えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。

『不徳の伴侶 infelicity』

天海祐希・古田新太の『修羅天魔〜髑髏城の七人 Season極』《ライブビューイング》4月12日に全国規模で開催!

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豊洲の新劇場IHIステージアラウンド東京において、1年3ヵ月にわたり、"花・鳥・風・月・極"の5シーズンに分けて上演してきた『髑髏城の七人』。
大絶賛のSeason花、Season鳥、Season風、Season月に続き、3月17日より、シリーズ最後の作品となるONWARD presents 劇団☆新感線『修羅天魔〜髑髏城の七人 Season極』Produced by TBSの初日の幕が上がる。(公演詳細はhttp://www.tbs.co.jp/stagearound/shuratenma/

これまでの“花・鳥・風・月”で好評を博した本公演の生中継《ライブビューイング》が、『修羅天魔〜髑髏城の七人 Season極』でも開催される。今回のライブビューイングは、47都道府県を全制覇、このシリーズのライブビューイングでは過去最大規模での上映を予定している。
 
〈上映情報〉
ライブビューイング
ONWARD presents 劇団☆新感線
『修羅天魔〜髑髏城の七人 Season極』Produced by TBS
●2018年4月12日(木) 12:30開演/18:00開演
会場:全国47都道府県 約90館にて上映(予定)
館数は変更になる場合があります。最新の上映館情報は下記特設HPページにて。
〈料金〉4,500円(税込)
〈販売〉先行販売中(3/18まで)

大人気ソーシャルゲームが華麗に舞台化!ミュージカル「陰陽師」〜平安絵巻〜開幕!

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中国、深セン、上海、北京での本公演が決定しているミュージカル「陰陽師」〜平安絵巻〜が、3月9日東京・日本青年館ホールでプレビュー公演の幕を開けた(18日まで)

ミュージカル「陰陽師」〜平安絵巻〜は、中国のゲーム会社ネットイースゲームズが制作し、2016年9月に運営が開始されたソーシャルゲームが原案。細部まで描き込まれた美麗なグラフィックと豪華声優陣の起用で話題となり、全世界で2億ダウンロードを突破したメガヒットゲームとなった。プレイヤーは妖しが蠢く美しき平安時代を舞台に、様々な式神と共にに魑魅魍魎と戦い、謎を解き明かしていく。
その舞台化となるミュージカル「陰陽師」〜平安絵巻〜は、演出・脚本・作詞をミュージカル『薄桜鬼』や『黒執事』シリーズ『Messiah メサイア』シリーズなどの毛利亘宏が手がけ、天才陰陽師・晴明役に良知真次、黒晴明役に佐々木喜英が扮するのをはじめ、伊藤優衣、元宝塚雪組トップ娘役の舞羽美海など、豪華キャストが揃い、幻想的なゲームの世界が、こだわり抜いた衣装、音楽、装置、映像などで、目の前に立ち現れる、驚きと感動の舞台が展開されている。

そんな作品の公開ゲネプロが、初日を夜に控えた3月9日日本青年館で行われ、それに先立つ初日会見に、晴明役の良知真次、黒晴明役の佐々木喜英、源博雅役の三浦宏規、神楽役の伊藤優衣、八百比丘尼役の舞羽美海、大天狗役の矢田悠祐、酒呑童子役の君沢ユウキ、茨木童子役の遊馬晃祐に、脚本・演出・作詞の毛利亘宏が登場。公演への抱負を語ると共に、記者の質問に答えた。

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後列/遊馬晃祐、君沢ユウキ、矢田悠祐
前列/舞羽美海、佐々木喜英、良知真次、三浦宏規、伊藤優衣


【初日会見・挨拶】


遊馬 茨木童子役の遊馬晃祐です。1ヶ月間あった稽古もあっという間で今日初日を迎える訳ですが、僕の役、茨木童子としては君沢さんの酒呑童子を思って、常に考えて舞台上でも行動してますので、そこを是非見てもらえたら嬉しいです。そして僕のキャラはすごい強いキャラで、ゲームの中でなかなかゲットできないキャラなんです。遊馬だったら弱いんですけど、この衣装、キャラをお借りして最強のキャラ茨木童子を演じますので、是非注目して頂きたいです。そして…。
君沢 お前、1時間喋るつもり?(笑)
遊馬 いや、あの(笑)、本当に映像が素晴らしくて、僕は稽古中見られなかったのですが、場当たり中に見ていて本当に綺麗で、その中で演じさせてもらえるのがすごく幸せですし、最後まで怪我なく駆け抜けたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
君沢 酒呑童子役の君沢ユウキです。お足元の悪い中お集まり頂きありがとうございます。ご覧の通り見たことのないミュージカルになっております。僕は背中に壺を背負い、頭に赤いカリフラワーのようなものをかぶり(笑)、袖では皆に邪魔だと言われて(笑)。でもこの作品は本当に壮大で、すべてこの衣装が物語っていると思いますので、僕たちの全力をどうか楽しみにしていてください。あと写真でなるべく頭切らないでください(笑)。

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良知 良かったね、昨日から考えてたのウケて(笑)。
君沢 やめろって!(笑)
矢田 大天狗役の矢田悠祐です。本日はありがとうございました。僕も見ての通りすごく幅が広くて(笑)、初めてつけましたね、こういう翼を。君沢さんと袖で嫌われる二人(笑)、スペース的な意味で。人間的な意味じゃないんですよ(笑)。
君沢 わかってるよ!(笑)
矢田 そんなすごい衣装を着させてもらって、遊馬さんも言っていましたけれど、僕らも昨日初めて映像を見て、ゲームの世界に入り込めるような作り込んだ世界になっていると思うので、楽しみにして欲しいなと。個人的には大天狗は源博雅との関係性がゲームで深く描かれていて、そこを僕らなりに楽しみながら作っていったので、注目して観てください。よろしくお願いします。

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舞羽 本日はありがとうございます。八百比丘尼役の舞羽美海です。本当にゲームの幻想的な世界から飛び出したキャラクターの個性が、舞台上でぶつかって面白い作品になっています。ゲームの美しさを生身の人間がやるパワーと面白さを楽しんで頂けたら嬉しいです。よろしくお願いします。
伊藤 本日はありがとうございます。神楽役の伊藤優衣です。まさか10才以上も下の年齢の子を演じるとは思ってもいませんでした。最後まで若さを大事に頑張りたいと思いますので、見守って頂けたら嬉しいです。よろしくお願いします。
三浦 源博雅役の三浦宏規です。本当にゲームの世界そのままという感じで、ストーリーはもちろん音楽も、衣装も、映像もすごく素晴らしくて、総合芸術として皆さんに楽しんで頂きたいなと思います。そして、後は中国公演も1ヶ月ほどありますので、先輩方に嫌われないように、謙虚に頑張っていきたいと思います。

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佐々木 本日はありがとうございます。黒晴明役の佐々木喜英です。僕は良知さんが演じる晴明と、もう1人の晴明という黒晴明という役を演じるのですけれども、その黒晴明がどうして誕生したか?というストーリーも舞台の中で登場してきますので、是非楽しんでもらえたらいいなと思います。この「陰陽師」という素晴らしい作品を、日本でも、もっともっと知ってもらいたいですし、2.5次元という素晴らしいミュージカルをもっと世界に広めていきたいと思いますので、どうぞ応援よろしくお願いします。
良知 晴明役の良知真次です。ゲームの原作では晴明ではじまり、晴明で終わるんですけれども、中国の皆さんはもちろん、ゲームを知っている皆さんがお持ちの晴明像というのは、本当にカッコよくクールで、そういう晴明ではじまる物語がどんどん進んでいくので、今回のミュージカルもそうなっていて、僕は常に舞台上にいて、皆が次々に出ていくのを見守る。稽古場でも誰よりもずっと出ているのですが、それぞれがそれぞれのキャラクターのもと、しっかりとした作品が作れていると思います。ゲネプロ、初日に向けて頑張っていきたいと思います。
毛利 脚本・演出・作詞の毛利亘宏です。本日はありがとうございます。誰も見たことがないようなミュージカルに仕上がっているというような気がしております。ある種のエンターテインメントショーであり、すごく深いドラマがあり、短い時間にギュッとたくさんの楽しさや、色々なことが詰め込まれた作品になっております。舞台に接した皆さんに、驚いて、感動して帰って頂きたいと思いますので、よろしくお願い致します。

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【質疑応答】

──ゲームの中から飛び出したような衣装ですが、実際に身に着けてみて、衣装によって助けられたこと、また大変なことは?
遊馬 僕のキャラクターは右腕が半分ないです。なので基本的には左手を使っているのですが、利き手ではないので、アクションにしてもお芝居にしても、それがどうしても難しくて苦戦しましたが、稽古してきたので、是非そこにも注目して観て頂きたいです。
君沢 ご覧の通りお辞儀をするだけで一苦労です(笑)。でも、こういうものを着けてやっている人はあまりいないと聞いたので、それはそれで良かったなと思っています。こんな感じで(頭を振るので全員笑)。
矢田 僕は真っ直ぐ歩けなくて、斜めにならないといけない。舞台裏が普通の人が二人で歩けるくらいなので、僕はずっとカニ歩きで下手から上手まで移動しないといけない(笑)。こういう体験を初めてしました。
良知 ふざけてるのかと思った(笑)。
矢田 ふざけてない!横歩きだけど(笑)。でも素敵な翼なので、舞台上ではどんどん羽ばたいていこうかなと思います。

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舞羽 そんなに支障はない衣装で(笑)。でも本当に今回お衣装と、ウイッグと、色々なものに助けられているなと思いました。音楽もすごく世界観に合っていますし、すべてが揃って完成する感じがしています。
伊藤 神楽の衣装は刺繍がすごくて、すでにあったものではなくて、衣装さんが頑張って丁寧に刺繍して作ってくださったので、大事にしたいなという気持ちをずっと持っています。
良知 あと、頭に金魚がいるね!
伊藤 そうなんですよ!
良知 それも観て欲しいね。
三浦 弓がやはり大きいですね。持ち替えてしまいます。何回持ち替えたかわからないんですけど。弓を壊さないように気をつけて使いたいと思います。 
良知 何回か稽古場でね(笑)。

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三浦 やめてくださいよ!(笑)、何回かやってしまったので、本番では気をつけたいと思います。
佐々木 黒晴明は誰よりもメイクに時間がかかります。今日はまだ初日なのでメイクさんにもちょっと手伝って頂いたのですが、それでもメイク、衣装、ウイッグ、全部完成するまでに2時間ぐらいかかって、これから中国も回りますし、1人でなんとか1時間ぐらいでできるようにしたいと思いますので、日々メイクも上手くなっていくと思います。
良知 もう落とさなければいいんじゃない?(笑)。
佐々木 いや、外歩けないですよ!(笑)。
良知 僕は今回晴明をやるに当たって、結構扇子を使う動きがたくさんあるんですけれども、この扇子がちょっとお値段は言えないのですが、ウン十万円するということで、これは冗談ではなく本当なんです。これを結構回したり、舞ったりするので、それも是非観て頂きたいです。あとは僕、ネイルサロンというものに初めて行ったんです。で、女性がネイルをして男性に気づいてもらえなくてケンカするという話をよく聞きますが、その苦労を今回、34年間生きてきて「なるほど、こんなにネイルというのは大変なんだな」ということもわかりましたし、その大変さを、この衣装を含めて皆様に届けられるということが本当に一同幸せだと思っていますので、早く、ゲネ、初日を迎えて皆様に観て頂きたいなと思います。

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──中国公演もありますが、海外に行かれるにあたって楽しみにしていることは?
遊馬 僕は海外公演をしたことがないので、実際にお客様がどういう反応をするのか、先輩にはちょっと聞いているのですけれども、生で体験したことがないので、そこが楽しみの1つです。
君沢 僕はよく海外公演に行かせてもらうのですが、コスプレをしてきてくださる方がいらっしゃるので、皆のコスプレを楽しみに。(頭を示して)これをつけてきてくれる人がいるか、あ、でも邪魔かな?客席で(笑)。
良知 邪魔だよね!(笑)
君沢 そういうことを楽しみにしています。
矢田 僕は中国公演に行ったことがあるんですけど、日本と全然反応が違って面白かったのをすごく覚えているので、今からとても楽しみです。ミュージカルなので、ミュージカルとして楽しんで頂けるのが、こちらとしても楽しみです。
舞羽 私も初めて行かせて頂くのですが、皆から聞く反応の違いとかもすごく楽しみです! 
伊藤 私は早くタピオカが飲みたいです(笑)。プリンが1個丸ごと入ったタピオカがあるんですよ。ミルクティーの。それが本当に美味しくてとても楽しみです。
三浦 僕は中国は3回目になるので、今度こそは万里の長城に行ってみたいと思います。やっぱりすごいので、万里の長城って。
良知 この格好で行くってこと?(笑)
三浦 この格好では行きません!(笑)
 
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佐々木 僕も中国公演に行ったことがありまして、ミュージカルだったのですが、すごくお客様がライブのように盛り上がって楽しんでくださったので、それがすごく嬉しくて。なので今回も楽しい時はいっぱい笑って欲しいですし、感情を素直に出して楽しんで頂けたら嬉しいなと思います。
良知 僕は前回『NARUTO』という舞台で上海に行かせて頂きましたが、今回この「陰陽師」は深セン、上海、北京と三都市、約1ヶ月公演をさせてもらいます。制作発表で上海に僕と(伊藤)優衣ちゃんと行ったんですけれども、その時から反応が全然違って、本当に原作が中国のものなので、期待感がすごいんですね。制作発表だけでそれだけ思って頂いたので、今回全キャストが揃ってオープニングを迎えたら、これは多分お客様はすごくびっくりされるでしょうし、夢のようなことが現実に起こる瞬間だと思いますので、早く中国の皆様に届けたいと思います。
毛利 全く違う反応が返ってくるのが本当に楽しいですし、とにかく1つの日本発のミュージカルというものが、世界に認めてもらえる瞬間が目の前に迫っていると思うと、本当に興奮します。

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──では、最後に良知さんから公演を楽しみにされている方々にメッセージを。
良知 ミュージカル「陰陽師」〜平安絵巻〜全世界で2憶のダウンロードがあったゲームになります。その世界を今回2.5次元で僕たちが演じる訳ですけれども、今までの2.5次元のミュージカルと、今回は何が違うかと言うと、中国と日本が合作で創る作品になりますので、すごく規模も大きいですし、日本と中国が協力してここまで素晴らしい作品ができるんだ!という想いで僕たちも作っていますので、ミュージカルという以上は、歌あり、踊りあり、芝居あり、殺陣あり、そして映像ありと、すべての要素が入っておりますので、是非多くの方に観て頂きたいです。皆様知っての通り今回「陰陽師」というタイトルで、羽生結弦選手が金メダルを獲ったように、この2.5次元ミュージカルの「陰陽師」〜平安絵巻〜も、舞台で金メダルを獲れるように頑張っていきますので、是非マスコミの皆様、ファンの皆様、たくさん宣伝して頂いて、是非1人でも多くの方に観て頂きたいと思います。ありがとうございます。

【ゲネプロ】

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それぞれの個性的な挨拶に続いてゲネプロが行われ、陰界に属する魑魅魍魎が、人々の住む陽界にまで跋扈し、陽界の秩序が危機にさらされている、という作品の世界観の中で幕を開けた。

この時代に天文を読み解き呪術を操るだけでなく、陰陽二つの世界を自在に行き来し、陽界の平安を守る異能者を、人々は「陰陽師」と呼んでいた。中でも天才的な陰陽師として知られる晴明(良知真次)は、都にその名を轟かせていたが、その彼が自らが陰陽師であること自体の記憶を失っているという、非常にミステリアスな状況で物語は始まる。
それでも晴明の胸には「都を守らなければならない」という使命だけが強く残っていて、同じく記憶を失っている謎の少女・神楽(伊藤優衣)と共に、悪鬼を倒しながら記憶を取り戻そうとする。その道程の中で、人魚の肉を食べてしまった為に不老不死の身になったという八百比丘尼(舞羽美海)、皇室の血筋を引く貴族の青年で、弓術と結界術を得意としている源博雅(三浦宏規)等、仲間が増え、一行は徐々に力を蓄えてゆく。
遭遇する妖怪が増えていくにつれ、手掛かりも多くなり、やがて晴明は都を壊滅せんとする大きな陰謀があることに気付く。ところがこの陰謀の首謀者が、晴明自身であるとの嫌疑をかけられたことから、晴明は自らの分身である、黒晴明(佐々木喜英)の存在を知ることとなる。大天狗(矢田悠祐)、雪女(七木奏音)を従えて、都に仇なす黒晴明が何故生まれ出たのか。深まる謎に近づくことは、晴明が記憶を失うこととなった、すべての始まりに近づくことでもあって……。

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たたみかけるように進むドラマは、鮮やかな殺陣と多彩な音楽、更に美しい映像によってスピーディに進んでいく。大きな衣装を身に着けたまま、目の前で走り、飛び、戦うキャストの身体能力は目を瞠るばかりで、キャラクターが生きて動いている力感は圧倒的だ。

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中でも、晴明の良知真次、黒晴明の佐々木喜英、八百比丘尼の舞羽美海、大天狗の矢田悠祐等、ミュージカル経験の豊富なメンバーの高い歌唱力が、ミュージカルとしての「陰陽師」の醍醐味を深めたことも大きく舞台に貢献している。更に、文字通り出ずっぱりの良知真次が、あくまでもクールでありつつ、記憶がない晴明が、黒晴明の誕生の秘密を追い求める苦悩も的確に表し、物語に深いドラマを生む。源博雅の三浦宏規、酒呑童子の君沢ユウキ、茨木童子の遊馬晃祐、黒無常の平田裕一郎、白無常の内海啓貴らが生み出す豪快さと、黒晴明一派の佐々木、矢田、七木、彼らに翻弄される紅葉役の門山葉子等の、ダークでミステリアスなカラーとのメリハリもしっかりしていて、怒涛の展開を飽きさせない。中国生まれのゲーム世界の見事なミュージカル化が、母国である中国で喝采をあびることが予見できる、必見のプレビュー公演となっている。

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カーテンコールでは観客への撮影タイムも用意されていて、思い出を携帯電話やスマートフォンに記録できる(デジタル一眼レフカメラ等の専門機器の持ち込みは不可)。11日、13日、14日、15日、16日には公演終了後にキャストによるお見送りも予定されているなど、劇場で特別な体験ができる舞台だ。
(詳細は公式ホームページ参照) 

〈公演情報〉
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ミュージカル「陰陽師」〜平安絵巻〜
原案◇本格幻想RPG「陰陽師」より (NetEase Inc./All Rights Reserved)
演出・脚本・作詞◇毛利亘宏
音楽◇佐橋俊彦
振付◇本山新之助
出演◇良知真次/三浦宏規/伊藤優衣/舞羽美海/矢田悠祐/君沢ユウキ/遊馬晃祐/平田裕一郎/内海啓貴/片山浩憲/七木奏音/門山葉子/佐々木喜英/西岡寛修 笹原英作 服部 悠 杉山諒二 松ヶ谷ほのか 渡邉 南 光岡茉美 佐竹真依 SATOCO
●プレビュー公演/3/9〜18◎東京 日本青年館ホール
●本公演/深セン・3/30〜4/1◎深セン保利劇院
上海・4/7〜15◎虹橋芸術センター
北京・4/20〜22◎北京展覧館劇場
〈料金〉プレビュー公演/S席 8,800円 A席 7,800円(前売、当日共・全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉ネルケプランニング 03-3715-5624(平日11:00〜18:00)



【取材・文・撮影/橘涼香】



帝劇『1789』


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轟悠主演で18年ぶりに蘇る名作と望海風斗のイメージで創られる新作ショー 宝塚雪組公演かんぽ生命ドリームシアター『凱旋門』『Gato Bonito!!』制作発表会見レポート

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次々と話題作を創り続ける宝塚歌劇団で、専科の轟悠が18年ぶりの再演に挑むことでも話題の、宝塚歌劇雪組公演かんぽ生命ドリームシアター ミュージカルプレイ『凱旋門』─エリッヒ・マリア・レマルクの小説による─と、ショー・パッショナブル『Gato Bonito!!』〜ガート・ボニート、美しい猫のような男〜が、6月8日〜7月9日兵庫の宝塚大劇場で、7月27日〜9月2日、日比谷の東京宝塚劇場で上演される。

ミュージカルプレイ『凱旋門』は、エリッヒ・マリア・レマルクの小説を基に、祖国を追われた亡命者たちが集う、第二次世界大戦前夜のパリで、ドイツから亡命してきた医師ラビックが、友人ボリスに助けられながら、ジョアンという女性との鮮烈な恋に希望を見出す過程を軸に、過酷な運命に翻弄されてながらも懸命に生きる人々を、シャンソンをモチーフにした音楽を絡めて描いた作品。2000年に当時の雪組トップスターだった轟悠主演で初演され、轟が文化庁芸術祭賞演劇部門優秀賞を受賞するなどの絶賛を博した。今回は、そんな傑作の待望の再演であり、同じ轟悠主演で、望海風斗と真彩希帆以下、現雪組での18年ぶりとなる上演に、大きな注目が集まっている。
また、ショー・パッショナブル『Gato Bonito!!』〜ガート・ボニート、美しい猫のような男〜は、クールでしなやかで、気品溢れる身のこなしなど、男役望海風斗のイメージを猫になぞらえ、雪組の個性溢れるメンバーを豊かに配置した、バラエティー溢れるラテンショーの新作となる。

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そんな豪華二本立ての公演の制作発表会見が3月7日都内で開かれ、多くの報道陣の前で出席者たちが公演への抱負を語った。

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まず会見は、出演者による『凱旋門』のパフォーマンスからスタート。「宝塚のモーツァルト」と謳われた故・寺田瀧雄の遺作となった主題歌「雨の凱旋門」を歌うラビック役の轟悠が浮かび上がる。「パララ、パララ、パララ…」という柴田侑宏の歌詞がとりわけ印象的な美しいメロディーが、轟の声で蘇ると、一瞬にしてステージに18年前の感動と『凱旋門』の世界観が立ち上る。

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続いてジョアンを演じる真彩希帆が登場。轟とは初顔合わせだが、歌唱力に秀でた真彩の声は美しく響き、轟とのデュエットに新たな魅力を注ぎ込んだ。

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メロディーが変化し、ボリス役の望海風斗が登場。望海ならではの馥郁たる美声で、名曲「いのち」が歌われる。やがて轟と真彩も加わり、どんな状況にあろうとも、人々が明日を信じて生きるという、祈りにも似た想いが込められた楽曲が、作品の尊さを浮き彫りにし、場内は大きな拍手に包まれた。

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そんなパフォーマンスの余韻が残るステージが、そのまま会見場となり、宝塚歌劇団の小川友次理事長。公演の協賛会社を代表して株式会社かんぽ生命保険取締役兼代表執行役植平光彦社長、『凱旋門』の演出・振付を担当する謝珠栄、『Gato Bonito!!』の演出を担当する藤井大介、そして出演者の専科の轟悠、雪組トップスター望海風斗、トップ娘役真彩希帆が登壇。それぞれの挨拶から質疑応答へと引き継がれた。

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【登壇者挨拶】

小川 歌劇団の小川でございます。皆様お忙しいところお集まり頂きましてありがとうございます。まず今回の公演に特別ご協賛を賜りましたかんぽ生命保険の植平社長、本当にありがとうございます。心より御礼申し上げます。今『凱旋門』のパフォーマンスを轟、望海、真彩がやってくれたのですけれども、私自身も初演の2000年を思い出しました。本当に名作でございます。脚本の柴田先生、演出の謝先生、そして作曲の寺田先生の名曲が揃った作品でございます。これがこうして18年の時を経て雪組で再演できるということで、こんなに嬉しいことはございません。轟が満を持して良い作品にしてくれると思います。どうぞよろしくお願いします。またショーの方は一転、『Gato Bonito!!』これはパッションの作品であります。演出の藤井大介が先月南米のブエノスアイレスからリオへ行って、リオでカーニバルを踊ってきたらしい(登壇者笑)。それでちょっと色が焼けておりまして、このヒョウ柄で踊ってきたのかと思うと、ちょっとヒヤヒヤしておりますが(笑)、それを次の作品に活かし、全身全霊をかけてやってくれると思っております。楽しみでございます。また、この『凱旋門』ですから是非とも前夜祭をしたいと思いました。宝塚大劇場で5月7日の月曜日の夜、前夜祭をさせて頂きたいと思います。詳細はホームページで発表させて頂きますが、これも併せて皆様どうぞよろしくお願い致します。この作品で、今ノッている雪組で、先日の大劇場でも望海と真彩が素晴らしい公演をしてくれました。また更に、というつもりで歌劇団あげて頑張って参りたいと思っております。どうぞよろしくお願い致します。

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植平 本日は宝塚歌劇雪組公演の制作発表会にお集まりを頂きましてありがとうございます。私共かんぽ生命は「人生は夢だらけ」を企業スローガンと致しまして、様々な保険商品、或いはサービスを通じて夢に向かって前進する皆様の人生を応援させて頂いています。世代を超えて多くの人に夢とロマンを届ける宝塚歌劇の舞台には、私共深く共感するところでございます。この度宝塚歌劇雪組公演ミュージカル・プレイ『凱旋門』、ちょっと長いですが〜エリッヒ・マリア・レマルクの小説による〜とシュー・パッショナブル『Gato Bonito!!』〜ガート・ボニート、美しい猫のような男〜この二つに協賛をさせて頂くことに致しました。今年104周年を迎える宝塚歌劇と、簡易生命保険事業の誕生から102周年を迎えるかんぽ生命保険、共に100年を超える長きに渡る伝統の中で、お客様と夢をつないで来たという共通点がございます。当社はそんな宝塚歌劇団を応援させて頂くことで、宝塚歌劇のステージを通じてお客様皆様に夢をお届けすることができると思い、昨年に引き続き冠協賛をさせて頂くこととなりました。今回の作品は2000年に雪組で初演し絶賛を博した傑作ミュージカルの待望の再演とのことで、私自身も大変楽しみにしております。是非多くの方々に楽しんで頂き、今後も長く愛される作品になっていくことを願っております。かんぽ生命は健康増進支援企業として、皆様の健康サポートできるようにこれまでも取り組んで参りました。身体の健康のサポートとしては、もう90年間ラジオ体操の普及と促進に取り組んできております。更に多くの方々に夢を与えて頂ける宝塚公演への協賛を通じて、皆様の夢もサポートしていきたいと考えております。心も身体も健やかに、誰もが夢を持って毎日を送れるようにと強く願っております。今後も積極的に皆様方の夢や健康作りを応援する企業として、一生懸命取り組んでいく所存でございますので、ますますのご支援ご愛顧を賜りますようよろしくお願い致します。

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 謝珠栄です。18年ぶりの再演、また名作と言われるだけにすごくプレッシャーを感じています。不穏な空気の漂うヨーロッパ、大戦前夜の花の都パリで懸命に生きる人々の姿を描き出したいなと、強く思っています。轟さん演じる人情味溢れる医師ラビックは、孤独な亡命生活を送っているのですが、その中でジョアンと出会い激しく愛を求められることによって、生きる希望を見出す。人は死の影を感じるようになると、生きることに対する憧れを強く持つと思うんですね。私もこの歳になってそういうことが、すごく実感としてわかるんですけれども。そしてそんな二人と言いますか、ラビックに寄り添うクールなボリス役は望海さんが演じられるのですが、これも柴田先生の本の中から私は、クールなように見えて本当は本質的にラビックと同じように人情味溢れる人ではないかな?だからこそ、ラビックに魅力を感じて常に寄り添っている友人なのかなと思っています。こういった戦争に翻弄される人々は、今尚、世界にいらっしゃいます。そんな方々の為にも少しでも命というものの大切さを届けられたらなと思っております。皆様楽しみにご来場頂けたらと思います。ありがとうございます。 
脚本・柴田侑宏(メッセージ・代読) 初演時第二次世界大戦前の、暗く、重く、せめぎ合った時代に、若者たちがどのように感じ、考え、動き、生きたか、という世界観を宝塚の舞台に乗せれば、どのような広がりを見せることができるのか、という興味からこの作品に取り掛かったことを覚えております。今回再演するにあたり、主演のラビック役の轟は、18年前と同じ役を演じることをどのように感じながら演っていくか。何も恐れない男としての魅力、微妙な心の動きを、今どんな風に表現するのかに期待したいと思います。また今回雪組トップの望海がボリスを演るに当たり、役を膨らませナンバーなども増やす予定です。男女の機微とは無関係な生き方をする生粋の男としての色気を出して頂き、望海が息づくことで作品の重みや奥行きが更に深まれば、と思っております。恋人役のジョアンは宝塚の娘役としては少し異色の難役ではありますが、役者として包容力のある真彩には、繊細に、でも楽しんで演じてもらいたいと思います。そして今回も演出を担当して頂く謝先生は、緻密な心理描写と相まって、人間の心の奥を揺り動かすダイナミックな演出で、ご観劇のお客様の心を『凱旋門』の世界に誘ってくれると思っております。最後に初演のイメージ、良さを生かしつつも、今再演するという意義も鑑みた『凱旋門』にしていけたらと思っております。どうぞよろしくお願い致します。

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藤井 『Gato Bonito!!』を担当させて頂きます藤井でございます。よろしくお願いします。Gato Bonitoという言葉はあまり耳馴染みがないと思うのですが、ポルトガル語でGatoが猫、 Bonitoが美しいという意味です。非常に響きがカッコいいなと思いまして、まずタイトルをつけさせて頂きました。Gato Bonito、美しい猫のような男、という言葉は、ズバリ雪組トップの望海風斗さんに当てた言葉でして、トップになってからは僕は初めてご一緒させてもらうのですけれども、彼女がまだ花組時代の、下級生の頃に一緒に仕事をする機会が多くて、本当にクールでビューティで、ナイーブでセクシー、そしてミステリアス、でも何か内に秘めた情熱を持っているなと、下級生の頃からずっと思っていましたので、そこが僕の中でズバリ猫とマッチングし、思い切って猫をテーマにしたショーを作ってみたいなと考えました。でも猫がテーマと言いましても、別に猫に扮する訳ではなくて、あくまでも猫のような男なので、猫から受けるイメージをつなぎ合わせて、バラエティに富んだ楽しいショー作品になれば良いなと思っております。また相手役の真彩さんも本当に元気で明るくて、健康的な娘役さんというイメージがあるのですが、でも実は内に秘めた大人の女性の色気みたいなものもあるのではないかな?と思いまして、今まで見せたことのないちょっと大人の表情を見せてもらえるかな?と僕も楽しみに致しております。この二人を中心に、雪組の個性豊かな面々の魅力をなるべく目一杯引き出しまして、熱いラテンの音楽に乗せて、黒塗りのギラギラした熱いショーになればと思っております。初夏から夏の暑い時期の公演となりますので、舞台も負けじと熱く、文字通りパッショナブルなショー作品にするべく、我々スタッフ、出演者一同頑張って参りますので、どうぞご声援のほどよろしくお願い致します。本日はありがとうございました。

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 専科の轟悠でございます。皆様、本日はお忙しい中をありがとうございます。この度18年ぶりに『凱旋門』が再演されるとお聞きした時には、私自身も本当に驚きましたし、また再演に当たって雪組でということで、私も雪組でトップに就任しましたので、やはり心の底には一番大事な組として残っております。だいもん君、望海君とは「タカラヅカスペシャル」くらいでしかまだご一緒したことがなく、真彩ちゃんに至っては遂この前「こんにちは」ぐらいの挨拶しかまだしていないので、これからなのですが、もちろん舞台は色々と観て、技術も高く、色気もあって、この『凱旋門』を共演するに当たり、本当に楽しみで仕方ありません。初演と比べられる、初演がどこか象徴的に言われるのが、大変辛く感じております。初演の自分を乗り越えるのが一番辛いですね。でも乗り越えられない壁はないと思って、皆と共にこの『凱旋門』、また寺田瀧雄先生の遺作となった曲を、大切に歌い継いでいきたいと心から思っております。また最後になりましたが、株式会社かんぽ生命保険様からは、熱い熱いお力添えを頂きまして本当にありがとうございます。お芝居もショーもどうぞよろしくお願い致します。

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望海 本日は制作発表会にお集まりくださいましてありがとうございます。雪組の望海風斗でございます。お芝居の『凱旋門』ではラビックの友人役ボリスをさせて頂けるということで、轟さんと友人役をさせて頂けるというのは本当に嬉しいことですし、今から楽しみで仕方がないです。元雪組トップスターの轟悠さんと、その時に上演されていた宝塚の名作『凱旋門』を、今の雪組で再演させて頂けるというのを大変光栄に思っております。轟さんから私だけでなく組子全員が、舞台の上に立つ心構えや、人として、そして芝居等、たくさんのことを見て、感じて、吸収して『凱旋門』の世界を精一杯息づいて、生き抜きたいと思います。そしてショー『Gato Bonito!!』、私はラテンショーをやってみたいなという夢が少しありまして、私の人生夢だらけなのですが(笑)、その夢の1つを今回また叶えられるということを本当に嬉しく思っております。雪組生が舞台上で猫のように情熱的に踊り、駆け回り、飛び跳ねる姿を、是非楽しみにして頂きたいなと思います。そして最後になりましたが、今回株式会社かんぽ生命保険様よりご協賛頂きましたことに、熱く御礼申し上げます。ありがとうございます。

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真彩
 皆様、本日は制作発表に、お忙しい中お越しくださり本当にありがとうございます。雪組の真彩希帆でございます。『凱旋門』という作品は、私は映像で拝見させて頂いていたのですが、まさか轟さんの相手役をさせて頂けるとは思っておりませんでしたので、緊張が先にやって参りました。ですが、ジョアンという役から学べることがたくさんあると思うので、舞台で、またお稽古する中で、1つでも多くのことを学ばせて頂き、ぶつかるとちょっと危ないと思うので(笑)、飛び込んでいけるように、精一杯柴田先生の作品の中に飛び込んでいけるように、丁寧にこの作品と向き合っていけたらいいな思っております。そしてショー『Gato Bonito!!』ですが、ラテンショーに出演させて頂くのが初めてで、黒塗りも初めてで、大変楽しみです!熱い、熱いショーを、先ほど先生も言って下さいましたが、大人の色気というものを出せるように、お芝居もショーも共に自分にない、自分にない引き出しから…(言い淀んで)すみません、自分にないものも、自分にあるものも、色々な面をお客様にお見せできるように(轟も望海も、言葉を探す真彩を微笑みながら励ます)雪組の皆さんと頑張ってお稽古して参りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。失礼致しました(会場から温かな笑いと拍手)。

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【質疑応答】

──轟さん、先ほど自分を乗り越えるというお話がありましたが、初演から18年間積み重ねてきたものを、どう生かされていこうと思われていますか?
 この『凱旋門』という作品に限らず、今までやはりその都度、その都度、出会ってきた作品に誠心誠意、魂を込めてやってきたつもりでございます。ですけれども、反省点は100ほどあります。ただ後悔はありません。その時に持っている力でやってきましたから、下手なりにも心を込めてやったつもりでおります。ですので、18年間の間に、色んなジャンルの、色んな組の、色んなメンバーと取り組んで参りましたから、当時18年前にはなかった感覚というものが、今の私にあるのではないかという、少しの自信と、あとは経験がありますので。ただ、18年前の記憶は全くございません(笑)。あるのは断片的に、謝先生に怒られたこととか(笑)、寺田先生がグランドピアノを稽古場の真ん中に持ってこられて、全然踊れなかったこととか(笑)、そういうようなことばかりですので。後は舞台に上がって、盆がぐるぐる回って、誰がどこに行ったのやら、「私は迷子」みたいな人達がたくさん現れたという(笑)楽しい舞台稽古。そして何よりも私が初めて宝塚の舞台で、お芝居が楽しいという感覚に襲われた作品でした。なので、そこを上回るというと、言葉として私も表現が下手なのですが、感覚的なものとして、何かを超え、何かを得ていきたい。それは共演者たちから受けるものでもあり、お客様から、皆様から受けるものだと思っております。
──お芝居を楽しいと思われたのは、どんな瞬間だったのですか?
 それが舞台に出る直前だったんです。皆さんが「おぉパリ」と歌っていらっしゃるオープニングの前に、タワーの中で小道具さんと二人きりになるんですね。そこで盆が回っていくんですけれども、そこからふっと何気なく、気づかれずに出ていく。そのスタンバイをしている時に、全身に鳥肌が立って「楽しい」って呟いた記憶がございます。
──轟さんと雪組が『凱旋門』を再演するという素晴らしい企画ですが、そこに期待するものは?
小川 まずこの『凱旋門』を2000年に観た時に、本当に素晴らしいと思いました。それで雪組トップが望海になって、「あ、時が来たな」と思いました。この『凱旋門』がやれる。轟もこうして男役を頑張ってくれている中、雪組でやれる時が来たと思ったので、ここで再演したら良いと思いました。また18年経っておりますので、知らない人もおられます。宝塚は新作主義ですけれども、でも演出家には「再演できるくらいの新作をやってくれ」と言っております。これは再演できる素晴らしい作品ですし、ましてや寺田先生の名曲がありますから。でもやはり「更に!」という思いがありますので、轟がこの役を今の雪組と共に作ってどういうようなものになるか。カルバドスのような香りがしてくれるのか。それを飲めるのを楽しみにしております。

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──謝先生、再演に当たって新たに考えているプランなどはありますか?
 轟さんの演技をこの数年観せて頂いて、18年前とは全然違う成熟された演技を、キャリアを重ねられて、非常に良いものを私は感じていて、その轟さんがラビックを今回どう演じられるかがすごく楽しみです。またボリス役の望海さんの為に、柴田先生と相談して、少しストーリーテラー的なところを、客観的にも見ながらラビックの友人として寄り添う言葉を、望海さんお得意の歌で綴っていけたらいいなと思っていて、そういう演出は新しく入るところだと思います。
──出演者の皆さん、今の言葉を受けての意気込みを。
 もちろん、今もう雪組を背負って独り立ちをしている望海さんと共に演る訳ですから、絶対に初演から更に良いものを生み出せたらいいなという気持ちでおります。ただ、二人とも気が小さく(笑)、とても優しいので(笑)、どんな風になるか。それに真彩ちゃんがとっても面白い人だということ今日わかりましたので(笑)、温かく二人で見守りながら作品を作っていきたいと思います(笑)。まぁ、冗談はさておいて、全体的に宝塚の104年の歴史の中で、私の口から言うのも何なのですが、望海さんは男役として立派に成長されたと思います。周りがそういう風に見ているはずです。そういった──演者と、私──演者がぶつかり合えるというのは、本当に嬉しい機会でございます。真彩ちゃんという面白い子がついているので(笑)、ここにも染まりそうです。どうですか?だいもんさん。

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 ポスター撮影の時からがスタートだと思ったのですが、作品を観てはいるのですが、自分が友人役という中身をまだ作っていない状態で撮影をさせて頂いた時に、轟さんが出して下さる世界観ですとか、何をしても受け留めて下さる大きさに、自分も遠慮してはいけないなとすごく感じました。そんなポスター撮影をさせて頂き、今日も制作発表をさせて頂いて、今までは「タカラヅカスペシャル」で色々お話させては頂いていましたが、お芝居をさせて頂くのは初めてなのに、何か安心させて頂けるものがすごくあるので、飛び込んでいったら間違いないなと。
 私もだいもんだったらぶつかっていけるなという、もう友情出来上がっているね、ラビックとボリスの。
望海 はい!できました!
 そして真彩ちゃんは?
真彩 はい、私は、懸命について参るだけです!ついて参ります! 
轟 とにかく真剣に、これだけたくさんの方に評価して頂けている作品ですので、それに飲み込まれないように、頑張りましょう!
望海 はい!
真彩 はい!

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──藤井先生、トップコンビに感じている魅力や、こういう場面を創るということで、今教えて頂けることがあればお願いします。
藤井 正直言いまして細かい場面構成はまだこれからなのですけれども、1幕目が『凱旋門』というガッチリした、素晴らしい文芸大作なので、多少うちはハチャメチャに遊んでもいいかなと(笑)。本当に前ものがしっかりされていますので、轟さんではありませんが、僕も自分の壁を乗り越えて、新しい自分を発見したいなというのもありますので、それを雪組の望海さんと真彩さんはもちろんのこと、皆で色々引き出しあって面白くしていきたいなとまず思っています。また、二人の特色としてはやっぱり歌が、歌唱力が大変優れておりますので、もちろんデュエットソングもそうですし、1人1人にも今まで聞いたことのないような歌や声を聞かせられるように、これから色々選曲を考えていきたいと思っています。あとはブラジルにも行って来たのですが、その前にアルゼンチンに行って本場のタンゴを見て来ましたので、ブエノスアイレス系の二人のデュエットダンスも入れられたらカッコよいかな?と、今考え中です。
──出演者の皆さん、先ほどパフォーマンスでも歌われましたが『凱旋門』の寺田先生の創られた音楽の魅力をどう感じていますか?
 望海さんは寺田先生とは?
望海 私はもう、直接には。

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 そうですよね。もうそういう世代になってしまっていて、私は寺田先生には音楽学校の頃から教えて頂いていまして、劇団のお稽古場で「イシ(轟の愛称)歌上手くなったな」と初めて褒めてくださったのが研6くらいで。その後も「声が出れば良いってものじゃない。ハートを入れるんだ」と色々な細かいことを教えて頂きました。(吉田)優子先生は「違う」とおっしゃいましたが(笑)、「多少音程が外れても、ハートがあれば良い」とおっしゃり、本当に和気藹々としたお稽古場で。マンツーマンで教えて頂く時にも、私は寺田先生に「どうしてそのお顔でこんなに綺麗な曲ができるんですか?」とご本人に直接訊いたことがありまして(笑)。
望海 そうなんですね!(笑)
轟 スリッパで叩かれそうになりましたけど(笑)、本当に明るくて生徒思いの先生でしたので、実は2年前に「タカラヅカスペシャル」で真彩ちゃんが歌っていた「いのち」を歌った時に、生徒で寺田先生のTの字を人文字で作ったんですね。思わず涙が出てしまって、私も涙もろくなりました。とても素敵な曲で、お客様が当時口ずさみながら帰られていたということを聞いております。歌ってみてどうでした? 
望海 何度も聞いたことがある曲ではあるのですけれども、実際歌ってみると心を入れないと歌えない。そこに自分の想いを入れないと歌えない曲なんだなということを、すごく感じました。あとは歌ももちろんそうなのですが、前奏が素晴らしいなと思いました。前奏だけで心が震えると言いますか、温かくなったり、寂しくなったり、何かを思い出したり、そうい感じがこの2曲だけでもあったので、これからまたたくさんの曲に出会えるのが楽しみです。

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真彩 『凱旋門』のナンバーは「タカラヅカスペシャル」にコーラスで入らせて頂いた時に、轟さんがいつも「パララ、パララ」と歌っていらっしゃって。聞く度に素敵な曲だなと思っていたので、それを歌えるというのが最初は嬉しかったです。実際に歌ってみて、お二人も言っていらっしゃいましたが、お稽古をしていく中で、感じるものだったりとかを大切に出していけたらいいなと思いますし、曲がとても優しい気持ちになるメロディなので、音楽に乗って想いが伝えられるように、お稽古していきたいと思います。

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〈公演情報〉
宝塚歌劇雪組公演 
かんぽ生命ドリームシアター ミュージカルプレイ『凱旋門』─エリッヒ・マリア・レマルクの小説による─
脚本◇柴田侑宏
演出・振付◇謝珠栄
かんぽ生命ドリームシアター ショー・パッショナブル『Gato Bonito!!』〜ガート・ボニート、美しい猫のような男〜
作・演出◇藤井大介
出演◇轟悠(専科・『凱旋門』のみ)、望海風斗、真彩希帆 他雪組
●6/8〜7/9◎宝塚大劇場
〈料金〉SS席12.000円 S席8.300円 A席5.500円 B席3.500円
●7/27〜9/2◎東京宝塚劇場
〈料金〉SS席12.000円 S席8.800円 A席5.500円 B席3.500円
〈お問い合わせ〉0570-005100 宝塚歌劇インフォメーションセンター
〈公式ホームページ〉 http://kageki.hankyu.co.jp/



【取材・文・撮影/橘涼香 】 


帝劇『1789』


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柚希礼音、西川貴教ら豪華キャストが集結!地球ゴージャスプロデュース公演Vol.15『ZEROTOPIA』公開稽古レポート!

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岸谷五朗と寺脇康文による演劇ユニット「地球ゴージャス」の最新作ダイワハウスSpecial地球ゴージャスプロデュース公演Vol.15『ZEROTOPIA』が、東京赤坂のTBS赤坂ACTシアターで4月9日から上演される(5月22日まで。のち、愛知、新潟、福岡、広島、大阪でも上演)。

「地球ゴージャス」は1994年の結成以来、劇団というスタイルを取らず、岸谷五朗と寺脇康文以外のメンバーは固定せずに、新鮮なゲストを迎えてのプロデュース公演を続け、常に新作、再演はしないという方針のもと、これまで14作品が上演されてきた。近年の公演では全国で10万人以上の観客動員を記録し続けていて、日本でも有数の人気カンパニーとしての地位を確立している。

そんな地球ゴージャスの第15弾『ZEROTOPIA』は、沈没した豪華客船から必然的に生き残った男女が、地図に載っていない島に辿り着き、その島を起点(ゼロ)として、ユートピア(理想郷)へ向かうのか、ディストピア(地獄郷)に向かうのか、という普遍的な「生きる」ことをテーマに、彼らを待ち受ける運命と巨大な陰謀を描く物語となっている。

今回W主演として登場するのは元宝塚歌劇団星組トップスターで、現在女優として活躍中の柚希礼音と、日本の音楽シーンを牽引してきただけでなく、多方面のジャンルでも活躍する西川貴教という、豪華な組み合わせが実現。
更に共演に、若手実力派俳優の新田真剣佑。地球ゴージャス初となるWキャストでの出演を果たす宮澤佐江と花澤香菜。これまで地球ゴージャスならではのダイナミックな振付を支えてきた藤林美沙、原田 薫、大村俊介(SHUN)の3人も、今回は揃って出演。舞台を中心に活躍している若手人気俳優の水田航生、植原卓也がメインキャストとして名を連ね、岸谷五朗、寺脇康文と共にゴージャス流エンターテインメントを盛り上げる。

その期待新作『ZEROTOPIA』の公開稽古が3月7日都内の稽古場で行われ、メインキャストが揃ってのフォトセッションのあと、岸谷五朗と寺脇康文から意気込みが語られた。

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【岸谷五朗・寺脇康文挨拶】

岸谷 お忙しいところ、また寒い中をこのようにたくさんお集まり頂きましてありがとうございます。ダイワハウスSpecial地球ゴージャスプロデュース公演Vol.15でございます。『ZEROTOPIA』今稽古に入りまして、稽古期間が長いのですが2ヶ月ちょっと経ちました。いつも言っておりますが地球ゴージャスの代表作は最新作です。まさに今回も素晴らしいキャストが集まってくれました。それぞれに特別な能力を持っていて、今回の作品になくてはならないキャストの皆さんが揃ってくれました。4月9日からTBS赤坂ACTシアターで初日を迎えます。愛知公演、新潟公演、福岡公演、広島公演、そして最後の大阪公演の7月15日まで、4ヶ月の公演となります。今回は12万人のお客様を動員しようと思っております。まだまだ未熟な地球ゴージャスでございます。皆様のお力添えを得て、この『ZEROTOPIA』という作品を、本当に幸せな作品にして頂けたらと思います。是非お力をお貸しください。本日はお忙しい中を本当にありがとうございました。
寺脇 寺脇でございます。
岸谷 ありがとうございました。
寺脇 おい!終わってないから!(爆笑)喋らせなさいよ(笑)。地球ゴージャスも結成して24年経ちまして、それだけ歳をとる訳ですが、僕は遂この間56才になりました。いつの間にかカンパニーの中で最年長です。でも良い数字なんですよ。56才ということは「ゴロー」ですから。(岸谷五朗と二人で)「Wゴローイヤー」ここ使いどころですよ!(爆笑)
岸谷 全然使えないから!
寺脇 いや、ここは使える!明日の新聞の見出しは「Wゴローイヤー」(爆笑)。今回も、僕らも、皆さんも、様々な年代の方々が元気になるような、そして今の地球を一緒に考えて行こうということも含めて、素晴らしいエンターテインメントに仕上がるよう、歌、ダンス、アクション、芝居、そして今回はミステリーになっていますからね。極上のエンターテインメントになるよう今、一同頑張っております。是非皆様のお力をお貸しください。よろしくお願い致します。

続いて、公開稽古の準備に入る間にも「Wゴローイヤー」と寺脇が言い続けて和やかな笑いを誘う中、4つの場面が公開された。

【公開稽古・1】
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まず始めに披露されたのは、西川貴教を中心としたオープニングナンバー「Dynamic Dynamite Extreme」。ダンサーたちを従えて、西川がフルパワーで歌いまくる、迫力満点のナンバーだ。常にステージに立つと、大柄な人ではないことが信じられないほど、大きな存在感を放つ西川の魅力が早くも炸裂。本番の舞台でのヒートアップが予見される導入に心躍る。


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【公開稽古・2】
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次に、柚希礼音演じるジュンの過去の出来事が描かれるナンバー「Jun's past2」が柚希と水田航生により演じられる。ジュンは意識不明になった大切な人を見守る日々の中で、共に励ましあっていた男性(水田)と、互いに惹かれ合ってしまった。だが、大切な人の意識が戻った時二人は…?という、次はどうなる?という余韻が強く残る絶妙な場面公開。柚希が切ない心情を表出して、女優として確かな地歩を固めている様がはっきりと観て取れ、水田の爽やかな二枚目ぶりも際立った。

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公開稽古・3】
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ガラリと趣が変わって、次の場面は新田真剣佑演じるアトラスが、過去に特殊工作員だった時代を描いたナンバー「特殊工作員アトラス」。素で話す時にはかなりシャイな一面を覗かせる新田の、優れた身体能力と演技力が発揮される、アクションが満載だ。この場面は2幕の場面の為、遂先ほど甘い二枚目だった水田が厳しい上官を演じるのが新鮮。植原卓也のキリリとした身のこなしにもキレがある。

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【公開稽古・4】
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最後はメインキャストが全員登場しての「Jun's Dream」無人島に流れ着いた面々が夢を語り合う中で、ジュンは幼い頃からエンターテイナーになりたかったと語り、岸谷とのダンス、そしてメインキャストが全員登場してのラインダンスも含めた、華やかな歌とダンスが展開される。ある意味で、最も地球ゴージャスらしいナンバーで、本番の舞台の華やかさに想像が膨らみ、この日は宮澤佐江の出演だったが、Wキャストの花澤香菜の出演にも興趣がわく。

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こうして迫力の場面公開は終了。無人島に流れ着いた人々の運命が、地球ゴージャス得意のエンターテインメント作品として、どう表出されるのか、本番の舞台に期待が高まる時間となっていた。

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〈公演情報〉
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ダイワハウスSpecial 地球ゴージャスプロデュース公演Vol.15
『ZEROTOPIA』
作・演出◇岸谷五朗
出演◇柚希礼音、西川貴教
新田真剣佑、宮澤佐江・花澤香菜(Wキャスト)
藤林美沙、原田 薫、大村俊介(SHUN)
水田航生、植原卓也
岸谷五朗・寺脇康文 他
●4/9〜5/22◎東京・TBS赤坂ACTシアター
〈料金〉S席 12,000円 A席 9,500円 B席8,500円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉チケットスペース 03-3234-9999
●5/29〜6/2◎刈谷市総合文化センター
〈料金〉S席 12,000円 A席 9,500円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
●6/9〜10◎新潟テルサ
〈料金〉SS席 12,000円 S席 9,500円 A席8,500円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉キョードー北陸チケットセンター 052-245-5100
●6/22〜24◎福岡サンパレス
〈料金〉S席 12,000円 A席  10,000円 B席8,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉キョードー西日本 092-714-0159
●6/30〜7/1◎広島文化学園HBGホール
〈料金〉S席 12,000円 A席  10,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉キョードー西日本 092-714-0159
●7/6〜7/15◎大阪・フェスティバルホール
〈料金〉S席 12,000円 A席  10,000円 B席8,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉キョードーインフォメーション 0570-200-888
〈公式サイト〉 https://www.chikyu-gorgeous.jp/vol_15/


 
【取材・文・撮影/橘涼香】

帝劇『1789』


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