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会見

平成のゴールデンコンビ 早霧せいな&咲妃みゆ退団公演『幕末太陽傳』『Dramatic“S”!』制作発表会見レポート

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当代の人気コンビとして雪組を牽引してきたトップコンビ早霧せいな、咲妃みゆの退団公演となる宝塚雪組公演かんぽ生命ドリームシアター ミュージカル・コメディ『幕末太陽傳』かんぽ生命ドリームシアター Show Spirit『Dramatic“S”!』が、宝塚大劇場で4月21日〜5月29日、東京宝塚劇場で6月16日〜7月23日に上演される。

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かんぽ生命ドリームシアター ミュージカル・コメディ『幕末太陽傳』は、鬼才川島雄三監督が1957年に発表した、日本映画史に燦然と輝く同名代表作を、宝塚歌劇団が初めてミュージカル化して上演する話題作。「居残り佐平次」を中心に「品川心中」他いくつかの古典落語を組み合わせ、実在した品川の遊郭・相模屋を舞台に起こる様々な人間模様を、軽妙なタッチで描いた傑作映画を、小柳奈穂子がどう宝塚ミュージカルとして仕上げるのかに、大きな注目が集まっている。また、かんぽ生命ドリームシアター Show Spirit『Dramatic“S”!』は、ショースター(Show Star)として輝く早霧せいな(Seina Sagiri)が率いる雪組(Snow troupe)の魅力を、共通する「S」をキーワードに詰め込んだショー作品で、中村一徳が作・演出を担当。早霧&咲妃コンビの卒業と、この公演で初舞台を踏む103期生のお披露目(宝塚大劇場公演)という、宝塚が織りなしてきた歴史が交錯する作品として、深く記憶に残ることは間違いない公演となる。

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そんな公演の制作発表会見が1月16日都内で開催され、宝塚歌劇団理事長小川友次、かんぽ生命保険取締役兼代表執行役社長石井雅実、宝塚歌劇団演出家の小柳奈穂子、中村一徳、そして出演者を代表して雪組トップスター早霧せいな、トップ娘役咲妃みゆ、二番手男役スター望海風斗が登壇。公演への意気込みを語った。

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会見は、早霧せいな、咲妃みゆ、望海風斗による『幕末太陽傳』のパフォーマンス披露からスタート。品川に実在した遊郭・相模屋が建っていた場所の、現在の様子を語る軽妙なナレーションから、佐平次を演じる早霧が登場。作品に相応しい軽快な音楽に乗せて「居残り佐平次」の生き様を歌う。そこから曲調はメロディアスに変化。相模屋の女郎おそめを演じる咲妃、幕末の英雄高杉晋作を演じる望海が加わり、思い出を胸にまだ見ぬ冒険の旅に走りだそう、今旅立とうという趣旨の、宝塚を卒業していく早霧と咲妃にもオーバーラップする歌詞が切なくも美しく歌われて、公演への期待を掻き立てた。

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続いて、出席者全員が登場。まずそれぞれからの挨拶があった。

【登壇者挨拶】


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小川友次理事長
 本日はお忙しいなかこのようにたくさんの方にお集り頂きまして誠にありがとうございます。またこの早霧せいなと咲妃みゆの卒業公演にご協賛を頂きましたかんぽ生命保険様に、改めて感謝申し上げます。宝塚は103周年の幕が開きました。宝塚歌劇100年の歴史の中で、早霧は壮一帆からバトンタッチを受けて5作目で、咲妃と共に退団することを先日発表致しました。今回の公演が卒業公演となります。早霧の雪組は『ルパン三世』ではじまりましたが、大劇場、東京の全公演のチケットが売り切れになるという新たな伝説を作ってくれました。本当に記憶に残るコンビになりました。早霧と咲妃が稽古場でもリスペクトしあいながらも高めあっていく姿、その真摯な態度は、私も見ていて心を打たれ、勉強になるものがあるトップコンビでした。100年の歴史の中では雪組には数々のトップスターがおりましたが、中でも麻実れい、遥くららはゴールデンコンビと呼ばれましたが、私はこの早霧と咲妃が、平成の雪組を引っ張ってくれたゴールデンコンビだと思っております。それほど良い舞台を見せてくれました。その2人が最後を飾ります作品ですが、お披露目を担当してくれた小柳が、この最後の公演も名作映画を題材に立派にやってくれるだろうと思います。ショーの方は、珍しく早霧が「中村一徳先生で」という要望を出してくれました。中村先生のタッチは生徒皆で盛り上げるものですから、タイトル通りドラマチックに最後を飾ってくれると思います。宝塚歌劇団としてはこの2人のコンビが永遠に続くことを願っていたのですが、やはりそうもいかないので、今の2人がいて、望海が入ってくる、今しか観られない芝居とショーを観て頂ければと思っております。7月23日の千秋楽までまだまだ高みを目指して、新たな早霧・咲妃伝説を作っていってくれたらと思っております。どうぞ皆様よろしくお願い致します。

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石井雅実社長 
本日はお忙しいところお集まり頂きましてありがとうございます。私も色々とマスコミの皆様の前でご挨拶させて頂く機会が多いのですが、宝塚さんとご一緒のご挨拶が1番楽しいです。今回は特に、早霧せいなさん、咲妃みゆさんの卒業公演を協賛させて頂く、ゴールデンコンビのこういう機会を頂いたことを、かんぽ生命としても感謝しております。また望海風斗さんはかんぽ生命として応援させて頂くことにしておりますので、是非よろしくお願い致します。宝塚さんは103周年ですが、かんぽ生命は昨年10月に100周年を迎えました。宝塚歌劇団とかんぽ生命の関係は、ずっと以前からキャンペーンにご当選された方を宝塚公演にご招待するというものを長くやっていたのですが、こうして公演に協賛させて頂くのは今回で2公演目となります。前回月組さん、今回の雪組さん、100年の歴史で舞台から夢を届けている宝塚歌劇さんと、人の人生は夢ですから、その夢というつながりでかんぽ生命は長くおつきあいをさせて頂きたいと思っています。皆様ご存知のラジオ体操ですが、かんぽ生命保険はラジオ体操第一の著作権を持っております。ラジオ体操第二はかんぽ生命とNHKさん両者で著作権を持っています。誰でもできる、健康を支えるラジオ体操の普及を通じて、国民の健康増進を支援するコンセプトを考えております。今回、早霧さん、咲妃さん、望海さんにもご出演頂きまして、雪組のみなさんがラジオ体操をしている動画を私共のホームページで公開しています。これからは体の健康はラジオ体操で、心の健康は宝塚歌劇で、ということで応援していければと思っております。まず今回の卒業公演を全力で応援したいと思っています。よろしくお願い致します。ありがとうございます。
 
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小柳奈穂子
 今日は皆様ありがとうございます。早霧さんと咲妃さんはトップ第1作を担当させて頂いて、また遡れば早霧さんの新人公演初主演作品の、『NEVER SAY GOODBYE〜ある愛の軌跡〜』から担当させて頂いたというご縁があります。今回の『幕末太陽傳』は、私は川島雄三監督が昔から大好きで、全作上映の企画の折にも観ておりますし、小さい頃父のビデオラックにあったものを隠れて見ていた作品です。それを自分がさせて頂けるという喜びもありますし、かんぽ生命さんにご協賛頂ける公演を担当させて頂けることを光栄に思っております。逆にプレッシャーがかかってしまいそうなのですが、雪組らしく、明るく爽やかに面白く、を最後まで通せるように、ラジオ体操をしながら健康に努めて最後の最後まで皆様に楽しんで頂ける作品をお届けしたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

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中村一徳 
本日は雪組の制作発表にお越しくださいましてありがとうございます。皆さんご存知のように早霧さんと咲妃さんの退団公演となってしまいました。早霧さんとはトップになってからはご縁がなかったので、こちらから拝見するばかりでしたが、その前のご縁というのが、ちょうど前任の壮(一帆)さんの退団公演でした。その時に早霧さんは雪組を支え、壮さんからバトンタッチを受けた訳ですが、壮さんもすごく良い形で雪組を終えていましたから、それを引き継いだ早霧さんにはすごくプレッシャーもあったでしょうし、目の前のハードルも高かったと思います。でも早霧さんの人柄、人徳、持っているすべてで、また更に素晴らしい雪組を、雪組だけでなく宝塚を引っ張っていくトップスターになられたと思います。最後のご縁が退団公演で大変寂しい思いをしていますが、トップスターの退団は宝塚の宿命なので、こういう機会を頂いたことに感謝して、作品づくりに取り組んでいきたいと思います。先ほどお芝居のパフォーマンスを拝見させて頂いて、お芝居は日本もののコメディですし、ショーは洋物のショーで、皆さんイメージは湧かれると思いますが、早霧さん、咲妃さん、望海さんの人柄の良さが伝わる温かい作品を、雪組全員で作り上げていきたいと思っています。よろしくお願い致します。

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早霧せいな
 本日はお忙しい中お集まりくださいましてありがとうございます。パフォーマンスを終えてホッとしておりますが、いよいよ私と咲妃の退団公演がこれから始まろうとしております。更に身を引き締めて、今まで以上に進化する舞台を、今までと変わらず、そして今まで以上に、心をこめて精一杯務めていきたいなと、今日改めて思っております。お芝居の方はお披露目公演でご一緒した小柳先生に、またご縁があって担当して頂ける、そして中村先生にはトップになってからはご縁がなかったのですが、宙組の下級生時代、そして雪組に来てからもポイント、ポイントでご一緒しているご縁があるので、お2人の先生は、私のことを、たぶん私以上にわかっていてくださると思うので、先生方に身をゆだねて、雪組のみんなと専科から出演頂くお2人と心を一つに、お客さまに楽しんで喜んでいただける舞台を務めて参りたいと思います。最後になりましたが、ご協賛頂きました株式会社かんぽ生命保険様に心から感謝申し上げます。本日はありがとうございます。

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咲妃みゆ 
本日は制作発表会にお集り頂きまして誠にありがとうございます。私にとりましては卒業公演とうことではありますが、私も早霧さんと同様に、これまでと変わらず全力で舞台を務めて参りたい思いますし、これまで大変お世話になりました宝塚歌劇団、そして応援してくださった皆様に、感謝の気持ちを込めて、舞台をお届けできるよう頑張って参りたいと思います。雪組で過ごさせて頂ける時間にも限りがございますので、早霧さん、出演者のみなさんと作り上げられることに感謝して、1日1日過ごして参りたいと思います。中村先生、小柳先生にも最後の公演でご縁を頂きましたことを感謝しながら、お稽古に努めて参ります。本日はありがとうございます。

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望海風斗
 皆様本日は寒い中制作発表会にお集りくださいましてありがとうございます。お芝居では高杉晋作役をさせて頂きます。誰もが知っている幕末のヒーロー、映画では石原裕次郎さんが演じていらしたという大きな役を、私自身どのように立ち向かって作り上げていくか、きっと悩むことも多いかと思いますが、その時は『おもしろき こともなき世を おもしろく』(高杉晋作の句)の言葉を胸に、そしてラジオ体操をしてリフレッシュしながら楽しんで作っていきたいと思います。ショーの方は、中村先生とは本当に久しぶりにご一緒させて頂くのですが、まず題名がカッコいい響きだなと思いました。この題名にもある通り、ショーの中にこれからたくさんのドラマが詰め込まれていくのだなと思うと今から本当に楽しみにしております。この公演は早霧さん、咲妃の退団公演でもあり、初舞台生のお披露目公演でもあり、普段の公演よりも感情の振れ幅が大きい公演になることは間違いないと思いますが、いつも通り、早霧さん、そして咲妃が突き進んでいく方向にしっかりとついていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

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【質疑応答】

──これまでのお仕事を通じて感じた3人の個性と、それを今回の作品でどう生かしていかれるのでしょうか?
小柳 早霧さんの個性がまずあってのことだと思うのですが、もちろん宝塚には宝塚らしさ、男役らしさもあるということをわかった上で、目の前にお客様がいらっしゃると芸に行く、役者魂みたいなものがすごくあると思います。役者としての欲と言ってもいいのかも知れませんが、そこに行こうというアグレッシブさと、やってみようという前向きさがあると思います。だから、こちらも挑戦していこうと思いますし、宝塚を否定する訳ではないのですが、枠というものを越えた可能性、宝塚はもっとこんなこともできるんじゃないか、もっと面白くしていけるんじゃないかと私に思わせてくれるのが早霧さんであり、それについていこうとする咲妃さんであり、望海さんであると感じます。私も手加減せずに、ひよらずに、作品自体のクオリティを高めていき、それが結果的にお客さまの為になることを信じて作っていきたいと思います。

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中村 一言で言うと早霧さんは人を幸せにしてくれる。内側では繊細に舞台に取り組んでいて、でも舞台に立つとすごく明るさもあるし、ダイナミックでシャープで、やはり宝塚だけでなくどんな舞台でもそうですけれども、人柄がにじみでる、そういうところが魅力だと思います。咲妃さんも同じく取り組み方が真面目であるので、その分2人のコンビネーションがいい形で出て来ていると思います。望海さんはなかなかご縁がなかったのですが、お芝居をずっと拝見させて頂いていて、とてもエネルギッシュでどんな色にも染まるところが彼女のいいところだと思います。ショーではなかなか役柄というものはないんですけれども、でも、与えられた歌や振りを自分でどう表現していくか、どんな色をつけていくかが基本にあって、そういう意味で、早霧さんには早霧さんにしか出せない色、望海さんには望海さんにしか出せない色、誰にも比べられない彼女たちの魅力が一番だと思います。
──今回、これまで印象的な振付をなさってきたBryant Baldwinさんのお名前がありますが。
中村 はい、是非期待して頂きたいと思います。Bryant先生が初めて宝塚の振付をしてくださった時に、早霧さんの場面を担当して頂きましたので、このような形で最後にまた振付をしてくださいます。特にこれまでは振付が終わるとすぐアメリカに戻られていたのですが、今回は初日まで早霧さんの形をみて頂くようにしております。

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──ゴールデンコンビである早霧さんと咲妃さんの退団公演を『幕末太陽傳』で行こうと決定された決め手は?
小川 今、歌劇団では作品決定の候補案を、まずプロデューサーから私や制作部長に提出してもらうシステムを取っております。それはまずプロデューサーも育成しなければいけませんし、演出家にすべてを任せるのではなく、プロデューサーと演出家双方のスキルを上げ、制作集団として力を高めていく形を取っています。そうした作品の決定は1年以上前から試行錯誤するのですけれども、この2人に合う作品ということと、作品の流れがございますから、この間は正塚晴彦先生にオリジナルでやって頂いて、今度は退団公演という形で、この作品が上がって参りました。早霧と咲妃だったらこの作品を更にバージョンアップさせて、次の宝塚につなげてくれるだろうということになりました。ショーについては、最後の作品はどういうものがいいかを我々からトップに訊きますので、先ほども言いましたように早霧から「中村先生で」と。早霧は組ということを大事にしますので、自分の退団公演ではあるけれども、全員を使ってくれる先生を、更に生徒全員がバージョンアップしていきたいということを常に考えておりますから、そういう形で中村先生を指名したということでございます。

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──『幕末太陽傳』で、ご自分の役どころをどんなふうに演じたいと思っておられますか?
早霧 実はこの作品をやることが決まってから映画を拝見しまして、まず印象としては、佐平次という役が私にできるかな?と不安に陥ったのと共に、作品自体がとても面白い作品で、これに宝塚らしさ、華やかさ、そして雪組らしさを加えたら、お客様に喜んで頂ける作品になるのではないかと思いました。その為にはやはり、居残り家業の佐平次がいかに動いて、いかに皆様に愛されるキャラクターになれるかが、芯になってくると思ったので、先ほどのパフォーマンスで少しだけ羽織を使った動きをしたのですが、そういう小道具を使いながら、周りの皆さんを上手く居残り稼業として操りながら、先生と試行錯誤して「魅せるお芝居」ができればと思っております。
咲妃 今回は女郎おそめの役を演じさせて頂くのですが、パフォーマンスの最初にもナレーションでありましたように、妍を競える女郎の1人になれるよう、色っぽい女性を丁寧に作り上げていきたいなと思います。頑張ります。

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──ショーのタイトルに「S」がついています。この公演に対する思いをひとこと、「S」で答えるとしたらなんでしょうか? スーパーとかスペシャルとか、色々あるかと思いますが。
早霧 全部言っちゃってるじゃないですか!(会場爆笑)えぇ?うーん(考え込む)。
望海 (早霧の様子を見て、手を上げて)じゃあ行きます!「すごいぞ」の「S」ですね(会場から拍手が起こる。更に考え込む2人に、司会から「組の名前も、雪組は英語ではSnowですね」と助け船が出る)。
咲妃 (手を上げて)じゃあ失礼します。「Snow(スノー)魂」で、お願いします(会場から更に拍手)。

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早霧 (思いをめぐらした後)「スペシャル」で「スーパー」で「最高」で「スゴイぞ」で「Snow魂」です。全部! ひとことでは言えません!(拍手喝采)でも、もう1つ言っていいですか?この『Dramatic“S”!』のSの文字は実は私の手書きなんです!(会場から驚きの声)
──どんな思いで書かれたのですか?
早霧 皆さんに本当に、私と雪組、先生の作品に懸ける思いがお客様に伝わりますように、という思いで力強く、実はすごい枚数を書きました(笑)。その中のイチオシのSです!

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──日本物に伝統がある雪組ですが、退団公演で日本物を演じることへの思いなどをお聞かせください
早霧 私自身もまさか最後の公演が日本物になるとは想像していなくて最初は戸惑ったのですけれども、でももしかしたら、この作品をやるためにずっと日本物の経験を積んできたのではないかなと、今振り返ると思っております。2月には中日劇場で『星逢一夜』の再演も控えておりますが、やはり私達日本人ですので、和の心を大切にお伝えできたらと思っています。
咲妃 様々な日本物の作品に出演させて頂きましたが、どの作品も日本物という枠を越えて、時代背景も役柄も様々でしたので、今回も私にとっては挑戦となる役柄ですので、今までの経験を生かしつつ、真っ白な心で臨みたいと思っております。
望海 私は雪組に組替えになるときに、これから日本物を勉強しなくてはいけないなと覚悟をして、組替えをしたのですが、本当に色々な作品に携わらせて頂きました。またこうして日本物ということですが、まだまだ勉強中の身であるなと思っておりますので、早霧さんをはじめ組子の下級生に至るまで、皆さんに教えて頂きながら、一歩ずつ上達していければいいなと思っております。この公演でも学ぶことはたくさんあると思いますので、早霧さんから、そして組子からたくさん学んで上達していきたいです。

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──ショーの、宝塚ならではの楽しさと、意気込みをお願い致します。
早霧 芝居はやはり役になるということが前提で作品を創るのですが、宝塚のショーはまず芸名の自分自身を投影できると思います。場面場面で七変化しながら、お客様に色々な顔をお見せできるショーになればと思っておりますし、最後の宝塚での公演ということで、気持ちも更にに高まっていくと思いますので、その気持ちを大切に、出演者の皆と心を一つにしてお客さまに届くショーにできたらなと思っております。
咲妃 ショーは、皆で作り上げるという印象があります。お稽古場、そして舞台に上がってもそうなんですけれども、その過程が私にとっては魅力のひとつでして、お客様に皆で創り上げてきたパワーが届けば尚一層幸せです。私自身がショーを観て素敵だなと感じた率直な思いを、お客さまにも抱いて頂けるといいなと思って、頑張りたいと思います。
望海 ショーはやはりお客様との心の距離感がぐっと近くなるものかなと思います。私達もお客さまが楽しんでくださっている様子を見て、楽しく嬉しくなり、それをパワーに頑張ることができます。また、芸名の自分を育てていく、どういう風に作っていくか自分と向き合っていく、戦っていくことがショーの意味でもあるかなと思っていますので、自分自身と向き合って自分をどんどん高めていきつつ、公演が始まったらお客様を感じて楽しんでいけたらと思っております。

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〈公演情報〉
宝塚歌劇雪組公演
かんぽ生命ドリームシアター ミュージカル・コメディ『幕末太陽傳』
〜原作 映画「幕末太陽傳」(C)日活株式会社 監督/川島雄三 脚本/田中啓一、川島雄三、今村昌平〜 
脚本・演出◇小柳奈穂子
かんぽ生命ドリームシアター Show Spirit『Dramatic“S”!』
作・演出◇中村一徳
出演◇早霧せいな、咲妃みゆ  ほか雪組
●2017/4/21〜5/29日◎宝塚大劇場
〈料金〉SS席12,000円 S席8,300円  A席5,500円 B席3,500円 
〈お問い合わせ〉宝塚歌劇インフォメーションセンター 0570-00-5100
●2017/6/16日〜7/23日◎東京宝塚劇場 
〈料金〉SS席12,000円 S席8,800円  A席5,500円 B席3,500円 
〈お問い合わせ〉東京宝塚劇場 03-5251-2001


【取材・文/橘涼香 撮影/岩村美佳】

新演出で開幕!ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』初日前囲みインタビュー

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フレンチミュージカルの金字塔として日本でも愛され続けている大ヒットミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の、新キャストと新演出による新たな公演が、1月15日東京赤坂ACTシアターで開幕した(2月14日まで。のち、2月22日〜3月5日まで大阪・梅田芸術劇場メインホールで上演)。

シェイクスピアの不朽の名作が、ジェラール・プレスギュルヴィックの神が宿ったとしか思えない、数々の名曲に彩られたミュージカル『ロミオ&ジュリエット』としてパリのパレ・デ・コングレで初演されたのは2001年のこと。たちまちにして熱狂によって迎えられた作品は世界を席巻。全世界で500万人以上を動員し、CD&DVD売り上げ700万枚以上という、大ヒットミュージカルとなった。

日本では、2010年に宝塚歌劇団星組が本邦初演。その後、雪組、月組、再び星組で上演される宝塚歌劇団にとっても財産と言えるレパートリーに成長している。この宝塚バージョンの潤色・演出を担当した小池修一郎が2011年と2013年、新たに日本オリジナルバージョンとして男女版の公演も担当。こちらも計16万人を動員する大ヒットを記録した。今回の上演は、その日本オリジナルバージョンから、演出プラン、振付、美術、衣装を一新。オーディションによって選ばれた新鮮なキャストも得て、新たに生まれ変わった『ロミオ&ジュリエット』となっている。

そんな作品の初日を控えた15日、ロミオ役の古川雄大と大野拓朗(W キャスト) 、ジュリエット役の生田絵梨花(乃木坂46)と木下晴香 (W キャスト) 、ベンヴォーリオ役の馬場徹と矢崎広(W キャスト) 、マーキューシオ役の平間壮一と小野賢章(Wキャスト) 、ティボルト役の渡辺大輔と広瀬友祐(Wキャスト) 、そして潤色・演出の小池修一郎が、囲み取材に応えて公演への意気込みを語った。

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【出演者挨拶】

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古川雄大
 ロミオ役の古川雄大です。本日はお集り頂きありがとうございます。いよいよこの日が来たという気持ちです。僕自身前にロミオをやらせて頂いて、千秋楽を迎えた時にもう1回この役をやるんだと、密かに強く深く思っておりました。その思いをこの初日から千秋楽まで、長い期間ですけれどもぶつけて行きたいと思っております。稽古の段階でだんだん精度が上がって行くのを目の当たりにしましたし、僕自身も感じていましたので、早く皆様にお届けしたい気持ちと、新演出になって新しい『ロミオ&ジュリエット』で皆様を驚かせたいなと思っております。よろしくお願い致します。
 
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大野拓朗
 ロミオ役をやらせて頂きます大野拓朗です。本当にこんなにたくさんの方が集まってくださるとは思わず、すごくびっくりなのと同時に光栄です。本当にありがとうございます。僕自身の初日は明日なのですが、このカンパニー自体は今日から初日と言うことで、本当に休む間もなく毎日毎日夜遅くまで稽古してきて、皆一生懸命闘ってきて、その成果を舞台上で早く皆様に届けられたらいいなと思い、僕はこの後は何にもないんですけれど(笑)すごくドキドキしています。皆頑張ってねっという思いで、ちょっと気楽ですけど(笑)。僕自身も初演の2011年の公演も何度も観させて頂いて、再演でも雄大さんのロミオを観させて頂いて、本当に僕が今まで観た中で1番好きなミュージカルで、ずっと憧れの舞台だったんですけれど、その舞台でまさか自分がロミオをやらせて頂けるとは思いませんでした。舞台稽古に入って衣装をつけて、扮装の皆さんと装置に囲まれて本当に改めてロミオをやらせて頂ける幸せを感じています。この幸せとロミオを演じられる楽しさのすべてを、16日の初日にぶつけられたらいいなと思っています。よろしくお願い致します。
 
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生田絵梨花
 ジュリエット役をさせて頂きます生田絵梨花です。この役が決まったのが1年くらい前で、半年前に制作発表があり、稽古があって、と、1年を通して作品をやるというのが、私の人生の中では初めての経験なので、やっと今日幕が開くというので、ワクワク感と緊張で心臓がこの辺に(喉元を示して)来ちゃうくらい緊張しています。でも本当にエネルギーいっぱいの熱い舞台なので、それを自分自身も感じながら発せられるように精一杯頑張りたいと思います。何よりこの役をやれるという喜びを毎日噛みしめながら、1歩1歩進んでいけるように頑張りたいです。よろしくお願いします。
 
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木下晴香
 ジュリエット役をさせて頂きます木下晴香です。私もジュリエット役をさせて頂けることが決まった時には、まだまだ1年くらい先だなという思いがあったのですが、本当にお稽古が始まってからは今日まであっという間で、私も今朝緊張して起きたくらいドキドキしています。でも今までお稽古場でたくさん小池先生や先輩方に指導して頂いて、積み重ねて来たものを舞台上で思いっきり発揮できるように、精一杯ジュリエット役を演じてお客様に喜んで頂けるように頑張りたいと思います。よろしくお願いします。
 
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馬場徹
 馬場徹です。ようやくこの日が来たなという気持ちでいっぱいです。早く舞台に立って初日を迎えたいという気持ちが強いです。ベンヴォーリオという役はここにいる皆さんと違って最後まで生き残らせて頂いているもので(笑)、本当に幕が閉まるところまで舞台上で楽しめる役なので、精一杯舞台上で楽しませて頂きたいと思います。よろしくお願いします。

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矢崎広
 ベンヴォーリオ役を演じます矢崎広です。怒涛の稽古を経て劇場に入り、遂に幕が開くんだなという気持ちでいっぱいです。あとは稽古でやっていたことを、小池先生、スタッフ、そしてここにいる皆、キャストの皆を信じてぶつけるだけだと思っているので、それをお客様に観て頂いて一緒に千秋楽の最後まで楽しんで行ければなと思います。皆様よろしくお願いします。

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 平間壮一 平間壮一です、よろしくお願いします。『ロミオ&ジュリエット』という作品は物語が有名で、観た時に「その話知ってるよ」という方が多いと思うのですが、この個性的な素敵なメンバーの中でやらせてもらって、今回のメンバーにしかできない『ロミオ&ジュリエット』が出来たのではないかな?と僕は思っております。その中で僕が目標としているのは、自分らしいマーキューシオがやれるように、色々挑戦してやっていきたいと思っているので皆様楽しみにしていてください。よろしくお願いします。
 
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小野賢章
 マーキューシオ役の小野賢章です。本当に今日初日ということで、ここまであっという間だったなという思いがとても強くて、僕も明日が初日なのですけれども、気持ちは皆さんと一緒で今日が初日ということで、臨みたいなと思っています。本当に若者のエネルギッシュな作品なので、そこをすごく全面的に出して、千秋楽まで怪我なく務められるように頑張りたいと思います。どうぞ皆様よろしくお願いします。
 
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渡辺大輔
 ティボルトを演じます渡辺大輔です。やっと来たなという皆と一緒の気持ちなんですけれど、本当に稽古場から和気藹々と、時には切磋琢磨して、時にはぶつかりながらやってきて、皆たぶん自信はついていると思います。ここでそれを発揮するのは当たり前なのですが、スタッフさんの力をお借りして、小池先生の指導の元、1日1日楽しんで進化していければいいかなと。そして最後にはお客様が「楽しかったな」「また観に来たいな」と思ってもらえる作品になっていれば、これは大成功じゃないかなと思っております。頑張ります!よろしくお願いします。
 
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広瀬友祐
 広瀬友祐です。僕は前回の『ロミオ&ジュリエット』を観させて頂いて、密かに、強く、深く(笑)誰よりもティボルトを演じたいと思ってきました。明日が初日ですけれども、今日迎える初日メンバーと共に、アンサンブルメンバーさん全員で千秋楽まで突っ走りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

【質疑応答】

──作品の見どころは?
小池 今皆が言いましたけれども、実際に舞台に出ているのはこの半分ずつですけれども、その他のメンバーたち、またここにいないアンサンブルダンサー、また「死」のダンサーなど、皆が醸し出すエネルギーで、エネルギッシュな舞台になっております。また昨日ゲネプロ、通し稽古を行ったんですけれども、それは古川、生田コンビで、生田絵梨花のジュリエットに新しい日本のミュージカル女優の誕生を見ました。彼女は本当に忙しいスターさんなので、ミュージカルの舞台をどこまでやっていけるのかはわからないけれども、そこに向かった時には日本のミュージカルをリードする女優さんになると思って、非常に感心しました。楽しみにしていてください。

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──新しいというのはどういうところが?
小池 清純と言いますか、今時いないような感じがあって、テレビで観ていた時には失礼ながら営業用と言いますか、作ってやっていらっしゃるものであるのかな?(笑)と思っていたのですが、実際にやってみて日々本当にきちっとした生き方をしている。まだ19歳で公演中に二十歳になるんだけれども、本当に今時いない人で、そういう彼女がジュリエットをやるということで、役とオーバーラップしていく、強い意志を持って目標に向かっていくところが、ジュリエットと合っているかなと思います。
──きちっと、と言うのはどんなところで?
小池 それは1つ1つのことを、出された課題をクリアして行こうとするし、2人のちょっと心許ない相手役の(笑)男性陣のリードに対して動じないで、やっていくところの度胸と集中力が素晴らしいです。

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──生田さん、新しいミュージカル女優ということですが?
生田 この後力んでしまってできないかも知れない(笑)、でもすごく嬉しいですし、自分もやっぱり常に満足せず高みを目指してやっていきたいと思います。
──仕上がりはいかがですか?
小池 とても良いと思います。そして今、生田絵梨花がそうなのと同時に、新人ですけれども木下晴香もおそらくこれから日本のミュージカルのジャンル、或いは音楽のジャンルなどで大変な活躍をすると思っています。とても楽しみです。あと、このなんと申しますか、世間的にはイケメンなんですか?(笑)の彼らは、それぞれ色々なフィールドで歌い踊ったりですとか、声優として活躍していますが、なかなか皆、ミュージカルというジャンルはやってくれないんです。おそらく面倒くさいんですよね、歌も踊りも芝居もやらなければならないし、時にコスプレもしなければならない。ですから、ミュージカルをしなくてても俳優をやっている方、歌手をやっている方がたくさんいらっしゃる中で、よくぞ集まってくれたという素晴らしいメンバーです。

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──特にここを観て欲しいというところは?
木下 見どころは全部と言ってもいいのなら、全部と言いたいところなのですが、お稽古場からすごく迫力を感じていたのは、ダンサーさんが全員参加しているナンバーです。エネルギーとパワーがものすごく伝わってきて、実際に劇場に入って、セットと照明の中で衣装をつけてやられているのを観て、迫力が何倍にもなっていたので、皆さんのエネルギーやパワーを感じられるナンバーに注目して頂きたいと思います。
──具体的にこのシーンと言うのは?
木下 1番迫力を感じるのは、2幕の決闘のシーンです。ジュリエットは出ていないシーンなんですけれども、決闘のシーンは皆さんもびっくりされるくらい凄いものになっていると思うので、注目して頂きたいです。
大野 僕自身が初めて拝見させて頂いた時に感じた、ものすごく曲が綺麗で、ダンスもカッコよくてというところでこのミュージカルが大好きになったのですが、それから5年間、僕は毎日、毎日、初演の時に買ったCDを聞いていたんですけれど、全く飽きなくて毎回毎回感動できるものなので、その曲たちにまず聴覚から感動して頂けると思います。また今回新たにダンスの振付も全部変わって、そのダンスもものすごくカッコいいので、視覚でも聴覚でも楽しんで頂けるということと、もちろん『ロミオ&ジュリエット』という素敵なお話にそれが加わるので、2倍3倍に膨れ上がって素晴らしい舞台になるんじゃないかなと思います。あとは皆が言っているように若いエネルギーというところ、岡(幸二郎)さんはじめベテランの皆さんが土台を固めてくれて、その上で僕たちは精一杯一生懸命動き回らせて頂いていて。やっぱり若いからこそ1日、1日成長していけるのかなと思いますし、日々の公演でどんどん進化していく幅が広いと思いますので、そこも観てくださった皆さんが、次に観て「もっと進化してる!」という風に日々の成長も楽しんで頂けるんじゃないかな?と思っています。

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古川 『ロミオ&ジュリエット』の音楽というのは魅力の1つで、音楽に乗せるダンスも今回の魅力だと思います。KAORIaliveさん、AKIHITOさん、小尻健太さん、それぞれ、ジャズ、ヒップホップ、コンテンポラリーのトップの方々が創るダンスでの表現力が今回の魅力の1つだと思います。そしてあとベンヴォーリオ、マーキューシオ、ティボルト、この後ろにいらっしゃる方々の魅力ですね。この3役は本当にこの『ロミオ&ジュリエット』で大切な役なので、それをWキャストで、人が変わるとこんなにも違うものかというものになっていますし、また組み合わせによっても出来上がってくるものが違いますので、そういった部分も魅力かなと思います。
生田 見どころは全部と言いたいところなのですが、私が好きなシーンを1つあげるとしたら舞踏会のシーンで、どこを観てもストーリーがある、出会っては離れてまたすれ違ってというところを、本当に目が足りないくらい動きがありますし、踊りもセットも全て華やかで、何度も来てくださる方がもしいらしたら、今回はこの役というフォーカスを決めながら目で追ってもらえたらより楽しいのではないかと思います。

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──生田さん乃木坂46のメンバーから「普段の仕草がジュリエットっぽくなってきたよ」など言われることはありますか?
生田 色々なメンバーやスタッフさんから「強くなったね」とすごく言われるようになりました。だからもしジュリエットの強さというものが自分にだぶって見えているのだとしたら、それはすごく嬉しいなと思います。
──強さというのは具体的には?
生田 詳しくはわからないのですが、「たくましい」とか言われます(笑)。
──乗り移っているような感じなのですか?
生田 そうかも知れないです。
──上演中に誕生日を迎えて二十歳になられますけれど、19歳の生田さんと二十歳の生田さんに変わりそうなところは?
生田 結構大きな境目だと思っていて、今まではある程度自分のイメージが決まっていたところがあると思うのですが、これからはどんどん広げて行きたいですし、皆さんが驚いたりするようなこともできるくらい、枠をはみ出して行きたいなと思います。

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全員の強い意気込みが感じられる会見はこれで終了。公演への期待が膨らむ時間となっていた。尚、公演レポートも近日中に掲載致します。どうぞお楽しみに!

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〈公演情報〉

ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』
原作◇ウィリアム・シェイクスピア 
作◇ジェラール・プレスギュルヴィック 
潤色・演出◇小池修一郎(宝塚歌劇団) 
出演◇古川雄大・大野拓朗(Wキャスト)/生田絵梨花(乃木坂46)・木下晴香(Wキャスト)/馬場徹・矢崎広(Wキャスト)/平間壮一・小野賢章(Wキャスト)/渡辺大輔・広瀬友祐(Wキャスト)/大貫勇輔・宮尾俊太郎(Kバレエカンパニー)(Wキャスト)/ 
香寿たつき/シルビア・グラブ/坂元健児/阿部裕/秋園美緒/川久保拓司/岸祐二/岡幸二郎/他 
●2017/1/15〜/2/14◎赤坂ACTシアター (東京)
 〈料金〉S席13,00円、A席9,000円、B席5,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉梅田芸術劇場 0570-077-039(10時〜18時)
●2017/2/22〜3/5◎梅田芸術劇場 メインホール (大阪)
〈料金〉S席13,00円、A席9,000円、B席5,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉梅田芸術劇場 06-6377-3800(10時〜18時)
〈公式ホームページ〉http://romeo-juliette.com



【取材・文・撮影/橘涼香】



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全ての山に登り続けて、北翔海莉宝塚に別れ ラストデーレポート

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2016年11月20日、宝塚歌劇団星組トップスター北翔海莉が、相手役の妃海風、最後の同期生である専科の美城れん、若手娘役の美都くららなど同時退団者と共に、宝塚に別れを告げた。

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1998年『シトラスの風』で初舞台を踏んだ北翔海莉は、翌年月組に配属。期待の新進男役として頭角を現したのち、2005年に宙組へ、2012年に専科へと異動。その時々で多彩で魅力にあふれた舞台姿を数多く残し、2015年満を持して星組トップスターに就任。レジェンドと呼ばれた柚希礼音の後を受け、高い技術力と「みっちゃん」という愛称に相応しい、温かな人柄とで、星組に新たな時代を築いてきた。何よりできないものがないというほど多才な人、しかもたゆまぬ努力の人として知られる北翔が、最近の宝塚トップスターの中では遅咲きの花だからこそ、蓄えた力を存分に発揮している姿には盤石の安定感があり、宝塚がディズニーの世界を歌い上げた『LOVE&DREAM』や、大劇場作品としては久しく上演されていなかった、本格的なオペレッタ作品『こうもり』など、抜群の歌唱力を誇る北翔率いる星組でなければ成し得なかった挑戦を果たして、大きな成果をあげていた。また、相手役の妃海風が北翔を心からリスペクトして、常に愛情のこもった瞳で北翔を見つめる姿が、宝塚ならではの美徳に通じ、常にハートフルで微笑ましい空気が舞台に満ちていたことが、星組の舞台の団結力を感じさせる美しさにつながっていたのも、得難いことだった。

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そんな、北翔時代のラストを飾るサヨナラショーは、宙組誕生の曲であり、北翔と美城れん、在団する最後の84期生が初舞台を踏んだ『シトラスの風』から、初舞台生のラインダンスで使用された「It's Today」のコーラスと共に開幕。北翔を筆頭に大階段に男役たちが居並んでのテーマ曲「シトラスの風」が、北翔と美城でパートを分け合うように歌われる。ブルーの華やかな衣装の北翔が一際爽やかだ。曲調は一転して『ノバ・ボサ・ノバ』の「アマール・アマール」へ。北翔の歌声は艶やかに変化。妃海風と二人のダンスも美しい。そのまま1人銀橋に出た北翔が、節目節目で務めてきた星組トップスターとなる前の主演作『想夫恋』から「桜夢幻」、『THE SECOND LIFE』から「君に伝えたいことがある」、『風の次郎吉〜大江戸夜飛翔〜』から「風をきれ闇を切れ悪を斬れ」をメドレーで。「君に伝えたいことがある」では本舞台で同時退団の美都くららが、七海ひろきにエスコートされてデュエットダンスを披露する餞の場面もあり、なんとも粋なはからい。『風の次郎吉』などは、続編があったらどんなに楽しかったろうか、と思われるエンターテイメント作品だっただけに、ここでの披露が嬉しかった。そこからいよいよ星組時代の楽曲となり、星組生たちと『THE ENTERTAINER!!』から「天翔ける翼」を力強く歌ったあとは、美城れんのソロ曲『タイタニック』の「My Heart Will Go On」。バウホール公演、『One Voice』で歌われた楽曲だが、こうした場で聞くととまた格別の感慨があり、美城の実力を改めて感じさせられた。

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銀橋を渡った美城が去ると、大階段にガラスの靴を手にした北翔と、舞台面に紫の美しいドレスの妃海が立ち、『LOVE&DREAM』屈指の名場面、『シンデレラ』の「夢はひそかに」が再現される。北翔のどこまでも柔らかく豊かな歌声が響き、妃海がトップ娘役時代に着用した数々のドレス姿の中でも、最も美しい衣装と言って過言ではない紫のドレスが、夢の世界に誘う。『LOVE&DREAM』は外箱公演の作品だったから、この得も言われぬ魅惑のシーンが、大劇場の大階段を使って再現されるゴージャスさが、目にもまぶしい。
続いて舞台はオペレッタの世界へ。北翔が『THE MERRY WIDOW』から「唇は語らず」を豊潤に歌うと、星組生が加わり『こうもり』の「ワインの火のほとばしりに」へ。次代を担う紅ゆずる、綺咲愛里も掛け合い、賑やかな歌と踊りに場は華やかに盛り上がった。その熱気の後を受けて妃海が水兵服で銀橋に現れ『南太平洋』から「ワンダフル・ガイ」をときめきを込めて浮き立つように歌う。轟悠との共演で若手娘役時代の妃海の代表作でもある作品の楽曲だが、「世界で1番の人よ、好きよ、好きよ、好きよ」と連呼する歌詞が、まるで北翔に捧げられているように聞こえるのは、このコンビが育んできた温かな雰囲気故だろう。

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そして、シャープなライティングが映える大階段に、粋なスーツ姿の北翔が登場。『ガイズ&ドールズ』から「運命よ、今夜は女神らしく」をソロで、更に白のドレス姿の妃海と「はじめての恋」をデュエット。ここからサヨナラショーは一気にクライマックスへ。『LOVE&DREAM』で歌われた「サムディ」を英語で披露する北翔の渾身の熱唱に、ボルテージは最高潮に達する。会場に美しいペンライトの灯りが広がる中、最後は『サウンド・オブ・ミュージック』の『Climb Every Mountain』をやはり英語で全員が唱う。「すべての山に登れ」という曲の持つ尊いメッセージは、北翔が星組生に、更に宝塚に残すものとして深く響き渡り、サヨナラショーの幕は下りた。19年間に、宝塚すべての組に出演してきた北翔ならではの、宝塚は1つと感じさせる、素晴らしいショーだった。

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劇場中に熱気が残る中、星組組長の万里柚美から退団者の履歴が紹介され、引き続いて準備の整った舞台で、宝塚の正装緑の袴姿の退団者たちが1人ずつ最後の大階段を降りてくる。5年間の幸せを語る美都くららの後に続いた専科の美城れんは、前もって用意した言葉ではなく、今感じる思いを述べたいというスピーチ。同期生の北翔海莉への感謝を語り、最後は退団作品にして文字通りの当たり役ともなった西郷隆盛を思わせる、薩摩弁で締めくくった。同じくトップ娘役の妃海風も今の心境を素直に吐露。訥々とした語り口の中に宝塚愛、何よりも相手役の北翔愛があふれ出ているのが印象的だった。
そして最後にトップスター北翔海莉がやはり緑の袴姿で大階段に登場。階段を降りる歩み、深く一礼する手の位置など、所作のひとつひとつが抜群に美しいのに、圧倒される。万雷の拍手の中、北翔は駆けつけた同期生とバトンを託す紅ゆずるから贈られたカサブランカの花束を手に、21年間の宝塚人生で出会えた縁が、何一つ欠けても今の自分はなかっただろうと語りはじめ、ファンへの感謝の言葉が続く。何よりも最後に「この21年間、とてつもなく苦しい時もありましたが、それ以上にとてつもなく面白かったです!」と言い切った爽やかさが、いつまでも耳に残った。言葉通りに長い道のりに多くあっただろう困難を乗り越えて、山の頂に到達した人にしか、北翔にしか言えない一言が、なんと清々しかったことか。名残尽きぬ客席からは、アンコールの拍手が幾度も繰り返された。

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【退団記者会見】 


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その後、余韻の冷めやらぬ劇場ロビーで北翔海莉退団会見記者会見が行われた。まず北翔が「皆様の応援と支えのお陰で、本日無事に、宝塚歌劇団男役の北翔海莉卒業することが出来ました。本当にありがとうございました。今の気持ちは皆様の質問にお答えして、色々な思いを伝えていけたらいいなと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します」と挨拶。続いて記者の質問に答えた。

【質疑応答】

──宝塚での舞台を全て終えて、改めて宝塚歌劇とは北翔さんにとってどのような場所でしたか?
今思ったと言うより、数日前に実は舞台機構のトラブルで3号セリが使えない日が1度あったんです。その時、開演時間が30分押してしまいお客様には大変ご迷惑をおかけしてしまったのですが、千秋楽を前にそういうことが起きて、いつもあまり顔を合わせることのなかったスタッフの方々が、本当に迅速にトラブルに対応してくださって、舞台を支えてくださっているスタッフの皆様の景色や、セリが使えなかった時にどうするべきか、共演者との信頼関係や、待っていてくださるお客様の存在を目の当たりにして、卒業を前に、宝塚の縮図を、神様に改めて見せてもらったような感じが致しました。そうしたすべてが凝縮した姿を卒業前に改めて知ることが出来て、本当に良かったなと。皆様よくおっしゃいますが、1人では舞台は成り立たない、宝塚は特に一流のスタッフの方々であったり、この劇場をお掃除してくださる方、販売をしてくださる方、本当に数えきれない方々の支えがあり、サポートがあっての私達の舞台なんだなというのを、こんなに素晴らしいところで(音楽学校時代を含めて)21年間も修行させて頂けた経験は宝物だと思います。
──芸能活動、舞台活動、ご結婚など、今後の活動予定については?
出来れば寿にいってみたかったのですけれども(笑)、まだそのご縁はこれからなんじゃないかなと思います。宝塚歌劇団の男役の北翔海莉としては本日を持ちまして卒業致しましたけれども、これからも世の為、人の為、エンターテイナーとしての北翔海莉で行きたいなと思っております。
──では芸能活動のご予定があるということで、期待していて良いのですね?
はい。

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──在団中から芸事にいろいろと取り組まれてきましたが「男役芸」とはどんなものでしたでしょうか?また、今後、それを封印してしまうのでしょうか?或いは活かしていくのでしょうか?
「男役芸」というより「清く正しく美しくいる舞台人」というのが宝塚の伝統芸かなと思います。私は男役ですけれども女役の経験もありますし、それが宝塚の舞台人としての芸のひとつだと思って今まで追求して参りました。男役の魅せ方や男役の美学ではなく、宝塚のモットーに基づいた舞台姿、そして精神的な面をこれからも封印せずに繋げていけたら嬉しいかなと思います。
──星組の後輩たちにエールを送るとすると、どんな言葉をかけられますか?
この1年半様々なジャンルのものに挑戦させて頂きました。今の星組に私は何を残せたのだろうかと考えた時に、自分ではよく分かりませんけれども、挑戦する心、諦めない精神、限界を作らないという部分が、皆の心の中に、どこか頭の片隅に残っていたら嬉しいかなと思います。
──素晴らしいサヨナラショーでしたが、演出の岡田(敬二)先生になにかリクエストされたことはありましたか?
今までの私の主演公演や思い出の作品を入れるというのは、いつものサヨナラショーの作り方として変わらなかったのですけれども、作品と関係なく「Climb Every Mountain」という曲を最後に入れさせて頂きました。岡田先生と一緒にビルボードライブを創らせて頂きました時に、私が専科の時でしたがあの曲を歌いました。その時には、色々な思いもあり、全ての山に登れという曲を歌っておりましたが、卒業の時に、全ての山に登った私が歌うのではなく、今の星組の下級生たちにこれからも色々な困難や試練があると思うけれども、しっかり山を登って行くんだよというメッセージ性も込めて、岡田先生とこの曲を最後にしようと、二人で一致した気持ちでしたので、選びました。

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──お花はカサブランカでしょうか。その花に込められた思いと、受け渡しの時に紅さんとどんなことを話しましたか?
(話したことは)秘密です(笑)。お花はカサブランカです。ユリの中でも最も強い花だと言われているもので、どんな綺麗でない水の中でも、どんな状況でも力強く咲き誇るという意味が込められております。この19年間様々な道のりがありましたけれども、自分の義を貫いてきたという意味でこの花を選びました。さゆみちゃん、あ、紅さんからお花を頂いた時に、持ち方をずっとしゃべっていました。いつも通り、楽屋通りの会話でもありました。最後に次代を担う紅さんからしっかりお花を頂けたということは、本当は私がバトンタッチをする側なのですが、幸せなことだなと思いながら受け取りました。
──今現在の心境とファンの方にメッセージを。
今日はどんな1日になるのかなと思っておりましたが、やはり最後の最後まで悔いはないのですけれども、舞台に対してもっとこうしたいという芸事に対するゴールはなく、それに満足する自分ではなく、次につなげて行けるような精神状態だったかなと思います。宝塚の舞台としては最後になりましたけれども、いつも通り役に入ってしまったら邪念がなかったので、桐野利秋としての人生を全うした舞台で、気が付いたら終わっていたという状態でした。けれども、さすがにサヨナラショーの最後、「Climb Every Mountain」で、お客様のペンライトの光の景色を見た時には、皆様の目に見えない力と言いますか、愛を感じて、そこで初めて今までぶれなかった感情がぶれました。こんな私を見付けて頂いて、応援して下さったファンの方々、色々な道のりの中で、ずっと諦めないで、ファンの方々の方が諦めないで、信じて付いてきて下さいました。皆さんの応援がなければ私はトップになれていなかったなと思います。そういう意味では、皆様の応援のおかげだと。また、他の組から星組に参りました私を、星組の皆が温かく受け入れてくれて、しっかりサポートしてくださったからこそ今日の日を迎えることが出来ました。すべてのご縁に感謝する気持ちです。また今日はお天気が本当に良くて、昨日は雨、明日も雨予報という中、今日は雲ひとつない晴天で、本当に皆様のお力で、皆様に守られていることを実感した1日でした。

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──宝塚のトップコンビについて、また相手役の妃海風さんについては?
宝塚はどうしても男役がメインになって、添え花のような娘役、相手役というふうに思われがちなんですけれども、私はそうではなくて、妃海風という1人の舞台人と一緒に切磋琢磨できる間柄でありましたし、彼女の一生懸命な姿、共に同じゴールを目指していける向上できる仲でございましたので、そう言う意味では本当にすごい相手役さんだな、素晴らしい人と組ませて頂いたという気持ちでございます。ふうちゃん、妃海さんは、向上心も、芸事に対しての追求心もそうですが、何よりも宝塚を愛する気持ちが強い方なので、そういう部分で、私は宝塚を知らないで入団した、ファン歴がなくこの世界に入ったので、こうしたら宝塚ファンの方が喜ぶということ、お客様の目線からのことを教えてくださいました。学年は下なのですが、私にとっては上の方のような、相手役さんと組ませて頂けたかなと思います。彼女の幸せオーラのお陰で星組がいつも明るく穏やかに過ごせたんじゃないかなと感謝しておりますし、これからも次代を担う紅さん、綺咲さんもきっとそういう部分を引き継いでくれるのではないかな?と思っておりますので、 相手役を尊敬する気持ちを忘れずに、次の世代に繋げていってくれたら嬉しいなと思います。

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微笑みながら語る北翔の思いのこもった言葉の数々が聞かれた会見は、終始和やかな空気に包まれて終了した。
 
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この日は、北翔の言葉通り晴天に恵まれ、更に11月下旬とは思えないほどの暖かい夜で、劇場周辺に集結した8000人のファンにも天からの恵みが降り注ぐかのよう。その中で、挨拶の順番に舞台化粧を落とした退団者たちがパレード。その都度大きな拍手と歓声があたりを包み、惜別のセレモニーは最高潮に。その最後に北翔が登場。ファン1人1人と瞳を交わそうとするかのようにゆっくりと一歩、一歩を刻んで進む歩みが美しい。ファンからもお別れの言葉ではなく「みっちゃん、またね!」という大きな声がかけられ、明日への思いも感じさせるスッキリとした笑顔で、北翔は東京宝塚劇場前を歩み去っていった。暖かい夜に相応しい、穏やかな空気がいつまでも残った。

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その後、エンターティナーの北翔海莉でありたいという言葉通り、間を置かずにクリスマスディナーショー、更に来春の豪華日替わりゲストと創るライブ活動を行われることがいち早く発表され、北翔は新たな山の頂きへとスタートを切り、宝塚では紅ゆずると綺咲愛里による新生星組が動き始めた。繰り返される出会いと別れの中から、それぞれが進む道が華やぎに満ちたものとなることを期待し、祈っている。

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【取材・文・撮影/橘涼香 舞台写真提供/宝塚歌劇団】






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北翔海莉の馥郁たる集大成の舞台、宝塚星組公演『桜華に舞え』─SAMURAI The FINAL─『ロマンス!!(Romance)』

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豊かな歌唱力とおおらかな温かさで星組を牽引したトップスター北翔海莉と、その相手役として輝いたトップ娘役妃海風の退団公演である、宝塚星組公演グランステージ『桜華に舞え』─SAMURAI The FINAL─、ロマンチック・レビュー『ロマンス!!(Romance)』が日比谷の東京宝塚劇場で上演中だ(20日まで)。

グランステージ『桜華に舞え』─SAMURAI The FINAL─は、西南戦争に散った西郷隆盛の片腕、桐野利秋を、世に知られた「人斬り半次郎」としてではなく、己の信じる義を貫き通した最後の侍として描いた齋藤吉正の作品。去りゆく北翔海莉のイメージを歴史の登場人物に重ね合わせた意欲作となっている。

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幕末の動乱期に、雄大な桜島がそびえる薩摩藩の貧しい城下士の家に生まれた中村半次郎(後の桐野利秋・北翔海莉)は、幼馴染の衣波隼太郎(紅ゆずる)と共に、攘夷を成し遂げる為に京に上る日を夢見て、剣術の稽古に明け暮れていた。ある日半次郎は縁あって薩摩の英傑西郷吉之介(後の西郷隆盛・美城れん)と出会い、人と人が争うことのない、平和な世の中を作らなければならないという西郷の理想に感銘を受け、彼が目指す国づくりの為に命を賭けることを決意する。
やがて、隼太郎と共に京に上った半次郎は剣の腕で頭角を現し、薩摩を中心とする新政府軍と旧幕府軍の会津とが全面衝突した戊申戦争の最前線で、刀を振るう中で、自ら討ち果たした会津藩士大谷隆俊(美稀千種)の娘、吹優(妃海風)の命を救う。それは立場を全く異にする2人の、戦乱の中での出会いだった。 
時は流れ、明治維新後の帝都東京。半次郎は桐野利秋と名を改め、敬愛する西郷隆盛と同じ陸軍に籍を置き、陸軍少将としての任に当たっていた。一方幼馴染の隼太郎は警視隊の一員として、共に故郷薩摩=鹿児島を愛しながらそれぞれの道に邁進していた。そんな日々の中で利秋は、医学を学ぶ吹優の元を度々訪ね、記憶を亡くしている吹優に自分が親の仇だと打ち明けられずにいる後ろめたさを抱えながらも、穏やかな語らいの時に安らぎを見出していた。
だが、利秋の帝都での日々は、新政府への不満を抱える士族たちを救済する為朝鮮派兵を訴えていた西郷と、内政の安定を最優先とする大久保利通(夏美よう)の決裂によって一変する。陸軍大将の地位を辞し、鹿児島へと下野する西郷につき従った利秋は、日本の未来を隼太郎に託し帰郷するが、不満分子が西郷の元に結集することを恐れた政府と鹿児島の間に横たわる溝は、修復不可能なものとなってゆき……。

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幕末の動乱期に生きた人びとは、創作の世界でも数多く取り上げられていて、宝塚でもこれまで新撰組や、白虎隊などがその舞台を彩ってきた。勝者となり官軍となった者、敗者となり賊軍となった者、それぞれに信じる義があり、貫いた思いがあることが、様々なドラマを生む力となるのだろう。
そんな中で、西南戦争に至る維新の英傑西郷隆盛ではなく、桐野利秋を主人公に持ってきたところが、この『桜華に舞え』─SAMURAI The FINAL─の最大の眼目で、世にその人となりがさほどには知られていない人物なことが、創作の自由さを増している。実際、桐野が貫く信義、勇気、真心、情愛などを北翔の持ち味に重ね合わせ得たことが、作者の齋藤吉正の大きな功績であり、着眼点の勝利とも言えた。

なればこそ、西南戦争に散る桐野利秋の話でありながら、昭和維新を目指した青年士官たちの決起である「五・一五事件」から幕が開くサプライズや、その後舞台が戊申戦争に遡り、明治6年に飛び、更にまた幕末動乱期の11年前に遡るという、相当難解な時系列の混乱や、多用される薩摩弁の聞き取りにくさなど、作品に残る瑕疵がどうでもよくなるのは、この作品が北翔海莉の退団公演であるという、宝塚歌劇として最も大切な興行の主目的を十二分に果たしているからだろう。
星組のトップスターとして、今、宝塚を飛び立とうとしている北翔のこれまでの道のりが決して平たんではなかったことは、宝塚を愛するすべての人が知るところであり、彼女がこの場所に至ることができたのは、ただひたむきに己を信じ、誠実に精進を重ねた日々の賜物に他らない。そんなタカラジェンヌ北翔の軌跡と、常に温かでおおらかな人柄が、桐野利秋の信義に忠実でどこか不器用な生き様にすべて投影されているのは、見事としか言いようがなかった。その姿は正しく最後の侍であり、ドラマとしては当然悲劇に終わりながらも舞台に全員を従えた桐野=北翔の「泣こかい、飛ぼかい、泣こよかひっ飛べ!」で終わる、爽やかささえあるラストシーンに帰結する美しさには、宝塚歌劇ならではの美徳が詰まっているかのようだった。
 
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その感覚は、北翔1人でなく、死してこの国の肥やしとなると言い切る桐野の心に最後まで寄り添おうとする、吹優の妃海風にも、更に次代を担う紅ゆずる演じる衣波隼太郎に、義と真心を桐野が託し、隼太郎が確かに受け取ったと宣言する場にも脈々と息づいている。妃海の芯に強さを秘めた静かな佇まいは、どちらかと言えば元気溌剌のイメージがあった彼女が、トップ娘役という地位についてこそ獲得した柔らかさだし、これまでその器用さからコメディリリーフ的な役どころを与えられることが多かった紅が、星組のバトンをつなぐこの公演で、友情に厚く、己の信義故に悩み苦しむ役柄をナイーブに演じきったのは、何よりの収穫となった。会津藩士の生き残りとしてひたすら桐野を敵と追う八木永輝の妄執を表現した礼真琴、怜悧な役柄を大きな存在感で膨らませた川路利良の七海ひろき、隼太郎と思い合いながら、家の言いつけで桐野に嫁ぐ竹下ヒサの綺咲愛里の、次期トップ娘役に相応しい華やかさ、冒頭の展開を含め常にドラマを外から見る視点となった犬養毅の麻央侑希のスター性など、次代の星組を担う人材もそれぞれに働き場を得て輝いていたのが頼もしい。やはり退団公演にして、代表作を勝ち取ったと思える西郷隆盛の美城れんの適役ぶりと、それに相対した大久保利通の夏美ようのいぶし銀など、専科勢の活躍も見どころで、実に充実した中身の濃い仕上がりとなった。

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そんな芝居の後に続いたのが、ロマンチック・レビュー『ロマンス!!(Romance)』で、これまで多くの傑作を残してきた岡田敬二のロマンチック・レビューシリーズの第19作品目となる1本。ロマンチック・レビューシリーズはこのところ全国ツアーの演目としてよく目にしてきていたが、やはり大階段と80人になんなんとする出演者に彩られた大劇場レビューの豊かさには格別なものがある。これぞロマンチック・レビューと呼びたい、優しく美しい色合いがあふれるプロローグから、舞台には気品が満ちていて、まさに王道の宝塚レビューの趣き。今見るとどこかゆるやかにも感じられるテンポ感だが、それ故に、北翔の朗々たる歌声が劇場中に響き渡る様は圧巻。

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リストの「ため息」が使われたストーリー・バレエ、懐かしのロックンロール、情熱のボレロと、定番なればこその安心感に包まれた舞台は、北翔率いる星組にこそ相応しい。中でも、謝珠栄振付、玉麻尚一音楽による「友情」のシーンは、明日への扉を開けて飛翔していく北翔にオーバーラップされる、躍動感に満ちた惜別のシーンとして、強い印象を残した。
 
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全体に、北翔海莉、妃海風をはじめとした退団者たちの集大成として、馥郁たる香りを持った作品になっているのが素晴らしく、充実したサヨナラ公演となっている。

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【囲みインタビュー】

初日を控えた10月21日、通し舞台稽古が行われ、星組トップコンビ北翔海莉&妃海風が囲み取材に応えて、公演への抱負を語った。

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まず北翔が「今回、『桜花に舞え』と『ロマンス!!』が、 私ごとではございますが卒業公演となりました。 宝塚大劇場での公演を無事に終えまして、残るは東京のみのファイナル公演でございます。 待ったなしのノンストップで参りますので、とにかく全員が怪我をせずに、 全員揃ってゴールできることを目標に、そして、進化し続ける舞台を目指して頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願い致します」
 
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妃海が「私もご一緒に退団させて頂くことになりました。 大劇場公演もとてもとても毎日充実していて楽しかったので、東京公演も瞬間瞬間を大切に過ごしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します」とそれぞれ挨拶。記者の質問に答えた。

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その中で、東京公演への抱負を問われた北翔が、いよいよラストだがまだまだ作品も男役北翔海莉を極められると思うので、最後の幕が下りるまで極め続けたいと意欲を語ると、妃海が舞台稽古をしていると退団の実感がなくなっていると、素直な心境を吐露。「退めるのやめたら?」と北翔にユーモアたっぷりに問いかけられ、腕にすがるようにして笑い合う微笑ましいシーンに、和やかな笑いが広がった。

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更に、それぞれの言葉で抱負を語り、作品の見どころを話す中で、北翔の包容力、妃海の北翔へのリスペクトぶりが伝わり、なんとも幸せな空気が場を満たす。その場にいる誰でもがほのぼのとした気持ちになれる、北翔&妃海コンビならではの温かい時間となっていた。

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尚囲みインタビューの詳細は、2017年1月7日発売の「えんぶ」2月号にも舞台写真と共に掲載致します。どうぞお楽しみに!


〈公演情報〉
宝塚星組公演
グランステージ『桜華に舞え』─SAMURAI The FINAL─
脚本・演出◇齋藤吉正
ロマンチック・レビュー『ロマンス!!(Romance)』
作・演出◇岡田敬二
出演◇北翔海莉 妃海風 ほか星組
●2016年10/21〜11/20◎東京宝塚劇場
〈料金〉SS席 12,000円 S席 8,800円 A席 5,500円 B席 3,500円 (全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉東京宝塚劇場 03-5251-2001




【取材・文/橘涼香 撮影/岩村美佳】


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ポップで賑やかな二本立て宝塚宙組公演『王妃の館』『VIVA! FESTA!』制作発表会見レポート

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宝塚歌劇団での本邦初演から20周年を記念したミュージカル『エリザベート』を大成功のうちに終わらせ、ますます意気上がる朝夏まなと率いる宝塚宙組が、2017年ミュージカル・コメディ『王妃の館─Chateau  de la Reine─』スーパー・レビュー『VIVA! FESTA!』を上演することになった(2017年2月3日〜3月6日宝塚大劇場、3月31日〜4月30日東京宝塚劇場での公演)。

ミュージカル・コメディ『王妃の館─Chateau  de la Reine─』は、「鉄道員」「壬生義士伝」など数々の傑作小説を世に送り出した作家浅田次郎のベストセラー「王妃の館」を原作に、宝塚歌劇ならではの演出を加えて作り上げられるミュージカルで、脚本・演出を担当する田渕大輔の大劇場デビュー作品。太陽王ルイ14世が残した「シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ(王妃の館)」を舞台に、曰く付きのツアーに参加した個性豊かな登場人物たちが織りなす人間模様がコミカルに描かれていく。

そしてもう1本のスーパー・レビュー『VIVA! FESTA!』は、中村暁の作・演出によるレビュー作品。人々が非日常の空間に集う FESTA(祭り)をテーマに、リオのカーニバル、中欧・北欧に伝わるヴァルプルギスの夜、スペインの牛追い祭り、日本のYOSAKOIソーラン祭りなど、世界各地の FESTAを描いた各場面が、宙組のパワー漲るメンバーによって繰り広げられていく。

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そんな、期待の2作品の制作発表会見が10月26日都内で行われ、宝塚歌劇団理事長小川友次、演出家の田渕大輔、中村暁、、出演者を代表して、宙組トップコンビ朝夏まなと、実咲凜音、そして『王妃の館』原作者の浅田次郎が登壇。作品への抱負を語った。

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まず会見は、朝夏まなと&実咲凜音によるパフォーマンスからスタート。実咲演じる弱小旅行代理店の女社長兼、ツアーコンダクター桜井玲子が、経営難に陥っていたパリの高級ホテル「シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ」とタッグを組み、高額の「光ツアー」格安の「影ツアー」、それぞれの客に同じ客室を利用させる、という奇策に打って出たことを、朝夏演じるツアー客の1人であるセレブ気取りの恋愛小説家、北白川右京に見破られる場面の芝居が展開される。倒産寸前の弱小旅行代理店をなんとか守ろうとした玲子と、スランプに苦しんでいる作家の右京が、互いの心のうちを星空の下で打ち明けあい、やがて歌になっていく流れが美しく、ミュージカル版ならではの「王妃の館」への期待が高まった。

そこから会見の出席者全員が登壇。それぞれの挨拶から記者会見となった。

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【登壇者挨拶】
 
小川友次 本日はお集り頂きありがとうございます。そして浅田次郎先生にもご出席を頂きまして本当にありがとうございます。宝塚歌劇は102周年を迎え、皆様のおかげで順調な歩みを進めております。また先日まで上演しておりました、宙組朝夏まなと主演の『エリザベート』も大盛況でございまして、宝塚初演から20周年となる記念公演をこのように終えられましたこと、ご支援の賜物と感謝致しております。そして来年宝塚103周年、朝夏の宙組の4作目、『エリザベート』の後にどんな作品がいいだろうかと色々と考えたのですけれども、朝夏の全国ツアー作品『メランコリック・ジゴロ』を観て、あぁ、コメディも良いのではないか、ということから検討し、浅田先生の「王妃の館」が出て参りました。そこで舞台化をお願い致しましたところ、浅田先生からOKが頂けて本当に嬉しく存じましたし、田渕大輔君の大劇場デビュー作品と言うことで、シノプシスも面白く書けております。今、パフォーマンスを、あぁこういう風にミュージカルになるのかとご覧頂けたかと思いますが、宝塚的に出来ていると思いますので是非ご期待を賜りたいと思います。またレビュー『VIVA! FESTA!』の方でございますが、来年は日本初のレビュー『モン・パリ』誕生から90周年の年でございまして、私共はレビュー・カンパニーですから、中村暁先生が面白くまとめてくださると思います。朝夏を中心にこの2作で宙組は更に盛り上がっていくと思います。皆様どうぞよろしくお願い致します。
 
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浅田次郎 これまで実は宝塚を観たことがありませんでした。ミュージカルは好きなので、興味はあり是非1度観たいとは思っていて、お誘いを頂いたこともあったのですが、男1人では気が引ける、とは言え男2人でも(笑)。そうかと言って女性編集者に「宝塚が観たい」とも言い出せず、という状態でいたところ、本当に望外な「王妃の館」の舞台化のお話になり、躍り上がって喜んだという次第であります。「王妃の館」はお笑い小説です。私は色々な小説を書きますが、中でも「王妃の館」は徹頭徹尾オヤジギャグを散りばめた不思議な小説です。ルイ14世にはとても興味がありますし、パリも大好きですし、パリにいる間に思いついた小説で、そういう作品がこういう形で舞台になることは大変喜ばしく、今から楽しみでなりません。映像化でも舞台化でもそうなのですが、嫁に出した娘という感覚なので、どれだけ幸せになるのかを見ている父親の心境ですべてお任せしています。よろしくお願い致します。

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田渕大輔
 今回私は初めて宝塚大劇場の作品を担当させて頂くのですが、朝夏と実咲主演でということで、是非コメディがやりたいと思っておりまして、話が進み、浅田先生の「王妃の館」をミュージカル化させて頂けることになりました。先生の作品のお力をお借りして、2人の魅力をお届けできるような作品を作っていけたらいいなと思っております。浅田先生のお嬢様をお預かりしたような気持ちで、作品に登場する濃いキャラクターを私自身が先生の作品から感じる、ハートウォーミングなものに仕上げたいと思っています。よろしくお願いします。

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中村暁
 理事長からお話がありましたように、2017年は『モン・パリ』誕生90周年ということになります。宝塚歌劇にとって『モン・パリ』というレビューは大切なレビューです。初めて大階段やラインダンスを取り入れ、岸田辰彌先生が宝塚レビューの基礎を創り上げられたものです。そういうレビューを記念した年にやるということで、宙組公演としてスーパー・レビュー『VIVA! FESTA!』を企画しました。サブタイトルに「スーパーレビュー」とつけましたのは、新しいレビューにしたいということです。ここにいます、朝夏まなと、実咲凜音を中心に宙組の全員が躍動する舞台を創り上げたいと思っています。よろしくお願いします。

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朝夏まなと 
(『エリザベート』で)黄泉の帝王として君臨していた10日後に、ショッキングピンクの衣装で皆さんの前に出て、とても緊張致しました。今回宙組にとりまして約1年ぶりのオリジナル作品の2本立ての公演となります。『王妃の館』は、浅田次郎先生の小説が原作ということで、私も全国ツアー公演『メランコリック・ジゴロ』で、コメディの楽しさをすごく感じましたので、再び大劇場でコメディ作品に挑戦できることを、とても嬉しく思っております。また、この作品は田渕先生の大劇場デビュー作でもありますので、宙組一丸となって盛り上げて、浅田先生の素晴らしい作品の世界観を、お客様に喜んで頂けるような宝塚歌劇版の舞台として、お届けしたいと思います。そしてショーの方は中村先生ともお久しぶりなんですけれども、『HOT EYES!!』に続き、2つ目のショーなので、今の宙組の魅力を存分に発揮できるよう、私自身が引っ張って行きたいと思います。お芝居では色濃いキャラクターもたくさん登場しますし、お芝居、ショー共に宙組の魅力を存分に、皆様に楽しんで頂ける舞台を目指して参ります。そして、この公演は実咲の退団公演でもありますので、最後までいい舞台を一緒に創りたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

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実咲凜音
 今回は、ミュージカル・コメディとショーの二本立てということで、今からとても意気込んでおります。お芝居の方では、今までにない役どころで、最後の公演となりますが、新しい自分をお見せできるように頑張りたいと思っています。ショーは、宝塚歌劇団に入団する前、私が客席から観させて頂いていた時に、とてもショーに憧れていて、感動したのをすごく覚えていますので、観てくださったお客様にも同じ思いをして頂けるような、楽しい、素敵で、華やかなショーにできればと思っております。朝夏さん率いる宙組の皆さんと共に創り上げる時間の一瞬一瞬を大切にして、取り組んで参りたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

【質疑応答】 

──浅田先生、宝塚はご覧になっていなかったとのことですが、今感じていらっしゃる印象は?
浅田 『エリザベート』を拝見したのですが、素晴らしいなと思いました。特に伝統というものを基盤にしながら、新しいものを創っているというそのスタイルが素晴らしいですね。
──舞台化に当たって、希望することは?
浅田 そういう注文は僕はつけません。嫁に出した娘に、相手の家にああせい、こうせいとは言えないでしょう(笑)。すべてお任せして楽しみにしています。
 
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──パフォーマンスをご覧になって、同じ作家の北白川右京像についてどうですか?
浅田 作家は本当はこうでなきゃいけない! すごく羨ましいなと思いました。こういう作家に早いうちになっておけばよかったのですが、デビュー時にボタンを掛け違えました。カツラを被っちゃうとか、もっと派手なファッションにするとかすれば、私の方向も違ったかも知れません(笑)。私は至って地味な小説家です。
──出演者のお2人、コメディ作品の難しさと楽しさは?またお互いを見てコメディに向いていると思う点は?
朝夏 コメディの難しい点は、狙っちゃいけないというところです。自然になるまで身体に叩きこんで、ポンと出た一言の間が面白かったりするので。自分の意図しているところと反して出たものの方が、お客様のウケが良かったりと言った、予測できないところが難しくもあり、それが上手くいった時の楽しさ、嬉しさもすごくあると思います。実咲凛音がコメディにどう向いているか?と言いますと、普段の彼女が出れば面白いと思います(笑)。

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実咲
 はい!普段の私が出せるように頑張ります(笑)。先ほどおっしゃったように、狙ってはいけなくて、はじめに本気で真剣にやらないと、お客様に伝わらないのでそれは難しいなと思いますし、舞台でお客様の笑い声をお聞きしたり、反応を感じることによってコメディ作品は空気が一体になって楽しめると思うので、それを目指したいと思います。朝夏さんは普段からこのようにいつも楽しいお話をしてくださり、ポロッと言ってくださる言葉に救われたりしますので、ついていけるように頑張ります。
──田渕先生から見た2人のコメディセンスは?
田渕 先ほどの発言にもあったように、朝夏さんは笑いに対してストイックで。
朝夏 (違う、違うと手を振る)。
田渕 稽古場の休憩所、リフレッシュルームでも笑わせてくれます。陽のオーラを持ったスターです。実咲さんは関西人なので、2人の普段の会話を是非お聞き頂きたいなと思うのですが(笑)、丁々発止のその雰囲気が今回出せたらいいなと思います。
 
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──中村先生、主演2人のショースターとしての魅力は?
中村 朝夏さんはその大きな瞳に優しさと強さが同居しているように感じます。そういう優しさと強さ、明るさ、烈しさを舞台に出してもらって、活かせたらいいなと思っています。宙組80数人を率いての歌、またダンスになりますので、そういうところでやりたいと思っています。レビューの醍醐味を感じさせてもらったらよいかなと。実咲さんは下級生の花組時代に『ファントム』という作品で初めて新人公演のヒロインを演じられた時に、堂々とやりきった感をしっかり見せてもらいました。今回もその感覚を見せて頂けたら。楽しみにしています。

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──実咲さん、退団公演ということで総決算の舞台となりますが。
実咲 今日舞台の1場面を皆様に観て頂いて、まだまだ最後の公演と言いましても、課題はたくさんあると感じました。朝夏さんはお芝居をされる時に日々違う感情を出されるので、その方の隣に立たせて頂くことで学ぶことがたくさんありましたので、最後までたくさん吸収をして、新しい一面をお見せできるように、朝夏さん率いる宙組の公演の一員として、作品の1つの力になりたいと思っています。

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──朝夏さん、今の実咲さんの発言を受けて相手役さんにエールと、コンビとしての最後の公演に対する意気込みを。
朝夏 実咲の退団公演なんですけれども、常日頃言っていることですが、より良い作品を創り上げるというのが私達のテーマなので、最終的には見送る形になりますが、作品を創る上では妥協せず、いつも通りに良い作品を創り上げていきたいと思います。彼女の集大成なので、下級生に伝えていって欲しいですし、娘役として立派な花を咲かせて欲しいと思います。

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〈公演情報〉
宝塚歌劇宙組公演
ミュージカル・コメディ『王妃の館─Chateau  de la Reine─』
原作◇浅田次郎 「王妃の館」(集英社文庫刊)
脚本・演出◇田渕大輔
スーパー・レビュー『VIVA! FESTA!』
作・演出◇中村暁
出演◇朝夏まなと、実咲凜音 ほか宙組
●2017/2/3〜3/6日◎宝塚大劇場
〈料金〉SS席12,000円 S席8,300円  A席5,500円 B席3,500円 
〈お問い合わせ〉宝塚歌劇インフォメーションセンター 0570-00-5100
●2017/3/31日〜4/30日◎東京宝塚劇場 
〈料金〉SS席12,000円 S席8,800円  A席5,500円 B席3,500円 
〈お問い合わせ〉東京宝塚劇場 03-5251-2001
公式HP https://kageki.hankyu.co.jp/

※Chateau  の「a」には「^」がつきます。



【取材・文・撮影/橘涼香】



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