さいき大

明るく元気なアニーが、孤児院の仲間たちや犬のサンディとともに活躍する『アニー』。ハートウォーミングなこのミュージカルが、また今年も幕を開ける。28年目になるというロングランの秘密は、 子供たちの熱演とともに、登場する大人たちがそれぞれチャーミングなこと。なかでもアニーを引き取ろうとする富豪のウォーバックスと秘書のグレースは温かな心の持ち主で、観客に愛される存在だ。そのグレース役で3度目の出演となる彩輝なおが、素敵な女性グレースと『アニー』について語ってくれた本誌4月号(3月9日発売)インタビューを発売に先がけてご紹介する。

理想的な秘書で人間味のあるグレース

──今年で3度目のグレースですね。
またこの役をさせていただけるのはとても嬉しいです。作品も役も大好きです。グレースは理想的な秘書で、そのうえ人間味のある素敵な女性です。アニーとの 付き合いの中で人間らしい部分がさらに引き出され、人としても女性としても成長していく。そういった内面の変化も含めてやりがいのある素敵な役です。

── 一見きりっとした女性秘書なのに、ウォーバックスさんに言われていた男の子の孤児ではなくて、アニーを選んでしまったりするのも面白いなと。

そうなんですよね(笑)。そのあたりもグレースの人間味でしょうね。そして、アニーに直感的にすごく惹かれるものがあったのだと思います。

── そのアニーのおかげで、あとでウォーバックスさんと結ばれることになりますね。
アニーはいろいろな人たちの心の扉を開く存在だと思います。ウォーバックスとグレースは、最初は純粋に仕事上の間柄なのですが、アニーと知り合ってどんどん変わっていくウォーバックスを見て、男性としても素敵だなとグレースは思い始める。今までと違った扉が開かれていくんです。3人でニューヨークの街に出て行くシーンがあるのですが、そのあたりにもグレースの気持ちの変化していくきっかけがありますし、そのように心理を積み重ねていける、本当によくできている作品だと思います。

── ウォーバックスさんの目黒祐樹さんと彩輝さん以外は、ほとんど新しくキャスティングされた方たちですが、そういうカンパニーへの取り組み方はいかがですか?
改めて作品も役も一から組み立てていくので新鮮です。もちろん台本も一から読み返しますし。その年その年の2人のアニーやミス・ハニガンとは初めて出会うので、すごく刺激されます。とくにミス・ハニガンは個性的な方たちが演じられているので、とても楽しみですし、アニーたちも、かつらや衣装は同じでも個性 が違いますし、一緒にお芝居をしていてもそれぞれに反応が違うのでやりがいがあります。

全身でそこで生きている姿を目の当たりに

── 彩輝さんは、2月まで大竹しのぶさんの『ピアフ』に、昨年は明治座の梅沢富美男さんの公演にも出たり、幅広いフィールドで活躍されてますね。
大変有り難いことに大竹さんも梅沢さんも、とても素晴らしい俳優さんでお仕事をご一緒させていただいて、沢山のことを学ばせていただいています。明治座で は女渡世人役で殺陣もあったのですが、男役をやっていたことが役に立ちました(笑)。日本物のショーでも若衆や花魁などいろいろ踊らせていただいて楽しかったです。梅沢さんの女形が本当に綺麗で、隣で踊らせていただくのは恐縮するほど色っぽくて(笑)。役者として舞台にかける情熱や姿勢がとても素敵だなと思いました。大竹しのぶさんは、とにかくチャーミングなんです。普段はおっとりもされていて同性から見ても可愛い方で、でも舞台上では集中力もすごいし精神力もすごい!!五感全部で演じるというか、“全身でそこに生きている”。そういうところに魂が生まれているのだと感じました。

── そのピアフに負けないオーラで出てきた彩輝さんのディートリッヒも素敵でした。それに、もう1役の秘書マドレーヌでは別人のような地味キャラも演じていて。
ご覧になったお客様の中には、全然ちがう人?と思われた方もいたそうで、そう見えていたらとても嬉しいです(笑)。

── 歩きかたから違っていました。女優としてもますます面白い時期にきていると思うのですが?
宝塚にいるころからお芝居が好きでしたから、こうしていろいろな作品や役に出会えて本当に幸せです。『ピアフ』も再演でしたが『アニー』も3回目で、前回よりさらに良いものにしたいという思いも強いです。繰り返して演じられる機会に感謝して、大切に演じたいと思っています。



さいき小
あやきなお○神奈川県出身。90年宝塚歌劇団に入団、04年に月組のトップスター として活躍。05年5月『エリザベート』のトート役で退団。女優として映像や舞台で活躍中。最近の舞台は『愛と青春の宝塚〜恋よりも生命よりも〜』、『ガ ブリエル・シャネル』、『アニー』、明治座『梅沢富美男・中村玉緒公演』、『エリザベート・スペシャルガラ・コンサート』、『ピアフ』など。
※衣装協力 C'EST△LAVIE(ワンピース) ABISTE(アクセサリー)


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『丸美屋食品ミュージカル アニー』
演出◇ジョエル・ビショッフ
出演◇吉岡花絵、石川鈴菜、目黒祐樹、彩輝なお、杉本有美、川久保拓司、佐藤仁美 他
4/20〜5/6◎青山劇場
〈お問い合わせ〉キョードー東京 0570-550-799
8/8〜14◎シアター・ドラマシティ
8/18◎とりぎん文化会館 梨花ホール
8/23〜25◎愛知芸術劇場大ホール
公式HP
http://www.ntv.co.jp/annie/


【取材・文/中山圭 撮影/岩田えり スタイリスト/坂能翠(エムドルフィン)】

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※本誌の彩輝なお様インタビューページにてスタイリスト名、ブランド名が抜けておりました。関係者の方々に深くお詫び申し上げます。