えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。

舞台『刀使ノ巫女』

哀しくも美しき戦慄の世界 【TRUMP series 10 ANNIVERSARY】第1弾 ミュージカル『マリーゴールド』開幕!

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永遠の命を持つとされる原初の吸血種「TRUE OF VAMP」=TRUMP(トランプ)の存在を軸に、「永遠の命」に翻弄される者たちを描くゴシックファンタジーの新作ミュージカル『マリーゴールド』が、池袋のサンシャイン劇場で上演中だ(9月2日まで。のち9月7日〜9日まで 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティでも上演)。

劇作家・末満健一がライフワークとして2009年より展開する、「永遠の命」に翻弄される者たちの悲哀を描くゴシックファンタジー『TRUMP』は、末満自身の演劇ユニット「ピースピット」での初演の後、同ユニット、また俳優集団D-BOYSによる「Dステ」他において、キャスト・演出を変えこれまでに4回の上演を重ねている。

その後、ハロー・プロジェクトによる「演劇女子部」で『TRUMP』の3000年後を描いた『LILIUM─リリウム少女純潔歌劇─』、劇団Patchによる14年前を描いた『SPECTER』、更に2017年上演のシリーズ第4弾『グランギニョル』と、描き続けられる『TRUMP』ワールドは、いずれも大ヒットを記録。熱狂的な支持を集めている。

今回の新作『マリーゴールド』は、そんな『TRUMP』シリーズが2019年に誕生10周年を迎えるに向けたアニバーサリー企画の第1弾で、シリーズ初のミュージカル作品。TRUMP=永遠の命を持つとされる原初の吸血鬼「TRUE OF VAMP」の存在を追い求める、血と命と愛を巡る物語が展開されている。

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【STORY】
周囲との関係を断絶しているマリーゴールドの花に囲まれた屋敷。この屋敷の主人は人気小説家のアナベル(壮一帆)。だが、彼女が吸血種「ヴァンプ」を扱う小説をペンネームで書いていることすらも、知っているのは担当編集者であるコリウス(東啓介)等一握りの人々だけで、アナベルの娘ガーベラ(田村芽実)も、この館から外に出ることを一切禁じられ、窓からマリーゴールドの花が咲き乱れる庭を眺めることさえ、アナベルから厳しく咎められている状態だった。
他に館に出入りするのは、身体の弱いガーベラの主治医であり、アナベルの幼馴染ヘンルーダ(吉野圭吾)と、アナベルの妹のエリカ(愛加あゆ)だけだったが、ヘンルーダが治療以外にガーベラに関わることも、エリカが屋敷に出入りすることもアナベルは頑なに拒否し、エリカは仲睦まじい姉妹だった姉との関係を壊したのは、姪のガーベラの誕生故だと、姪を疎ましく思っていた。
また一方コリウスは、気高く聡明なアナベルにいつしか作家と担当編集者という関係以上の想いを抱くようになり、「ガーベラを守る」という行為から、アナベルを解き放ちたいという願いに執り付かれていく。だが、鋭敏な感性を持つガーベラは、自分に対するそんな周囲の憎悪に気づいていて、しばしば精神の安定を欠いていた。そんなガーベラにヘンルーダは「ガーベラの花言葉は『希望』で、アナベルにとって君は希望なんだ」と言い聞かせる。
そうした日々の中で、アナベルとガーベラは互いだけが互いを愛する対象だと固く手を取りながら生き続けていたが、ある日アナベルの小説の熱狂的なファンだという少年ソフィ(三津谷亮)と、その親友ウル(土屋神葉)が、コリウスの後をつけてアナベルの屋敷のある街へとやってくる。更にアナベルの描く小説の題材が反社会的なものだとして、彼女をマークしていた公安警察のベンジャミン(宮川浩)も現れ、マリーゴールドの花に囲まれた閉ざされた屋敷の中だけで完結していたアナベルとガーベラの暮らしは大きく揺らぎはじめ……。

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舞台は、一見しただけで不思議な美しさと同時にうっすらとした恐ろしさをも醸し出す、マリーゴールドの花を象徴的に使ったセットの中ではじまる。もちろんシリーズものなので、永遠の命を持つとされる原初の吸血種「TRUE OF VAMP」=TRUMP(トランプ)の存在と、不死の能力が消滅している吸血種「ヴァンプ」、そして人類、というこの作品の世界観を理解する必要はあるが、それを台詞さえきちんと聞いていればよい形で、しかも決して説明的でなく提示している末満健一の脚本が巧みだ。しかもこれが初ミュージカルという形でありながら、台詞から音楽への運び、またダンスシーンの挿入などが非常に自然で、終幕に向かって緊迫感を増していくドラマにほど良い息継ぎを与えていて、『TRUMP』シリーズとミュージカルという表現形態との親和性を感じた。

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その仕上がりの滑らかさに大きく寄与したのが、ミュージカルの世界での活躍が顕著な出演者の面々で、アナベルの壮一帆は、元宝塚男役トップスターだった人ならではの、押し出しの良さと包容力に加え、持ち前の深い演技力が生き、謎が謎を呼ぶドラマの根幹を支えている。アルトの台詞発声も役柄に相応しく、凛とした中に身を切るような母性を感じさせた。

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アナベルが守り抜こうとするガーベラの田村芽実は、このシリーズへの出演経験が豊富な人だけに、複雑な心理描写に凄味さえ漂わせる存在感。愛らしく親しみやすい素顔の魅力を封印しきって、役柄に憑依した凄まじさと哀しさが心を揺さぶらずにはおかない、強い印象を残して頼もしい。

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アナベルの担当編集者コリウスの東啓介は、飛びぬけた長身から東だとわかるというほど、個性的なヘアメイクで変身の妙を見せて興味を引かれる。大きな舞台での仕事が続いている、そのひとつひとつの経験が東の地力を着実に高めているのが伝わり、振幅の激しい役柄を十二分に支えていた。

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アナベルの妹エリカの愛加あゆは、姉であるアナベルへの敬慕故に複雑さをはらむガーベラへの愛憎を、渾身の力で演じている。迫力のある低いトーンでの台詞発声が自然で、愛くるしいとさえ思える容姿と声が乖離しないことに女優としての蓄積を感じさせた。壮とは宝塚時代にトップコンビだった深い縁のある間柄だが、姉妹という関係性に違和感がなく、女優同士としての二人の力のこもった邂逅が嬉しい。

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アナベルのファン、ソフィの三津谷亮は、初登場時の明るさがドラマの進展と共に変化していく様を、自在に見せている。登場人物の誰もが秘密を抱えていて、どんでん返しに次ぐ、どんでん返しとも言えるストーリーの展開の中で、一言の台詞、一言の語尾に、のちに「あっ!」と思わせるものを残したのには、三津谷の力量を改めて感じさせた。

そのソフィの親友であるウルの土屋神葉も、ほぼ出番がソフィと共にという流れでありつつ、ソフィとの関係に謎めいたものを残した佇まいがあるのが強み。美しい容姿も目に立ち、経験値の高いメンバーの中で大健闘している。

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公安警察ベンジャミンの宮川浩は、やはり頭抜けた存在感と歌唱力で、作品全体を引き締めている。大作ミュージカル作品への出演経験が豊富だが、こうしたゴシックファンタジーの世界にも巧みに染まるのが、さすがはベテランの妙味。舞台全体の重石とも言える存在だった。

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ガーベラの主治医ヘンルーダの吉野圭吾は、妖しい狂気を感じさせる役どころもこなせば、温かいお父さん役も務めるというこちらも役幅の広さが、控え目で温かく心の中に屈折も持っているヘンルーダを的確に描き出している。彼がガーベラに花言葉を教える、作品にとって重要な位置づけのミュージカルナンバーを、客席に印象的に届けた功績も大きい。

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他にも出演者それぞれに大きな働き場がある人の使い方もよく考えられていて、何より、冒頭から一見話が飛んだと思える場面の提示や、投げかけられた謎がすべて綺麗に回収されて尚、まだまだ奥深い物語があると思わせるシリーズものとしての強さと、ミステリアスなゴシックファンタジーの世界が強烈なインパクトを持っていた。劇作家末満健一のライフワークとも言えるこのシリーズが、熱狂的人気を得ている理由、その魅力を改めて感じさせる舞台になっている。

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初日に向けて、壮一帆、田村芽実、作・演出の末満健一からのコメントが届いた。

【初日コメント】

壮一帆
本作はTRUMPシリーズ初のミュージカルということで、楽曲も豊かで華やかです。
稽古場で仕上がったものに衣裳と照明が加わることで、より一層、ワクワクして頂ける作品に仕上がっていると思います。
ストーリーでは母娘、それを取り巻く人たちの人間模様が奥深く表現されているので、こちらも楽しみになさってください。
キャストはそれぞれに甘えることなく集中力を持って、稽古に取り組んできました。
カンパニーの力が凝縮された最高の舞台を皆様にお届けいたします!

田村芽実
TRUMPシリーズへの出演は4作目となりますが、今回も世界観に圧倒されました。
これぞ、《圧倒的美演劇》だと思っています。皆様の心をえぐります。どうぞお楽しみください。

末満健一
この作品を一言で述べるならば「母娘の愛の物語」です。でも出来上がった作品は、そんな言葉では言い表わせないほど生半可なものではなくなってしまいました。稽古をしながら思ったことは、愛には即効性と遅効性のものがあり、また致死量があるということ。壮一帆さんと田村芽実さんの演じる母と娘が、その致死量の愛の物語を身震いするような深度で体現してくれています。どうか、死ににきてください。

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〈公演情報〉
ミュージカル『マリーゴールド』TRUMPシリーズ 10th ANNIVERSARY
作・演出◇末満健一 
音楽和田俊輔
出演壮一帆、田村芽実、東啓介、愛加あゆ、三津谷亮、土屋神葉、宮川浩、吉野圭吾
●8/25〜9/2◎サンシャイン劇場
●9/7〜9◎梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
〈料金〉8,800円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉
東京 サンライズプロモーション東京 0570-00-3337 (全日10:00〜18:00)
大阪 キョードーインフォメーション0570-200-888(全日10:00〜18:00) 



【取材・文/橘涼香 写真提供/ワタナベエンターテインメント】




座・ALISA『キセキのうた』
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宝塚が今に問う価値ある再演と熱いラテンショー 宝塚雪組公演『凱旋門』『Gato Bonito!!』〜ガート・ボニート、美しい猫のような男〜

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専科の轟悠が18年ぶりの再演に挑んだ傑作ミュージカル宝塚歌劇雪組公演かんぽ生命ドリームシアター ミュージカルプレイ『凱旋門』─エリッヒ・マリア・レマルクの小説による─と、雪組トップスター望海風斗のイメージからインスパイアされたショー・パッショナブル『Gato Bonito!!』〜ガート・ボニート、美しい猫のような男〜が、日比谷の東京宝塚劇場で上演中だ(9月2日まで)。

ミュージカルプレイ『凱旋門』は、エリッヒ・マリア・レマルクの小説を基に、祖国を追われた亡命者たちが集う、第二次世界大戦前夜のパリで、ドイツから亡命してきた医師ラヴィックが、友人ボリスに助けられながら、運命的に出会った女性、ジョアンとの鮮烈な恋を軸に、過酷な運命に翻弄されつつも懸命に生きる人々を、シャンソンをモチーフにした音楽を絡めて描いた柴田侑宏脚本、謝珠栄演出による作品。2000年に当時の雪組トップスターだった轟悠主演で初演され、轟が文化庁芸術祭賞演劇部門優秀賞を受賞するなど絶賛を博した。今回の上演は、そんな傑作ミュージカル18年ぶりの再演であり、同じ轟悠主演で、望海風斗と真彩希帆以下、現雪組生の出演による、宝塚歌劇としては非常に稀な形での邂逅になっている。

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【STORY】

1938年、第二次世界大戦前夜のヨーロッパは、ファシズム台頭の暗雲に覆われ、革命や内戦、ナチスの選民思想による迫害等から逃れた亡命者たちが、わずかに灯を残すパリに集まりはじめていた。そんな一人に、ゲシュタポに追われている友人を匿ったという容疑で激しい拷問を受け、ナチスの強制収容所から辛うじて脱出したドイツ人の医師ラヴィック(轟悠)がいた。彼は旅券も身分証明書もない亡命者たちの事情を汲んで、宿を提供しているフランソワーズ(美穂圭子)の経営する「オテル・アンテルナショナール」に、様々な事情を抱える亡命者たちと共に身を置き、私立病院の院長でラヴィックの医師としての能力を高く買っているヴェーベル(彩凪翔)のあっせんで、モグリの医師として生きていた。
ある雨の夜、ラヴィックはセーヌ川にかかるアルマ橋の上で、憔悴しきり今にも身投げせんばかりの女性ジョアン(真彩希帆)に出会う。イタリアからパリに来たばかりだというジョアンは、連れ合いの男性がホテルで死んでしまい、どうしてよいのかわからないと錯乱していた。行きがかりから彼女を助ける形になったラヴィックは、ロシアからの亡命者であり親友のボリス(望海風斗)に託し、ボリスがドアマンを勤めるナイトクラブ「シェーラザード」でジョアンが働けるよう取り計らう。
それから三週間。ようやく「シェーラザード」を訪れたラヴィックを、今やクラブの人気歌手となっていたジョアンは、全身に喜びを表して迎え、ラヴィックに生きる希望を与えられ自分は生まれ変わったと、真っ直ぐな愛情をぶつけてくる。寄る辺ない亡命者という自覚から、自らの心を押し殺していたラヴィックも、そんなジョアンのひたむきさに惹かれていく気持ちを抑えることができなくなっていた。
激しく愛し合うようになる二人。だが戦争の暗い影は日一日と濃くなり、束の間の安らぎを求めて旅立ったアンティーブでジョアンは、彼女のファンだという俳優アンリ(彩風咲奈)の歓待を受け有頂天になるが、そんな安らぎに満ちた生活を彼女に与えることは、今のラヴィックにできようはずもなかった。折も折、ジョアンと共にパリに戻ったラヴィックは、義侠心から通りすがりの怪我人を助けたことで、亡命者の身の上が発覚し国外退去を命じられてしまい……

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2000年に初演され高い評価を得たこの作品は、迫りくるファシズムの足音の恐怖に苛まれながら、明日への希望を見出せずにいる人々が、尚懸命に生きようとする心の在りようを描いた柴田侑宏の繊細な脚本に、回り舞台を多用した舞台転換と、ダイナミックなダンスを持ち込んだ謝珠栄の演出のエネルギーが加わった、骨太な仕上がりが特徴的なミュージカルだった。特に、宝塚で通常描かれる男女の、美しく至高の恋愛像とは相当に異なる、嫉妬や妄執や独占欲といった、人間臭い愛憎を絡めながらも、これが遺作となってしまった宝塚のモーツァルトとも称された寺田瀧雄の「パララ、パララ、パララー」のフレーズが殊更印象的な主題歌「雨の凱旋門」をはじめとしたオリジナルの佳曲と、数多のシャンソンの名曲の見事な融合が彩りを添え、暗く重い時代を描きながら適度に現代的なミュージカルナンバーを挿入させるバランス感覚が、作品を宝塚の舞台に着地させていたのが印象深い。何よりも主演の轟悠と月影瞳のコンビが、当時の宝塚全体の中でも突出して大人の雰囲気を持っていたことと、香寿たつき、汐風幸、安蘭けい、朝海ひかる、成瀬こうきなど、男役の層が特段に厚かった雪組の陣容が、作品に群像劇の香りも醸し出していて、フィナーレ付の後もの作品だった初演での、パリ解放のシーンを挟み、華やかなパレードに突入する流れに、希望が感じられたものだ。
その一方で、この作品は翌年の2001年博多座でも上演されていて、この時には荻田浩一の傑作ショー『パッサージュ』との二本立てによる前ものになったことから、ラヴィックの「灯火管制か。あまりに暗くて凱旋門も見えない」の台詞のあと、背中を見せた轟のシルエットに幕が下りてくるという終幕になり、この時点で雪組トップスターとして充実の時を迎えていた轟が、背中で幕を切った見事さが深い印象を残している。しかもこの公演には更なるサプライズがあって、休憩後ショーの開演直前に戦闘の音が響き、やがてそれが去っていくと同時に『パッサージュ』の幕が上がり、場面が進行したのち、最後のパレードだけが初演の『凱旋門』のパレードに準拠したものに入れ替えられて、『パッサージュ』自体が戦禍を経た後のパリの姿、というひとつの大きな世界観の中に二作品が納まるミラクルが仕掛けられていた。ここにもやはり、『凱旋門』の時代を生きた人々が辿る艱難辛苦の果てに、パリが解放され平和な時代を迎える、希望を見出すことができていた。

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だが、2018年の今改めてこの『凱旋門』という作品に接して感じるのは、長引く戦乱と、それが生む膨大な難民を抱えながら、世界全体が保護主義という名の排他的空気に覆われている今の時代が、初演時より遥かにこの作品の時代に生きた人々の苦悩に、現実感を与えてしまっているという事実だった。本来ならば、20年近い時の流れの間に、この空気は更に遠く、歴史のひとコマに近づいていってくれていることが、世界の理想だったはずだ。それがむしろ身近になっている事態には暗澹とするばかりだが、だからこそ今回2018年版の『凱旋門』の描いたラストシーンには、今のこの時代に生きる人々が為すべきことが描かれている。終幕ラヴィックは万感の思いを込めて舞台の奥の暗闇に沈む凱旋門を見つめ、銀橋から花道に去り、本舞台でボリスをはじめとしたパリに残る人々がもうひとつの主題歌とも言える「いのち」を歌い上げる。どのような不安の中でも、絶望の中でも、人は光を求め、自由を、明日を信じて生きるのだと、祈りのように、誓いのように歌われる、信じる心があれば明日はくる、決して希望は潰えはしないというコーラスの中、2018年版のミュージカル『凱旋門』の幕は下りる。胸を鷲掴みにするこの終幕に、2018年の今『凱旋門』が再演された、この作品を宝塚が改めて世に問うた意義のすべてが詰まっていた。どんな時代であっても、どんな空気の中にあっても理想を語ること、希望の未来を信じることの尊さを、この終幕は見事に伝えてくれている。

そんな2018年版の『凱旋門』を初演の主演者である同じ轟悠が務めているのは、宝塚歌劇という世界の中ではほとんど奇跡に近いものだ。時分の花を咲かせて潔く散ることを美学としている宝塚のトップスターの任期は、ここ最近では3年〜長くても5年程度で、男役としての充実を見ることは多くあっても、成熟を見ることは少ない。現に轟自身を思っても、この『凱旋門』の博多座公演で幕を切った背中には、客席にいて男役の本懐を遂げたものが見てとれて、もういつ花道を飾っても悔いがない次元に到達しているやに感じられたものだ。けれどもその感触が全く的外れなものだったことを、2018年再びラヴィックを演じる轟から教えられた想いがする。それほど轟のラヴィックは、人間味に溢れ、自らに禁じていた恋に溺れ、嫉妬に狂い、また一方で自分の運命を暗転させたゲシュタポへの復讐に燃える、ドロドロとした感情を全てさらけ出して尚、宝塚の男役だった。そこには寸分の隙もない、スタイリッシュなこの世のものではない男性像を追求する男役道を極めて、それらを意識の中から完全に外しても美しい、という境地に達した人だけが持てる究極の自然さがあって、ただ目を瞠る。実際轟のラヴィックはここまで宝塚の男役が、しかも大劇場の主人公がボロボロになった姿を露わにしたことがかつてあったろうか?と思うほどの迫真の演技を見せたのち、ラストシーンで花道に去る直前、涙を浮かべながら微笑む。この瞬間に微笑むラヴィックというのは、どこか想像の外にあって、虚を突かれたような思いがしたが、ボリスが用意したパリで生き延びる唯一の手段を若い恋人たちに譲り、強制収容所に入る道を選ぶラヴィックが、ジョアンとの恋の果てに見たもの、明日への希望を託した思いを、微笑みとして集約し得たのは、時分の花を咲かせて散ることを選ばなかった轟にだけ許された表現だったろう。春日野八千代が男役として成熟していく過程には立ち会えなかった世代にとって、スターとしての男役芸が円熟していくのを見たのは初めてのことだ。このラヴィックが宝塚の舞台に再び現れてくれたこと、企画と轟の存在、そして共に舞台を創り上げた雪組メンバーすべてに感謝したい。

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その筆頭がもちろんボリスに扮した望海風斗で、ここまで巨星と言える存在になった轟のラヴィックに対峙して、ちゃんと親友だったばかりか、むしろ懐深くラヴィックを包み込む存在としてボリスを演じきった望海の力量には、尋常ならざるものがある。当代きっての実力派スターだということは周知の事実であるとしても、ここまでその深さが絶大だったことには、改めて感服するしかない。ストーリーテラーとしての要素が書き加えられているとは言え、トップスターとしてはもちろん、二番手の男役が演じる役柄としても決して出番が多い方ではないボリスを、望海の存在感が十二分に膨らませ、多彩なミュージカルナンバーを時に洒脱に、時に切々と歌いあげたことが、作品にどれほど大きな効果をあげたかは計り知れない。特に終幕の「いのち」の想い深い絶唱が、望海の豊かな歌唱力によって届けられたことは、作品にとってもちろん観客にとって何より幸福なことだった。

一方ジョアンを演じた真彩希帆も、宝塚のヒロインとしては非常に難しい役柄に、情熱のすべてで飛び込んだ潔さが際立っている。自分の欲望に正直で、極端に孤独を恐れるジョアンが、手を差し伸べてくれたラヴィックに一途に恋するのも、そのラヴィックが突然目の前から消えてしまった恐怖を埋める為にアンリに走るのも、どこかで仕方がないなと思わせたのはたいしたもの。この女性の持つ心許なさを表わし、嫌な女に見えかねない危険をはらむジョアンを、ヒロインとして支えた真彩の果たした功績にも大きなものがあった。

そのジョアンを嫌な女に見せなかったことに大きく寄与したのが、アンリを演じた彩風咲奈の存在。彩風がアンリ役というキャスティングが発表された段階では、初演のイメージもあって相当意外な思いがしたものだったが、アンティーブのシーンで彩風のアンリが颯爽と登場した時の、舞台がパッと明るく輝いた効果の大きさにすべての得心がいった。パリの暗い空の下ではなく、この太陽の下の豪華な暮らしや、安定した身分が保証されているアンリに、ジョアンの心が動くことを決して責められない。そう思わせるに足る彩風の力量とスター性を見事に活かした起用になった。

また医師としてのラヴィックを信頼し、パリでの生活をある意味で保証してもいる病院長ヴェーベルの彩凪翔も、轟のラヴィックの友人として過不足ない大人の男を表出して目を引く。ある意味の利害関係があることで、同じ友人とは言ってもラヴィックに対して、ボリスとは明らかに立ち位置が異なるヴェーベルを、パリジャンの粋も含めて描き出していてますます力をつけている。

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彼ら主要人物の存在感が大きいだけに、初演では群像劇と感じられた部分がやや後退してはいるものの、亡命者グループにもそれぞれ大きな役割があるのがこの作品の豊かさ。その中でラヴィックが未来を託すハイメの朝美絢とユリアの彩みちるは、『レ・ミゼラブル』のマリウスとコゼットに当たる役柄に説得力を与える、あくまでも仲睦まじいカップルであることを、歌やダンス、更に台詞がないところでも体現していて美しい。ゴッホの絵を片時も手放さないローゼンフェルトの永久輝せあは、恐らく本公演でここまで大きな役がついたのは初めてだと思うが、そのことの方にむしろ驚かされる安定感。どこかで茶目っ気があるのもこの役柄を活かしている。一方その逃げ足の早さで「死の鳥」とあだ名されるマルクスの煌羽レオは、笑顔の中に眼光の鋭さを秘めたマルクスの、ナイフのように冷ややかな内面をよく表現している。この人も本公演でここまでの大役は初めてだと思うが、全く危なげないばかりか、望海、永久輝と三人でのナンバーも遜色なく務め、改めて優れた力量を示していて頼もしい。ゴールドベルクの真那春人の誠実さ故の不幸と、夫人の朝月希和とヴィ—ゼンホーフの縣千との人目を憚る余裕もなくなっている浮き立つ恋との対象を、三人が巧みに演じ互いに照らし出している。また、フランスに亡命しているユダヤ人家族というだけで、ドラマに悲しみを加えるビンダー一家の久城あす、早花まこ、潤花の存在が切ない。

他にもヴェーベルの病院の看護婦長ウ—ジェニーの梨花ますみ。ラヴィックの仇のゲシュタポ・シュナイダーの奏乃はると。ラヴィックに命を救われる娼婦リュシェンヌの舞咲りん。そのヒモのペペの綾凰華。命を長らえることだけが生きていることではないとラヴィックに語る重要な役柄ケートの沙月愛奈。ラヴィックを利用している病院長デュランの透真かずき。パリ警察のアベールの桜路薫。粋なバーテンの橘幸。回想シーンのラヴィックのかつての恋人シビールの星南のぞみなど、雪組のひとりひとりが働き場を得ているのが作品を底支えしているし、更に特筆すべきがオテル・アンテルナショナールの経営者フランソワーズで専科から特出した美穂圭子。義侠心を持ち、危険を冒して亡命者を守るが、あくまでも商売ですと振る舞う、劇中最も大きな心根を持つ人物を美穂が見事に描き出し、その滋味深い豊かな歌声で作品に寄与した力が素晴らしかった。

総じて、今何故『凱旋門』なのか?の答えを、轟悠と望海風斗以下出演者全員が、舞台から発している見事な仕上がりで、宝塚歌劇の持つ力を最大限に示した再演となっている。

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そんな重厚な作品のあとに控えたのがショー・パッショナブル『Gato Bonito!!』〜ガート・ボニート、美しい猫のような男〜で藤井大介の作。クールでしなやかで、なついたかと思うとプイっと背を向ける気まぐれさが人を魅了してやまない猫のイメージと、男役・望海風斗のミステリアスでシャープな持ち味とを重ね合わせた熱いラテンショーになっている。
 
冒頭からあっと驚かされる仕掛けの連続で、彩風以下銀橋にズラリと並んだ男役たち、やがてまさに猫のように横たわる望海と、たたみかける登場の迫力に惹きつけられる。特に「コパカバーナ」の望海と真彩の掛け合いが、歌えるトップコンビの特性を十二分に活かしたフルパワーのぶつかりあいで、宝塚としては極めて珍しいデュエットに爽快な醍醐味があふれる。

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彩風と朝月を中心にしたシーンはピアノをモチーフにしたセットも美しいし、彩風、彩凪、朝美、永久輝が望海に妖しく絡むシーンもカラフルで、スターを寄って見た時はもちろん引いて全体を観ても美しい場面の連続。タンゴクラブのANJU、サバンナのアフリカンなダンスの中塚皓平と、振付陣の仕事にも目を引くものが多い。

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何より、雪組のスターというスターが上級生から下級生まで実にバランスよく場面を担っていて、目に耳に楽しく、その上で歌える人が歌い、踊れる人が踊る藤井の目配りの巧みさには感嘆する。ラテンショー=黒塗りという発想は、そろそろ打ち止めにしても良いのでは?と思わないではないものの、日焼けにヒョウ柄がトレードマークのショー作家・藤井大介の優れた仕事を目にすると、まぁ黒塗りもたまには良いかな?と思わされる、望海風斗が率いる雪組のパワー全開の、何度でもリピートしたくなる魅力にあふれたショー作品だった。

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初日を前に通し舞台稽古が行われ、雪組トップコンビ望海風斗と真彩希帆が囲取材に応えて公演への抱負を語った。

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まず望海が「本日は暑い中、朝早くからありがとうございました。台風も来ていて心配なんでですけれども、9月2日まで皆でどんどん熱い舞台をお客様にお届けしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします」

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また真彩が「皆様本日は東京宝塚劇場に足をお運びくださいまして、本当にありがとうございます。暑い中、来てくださるお客様にも、毎日楽しい舞台をお届けできるように、私自身も体調に気をつけて精一杯頑張りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします」とそれぞれ溌剌とした挨拶を。

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続いて質問の中で、作品の見どころを問われた望海は、初演出演者の轟悠さんと美穂圭子さんが空気を作ってくれるのに、雪組一同が如何に食らいついていけるか。この作品を通して、人間本来が持っている命を輝かせる美しさをお届けできたらと芝居への意欲を語ると、真彩も轟さんのお力を頂きつつ、映画のような作品の世界観をお伝えしたいと思いを語る。

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またショーについて外のジメジメとした暑さを吹き飛ばすような、カラッとした熱いショーにと望海が述べると、真彩もお客様にも「もう終わってしまったんだ」と思って頂けるようなショーになっているので楽しみにして欲しいと言葉を揃える。

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更に、ショーのモチーフが猫であることに関連して「空前の猫ブームですが、猫の魅力についてどう感じますか?」という問いには望海が「人懐っこさもありつつ、すべてを委ねない感じが追いかけたくなるんじゃないかなと思います。ちょっと凛としているイメージがあります。飼ったことないのですが(笑)。猫って暑さに強いイメージがないので、猫×夏×ラテンというのが、なかなか想像つかないですけど、でも『ニャー』とか言って、人間が使わない言葉を使うとテンションが上がるというか、猫の力を今回は借りているなと思います」答えると真彩も「演出の藤井大介先生が書かれた配役名にたくさんの猫の名前が書いてあって、皆さんもパンフレットをご覧になったらわかると思うのですが、どの猫も演者の皆さんにピッタリだなと私はとても感動して、ぜひ時間があったら調べて頂きたいです。猫の魅力は愛らしいところもありつつ、でも捕まえられないというか、懐いたなと思ったらすぐにプイッとしてしまうという、私も猫を飼ったことはないのですが(笑)。猫の力をかりてプラス『猫のような』なので、自分も演じている中で猫から要素を頂いて演じられたらと思っています。可愛いので、猫大好きです」と、熱く猫の魅力を語りつつも、お互いに猫を飼ったことはない!と答えて笑いを誘う、和やかな時間になっていた。

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尚、囲み取材の詳細は、9月9日発売の「えんぶ」10月号にも舞台写真の別カットと共に掲載致します。どうぞお楽しみに!

〈公演情報〉
宝塚歌劇雪組公演 
かんぽ生命ドリームシアター ミュージカルプレイ『凱旋門』─エリッヒ・マリア・レマルクの小説による─
脚本◇柴田侑宏
演出・振付◇謝珠栄
かんぽ生命ドリームシアター ショー・パッショナブル『Gato Bonito!!』〜ガート・ボニート、美しい猫のような男〜
作・演出◇藤井大介
出演◇轟悠(専科・『凱旋門』のみ)、望海風斗、真彩希帆 他雪組
●7/27〜9/2◎東京宝塚劇場
〈料金〉SS席12.000円 S席8.800円 A席5.500円 B席3.500円
〈お問い合わせ〉0570-005100 宝塚歌劇インフォメーションセンター
〈公式ホームページ〉 http://kageki.hankyu.co.jp/


【取材・文・撮影/橘涼香 】 


座・ALISA『キセキのうた』
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早乙女太一・龍真咲・伊礼彼方・喜矢武豊・松尾貴史が白浪五人男に!音楽活劇『SHIRANAMI』来年1月上演!

SHIRANAMI組み写真_完成版
早乙女太一・龍真咲・伊礼彼方
喜矢武豊・松尾貴史・G2

歌舞伎の「青砥稿花紅彩画」、通称「白浪五人男」を原案に、音楽活劇として大胆にアレンジした舞台『SHIRANAMI』が、来年1月、新国立劇場 中劇場で上演される。
 
出演者は、さまざまなジャンルから集結した豪華な顔ぶれだ。弁天小僧役を演じるのは早乙女太一、華麗な立ち廻りに加え、女形を披露することにも注目。赤星十三郎役には、恵まれたスタイルと歌唱力を持つ元月組トップスターの龍真咲、武家の娘・小夜役と二役を演じる。南郷力丸役には、ミュージカル界での活躍がめざましい伊礼彼方。忠信利平役には、近年バンド活動のみならず、俳優としての活躍も光る喜矢武豊。日本駄衛門役は、映画・舞台、イベント、エッセイ、イラストと幅広く活躍する松尾貴史が務める。この5人を中心にした多彩な俳優・ダンサー陣のコラボレーションに期待が膨らむ。
 
脚本・演出には、時代劇、歌舞伎から、ミュージカルの翻訳・訳詩まで幅広く手掛けるG2。ショー演出には、BOOWY、B’z、EXILE他多数のコンサートを手掛けてきたショーデザイナー、市川訓由。2人の強力タッグで、全く新しい音楽活劇 (殺陣×歌・ダンス)に取り組む。
幕末の動乱を駆け抜けた五人の盗っ人たちの生き様を、殺陣、ダンス、生演奏、映像、さまざまな手法で魅せるエンターテイメント性の高い舞台だ。

【コメント】
 
G2(脚本・演出)
河竹黙阿弥が名作「白浪五人男」を書いたのが1862年。薩摩の大名行列がイギリスの民間人を切り捨てた「生麦事件」が起き、イギリス艦隊が日本めがけて攻めて来ようとしていた幕末真っ只中。そこに着想を得て「五人男」と「幕末」をミックスさせ、今まで誰も描かなかった幕末の「盗っ人」たちの活躍を、歌やダンスにのせてお届けするエンターティンメント演劇。悲運の愛、感動の秘話など予想のつかない物語にもご期待ください。

早乙女太一(弁天小僧菊之助役)
沢山の要素が織り混ざった作品なので、今まで自分が培ってきた芸事を活かしながら、共演の方々との化学反応によって、新たな表現のチャレンジが出来ればと思います。

龍 真咲(赤星十三郎/小夜役)
G2さん、市川さん演出の舞台に出れる!!夢のようです!!
重大な陰謀、殺陣、ショーというワードにも凄く興奮しています!
多彩な素晴らしいキャストの皆様と共に創り出す、きっと今までに感じた事のないエンターテイメントの世界を、体いっぱいで感じ演じたいと思います。男も女も楽しみです。
皆様のご来場、お待ち申し上げます。そして、応援よろしくお願いします!

伊礼彼方(南郷力丸役)  
どうも伊礼彼方です。『SHIRANAMI」で南郷力丸を演じさせて頂きます。僕に和物の役が来るなんて!?しかも『白浪五人男」の1人を演じる日が来るなんて夢にも思わなかったです。しかも歌もダンスも殺陣もあると聞く。歌いながら殺陣とかもあるのか!?稽古が待ち遠しいです。人生初の和物&歌。この組み合わせは2度とないかもしれないので(笑)とことん楽しみたいと思います。さあ!どうなる!?SHIRANAMI!!

喜矢武 豊[ゴールデンボンバー](忠信利平役)  
え?僕でいいんですか!?キャストさんを見ると僕だけ明らかにキャスティングミスみたいに見えますけど、ほんとに僕でいいんですか!?こんなにすごい方々に囲まれて!しかも音楽活劇て!音楽と聞くと頭が痛くなりますけど、企画書を見るとめちゃくちゃ面白そうなので、なんとか足を引っ張らないように、存在がエアー(空気)だと思われないように自分の全てを使って精一杯頑張ります!!

松尾貴史(日本駄右衛門役) 
なかなかに色々な実験があるようで、関与できることに貴重な興奮を覚えます。
演出は手練れの巨人なので安心して掌の上で遊ばせていただけるとワクワクしています。伝統的な役柄に大変の重責を背負った気がしますが、そのイメージに傷をつけないようにしつつ、お客様には私の珍妙な違和感を、前向きに楽しんでいただけるよう気張りたいと思います。

〈公演情報〉
音楽活劇『SHIRANAMI』
脚本・演出◇G2
ショー演出◇市川訓由
出演◇早乙女太一、龍 真咲、伊礼彼方、喜矢武豊(ゴールデンボンバー)、松尾貴史 他
●2019/1/11〜29◎新国立劇場 中劇場
〈料金〉S席11,000円 A席8,000円(予定)(全席指定・税込)  
〈前売開始〉2018年10月28日
〈お問い合わせ〉 公演事務局 0570-200-114(全日10:00〜18:00) 




座・ALISA『キセキのうた』
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座・ALISA Reading Concert vol.II 『キセキのうた』〜私たちの「今」を歌おう〜 湖月わたる&春野寿美礼インタビュー

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歌やドラマや舞台で様々な挑戦を重ねてきた観月ありさが発起人となり、昨年12月に誕生した“座・ALISA”。名作や名曲を軸に、今を生きる女性たちに勇気と感動を伝えたいという思いのもと、歌・ドラマ仕立ての構成で綴られるシリーズだ。その第2弾となる『キセキのうた』〜私たちの「今」を歌おう〜が、8月26日〜9月3日渋谷のセルリアンタワー能楽堂で上演される(のち、大阪、愛知での公演もあり)。
 
今回は「40代女性にエールを贈りたい」という構想で、松任谷由実の楽曲を全体に散りばめ、かつてボーカルユニットとして歌い、それぞれの人生を歩んでいた3人の女性たちが、共通の友人の死をきっかけに再び出会い、新たな1歩を踏み出すまでが、歌、Reading、ダンスを交えたエンターテインメントのステージで描かれていく。
 
その舞台を観月ありさと共に務めるのが、元宝塚歌劇団トップスターの湖月わたると春野寿美礼。ちょうど同時期に星組と花組でトップスターを務め、退団後も多くの舞台で共演してきた二人だが、40代の女性という等身大の役柄で舞台に立つのは極めて珍しく、新たな二人の表情、関係性が観られるという意味でも、今回の舞台は貴重な機会となる。
そんな湖月と春野が、東京での上演場所であるセルリアンタワー能楽堂の舞台や、作品と役柄のこと。また、座長の観月ありさや、それぞれの宝塚時代から今につながる印象を語り合ってくれた。

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神聖な能楽堂で
憧れの女性ユニットを組んで

──歌もふんだんにあるリーディングドラマを能楽堂でということで、非常に面白い試みの舞台ですが、製作発表会見で能楽堂の舞台に立ってみていかがでしたか?
湖月 最初に能楽堂さんでとお話を聞いた時には「この作品を?」という驚きもありましたし、能楽堂さんには観客としては伺っていましたけれども、まさか舞台に立たせて頂くことになるとは、と緊張していました。でも実際に衣装を着て舞台に立たせて頂いたらとても居心地良くて。やはり神聖な場所ですし、芸の神様が守ってくださっている、包まれている場所だと感じました、心を込めて務めたいと思います。
春野 私は能楽堂に足を踏み入れるのは今日が初めてです。その上で実際にパフォーマンスをさせて頂いている時は、和の空気と、上質な木に包まれている独特な感覚を味わいました。
湖月 響きもすごく良かったしね。
春野 背筋が伸びるというか、舞台に立つ姿勢が正される、良い意味の緊張感と居心地の良さを感じました。
──「座・ALISA」への出演オファーがあった時はどう感じられましたか?
湖月 ありささんが昨年末、「座・ALISA」を旗揚げされた時にコメントを贈らせて頂いたのですが、やはりこうしてエンターテイメントを作っていくというのは大変なエネルギーが必要だと思いますし、お客様に楽しんで頂けるものを提供したいという思いが漲っていらっしゃるのを感じていたので、いつか出させて頂きたいと思っていました。それが早速第二弾にお声がけ頂けて、とても嬉しかったです。しかも「ドリームガールズ」ということで、ユニットって憧れなかった?「キャンディーズ」とか「ピンクレディー」とか。
春野 憧れました!
湖月 姉妹で真似したりっていう思い出がある方も多いと思うんだけど、私は男兄弟二人だったので「イモ欽トリオ」だったのよ!(笑)だから綺麗なお衣装で、女性だけのユニットってすごく憧れだった上に、オサちゃん(春野)と一緒という事で「こんな事が起こるんだ!」とすごく嬉しかったです。リーディングコンサートというだけではなく、これだけ歌も交えてユニットも組む、素敵な企画に呼んで頂いて本当に光栄です。
春野 私は本当にリーディングのみだと思っていました。ところが松任谷由実さんの楽曲を使いダンスもあると聞いて一気に不安が押し寄せてきました。観月ありささんは今回初めてお会いしましたが、とても素敵な方です。そんな方とユニットを組むというので、もう不安で、不安で仕方ありません。わたるさんとはここ最近共演させて頂くことも多く、その度に座長として大黒柱になってくださっていたので、わたるさんの存在で安心できる気持ちはあります。でもそこに甘え過ぎずに、一人の女優としてしっかり作品に貢献できるように頑張りたいと思います。

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それぞれの来し方が
重ねられた等身大の役柄

──そんな観月ありささんの魅力をどう感じますか?
湖月 やはり長年に渡って、主演作を何年も連続でされていて、本当にお忙しいスケジュールの中にも関わらず、一切疲れた顔をお見せにならないんです。ドラマの撮影で「京都に衣装合わせに…」とかサラッとおっしゃって。この猛暑の中「えっ?京都ですか?」「そうなの、暑かったの」とか、もうね。
春野 なんでもないことのようにお話しされます。
湖月 多忙なスケジュールをこなしながらこのお仕事をされているのに、少しも大変だとは周りに気づかせない。プロとしての培って来たもののエネルギーを感じます。あとは気配りがとても細やかで。
春野 そうなんですよ。私はお目にかかってからまだ数日ですが、最初にお会いした時、緊張していた私にありささんの方から自然に歩み寄ってきてくださって、「よろしくお願いします」と言って深々と頭を下げられたのです! そんな風に人を敬う気持ちがありささんの言葉の端々にも表れていて、外見だけではなく人間性も素晴らしい方なんだと思いました。そんなありささんにしっかりついていきたい、微力ながら支えさせて頂きたいと思いました。
──演じる役柄についてはいかがですか?
湖月 私たち三人それぞれが歩いている人生を、投影してくださった作品になっていて。歌手としてユニットで歌っていた三人が、解散してそれぞれの道を歩いていた中で、ある友人の死をきっかけにまた集まって「もう一度歌おう」という想いに至るお話なんですが、私は一度ユニットが解散したあとも、歌い続ける人生を選んでいるという役どころです。同じ目的に向かって夢を追いかけた仲間っていうのは、例えひと時離れていたとしても、永遠に繋がっているものがあるんだというのは、私とオサちゃんがまさにそうで。同じところでやって来た人間というのはやっぱり永遠の絆があって、いざとなればパッと集まれるということに実感があります。それはこういうお仕事だけではなく、皆さんそれぞれの人間関係の中にもきっとあることだと思いますし、やりたい事がある、続けたい事があるって素敵な事ですよね。やっぱり人って何かにときめいていたいし、何かにやりがいを見つけて一生懸命生きたいという想いは誰しもが持っていると思います。そういうメッセージ性がユーミンさんの歌の中にもたくさん込められていて。特に今回改めて台本の中で、活字になっているユーミンさんの歌詞を読んだら、「こんなに深い意味があったのか」と気づくことが多いです。それは私が年齢や経験を重ねたからこそ、更に感じられるものでもあると思うので、ユーミンさんの歌の魅力をきちんとお届けできたらなと思っています。
春野 私の役は、ユニットで活動をしてる時に「結婚をしたい」と言い出して、それによってユニットが解散するきっかけを作ってしまった人物なんですが、再会したあと「もう一回三人で以前のように歌えないかな?」と言い出す勝手な人なんです(笑)。
湖月 ううん、こういう人が必要なんです!人生ドラマには(笑)。
春野 私自身も宝塚を退団した時に「もうこの仕事はやらない」と言って去って行った人間なので(笑)。
湖月 「やらない」と言ったのに!(笑)。台本と同じ(笑)。だからこの脚本すごいよね。オサちゃんのエピソードもちゃんとご存知で書かれているのかな?
春野 どうなんでしょう?だけどまたこうやって戻って来たのは、私の中に「歌いたい」という気持ちや、皆で舞台を作ることが、自分にとって生きがいなんだということが、違う生活をしてみて改めてわかったのです。実際にそれを自分の人生の中で経験しているので、今回の台本に書かれているセリフで、共感できるものがたくさんあります。その自分の経験を最大限生かして、役と作品に投影して行きたいと思います。今色々な悩みを抱えている方達は大勢いらっしゃると思うし、そんな方達に、何か新たに挑戦して頂いたり、距離を置いて遠く離れてしまっているものをもう一度取り戻そうとする、そんなきっかけになるように演じられたらと思っています。

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印象的だった宝塚歌劇90周年の
舞台での共演

──折角の機会ですので、お二人の宝塚時代も振り返って頂きたいのですが、同じ時期にトップスターとして過ごされた間柄ですよね。
湖月 私たちがトップを務めさせて頂いたのが、宝塚歌劇創立90周年の頃で、オサちゃん率いる花組公演に、各組のトップコンビが特別出演させて頂いたことがあって。
春野 90周年の幕開けの公演でした!
湖月 大劇場だけの特別出演だったんですけど、オサちゃんは舞台に上がるとスイッチが入るんですよ。これオサちゃんにはいつも言っているんだけど、この普段のオサちゃんからは決して見られない顔があるの。あの公演で、男役同士で踊るところがあったの覚えてない?
春野 覚えています!
湖月 その時の「これだ」って言う感覚が忘れられない。客席から見ているのと、やっぱり舞台上で実際にお互いがスイッチを入れて向き合うのとは違った、タカラヅカスペシャル等のイベントではそういうシーンが無かったので、あそこで オサちゃんの男役の美学を感じられて、あの特別出演はすごく印象的だった。あとは歌が素晴らしいのは勿論なんですけれど、独特の世界観をまとっていて、空間を支配する人ですね。
春野 わたるさんにスイッチのことを言われた時には、ちょっと驚きました。自分でも楽屋にいる自分と舞台にいる自分の、精神的なものが全く違うのはわかっていました。でも、それを言葉にして言われたのはわたるさん初めてでした。
湖月 本当に?いや、みんな思っていたと思うよ!
春野 わたるさんの言葉をきっかけに自分を俯瞰して見るようになって「ああ、今入ってるな私」って(笑)。「あぁ、これか」と、その時から、もう一人の自分が自分を見ているような感覚を覚えました。改めて自分を発見させて頂けた言葉だったのでありがたかったですね。私から見たわたるさんは、宝塚男役の頃も今も、存在そのものが大きい方です。包み込んでくださる、優しさ、暖かさ、明るさ、私に無いものをすべて持っていらっしゃる方です。だから同じ時代に横に並ばせて頂いていても、とても近づけないと思っていました。
湖月 えっ?そんなことない!
春野 いえいえ、近づけないです。同じトップだったとしても、私にとって、わたるさんは眩しすぎる方でしたから。
湖月 本当にそんな風に思ってくれていたの?ええ、それびっくり(笑)。
──確かに客席から拝見していても好対照なトップスターさんでしたよね。太陽のような明るさと月のような神秘性という。
湖月 その神秘的に憧れてたのよ、私は!「ミステリアスだわ〜、あの瞳は何を物語ってるのか」と(笑)。神秘性って私には多分無いものだったから、余計に惹かれて。
春野 私もわたるさんのようにダイナミックに踊れたら、どれだけ楽しいだろうって何度思ったことか!
湖月 だから退団後の話になりますけど、『エリザベートガラコンサート』で、オサちゃんがトートで私がルキーニという、在団中には叶わなかったことをさせて頂けたのも、新鮮で楽しかったね。
春野 楽しかったです!

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女優としてのお互いの
進化に刺激を受けて

──退団後、女優同士、宝塚OG同士として共演されることも多いお二人ですが、新たに見つかったものはありますか?
湖月 プロ意識を強く感じます。結婚されてお子さんもいらして犬もいてご主人もいて。
春野 犬もご主人も!そこ、みんな一緒なんですね!(笑)
湖月 みんな一緒(笑)。そういう家族の中でお仕事するってとても大変な事だと思うんですよ。でも、昨年末『Pukul(プクル)』という作品にゲスト出演してくれた時、ゲストではなくレギュラーじゃないかっていうくらいお稽古も大変だったのですが、稽古場での集中の仕方がすごくて。「覚えてくる」という作業は、やっぱり家でどれだけやってくるかにかかってくると思うんですが、そこに家族がいて、物理的にも時間を大きくとられているだろうことを決して言い訳にしない。集中して見せてくれるパフォーマンスが素晴らしいので、すごく刺激を受けてます。最近はね、朝起きると「あぁ、オサちゃんはもう犬の散歩に行ってるのかな」とか(笑)、「今日の稽古の前に子供さんは預けられたのかな」とか、そんなことがいつも気になります。
春野 そんなに気にかけて頂いて嬉しいです。わたるさんは、私だけでなく、皆にそういう気配りができる方で。スタッフさん含め、個別に周りの方のケアをしてくださるのです。在団中は自分も同じ立場にありましたが、周りを見ている余裕なんてありませんでした。わたるさんは自分のこともやりつつ周りの皆さんのケアもしてくれて、本来人には見せていないところもちゃんとわかってくださる方です。そんなわたるさんがいてくださるから、私も集中出来ているんです。それから、退団してから私が一番すごいと思ったのは、わたるさんはダンスの方だとずっと思っていましたが、今やすごく高い綺麗な声を出されて歌うシンガーなのです!
湖月 いや〜、でも時間かかったよ。私は元々声が高いのに、男役時代に低い声を作って作って歌ってきていたから、本来の自分の声を見つける作業には、とても時間がかかったの。今、やっとなんとなく素直に「自分の声ってこれだな」というのが見つけられたというか。
春野 とても可愛い綺麗な声ですよね!女優さんとして、役の幅も広がり、ショー等でも色々な役をやられていて。
湖月 この間の『ショー・ストッパーズ!』は自分でも挑戦したいと思っていた分野に、ついに行けたの。ハイソプラノの親心を歌った歌とか、色々な曲があったから、やりがいがすごくあった。
春野 素晴らしい表現力だ!と思いました。
──男役から女優になる時の難しさは、皆さんからお聞きします。
湖月 皆言っていますか?良かった、それ聞くと安心する(笑)。でも、ある意味楽しいよね。若い頃大好きで身につけた、身体で覚えてしまったことって、なかなか抜けにくいんだけど、やっぱり長い人生の中で、今度は女優としてという、同じ舞台に立つ仕事でありつつも自分の身体や表現が変化していく、新しい事に挑戦できるっていうのは楽しいです。
春野 わたるさんはそういう表現の変化を、本当に苦労ではなくて、楽しんでいらっしゃるなと、見ていて思います。今回の『キセキのうた』でも、製作発表の為の準備をしている段階から、もう楽しくて仕方がないというお話を聞いたので、見習わなくてはと!
湖月 製作発表会見での三人の歌も、ユニットとして歌うとなった時に、どの程度動くかを考えるのが楽しかった。「これは大人だからやりすぎか?でももう少しドラマティックに…」とか。
春野 すごく真剣に考えてましたよね!
湖月 振りを付ける人がいないということは「私たちで考えていいんだ!」と思って。
春野 自分で自由に表現できるのが楽しいですよね。
 うん。だから本番もどんどんアイデア出しながら出来たら良いよね。それによって三人の個性が引き立つと思うから。
──そんな個性のぶつかりあうステージを楽しみにしています。では改めて意気込みと、舞台を楽しみにしている方々にメッセージをお願いします。
湖月 リーディングコンサートって見る方の想像力が掻き立てられる素敵な空間だと思います。その中で、等身大の役柄にチャレンジする事で、今までとは違った、自分の心をさらけ出した自分自身を表現したお芝居ができるように、台本と向き合っていきたいです。ユーミンさんのコンサートに伺うとユーミンさん自身から発せられるパワーをすごく感じるんですね。そのユーミンさんの歌の素晴らしさ、歌の力もお借りして、来て頂いた方の背中を押せるような、新たな一歩を踏み出せるような、そんな勇気をお届けできる作品になればいいなと思っています。
春野 今回は等身大の役どころなので、自分が実際経験した事を投影してぶつかっていきたいなと思っています。今回ユーミンさんの曲で「例えばどんな曲が歌ってみたい?」と訊いてくださったのですが、あまりにも名曲ばかりで。
湖月 本当にね!
春野 自分が知っている曲だけでも良い曲ばかりで選べないと思ったほどなのに、調べていくと「これも!これも!」と思う素晴らしい曲がたくさんあって。
湖月 ある意味途方に暮れたよね。とても選べないって!
春野 そうなんです。これまでもユーミンさんは大好きな方でしたが、その大きさを改めて知ることができました。この作品でユーミンさんの楽曲と詞を勉強して、自分なりに噛み砕いて表現していきたいと思っています。そして、40代の女性にエールを贈るというテーマの作品ですが、全ての女性の方々に輝いて欲しいという気持ちをこめて、大切に演じていきたいと思います。是非観にいらしてください。

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こづきわたる○埼玉県出身。1989年宝塚歌劇団に入団。2003年星組男役トップスターとなり、『王家に捧ぐ歌』で文化庁芸術祭優秀賞を受賞。2005年日韓国交正常化40周年記念『ベルサイユのばら』では、宝塚歌劇団初の韓国公演を成功に導いた。2007年『DAMN YANKEES〜くたばれ!ヤンキース』で女優デビュー。『カラミティ・ジェーン』、『愛と青春の宝塚』、『絹の靴下』、『クザリアーナの翼』等舞台を中心に活躍。女優としてはもちろん、ダンサーとして圧倒的な存在感を持ち、2015年『CHICAGO』アメリカカンパニー来日公演では唯一日本人女性としてヴェルマ役を好演。ダンス、ミュージカル、ストレートプレイと幅広く活躍中。19年1月『ベルサイユのばら45〜45年の軌跡、そして未来へ〜』への出演が決定している。

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はるのすみれ〇東京都出身。1991年宝塚歌劇団に入団。2002年花組男役トップスターに就任。『エリザベート』では黄泉の帝王トート役を演じ、緩急自在な歌唱力が絶賛を浴びる。04年度芸術祭演劇部門新人賞を受賞。07年『アデュー・マルセイユ/ラブ・シンフォニー』で宝塚歌劇団退団。09年主演ミュージカル『マルグリット』で女優デビュー。コンサート活動も精力的に行い、12年東宝ミュージカル『エリザベート』でタイトルロールを務めた。主な舞台作品に『ファニーガール』『ア・ソング・フォー・ユー』『モーツァルト!』『貴婦人の訪問』等があり、19年2月『ロミオ&ジュリエット』のキャピュレット夫人役での出演が決定している。

〈公演情報〉
座・ALISA Reading Concert vol.II 
『キセキのうた』〜私たちの「今」を歌おう〜
原作◇松任谷由実 楽曲集
上演台本・演出◇モトイキシゲキ
振付:KENZO(DA PUMP)
音楽監督◇鎌田雅人
歌唱指導:今井マサキ
出演◇観月ありさ 湖月わたる 春野寿美礼/松下優也(※松下優也は、大阪・愛知のみストーリーテラーとして出演いたします。)
●8/26〜29、9/1〜3◎セルリアンタワー能楽堂
●9/22・23◎サンケイホールブリーゼ 
●9/29・30◎ウインクあいち大ホール
〈料金〉東京 10,000円(全席指定・税込)
〈料金〉大阪・愛知 8,500円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉
東京/サンライズプロモーション東京  0570-00-3337(全日10:00〜18:00)
大阪/キョードーインフォメーション  0570-200-888(全日10:00〜18:00)
愛知/中京テレビ事業:052-588-4477(平日10:00〜17:00)
〈公式twitter〉@za_alisa_info



【取材・文/橘涼香 撮影/友澤綾乃】 


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