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観月ありさが発起人となり、昨年12月に誕生した“座・ALISA”。 今を生きる女性たちに勇気と感動を伝えたいという想いのもと、名作や名曲をもとに、歌とドラマ仕立てで綴られるシリーズの第2弾である。
今回の作品は『キセキのうた』〜私たちの「今」を歌おう〜というタイトルで、松任谷由実の楽曲から、名曲の数々をセレクト。元宝塚トップの湖月わたる、春野寿美礼を共演者に、「40代女性にエールを贈りたい」というコンセプトで作り上げ、渋谷のルリアンタワー能楽堂で上演中だ。
 
【物語】
ある日、元歌手グループの3人のもとにゼンマイ仕掛けのオルゴールが届いた。差出人は3人が20代でグループを作ったときのプロデューサーでマネージャーだった女性からで、不思議なことにその女性は1週間前に亡くなっていて、3人もその葬儀に参加したばかりだった。
グループの1人はオサ(春野寿美礼)、彼女の結婚を期にグループは解散、オサは今では子供を持つ主婦だ。アリ(観月ありさ)は解散後、歌うことをやめて他の仕事につき、最近ようやく結婚したばかり。ワタル(湖月わたる)は歌うことが好きでやめられず、今も細々とだが芸能活動を続けていた。
離ればなれになっていた3人だが、女性の死とオルゴールをきっかけに久しぶりに集まることに。それぞれの今を語り、心を通わせ、やがて店にあるジュークボックスの曲に乗せて、懐かしい曲を歌い出す。そんな中で3人は、次第に歌への情熱を甦らせていく・・・。

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オープニング、今はそこにいない1人の女性から3人への遺言のようなモノローグが語られる。彼女が最後までいとおしんだグループ3人への想い…
静かな開幕から一転するとフリフリのドレス姿の3人が! アイドルグループそのものという格好が華やかでキュートだ。
 
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そこから15年後へと場面が変わり、それぞれソロで今の生活をどこか映し出すような曲を歌い上げる。モノトーンをベースにした衣裳と、各々のヘアスタイルが、個性を際立たせてよく似合う。
アリを演じる観月ありさは、結婚したばかりで再結成には一番冷静な女性という役どころ。知的で大人な雰囲気が漂う。どこかユーミンに似た声質で、明るいけれど内面のドラマを感じさせる歌声を響かせる。

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ワタルの湖月わたるは、今も歌から離れずにいて、死んだ女性の残した想いを知りたいと願い、みんなを集める心優しい女性だ。伸びのある綺麗なソプラノが、ユーミンの曲のメロディラインを切なく伝えてくる。
 
オサの春野寿美礼は、普通の主婦になったものの、やっぱり歌を忘れられず、再結成も最初に言い出すという、ある意味勝手でそこが可愛い女性だ。情感のあるアルトで歌う春野のユーミンソングは、オリジナルとはまた違う陰影が浮かび上がる。

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公演のスタイルが「Reading Concert」とあるように、朗読とそれぞれのソロや合唱でストーリーは運ばれていくのだが、物語と曲の流れが絶妙に組み合わさって、さらに、場面にきめ細やかにフィットしたアレンジ(鎌田雅人)が、ドラマを巧みに盛り上げる。

「ルージュの伝言」「ツバメのように」「ダンデライオン」「DESTINY」「あの日にかえりたい」「Valentine’s RADIO」「ANNIVERSARY〜無限にCALLING YOU〜」「シンデレラ・エクスプレス」「卒業写真」「Save Our Ship」「Carry On」ほか、劇中で歌われる松任谷由実の歌は、どれも名曲ばかり。恋の切なさや愛の痛み、そんな日常の中で傷ついた心の上澄みを掬い取って、透明でキラキラとした世界へと昇華してみせる。その世界の美しさと優しさに、どれだけの人間が励まされ、癒されてきたことか。
 
「40代女性にエールを贈りたい」と作られたこのステージは、そんな松任谷由実へのリスペクトが見事に結晶したエンターテインメントとなっただけでなく、舞台上でユーミンワールドをしなやかに生きる40代女性3人から、あらゆる世代の男女に贈られる温かで力強いエールとなっている。

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3人の歌声はこちらで聴けます 
https://www.youtube.com/watch?v=9OJ5RWXgt8o 

〈公演情報〉
座・ALISA Reading Concert vol. 
『キセキのうた』〜私たちの「今」を歌おう〜
原作◇松任谷由実 楽曲集
上演台本・演出◇モトイキシゲキ
音楽監督◇鎌田雅人
出演◇観月ありさ 湖月わたる 春野寿美礼
※松下優也(大阪・愛知)
●8/26〜29、9/1〜3◎セルリアンタワー能楽堂
●9/22・23◎サンケイホールブリーゼ 
●9/29・30◎ウインクあいち大ホール
〈料金〉東京 10,000円(全席指定・税込)
〈料金〉大阪・愛知 8,500円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉
東京/サンライズプロモーション東京  0570-00-3337(全日10:00〜18:00)
大阪/キョードーインフォメーション  0570-200-888(全日10:00〜18:00)
愛知/中京テレビ事業:052-588-4477(平日10:00〜17:00)
〈公式twitter〉@za_alisa_info



【取材・文/榊原和子 写真提供/エイベックス・エンタテインメント】


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