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柚希礼音以下、宝塚星組選抜メンバーによるミュージカル 『太陽王 〜ル・ロワ・ソレイユ〜』が、シアターオーブで上演中だ(6月2日まで)。

「太陽王」と称され、ヴェルサイユ宮殿の建設や王立バレエ・アカデミーの創立など、フランス文化を興した最初の王と言われるルイ14世の生涯を、彼の恋愛に焦点を当てながら描いたこの作品は、2005年にパリで初演され、フランスの最高興行記録を打ち立て、ヨーロッパで170万人以上の観客を動員したスペクタクル・ミュージカルの大作で、今回の宝塚バージョンが本邦初演となる。

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ダンス力に秀でた柚希が主演とあって、作品は14歳のルイが太陽に扮して踊ったとされるソロダンスからスタート。後にフランスに起こる大革命を予兆するような「フロンドの乱」の平定から、1幕は政治の実権を握る摂政である母アンヌ、マザラン枢機卿の傀儡に過ぎない若き王ルイの初恋と別れ。2幕ではその傀儡の立場を脱し「朕は国家なり」と宣言したルイが、王としてだけでなく人として愛されたい渇望から巡る女性遍歴が、多彩なミュージカルナンバーに乗せて描かれていく。

そんな物語の柱となるルイの柚希のスター性は相変わらず輝くばかり。持ち前のダンス力だけでなく、歌唱力も公演を経るごとにますます進化していて、ソロにデュエットにと、1曲1曲が相当に長大なナンバーを見事に支えている。全体がフランス産のミュージカルらしく歌を聞かせるコンサートに近い作風で、木村信司の演出も思った以上にシンプルなのだが、それがきちんとルイの物語として成立しているのは柚希あってこそのことだろう。
 
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また今回、星組のトップ娘役であり、柚希の相手役である夢咲ねねが出演していないこともあって、柚希と多くの娘役との共演が観られるのが実に新鮮。初恋の相手マリー・マンシーニの綺咲愛里、妃マリー=テレーズの優花りこ、ルイの寵姫として多くの子供も儲けるモンテスパン夫人の壱城あずさ、そしてモンテスパン夫人の子供の養育係で、後にルイと結ばれるフランソワーズ・ドビニェの妃海風と、それぞれの並びがなんとも興味深い。中でも1幕を通しての相手役になるマリー・マンシーニの綺咲の愛らしさは抜群だし、物語の最後にルイに求婚されるフランソワーズの妃海の歌唱力がとりわけ光った。宝塚次世代の娘役として、ますます注目を集めそうだ。

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他にルイの弟ムシューに扮した紅ゆずるの軽やかさ、フロンドの乱に関わるルイの従姉妹ボーフォール公の真風涼帆の悠揚迫らぬ男役ぶりと、それぞれの個性が役柄に活きているのも頼もしく、マザランの十輝いりすも大きな役どころを堂々と演じていた。奥行のあるセット(太田創)に、ポップな色調の衣装(有村淳)も映えて、宝塚ならではのフィナーレまで楽しめるお得な公演。何より本邦初演のミュージカルが観られる喜びには代えがたいものがあり、是非劇場でその醍醐味を体感して欲しい。

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宝塚歌劇星組公演
ミュージカル『太陽王〜ル・ロワ・ソレイユ〜』
Le Spectacle Musical  ≪Le Roi Soleil≫
 Produced by ACN, organized by Dove Attia, Albert Cohen and NRJ Entertainment
 International Licensing & Booking of ≪Le Roi Soleil≫ 
 G.L.O, Guillaume Lagorce, info@glorganisation.com

脚本・演出◇木村 信司 
出演◇柚希礼音 ほか星組
●5/17〜6/2◎東急シアターオーブ
〈料金〉S席 8,800円、A席 6,000円、B席 3,000円(税込)
〈問合わせ〉 0570-00-5100



【取材・文/橘涼香 撮影/岩田えり】

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