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【伝説のコメディエンヌ、ファニーを演じる春野寿美礼】

アメリカのヴォードビルの世界で活躍したファニー・ブライスの、明るく前向きに生きた半生をミュージカル化した『ファニー・ガール』が、春野寿美礼の主演により来年1月上演される。

ブロードウェイでは1964年に大女優バーブラ・ストライサンドで初演、4年後にはバーブラ主演で映画化もされて、見事にアカデミー主演女優賞を受賞、世界中のミュージカル・ファンを熱狂させた名作である。

この作品の日本版を演出するのは宝塚歌劇団の正塚晴彦で、これが外部のグランド・ミュージカルの初演出になる。

出演者は、宝塚退団してから2作目で、待望のファニー役に挑む春野寿美礼。その夫ニックには青年座の綱島郷太郎、ファニーの親友の振付師エディには劇団☆新感線の橋本じゅん。そしてブライス夫人に元月組トップの剣幸、世話焼きのストラコシュ夫人に田中利花、そしてフローレンス・ジークフェルド二世役に阿部裕など、見せて聞かせるキャストが揃った。

この日の制作発表は、会場となる赤坂ACTシアターで行われ、客席には制作発表に参加する春野ファン約800人が集合、カラフルな応援グッズを手に制作発表の模様を見守った。
また、客席内で行われたフォトセッションでは、手にした応援グッズを振るなど大活躍、制作発表の雰囲気を盛り上げるのにファンも一役買っていた。

制作発表の進行は以下の通り。

まず春野、綱島、田中、阿部で『パレードに雨を降らさないで』を熱唱、声にヴォリームのある4人の歌が会場中に響く。そのあと演出家の正塚晴彦も加わり、5人で質問に答える。そして最後に今度は春野のソロで『PEOPLE』。相変わらずの艶と情感のある歌声が曲の心を伝えてくる。その歌声でミュージカルの名作『ファニー・ガール』の舞台が鮮やかに甦った。

 

DSCF0189【キャスト挨拶と一問一答】

梅田芸術劇場小川社長「この企画にあたりまして、春野さんと色々話し合いましたところ、春野さんんが尊敬するバーブラ・ストライサンドの作品なのでぜひともやりたいと。いまの日本でこの役を演じて踊れる歌えるスターという点では、春野さんしかいないと思いました。それから上演台本と演出には正塚先生がいいのではないかと。正塚先生は宝塚の人だから、たいへんお忙しいのですが、歌劇団と正塚先生にお願いをしたところ快諾をいただいたので、晴れて演出をしていただくことになりました。また、今日、ここにいらしていただいた出演者のかたたちに感謝しております。私自身来年の公演が楽しみでなりません」

正塚晴彦「いつも思うことなんですが、やる限りはーー3時間前後ですかねこれはーーその間は日常を離れて面白い時間を過ごしていただきたいなと。できましたら何か気持ちのいいものが残った、そういうものを作りたいと思っています。この『ファニー・ガール』はあまたの名作の中でもそういう作品かなと思うので。宝塚の稽古場にいますと、出演者も振付けもお稽古ピアノも女性で、演出助手も女性で(笑)。そういう光景に慣れてたんですけど、ここにすでに男性が二人(笑)、男性がウジャウジャいる稽古場はどんなもんかなと、イヤ、それ以上の意味はありませんけど(笑)、今から12月の稽古に入るのが楽しみです。それに加えまして、オサ、男役では付き合ってますけど、あれだけの事ができた人だから、今度は本来の女性としての姿をさらけ出して、どれだけ素晴らしい魅力を振りまいて光り輝いてくれるかなと。できれば私は黙ってニコニコと見ていればいいかなと。そうはいっても12月になって稽古に入ると、どこが楽しみやねん?という気持ちに陥るかもしれませんが、今は楽しみな気分でいるところです」

DSCF0196春野寿美礼「この『ファニー・ガール』はDVDで初めて見たんですが、そのとき素晴らしい作品だなと思ったんですがバーブラとは知らなくて。あとで主演の女優さんがバーブラだと知ったんです。それから何回も何回も見たんですが見るたびにはまっていって。それがまさか今回このような形で、ミュージカルをやらせていただけることになったので、自分でも非常に驚いています。そしてたいへんに嬉しい気持ちでいます。出演者のかたがた、そして演出の正塚晴彦さんとともに楽しい作品を作り上げていこうと思っています」

綱島郷太郎「私は前にたまたま春野さんの出ていた『マルグリット』を観て、なんて素敵な女優さんなんだろうと思いました。あまりミュージカルは観ないほうなんですが、そのときは泣いてしまうまでになりまして、ミュージカルっていいなと思ったんですけど。今回、この作品のオファーがあったとき、主演が春野寿美礼さんだと知って思わずびっくりしまして、そのままここに来てしまったんですけど(笑)。僕はミュージカル経験がほぼないに等しいので、これから本番に向けて歌の稽古も頑張っていこうと思っています。これからの稽古中も本番明けてからも千秋楽まで、みなさんと仲よくやっていこうと思ってます」

田中利花「春野寿美礼さんと共演させていただきます、どうもすみません(笑)。初めて共演させていただくんですが、ここから先は(右側を指す)初めてで、ここは(左側を指す)今も一緒にやってて、剣幸さんと私は友達ですので、そのへんをしっかり押さえていけばいいいのかなと(笑)。ストラコシュ夫人というのは、ファニーの小さい頃からよく知ってて、ずけずけと「あんたはその顔じゃ女優は無理よ」とかそういうことをいう役で。(ファンに)これはお芝居ですからね、そんなことは思ってませんので(笑)。思ってなくてもそんな言い方はないと思うんですが(笑)。いつもズカズカと踏み込む役が多いのですが今回もそんな役でした(笑)。この作品の1960年代という古き良き時代を思いながら、皆さんには観ていただきたいと思ってます」

阿部裕「フローレンス・ジークフェルド二世役、という舌を噛みそうな役名ですけど、まだこれを上手く言えるかどうかも自信のないような状態でここに臨んでおります。普段は役者ですのでプロデューサーのかたには平身低頭しておりますが、今回、レビュー界を代表する大プロデュサーという役ですので、これをとても偉そうにやってみたい思います。春野さん、よろしくお願いいたします」

この制作発表に欠席した剣幸と橋本じゅんから
ビデオレターが届けられ後方のスクリーンに映し出される。

剣幸「春野さん、初めてですね、よろしくお願いいたします。綱島さんと橋本さんも初めて、私と利花ちゃんはファニー・ガールコンビだと思っています。阿部さんも初めて共演させていただきます。正塚先生も先生の作品には出たことがないので、初めて出させていただきます。どうぞよろしく」

橋本じゅん「橋本じゅんです。振付師のエディ・ライアンを演じます。拍手が弾けるほどたくさんのお客様に観にきていただきたいと思っております」

(vol.2に続く)


ブロードウェイ・ミュージカル『ファニー・ガール

●2010/1/8〜17◎赤坂ACTシアター

 2010/1/27〜30◎梅田芸術劇場メインホール

上演台本・演出◇正塚晴彦(宝塚歌劇団)

原作・脚色◇イソベル・レナート

音楽◇ジューリ・スタイン

作詞◇ボブ・メリル

出演◇春野寿美礼 剣幸 綱島郷太郎 田中利花 阿部裕 /橋本じゅん 他

<料金>ACTシアター/S席¥11500  A席¥8000 

        梅田芸術劇場/S席¥11500  A席¥8000 B席¥4000

<お問合せ>梅田芸術劇場/06-6377-3800

                                              【取材・文/榊原和子】