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絵画の世界にもその才能を発揮している宝塚歌劇団専科の轟悠が、第5回目の個展「心の旅」を開催中である。

これまでにもたびたび個展を開いてきた轟だが、今回は「和の世界」にも表現が広がり、「富士山」をテーマに描いた新作や、ヨーロッパの風景を描いた旧作など、28点を展示している。東京での開催場所、飯田橋のホテルグランドパレスで、9月5日に初日を迎えた轟を囲んで、囲み会見が行なわれた。

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【挨拶と一問一答】 

「日曜日なのに朝からお集まりいただきありがとうございます。今回第5回を迎えることができまして、新旧を含めまして28点、展示しております。私も懐かしく眺めつつ、配色や配置を考えました。新しいものは富士山で、このあたりに並んでいます。生徒から富士山を描いてと言われたことがきっかけで描いてみました」

ーー和の風景への興味と描きたかった部分は?

「一回目で奈良の大仏を描いているんですが、たいへん難しくて、もともと静物画や風景画が好きなのでそちらばかり描いていたんです。今回の富士山に関しましては、日本が世界に誇れる富士山ということで、山というものは色々な表情を持つのでとても難しいとも聞いておりましたが、私なりにアレンジしながら。眺めているとやっぱり富士山は綺麗だなと思いながら描きました。難しいですね(笑)。日本には他にも美しい風景、心休まる風景がありますので、機会があったら色々描いていきたいです」

ーーまだまだ描くものは広がりそうですね。

「そうですね。下手の横好きの段階ですが、舞台とともに腕を上げていけたらいいなと思います」

DSCF4838ーー生徒さんに勧められてというのをもう少し詳しく。

「生徒で富士山に登ろうというグループがありまして。私も誘われたんですけど私はちょっとというので(笑)。五合目で待ってるからというような話はしてて、なかなか彼女たちとスケジュールが合わなくて、ずっと持ち越しなんですけど(笑)。まだ彼女たちは諦めていないようで、じゃ私は頂上まで行けないけれど、美しい風景を描くということで(笑)」

ーーこれは実際に富士をご覧になって描くのですか?

「富士山ってなかなか姿を現さないんですよ。ですから新幹線、飛行機、車等々で富士が見えるとすぐ写真を撮って、という感じです」

ーーいろいろな富士の顔がありますが、轟さんが一番思い入れのあるものは?

「そうですね、あのいちばん端にある『天声を〜』という雲海の富士は、一日で描いてしまったんです。あと、この『音』という逆さ富士。逆さ富士が見える時って風がなく無音なんです。でもどこからか鐘の音が聞こえてきそうな感じです。ここに鳥が飛んでて、ゴミではありませんので(笑)。それからあちらの赤富士も、描いてるうちにイメージが強くなってきてバックの色が変わってきて、黒と、あと紫も入ってるんですが。描いてるうちの変化が楽しかった作品の1つですね。あとはこの個展が9月ということで秋を意識して麦の穂のとか、です」

ーー今回改めて感じた轟さんのなかで絵を描くことの意味は?

「最初の1回2回は、小さい頃に絵を習っていたことを思い出しながら、また油絵を触るにあたって勉強しながらとりかかって、やっぱり絵を描くことは楽しいなと感じていました。それが見てくださる皆さんなどの反響を感じはじめて、趣味だけでは失礼かなという気持ちになってきました。せっかくやりかけたことですから、自分が宝塚という舞台の仕事を持ちながら、絵画のほうでまた違った発見というか、自分で気づかない変化が出ればいいなと思いながら。変わってないのか変わってるのかよくわかりませんが(笑)。今回、日本の風景でがらっと変わったところはあると思います」

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東京の開催はすでに終了しているが、本拠地宝塚では9月10日と11日に開催する。この個展のあとは主演作品『オネーギン』の稽古に入るという轟だが、10月13日には、これまでの出演作の主題歌や宝塚の名曲を41曲も網羅した「25周年記念ベストアルバム」が発売されるなど、多方面で精力的に活躍する秋となった。

 

 

第5回轟悠個展「心の旅」

9/1011◎宝塚ホテル(東館2F・菊の間)

轟悠トークショー

1014時〜◎宝塚ホテル(新6F・宝寿の間)

 

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周年記念ベストアルバム

TODOROKI Yu Song Collection

10/13リリース tcac-413-414 ¥5000

 

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雪組特別公演

『オネーギン』

10/1521◎日本青年館大ホール

S¥7500 A¥5000

〈問合せ〉03-5251-2071歌劇事業部

10/2811/7◎宝塚バウホール

¥6000

〈問合せ〉0570-00-5100 宝塚インフォメーションセンター


【取材・文/榊原和子】