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 KAAT 神奈川芸術劇場で、2015年11月に初演された日本生まれのオリジナルミュージカル「HEADS  UP!」。その待望の再演が、いよいよ12月14日、KAAT 神奈川芸術劇場からスタートする。その後、富山、上田、大阪、名古屋を経て、3月の赤坂ACTシアターまで続く大規模上演となっている。
その舞台の公開稽古が、11月27日、KAAT神奈川芸術劇場の稽古場でプレスに公開された。
 
原案・作詞・演出は、1986年から舞台創作に活動の場を広げ、様々な作品を多数手がけてきたラサール石井。かねてより石井は、舞台作品に携わるたびに、スタッフワークの厳しさや苦労、そして何よりスタッフたちのプロフェッショナルとしての矜持に感じ入り、いつかこのスタッフワークを中心にした物語を創りたい、と構想を10年以上温め続けてきた。そして、舞台『英国王のスピーチ』(2012年)に自身が出演した際、脚本を担当した倉持裕の才知に惚れ込んで、構想の脚本化をオファー。2015年、ついに本作のミュージカル化が実現した。

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【あらすじ】
ミュージカルファンなら誰もが知る“あの名作“が 1000 回目の公演を迎え、華々しく終了したはず…だった。が、ベテラン主演俳優は、某地方都市の古い劇場で 1001 回目を上演することを要求。誰も鶴の一声には逆らえず、上演することになったが、舞台美術は廃棄済み、キャストのスケジュールも押さえていない、スタッフも人手不足、演出家は理想のプランを頑として譲らず…しかも、舞台監督はメインをはるのが初めての新人!
それでも、スタッフたちは、幕を開けようと必死に知恵を絞って奔走する。幸か不幸か、チケットは完売! 観劇のために都合をつけた観客たちが、期待に胸ふくらませて待っている!果たして幕は開けられるのか…。そして、主演俳優が「1001 回目」にこだわった理由とは…?

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あるミュージカルの仕込みから閉幕後のバラシまでを描いた、一風変わったこのバックステージエンターテイメントは、初日が開くやいなや口コミで評判は広がり、大盛況のなか幕を閉じた。
芝居・楽曲・ダンスと三拍子揃ったオリジナルミュージカルで、その質の高さにも注目が集まり、ラサール石井は、第23回読売演劇大賞演出家部門優秀賞を受賞。心に染み入る歌の数々、爆笑を呼ぶ劇中劇、そして劇場を出るころには思わず口ずさみたくなるナンバーなど、もう一度観たいと惹きつけられたファンの熱望に応える形で、この度の再演が決定した。

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キャストも奇跡的にほとんどの初演メンバーが揃った。
前回、初ミュージカルながら男気溢れる魅力で、ベテラン舞台監督役を見事に演じ切った哀川翔。
新人舞台監督には、30 周年記念公演のミュージカル『レ・ミゼラブル』などで大活躍の相葉裕樹。
ベテラン演出部のリーダー役は、劇団☆新感線の看板役者で映像作品でも活躍する橋本じゅん。
ベテラン舞監の元妻の女優役には、宝塚トップから本格舞台女優への階段を昇り続ける大空ゆうひ。
劇場付雑用係は、ミュージカル『ジャージーボーイズ』で第24回読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞、ミュージカルの世界に君臨する中川晃教。
制作として踏ん張る女性には、今や女優として進境著しい青木さやか。
彼らを振り回す老名優には、ミュージカル界のベテラン今拓哉が扮し、さらに芋洗坂係長や陰山泰らが脇を固めている。

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そして今回が初参加となるキャストも、それぞれ実力派の顔ぶれだ、
やる気のないバイトには、注目の若手俳優で、声優や作・演出としても活躍する池田純矢。
演出部スタッフに、「劇団鹿殺し」のメインキャストで音楽にも才能を発揮するオレノグラフィティ。
衣裳部の若手には、元アイドリング!!!の外岡えりが扮している。

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この日の稽古場面は、名優が主演するミュージカル『ドルガンチェの馬』が、ハプニング続出の中で、ついに開幕してしまうというシーン。有名ミュージカルをパロった劇中劇の面白さ、また劇中で「馬!馬!」と歌い上げる主題歌は、笑いを誘う。初演でも抱腹絶倒だった場面が、さらに練り上げられ、パワーアップして展開する。再演にかけるキャストたちの熱い思いが伝わる稽古風景となった。

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【囲みインタビュー】

稽古風景のフォトセッションのあと、原案・作詞・演出のラサール石井と主演の哀川翔の囲みインタビューが行われた。

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ラサール石井 
気づかないぐらいのカットや、付け加えたシーンがあって、結構早いペースで稽古しているので、再演からのキャストの方々にとっては大変だと思いますが、チームワークはバッチリです。ステージングがガラッと変わるところもあったり、笑えるシーンも増やしているので、初演とはまた違う印象になると思います。全体の構成に秘密があって、2回観ても楽しめる舞台です。翔さんのお仲間の方が、差し入れを買って持ってきてくれるのではなく、稽古場に来て、作り立てを食べさせてくれるので、とても差し入れが充実しています!

哀川翔
稽古は順調です。初演から2年が空いて、皆はこの2年の間に色々な作品を経験してきているけど、俺のミュージカルの引き出しは『HEADS UP!』だけだから、すぐに思い出したよ(笑)。とはいえ、覚えているようで覚えていない所も結構あって、また新鮮な気持ちで稽古に臨んでいます。初演でやり切れなかったところを作り直したり、ミックスさせながら構成しています。初めてミュージカルを観る人でも、スッと入ってこれて、いつ観ても楽しめる舞台です。ぜひ劇場にお越しください。

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〈公演情報〉
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KAAT神奈川芸術劇場プロデュース
ミュージカル『HEADS UP!(ヘッズアップ)』
脚本◇倉持裕
演出◇ラサール石井
作曲◇玉麻尚一
振付◇川崎悦子
出演◇哀川 翔、相葉裕樹、橋本じゅん、青木さやか、池田純矢、大空ゆうひ、中川晃教 ほか 
12/14〜17◎KAAT神奈川芸術劇場
2018/3/2〜12◎TBS赤坂ACTシアター
2018/1/20◎富山  オーバード・ホール 
2018/1/26・27◎上田 サントミューゼ 大ホール 
2018/2/2〜4◎大阪 新歌舞伎座
2018/2/15/16◎愛知 刈谷市総合文化センター アイリス 大ホール
〈公式ホームページ〉http://www.m-headsup.com/


【取材・撮影/友澤綾乃】




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