナルキャラクターをやらせていただくと聞いた時は本当にびっくりしたのですが、宝塚バージョンということで、新しい役で大人気の『るろうに剣心』の仲間入りをさせていただくのはとても嬉しいことだなと思っています。まだ役柄のハッキリした輪郭は自分の中でも見えていない状態なのですが、大劇場の初日までに、ここに並んでいる素敵な、魅力的なキャラクターの皆さんに負けないくらいに強いキャラクターを生み出して、伝説の美剣士、加納惣三郎になれるように頑張っていきたいと思います。よろしくお願い致します。
──お1人だけコミックスに登場しないキャラクターということで、役の作りこみ方は、小池先生いかがですか?
小池 まだこれからですね。今はその前の全国ツアーのお稽古中なのでね。
──伝説の美剣士ということで。
望海 すごいですよね。宝塚ファンの皆様にも原作ファンの皆様にも喜んで頂ける新しいキャラクターを生み出していきたいと思っています。

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彩風咲奈
 齋藤一役を演じさせて頂きます。私も『るろうに剣心』を雪組で上演させていただくと話を伺った時に、まさか自分が斎藤一をやらせていただくとは思っていなかったので、とても身の引き締まる思いでいっぱいでございます。このお話を伺ってから(原作の)全巻を読ませて頂いて、その中で受けた印象として、斎藤一は剣心と同じように幕末を生きながらえて、でも明治の世で剣心とは違って、幕末の頃の意思を貫き続けている、その男の力強さと、まだどのような台本になるのかはわかりませんが、齋藤一は(剣心の)ライバルとして描かれていることが多いので、しっかりとライバルとしていられるよう、また、有名な「牙突」も先ほどパフォーマンスで披露させて頂きましたが、まだまだ未熟でございますので、しっかりお稽古に励んで素敵で男らしい斎藤一を演じたいと思います。よろしくお願いします。
──お衣装の印象はいかがですか?立ち回りなども。
彩風 軍服を着せて頂くとキュッと身が引き締しまるし、手袋をして、サーベルのように日本刀を持っているというのが珍しいので、自分のものにしたいなと思います。
 
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彩凪翔
 武田観柳役をさせて頂きます。先ほど早霧さんが剣心はみんなから愛されるキャラクターではないかというお話をされましたが、私はまさに正反対の、みんなに嫌われるキャラクターで(笑)。とても濃い、個性的な、インパクトの強い役でありたいなと思います。武田観柳が持つ独特な空気感というものを出せたらと思っています。頑張ります。
──指輪などにも凝っておられて、お金が有り余っている感じですが、これだけの悪役というのはなかなかないのでは?
彩凪 すごく勉強になります。どうやったら憎まれるのかなど、様々な表現の仕方があると思うので、これから色々研究をして、舞台に挑みたいと思います、

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鳳翔大
 相良左之助役を演じます。皆さんキャラクターが濃い中、左之助は豪腕怪力な直結型の熱い男というイメージなんですけれど、やはり中でも最初にイメージしたのは「斬馬刀」で、どちらかというとクールで腕の立つ剣士が多い中、左之助は「斬馬刀」を振り回したり、こぶしで戦ったり、みんなとテイストが違う、そこに彼の悪一文字を背負って生きている思いもあったり、心の中も男らしい人物だと思います。その中でも剣心に出会ったことで変わった、仲間と出会って動き出した、というみんなとの絆だったりというところも大切に演じたいと思います。今は「斬馬刀」と少しでも仲良くなって、振り回されないように筋力をつけて鍛えようと思っています。
──パフォーマンスではいかがでしたか?「斬馬刀」慣れましたか?
鳳翔 いや〜、普段日本刀やサーベル、ピストルと、結構今まで色々な武器を持ってきましたが、さすがにあの大きさの武器は初めてなもので。重さというより長さと遠心力に、「斬馬刀」に自分が振りまわされてしまっている感覚があるので、自分が「斬馬刀」を振り回す、片手で振り回せるくらい自由に扱えるようになれれば、怪力な男になれればと思います。
──本当にイメージ通りで「わっ!来た!」と思います。
鳳翔 ありがとうございます。頑張ります!

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 大湖せしる 高荷恵役を演じます。小さい頃から『るろうに剣心』は読ませていただいておりまして、すごく大好きだったので、その世界の住人として生きられることを、まずとても光栄に思っております。恵さんはすごく謎めいていて、秘められた過去を持っている女性。その罪ゆえの妖艶さなどを表現していけたらいいなと思っております。
──とても色っぽくでいらして、そういう役どころが多いですね。
大湖 色濃い役をさせて頂いておりますので、今回はまた違った人物を作り上げていけたらと思っております。
──原作でも、剣心とまた観柳と、それぞれの関係性もありますね?
大湖 そのあたりもどうなるのか、とても楽しみにしております。

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月城かなと
 四乃森蒼紫役を演じます。パフォーマンスを終えて、雪組の『るろうに剣心』に対する皆さまの期待感を感じると共に、私も責任感と、身の引き締まる思いです。蒼紫を演じるにあたっては、二刀流での立ち回りももちろんですが、原作で和月先生が描いくださっているクールな外見に秘められた野望や、仲間への熱い思いもしっかり表現していけるように頑張りたいと思います。
──その超ロングコートに、二刀流というね。
月城 蒼紫といえばこのロングコートと、長い前髪の奥に光る瞳というのが、すごく皆様もイメージされるところだと思うので、このコートもしっかりさばいていけるように頑張りたいと思います。

【質疑応答】

──非常に長い原作にオリジナルキャラクターを加えてということですが、どのあたりに焦点を絞って描かれるのですか?
小池 原作としては「東京編」という、最初の一連の部分をペースにしたいと思います。そこに加納惣三郎がからんでくるという構図になります。
──宝塚と『るろうに剣心』とのマッチしている点は?
小池 剣心という男が剣豪で、非常に強い男でありつつも小柄でチャーミングであるということ。話は全然違いますが女の子でチャーミングなんだけど強い『リボンの騎士』にも通じる構造かなと。つまり、強い人がマッチョでムキムキなのではなく、むしろ可愛かったり、子どもっぽかったり、小さかったりするんだけど強いというところに魅力がある。また、ファンタジーで夢を見る、希望というようなものが『るろうに剣心』の中にもある。ポジティブな生き方をしたい、その思いで(人斬りであった過去などの)現実と向き合うというところが、とても魅力的で、そこは宝塚歌劇がめざすところと共通するのではないかと思います。アニメで涼風真世さんが声を演じられたということも、宝塚との親和性ではないかと思います。
それぞれが、演じるキャラクターへの強い思いを語った会見は、あっという間に時間となり、最後に一同を代表して早霧せいなから「まだ詳しい内容は小池先生の頭の中にあるものの(笑)、私自身を含め、皆さんが楽しみにしてくださっていると感じます。私たち生徒はもちろん、スタッフの先生方を含めて、そのご期待以上のものをお見せできるよう、心を込めてこれから作っていきたいと思いますので、初日をお楽しみにしていただけたらと思います。よろしくお願い致します」と締めくくりのメッセージが力強く語られた。この完璧なビジュアルに裏打ちされた、作品の完成を心待ちにする気持ちの高まる会見だった。

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【公演情報】
宝塚雪組公演
アクション・ロマネスク『るろうに剣心』
原作◇和月伸宏「るろうに剣心〜明治剣客浪漫譚〜」(集英社ジャンプコミックス刊)
脚本・演出◇小池修一郎
出演◇早霧せいな 咲妃みゆ ほか雪組
●2016年2/5〜3/14◎宝塚大劇場
〈料金〉SS席 12,000円 S席 8,300円 A席 5,500円 B席 3,500円 (全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉0570-00-5100
●2016年4/1〜5/8◎東京宝塚劇場
〈料金〉SS席 12,000円 S席 8,800円 A席 5,500円 B席 3,500円 (全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉03-5251-2001


【取材・文・撮影/橘涼香】



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