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宝塚出身で女優として映像や舞台で活躍する月船さらら。彼女が主宰する演劇ユニットmetroは、本年4月に、『二輪草〜「孤島の鬼」より〜』を新宿ゴールデン街劇場で上演。キャパ60名ほどのゴールデン街劇場に連日多くの観客が押し寄せた。その好評を受けて、8月9日〜13日、この舞台が緊急再演される。

原作となる乱歩の「孤島の鬼」は、昭和4年から5年に発表された連載小説。昭和2年に乱歩初の映画化として「一寸法師」が上映されたが、それを見て激しい自己嫌悪を感じた乱歩は筆を絶ち、放浪の旅に出てしまった。翌年「陰獣」を発表。これは傑作で乱歩は完全に復活し、続けて雑誌[朝日]に「孤島の鬼」の連載をはじめた。
物語は、婚約者の殺害事件の真相と彼女の出生の秘密を探るうち、予想もできない怖ろしい事件に巻き込まれてしまうという、乱歩の好む要素が盛り過ぎなほど盛りこんであり、これで乱歩は大衆作家としての地位を確固たるものにした。 
 
作家・高木彬光は「孤島の鬼」をこう評している。「とても私には死ぬまでこれだけ恐い作品は書けないだろう、その圧巻というべき部分は〈秀ちゃん〉の手記である」。
今回の舞台『二輪草』は、この〈秀ちゃん〉の手記をフィーチャーしたもので、ある少女と少年の残酷な運命(体の一部つながった双子=結合双生児)を描いている。2人は生まれた時から外界と遮断された蔵に閉じ込められ、一度も外に出ることもなく生活を強いられていたが、思春期を迎えた頃、それまで当たり前と思っていた自分たちの姿が、実は異常なことだということを知る。さらに抑えようもない性の欲望に目覚めてしまうという残酷物語だ。

同じ乱歩の傑作『陰獣』を09年に舞台化、ミステリアスで耽美な世界を現出してみせた月船さらら。今作も、映画監督としても名高い天願大介の演出のもと、共演に若松力、村中玲子、鴇巣直樹という、どこかいかがわしさを感じさせる役者たちと立ち上げている。乱歩の作品の中でも、とくに猟奇的で恐ろしく、また悲しい物語が、まるで昔見た見世物小屋を思わせるような異質な雰囲気の会場で、エロチシズム漂う文学世界へと観客をいざなう。

〈公演情報〉
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metro 『二輪草〜「孤島の鬼」より〜』
原作◇江戸川乱歩
演出・脚本◇天願大介
出演◇月船さらら 若松力 村中玲子 鴇巣直樹
●8/9〜13◎新宿ゴールデン街劇場
〈料金〉前方桟敷自由席(12席限定)3500円 自由席(3列目以降のベンチ席) 3500円(税込)
〈お問い合わせ〉 ジェイ.クリップ  03-3352-1616(平日10:00〜19:00)
 コリッチ PC用 https://ticket.corich.jp/apply/83394/
          携帯用 http://ticket.corich.jp/apply/83394/ 








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