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人気モバイルゲームからテレビドラマ化を経て、2013年にスタートした舞台版が大好評を博している舞台『私のホストちゃん』。
ホストの煌びやかで厳しい世界をコメディタッチで描いた賑やかなストーリー展開、実際に観客をホスト役の俳優たちがアドリブで口説く「口説きタイム」、更に現実のホストクラブ同様の、目玉企画である「指名制」や「ランキングシステム」を導入して、観客から貢がれたラブ(ポイント)によって、その日のNo.1ホストが決まり、フィナーレの主役を務めるという、観客参加型のライブ感が、根強い人気を誇っている。

そんな舞台が、2017年『私のホストちゃん REBORN』となり、その第二弾である舞台『私のホストちゃん REBORN〜絶唱!大阪ミナミ編〜』が、1月19日の東京・サンシャイン劇場からスタートする。(28日まで。のち愛知、広島、大阪で上演)
この公演から主演の古屋敬多(Lead)らホストメンバーをはじめ、新たな顔ぶれが加わり更にパワーアップ! これまで以上に多彩な歌とダンスも盛り込まれた、エンターテインメント作品になっている。
その2018年版『私のホストちゃん』に初参加するのが、元宝塚歌劇団男役スターの悠未ひろ。宝塚時代に究極の「カッコいい男性像」を追求し続けてきた悠未が、生身のカッコいい男子たち総勢17名が演じるホストちゃんの中で、何を感じ、どんな存在感を見せるのか、役どころの立ち位置は?など、ラストスパートに向けてエンジン全開の稽古場で、想いを聞いた。 


【稽古場レポート】
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対立するホストクラブに客足を奪われ、対策に悩むホストたちに、女性たちから熱い視線を集めているという、カリスマピザ宅配人の噂が届く。


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早速その秘密を探ろうとピザを注文したホストたちの前に現れたのは、伝説のカリスマピザ配達人(悠未ひろ)。その桁外れのカッコよさに、彼が入店すればNo.1間違いなし!と色めき立つホストたち。

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だが、カリスマピザ宅配人には、決してホストにはなれない事情があった。そう「彼」は、男性ではなく「男役」だったのだ!


【悠未ひろインタビュー】
 

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宝塚の男役芸とこの作品のシチュエーションがコラボした役


──大人気シリーズとなりました舞台『私のホストちゃん』に初参加ということで、まず作品に接していかがですか?
今までやったことのない路線の舞台だ、ということは前情報として伺っていたのですが、いざお稽古に参加してみると、モバイルゲームから、テレビドラマ化を経て舞台になったという経緯の作品だけに、映像の脚本っぽい雰囲気もありつつ、笑いの要素も多い中、演じるキャストたちは至って真面目にやっているんですね。もちろん私も宝塚時代にはコメディ作品に出させて頂いたこともありましたが、それとは全く違う、あくまでも真剣にやりながら笑いを取りに行っているんです。音楽もとても素敵で、壮大なミュージカルナンバーのような曲なのに、歌詞は全くしょうもないことを言っていたり(笑)。この初体験の相反する世界に、今、夢中になっていて、稽古場でホストの男の子たちが演じる場面を観ながら、お客様の気持ちになって楽しんでいます。皆、すごくカッコいいので。
──カッコいいと言えば、悠未さんこそ元祖ですよね?
最初は、すみませんがちょっとそういう気持ちもあったんです(笑)。「本物の男性よりもカッコいい」という世界を追求してきたのが宝塚の男役なので、正直「負けてないはず」、と思っていたんですが、いざ接してみると、リアル男子が本当にカッコいいんです! 実力もあるし、人を惹きつける魅力もあって、これは女性ファンにはたまらないだろうなと。作品がここまで支持されて続けている理由がわかった!という気持ちになりました。
──そんな魅力発見!という舞台の中に、今回悠未さんがどんな役どころで入られるのか気になるのですが。今、お話し頂ける範囲で教えてください。
どこまでお話していいのか、という部分はあるのですが、確実に言えることは、完全に“今まで私がやってきたこと”の引き出しでやっております。作品自体は、私にとって今までやったことのない種類のお芝居で、衣裳もおそらくお客様が「えー!?」と驚かれるような衣裳で(笑)、新たな挑戦はたくさんあるのですが、役を演じることに絞れば、新しい挑戦というよりは、今まで培ってきたものをフルに発揮しています。脚本・演出の村上大樹さんが、私が今まで宝塚でやってきたことと、この作品のシチュエーションをコラボレーションすることを求めていらして、それこそが面白さにつながる脚本になっているんです。ですから、これは自分の中で「宝塚だけの引き出しで演じてはいけない」などとは考えずに、どんどんシンプルにそれを使ってやったら良いんだなとわかったので、気持ちよくやらせて頂いています。

──では、宝塚時代に存分に発揮していた「男役悠未ひろ」の魅力にまた出会えるのですね。今回の舞台は、過去のシリーズよりも一層歌とダンスが豊富と伺っていますが、悠未さんにも歌のナンバーが?
はい、歌っていて、メロディーがもう実に壮大で、素晴らしいものなのですが、歌詞にちょっとギャップかあってですね…(笑)。是非、歌詞にご注目いただきたいです(笑)。

 

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毎日変わるライブな舞台に対応する共演者たち

──稽古場の雰囲気はいかがですか?
今すごく良い感じです。スケジュールの詰まっている売れっ子の方たちがたくさん集まっているので、全員が揃う時間が短い分、すごく集中していて、初日に向けて皆が魅力を爆発させているので、これが舞台に行ったら更に面白いものになるはず!という確信があります。ここはお客様が喜ぶだろうな、ということがありありとわかるので。
──本物のホストクラブに足を踏み入れることは、とくに若い人たちにとってはハードルか高い部分も多いと思いますが、それがこの舞台では疑似体験できるわけですね。
そうなんです、劇場でその世界の雰囲気を味わえますし、本当のホストさんたち同様に、お客様が投票することによって、ランキングが変わったり、お客様参加型なのも楽しいと思います。
──実際に、その日のラブポイントによって、フィナーレの内容も変わるんですよね?
そこがまたすごいんです。この17人のホスト役の男の子たちが、誰がNo1になってもいいように、色々なパターンの稽古をしていて、対応力も要求されています。もちろんそれがとても得意な人もいれば、そうでない人もいる中で、「じゃあ、今日は○○」と指名されて、懸命に取り組んでいるのを見ると、もう本当に心から応援する気持ちになります。観ていてすっかり母心みたいになってます(笑)。
──姉心ですね(笑)。悠未さん自身、宝塚で大きな二役の役替わりなども経験していることで、余計に気持ちがわかるのでは?
それもありますが、宝塚の場合は二役でもカッチリ台本が決まっていて、それぞれを完璧に稽古していましたが、この舞台はアドリブの要素が多くて、客席に降りてお客様を口説いたりもするんです。私はアドリブ経験がほとんどないので、バリバリこなしている男の子たちに感心しています。
──お客様がどう反応するかによっても、また変わってきますよね。
1回毎に全然違うので、1日1日が異なるライブとして楽しんで頂けると思います。稽古場でも大人チームの女性陣は、男の子たちのアドリブやカッコよさを見ながら「今のあそこ、すごく良かったよね!」とか和気藹々と楽しんでいます(笑)。
──悠未さんから、男性陣にアドヴァイスしたりなどは?
私と同じチームの男の子たちがいて、彼らにはちょっと教えました。と言うのも、私と一緒にやるパートは、男の子たちの得意分野ではないので、その部分では苦戦していたんです。彼らはもっと難しいことを軽々とやってのけるんですが、やっぱり宝塚の男役的な魅せ方というのは、彼らが全くやってきてこなかったことなので、そこについては「こうした方がいいよ」などとアドヴァイスしました。でもすごく素直な子たちで、向こうからも「教えてください!」と言ってきてくれるので、「喜んで!」という感じで交流しています。

 

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どんなジャンルの舞台でも生きる「宝塚」で得た経験

──この数年の悠未さんはどんどん新たなジャンルで仕事をされていましたが、様々な経験の中で感じたことは?
本当にどのお仕事も印象深いものばかりでした。宝塚にいる間は「宝塚歌劇」という1つのジャンルの中で頑張っていましたが、外に出るとあらゆる可能性が広がっていて、すべてが異なる世界なんですね。だから本当に日々刺激がすごくて、ぼーっとしている暇がなかったです。吸収することも多いですし、舞台の芸能に関することだけではなくて、学ぶことがたくさんあります。「若い人がこういう風に考えているのか」とか、「そういう道を歩いてきて、今、この部分で悩んでいるのか」とか、それぞれの姿に接することで、私にとって知らない世界のことでもありますから、また新たに勉強できて。ただ、1つ感じているのは、どんなに違うジャンルの舞台に立たせて頂いても、それが舞台芸術であった時には、必ず宝塚での経験が私の中で生きているなと。表現方法などはまるで違う舞台であっても、きちんとベースは生かされている。宝塚で培ってきたこと、やってきたことが今の私の力になっていて、この舞台もそうですが、舞台に立つ度に宝塚に感謝しています。
──その中で、宝塚OGの方との共演もありましたね。
やはり宝塚出身の方たちとご一緒すると、温かさと心強さを感じます。現役時代には共演させて頂いたことのない大先輩の峰さを理さんとご一緒の舞台もあって、緊張したのですが、いざ同じ稽古場にいると、家族のような、血はつながっていないけれど姉妹のような絆を感じられて、本当に嬉しかったです。今年の3月には宝塚のOGだけが出演する、東日本大震災のチャリティーコンサート『忘れない〜亡き人へ綴る愛の手紙〜』にも出演させて頂くのですが、宝塚OGだけの舞台というのは、私にとっては初めてのことなので、とても楽しみにしています。
──退団後のこれまでの歩みを、ご自身ではどのように捉えていますか?
色々なジャンルに出演させて頂いているなと(笑)。ミュージカル中心、映像中心という方々も多い中、私は自由に色々なジャンルに挑戦させて頂いているので、幸せですね。
──ちょうど年頭ということで、今年はどんな年にしていきたいですか?
宝塚を卒業して4年経ちました。この4年で、個人としての生活や外の舞台に、いい意味で馴染んでこられたと思っています。これまではわからないことばかりで、ドキドキしながら吸収していくという時間でしたが、今年はこれまでの経験をしっかりと胸に落としてやっていけたらいいなと。そうは言っても私の中にまだまだ未知な部分がたくさんあるので、1つの落ち着きを得た今だからこそ、新たな挑戦もして、学びを得たいなと思っています。安定した幸福感の中から、更に意欲をもっていきたいです。
──では、そんな新たな年の始まりである『私のホストちゃん』への意気込みを。
大人気の舞台ですが、宝塚ファンの方は、まだご覧になったことがないという方も多いと思いますので、騙されたと思って(笑)、是非観に来て頂ければ、必ず楽しんでもらえる自信があります。更に、宝塚ファンの方に向けてのメッセージを送るとすると、私も宝塚現役時代の表現をしていて、男役の時のことを思い出して頂けるような場面もありますので、そこも是非楽しみにして頂けたら。宝塚で言うところのショーに近いような面も多くあるお芝居で、エンターテインメントとして楽しんで頂けると思いますので、このメンバーならでの舞台を、是非気軽に観にいらしてください。


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ゆうみひろ○東京都出身。97年、宝塚歌劇団入団。『Le Petit Jardin』(05年)、『逆転裁判3』、ディナーショー『Heroe』(13年)等に主演作の他数々の名舞台を残した。13年『風と共に去りぬ』アシュレ役にて宝塚歌劇団を退団。退団後は『MOONSAGA−義経秘伝−第二章』(平教経役)、『NARUTO-ナルト-』(大蛇丸役)、『人魚姫』(船長役)、『ダニーボーイ』(湖島みちる)役、『朗読能シアター土蜘』(土蜘役)など、多彩な舞台に出演。また『L‘Age d’Or de la Chanson 2017(シャンソンの黄金時代)』や、ディナーショーなど、歌唱力を活かしたライブ活動にも積極的に取り組んでいる。3月に『忘れない〜亡き人へ綴る愛の手紙〜』宝塚OG毎日希望奨学金チャリティコンサートへの出演も控えている。

 

 【特報! ゲストキャスト出演】 

下記公演回にて、舞台「私のホストちゃん」シリーズで名を馳せたあのホストちゃんたちが限定復活!

・1月21日(日)17:30回 時桜(荒木宏文)

・1月23日(火)13:30/18:30回 流星(久保田秀敏)

・1月24日(水)18:30回 深雪(染谷俊之)

・1月25日(木)13:30/18:30回 光星(井澤勇貴)& 大湖(杉江大志)

・1月27日(土)12:30/17:30回 隼人(五十嵐麻朝)&蓮(塩川 渉)

※本編の一部コーナーに出演。ホスモバのランキング・指名対象外。

※そのほかに【開演前No.1レビュー曲の振付を直接レクチャー】【ホストちゃんリアルガチハイタッチ会開催】など、数々のお楽しみが満載!


〈公演情報〉

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舞台『私のホストちゃん REBORN 〜絶唱!大阪ミナミ編〜』
総合プロデュース◇鈴木おさむ
脚本・演出◇村上大樹
出演◇
古屋敬多(Lead) 寺田拓哉 小坂涼太郎 三浦海里 小林亮太 釣本南(Candy Boy) 杉江優篤 TAKA(CUBERS)/
米原幸佑 松井勇歩 吉田広大 森田桐矢 佐々木和也(SOLIDEMO) 蔵田尚樹 糸川耀士郎 藤戸佑飛、橋本全一/
LiLiCo[Wキャスト]大林素子Wキャスト/悠未ひろ/緒方雅史 野口かおる 鬼頭真也(夜ふかしの会)/小柳ゆき/三ツ矢雄二
●1/19〜28◎東京・サンシャイン劇場
●1/31〜2/1◎愛知・東海市芸術劇場
●2/6◎広島・上野学園ホール(広島県立文化芸術ホール)              
●2/10〜11◎大阪・サンケイブリーゼ
〈料金〉V.I.P.シート¥15,500 ゴージャスシート¥8,800 カジュアルシート¥5,800(全席指定・税込)
お問い合わせ〉
東京公演/サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(全日10:00〜18:00)
愛知公演/中京テレビ事業 052-957-3333(平日10:00〜17:00)
広島公演/広島テレビ イベントインフォメーションセンター 082-249-1218(平日10:00〜18:00)
大阪公演/キョードーインフォメーション 0570-200-888(全日10:00〜18:00)
〈公式HP〉 http://www.hostchan.jp/

 


 

【取材・文・撮影/橘涼香】 



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