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今年6月までTV放送され話題を呼んだオリジナルアニメーション『刀使ノ巫女』(監督:柿本広大、シリーズ構成:盒粁玉蕁▲ャラクター原案:しずまよしのり)。その初の舞台化となるAiiA presents' 舞台『刀使ノ巫女』が、11月10日〜14日天王洲 銀河劇場で上演される。
「女子中高生×日本刀」をコンセプトに刀使(とじ)と呼ばれる女子生徒たちと、異形の存在「荒魂」との戦いを描いた作品で、刀使を演じるSKE48メンバーらが、歌あり、ダンスあり、バトルアクションありの舞台に挑む。
 
その舞台で、彼女たちが通う中高一貫校、美濃関学院と鎌府女学院の学長をそれぞれ演じるのが、元宝塚歌劇団宙組で娘役として活躍した美羽あさひと、元宝塚歌劇団雪組で男役から娘役に転向し、2倍の宝塚人生を送った大湖せしる。宝塚退団後、結婚、出産を経てこの舞台が3年ぶりの舞台復帰になる美羽と、宝塚退団後、「2.5次元」の舞台などで大きな存在感を示して活躍中の大湖が、共に取り組む舞台『刀使ノ巫女』への想いや、SKE48メンバーのこと、更に宝塚時代からのお互いの縁などを語り合ってくれた。
 
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 美羽あさひ 大湖せしる 

観始めたら止まらなくなった
原作アニメの魅力 

──作品に感じている印象から教えてください。
美羽 私はアニメを資料としていただいたのが最初だったのですが、観始めたら止まらなくて!子供たちが寝静まった後も、寝る間も惜しんで観続けてしまったほどでした。次の展開が気になって、気になって(笑)。そういう作品に出られるのがとても嬉しいです。私は宝塚時代に『逆転裁判』に出演しているのですが、その時の役柄は舞台のオリジナルキャラクターだったので。
大湖 あー!そうだったんですね!
美羽 そうなのよ!だからアニメのキャラクターを演じることが初めてなので、とても嬉しくて。また作品自体に楽しいだけではない、とても深いところもあるので、面白い舞台になれば良いなと思っています。
大湖 私もお話をいただいて初めて作品に接したのですが、最初「刀使=とじ」という言葉が聞き慣れないものだったので「えっ?『刀使ノ巫女=とじのみこ?』、すみません、もう1回お願いします」と言ったくらいだったんです(笑)。でもまさみさん(美羽の愛称)と同じで、アニメを観始めたらのめり込んでしまって、今回の舞台で描かれる12話までを一気に観ました。ファンの人が惹きつけられていく理由がよくわかる、とても面白い作品だと感じました。
──その中で演じる役柄については?
美羽 私は美濃関学院の学長、羽島江麻(はしまえま)を演じます。かつて「刀使」として戦っていたのですが、キャラクター的には皆に慕われている生徒のお母さん的な存在です。ふわっとした魅力のある人ですね。でも芯の強い女性ですし、主人公の衛藤可奈美の母・衛藤(旧姓:藤原)美奈都とは学生時代に同級生で、共に戦った様々な所縁があり、その想いの中で可奈美を助けたりするんです。今回の舞台の中ではそこまで深い関わりは描かれていないのですが、自分の中では原作にある役柄のバックボーンをきちんとつなげて、表現していけたら良いなと思っています。
大湖 私は鎌府女学院の学長、高津雪那(たかつゆきな)をさせていただきます。常に怒っていて、怒鳴っている、イメージ的にはキツい人なんですけれども、何故そういう態度になっているかと言えば、彼女の中で夢、希望、欲望、野望が様々にあるからこそ、そういう表現になっているので、ただ怖いだけではなく愛情の深いところを出していたけら良いなと思っています。
──では、お二人は先生同士ではありつつ、全く違うキャラクターなんですね。
美羽 全然違いますね。
大湖 真反対と言いますか、むしろ似ているところってあるのかな?というくらいです。
美羽 ですから、それぞれの個性を出してアクセントになっていけたら良いなと思っています。

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キャラクターを大切にしつつ、
生身の人間が演じるからこその魅力を 

──先ほど美羽さんからはキャラクターを演じるのが初めてというお話がありましたが、逆に大湖さんはキャラクターものを演じる機会が大変豊富ですね。
大湖 そうなんです。宝塚時代にも『ルパン三世』『るろうに剣心』がありましたし、宝塚を出てからの舞台でもたくさん演じさせていただいています。やはりキャラクターものはまずアニメをしっかりと観て、声優さんの口調の特徴なども把握して取り入れていきますが、一方で真似るだけでは人形のようになってしまいますので、それだけではいけないと私は思っていて。やはり舞台で生身の人間が演じ、生身の人間のお客様に観て頂く訳ですから、心に響かないと意味がないので、キャラクターに寄せつつ、私が演じるならではの見せ方もプラスしていけたら、面白さも出せるかなと思っています。
美羽 私はその作業がはじめてになりますが、やはり生身の人間だからこその繊細な動きというものができると思うので、アニメよりもよりリアルにその人物を演じられるのではないかな?と思っていて。もちろんキャラクターの動きの個性などは踏襲していきますが、アニメ以上に深い表現をしていけたらと思っています。
──舞台版としての見どころはどこだと思いますか?
美羽 やはり歌あり踊りありという、その点ですね! アニメのキャラクターは歌い踊ってはいないので、そこが舞台ならではの醍醐味かなと。
──お二人にも歌うシーンもあると伺っていますが。
美羽 はい、歌わせていただきます!
大湖 そちらも楽しみにしていていただきたいです。
美羽 あとはやはり殺陣にも迫力がありますし、観ていてワクワクするような感じに仕上がっていると思います。
大湖 おっしゃる通りです!ただストーリーを追うだけではなくて、皆がそこに色付けしていく作業をしているので、アニメファンの方の中にはひょっとしたらキャラクターが歌ったり、踊ったりすることに戸惑われる方もいらっしゃるかも知れませんが、是非そこが舞台の良さだということが伝わるように表現していきたいと思います。

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女子ばかりの稽古場で
蘇る宝塚時代

──SKE48の方達との共演で楽しみにしていることは?
美羽 まだあまり話せていないんです!
大湖 私もやっと、役柄としてではなくフランクに「おはよう!」と言えたかな?くらいなんですが(笑)、まさみさん直接絡みがあるのは?
美羽 柳瀬舞衣役の北川愛乃ちゃんが一番お芝居で絡んでいるのですが、まだ出身地を聞いたくらいです(笑)。
大湖 お互いまだまだですね!(笑)
美羽 でも私達も女子の中で育っているので、SKE48の方達が女子の中で切磋琢磨している空気感がとても懐かしいです。宝塚を思い出しますね。彼女たちも本当に頑張っているなと微笑ましいです。
大湖 私が一番絡むのは、糸見沙耶香役の竹内彩姫ちゃんなんですが、彼女も含めてアイドルの皆が、まるでお人形さんみたいに可愛いので、その子に向かってガンガン言っているのが申し訳ないような気持ちになります(笑)。私は女の子ばっかりの稽古場が逆にとても久しぶりで。
──大湖さんが紅一点という時もありましたね。
大湖 そうなんですよ!男性がほとんどという舞台に出させていただくことが多かったので、「あ、女子ばかりの稽古場!そうだ、こんな感じだった!」と思い出してきているところです(笑)。宝塚とどこか共通したような、もちろん細かくは違うのでしょうが、良い意味の上下関係も感じるので。
美羽 そう、それはすごく感じるから、これから交流がどんどん深まっていくと思うので、その点も楽しみにしています。
──お互いの魅力についてはどう感じていますか?宝塚時代は組も違っていたので、あまり交流は多くなかった?
美羽 ほとんどなかったと言っていいくらいなんです!もちろん舞台は観ていましたけれど、組が違うと本当になかなか会うことがないので。
大湖 もちろん舞台はめちゃくちゃ拝見していましたけれど、プライベートで話すという機会はなかったんです。私が88期でまさみさんが85期ですが、先に退団されたこともあって、男役時代の私しかご存知なかったんですよね?
美羽 「いつの間にか娘役になっていた!」と(笑)驚いたくらいでした。でも実は宝塚の受験スクールが一緒だったんだよね?
大湖 そうなんです!10代の頃に会っているんです!その頃から私にとっては雲の上の存在の方でしたし、まさみさんについては、「良い人」という話以外に聞いたことがない!というくらいでしたから、今回キャストが発表になった時に、「美羽あさひ」というお名前があったのを見た瞬間、勝手に「良かった!」と思いました。
美羽 まさかあの受験スクールからこれだけ年月が経って共演するとは!という嬉しい驚きがあったし、私もせしるのことは同期から「とっても良い子だよ」と聞いていたので、その人が今回一緒にいてくれるのは本当に心強いなと。特に私は久しぶりの舞台だから、本読みの時から「これどうしたら良いの?」ってすべて教えてもらって(笑)。いてくれてよかった!という安心感があります。 
大湖 ありがとうございます!私こそです。カンパニーの年齢層が離れているのもあるので、やはり1人だったらちょっと心細かったと思います。
美羽 私も!  だから本当に助かるし、宝塚の人って現役時代に全く接点がなかったとしても、「宝塚出身」という共通項があるだけで、会ってすぐに仲良くなれるのよね。
大湖 そうなんです!それは不思議なくらい!
美羽 やっぱり同じ場所で同じ経験をしているからね。私は舞台は3年ぶりで、何もかもがドキドキだったので、本当にホッとしてます。

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──舞台復帰について、ご家族が背中を押してくださったそうですね。
美羽 そうなんです!家族の協力なしにはできないので、今も大きな負担をかけていますが、でもやると決めたからには、きちんと集中して舞台を務めないと、共演者の方々やスタッフの皆さんお客様はもちろん、協力してくれている家族にも申し訳ないので、きちんと切り替えて頑張りたいと思います。
大湖 舞台に帰ってきてくださって嬉しいですよ!
美羽 ありがとう!よろしくね!
──色々な意味で期待が膨らみますが、では舞台を楽しみにしている皆様に意気込みとメッセージをお願いします。
美羽 楽しい、明るいだけではなく、仲間の大切さだったり、人間の愚かさなど深いところも含んでいる作品です。観終わって「あぁ楽しかった!また観たい!」と思っていただけるのと同時に、心に残るものが届いたら良いなと思っています。
大湖 「2.5次元」となると、「この漫画知らないし」と躊躇してしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、そこは原作をご存知なくても全く大丈夫ですので、是非気楽に観に来ていただけたらいいなと思います。キャラクターを観ていただけるのと同時に、生身の人間が演じるからこその魅力を伝えていけるように頑張りますので、まさみさんがおっしゃったように観終わってお客様の心に何かが残せるように、役作りを頑張っていきますので、是非劇場にいらしてください!

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■プロフィール
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みわあさひ〇広島県出身。99年宝塚歌劇団に入団。同年宙組に配属後、入団2年目の00年でベルリン公演に選抜され、同年『望郷は海を越えて』で新人公演初ヒロイン。以後次々と重要な役柄を務めて活躍。 08年『黎明の風/Passion愛の旅』のショーでは休演したトップ娘役の場面をつとめた。09年『薔薇に降る雨/Amour それは…』で退団。10年『CLUB SEVEN 6th stage!』で女優デビュー、玉野和紀演出・振付作品、音楽座ミュージカル等で活躍。結婚、出産を経て、3年振りに舞台復帰。

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だいごせしる○兵庫県出身。02年宝塚歌劇団に入団。同年雪組に配属、期待の男役として活躍。08年『マリポーサの花』新人公演で初主演。11年『ロミオとジュリエット』の「愛」役のあと娘役に転向。13年『春雷』で初ヒロイン。15年『ルパン三世』の峰不二子役は当たり役となる。16年『るろうに剣心』で退団。『グレート・ギャツビー』のジョーダン役を皮切りに、女優として多彩に活躍中。近年の主な舞台にA NEW MUSICAL『クロスハート』、ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」〜暁の調べ〜、斬劇『戦国BASARA』第六天魔王、舞台『ジョーカー・ゲームII』などがある。

〈公演情報〉
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AiiA presents' 舞台『刀使ノ巫女』
原作◇「刀使ノ巫女」
脚本・演出◇赤澤ムック  
音楽◇ 楠瀬拓哉&月蝕會議    
振付◇U★G
出演◇斉藤真木子(SKE48) 谷真理佳(SKE48) 北川愛乃(SKE48) 竹内彩姫(SKE48) 桑江咲菜 長谷川里桃/
北川綾巴(SKE48) 谷口莉緒 門田奈菜 愛わなび 百音/
春川芽生 美羽あさひ 大湖せしる/
陰山泰
●11/10〜14◎天王洲 銀河劇場
〈料金〉8,800円(前売・当日共/全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉 サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(全日10:00〜18:00)
〈公式Twitter〉@toji_stage
 
(C)伍箇伝計画/刀使ノ巫女製作委員会 
(C)舞台『刀使ノ巫女』



【取材・文/橘涼香 撮影/山崎伸康】



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