写真11
日本初演から50周年、上演回数も1000回を超えるブロードウェイ・ミュージカル『マイ・フェア・レディ』が2013年、新たに生まれ変わる。花売り娘から淑女へと変貌を遂げる主人公・イライザ役には元宝塚男役トップスターである霧矢大夢と真飛聖がWキャストで選ばれた。イライザに礼儀作法を教えるヒギンズ教授には寺脇康文、ピッカリング大佐役に田山涼成、イライザの父ドゥーリトル役に松尾貴史、ヒギンズ夫人役に江波杏子とキャストも一新。またG2が翻訳、訳詞、演出を担当し、新『マイ・フェア・レディ』を目指す。
2月下旬に都内で行われた製作発表会見には霧矢、真飛、寺脇、田山、松尾、江波の6名のキャストが出席。それぞれ衣装で登場しランウェイを歩き、その日集まった200名のオーディエンスを湧かせた。

<翻訳・訳詞・演出 G2よりコメント>
オファーをいただいた際に、「日本で初めて上演されたブロードウェイ作品として、東宝ではこれからも大事にしていきたい」とうかがい感銘を受け、ご指名いただいたことを光栄に、また意気に感じております。
初演時はゴージャスな英国貴族の場面が当時の観客に憧れを持って迎えられた作品だったのではと想像します。2013年にニュー・ヴァージョンとして上演するにあたり、主人公・イライザをより「等身大」に描くことで、さらに現在の日本人の心情に訴える、より心に染みいる作品として、リメイクではなくリボーン、再び誕生させようと目論んでおります。今回、お許しを得て翻訳も新しく書かせていただきました。10年前にウエストエンドで本作を観て「なるほど英語だと直感的に分かり易い!」と感動した経験を生かし、イライザの言葉の特訓シーンにユニークな工夫を凝らしてあります。その辺りもお楽しみいただけるのではないかと自負しております。


<製作発表>
 写真5
写真_1~1写真写真13写真2写真3写真4



写真7
霧矢 イライザ役をさせていただきます、霧矢大夢でございます。このイライザ役が発表されまして、周りの方々から大変大きな反響をいただきました。それほどこの作品がみなさまに愛されている作品なんだなと改めて実感いたしました。50年という歳月をかけて大切に、大切に上演され続けてきた、この『マイ・フェア・レディ』も今年、新しく生まれ変わりますが、私も昨年宝塚を卒業させていただきましてから、初めてのミュージカル作品ということで新たなキャリアがスタートいたします。新しく生まれ変わる『マイ・フェア・レディ』の勢いに乗りまして、花売り娘から麗しい貴婦人への過程を、かつ楽しいお芝居をみなさまにお届けできたらいいなと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 
──宝塚では男役を演じられてきて、この作品では貴婦人を演じるというのはどんなお気持ちですか?
霧矢 実はイライザのお話をうかがったとき、まだ宝塚でバリバリの男役をやっているときでございまして、今でもこのようにドレスを着て、ここにいるのがまだ夢のようでございます。まだ麗しの「う」の字も私の辞書にないので、これから(笑)、どんどん作り上げていきたいと思っています。でも楽しんで…作品もとても楽しいものなので、そこはポイントで作ってまいりたいと思います。
 
写真15
真飛 真飛聖でございます。本日はお忙しいなかお集まりいただきまして、ありがとうございます。日本初演から50年という記念すべき年に、新しい『マイ・フェア・レディ』に出演することができて、本当に幸せな思いと同時にたくさんの重みも感じております。ですが、やはり宝塚時代もそうでしたが、ミュージカルというものには演じる側も、そして見ていただくお客様も、心がウキウキするような楽しい時間を過ごせる世界観がありますので、今回新たなメンバーで新しい『マイ・フェア・レディ』を見ていただけるように、精一杯楽しみながら作り上げてまいりますので、どうぞ、楽しみになさってください。

──真飛さんにとっても、イライザというのは特別な役どころですか?
真飛 やはり誰もが知っている作品でもあり、イライザというと「あ、あの子ね!」というイメージがあります。代々やられた方もたくさんいらっしゃるので、その大きさは計り知れないのですが、それを考えたらできないので、ちょっと置いておいて、自分なりに精一杯つとめてまいりたいと思っております。
 
写真14
寺脇 ヘンリー・ヒギンズ教授を演じさせていただきます、寺脇康文です。今日は一般公募の方も200名ほどいらっしゃると聞いております。2000名ぐらい募集があったそうですよ。その中からね、みなさん、選ばれた…ねぇ?イライザのような方々(笑)。この名作、大作と言われる作品は数多くございますが、2年前に私は『風と共に去りぬ』でレット・バトラーをやらせていただきまして、ヒゲもあったんですよ、そのときはね(笑)。そして今回また大作ということで、やはりそれまで携わってきたキャストの方々、スタッフの方々のご苦労と魅力と、もういろいろなものが大きくあるわけですが、作品自体の面白さがもちろんあります。今回も作品自体がまず面白いのでそれに乗っかりまして、僕たちニューメンバーで、2013年版の『マイ・フェア・レディ』を作り上げていきいと思っております。見ていただいた方に元気になっていただけるような作品にしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 
写真16
田山 ピッカリング役の田山涼成でございます。本日はどうもご当選おめでとうございます。
会場 (笑)。
田山 実はこの作品が50年ほど前に上演されたということで、50年前ですと私は12歳でして、すでに児童劇団に入っておりました。そして、その頃からひとつやってはいけないことの中に“翻訳劇”というのがございました。自分の顔を鏡で見たら、どうしても外国人になれない顔じゃないかと。それで子供の頃から決めておりましたが、世の中なにが起こるかわかりません。私がピッカリングでございます。このプレッシャーがですね、肩に乗っかっておりますが、ここは楽しくさせていただきたいと、そのような大きな夢を持って臨んでおります。どうぞよろしくお願い申しあげます。

写真19
松尾 ドゥーリトル役の松尾貴史でございます。僕は翻訳劇というよりも、ミュージカルには絶対手を出しちゃいけないと思っておりました(笑)。昔からミュージカルだけは絶対に自分にはできない。まず歌の面でも問題があると思うんですが、とにかくなんで感極まって急に歌い出すのかと。ずっと疑問があって、「酔っぱらいが歌うんだったらいいけどね」ってずっと言っていたんです。そうしたら酔っぱらって歌う役なんですね。断る理由がなくなってしまったという(笑)。さっきから豪華絢爛な衣装とおっしゃっていますが、それはここから向こう話です。僕だけ場違い。世界が全然違います。こっちはみんなまぶしいんですよね(笑)。田山さんは別の意味でまぶしいんですけど(笑)。いろいろとみなさんにご迷惑かけながらも、ニッチ的なところでお役に立てればなというような気持ちで、足を引っ張らないようにやっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 
写真18
江波
 ヒギンズ教授の母役というお話をいただきまして、本当にこのような大名作でございますので、わくわくしております。また新鮮な共演者とご一緒させていただけるので、いっぱいパワーをいただいて、大きな大きな愛に満ちた母を身体もきちんと作って、3ヶ月つとめさせていただきたいと思います。よろしくお願い申しあげます。
 
写真6写真8
──イライザ役に決まった際の気持ちは?また今の段階でイライザをどう演じたいと思っていますか?
霧矢 このお話をうかがったときは退団公演の真っ最中でございましたので、とても1年先のことなど考える余裕がなく、3ヶ月ほどお待たせして、やっとお返事できたという状況でした。『マイ・フェア・レディ』という作品は元々大好きな作品で、映画も見ておりました。宝塚に入団してからは、英国紳士の・・・真飛もやったことあると思うけど(笑)、役どころが多いので、イライザよりもどちらかと言うとヒギンズさんにフォーカスを当てて見させていただいていたので、イライザに自分を置き換えるというのが今の段階ではなかなかイメージが難しいんです。どんなイライザになるか自分自身もまだわからないので、みなさまとお稽古を重ねていきながら5月の本番に向けて、楽しみにしていただけるような、イライザを作り上げていきたと思っております。
真飛 私も『マイ・フェア・レディ』というミュージカルがすごく大きい、もう偉大な、そういうイメージを持ちすぎていて、その中に自分が入るとなると、どうだろう?と思っていたんです。宝塚でミュージカルをやらせていただいていたので、卒業してからしばらくミュージカルには一度ピリオドというか、違うことにチャレンジしたいと思いながら過ごしてきました。でも、なんとなく頭の片隅に『マイ・フェア・レディ』には出たいという、図々しいのですがそういう思いは抱いていて、そのときのお話だったので「私の心見透かされてる?」ぐらいな感じだったんです。願っていれば届くんだな、叶うんだなというのを感じた役との出会いです。イメージが一人歩きしないように、堅めすぎずに、霧矢さんもおっしゃったように、共演者の方々と新しい形で…みなさん初めてなので、自分もその中にポンと入って、感じたまま、心が動いたまま、イライザを演じていけたらそれが素直なイライザになるんじゃないかなと思っているので、楽しみにしています。
 
──今まで『マイ・フェア・レディ』をご覧になっていたら、その感想を。観ていないようでしたら、作品に対するイメージをお聞かせください。
霧矢 私、残念ながら舞台は拝見したことがなくて、お恥ずかしい話なんですが。逆に映画のイメージがすごく根強くて、自分の中でも覆しにくいんです。もしかしたらお客様の中にもそういう方がいらっしゃるかもしれませんが、舞台の『マイ・フェア・レディ』はまたひと味違うんだというところを、是非、私のような、人も惹きつけられる舞台にしたいと思っております。
真飛 私も恥ずかしながら舞台は拝見したことがなくて、映画はあるのですが、本当に曲も素敵ですし、誰もが聞いたことのあるメロディで、口ずさんだこともあるんじゃないかな?という名曲ばかりで。なんだか想像は膨らんで頭でっかちになっているんですけど、もう本当に霧矢さんがおっしゃった通りという感じで…頑張ります(笑)。
寺脇 僕は大地真央さんの『マイ・フェア・レディ』を観させていただきまして、印象としては、オシャレ。普通、粋っていうと、日本っぽい感じがしますが、外国風な粋な作品だと思いました。
田山 私は逃げておりましたので、1回も観ておりません。今回、台本読ませていただいて、やっぱり小さな出会いなんですね。大きなきっかけと目論みをもって、人が幸せになっていく。その夢みたいなものが、「お、こんなにおもしろいのか」というのを感じました。これだけ続いている作品ですから、何か人間の芯を突くところがあって、それを真っ直ぐに伝えたら絶対成功だと、この二人にかかってるぞ!ということをお話しまして、私の話は終わらせていただきます(笑)。
松尾 僕も観たことがないんです、舞台は。映画のイメージがすごく強くて、本当に子供の頃から何度か見た作品です。子供の頃から興味を持っていた部分というのが、言葉遊びの部分ですよね。ところが英語ではこういう風に言ってないだろうと、だんだん成長するにしたがってわかってきて、ひとつ僕も人前でも話す仕事をしようと思ったときに、必ずどこかヒギンズ教授のような、もう一人の誰かが観ているような気持ちで喋ることがしばしばありました。それがこの映画の魅力の一つなのかなと思います。主人公が成長するということが、すごく効果的に描かれている作品なので、誰が観ても感動できる、完成度が高いものなので、自分はそこに関わるとなった以上、その高く設けられているハードルをできるだけ、足を引っ張らないように、すべては田山さんにかかっていると思います(笑)。すみません(笑)、すべてはイライザとヒギンズ教授にかかっていると思いますので…以上をもちまして私のご挨拶とさせていただきます(笑)。
江波 私は何回か拝見いたしております。ミュージカル中のミュージカル、大名作で、まさか私にもお声がかかるとは、大光栄です。このたびG2さんのご本を読ませていただきまして、人間が希望を持って、上にあがっていく、夢がすごくあるんです。そして優しいんです。全編がとっても優しさに満ち満ちています。ですからご覧になってくださる方々もきっと良い気持ちになって劇場を出られることと思います。
 

写真9写真10
──イライザ役のお二人に。二人は宝塚時代に男役として女性役をやられましたが、今回は女性として女性を演じられるということで、どういった点が課題だと?
真飛 …マイクのやりとりをしているうちに、内容を忘れてしまいました(笑)。
会場 (笑)。
真飛 私は『雨に唄えば』というミュージカルに出たときに女役をさせていただきましたが、そのときは、なんていうんでしょうね?これは。女役を演じて改めて男役の大きさとか、包容力を感じたんです。「あ、男役に戻ったら次はこうやろう」、「こういう方が格好良い」、「こうやったほうが女性が綺麗に見える」とか、そういうことを勉強した時間でした。今回、ドレスで出演するのは初めてで、今まではスーツをバリバリと着こなしてきたので、ドレスというのも楽しみなんですが、まずは今日もなんですが、このランウェイで転ばないかとずっと心配していたぐらいで。ドレスの着こなしから、その一歩。最初の一歩が大きいハードルなので、そこから克服しなきゃいけないと思いますし、霧矢さんもそうだと思うのですが、背中で哀愁を、男役の哀愁を演じてきてしまったので…。
会場 (笑)。
真飛 その哀愁を取っ払って…(笑)言い過ぎましたでしょうか?そういうものをそぎ落としていきたいと思っております。失礼いたしました(笑)。
霧矢 そうなんですよ。ながらく男役をやってまいりますと、どうしてもね?
真飛 はい(笑)。
霧矢 包容力が…(笑)。貫禄というか、そんなものが身についてしまいますので、寺脇さんの横で小さくなれるかな?と心配でございますが。男役、女役と区切りましても、結局は同じ人間を演じるということで、心情を作り上げていくという意味では変わらないと思っております。あまり違いを意識し過ぎず、かといって、宝塚を卒業したての元男役にありがちな、ちょっとがに股だよ、とかどうしても手を添えられない、エスコートをついついしてしまうとか(笑)、そういうことをしないように、まずは癖を押さえつつ、なによりも内面重視で、そこから自然にイライザに見えていけばいいかなと思っております。失礼いたしました(笑)。
寺脇 女性らしくしていくという役なんですけど、逆に男らしくされるみたいなね?あははは(笑)。そんな気も今、していたんですが。さきほど、霧矢さんがランウェイを先頭を歩いてらしたんですけど、早い早い。
会場 (笑)。
寺脇 このドレスなのに、かっかっかっ!と歩いてらして、さすがだなと(笑)。あの背中についていこうかなと。でも僕が頑張ってこの二人を貴婦人に仕立て上げますので、お楽しみにしていてください(笑)。



写真12


日本初演50周年記念公演
ミュージカル
『マイ・フェア・レディ』

脚本・作詞◇アラン・ジェイ・ラーナー
音楽◇フレデリック・ロウ
翻訳・訳詞・演出◇G2
出演◇霧矢大夢 真飛聖(Wキャスト)/寺脇康文 田山涼成 松尾貴史 寿ひずる 平方元基 麻生かほ里 江波杏子 ほか

5/5〜28◎日生劇場(東京)
6/7◎金沢歌劇座(金沢)
6/11、12◎キャナルシティ劇場(福岡)
6/15、16◎愛知芸術劇場 大ホール(愛知)
6/21〜23◎オリックス劇場(大阪)

<お問い合わせ>
東京 03-3231-7221(東宝日生劇場公演係)
金沢 076-260-3581(北國新聞社事業局)
福岡 050-3539-8330 (ピクニック チケットセンター)
愛知 052-972-7466(キョードー東海)
大阪 06-6377-3800(梅田芸術劇場)
http://www.tohostage.com/myfairlady/index.html


【取材・文/岩見那津子】

演劇ぶっくの情報サイト→【演劇キック】

話題の舞台を“お得に”観る!→【えんぶショップ】

3月〜5月の舞台情報も満載♪【演劇ぶっく4月号】(3月9日全国書店にて発売!)も→【えんぶショップ】にて販売中です!


『マイ・フェア・レディ』"お得な"チケット(日時・枚数限定)発売中!
えんぶSHOP