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次々と話題作を創り続ける宝塚歌劇団で、専科の轟悠が18年ぶりの再演に挑むことでも話題の、宝塚歌劇雪組公演かんぽ生命ドリームシアター ミュージカルプレイ『凱旋門』─エリッヒ・マリア・レマルクの小説による─と、ショー・パッショナブル『Gato Bonito!!』〜ガート・ボニート、美しい猫のような男〜が、6月8日〜7月9日兵庫の宝塚大劇場で、7月27日〜9月2日、日比谷の東京宝塚劇場で上演される。

ミュージカルプレイ『凱旋門』は、エリッヒ・マリア・レマルクの小説を基に、祖国を追われた亡命者たちが集う、第二次世界大戦前夜のパリで、ドイツから亡命してきた医師ラビックが、友人ボリスに助けられながら、ジョアンという女性との鮮烈な恋に希望を見出す過程を軸に、過酷な運命に翻弄されてながらも懸命に生きる人々を、シャンソンをモチーフにした音楽を絡めて描いた作品。2000年に当時の雪組トップスターだった轟悠主演で初演され、轟が文化庁芸術祭賞演劇部門優秀賞を受賞するなどの絶賛を博した。今回は、そんな傑作の待望の再演であり、同じ轟悠主演で、望海風斗と真彩希帆以下、現雪組での18年ぶりとなる上演に、大きな注目が集まっている。
また、ショー・パッショナブル『Gato Bonito!!』〜ガート・ボニート、美しい猫のような男〜は、クールでしなやかで、気品溢れる身のこなしなど、男役望海風斗のイメージを猫になぞらえ、雪組の個性溢れるメンバーを豊かに配置した、バラエティー溢れるラテンショーの新作となる。

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そんな豪華二本立ての公演の制作発表会見が3月7日都内で開かれ、多くの報道陣の前で出席者たちが公演への抱負を語った。

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まず会見は、出演者による『凱旋門』のパフォーマンスからスタート。「宝塚のモーツァルト」と謳われた故・寺田瀧雄の遺作となった主題歌「雨の凱旋門」を歌うラビック役の轟悠が浮かび上がる。「パララ、パララ、パララ…」という柴田侑宏の歌詞がとりわけ印象的な美しいメロディーが、轟の声で蘇ると、一瞬にしてステージに18年前の感動と『凱旋門』の世界観が立ち上る。

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続いてジョアンを演じる真彩希帆が登場。轟とは初顔合わせだが、歌唱力に秀でた真彩の声は美しく響き、轟とのデュエットに新たな魅力を注ぎ込んだ。

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メロディーが変化し、ボリス役の望海風斗が登場。望海ならではの馥郁たる美声で、名曲「いのち」が歌われる。やがて轟と真彩も加わり、どんな状況にあろうとも、人々が明日を信じて生きるという、祈りにも似た想いが込められた楽曲が、作品の尊さを浮き彫りにし、場内は大きな拍手に包まれた。

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そんなパフォーマンスの余韻が残るステージが、そのまま会見場となり、宝塚歌劇団の小川友次理事長。公演の協賛会社を代表して株式会社かんぽ生命保険取締役兼代表執行役植平光彦社長、『凱旋門』の演出・振付を担当する謝珠栄、『Gato Bonito!!』の演出を担当する藤井大介、そして出演者の専科の轟悠、雪組トップスター望海風斗、トップ娘役真彩希帆が登壇。それぞれの挨拶から質疑応答へと引き継がれた。

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【登壇者挨拶】

小川 歌劇団の小川でございます。皆様お忙しいところお集まり頂きましてありがとうございます。まず今回の公演に特別ご協賛を賜りましたかんぽ生命保険の植平社長、本当にありがとうございます。心より御礼申し上げます。今『凱旋門』のパフォーマンスを轟、望海、真彩がやってくれたのですけれども、私自身も初演の2000年を思い出しました。本当に名作でございます。脚本の柴田先生、演出の謝先生、そして作曲の寺田先生の名曲が揃った作品でございます。これがこうして18年の時を経て雪組で再演できるということで、こんなに嬉しいことはございません。轟が満を持して良い作品にしてくれると思います。どうぞよろしくお願いします。またショーの方は一転、『Gato Bonito!!』これはパッションの作品であります。演出の藤井大介が先月南米のブエノスアイレスからリオへ行って、リオでカーニバルを踊ってきたらしい(登壇者笑)。それでちょっと色が焼けておりまして、このヒョウ柄で踊ってきたのかと思うと、ちょっとヒヤヒヤしておりますが(笑)、それを次の作品に活かし、全身全霊をかけてやってくれると思っております。楽しみでございます。また、この『凱旋門』ですから是非とも前夜祭をしたいと思いました。宝塚大劇場で5月7日の月曜日の夜、前夜祭をさせて頂きたいと思います。詳細はホームページで発表させて頂きますが、これも併せて皆様どうぞよろしくお願い致します。この作品で、今ノッている雪組で、先日の大劇場でも望海と真彩が素晴らしい公演をしてくれました。また更に、というつもりで歌劇団あげて頑張って参りたいと思っております。どうぞよろしくお願い致します。

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植平 本日は宝塚歌劇雪組公演の制作発表会にお集まりを頂きましてありがとうございます。私共かんぽ生命は「人生は夢だらけ」を企業スローガンと致しまして、様々な保険商品、或いはサービスを通じて夢に向かって前進する皆様の人生を応援させて頂いています。世代を超えて多くの人に夢とロマンを届ける宝塚歌劇の舞台には、私共深く共感するところでございます。この度宝塚歌劇雪組公演ミュージカル・プレイ『凱旋門』、ちょっと長いですが〜エリッヒ・マリア・レマルクの小説による〜とシュー・パッショナブル『Gato Bonito!!』〜ガート・ボニート、美しい猫のような男〜この二つに協賛をさせて頂くことに致しました。今年104周年を迎える宝塚歌劇と、簡易生命保険事業の誕生から102周年を迎えるかんぽ生命保険、共に100年を超える長きに渡る伝統の中で、お客様と夢をつないで来たという共通点がございます。当社はそんな宝塚歌劇団を応援させて頂くことで、宝塚歌劇のステージを通じてお客様皆様に夢をお届けすることができると思い、昨年に引き続き冠協賛をさせて頂くこととなりました。今回の作品は2000年に雪組で初演し絶賛を博した傑作ミュージカルの待望の再演とのことで、私自身も大変楽しみにしております。是非多くの方々に楽しんで頂き、今後も長く愛される作品になっていくことを願っております。かんぽ生命は健康増進支援企業として、皆様の健康サポートできるようにこれまでも取り組んで参りました。身体の健康のサポートとしては、もう90年間ラジオ体操の普及と促進に取り組んできております。更に多くの方々に夢を与えて頂ける宝塚公演への協賛を通じて、皆様の夢もサポートしていきたいと考えております。心も身体も健やかに、誰もが夢を持って毎日を送れるようにと強く願っております。今後も積極的に皆様方の夢や健康作りを応援する企業として、一生懸命取り組んでいく所存でございますので、ますますのご支援ご愛顧を賜りますようよろしくお願い致します。

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 謝珠栄です。18年ぶりの再演、また名作と言われるだけにすごくプレッシャーを感じています。不穏な空気の漂うヨーロッパ、大戦前夜の花の都パリで懸命に生きる人々の姿を描き出したいなと、強く思っています。轟さん演じる人情味溢れる医師ラビックは、孤独な亡命生活を送っているのですが、その中でジョアンと出会い激しく愛を求められることによって、生きる希望を見出す。人は死の影を感じるようになると、生きることに対する憧れを強く持つと思うんですね。私もこの歳になってそういうことが、すごく実感としてわかるんですけれども。そしてそんな二人と言いますか、ラビックに寄り添うクールなボリス役は望海さんが演じられるのですが、これも柴田先生の本の中から私は、クールなように見えて本当は本質的にラビックと同じように人情味溢れる人ではないかな?だからこそ、ラビックに魅力を感じて常に寄り添っている友人なのかなと思っています。こういった戦争に翻弄される人々は、今尚、世界にいらっしゃいます。そんな方々の為にも少しでも命というものの大切さを届けられたらなと思っております。皆様楽しみにご来場頂けたらと思います。ありがとうございます。 
脚本・柴田侑宏(メッセージ・代読) 初演時第二次世界大戦前の、暗く、重く、せめぎ合った時代に、若者たちがどのように感じ、考え、動き、生きたか、という世界観を宝塚の舞台に乗せれば、どのような広がりを見せることができるのか、という興味からこの作品に取り掛かったことを覚えております。今回再演するにあたり、主演のラビック役の轟は、18年前と同じ役を演じることをどのように感じながら演っていくか。何も恐れない男としての魅力、微妙な心の動きを、今どんな風に表現するのかに期待したいと思います。また今回雪組トップの望海がボリスを演るに当たり、役を膨らませナンバーなども増やす予定です。男女の機微とは無関係な生き方をする生粋の男としての色気を出して頂き、望海が息づくことで作品の重みや奥行きが更に深まれば、と思っております。恋人役のジョアンは宝塚の娘役としては少し異色の難役ではありますが、役者として包容力のある真彩には、繊細に、でも楽しんで演じてもらいたいと思います。そして今回も演出を担当して頂く謝先生は、緻密な心理描写と相まって、人間の心の奥を揺り動かすダイナミックな演出で、ご観劇のお客様の心を『凱旋門』の世界に誘ってくれると思っております。最後に初演のイメージ、良さを生かしつつも、今再演するという意義も鑑みた『凱旋門』にしていけたらと思っております。どうぞよろしくお願い致します。

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藤井 『Gato Bonito!!』を担当させて頂きます藤井でございます。よろしくお願いします。Gato Bonitoという言葉はあまり耳馴染みがないと思うのですが、ポルトガル語でGatoが猫、 Bonitoが美しいという意味です。非常に響きがカッコいいなと思いまして、まずタイトルをつけさせて頂きました。Gato Bonito、美しい猫のような男、という言葉は、ズバリ雪組トップの望海風斗さんに当てた言葉でして、トップになってからは僕は初めてご一緒させてもらうのですけれども、彼女がまだ花組時代の、下級生の頃に一緒に仕事をする機会が多くて、本当にクールでビューティで、ナイーブでセクシー、そしてミステリアス、でも何か内に秘めた情熱を持っているなと、下級生の頃からずっと思っていましたので、そこが僕の中でズバリ猫とマッチングし、思い切って猫をテーマにしたショーを作ってみたいなと考えました。でも猫がテーマと言いましても、別に猫に扮する訳ではなくて、あくまでも猫のような男なので、猫から受けるイメージをつなぎ合わせて、バラエティに富んだ楽しいショー作品になれば良いなと思っております。また相手役の真彩さんも本当に元気で明るくて、健康的な娘役さんというイメージがあるのですが、でも実は内に秘めた大人の女性の色気みたいなものもあるのではないかな?と思いまして、今まで見せたことのないちょっと大人の表情を見せてもらえるかな?と僕も楽しみに致しております。この二人を中心に、雪組の個性豊かな面々の魅力をなるべく目一杯引き出しまして、熱いラテンの音楽に乗せて、黒塗りのギラギラした熱いショーになればと思っております。初夏から夏の暑い時期の公演となりますので、舞台も負けじと熱く、文字通りパッショナブルなショー作品にするべく、我々スタッフ、出演者一同頑張って参りますので、どうぞご声援のほどよろしくお願い致します。本日はありがとうございました。

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 専科の轟悠でございます。皆様、本日はお忙しい中をありがとうございます。この度18年ぶりに『凱旋門』が再演されるとお聞きした時には、私自身も本当に驚きましたし、また再演に当たって雪組でということで、私も雪組でトップに就任しましたので、やはり心の底には一番大事な組として残っております。だいもん君、望海君とは「タカラヅカスペシャル」くらいでしかまだご一緒したことがなく、真彩ちゃんに至っては遂この前「こんにちは」ぐらいの挨拶しかまだしていないので、これからなのですが、もちろん舞台は色々と観て、技術も高く、色気もあって、この『凱旋門』を共演するに当たり、本当に楽しみで仕方ありません。初演と比べられる、初演がどこか象徴的に言われるのが、大変辛く感じております。初演の自分を乗り越えるのが一番辛いですね。でも乗り越えられない壁はないと思って、皆と共にこの『凱旋門』、また寺田瀧雄先生の遺作となった曲を、大切に歌い継いでいきたいと心から思っております。また最後になりましたが、株式会社かんぽ生命保険様からは、熱い熱いお力添えを頂きまして本当にありがとうございます。お芝居もショーもどうぞよろしくお願い致します。

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望海 本日は制作発表会にお集まりくださいましてありがとうございます。雪組の望海風斗でございます。お芝居の『凱旋門』ではラビックの友人役ボリスをさせて頂けるということで、轟さんと友人役をさせて頂けるというのは本当に嬉しいことですし、今から楽しみで仕方がないです。元雪組トップスターの轟悠さんと、その時に上演されていた宝塚の名作『凱旋門』を、今の雪組で再演させて頂けるというのを大変光栄に思っております。轟さんから私だけでなく組子全員が、舞台の上に立つ心構えや、人として、そして芝居等、たくさんのことを見て、感じて、吸収して『凱旋門』の世界を精一杯息づいて、生き抜きたいと思います。そしてショー『Gato Bonito!!』、私はラテンショーをやってみたいなという夢が少しありまして、私の人生夢だらけなのですが(笑)、その夢の1つを今回また叶えられるということを本当に嬉しく思っております。雪組生が舞台上で猫のように情熱的に踊り、駆け回り、飛び跳ねる姿を、是非楽しみにして頂きたいなと思います。そして最後になりましたが、今回株式会社かんぽ生命保険様よりご協賛頂きましたことに、熱く御礼申し上げます。ありがとうございます。

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真彩
 皆様、本日は制作発表に、お忙しい中お越しくださり本当にありがとうございます。雪組の真彩希帆でございます。『凱旋門』という作品は、私は映像で拝見させて頂いていたのですが、まさか轟さんの相手役をさせて頂けるとは思っておりませんでしたので、緊張が先にやって参りました。ですが、ジョアンという役から学べることがたくさんあると思うので、舞台で、またお稽古する中で、1つでも多くのことを学ばせて頂き、ぶつかるとちょっと危ないと思うので(笑)、飛び込んでいけるように、精一杯柴田先生の作品の中に飛び込んでいけるように、丁寧にこの作品と向き合っていけたらいいな思っております。そしてショー『Gato Bonito!!』ですが、ラテンショーに出演させて頂くのが初めてで、黒塗りも初めてで、大変楽しみです!熱い、熱いショーを、先ほど先生も言って下さいましたが、大人の色気というものを出せるように、お芝居もショーも共に自分にない、自分にない引き出しから…(言い淀んで)すみません、自分にないものも、自分にあるものも、色々な面をお客様にお見せできるように(轟も望海も、言葉を探す真彩を微笑みながら励ます)雪組の皆さんと頑張ってお稽古して参りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。失礼致しました(会場から温かな笑いと拍手)。

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【質疑応答】

──轟さん、先ほど自分を乗り越えるというお話がありましたが、初演から18年間積み重ねてきたものを、どう生かされていこうと思われていますか?
 この『凱旋門』という作品に限らず、今までやはりその都度、その都度、出会ってきた作品に誠心誠意、魂を込めてやってきたつもりでございます。ですけれども、反省点は100ほどあります。ただ後悔はありません。その時に持っている力でやってきましたから、下手なりにも心を込めてやったつもりでおります。ですので、18年間の間に、色んなジャンルの、色んな組の、色んなメンバーと取り組んで参りましたから、当時18年前にはなかった感覚というものが、今の私にあるのではないかという、少しの自信と、あとは経験がありますので。ただ、18年前の記憶は全くございません(笑)。あるのは断片的に、謝先生に怒られたこととか(笑)、寺田先生がグランドピアノを稽古場の真ん中に持ってこられて、全然踊れなかったこととか(笑)、そういうようなことばかりですので。後は舞台に上がって、盆がぐるぐる回って、誰がどこに行ったのやら、「私は迷子」みたいな人達がたくさん現れたという(笑)楽しい舞台稽古。そして何よりも私が初めて宝塚の舞台で、お芝居が楽しいという感覚に襲われた作品でした。なので、そこを上回るというと、言葉として私も表現が下手なのですが、感覚的なものとして、何かを超え、何かを得ていきたい。それは共演者たちから受けるものでもあり、お客様から、皆様から受けるものだと思っております。
──お芝居を楽しいと思われたのは、どんな瞬間だったのですか?
 それが舞台に出る直前だったんです。皆さんが「おぉパリ」と歌っていらっしゃるオープニングの前に、タワーの中で小道具さんと二人きりになるんですね。そこで盆が回っていくんですけれども、そこからふっと何気なく、気づかれずに出ていく。そのスタンバイをしている時に、全身に鳥肌が立って「楽しい」って呟いた記憶がございます。
──轟さんと雪組が『凱旋門』を再演するという素晴らしい企画ですが、そこに期待するものは?
小川 まずこの『凱旋門』を2000年に観た時に、本当に素晴らしいと思いました。それで雪組トップが望海になって、「あ、時が来たな」と思いました。この『凱旋門』がやれる。轟もこうして男役を頑張ってくれている中、雪組でやれる時が来たと思ったので、ここで再演したら良いと思いました。また18年経っておりますので、知らない人もおられます。宝塚は新作主義ですけれども、でも演出家には「再演できるくらいの新作をやってくれ」と言っております。これは再演できる素晴らしい作品ですし、ましてや寺田先生の名曲がありますから。でもやはり「更に!」という思いがありますので、轟がこの役を今の雪組と共に作ってどういうようなものになるか。カルバドスのような香りがしてくれるのか。それを飲めるのを楽しみにしております。

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──謝先生、再演に当たって新たに考えているプランなどはありますか?
 轟さんの演技をこの数年観せて頂いて、18年前とは全然違う成熟された演技を、キャリアを重ねられて、非常に良いものを私は感じていて、その轟さんがラビックを今回どう演じられるかがすごく楽しみです。またボリス役の望海さんの為に、柴田先生と相談して、少しストーリーテラー的なところを、客観的にも見ながらラビックの友人として寄り添う言葉を、望海さんお得意の歌で綴っていけたらいいなと思っていて、そういう演出は新しく入るところだと思います。
──出演者の皆さん、今の言葉を受けての意気込みを。
 もちろん、今もう雪組を背負って独り立ちをしている望海さんと共に演る訳ですから、絶対に初演から更に良いものを生み出せたらいいなという気持ちでおります。ただ、二人とも気が小さく(笑)、とても優しいので(笑)、どんな風になるか。それに真彩ちゃんがとっても面白い人だということ今日わかりましたので(笑)、温かく二人で見守りながら作品を作っていきたいと思います(笑)。まぁ、冗談はさておいて、全体的に宝塚の104年の歴史の中で、私の口から言うのも何なのですが、望海さんは男役として立派に成長されたと思います。周りがそういう風に見ているはずです。そういった──演者と、私──演者がぶつかり合えるというのは、本当に嬉しい機会でございます。真彩ちゃんという面白い子がついているので(笑)、ここにも染まりそうです。どうですか?だいもんさん。

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 ポスター撮影の時からがスタートだと思ったのですが、作品を観てはいるのですが、自分が友人役という中身をまだ作っていない状態で撮影をさせて頂いた時に、轟さんが出して下さる世界観ですとか、何をしても受け留めて下さる大きさに、自分も遠慮してはいけないなとすごく感じました。そんなポスター撮影をさせて頂き、今日も制作発表をさせて頂いて、今までは「タカラヅカスペシャル」で色々お話させては頂いていましたが、お芝居をさせて頂くのは初めてなのに、何か安心させて頂けるものがすごくあるので、飛び込んでいったら間違いないなと。
 私もだいもんだったらぶつかっていけるなという、もう友情出来上がっているね、ラビックとボリスの。
望海 はい!できました!
 そして真彩ちゃんは?
真彩 はい、私は、懸命について参るだけです!ついて参ります! 
轟 とにかく真剣に、これだけたくさんの方に評価して頂けている作品ですので、それに飲み込まれないように、頑張りましょう!
望海 はい!
真彩 はい!

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──藤井先生、トップコンビに感じている魅力や、こういう場面を創るということで、今教えて頂けることがあればお願いします。
藤井 正直言いまして細かい場面構成はまだこれからなのですけれども、1幕目が『凱旋門』というガッチリした、素晴らしい文芸大作なので、多少うちはハチャメチャに遊んでもいいかなと(笑)。本当に前ものがしっかりされていますので、轟さんではありませんが、僕も自分の壁を乗り越えて、新しい自分を発見したいなというのもありますので、それを雪組の望海さんと真彩さんはもちろんのこと、皆で色々引き出しあって面白くしていきたいなとまず思っています。また、二人の特色としてはやっぱり歌が、歌唱力が大変優れておりますので、もちろんデュエットソングもそうですし、1人1人にも今まで聞いたことのないような歌や声を聞かせられるように、これから色々選曲を考えていきたいと思っています。あとはブラジルにも行って来たのですが、その前にアルゼンチンに行って本場のタンゴを見て来ましたので、ブエノスアイレス系の二人のデュエットダンスも入れられたらカッコよいかな?と、今考え中です。
──出演者の皆さん、先ほどパフォーマンスでも歌われましたが『凱旋門』の寺田先生の創られた音楽の魅力をどう感じていますか?
 望海さんは寺田先生とは?
望海 私はもう、直接には。

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 そうですよね。もうそういう世代になってしまっていて、私は寺田先生には音楽学校の頃から教えて頂いていまして、劇団のお稽古場で「イシ(轟の愛称)歌上手くなったな」と初めて褒めてくださったのが研6くらいで。その後も「声が出れば良いってものじゃない。ハートを入れるんだ」と色々な細かいことを教えて頂きました。(吉田)優子先生は「違う」とおっしゃいましたが(笑)、「多少音程が外れても、ハートがあれば良い」とおっしゃり、本当に和気藹々としたお稽古場で。マンツーマンで教えて頂く時にも、私は寺田先生に「どうしてそのお顔でこんなに綺麗な曲ができるんですか?」とご本人に直接訊いたことがありまして(笑)。
望海 そうなんですね!(笑)
轟 スリッパで叩かれそうになりましたけど(笑)、本当に明るくて生徒思いの先生でしたので、実は2年前に「タカラヅカスペシャル」で真彩ちゃんが歌っていた「いのち」を歌った時に、生徒で寺田先生のTの字を人文字で作ったんですね。思わず涙が出てしまって、私も涙もろくなりました。とても素敵な曲で、お客様が当時口ずさみながら帰られていたということを聞いております。歌ってみてどうでした? 
望海 何度も聞いたことがある曲ではあるのですけれども、実際歌ってみると心を入れないと歌えない。そこに自分の想いを入れないと歌えない曲なんだなということを、すごく感じました。あとは歌ももちろんそうなのですが、前奏が素晴らしいなと思いました。前奏だけで心が震えると言いますか、温かくなったり、寂しくなったり、何かを思い出したり、そうい感じがこの2曲だけでもあったので、これからまたたくさんの曲に出会えるのが楽しみです。

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真彩 『凱旋門』のナンバーは「タカラヅカスペシャル」にコーラスで入らせて頂いた時に、轟さんがいつも「パララ、パララ」と歌っていらっしゃって。聞く度に素敵な曲だなと思っていたので、それを歌えるというのが最初は嬉しかったです。実際に歌ってみて、お二人も言っていらっしゃいましたが、お稽古をしていく中で、感じるものだったりとかを大切に出していけたらいいなと思いますし、曲がとても優しい気持ちになるメロディなので、音楽に乗って想いが伝えられるように、お稽古していきたいと思います。

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〈公演情報〉
宝塚歌劇雪組公演 
かんぽ生命ドリームシアター ミュージカルプレイ『凱旋門』─エリッヒ・マリア・レマルクの小説による─
脚本◇柴田侑宏
演出・振付◇謝珠栄
かんぽ生命ドリームシアター ショー・パッショナブル『Gato Bonito!!』〜ガート・ボニート、美しい猫のような男〜
作・演出◇藤井大介
出演◇轟悠(専科・『凱旋門』のみ)、望海風斗、真彩希帆 他雪組
●6/8〜7/9◎宝塚大劇場
〈料金〉SS席12.000円 S席8.300円 A席5.500円 B席3.500円
●7/27〜9/2◎東京宝塚劇場
〈料金〉SS席12.000円 S席8.800円 A席5.500円 B席3.500円
〈お問い合わせ〉0570-005100 宝塚歌劇インフォメーションセンター
〈公式ホームページ〉 http://kageki.hankyu.co.jp/



【取材・文・撮影/橘涼香 】 


帝劇『1789』


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