えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。

座・ALISA『キセキのうた』

珠城りょうの正統派個性で光る作品のハッピーオーラ 宝塚歌劇月組公演『雨に唄えば』

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珠城りょう率いる月組選抜チームのパワー弾けるミュージカル『雨に唄えば』が、TBS赤坂ACTシアターで上演中だ(4日まで)。

ミュージカル『雨に唄えば』は、1952年に大ヒットしたジーン・ケリー主演の同名ミュージカル映画を1983年にロンドンで、1985年にブロードウェイで舞台化し、今尚愛され続けている作品。宝塚歌劇では2003年に安蘭けい主演の星組で初演、2008年に大和悠河主演の宙組で再演されていて、今回はその宙組公演から10年の時を経ての上演となった。

【STORY】
1927年サイレント映画黄金期のハリウッド。モニュメンタル映画の看板スター、ドン・ロックウッド(珠城りょう)は、リナ・ラモント(輝月ゆうま)とのコンビでヒット作品を連発していたが、時代や設定を変えただけで同じ内容のラブロマンス映画に出演し続けている自分の仕事と、ドン&リナの人気を煽ろうと宣伝部が仕掛けた「二人は私生活でもゴールイン寸前」というゴシップを信じこんでいるリナの恋人気取りの態度とに心底うんざりしていた。そんなドンを常に励ましていたのは、親友でピアニスト兼作曲家のコズモ・ブラウン(美弥るりか)。かつてボードビルの舞台で歌い踊っていた時代の相棒だった二人は、立場が変わり成功を納めても変わらぬ友情を育み続けていた。
そんなある夜、コズモに代役を頼み、1人街歩きを楽しんでいたドンは、目ざとく彼を見つけたファンから逃れる為、たまたま居合わせた1人の女性キャシー・セルダン(美園さくら)の恋人を装いその場をやり過ごす。だがキャシーはドンの振る舞いに抗議。スターならば何でも許されると思ったら大間違い、サイレント映画のスターは台詞ひとつなく、ただパントマイムをしているだけで到底役者とは言えない、と酷評して去っていく。だが、初めて自分を特別扱いしなかったキャシーの面影は、逆にドンの心に強く残り、やがて運命に導かれるように再会した二人は互いに恋に落ちてゆく。
そんな折も折、ハリウッドにもトーキー映画の波が押し寄せ、モニュメンタル映画もドン&リナの新作「闘う騎士」を急遽トーキー映画で撮影することになる。だがリナは人前で挨拶をさせることさえ宣伝部が避けてきたほどの悪声の持ち主だった。当然ながら「闘う騎士」試写会は大失敗。この映画が公開される6週間後には自分の名声も終わりだと落ち込むドンを、いつものように励ましていたコズモがある名案を思い付き、キャシーも諸手をあげて賛成するが……

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この作品と、その元になった映画を観る度に思うことなのだが、アメリカの古き良き時代のストーリーの逞しさと、あくまでもハッピーな在りようにはただただ感嘆させられる。映画がサイレントからトーキーへと生まれ変わった時代と言えば、映画界にとっては間違いなく革命が起きた時代で、新たなスターが生まれ、映画の可能性が大きく広がった影で、ルドルフ・ヴァレンチノをはじめとしたサイレント映画の大スターが「英語の台詞を流麗に話せなければならない」という新たな要求の前に、敗れ去っていった格闘の歴史がある。もちろんスタッフ陣にとっても、製作会社にとっても、この大変革がどれほど困難な挑戦の連続だったかは想像に難くない。
けれどもこの作品がそうした全てを、何もかもひっくるめて笑い飛ばして、あくまでも前向きで元気でハッピーなエンターテインメントに仕上げているのには恐れ入る。ドンがトーキー映画の大失敗に将来を悲観して自宅が抵当に取られると嘆くと、コズモが明日は日曜だから週明けまでは大丈夫だと保証(?)したり、ドンが職を失うと言えば、コズモがまた靴磨きでも新聞売りでもできるさと答える。それじゃあ全然励ましになっていない、という気がするのはこちらの感性がウエットなせいで、生きていれば必ず朝がきて、また良いことがある!と歌う「GOOD MORNING」の清々しさや、なくてはならないものだけれども、外出の日に降っているとちょっと憂鬱という雨の日を、最高のハッピーに変えてしまう「SINGIN' IN THE RAIN」には、アメリカのエンターテインメントがある時代まで確かに持っていた王道の力が漲っている。スーパーバレエダンサーとして一世を風靡したアダム・クーパーが、鮮やかなミュージカル俳優デビューを果たしたロンドン製作のバージョンでは、この雨の中のダンスに12トンもの本水が降り注ぎ、舞台も客席もずぶぬれで大騒ぎ!の一大ページェントが繰り広げられてもいて、これは2014年、17年と来日公演が行われているからご覧になった方も多いだろう。とにかく万事に陽気で、アグレッシブなパワーがあふれるミュージカルなのだ。

その点で今回10年ぶりに宝塚の舞台に蘇った『雨に唄えば』は、非常に正しいショーアップがなされていた。特に、「SINGIN' IN THE RAIN」のナンバーで本水が使われることが主流になり、役者の着替えや舞台の清掃などの為に、このタイトルナンバーまでを1幕に入れてしまう必要が生じて以来、この作品の難しさはドラマの大きな動きの部分がほぼ1幕で語られてしまうことにあった。物語のハッピーオーラが明確なだけに、リナの懸命の悪だくみが成功しないことは完全に見えていて、ドラマツルギ—としてのバランスは必ずしも良くない。だが、それが宝塚の手にかかると、2幕でコズモがミュージカル映画の構想を語る「ブロードウェイ・メロディ」のショー場面の華やぎが、謂わばお手の物の輝きを示すから、2幕にもちゃんと大きな山場があると感じることができる。特にショー作家として安定した作品を創り続けている中村一徳の演出が、ショーアップのツボを心得ていることが大きく、KAZUMI-BOYの振付と共に2幕を大いに支える力になった。他にも玉野和紀のタップダンス指導と振付、関谷敏昭の装置等、美しく軽やかなスタッフワークの良さが舞台に際立っている。

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そんなステージの中心に立つドン・ロックウッドの珠城りょうの持ち味が、この役柄に殊の外よく合っていて惹きつけられる。珠城の舞台には抜擢されはじめた下級生時代からすでに、骨太な貫禄が感じられていたものだが、特にサイレント映画の大スターという今回の役柄が、彼女の真っ直ぐで正統派の、これぞ王道のスターぶりに合致した効果は見逃せない。ドンが少年時代から大スターとなった現在までを語る序盤のシーンは、それこそ今なら「経歴詐称」と叩かれるに違いない粉飾だらけのものだが、スターにはプライベートを秘匿する権利があり、情報網も限られていた時代ならではの大物感の中に、生一本な真面目さという芯が通っているのが、珠城ドンのしっかりとした個性になっている。これによって、ドンがキャシーのことをずっと気にかけているという設定にも真実味が生まれて、非常に誠実な好人物のドンとして、月組の『雨に唄えば』を創り上げた功績には大きなものがあった。

そのドンの長年の盟友であるコズモ・ブラウンは、これまで主としてコメディ・リリーフとしての役割りを担ってきた大役だが、そこに美弥るりかが入ることによって、コメディアンとしてだけでなく、ドンの華やかな相棒としての側面がより深まって感じられたのが新鮮だった。ビッグナンバーの「MAKE'EM LAUGH」はもちろん、ドンとのタップダンス、芝居のやりとりすべてに華があり、ここまでドンとコズモにバディ感が生まれたのは、宝塚の過去の上演だけでなく、来日公演等を通じてもこの月組パーションが突出していたと思う。トップに次ぐ強力な男役がいることが、宝塚歌劇が面白くなる大きな要素のひとつだが、今の月組はその意味で群を抜いていて、美弥の存在はやはり月組にとって、ひいては宝塚にとって貴重の一語だ。

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この二人のコンビ感が強いだけに、ドンと恋に落ちるキャシー・セルダンの美園さくらは大変だったと思うが、歌唱力に秀でているという役柄に説得力を与える歌声がまず美しい。メイン3人に全員歌える人が揃ったのも、宝塚の過去の上演の中で初めてで、『雨に唄えば』のナンバーであることを離れて、スタンダードナンバー化している楽曲が非常に多いこの作品の魅力を伝えていた。芝居もよく考えられているし、フィナーレの珠城とのデュエットダンスの髪型が一番顔立ちに映えて美しかったので、ビジュアル面の研鑽も積めば更に伸びてくることだろう。

そしてもう1人、この作品に欠かせない重要な役どころリナ・ラモントには輝月ゆうまが扮した。これまでも真飛聖、北翔海莉と男役の期待株がこの役柄を演じてきたが、それだけに難しいポジションを輝月が十二分に演じたのは賞賛に値する。まずまさかこの顔からこの声が出るとは!?と驚かせられるほど綺麗でないと成り立たない上に、完全なヒールになってしまうとまた違う、適度にヌケている必要もあるという役柄をちゃんと造形して、輝月の力量を改めて示す場になった。特に公演初日から終盤にかけてどんどん華やかさが増したのは、実力派だけに脇に回ることが多かった輝月のキャリアに、センターにいることの経験値が増えた証で、作品にとっても本人にとっても幸運な出会いになったことが何よりだった。
 
また、映画監督ロスコ—・デクスターの蓮つかさは、台詞、仕草全ての間に快調なテンポがあり、ここまで上手い人だったのか!と感嘆させられたし、リナの「友達〜」のゼルダ・サンダースの叶羽時が、歌にダンスに技術の高さを見せていて、ヘアメイクのセンスも抜群。リナの発声指導者ミス・ディンスモアの玲実くれあのカリカチュアされた役作り、映画宣伝部ロッドの春海ゆうの地に足の着いた演技双方が、作品のバランスを絶妙に支えている。惜しくも休演となった佳城葵の代役で、発声コーチを務めた朝陽つばさの大健闘も特筆もので、この公演で退団するメイク係の茜小夏にフィナーレでも目を引く配慮がなされているのは、これぞ宝塚の美徳で作品同様に心温まるものだった。

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ベテラン勢では、撮影所長シンプソンの光月るうが月組副組長となって、ゆったりとした演じぶりと役柄の据わりが格段に良くなったし、この時代を象徴する存在である映画コラムニスト、ドラ・ベイリーで専科から特出した五峰亜季が纏っている宝塚の品格が、この古き良き時代の作品の世界観を創り上げたのはさすが。スターダンサーだった五峰が経験を重ねて貴重な演技者になっていることが素晴らしい。

ひとつ、少年時代のドン白河りりと少年時代のコズモまのあ澪がとても愛らしく目立つだけに、すぐ続くシーンでも少年役として出てくるのがちょっと混乱を招くのが気になったものの、深刻な時代も事柄もすべて歌と踊りで笑い飛ばす、徹頭徹尾ハッピーなミュージカルを月組選抜メンバーが力強く支えたパワーの光る舞台となっていた。

【囲みインタビュー】

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初日を翌日に控えた舞台稽古の後、珠城りょうと美弥るりかによる囲み取材が行われ、二人が公演への抱負を語った。

珠城 皆様本日はお忙しい中お集まり頂きましてありがとうございます。今なんとか無事に舞台稽古を終えてホッとしております。とてもやることが多くてちょっとバタバタしてはいるのですが、でもすごく自分自身もやっていて楽しいなと感じている作品ですし、ご覧になられたお客様にもきっとハッピーになって劇場を後して頂けるるような作品になるのではないかなと思いますので、心を込めて明日から頑張りたいと思います。よろしくお願い致します。 
美弥  (司会に「美弥さんどうぞ」と振られて「え?私も?そうなんだ」と、一瞬笑いながら)本日はお忙しい中ありがとうございます。通し稽古が終わって本当に作品を観て頂く方には、気楽に楽しく観て頂きたいなと思うのですが、意外と結構裏はバタバタしておりまして(笑)、自分が観ていた頃はこんなに大変だとは思っておらず、改めて大変さを実感しております。梅雨の季節ではありますが、皆様に雨が好きになって頂けるような素敵な作品に、(珠城)りょうちゃんを中心に皆で頑張っていきたいと思います。よろしくお願い致します。 

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──ハッピーな気持ちになれるとのことですが、見どころを教えてください。
珠城 見どころは全部と言いたいところなのですけれども、本当に1人ひとりのキャラクター、役名がある人たちだけではなく映像を撮影しているスタッフとか、ちょっとした役で出ている子たちも、細かいところまで役づくりをして、生き生きとお芝居をしてくれています。また、ミュージカルナンバーがすごく沢山ありますので、きっと『雨に唄えば』という作品をご覧になられていない方でも、曲だけは知っているという方もたくさんいらっしゃると思いますので、 そういったダンスナンバーも魅力なのではないかと思います。 
美弥 りょうちゃんが言ってくれたように、沢山の名曲があります。 1幕ラストは本当に雨が降っていて、舞台稽古で初めて私たちも雨が降っているのを見たのですが、結構どしゃ降りで(笑)。大雨警報が出そうなくらいの雨なのでドキドキしながら見ていたのですが、袖にハケてきたりょうちゃんは「楽しかった〜」みたいな感じで戻ってきたので「すごい!」と思ったのですが、(珠城に)どうですか?
珠城 そうですね。お稽古場では水があると想像してやっていたので、実際にやってみると気持ち良く、どんどん高揚していくというか、それによって自分もより嬉しくて幸せな気持ちになります。今まで雨って「憂鬱だな」と思うことが多かったのですが、この作品を通して「雨も嫌いじゃないな」と思えるようになりました(笑)。

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──雨は実際に体験してみてどうでしたか?
珠城 結構すごいどしゃ降りなんです!でもこの季節にはちょうどいい温度で。 
美弥  本当に!?
珠城 冷たすぎずぬる過ぎず気持ちがいいです。でも結構どしゃ降りなので、まつ毛だけは死守したいと思っていますが(笑)。最後は帽子も取ったりしていますし、あの場面の衣装は濡れると色が変わっていく生地になっているので、そこも見て頂けたらいいなと思います。 
──美弥さんは大ナンバーがありますが、その場面の感想を教えてください。
美弥 前回の星組さん、宙組さんとは、大道具や小道具がちょっと変わってニューバージョンなのですけれども、とにかくずっとマラソンを走り続けている感じで、とてもやりがいのあるナンバーです。本当に皆との息が合わないと完成しない場面なので、皆で色々なことを相談しながらタイミングとかを細かくやっていきたいです。でも観ている人にはこちらの大変さなんてどうでも良くて(笑)、クスッと笑って頂けるような場面になればいいなと思います。 

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──ショーとの二本立て作品と変わらないほどの体力が必要な作品ではないかと思いますが、特にタップダンスなどはいかがでしたか?
珠城 ここに来るまでが大変で、毎日美弥さんと「1日1回はタップシューズを履こう!」と言って、2人で毎日練習してきたので、その成果が少しでも出ていればいいなと思いながらやっております。(美弥に)どうですか?
美弥 ドキドキするよね!今回はタップシューズにもマイクをつけて頂いていて、すごく鮮明にね。
珠城 はい、音が!
美弥 ある意味失敗しても鳴ってしまうので、そこはちょっとドキドキしたりしますが、でも本当に2人で一生懸命お稽古してきたので、その成果が皆様に伝わると嬉しいです。 

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──2人のコンビがかなり重要になってくると思いますが、お互いの魅力は?
珠城 最近、お芝居を通して関係を深めていったり、『All for One』ではもともと仲間としてやっていたりとか、お芝居ですごく深い関係性の役をさせて頂いてからの幼馴染みという役なので、すごく安心感があります。 
美弥 ありがとうございます!私も学年の差はあるのですが、それをお互いが感じさせず、心の会話と言いますか。お芝居もそんなに2人で細かく相談をするタイプではなくて、お互いがやってきたことを 「そうやるんだ、じゃあ自分はこうしてみようかな」と自然とやっている感じなので、言葉が少なくても友情関係が見えていくというところに繋がればいいなと思っております。

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〈公演情報〉 
宝塚歌劇 月組公演
ミュージカル 『雨に唄えば』
演出◇中村一徳
出演◇珠城りょう ほか月組
●6/16〜7/4◎TBS赤坂ACTシアター
〈料金〉S席8,800円 A席6,000円
〈お問い合わせ〉宝塚歌劇インフォメーションセンター 0570-00-5100 (10時〜18時)



【取材・文/橘涼香 撮影/岩村美佳】



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早霧せいなの剣心が和の殿堂で蘇る!浪漫活劇『るろうに剣心』製作発表記者会見レポート!

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2016年早霧せいなトップスター時代の宝塚歌劇雪組で上演され、大きな話題と壮絶なチケット難公演となった浪漫活劇『るろうに剣心』が、宝塚退団後の早霧せいなが再び主演の緋村剣心を務める、ビッグサプライズと共に10月11日〜11月7日東京・新橋演舞場、11月15日〜24日大阪・大阪松竹座という、和の殿堂で上演されることになった。

浪漫活劇『るろうに剣心』は、シリーズ累計6000万部という途方もない人気を誇る和月伸宏の大河漫画「るろうに剣心〜明治剣客浪漫譚〜」(集英社ジャンプコミックス刊)を原作に、小池修一郎が宝塚バージョンとして初舞台化を果たした作品。すでにテレビアニメ化、実写映画化と多彩なメディアミックスが繰り広げられていたが、生身の人間がライブで客席と一体となる劇場空間で人気キャラクターを演じる醍醐味が、宝塚ファン、原作ファンのみならが更に大きな
広がりを示し、早霧せいなの緋村剣心をはじめとした雪組スターたちの見事なキャラクター再現率と、宝塚版だけに新登場した望海風斗の加納惣三郎が繰り広げる浪漫活劇として、熱狂を巻き起こす作品となった。
そんな作品が、新たに男女が演じる一般舞台として蘇るばかりか、主演を1年まえに宝塚歌劇団を卒業し、つい先日まで退団後初主演ミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』でヒロイン、テス。ハーディングを美しく演じていた早霧せいなが、再び男性役である緋村剣心を演じるという、驚きと興奮に満ちた企画は、発表されるや否や話題を独占。この秋最も期待される舞台として大きな注目を集めている。

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この公演の製作発表記者会見が23日都内で開かれ、緋村剣心役の早霧せいな、神谷薫役の上白石萌歌、加納惣三郎役の松岡充、斎藤一役の廣瀬友祐、四乃森蒼紫役の三浦涼介、相良左之助役の植原卓也、高荷恵役の愛原実花、緋村抜刀斎(剣心の影)役の松岡広大、脚本・演出の小池修一郎、主催者側を代表して松竹株式会社取締役副社長・演劇本部長の安孫子正、株式会社梅田芸術劇場代表取締役社長の木村有裕登壇。驚きの企画の実現に至る経緯、また公演への抱負を語った。

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会見はまず出演者によるパフォーマンスからスタート。この会見への出席がスケジュールの都合で直前まで未定だった高荷恵役の愛原実花を除く、キャストたちがそれぞれの扮装で次々と登場。短い時間の中にキャラクターの個性をくっきりと浮かび上がらせるパフォーマンスで盛り上げる。

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そしていよいよ緋村剣心の早霧せいなが登場。ついこの間まで凛々しくも美しいテス・ハーディングだった早霧が、懐かしい衣装とヘアメイクで逆刃刀を手にセンターに立った途端、一気にこちらまで2年前の熱狂に引き戻されるかのよう。加納惣三郎の松岡充と剣を交える鮮やかな殺陣に続いて、キャラクターが勢ぞろいした時には、新たに生まれる『るろうに剣心』への期待で、満員の場内の空気が更にヒートアップ。10月の上演への期待がいやがうえにも高まるパフォーマンスになった。

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その熱気覚めやらぬステージが会見場となり、登壇者全員が登場。それぞれからまず挨拶があった。

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松岡広大、植原卓也、廣瀬友祐、三浦涼介、愛原実花 
梅田芸術劇場・木村有裕、上白石萌歌、小池修一郎、早霧せいな、松岡充、松竹・安孫子

はじめに主催の松竹株式会社取締役副社長・演劇本部長の安孫子正から、「松竹も時代に合った作品をとの思いで様々な企画を実現してきたが、中でもまだ足を踏み入れていなかった世界に、多くの名作を製作なさっていることに感銘を受けていた梅田芸術劇場さんとのご縁を頂きはじめの一歩を踏み出せることになった。梅田芸術劇場さんとの話し合いを重ねる中で、これからの時代を担って頂くに相応しい小池修一郎さんによる『るろうに剣心』という企画が実現した。宝塚歌劇でこの役を演じられた早霧せいなさんを中心に、一新されたキャストで新しい作品創りができると思っている。演劇界に一石を投じるような作品として『るろうに剣心』を楽しみにして頂きたい」との気概溢れる挨拶があった。

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続いて、企画・製作・主催株式会社梅田芸術劇場代表取締役社長の木村有裕から、「この公演は歴史と
伝統ある松竹さんの胸を借りて、同じく歴史と伝統ある新橋演舞場と大阪松竹座での『るろうに剣心』上演という機会に恵まれた。発行元の集英社、原作者の和月伸宏先生、脚本・演出の小池修一郎先生のご理解と、何より宝塚上演時に主演を務めた早霧せいなの、改めてこの公演に向き合ってくれるという決意があってこそ実現した企画だと思っている。宝塚在団時も卒業後も日々挑戦を続けてきた彼女であれば“男役”を再びというばかりでなく、新たな役者として緋村剣心に取り組んでくれると思う。宝塚で上演した作品の数々を男女版として再構築して、成功を納めてきた小池先生のこれまでの実績を考えればこの『るろうに剣心』もきっと更にパワーアップしたエンターテインメント性の高いものになると確信している。キャストの皆さんの活躍にも期待しているので、今回も是非作品を盛り上げて頂きたい」という企画に至るまでの想いを含めた挨拶があった。

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脚本・演出の小池修一郎は「今こうして早霧せいなさんの剣心を見ていると、2年半前に宝塚歌劇で初演する際の製作発表記者会見を思い出すが、あの時にまさかこんな日が来ようとは誰1人想像もできなかった。まして1年前に宝塚を退団し、つい1ヶ月前に『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』で素敵な女優さんとして舞台に立っていた早霧に、再び男役をやってもらってよいものか?も考えた。けれども私にとっては初めての新橋演舞場と大阪松竹座での仕事というお話を頂いた時に、もう一度早霧せいなの緋村剣心に会ってみたい、僕自身が客席から観たい、もう一度蘇って欲しいという願いがあった。新橋演舞場と大阪松竹座に早霧せいなの緋村剣心が再び現れるのは素敵なことだと思っている。

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作品の話を先にすると原作にはない加納惣三郎というキャラクターが登場するが、それは宝塚歌劇のスターシステムの中で、男役二番手と呼ばれるポジションの人に原作のどのキャラクターを膨らませたら相応しいだろうか?というご相談を集英社と和月先生にしたところ、原作のキャラクターを膨らませるより新たなキャラクターを創って頂いた方が良いと思います、という逆提案を頂いた。これにはとても驚いたが、物語が幕末に“人斬り抜刀斎”と恐れられた剣客が、維新のあと世の為人の為に剣で戦う人間に生まれ変わる、というもので、登場人物は皆幕末から明治維新という激動の時代に迷い悩みながら生き、成長する姿が描かれている。そこから幕末と明治維新の時代に生きた人物が誰か?ということで、これまで色々な方が創作されてきた“加納惣三郎”に行き当たり、宝塚版のゲストスターとして登場してもらった。これが非常に面白い効果になったと思っているので、それを今回も踏襲して、歌えて、ミステリアスで、年齢不詳の役者さんということを探して松岡充さんに出て頂けることになり、そこから次々と他のキャストの皆さんが決まっていった。

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また、早霧剣心についても“宝塚を退団した人が男性に混じってまた男役をやるのはどうなのか?”と思われる方もいると思うが、かつて60年代の宝塚の大スターの内重のぼるが、宝塚時代の代表作『霧深きエルベのほとり』を、退団後『カール物語』というタイトルでリメイクして、彼女だけが男役で男女の役者さんと共に上演したという記録もある。その時に“男役芸”という美学はやはり確かなものがあると確信していたし、現在2018年の日本の芸能には、歌舞伎から今最も勢いのある“2.5次元”と呼ばれる舞台までを観ても、女性が男性を演じる、男性が女性を演じるということの垣根がなくなっているのを感じる。元々日本には歌舞伎があり宝塚があり、男性が女性を、女性が男性を演じる文化があって、それぞれが長い歴史を誇っている。宝塚も100年の歴史を数えて、昔のようにレビュー団という認識ではなく、単一の性が両性を演じてミュージカルやショーを上演する、ひとつのジャンルとして確立されていると思う。だからこそ、日本が世界に誇る文化であるアニメーションや、漫画の世界を、その文化と融合させて一体化していこうというのは当然の流れだと思うし、そこから新たなエンターテインメントが生まれればよいものになると思う。こう言うと難しい挑戦をするようだが、あくまでも歌舞伎座ではなく新橋演舞場と大阪松竹座なので、楽しいエンターティメントにしたい。花道も使おうと思っているので、早霧せいなの剣心をはじめとした役者たちがその舞台で、明るく躍動してくれることに期待している」というこの作品の成り立ちや、今回の企画に込められた想いが語られた。

そこからいよいよ出演者がそれぞれの意気込みを飾る挨拶、更に質疑応答へと引き継がれた。

【出演者挨拶】
(※文中松岡充は「松岡」松岡広大は「広大」と表記)

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早霧
 本日はお忙しい中お集まりくださいましてありがとうございます。緋村剣心役の早霧せいなです。宝塚在団中、約2年前の2016年に緋村剣心役と出会い、それは私にとってとても大切な役と作品との出会いとなりました。そこから2年経って、私はもう男役ではない(笑)。本当に男性キャストのいる中で男性役を演じるというのは果たしてどうなのか?とここに漕ぎつくまでは正直悩みました。ですが男性でも女性でも「人」を演じるということに変わりはないのではないか?という境地に行きついて、今ここに立っております。宝塚版とはまた違ったキャストの皆様と心をひとつに、小池先生の演出と新橋演舞場と大阪松竹座という新しい劇場で、新しい『るろうに剣心』を皆様にお届けできたらなと思います。よろしくお願いします。

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 松岡 皆様ありがとうございます。加納惣三郎を演じさせて頂きます松岡充です。小池先生のお話にもあった通り、加納惣三郎という人物は原作にはいない。その加納惣三郎に並々ならぬ愛情をもって先生が書き上げたものを演じさせて頂くことを、本当に光栄に思っています。先生の演出される作品にはずっと憧れておりました。僕は芝居に出るようになってまだ浅く15年になるのですが、そのはじめた当初、先生はもうお忘れになっていらっしゃると思いますが、一度お声がけ頂いたことがありました。その時はスケジュール等があって断念せざるを得なかったのですが、それを超えて今回お声をかけて頂けたことをすごく嬉しく思って稽古場に行きました。その初めて先生とお会いした時の一言が忘れられません。「松岡君、結構歳いってるんだね!」(爆笑)。
早霧 失礼な〜!(笑)
松岡 「先生僕も歳をとるんです!」と言いました。よろしくお願いします(平謝る小池とお辞儀し合う)。
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上白石
 皆さん今日はお集まり頂きありがとうございます。神谷薫役を演じます上白石萌歌です。こんな歴史のある『るろうに剣心』という作品を素晴らしいキャストの皆さん、そして以前から憧れていた小池修一郎先生と新たに創っていけることをとても光栄に思います。私の演じる神谷薫は全世界から愛されていて、そんな役を演じるのはとてもプレッシャーを感じるのですが、凛と大胆に、そして揺れ動く気持ちを繊細に演じていければ良いなと思っています。是非楽しみに待っていてください。よろしくお願いします。
 
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廣瀬
 斎藤一役をさせて頂きます廣瀬友祐です。今日はありがとうございます。漫画、アニメ、映画、ミュージカルと様々な形でたくさんの人に愛され続けている『るろうに剣心』という作品に出演できることをとても嬉しく思いますし、斎藤一という役が演じられることを光栄に思っております。すごい人気のある作品ですので、各キャラクターも色々な愛し方をされているファンの人が方が大勢いらしっゃる中で、僕も斎藤一という役を愛して、『るろうに剣心』という作品を愛して、廣瀬友祐なりの斎藤一を演じられたらなと思っております。どうぞよろしくお願いします。

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三浦
 四乃森蒼紫役の三浦涼介です。僕は実写版の映画で沢下条張という役を演じまして、その役はすごく力強い役でした。今回の四乃森蒼紫はとてもクールで、無表情が印象的だと思いますが、実は情に厚く、熱い芯を持っている男だということは変わらないのかなと思っています。公演時間が限られていますが、その中で小池先生のご指導のもと、四乃森青紫を一生懸命演じたいと思いますので、是非お越しください。よろしくお願いします。
 
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植原
 相楽左之助をやらせて頂きます植原卓也です。自分がまさに子供の頃ど真ん中にいたと言っても過言ではない作品に、自分の身を投じることになって本当に光栄だと思っています。演じさせて頂く相楽左之助というキャラクターは、本当に男らしい芯のある真っ直ぐなキャラクターです。しっかりとそんな左之助の持ち味を出せるように向き合って、稽古を一生懸命頑張っていきたいと思います。皆様よろしくお願いします。

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愛原 高荷恵役をやらせて頂きます愛原実花です。よろしくお願いします。原作の漫画も、アニメも舞台も大好きだったので、参加させて頂けることを本当に幸せに思います。また宝塚現役時代に早霧さんとは雪組でご一緒させて頂いていたので、改めてこうして同じ舞台に立たせて頂けるのを本当に嬉しく思います。小池先生のご指導を頂けますこと、そして素晴らしいキャスト、スタッフの皆さんとご一緒できますことを幸せに思います。自分の持っているすべてを出し切って頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。

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広大 本日はお忙しい中お集まり頂きありがとうございます。緋村抜刀斎を演じます松岡広大です。個人的に『るろうに剣心』が大好きで、やるなら剣心がやりたいなと思っていて(笑)、それがまさか緋村抜刀斎、幕末に暗躍した時代の緋村剣心をやって欲しいと言って頂けて、恐悦至極に感じるというかすごく嬉しかったです。もちろん今回新橋演舞場と大阪松竹座という歴史ある劇場に皆様に足を運んで頂ける、そして僕らも板の上に立たせて頂けるということが役者として幸せです。何より抜刀斎として早霧さんが演じられる剣心の、その影が嘘にならないように、しっかりと現在の剣心とリンクするように本番に向けて学んでいきたいと思いますので、皆様どうか応援よろしくお願いします。

【質疑応答】

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──小池先生、今回新橋演舞場と大阪松竹座版の新演出ということで、どういう変更を考えていらっしゃるのか教えてください。
小池 それはまず見てのお楽しみと言いたいです(笑)。基本的な作りは変わりません。これからキャストそれぞれの持ち味で改めて調整していくところはあると思いますし、新しい劇場ならではのこともできればとは思っています。早霧せいなが本物の男性たちと刃を交わすというのが、なかなかスゴイことだなと思っております。
──そのあたり早霧さんはどうですか?
早霧 体力が持つか?ということはあるのですが(笑)。やはり女性だけが演じていた宝塚とは違って大きな方達なので、迫力も全然違うとは思うのですが、女性ならではのしなやかさと甘やかさと、一度剣心をやっているという経験値が皆様よりはあると思っているので、そこを踏まえて皆さんに負けないように、自分にとっても外部の作品で男性を演じるという挑戦になりますので、思いっきり暴れまわりたいと思います。

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──キャストの方々、現時点でご自身の演じる役柄の見せどころをどう考えていらっしゃいますか?
早霧 剣心という役は「人斬り抜刀斎」だったという過去を持っていて、その彼が十字傷を負って、逆刃刀を持つことになる。そこに至る彼の過去を踏まえた上で、その中にある明るさ、そして優しさをメリハリを持って、そこは宝塚時代もすごく意識したところではあるのですが、ミュージカルナンバーに負けないくらいの緩急を持って演じたいと思います。

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松岡 加納惣三郎は原作にないということもあって、先生がお創りになった宝塚版はあるのですが、ある意味ここからまた創ることができるなという期待がありますので、先生と相談しながら僕にしかできない惣三郎にできれば。悪なんですけれども愛を持つ、ちゃんと愛を持った彼の側から見た正義を持った悪役を演じたいなと思います。

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上白石 神谷薫はとても活発で怖いもの知らずなところがあると思うのですが、剣心に抱く淡い恋心で、少し女性らしく心が揺れたりですとか、繊細な部分もきっと持っていると思うので、そうした色々な顔を持っている神谷薫を私なりに解釈して演じられたらいいなと思います。
──今日剣心にお会いして、薫としてはどうでしたか?
上白石 好きになってしまいそうです(笑。早霧が剣心そのもののように頭をかくので会場からも笑)。それくらい素敵です。

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廣瀬 斎藤一というキャラクターの印象としては冷徹で不愛想なものを持ってしまうのですが、「悪・即・斬」という彼の中では正義感があって、強い信念を持って生きているカッコ良い男だと思いますので、そういったところも自分なりに精一杯舞台の上で表現できたらなと思っています。

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三浦 四乃森蒼紫の限られた出番の中で、僕なりに歴史を知った上で表現していきたいなと思っています。イメージはすごくあると思うのですが、三浦涼介が演じたことでこうなったねという部分をお客様にも、先生にも「それで良いね」と言ってもらえるような蒼紫を演じたいと思います。

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植原 左之助にはやはりなくてはならない武器「斬馬刀」を、新橋演舞場と大阪松竹座で振りかざすことができるのが自分でもとても楽しみなので、お芝居と併せてその部分も楽しんで頂けたら嬉しいなと思っています。

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愛原 高荷恵という役は魅力のひとつとして妖艶の「妖」という字がピッタリだと思うのですが、10年以上前に宝塚の『エリザベート』という作品で、皇帝を誘惑する色気が必要な役を頂いたのに、色気が全くなくて小池先生に「魅力が全然ない!」と怒られたことを覚えていて(笑)。あの時から10年以上経っていますので、少しはそういった面でも成長した姿を、先生にもお客様にもお見せできたら良いなと思っています。

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 広大 抜刀斎ってきっと殺陣がすごく多いと思いますし、伝説の人斬りと言われた人なので、個人的には刀を使った殺陣は初めてなので、役者としてすごく成長できる機会だと思うので、芝居を汲み取った殺陣を見て頂けたらと思います。
 
──早霧さん久しぶりに剣心の扮装をなさって蘇るものがありますか?また、他のキャストの方々もそれぞれの扮装をされた感想を教えてください。
早霧 やはり懐かしいという想いが湧き上がってきて、自分でも不思議な感覚だったのですが、宝塚を退団してもう男役はやらないと思っていた中で、こうやって男物の袴を着て堂々と足を広げて座っていられるのはやっぱり楽だなと(笑)。沁みついた感覚というのはなかなか抜けないんだなと思って、それが男役を17年間続けてきた自分としては喜びでもありました。そしてこの赤い着物と赤い髪で逆刃刀を持って舞台に立てる。こんな機会は二度とないと思っていますので、この高まった気持ちのままで本番を迎えたいと思います。

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松岡 オリジナルなのでまだ目指すものがそんなにないので、今は扮装に着られている感じもありますが、おそらく本番が近づくにつれてもっとロック色が出てくる(笑)、もう少しロックな惣三郎になると思います。
上白石 私は役として袴を履くのは初めての経験なので、本番はまだ先ですが今の段階から自分が神谷薫を演じる想像ができて、背筋が伸びる感覚と言いますか、見える景色が違うような気がしています。ここに竹刀が加わり、スポットライトがあたり、色々なものが組み合わさるとまた新しい景色が広がるのではないかなと思います。

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廣瀬 とりあえずこの前髪をどうしようかな?と思っているのが正直なところですが(笑)、すごく原作に忠実に皆さんが作ってくださって、まず軍服という本来カッチリ着るものを敢えて着崩している、前を開けている姿がだらしなく見えるか、色っぽく見えるかは役者の力によるのかな?と思いますので、それがちやんとお見せできたらなと思っています。

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三浦 やはり衣装やヘアメイクは、スタッフの方々がこだわり抜いてくださった力によって、僕たち役者が役を演じる大きな一歩として近づけてくださるというのをすごく感じています。先ほどもリハーサル中に小池先生もそれぞれの役者さんに「もっとこうした方が良い」というアドヴァイスをされていて、そうしたこだわりに僕たち役者も命を注いで演じていかなければならないな、といつも思いながら演じていますので、僕らにとってとても大事なアイテムだと思います。

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植原 左之助は喧嘩屋で強く逞しく見えないといけないキャラクターだということで、小池先生にも最初に「もっと大きくなってこい」という指摘を頂きました。もちろん筋トレも少しずつしているのですが、ご飯もいっぱい食べて(笑)今人生における自分の今の体重が1番重い状態まできているので、ここから稽古を重ねてどうなるのかが自分でもドキドキワクワクしています。心身ともに鍛えながら本番に挑めたらなと思います。

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愛原 宝塚雪組の『るろうに剣心』が大好きだったので、すごく印象に残っていて今も思い出すところがあるのですが、きっと早霧さんも2018年版、今やるからこそのものになさることでしょうし、新演出版でもありますので、私も宝塚を退団してもう8年経っておりますので、そこで得たものも出しつつ挑戦できたら良いなと思います。
広大 個人的には着られちゃっていると思うくらい、衣装の力を僕自身すごく感じています。自分の芝居だったり、眼光なども纏うものから意識しないといけないなと、皆さんのとても似合っている扮装を見ながら思いました。全てに妥協せずしっかりやっていきたいなと思います。

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【囲みインタビュー】

熱気溢れる会見が終了したあと、早霧せいな、松岡充、上白石萌歌による囲み取材も行われ、三人が更なる想いを語ってくれた。
 
──今、製作発表会見を終わられて、改めて意気込みをお願いします。
早霧 やはり自分としては同じ剣心という役に取り組むのですけれども、周りのキャストの皆さんが全員違うというところが、自分にとってポイントなので、独りよがりにならずに、皆さんと新たに創りたいとすごく思います。
──今日皆さんと集ってみて感じることはありましたか?
早霧 皆さん漫画から飛び出したようで、加納さんは違うけれども(笑)。
松岡 はい(笑)。
早霧 松岡さんらしい惣三郎ができるということが実証されたんじゃないかな、と思いますので、皆さんと一緒にお稽古をするのがとても楽しみです。
松岡 いよいよだなと。変な言い方ですが、このご時世にこんなに豪華な記者発表ができて、皆さんがこういう風に集まってくださる。作品に対する期待値が高いんだなということを今日実感させて頂けましたので、今まで以上に気合いを入れて臨みたいなと思っています。
上白石 本番は10月ですが、こうしてひと足先に本番の扮装をして皆さんのパフォーマンスもあって、やっとこの舞台に立たせて頂く実感を、今持たせて頂けた気がしています。まだお稽古がはじまるまでに時間がありますが、ここでいただいたイメージをもとに、脱皮を繰り返していけたら良いなと思います。
──新橋演舞場と大阪松竹座でこの作品をやることへの期待は?
早霧 和物の作品だけにピッタリな劇場だなと思います。今までは自分が観る側として足を運んでいた劇場に、今度は立てるんだなと思うととても楽しみです。宝塚時代も花道は使ったことはあるのですが、今度は縦に伸びる花道ということで、それを小池先生がどう演出なさって走り回れるのかな?と思うとそれもとても楽しみです。
松岡 やっぱり伝統があり格式があるので、今まで観る側としても背筋がピッと伸びるような劇場だったのですが、そうあまり考え過ぎるとダメかな?と思っていますので、普段通りの感じを出したいなと思っています。でも改めて考えるとやはり「新橋演舞場か!大阪松竹座か!」と思いますので頑張ります!
上白石 もちろん両劇場共に立たせて頂くことは初めてで、ずっとスーッと伸びる花道に憧れがあったんです。お客様との距離も近くて、休憩の間の皆さんがお弁当を広げて食べる感じ、提灯などにも、新橋演舞場と大阪松竹座ならではの空気感ありますね。そんな中でパフォーマンスさせて頂くのが楽しみです。

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──累計6000万部という途方もない人気を誇っている原作漫画ですが、その魅力をどう感じますか?
早霧 私は2016年に宝塚で上演することが決まって『るろうに剣心』という漫画に出会ったのですが、引き込まれました。漫画ということでお子さんが夢中になって読むものなのかな?と思っていたのですが、これはお子さん以上に生きて来た年数が多い人ほど、色々なものを感じる作品なのではないかな?と私は思っています。なので、新たな気持ちで原作を読んでこの2018年版の舞台に挑戦したいと思っているのですが、2年前には感じなかったことが発見できたりしていて。やはり『るろうに剣心』という作品と、役のファンの方がたくさんいらしゃいますから、その方々の期待を裏切りたくないですし、私も一剣心ファンとして誰よりも深い愛で挑んでいきたいなと思っています。
松岡 『るろうに剣心』が週刊少年ジャンプに連載されはじめたのが1994年で、僕がデビューしたのが1995年なんです。その翌年の1996年にテレビアニメになって。その主題歌をやりたくてやりたくて仕方がなかったんですが、SOPHIAが出来なかったんです!同期のJUDY AND MARYが歌って。それがこんな形で出られるとは!原作にはないキャラクターなんですが、逆に和月先生がこれを観て「加納惣三郎入れようかな?」と思ってくださるくらいのものにしたいと思っています。
上白石 やはり日本のみならず、世界中の方に愛されている漫画原作を今読んでいる途中なのですが、改めて絵柄の迫力や、ページをめくるごとに生まれる迫力などを、原作ファンの方もすごくお好きなのだろうと感じます。今回伝える手段は舞台なので原作とは違いますが、舞台ってお客様と密に同じ空間にいられる、その場の空気で感じる臨場感があると思うので、是非原作ファンの方にもお越し頂きたいです。
──では早霧さん最後にご挨拶をお願いします。
早霧 多くの方々に愛されている『るろうに剣心』という作品をまた舞台化できることを大きな喜びに感じております。キャスト、スタッフ心をひとつにお客様に喜んで頂ける舞台にしたいと思いますので、是非新橋演舞場と大阪松竹座にお越しください。お待ちしております。ありがとうございました。

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〈公演情報〉
浪漫活劇『るろうに剣心』
原作◇和月伸宏「るろうに剣心〜明治剣客浪漫譚〜」(集英社ジャンプコミックス刊)
脚本・演出◇小池修一郎
出演◇早霧せいな、松岡充、上白石萌歌、廣瀬友祐、三浦涼介、上山竜治、植原卓也、愛原実花、松岡広大 ほか
●10/11〜11/7◎東京・新橋演舞場
〈料金〉一等席1,3000円、二等A席8,500円、二等B席6,500円、三階A席5.000円、三階B席3,500円、桟敷席14,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉梅田芸術劇場 0570-077-039(10時〜18時)
●11/15〜24◎大阪・大阪松竹座
〈料金〉一等席(1.2階)13,000円 二等席(3階)8,500円(全席指定・税込み)
〈お問い合わせ〉梅田芸術劇場 06-6377-3800(10時〜18時)
公式サイト https://ruroken-stage.com/



【取材・文・撮影/橘涼香】



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終わらない旅、終わらない夢の具現化 舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜開幕!

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日本のアニメーション史上の不朽の名作として輝く松本零士の「銀河鉄道999」誕生40周年のアニバーサリーイヤーを記念した、舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜が東京・明治座で上演中だ(30日まで。のち北九州、大阪公演あり)。

「銀河鉄道999」は1977年に連載が開始された松本零士の大河漫画。78年のテレビアニメ化、79年の劇場版アニメ化が大ヒットとなり、原作はもちろん今や世界に誇る日本のコンテンツである、アニメ—ション史上に大きな足跡を残す作品となっている。今回の舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜は、原作誕生40周年を記念し、主人公の少年星野鉄郎に中川晃教、謎の美女メーテルにハルカ、鉄郎の成長に多大な影響を与えるクイーン・エメラルダスに特別出演で凰稀かなめ、キャプテン・ハーロックに平方元基、大山トチローに入野自由、等、ミュージカル界の逸材をはじめとした多彩な人材が集結。3時間を超える大作が展開されていく。

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【STORY】
裕福な人々が機械の身体を手に入れ機械化人となり永遠の命を謳歌し、機械の身体が買えない貧しい生身の人々が迫害を受けている世界。母(小野妃香里)と二人で暮らす少年・星野鉄郎(中川晃教)は、宇宙海賊キャプテン・ハーロック(平方元基)のような強い男になって宇宙を旅し、母に機械の身体を買ってあげることを夢見ていた。だが、生身の人間の狩りを楽しむ機械伯爵(染谷俊之)によって、母を無残に殺された鉄郎は、復讐を誓い母の面影を宿す謎の美女メーテル(ハルカ)の申し出を受け入れ、機械の身体をくれるという星を目指し銀河超特急999号に乗り込む。999号の乗員でガラスの身体を持つクレア(美山加恋)、車掌(お宮の松)、そしてメーテルと共に宇宙を旅する鉄郎は、立ち寄る星々で、宇宙の旅に出た息子を待ち続けている母親(小野・二役)、鉄郎と同じく機械化人に家族を殺された子供たちを養うアンタレス(塚原大助)、究極の美しさを求めて機械の身体を得たものの、何が美しいのかを見失ってしまったシャドウ(雅原慶)等との出会いから、機械の身体を得ることが本当に幸せなことなのか?と迷いはじめる。更に、宇宙海賊クイーン・エメラルダス(凰稀かなめ)、憧れのハーロック、大山トチロー(入野自由)達の生き様と想いが、鉄郎を成長させていく。そしてついに、母の仇の機械伯爵との対決の時を迎えた鉄郎は……。

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『銀河鉄道999』は、原作者である松本零士が「999」=永遠に続く未完の物語、と位置付けている大河SF漫画、及びアニメーションで、原作漫画、テレビアニメ、劇場版アニメ、更にそこから派生した作品や、『宇宙海賊キャプテンハーロック』『クイーン・エメラルダス』『新竹取物語 1000年女王』等、別の松本作品の登場人物がそれぞれリンクし、終わらない物語が展開されていく作品だ。その為、回収されていない謎も多ければ、長い年月の間で当初の設定が変化していった部分も数多い。つまり、あくまでも未完の「終わらない物語」なのだ。
そんな原作の40周年を記念して創られた今回の舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜は、鉄郎がメーテルと共に銀河超特急999号に乗り込み、機械の身体をくれるという星を目指す、俗に「アンドロメダ編」と呼ばれる一連のストーリーを基本にしながら、終わらない世界を描くことに徹した作品となっている。これによって、主要登場人物の中には、内包している大きなドラマが謎のまま終幕を迎えるキャラクターもあるものの、あくまでも星野鉄郎が限りある命の尊さに自ら気づき、少年から大人の男へと成長していく過程や、原作者の松本零士が自分自身とその夢を投影したキャラクターこそが大山トチローなのだ、といった点に最も大きな力が注がれていて、創り手たちの未完の物語である原作世界へのリスペクトが際立つ作りとなっている。
更に、非常に先鋭的な振付、歌入り芝居以上ミュージカル未満といった音楽の挿入、敢えて超特急999号を描かない映像等、従来の型にはまらない攻めの姿勢が目立つ舞台でもあり、『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜と名乗った気概が随所に感じられる作品の骨子が、色濃く舞台を染め上げたものになった。

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そんな舞台に、ミュージカル世界で大活躍を続けている人材が多く揃ったことが、創り手の攻めの姿勢にある種の安定感を与える力になっている。その筆頭がもちろん主演の中川晃教。「35歳の僕が16歳の鉄郎を演じて良いのだろうか?」という趣旨の発言を製作発表の席上や、様々なインタビューの機会などで度々していたが、元々大柄な人ではないことや、舞台のセンターをきちんと務められる大スターでありつつ、良い意味の自由さを常に持っている中川の持ち味が、この舞台版ならではの、少年・星野鉄郎を具現することに寄与している。どこかやんちゃで、パッショネイトでありつつ、不安や寂しさも垣間見せる表情の変化も巧みで、音楽がドラマを運ぶというよりは、キャラクターの心情吐露として使われることが多い楽曲も自在に歌いこなし、舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜の世界観を構築していた。
 
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その鉄郎を超特急999号へと導く謎の美女メーテルにはハルカが扮した。「ハルカトミユキ」の二人組バンドのボーカルであり作詞もする歌人で、ライブツアーは多く展開しているものの、商業演劇の舞台出演はほぼ初めてに等しいという。そうした経歴の持ち主がこれだけ大がかりなプロジェクトの、更に熱烈なファンの数多いメーテル役を務めるには、並み大抵ではない勇気がいったに違いない。だが、舞台育ちの経験豊富な座組の中で、明らかに周りとは異なる空気をまとっていることが、謎を謎のままに内包する今回のメーテル役に生きていて、場数を踏んでいないならではの存在感につながっていた。腰を遥かに超える金のカツラもかぶりこなしていて、中川との身長差も効果的だった。

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クイーン・エメラルダスとして特別出演した凰稀かなめは、ミュージカル『1789〜バスティーユの恋人たち〜』出演とほぼ平行すると言っていい中での登場となったが、この舞台にとっても本人にとっても、そんなスケジュールを押してもこの役柄が凰稀でなければならなかった理由に得心がいく鮮やかな光彩を放っている。孤高の宇宙海賊であり、誇り高き戦士であり、トチローへの想いを心の中に持ち続けている女性でもある。そんなクイーン・エメラルダスを凰稀は、寸分の隙もないコスチュームの着こなし、立ち居振る舞い、凛とした美しさで具現しただけでなく、持ち前の深い芝居心でエメラルダスの心のうちも見事に表現。宝塚退団後ひとつひとつの道に、コツコツと進んできた印象の強い人だが、在団時も含めた経験の全てがこの役柄に込められた、出色の仕上がりを示したのが喜ばしい。

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鉄郎の憧れの対象であるキャプテン・ハーロックの平方元基は、まずこのコスチュームを着けるだけでも大変なプレッシャーがあっただろう大人気キャラクターの中に、平方の個性もちゃんとにじませていることにミュージカル俳優としての気概を感じる。いつの間にかずいぶん骨太な雰囲気もまとうようになっていて、鉄郎の目標になる大きな男として存在していたのが素晴らしい。ソロの見事な歌唱はもちろん、凰稀とのデュエット等でも歌える力を存分に発揮し、作品の音楽面も支えていた。

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大山トチローの入野自由は、今回の舞台の「原作誕生40周年記念」を双肩に担った役どころ。トチローとしての大きな見せ場は後半だが、そこに至る道筋をちゃんとつけたのは、入野の力量があってこそ。『屋根の上のヴァイオリン弾き』で、二枚目らしい扮装ではなくても心根の潔さ、カッコよさを表現した経験が生きていて、永遠に宇宙を旅するトチローの精神の輝きに強い余韻を残した。ソロ歌唱も伸びやかで絶品だった。

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そんな優れた歌唱力のミュージカル俳優たちが、1人突出しないのがこの座組の凄さで、鉄郎の母、トチローの母、プロメシュームの声を演じる小野妃香里の、作品全体を通した「母」としての顔と優れた歌唱が強いアクセントとなったし、リューズの矢沢洋子、シャドウの雅原慶もそれぞれ味わいの異なる豊かな歌唱で、実はそこまで曲数は多くない作品の中の音楽の色彩を強めている。

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またクレアの美山加恋がその名の通りの可憐さで、鉄郎へのほのかな恋心をにじませれば、車掌のお宮の松がアニメから抜け出したようなキャラクター造形で目を引き、アンタレスの塚原大助が、非常に飛んでいる出番の中で印象深く存在して、この舞台版のクライマックスに貢献している。中でも、舞台の作劇上、鉄郎にとって最も大きな脅威となる機会伯爵を演じた染谷俊之が、美しさの中にある狂気とエキセントリックさ、更に哀しみをもクッキリと立ち上げて重要なピースとなったことは、この舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜の世界観にとって欠かせないものだった。

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総じて中川晃教本人作によるメインテーマ「GALAXY OPERA999」に象徴された通りの、松本零士が描いた永遠の青春の夢に捧げられた作品で、何にも似ていず、何にも属さない唯一無二の舞台となっている。

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【囲み取材】
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初日を夜に控えた6月23日、公開ゲネプロを前に、中川晃教、ハルカ、染谷俊之、美山加恋、入野自由、凰稀かなめ、平方元基、原作・総監修の松本零士による囲み取材が行われ、お宮の松の司会進行のもと、公演への意気込みが語られた。

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お宮の松
 メインキャストの皆様から一言ずつご挨拶を頂きますが、この後の進行の兼ね合いで、トチロー役の入野自由さんが中座されますので、最初にご挨拶を頂きます!
 
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入野
 本日はお越し頂きありがとうございます。遂に初日を迎える日が来ました。調整に時間がかかって大変なのですが、精一杯最後まで終着駅に向かって走り続けたいと思います。今日はよろしくお願い致します(退出する)。
 
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中川
 原作誕生から40周年を迎えた2018年、この記念すべき年に私たちのカンパニーで舞台版としての幕がいよいよ開きます。老舗であるこの明治座という劇場で、限りある時間ではありますが、お客様に「999号」の旅がお届けできることに今からワクワクしております。鉄郎だけではなく全出演者がこの物語の中で旅をしていることを実感しています。そして終わらない旅、お客様の心に感動が届くように頑張っていきます。どうぞ皆さん応援をよろしくお願いします。
 
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ハルカ
 遂に初日を迎えることができました。ありがとうございます。最初からずっと迷いながら作っていて、今でもずっと迷っていて、これは最後の日まで続くのかな?と思っておりますが、松本先生ご自身が「僕も旅の途中だ」とおっしゃっていたことが私の勇気になりました。なので迷いながらも最後まで頑張って走り抜けたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
 
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染谷
 機械伯爵をやらせて頂きます染谷俊之です。今日は皆さんお集まり頂きましてありがとうございます。僕らにしかできない『銀河鉄道999』という作品を皆さんにお届けしたいと思います。最後まで支えてくださると嬉しいです。よろしくお願いします。

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 美山 ガラスのクレア役の美山加恋です。本日はありがとうございます。ガラスの役は初めてなので、一生ないだろうなというような気持ちで楽しく演じさせて頂いております。千秋楽まで精一杯演じきりたいと思います。よろしくお願いします。

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 凰稀 皆様おはようございます。本日はお忙しい中お集まり頂きありがとうございます。クイーン・エメラルダス役の凰稀かなめでございます。私は生ドラマで先にお披露目をさせて頂いたのですが、ドラマでもなくアニメでもない、この舞台は、舞台でしか出せない『銀河鉄道999』になると思いますので、皆で心をひとつにしております。皆様に楽しんで頂けますよう精一杯頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

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平方 おはようございます、平方元基です。本日はありがとうございます。作品をゼロから作っていくという中で、色々皆様と話し合いながら有意義な時間を過ごすことができました。それはやはり原作が素晴らしいものであるからこそ、ここまでブレずにやってこられたのだと思っています。皆の力を信じてお客様の前に立ち、お客様が素晴らしい拍手を返して下さることを信じて最後までやっていけたらと思っております。よろしくお願いします。
 
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お宮の松
 松本先生、皆さんがこうやって先生のキャラクターになっているのをご覧になっていかがですか?
松本 皆さん本当に素晴らしいです。この『銀河鉄道999』は私にとって終わらない夢なんです。ですから「999」がある限り私は今も青春のレールの上を走り続けているので、今本当に嬉しいです。どうか皆さんお身体に気をつけて、終わらない夢を果たすために頑張ってください。
お宮の松 加恋ちゃん、この錚々たる皆様に混じってどうですか?
美山 稽古中からすごく皆様と色々なことを話して、皆で作っていくことを感じてとても楽しいですし、ミュージカルって大変なんだなと初めて知った気がします。
お宮の松 お隣の凰稀さんなんてバリバリだもんね。ずっとミュージカル一筋で3年前まで男役で。どうですか?男っぽさのある女子をやるにあたって、凰稀姐さん。
凰稀 でも、もう3年女子をやってるんですけどね(笑)。
お宮の松 いや抜け切れてないよ〜(笑)。どうしても姐さんって言っちゃうもの。
凰稀 でも姐さんでしょ?お兄さんじゃないじゃない(笑)。
お宮の松 だって「兄貴」って言ったら殴られそうな気がするもの(笑)。
凰稀 だけど男も女も結局一緒なんですよ。ひとつ芯が通っていればとても強く見えますし、中身をちゃんと持っていれば強く行けるんじゃないかなと思います。自分を信じて突き進むだけです。
お宮の松 では皆さんから質問があればお願いします!

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──皆さん素晴らしいコスチュームの着こなしですが、着た時に感じたことと、他の方のコスチュームで着てみたいものを教えてください。
ハルカ 着てみたいのはクレアかな。一番挑戦的なお衣装かなと思うので。素敵です。
中川 僕は機械伯爵の衣装が良いなと思います。僕にとっては敵役なんですけれども、その中に悲しみを秘めているのが良いですね。
染谷 僕は車掌さんが着たいですね。冬に着たいです(笑)。
お宮の松 そう、今着るのは大変!顔も見えないしね。
染谷 安心するじゃないですか。顔が見えないと。
お宮の松 役者やめちゃうの?という感じだけど(笑)。

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平方 僕はおこがましいですけれども、ハーロックのこの衣装がすごく気に入っているので。しかもとても着心地よく作ってくださっていて。皆さんそう思いませんか?
全員 (口々に)はい!
平方 こういう衣装ってすごく重かったりするんですけど、細部までこだわって作ってくださっているので、これが着たいですね。
凰稀 私も自分の衣装が一番着たかったですね。エメラルダスにも色々なパターンがあるのですが、自分のこだわりも取り入れてもらったので、とても好きな衣装です。
中川 僕は自分の衣装をはじめて着させて頂いた時に、35歳の僕に16歳の鉄郎ができるんだろうか?とずっと思っていたのに、この衣装をまといカツラをかぶると役に入れたのをすごく感じました。先生、そのコスチューム流れで、先生に今回かなめさんが髪の分け目のところにつけている、ドクロマークをあしらったキャップをここで先生に贈呈したいと思います(キャップを差し出す)。
松本 (受け取ってかぶる。ピッタリで全員から拍手)このドクロマークは「骨になっても俺は戦う」という表明ですから。これは人を脅かす為のマークではなく、決意の表れです。子供の時からそういう意味でドクロマークに憧れていました。私も骨となってもまた戦います。
中川 素晴らしい!では皆さん、今日の初日からどうぞよろしくお願いします!

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 【フォトレビュー】

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〈公演情報〉
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舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜 
原作・総監修◇松本零士 
脚本◇坪田文 
演出◇児玉明子
出演◇中川晃教 ハルカ 染谷俊之 矢沢洋子 雅原慶 美山加恋 入野自由  お宮の松 小野妃香里 塚原大助 /凰稀かなめ(特別出演) 平方元基  ほか
●6/23〜30◎東京・明治座
〈料金〉999シート(特典付き/1階席・2階席正面・車いすスペース)12,500円、A席(2階席左右)11,000円、B席(3階席)7,000円 (全席指定・税込)
●7/21〜22◎北九州芸術劇場ホール(全席指定・税込)
〈料金〉9,300円 U25シート5,000 
●7/25〜29◎梅田芸術劇場シアタードラマシティ
999シート(特典付)11,500円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉東京音協 03-5774-3030



【取材・文・撮影/橘涼香】



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壮一帆、東啓介、愛加あゆらでTRUMPシリーズの新作ミュージカル『マリーゴールド』8月〜9月に上演!

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劇作家・末満健一により09年、大阪の小劇場で産声を上げた『TRUMP』。来年、2019年のシリーズ誕生10周年に向けたアニバーサリー企画の第一弾として、シリーズファンにとっても待望の新作『マリーゴールド』を、この夏、上演する。また、本作を皮切りに、《TRUMPシリーズ 10th ANNIVERSARY》と銘打ち、様々なプロジェクトを展開する。
その『マリーゴールド』の詳細とビジュアルが発表になった。

劇作家・末満健一のライフワーク、「永遠の命」に翻弄される者たちの悲哀を描くゴシックファンタジーで『TRUMP』。 自身の演劇ユニット「ピースピット」での初演の後、同ユニット、また俳優集団D-BOYSによる「Dステ」ほか、キャスト・演出を変えて、これまでに4度上演されている。 その後、ハロー!プロジェクトによる「演劇女子部」で、『TRUMP』の3000年後を描いた『LILIUM-リリウム少女純潔歌劇-』、劇団Patchにより14年前を描いた『SPECTER』が上演され、作品・時代を超えてリンクする伏線、綿密に練られた脚本が魅力の人気シリーズとなった。 
さらに2017年上演のシリーズ第4弾『グランギニョル』では、「生きることの呪い」をテーマに重厚なドラマと高いエンターテイメント性で観客を魅了した。 
TRUMP(トランプ)とは、永遠の命を持つとされる原初の吸血種「TRUE OF VAMP」の略称で、本シリーズではTRUMPの存在を軸に、様々なエピソードが描かれている。 不老不死伝説に翻弄される吸血種=ヴァンプ達の姿を描き、「生きる」という永遠のテーマを突きつける。 
本作では、人間と吸血種のあいだに生まれた混血の少女とその母親を中心に、血と命を巡る愛の物語を描き出し、新たな真実を解き明かす。 

【出演者と役柄】

壮一帆
壮一帆/アナベル
マリーゴールドの花に囲まれた屋敷に住む小説家。周囲との関係を断絶している。

田村芽実
田村芽実/ガーベラ
アナベルの娘。屋敷に閉じ込められるようにして暮らしている。

東啓介
東 啓介/コリウス
アナベルの担当編集者。ひと回り以上年上であるアナベルに歪んだ恋心を抱く。

愛加あゆ
愛加あゆ/エリカ
アナベルの妹。姪であるガーベラを疎ましく思っている。

三津谷亮
三津谷亮/ソフィ
アナベルの熱狂的なファンである少年。アナベルに会うために街にやってくる。

土屋神葉
土屋神葉/ウル
ソフィの親友。ソフィに付き添い街を訪れる。

宮川浩
宮川 浩/ベンジャミン
アナベルを反社会的人物としてマークしている公安警察。

吉野圭吾
吉野圭吾/ヘンルーダ
ガーベラの主治医。アナベルとは幼馴染同士である。

〈公演情報〉
ミュージカル『マリーゴールド』TRUMPシリーズ 10th ANNIVERSARY
作・演出:末満健一 
音楽:和田俊輔
出演:壮一帆、田村芽実、東啓介、愛加あゆ、三津谷亮、土屋神葉、宮川浩、吉野圭吾
●8/25〜9/2◎サンシャイン劇場
●9/7〜9◎梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
〈料金〉8,800円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉
東京 サンライズプロモーション東京 0570-00-3337 (全日10:00〜18:00)
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