野々すみ花
野々すみ花

サローヤンの名作戯曲『君が人生の時』が、来年の6月から7月まで、新国立劇場 中劇場にて上演される。この程その出演者が発表になった。

新国立劇場では、日本の演劇がどのように西洋戯曲と出会い、進化してきたか」をテーマに、新翻訳で送る「JAPAN MEETS…―現代劇の系譜をひもとく―」シリーズを上演中だが、その第11弾として、1939年にニューヨークで初演され、ニューヨーク劇評家賞とピュリッツァー賞を受賞した(本人は辞退)ウィリアム・サローヤンの『君が人生の時』を取り上げる。
この作品でサローヤンは、戦争の影が忍びよる時代の中、社会の周辺で生活を送り、逆境の中でも誠実であろうとする慎ましき人々の健気な美しさを、奥底に人間存在への絶対的な信頼感と優しい眼差しをもって描いている。演出には演劇芸術監督の宮田恵子、翻訳は『星ノ数ホド』で小田島雄志・翻訳戯曲賞を受賞した浦辺千鶴が手がける。

出演者にはミュージカルやストレートプレイで力をみせている坂本昌行、宝塚トップ娘役から女優へと転進を果たした野々すみ花、ドラマや映画で活躍中の丸山智巳、また木場勝己をはじめベテランから若手まで注目の俳優たちが顔を揃えている。

【丸山智己】宣材写真
丸山智巳

【あらすじ】
舞台は、サンフランシスコの波止場の外れにある安っぽいショーを見せる、ニックが経営する場末の酒場。そこには様々な事情を抱えた客がやってきては去っていく。ピアノの名手、ダンサー、港湾労働者、哲学者、警察官、娼婦……誰もがそれぞれの想いを抱えながら酒を飲み、本音をポツリと語り、時の流れに身を委ねる。若く美しい放浪者のジョオは、いつからかこの店にやってきてシャンパンを飲んで過ごす不思議な男だった。この店で出会い、ジョオの弟分となったトムは、客の1人、自称女優の魅惑的な女性キティに恋しているが、思いを打ち明けられずにいた。

【コメント】

s_宮田慶子
宮田慶子 
サローヤンの『君が人生の時』を初めて読んだのは、20代後半だったと思う。正直に白状すると、そのときは「何も理解できなかった」というのが事実だ。無理も無い。この戯曲は、人生の機微も陰影もわからない若造なんかには、とても理解できない「ホン」なのだ。以来、折りにふれ、ときどきページを開きながら、歳を重ねるうちに、だんだんと「気になるホン」になっていった。そしてついに「やりたいホン」になり、そして、自分で手がける幸運な機会に巡り会えた。身の引締まる想いだ。 
1930年代の大不況から、次第に第2次世界大戦への重苦しい気配が色濃くなる中、アメリカ演劇界を席巻していた社会劇や政治思想の強い作品に背を向けるように、1939年にサローヤンの「君が人生の時」は生み出された。(ちなみに、ソーントン・ワイルダーの『わが町』は前年の1938年の発表である。)
主人公ジョオを巡る、行き交い出入りする人々とのさりげないドラマが積み重なりながら、「時」に包まれた世界が組み上がる。人間をいとおしみ、生きる喜びをつむぐことによって、不幸な時代への警鐘を鳴らす作者の想いは、知性と誇りを切実に求めている。
音楽やダンスも絡みながら、世界の縮図のような「美しい」時間が作れたら……と思う。

坂本昌行
初めて台本に目を通した時は、理解出来ない自分がいました。では、今はもう理解してるかと問われると困ってしまうのですが。それだけ登場人物たちの微妙な心の揺れや葛藤など、繊細なお芝居が要求される作品だと感じました。心強い役者の皆さんそして演出家の宮田慶子さんと一緒に、また新たな『君が人生の時』をお客様にお届け出来たらと思います。


〈公演情報〉
新国立劇場演劇 2016/2017シーズン
『君が人生の時』
作◇ウィリアム・サローヤン
演出◇宮田慶子
翻訳◇浦辺千鶴
出演◇坂本昌行、野々すみ花 / 丸山智己、橋本淳、下総源太朗、沢田冬樹、中山祐一朗、石橋徹郎、枝元萌、瀬戸さおり、渋谷はるか、RON×II、かみむら周平、林田航平、野坂弘、二木咲子、永澤洋、寺内淳志、坂川慶成、永田涼 / 一柳みる、篠塚勝、原金太郎、木場勝己
●2017/6/13〜7/2◎新国立劇場 中劇場 
〈料金〉 S席8,640円 A席6,480円 B席3,240円(全席指定・税込)
前売り開始:2017年3月19日 10:00〜
〈お問い合わせ〉新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999(10〜18時)
http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/151225_007982.html




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