IMG_3961

不況に喘ぐ英国北部の炭鉱の町を舞台に、バレエダンサーになる夢を叶えようとする少年と、彼を取り巻く大人たちの姿を描き、2005年のロンドン初演以来、1000万人以上の観客を魅了し続けているミュージカル『ビリー・エリオット〜リトルダンサー』が、東京・TBS赤坂ACTシアターでの7月19日から23日までのプレビュー公演を経て、7月25日に日本初演の幕を開ける(10月1日まで。のち、10月15日〜11月4日まで、大阪・梅田芸術劇場メインホールで上演)。

IMG_3907

ミュージカル『ビリー・エリオット〜リトル・ダンサー』は、スティーブン・ダルドリー監督による映画『BILLY ELLIOT』(邦題『リトル・ダンサー』)を基に、映画版と同じリー・ホール脚本・歌詞、スティーブン・ダルドリー演出、に加えポップス界の生ける伝説と称されるエルトン・ジョンを音楽に迎えて、ミュージカル化を果たした作品。数年前に母を亡くした少年ビリーが、長引く不況の中炭鉱で働く父と兄、そして祖母と先の見えない生活を送っていたところ、偶然彼の才能を見出したバレエ教室教師、ウィルキンソン先生の勧めにより、名門ロイヤル・バレエ・スクールの受験を目指して歩み始めようとし、その姿にはじめは猛反対していた父や兄をはじめとした、周囲の人々の心に変化が生まれていく。夢を叶えようとする熱い心が生んだ奇跡の日々を描いた物語だ。その圧倒的なパフォーマンスと、感動の波が観客を魅了し、2006年英国ローレンス・オリビエ賞4部門、ブロードウェイ進出後の2009年には、トニー賞で10部門を受賞するなどの快挙を成し遂げて来た。

IMG_3932

そんな作品の日本上演に向けて、ビリー役の募集がスタートとしたのが2015年11月。翌年4月には海外よりクリエイティブ・スタッフが来日し、応募総数1346名の中から10名のビリー候補が選出され、バレエ、タップ、アクロバットの、日本を代表する第一人者たちによるレッスン形式での1年間のオーディションが進められてきた。

IMG_3954

その中から、見事ビリー役を勝ち取った4名、加藤航世、木村咲哉、前田晴翔、未来和樹、こちらもオーディションで選ばれた大人キャストの中から、ビリーの父親役のダブルキャスト・吉田鋼太郎と益岡徹、ウィルキンソン先生役のダブルキャスト・柚希礼音と島田歌穂、ビリーのおばあちゃん役のダブルキャスト・久野綾希子と根岸季衣、大人になったビリー=オールダー・ビリー役のダブルキャスト・栗山廉(Kバレエカンパニー)と大貫勇輔が集い、2月都内で製作発表会見が華やかに行われた。

まず会見は、4人のビリーによる、この会見だけの特別ステージ、劇中ナンバー「Electricity」のパフォーマンスが披露されてスタート。イギリスのロイヤル・バレエ・スクールを受験したビリーが、試験監からの「踊っている時にはどんな気持ちになりますか?」という問いに答えて、訥々と語りながら歌い次第に熱く踊りはじめる姿が大きな感動を呼ぶ、劇中の大切な山場のシーンだ。4人揃って演技し、歌い、踊る姿はこのパフォーマンスだけの機会とあって、公の場でのパフォーマンス初披露を、少年たちが力を合わせて成し遂げる姿に会場からは大きな拍手が沸き起こった。

IMG_3910

続いて、主催者を代表してホリプロ代表取締役社長堀義貴が挨拶。この作品を日本で上演したいという長年の思いが、時には頓挫した時期もありながら、粘り強く交渉を重ねて今日に至ったこと。1300人以上の中から選ばれ、1年間のオーディションをくぐりぬけて、ビリー役に決まった4人のパフォーマンスに感慨無量なこと。この作品は決してファミリー・ミュージカルではなく、大人も子供も誰もが観終わった後に、明日も頑張ろうと思えるものなので、是非多くの方に劇場に足を運んで頂きたい。幸いにして好評を得て再演となっても、今の4人の子供たちが演じることはなく、また1年のオーディションを経なければならないので、早くても2年、3年先の話になる。このメンバーでの『ビリー・エリオット〜リトル・ダンサー』を観られる機会はこの3ヶ月しかないので、まさに作品にピッタリの大人キャストが集ったことでもあり、この夏是非この作品をご覧ください、という熱い言葉が語られた。
そこから、会見に集ったキャスト全員が登壇。それぞれの挨拶から質疑応答へと引き継がれた。

IMG_4000

【登壇者挨拶】

IMG_4004
加藤航世
 (パフォーマンスの)舞台に出る前はすごく緊張していたんですけど、踊っていたら楽しくなってきて、最後は拍手をもらえてすごく嬉しかったです。

IMG_4009
木村咲哉
 僕も航世君と同じで、最初はすごく緊張してたんですけど、踊っている間に緊張を忘れていって、自分でもいい踊りが出来たと思うので良かったです。

IMG_4013
前田晴翔
 緊張していてあんまり覚えていないのですけれど、でもイイ気分でした(会場から温かな笑い)。

IMG_4019
未来和樹
 これまでの長い間、4人でコツコツと練習を頑張ってきて、それが今日こういうひとつの形となって皆さんに披露できたことに、すごく感動しました。

IMG_4028
吉田鋼太郎
 ビリーのお父さんをやります吉田鋼太郎です。今、僕らも上で彼らの踊りを見ていたのですが、皆泣いていました。世界で絶賛されたくさんの賞を獲っているすごいミュージカルに、なぜ僕がいるのか?というこのアウェイ感は(笑)、一昨年『DEATH NOTE THE MUSICAL』というミュージカルに出させて頂いた時にも、すごいアウェイ感があったのですが、でも非常に光栄なことだと思っています。ビリーがお父さんから絶対に踊るな!と言われた時に、ほぼ絶叫しながらタップを踊り狂うというシーンがあるのですが、そのシーンが僕は大好きで、やはりイギリスはシェイクスピアを生んだ国だなと思います。嵐の中で咆哮しながら叫ぶリア王の姿だったり、父親を殺されたことを亡霊に告げられて復讐を誓うハムレットの姿だったりが重ね合わせられます。その踊りっていうのは、自分がここから抜け出したい、今の状況をなんとか打開して、飛び出していきたい、という気持ちの自然な発露としての踊り、歌、というものをきっちりと捉えたミュージカルなので、ただ踊るだけではなく、ただ歌うだけではなく、今自由になりたい、今何かを主張したい、今何かを叫びたいというそういうものが出るような芝居になれば良いなと思います。よろしくお願いします。

IMG_4040
益岡徹
 ビリーの父親役をやらせて頂きます益岡と申します。僕は吉田さんよりももっとアウェイ感と言いますか、ミュージカルに出るのは初めてです。そもそも去年の1月にWOWOWで劇場版を撮った映画を放送しているのを見て、途中からだったのに惹きつけられたのが、初めての出会いでした。でも、ミュージカルというのは自分とは別の世界にあるものだと思っていたところに、オーディションを受けてくれないかというお話を頂いて、しかもそれが1月に観ていた作品だったので、こういうことがあるんだなと、どこか第三者的な視点で眺めていました。いい年齢になってオーディションを受けるという、そのことが幸せだなと思いましたし、受かるか受からないかわからない状態でオーディションを受けるというのは、この歳になってもドキドキするものなのだなとか思いながら、色々と考えながら経過してきまして、あと3ヶ月で稽古がはじまる。さっきの4人のビリーの踊りを見ていて、もうこんなに気持ちが高揚していて、吉田さんもおっしゃいましたが、僕も何か涙ぐむというか、自分の世界になかったどころではない、これから自分がその中に生きて行くんだという実感を感じています。何しろ初めてなので、良い練習と、良い稽古を積み重ねていきたいと思っています。よろしくお願い致します。

IMG_4052
柚希礼音
 柚希礼音です。ビリーのバレエの才能を見抜くウィルキンソン先生をさせて頂きます。私もこの作品を観た時に、本当に色々な場面で涙して、なぜ人が夢を持っている姿を見ると、こんなに心か動かされるのかと思ったほど感動したので、この作品に関われることを本当に幸せに思っています。ビリーをはじめとするすごいキャストの皆様にいっぱい刺激を頂きながらたくさん稽古したいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

IMG_4065
島田歌穂
 ウィルキンソン夫人をさせて頂きます島田歌穂です。私は初めてこの作品を観たのは、ブロードウェイでこの作品がスタートしたばかりの頃でした。チケットがなかなか取れなくて、やっと2階の奥の方の席で観たのが出会いでした。『リトル・ダンサー』の映画は観ていましたが、あの映画がこんなにすごいミュージカルになったんだ!と、感動し過ぎてしばらく席から立ち上がれなかったのを覚えています。この作品はすごく辛辣な社会背景を描きながら、親子の愛や、師弟の愛など、色々な深いドラマが描かれていて、また音楽も素晴らしくて遊び心とアイディアたっぷりのナンバーがたくさん散りばめられていて、こういうミュージカルは他には絶対ないなというくらい衝撃的な作品だと思います。とにかくビリーの存在が歌と芝居はもちろん、タップとバレエとアクロバットと、これだけのスキルが求められる役はないんじゃないかと思います。今も大感動しておりましたが、いっぱいビリーたちから元気、勇気、力をもらいながら、私も精一杯頂いたチャンスに感謝をして演じさせて頂きます。よろしくお願いします。
 
IMG_4074
久野綾希子
 ビリーのおばあちゃん役をやります久野綾希子です、よろしくお願いします。私もこの作品はニューヨークで2階の5列目くらいから観て、こんなに遠いところからなんでこんなに号泣しているんだろう、と思いながら観たのをよく覚えています。去年お話を頂いてオーディションを受けてくださいということで、オーディションか!と私もドキドキしながら何十年ぶりかのオーディションだと思って受けたのですけれども、改めて作品を見てこんな作品に関われる、この歳になっておばあちゃん役ができる、こんなに嬉しいことはないと思っていましたので、結果を待っている間はやっぱりドキドキしていましたが、受かったと聞いた時には「やった!」という思いでいっぱいでした。でも日本人のキャストでオーディションに受かった人たちは1年近くも稽古をして、今日はじめて4人の孫たちを見た時には「ちっちゃい!」とまず思って大丈夫かなと思いましたが、パフォーマンスを観たら本当に感動して、この孫たちを誇りに思います。これからまだまだ3ヶ月以上稽古して、もっとすごくなっていくのがとても楽しみです。ただ、そうか、吉田さんと益岡さんのお母さんなんだと思うと(会場爆笑)、すごいところに来ちゃったなという感慨はあるのですが、でもここまでこられてすごく嬉しいです。どんな年齢の人が観ても、誰と一緒に観ても絶対にすごい舞台だ!と感じて新しい明日を迎えられる力になる舞台なので、本当にこの作品に参加できることが嬉しいです。皆に観て欲しいと思います。ありがとうございます。
 
IMG_4087
根岸季衣
 根岸季衣です。今久野さんがおっしゃったことと全く同意見で、鋼太郎さんと益岡さんが息子?というところにはひとつ抵抗があったのですが(笑)、今のビリーのパフォーマンスを見たら、孫は許せる(笑)、息子はともかく(笑)、この孫だったら良いおばあちゃんになる!と思いました。ましてダブルでやらせて頂く久野さんはずっと(ミュージカルを)やっていらした方なので、こんなに素敵な方とダブルキャストをやれるなんて、これはまた幸せだなと。ダブルキャストという経験は初めてなので、稽古場で今までになかったどんな経験ができるのだろう、それだけでも期待でいっぱいです。パフォーマンスを観たあと「これ毎日観られるんだ!幸せ!」と言いましたら、鋼太郎さんに「出るんだからね」と言われましたが(笑)、本当にきっと皆からいっぱい色々なものがもらえるんじゃないかと、ご覧になられる皆様以上にミーハーになって今楽しみで仕方ありません。是非ご喧伝よろしくお願い致します。
 
IMG_4100
栗山廉
 今回オールダー・ビリー役で出演させて頂く栗山廉と申します。この『ビリー・エリオット』のお話に初めて触れたのは、僕がバレエをはじめて間もない頃で、当時は英国ロイヤル・バレエ団に所属していたアダム・クーパーがオールダー・ビリー役をやっていて、その役に衝撃を受けてとても憧れたので、今回もビリーの皆に憧れてもらえるような踊りをしたいと思っています。このミュージカルを通してバレエ、そしてバレエダンサーの魅力も披露していきたいなと思っています。初めてのミュージカルへの出演なのですが、しっかり頑張って務めたいと思います。よろしくお願いします。

IMG_4114
大貫勇輔
 オールダー・ビリー役をやらせて頂きます大貫勇輔です。僕は4年前にたまたまロンドンでこの作品を観させて頂いて、さっき鋼太郎さんがおっしゃっていた1幕最後のビリーが1人で踊りはじめるシーンで動けなくなった、その感動を今のパフォーマンスでも感じられたので、まだ3ヶ月一緒に稽古をしていってますます進化していくんだろうなと思うと、自分の背筋もスッと伸びたような気持ちになって、勇気と元気をすでにもらいました。僕も残り3ヶ月もっともっとトレーニングして、憧れてもらえるようなダンサー、俳優になれるよう精進するので(ビリー役の4人に)よろしくお願いします。そしてたくさんの方に観て頂きたいと思います。よろしくお願いします。

【質疑応答】

──ビリー役の4人の皆さん、これまでの日々をどう過ごしてきて、ここから本番までの日々をどう過ごしていきたいですか?
加藤 僕はバレエしかやったことがなくて、タップやアクロバットは初めてでした。これからも素晴らしい舞台にできるように頑張っていきたいです

IMG_3885

木村
 僕はまだバレエが少し弱いので、毎日練習して皆に追いつけるようにしたいです。
前田 今まで色々なジャンルを習えてすごく楽しかったです。4月に中学生になるんですけど、勉強とビリーのレッスンを両立していきたいです。
未来 僕は熊本から来ているんですけど、今までのオーディションの時は熊本の方に明るいニュースを届けたいという気持ちで頑張ってこれたのですが、これからは観に来てくださるお客様の期待を裏切らないように精一杯頑張りたいと思います。 
──ビリー役の4人の皆さん、劇中のビリーは踊っていると自由にになれると歌っていますが、皆さんは踊っている時にはどんな気持ちになりますか?
加藤 何も考えていないです(笑)。舞台に出る前はここを気をつけなきゃとか、色々意識しているのですが、踊りはじめると全て忘れちゃいます。
──さっきのパフォーマンスはどうでしたか?
加藤 出る前は緊張しましたけど、踊り出すと忘れちゃいます。
木村 僕はすごく考えちゃう方で、考えちゃうと色々なことがすごくぐちゃぐちゃになって、踊りもめちゃくちゃになっちゃったりします(会場笑い)。
 
IMG_3887

──今日踊った時も何か考えましたか?
木村 少し考えました。
──でもめちゃくちゃになっていなかったよ、踊り素晴らしかった。
木村 ありがとうございます。
前田 僕も、踊っている時の記憶はないです(会場笑い)。
──今日はどうでしたか?
前田 今日も同じです。
──覚えてない?
前田 忘れます。
 
IMG_3886

──さっきそこで踊ったことももう覚えてない?
前田 それはちょっと覚えてます(会場爆笑)。
未来 僕も皆と一緒なんですけれど、踊っている時には目の前に何があっても見えなくなったりとか、音楽しか聞こえてこなくなったりとかして、本当にビリーがミュージカルの中で歌っている歌の歌詞と同じ気持ちです。その同じ気持ちだっていうことが、僕がこのオーディションを受けようと思ったきっかけにもなったので、本当に何も見えなくなります、自分がどこにいるのかわからなくなるような不思議な感覚になります。

IMG_3888

──お父さん役のお2人、ウィルキンソン先生役のお2人、皆さんキャリアのある方々ですが、このオーディションを受けられた時のエピソードなどあれば教えてください。
吉田 オーディションの時は精一杯だっのであんまり覚えていません(会場爆笑)。私はオーディション自体が何十年ぶりかだったのですが、オーディションの時には自分が誰とも会わないように段取りをしてくださっているんですね。なので誰が受けているのかとか、何人の方が受けているとかがわからないんです。ビリーは1300人以上の方が受けているということが公開されているし、多くの人が受けているという実感があったのかも知れないですが、大人のオーディションは自分しかいないから、誰ともすれ違いもしないようにデリケートに運んでくださっているんだという実感がありました。もし落ちていても、そのことが誰にもわからないんだろうなという、細やかな感じをよく覚えています。
 
IMG_4079

──ということは、吉岡さんと益岡さんもお互いがオーディションを受けていることは知らなかった訳ですね?
吉田 もちろん知りませんし、新鮮でしたね。密室で行われているので、僕はもう色々なことをやってきていて、緊張などもあまりしないはずなのですが、いつになく緊張しましたね。やはり外国人スタッフなので、言葉では伝わらないかも知れない、演技をさせられた時に「今、ここをもう少しこうしたかったんです」という言い訳ができない(笑)というのが辛かったですね。本当に正真正銘の演技を見てもらった感じです。
益岡 課題曲が2曲あったのですが、1曲歌ったら「もういいよ」みたいな話になって、その時若干ショックで(会場爆笑)、これはそういうことかな?(笑)と思ったことを覚えています。
柚希 私も宝塚時代はオーディションを受けたことがなく、オーディションがあった時にも、受けるところにいないようなことが多くて、オーディションを受けたことがなかったので、すごく緊張しました。歌も踊りもタップもお芝居もオーディションがありまして、すごく緊張しながらやったのですが、お芝居が何度も、まるでお稽古みたいになって「ちょっとこういう風に変えてください」ということがあって、皆さんもありました?(周りがうなずくのを見て)、あ、皆さんそうだったんですね? あ、良かった。これは、私があんまりだから何回も「もっとこうして」と言われているのかな?と、ちょっと心配になるくらい、芝居の稽古を何度も何度もして、どのように変わっていくのかも見られているのかな?とすごく印象的でした。歌ったり踊ったりそういうものを見せるだけではなく、ビリーとの場面や、お父さんの場面を何度もお芝居して、オーディションなのにこんなに稽古みたいなことを言ってくださるんだというのが、とても印象に残っています。

IMG_4212
 
島田 私も柚希さんと全く同じことをお話しようと思っていました。やはり芝居の部分で私がやったことに対して、ちょっとこういう風にやってみてと(柚希に)一緒だったんですね、私だけかと思っていました。でもやっぱりそこでものすごくたくさんヒントを頂いて、ウィルキンソン夫人の役作り、私は相当強い女性という思いで演じましたが、まだ足りなかった、もっと強い、もっと強いんだ!といういっぱい発見をさせて頂いて、その場でお芝居のお稽古をして頂いているような感動的なオーディションでした。あとはダンスの場面のオーディションがとにかく次から次とで、タップシューズも履いて短時間でどれだけ汗をかいたかというくらいの感じでした。

IMG_4228

──お父さん役のお2人、ウィルキンソン先生役のお2人、ビリー役の4人の印象をお聞かせください。
島田  (ウィルキンソン先生からと振られて)では逆回りにしましょうか(笑)。彼らとは今日初めてやっと会えたんです。ご挨拶をした時には思ったよりも「ちいちゃい!」と思いまして、久野さんもおっしゃっていましたが、この子たちがあれをやるんだ!とずっと思い描いていたのですが、私自身が子役でデビューしたのが10歳くらいだったもので、その時を思い返してもこんなことは絶対にできない、まさに奇跡のような4人が揃ったなと思って見させて頂きました。
柚希 ビリー役って歌も歌えないといけないし、踊りも、アクロバットもと、やらなければいけないことがいっぱいで、オーディションとはいえこれをどうやってやるんだろうと思っていたのに、すごいね〜これ(4人に)、これ元々できたことじゃないんだもんね?1年間でこれをね、すごいです。でも本当にすごい人数が受けた中で勝ち抜いた4人は、やっぱり魅力的で、何よりもピュアなものをすごく感じて一緒にできるのがとても楽しみです。
益岡 先ほどのパフォーマンスでは思わず涙ぐんでしまいましたが、今日から遡って何日か前に「たくさんのオーディションに落ちた仲間たちの分も頑張る」という言葉を聞いて、そういう気持ちを持っている子供たちと親子として向き合える幸せを実感しています。世界で高い評価が定まった作品の中で、うんと高いところまで行かなければならないんだけれども、きっとできると思いました。一緒に頑張っていきましょうね。

IMG_4242

吉田
 皆さんがおっしゃる通りだし、見ていて羨ましいと思います。この頃に戻りたいなっていう気が
すごくします。尊敬します。勉強もしなければいけないだろうし、友達と遊びにもいかないといけないだろうし、好きな女の子もできる頃だし(笑)、色々なやりたいことがある中で、それを置いてこれをやって、これだけ踊れるようになってね。僕は今この頃に戻りたいなんて言いましたけれども、戻ってもこの子たちのような努力はしないと思います(会場爆笑)。すごいなと思います。僕も教えてあげられることがあればと思うし、僕も目の前の子供たちから学んでいきたいと思います。
──吉田さん、蜷川さんからシェイクスピアを受け継いだ方として、この作品をイギリスに持って行きたいという気持ちは?
吉田 すごいことおっしゃいますね(笑)。それができたらこれは本望なんじゃないかと思います。僕個人の思いとしては是非行きたいね、行きます!

IMG_4250

──おばあ様役のお2人、ビリー役の4人へのエールと、大人のビリー役のお2人からはダンスの魅力なども含めて、ビリーへのエールをお願いします。
久野 これがスタートラインというところで、よくぞここまで!と思いますし、これから稽古なので、どこまでいくのだろうと思うのですが、たぶんこれから何回もしんどい山がくるんだろうなと思います。私はオーディションの時に、イギリスのスタッフの方達がなんてフレンドリーなんだろうと思って感動したのですが、これからはきっと半端なく要求してこられるだろうと思うので、今のベースがここまで来ているから、何があっても絶対自分はできる、自分を信じることが一番初日を迎えられることなので、ここまで来た人たちに言うことではないでしょうが、自分を信じたからここまで来られたはずだから、一緒に怒られながらやっていきたいと思います。よろしくお願いします。
根岸 踊りとかタップとかは彼らの方が素晴らしいので、おばあちゃんとしてできることは、2人の芝居の時に安心してできるように、そこでは心配なことがないように、この場面にくるとちょっとホッとするというようにしてあげられたらいいなと思います。あとは無事これ名馬でね、とにかく怪我のないように、それは自分にも言えることですけれども、頑張りましょう!

IMG_4256

栗山
 僕は彼らが去年まだ役が決まっていない時に稽古をしている姿を見ているのですが、それに比べても今日見た踊りはバレエ面でもアクロバットでも成長していて、僕は全くアクロバットはできない人なので(笑)、そこは純粋に尊敬します。更に本番ではタップや演技もたくさんすると思うので、僕が勉強になることもたくさんありますけれど、僕も今所属させてもらっているKバレエカンパニーでの経験を生かして、バレエの良さを彼らにもっと伝えたいですし、テクニックも教える機会があればいいなと思っています。一緒に頑張っていきましょう!
大貫 僕は元々バレエダンサーではなくて、去年のオーディションの時も緊張が走ったのですが、その時から毎日僕もバレエを勉強しているんだけれども、本当にこの子たちはこの1年でよくここまでやったなというのが、率直な感想として感じたので、僕も負けないようにもっともっと頑張らなければと思いました。一緒に踊りの楽しさを僕も皆に伝えながら、共に成長できたらと思います。よろしくお願いします。

IMG_4286


〈公演情報〉
ミュージカル『ビリー・エリオット〜リトル・ダンサー〜』
 
ロンドンオリジナル・クリエイティブ・スタッフ
脚本・歌詞◇リー・ホール
演出◇スティーヴン・ダルドリー
音楽◇エルトン・ジョン
振付◇ピーター・ダーリング

日本公演スタッフ
翻訳◇常田景子
訳詞◇高橋亜子
出演◇加藤航世、木村咲哉、前田晴翔、未来和樹 / 吉田鋼太郎、益岡徹 / 柚希礼音、島田歌穂 / 久野綾希子、根岸季衣 / 藤岡正明、中河内雅貴 / 小林正寛 / 栗山廉、大貫勇輔 ほか

●7/19〜23(プレビュー公演)7/25〜10/1◎ TBS赤坂ACTシアター  (東京)
〈料金〉プレビュー公演 S席12,500円、A席8,500円(全席指定・税込)
    東京公演 S席13,500円、A席9,500円(全席指定・税込)
●10/15〜11/4◎梅田芸術劇場 メインホール  (大阪)
〈料金〉S席13,500円 A席9,500円 B席5,500円(全席指定、消費税込)
〈お問い合わせ〉ホリプロチケットセンター 03-3490-4949(平日 10:00〜18:00/土曜 10:00〜13:00/日祝・休)
〈公式ホームページ〉 BillyJapan.com



【取材・文・撮影/橘涼香】



『細雪』 




kick 

shop 

nikkan 

engeki