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宝塚宙組公演『カサブランカ』の制作発表が行われた。

これが宝塚大劇場お披露目となるトップコンビ、大空祐飛と野々すみ花が主演し、1942年に作られた不朽の名画を、小池修一郎が脚本と演出を担当する。この制作発表の会場は、東京駅そばのジャズクラブ。主人公のアメリカ人リックはモロッコのカサブランカでナイトクラブを経営しているが、その設定にふさわしい雰囲気のなかでの会見になった。

_MG_0203粋なジャズの生演奏のなか(ピアノはパウロ・ゴメス)、客席から白いジャケット姿のリック・大空が登場。ヒロインのイルザ・野々と短いやりとりを演じる。その流れで有名な「As Time Goes By」をデュエットして、短い時間ながらも映画の雰囲気へと記者たちを誘う。










その後、ステージ上で、歌劇団理事長小林公一、協賛のNTT東日本とNTT西日本の取締役各氏、演出家小池修一郎、トップコンビからそれぞれ挨拶がある。

小林「NTT東日本、NTT西日本さんに、7回目のご協賛をいただきます。1940年代の有名な映画をもとにしたラブストーリーですが、かねてより皆さまからご希望が寄せられ、舞台化したいと思っていたものです。やっと交渉がまとまりました。世界のどこに出しても恥ずかしくない宝塚作品にしていきたい」

NTT西日本取締役営業本部長「毎年注目作品に協賛させていただいており、どの作品もご好評いただき嬉しく思っております。フレッツでは7年目、7回目の協賛となります。いまインターネットは動画時代、ますます舞台芸術との関わりが深くなっています。宝塚では、安蘭けいさんのラストディのライブ配信などもお手伝いいたしました。今回の作品を協賛できることも喜んでおります。たいへんな有名映画で、男のダンディズムを描いていることも宝塚にふさわしいと思って期待しています。これからもブロードバンドと宝塚歌劇団は、ますます協力しあって推進していければと思っています」

小池「本日はコットンクラブにようこそ。この空間だととても雰囲気が出ますが、宝塚の大きな空間で個人と個人の心理のもつれや絡みをどう見せていくか、現在もいろいろ思案中です。なんとかこの『カサブランカ』という作品の新たな展開ができれば幸せです。映画を好きな方も多く、名作中の名作ですので、気軽にいじれない部分もあります。皆さんのイメージを損なわないようにしたいし、かといってそのままでは面白くないとも思っています。宝塚歌劇団が演劇化するというところで、新たな化学変化が起きてくれるのではないかと期待しています」

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大空「宙組の大空祐飛でございます。本日はお集まりいただきありがとうございます。不朽の名作と言われる『カサブランカ』を宝塚の舞台でできたら素敵ではないかなと、以前思ったことがありましたが、今回このようなお話をいただいて、びっくりいたしましたし嬉しく光栄にも思いました。この作品をやるにあたって、映画をなんども見れば見るほどその素晴らしさを感じ、責任の重さをひしひしと感じています。映画のハンフリー・ボガードがあまりにも素敵なので、私はどんなイメージで作ろうかまだつかめないでいるのですが、今日この素敵な場所で、素敵な名曲「As Time Goes By」を歌わせていただいたことで、小池先生の描かれる世界に入っていくのがとても楽しみになりました。『カサブランカ』の世界初のミュージカル化という話題性と、私にとっては宙組に異動して、新生宙組のお披露目公演となりますので、その期待と話題性に負けないような、充実した舞台を作れますように、全力で稽古に挑みたいと思います。先ほど男のダンディズムとか男の美学というお話が出ましたが、このリックという役をいただけたことは、男役として最高の光栄と思っていますし、私にとって最大の挑戦だと思っています。本当に全身全霊で役作りに励みたいと思っておりますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします」

野々「宙組の野々すみ花でございます。本日はありがとうございます。名作『カサブランカ』のお話を伺ったとき、嬉しく光栄な気持ちもありましたが、私にこのような責任のある役がつとまるのだろうかという不安もございます。本日このような席で大空さんとご一緒に出させていただいて、また身の引きしまる思いがいたしましたし、これからどういった作品を作っていけるのか、自分自身期待も高まってきました。70年近く愛されてきたこの作品は、皆様に愛されるものがたくさん詰まっていると思いますので、その映画の世界から抜けだした舞台でどうなるのか、自分自身でもまだわからないのですが。至らない点もたくさんございますが、小池先生と大空祐飛さんと宙組の皆さんに付いていって、良い作品にできたらと思っております。よろしくお願いいたします」
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記者からの質疑応答が始まる。

ーーこの『カサブランカ』はかなり前からオファーしていたのに、版権元がなかなかOK といわなかった経緯があるようですが、それが許諾がおりたわけは?

小林「確かに毎年というわけではないのですがお願いはしていました。2年程前からワーナーの日本支社のかたとつながりが出来て、改めてお話させていただき、やっと上演する機会を得たんです。宝塚だからなぜ舞台化のOKをいただけたのかは、よくわからないのですが、やはり大きな舞台を作ってきた実力と、たくさんのお客様に観ていただけること、いろいろな作品を宝塚調でやれるところなどが、総合的に判断されたのだと思います」

ーーこのポスターはモノクロ調ですが、舞台でこういう感じをどう表現するのでしょうか?

小池「舞台はモノクロではないので(笑)、DVDもカラー着色のが売られてて驚いたんですが、舞台はたぶんカラフルに展開すると思います。熱い太陽に焼かれた白い石とそれに対する影という、光と影のイメージがありますので。舞台上でビジュアルの色彩感が損なわれることはないと思います」

ーー大空さんと野々さん、ステージで実際に歌ってみた感想は。

大空「このような形で皆様の前で演じるのは初めてですし、まだ作っている段階なのですが、でも原作の映画をイメージして自分なりにやってみました。流れている曲もとても素敵ですし、全体のムードみたいなものを今日は再現していただけたので、演じるうえで、映画に流れている空気感とか、雰囲気の大人っぽい部分とかを体感することができました。これからの役作りが楽しみになってきました」

野々「私も本日このような場で演じさせていただきまして、自分自身がこの空間で衣装を着て、イルザという人物になって再現できたことで、これからの期待も高まりました。映画のイルザという人物だけでなく、宝塚の娘役として自分がどういった表現をできるか、これからもっと原作を理解しつつ深めていきたいなと思いました」

ーVOL2 へ続くー

 

 

 

宝塚歌劇宙組公演
NTT東日本・NTT西日本フレッツシアター
ミュージカル『カサブランカ』

11/13〜12/11◎宝塚大劇場

2010/1/3〜2/7◎東京宝塚劇場

脚本・演出◇小池修一郎

出演◇ 大空祐飛 野々すみ花  他宙組/専科・萬あきら 磯野千尋

<料金>
宝塚大劇場 SS席11000/S席8000/A席5500/B席3500/(全席指定/税込)前売開始・10月10日
東京宝塚劇場 SS席11000/S席8500/A席5500/B席3500/(全席指定/税込)前売開始・12月6日

<チケットに関するお問い合わせ>

宝塚大劇場 0570-00-5100
東京宝塚劇場 03-5251-2001 

<公演概要> http://www.

               【取材・文/榊原和子 撮影/岩村美佳】