えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。

『不徳の伴侶 infelicity』

若き原石たちのエンターテインメントショー再び!『GEM CLUB II 』シアタークリエで間もなく開幕!

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若き才能ある原石たちが競い合う珠玉のエンターテインメントショーの第二弾『GEM CLUB II 』が、シアター1010でのプレビュー公演を大好評のうちに終え、3月24日からシアタークリエでいよいよ初日の幕を開ける(4月5日まで。のち、4月14日〜15日大阪・サンケイホールブリーゼ、4月18日名古屋・日本特殊陶業市民会館でも上演)。

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玉野和紀が長年手掛けている、ノンストップエンターテインメント・ショー『CLUB SEVEN』のDNAを受け継ぎ、若き才能たちの集う新たなショー・ステージとして、SHOW HOUSE『GEM CLUB』が幕を開けたのは2016年のこと。若き原石=GEMたちが、それぞれの得意分野に留まらず、あらゆるジャンルからバラエティー豊かに組み込まれたダンス、歌、ドラマに真剣に立ち向かう姿が、青春そのものを思わせる熱いパフォーマンスにつながり、大人のおもちゃ箱と言った粋な趣のある『CLUB SEVEN』とは、ひと味もふた味も違う、ここにしかない熱量と魅力を生み出して、鮮烈な記憶を残した。 
今回の舞台は、そんなステージの第二弾で、玉野総支配人のもと、オーディションを勝ち抜いた面々が創る、更なる熱量を伴ったステージとなっている。

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【STORY】
東京のとある場所に佇むSHOW HOUSE『GEM CLUB』。かつて才能を持った若者たちが、切磋琢磨しながら煌びやかなショーを創り出すことで喝采を集めたSHOW HOUSEも、2年の歳月が流れるうち、活躍していた若者たちはそれぞれに巣立っていき、今は総支配人のタイガー(玉野和紀)、チーフのアクア(原田優一)、リーダーのロードナイト(中河内雅貴)だけが、披露するあてのないショーの稽古を続けていた。
そんな状態に苛立つロードナイトをタイガーとアクアが宥めているところに、颯爽と現れたのはSHOW HOUSE『GEM CLUB』の新オーナー・ダイヤ(壮一帆)だった。「メンバーがいないのなら、新しいショーを創る為の人材を探しに行きましょう!」ダイヤの男前の号令一下、街へ飛び出した4人は、手分けして新たな才能の原石=GEMたちをスカウトして歩く。ストリートシンガー、パフォーマー、メイド喫茶、時代劇のエキストラ等々。自らを表現することをそれぞれに模索していた若者たちが、1人、また1人とSHOW HOUSE『GEM CLUB』に集い、いよいよ新たなショー創りへの道程が始まった!

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2幕構成からなる舞台は、1幕を才能の原石を探して歩くスケッチミュージカル。2幕をそうして集まったメンバーたちが創り出した新たなショーという流れの中で進んでいく。前回の『GEM CLUB』の設定をそのまま引き継ぎつつ、若者たちがすべて入れ替わっていることに違和感がない、自然な作劇が実に上手くできていて、総合クリエーターの玉野の手腕が早くも発揮されている。

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更に、新たな才能がオーディションを受けに来たのではなく、こちらからスカウトして歩くという設定が効いていて、新たなGEMたちの個性が様々な場所で発揮されているのが面白い。それによって本人たちの得意分野もきちんと織り込まれつつ、楽しい遊びもたっぷり、新たな挑戦もたっぷりで、1幕から次々に、ある意味奇想天外に場面が変わっていくことにも無理がない。映像を上手く組み込んだ松井るみの装置が、そのスムーズな場面転換を支えていて、約1時間10分の1幕があっという間に過ぎて行ったのには驚かされた。

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だから、もちろんそんな彼らが創ったショーという設定の2幕は、更に多彩な場面が繰り出され続けて、玉野、壮、原田、中河内の謂わば「大人組」と、GEMたちの組み合わせの妙もたっぷりとあり、全員が八面六臂の大活躍。一生懸命の輝きが、舞台をキラキラと彩るのが、この青春エンターテイメントならではで、とにかく全員を応援したい気持ちになれる熱量が素晴らしい。今回はメドレーがこれまでとは違った形で作られているが、1幕とのリンクが上手くなされていて、これもまた楽しい仕掛けになっている。
 
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そんな、舞台の総合クリエーターである玉野の豊かな発想力が、今回の舞台では更に際立って感じられる。例えばこれまでのキャリアの中で、和物を多く演じてきた松田岳に、ちゃんと時代劇の場面を用意しただけでなく、そこに玉野本人お得意のおこちゃまキャラを無理なく組み入れる等、構成が冴えに冴えていてお見事の一言。若い人材を引き上げて行こう、立派なダンサーとしての、ショースターとしての土台を創ってやろう、という玉野の意欲が、舞台をこれだけ弾ませていることを思うと、頭が下がるような気持ちにもなった。

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新オーナー役の壮一帆は、宝塚退団後、ここまで自然体で女優になった人も珍しいと思えるほど、持ち味をすんなりと役柄に活かしている。男前で気風が良くて、でももちろんながら決して男役ではない。その塩梅が絶妙で、元男役としての特性を個性にくるみこみ、美しい女優として舞台に立つ姿が清々しい。ショーでは大人組での粋でカッコいいダンスも披露。得難い存在となった。

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チーフの原田優一は、近々の舞台で、ステージをただ歌いながら横切るだけで、ここまで笑わせることができるのは、日本中で原田1人ではないか、と感嘆した記憶が新しいが、今回もその巧まずして表れるなんとも言えない可笑しみと、やる時はやる!のショーマンぶりの切り替えに、惚れ惚れさせられる。玉野が創るなんでもあり、ないものはないというステージに、打ってつけの人材として是非今後も登場し続けて欲しいと願う。

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リーダーの中河内雅貴は、中河内が「大人組」になったんだ…という、深い感慨を覚えずにはいられない存在として、まさにGEMたちの目標的立場の人。どこか斜に構えていて、一匹狼を気取っていて、でも実はとても熱い真っ直ぐさが見て取れたこれまでの持ち味から、良い意味で力が抜けていて、余裕を感じるのに、しみじみとさせられる。ダンス力にも今の言葉で言えば「ヌケ感」が感じられるようになり、GEMたちの理想の未来像として、更に大きな存在になっていってくれることだろう。

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その中河内とGEMたちの中間地点にいるかな?と思わせたのが東山光明。ミュージカル経験も豊富な人だけに、彼の歌で場面が創られていることも多く、大真面目な熱唱でありつつ、実はあまりにも馬鹿馬鹿しい歌詞、という場面を、堂々と歌い切っていて、これは喝采もの。しっとりと歌うシーンもあり、もちろんダンスも芝居もあり、GEMたちの兄貴分として存在感を示していた。

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そして、若きGEMたちは、前述したようにそれぞれに個性を発揮し、かつ新たな挑戦に果敢に取り組み、SHOW HOUSE『GEM CLUB』の真の主役として輝いている。木戸邑弥は多彩な役柄を生き生きと演じつつ、どこにいても溌剌とした笑顔が印象的。長身の多和田秀弥はダイナミズムと共に、どこか朴訥とした二枚目ぶりも目を引く。持ち前のストリート系のダンス力はもちろん、様々なダンスに気を吐く本田礼生の身体能力の高さは絶品。前述の得意の和物だけでなく、ダンス力と共にジェントルマンの執事役も目立った松田岳が放つ、どこか天然のおおらかさは全体の清涼剤。とびっきり可愛いが、決して可愛いだけではない古田一紀の、本気が感じられる激しいダンスシーンへの取り組みにも心打たれる。Wキャストの女性キャストは三森すずこを見たが、愛らしさが少しもあざとさにならない舞台ぶりに感心させられた。個性の異なる新垣里沙の登場にも期待が高まる。

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総じて、玉野がいみじくも言った「必死で楽しく大変に」に、すべてが集約される舞台で、この経験の1回、1回がGEMたちを大きく飛躍させることだろう。彼らの成長を楽しみに、何度でも劇場に通いたい舞台となっている。

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〈公演情報〉
SHOW HOUSE『GEM CLUB  II 』
作・演出・振付◇玉野和紀
出演◇玉野和紀 / 中河内雅貴 東山光明 / 木戸邑弥 多和田秀弥 本田礼生 松田岳 古田一紀 / 三森すずこ・新垣里沙(Wキャスト)/ 原田優一 / 壮一帆
●3/24〜4/5◎日比谷シアタークリエ
〈料金〉9.500円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉東宝テレザーブ 03-3201-7777(9:30〜17:30)
4/14〜15◎大阪・サンケイホールブリーゼ
4/18◎名古屋・日本特殊陶業市民会
〈公式ホームページ〉http://www.tohostage.com/gem_club/


 

【取材・文・撮影/橘涼香】



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中川晃教、西川貴教、瀬奈じゅん、橋本さとしが出演する福田雄一の最新作! ミュージカル『サムシング・ロッテン!』上演決定!

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映像だけでなく舞台でも次々にヒット作を上演している福田雄一、その最新作となるブロードウェイ・ミュージカル『サムシング・ロッテン!』が、本年12月から来年1月、東京と大阪で上演されることが決定した。
この『サムシング・ロッテン!』は、アメリカの演劇・ミュージカル界で最も権威ある賞である“トニー賞”で、2015年、9部門ノミネート、1部門受賞という快挙を成した作品の日本語版上演となる。
演出・上演台本は「笑い」と「ミュージカル」をこよなく愛する福田雄一が手掛ける。メインキャストには、中川晃教、西川貴教をはじめ瀬奈じゅん、橋本さとしなど、日本のミュージカル界を牽引する主役級の実力派俳優たちが集結する。

タイトルの「Something Rotten!=サムシング・ロッテン!とは直訳すると「何かが、腐っている!」という意味。ハムレットの一節「something is rottenin the state of Denmark.(デンマークの國では、何かが腐っている。)」を思わせるタイトルで、本ミュージカルは複数の戯曲、ミュージカル作品へのオマージュが随所に登場するコメディミュージカルとなる。
本作は、1990年代にケイリーとウェインのカークパトリック兄弟のアイデアから始動。2015年には、シアトル・五番街劇場で試験興行する予定を、内容が評価され、すぐにブロードウェイでの上演が決定。現在は全米をツアー公演中。
物語は、1595年、ニックとナイジェルのボトム兄弟が絶大な人気を誇るウィリアム・シェイクスピアと競いながら舞台芸術業界で成功を目指す内容。『コーラスライン』、『アニー』、『レ・ミゼラブル』などの人気ミュージカル作品や、シェイクスピア作品を彷彿とさせるシーンの数々が、舞台・ミュージカルファンの心をくすぐるとして話題になり、2015年のトニー賞では9部門にノミネートされ、1部門受賞した。

今回の出演は、主人公でスランプ中の劇作家ニック役に中川晃教、そのライバルでありルネサンス時代のスーパースター劇作家シェイクスピア役に西川貴教、ニックを献身的に支える頼もしい妻ビー役に瀬奈じゅん、ニックの作品に大きな影響を与える預言者ノストラダムスには橋本さとしという豪華な布陣が決定。ニックのピュアな弟ナイジェル役に平方元基、清教徒の娘ポーシャ役に清水くるみという若い実力派キャストにも注目が集まる。
 
【コメント】

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福田雄一(演出家・監督)
何故か自分が知る前に周りの業界の方々から次々と「ロッテンは福田さんがやるべき!」と言われ、「なんだそれ?」と思い、観た作品です(笑)。そして…「福田さんがやるべき!」の意味が分かりました。本当にミュージカルが好きな人たちがその愛を溢れんばかりに表現したコメディです。ということで、ミュージカル界で大活躍する役者さんたちが集まって頂けたことは、とても幸せなことですし、出来上がりも幸せなことになることでしょう。

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中川晃教(ニック役)
福田雄一監督ってすごい人だと、思っています。笑いの間合いが日本人っぽくなくって。こう書くと語弊があるのかもしれませんが、音楽で表現するなら、BPMが洋楽。ミュージカルへの愛情というか、エンターテイメントに対する貪欲さにはスタミナを感じます。『GREEN&BLACKS』(WOWOW)にゲスト出演した際、リハーサル中に福田雄一監督が時折見せる、真剣で鋭い眼光。本当にキレッキレッで怖いです。でも、その奥にあるものが「すごい人!」と僕が感じるところです。僕は面白いことはできません。たぶん。でも、『サムシング・ロッテン!』は、役者としてもどれだけ弾けられるかどうかが鍵の作品!最高かつ夢のあるキャスト!そしてクルーと!本作の持つエンターテイメント性をジュウニブンにお届けできるよう精進していきます!どうぞご期待下さい!そして応援を宜しくお願いします!

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西川貴教(シェイクスピア役)
昨年の11月、フジテレビ湾岸スタジオで番組の収録をしていたのですが、知人の作家から僕と仕事をしたがってる人がいるので会って欲しいと連絡をもらいました。「いつにしましょうか?」と返信したところ「もう楽屋の前にいるらしいので、ノックしてもいいか?」と返ってきました。慌てて扉を開けると、なだれ込む様に楽屋入ってくるやいなや、矢継ぎ早に作品と僕の役どころへの情熱を全力で伝えて下さいました。それが福田雄一氏、その人でした。結局押し切られる形で『Something Rotten! 』への出演となったわけですが、演ると決めたからには福田雄一演出を存分に堪能したいと思っています。以前シェイクスピア作品を演じたことはありましたが、まさか自分がシェイクスピアを演じることになろうとは、思ってもみませんでした。

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瀬奈じゅん(ビー役)
多才で個性的な共演者の皆様と共に、最高なエンターテイメントをお届けしたいと思います。福田さんの演出…何をやらされるのか、今からドキドキ…いや、ワクワクしています!皆様、楽しみにしていて下さい! 

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平方元基(ナイジェル役)
福田さんの舞台に出させていただくのは初めてで、今からワクワクしています。共演者の方々も個性豊かな方ばかりで僕なんかがご一緒させていただいていいのだろうかと思うほど。若干緊張しています。お客様に喜んでいただくべく、僕自身も楽しんで作品作りに取り組めたらと思います。新しい平方元基をお見せできたら嬉しいです。このワクワクをみなさまと共有できる日を楽しみにしています。

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清水くるみ(ポーシャ役)
久々にミュージカルに出演させて頂くので、今からとてもわくわくしています!福田さん演出で『サムシング・ロッテン!』日本版、こんな豪華な作品に出演させて頂くこと、とても幸せです。絶対に面白い。私も客席から観たい(笑)。お話を頂いた時はあまりに嬉しくて、暫く興奮していました…。そして素晴らしい先輩キャストの方々に少しでもついていけるよう、しっかりトレーニングして、今年の年末もパワフルに迎えたいと思います!

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橋本さとし(ノストラダムス役)
何本かミュージカル作品に出演させていただきましたが、まだまだミュージカル俳優と呼ばれる事におこがましさを感じてしまいます。ですが僕はミュージカルが好きです。この作品に散りばめられた数々のミュージカルの名作に対して単にパロディーだけでなく愛とリスペクトを込めて演じて、この作品を終えた時には橋本さとしも立派なミュージカル俳優と呼ばれるでしょう。もしくは2度とミュージカルするな!と言われるでしょう。どっちかです。ダメならシェイクスピア俳優を目指します。福田雄一さんとの仕事も楽しみです。お客さんを楽しませて笑顔にする娯楽エンターテインメントに徹底した演出に、アドリブが苦手な自分がどう色をつけれるか、本能と直感で臨みたいと思います。
 
【あらすじ】
ルネサンス時代のイギリス。売れない劇作家であるニック(中川晃教)は弟のナイジェル(平方元基)と共に自身の劇団を運営していた。時代の寵児であり、スーパースターの劇作家シェイクスピア(西川貴教)にニックは対抗心をむき出しにするが、劇団運営に行き詰まり、妻ビー(瀬奈じゅん)の目を盗んで予言者ノストラダムス(橋本さとし)のもとを訪ねる。そして、彼のお告げに従い、世界初の歌って踊る「ミュージカル」を書こうと決意するのだった。
その後もノストラダムスのもとへ通うが、出てくるのは頼りない予言ばかり…ヒット確実な作品タイトルは『オムレット』(実は「ハムレット」の間違い)だと言われ、ニックはミュージカル『オムレット』を生み出すために悪戦苦闘する。作家の才能を秘めている弟のナイジェルは、兄の言うことを聞きつつも「卵の物語なんか書きたくない!」と思い悩む。そんななか、出会った美しい清教徒の娘ポーシャ(清水くるみ)と恋に落ち、新たなインスピレーションが生まれていた。一方、「ロミオとジュリエットに続く大ヒット作を書かねば」と人知れず思い悩んでいたシェイクスピアは、以前からナイジェルの才能に目をつけていて、彼からなんとか次作のアイデアを得ようと画策する。「トービーベルチ」と名乗る役者に化け、ニックの劇団に潜入し、後の大ヒット作となる『ハムレット』の土台となるアイデアをどんどん盗んでいくが…。

〈公演情報〉
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ミュージカル「サムシング・ロッテン!」
作詞・作曲 ◇ウェイン・カークパトリック、ケイリー・カークパトリック
脚本◇ケイリー・カークパトリック、ジョン・オファレル
演出・上演台本◇福田雄一
振付◇上島雪夫
音楽監督・指揮◇上垣聡
出演◇中川晃教 西川貴教 瀬奈じゅん 平方元基 清水くるみ 橋本さとし
池田紳一 可知寛子 小暮キヨタカ 小山侑紀 坂元宏旬  高橋卓士  高原紳輔 竹内真里 常住富大 丹羽麻由美 伯鞘麗名 福田えり 辺田友文 横山敬  横山達夫 ほか
●12/17〜30◎東京国際フォーラム ホールC 2 
●2019年1月◎大阪・オリックス劇場 
〈料金〉S席¥12,500- A席¥9,500- B席¥7,000−(全席指定・税込)
〈一般発売〉 2018年9月予定




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緒月遠麻の好評主演舞台が6月に続編を上演!『希望のホシ 2018』

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あの刑事たちが帰ってきた!
2015年に上演された『希望のホシ』は大好評を博し、絶賛と反響の嵐を巻き起こした。この度、観客からの熱い要望に応えて、前作をさらにブラッシュアップ、待望の続編『希望のホシ 2018』として、さらにパワーアップ。新たなキャストも参加、6月に池袋のあうるすぽっとにおいて上演される。

この度の上演にあたり、劇団LIVESの主宰・大浜直樹が、前回に引き続き『希望のホシ2018』の脚本・演出を手がける。ドラマ「記憶の海」「奇跡のホスピス」「ムッシュ!」などの脚本で、巧みなセリフ運びとユーモアにあふれた人間ドラマの作り手として定評のある大浜が、再び腕を奮う。

主演は前回公演に引き続き、元宝塚歌劇団宙組の男役スター緒月遠麻。池田努、金児憲史も引き続き出演、息の合った3名の刑事たちが帰ってくる。さらに、2016年「石原プロ次世代発掘オーディション」において準グランプリに輝いた岩永ジョーイ、また数々のドラマ、映画、舞台で活躍している実力派俳優・野村宏伸の初出演が決定した!
人気と実力を兼ね備えた充実のキャストを得て『希望のホシ2018』がいよいよ始動する!

【ものがたり】
中原悠希(緒月遠麻)は、「警察とは組織」を信念とする警視庁捜査一課の女刑事。同じく捜査一課の刑事であり、ワイルドな風貌の上條光隆(金児憲史)は「警察とは権力」と考える。石渡署の国東大刑事(池田努)は「警察とは正義」と信じてやまない熱血漢。前回の事件から数年を経て、三人の刑事の前に再び難事件が立ちはだかった時、己の信念を貫こうとするゆえに刑事たちは激しくぶつかる。そして事件に隠された真相が明らかになるにつれ、今回もまた正義が揺れる。そして刑事はブレる。犯人役に野村宏伸を迎えて繰り広げられるのは、笑い満載のサスペンスか、それともサスペンスのフリしたシチュエーションコメディか。

【コメント】

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緒月遠麻
宝塚を卒業してはじめての舞台出演だったこの『希望のホシ』に再び出演出来る喜びを、今、噛み締めております!今回もご一緒させて頂きます“頼れるお兄様方”の金児憲史さんと池田努さん。お二方のパワーと心ある芝居が大好きなので、また、近くで体当たりの芝居が出来る事を今から楽しみにしています!そして、熱い熱い大浜さんの演出はもちろんのこと、今回初めてご一緒させて頂きます野村宏伸さんとのお芝居、熱いメンバーでさらにパワーアップする『希望のホシ』を皆さまにお届け出来ることがとても楽しみです!6月は是非皆さまと、池袋あうるすぽっとで熱く盛り上がりたいです!まだまだ男役が残っていた頃の出演でしたが、様々な作品と出逢い、成長し変化した緒月をお見せできればと思っております!お待ちしております!

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野村宏伸 
今回の私の配役は犯人役ということを聞かされた時には、ワクワクしました!というのも、舞台では犯人役というのはやったことがなかったので、そういった意味では新鮮な気持ちですね。今回の演出家の大浜さんの演出した舞台は、一度拝見させていただきました。非常に緻密に計算された芝居を役者さんたちは見事にこなしていたので、相当稽古に時間を費やしたのかなと思いました。私は基本的には演出家さんに任せますが、時には自分の考えを話したり、相談しながらコミュニケーションをとりつつ、演出家さんの意図する部分を感じ取ることでより良い芝居を創っていくタイプなので、私の良いところを十分に引き出してもらいつつ、逆に私が気付いてなかった良い部分などを掘り起こしてもらいたいです。だからこそ今回の舞台は僕にとって期待感でいっぱいの舞台ですね。ということで今回も必ずいいお芝居をみんなで一緒に創っていきますので、皆様、乞うご期待ください!

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池田 努
大浜直樹さんの作品には何度か出演させていただきましたが、中でも『希望のホシ』は思い出深い作品です。緒月遠麻さんの心のこもったストレートなお芝居に心掴まれ、同期の金児とは千秋楽ギリギリまで切磋琢磨し高め合いました。この度パート2が決まり、あの時の刑事達の絆と情熱が再び蘇り、メラメラと熱いものがこみ上げて来ました!そして今回は野村宏伸さんが犯人役ということで、舞台上で一体どんな感情の火花が散るのか? 楽しみで仕方ありません。とても大きな犯人に刑事一丸となって立ち向かわねばと今から力が入っております。
石原プロ新人の岩永ジョーイも加わり、みんなで力を合わせて劇場を熱くしたいと思います!パート2をやるからには前回を超えるものをお客様も期待しておられると思います。その期待にお応え出来るよう全力を尽くします!どうぞお楽しみに!

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金児憲史
前回の『希望のホシ』を最後に舞台から遠ざかっていたので、個人的にもそれ以来の3年振りの舞台という事でかなり張り切っています。緒月遠麻さん、同期の池田は経験も豊富で本当に頼りになる仲間なので、僕の役割としてはその包容力にどっぷり甘えさせて頂き、どんどんかき回して2人を困らせる事が出来たらより面白くなるんじゃないかと今から色々企んでいます(笑)。野村宏伸さんとは初めてご一緒させて頂きますが、大先輩なのでたくさん学ばせて頂けたら、盗めたらと、そして石原プロの後輩であります岩永ジョーイが緒月さん、池田、僕の関係性の中にどういう風を吹き込んで来るのか。嵐か、はたまたそよ風か(笑)。いずれにしても今から稽古が楽しみです!皆様の想像以上の舞台が出来上がる事を約束します!

〈公演情報〉
『希望のホシ 2018』
作・演出◇大浜直樹
出演◇緒月遠麻 池田 努 金児憲史 岩永ジョーイ/野村宏伸 ほか
●6/13〜17◎あうるすぽっと
〈料金〉S席 7900円 A席 5900円(全席指定・税込)
〈一般発売〉2018年3月24日(土)販売開始







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宝塚歴代トップスター&海宝直人らの豪華共演者で華やかに!坂東玉三郎 越路吹雪を歌う『愛の讃歌』制作発表レポート!

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凰稀かなめ、水夏希、海宝直人、大空ゆうひ、霧矢大夢
姿月あさと、坂東玉三郎、真琴つばさ
 

当代一の歌舞伎女形として活躍する五代目坂東玉三郎が、敬愛してやまない名歌手・越路吹雪が歌った数々の楽曲を、越路吹雪の後輩である、真琴つばさをはじめ、元宝塚歌劇団歴代トップスターたちと、ミュージカル界の次世代のプリンスとして進境著しいミュージカル俳優海宝直人を共演に迎えて歌う珠玉のコンサートツアー 坂東玉三郎 越路吹雪を歌う「愛の讃歌」が、4月12日の東京・渋谷のNHKホール等をはじめ、全国各地で開かれる。

越路吹雪は、宝塚歌劇団のトップスターとして活躍した後、ミュージカル女優として、またシャンソン歌手として揺るぎない地位を確立した、伝説の歌い手だ。特にシャンソンにおいて、作詞家・翻訳家の岩谷時子と共に、日本語で歌うシャンソンに力を注ぎ、日本に於ける「シャンソンの女王」と称された。文化庁芸術祭奨励賞をはじめ、受賞歴も数多く、特に「ロングリサイタル」として、当時では珍しい歌手のワンマンショー形式の長期リサイタルは好評を博し、日生劇場の大人気興行として定着。越路が逝去する1980年まで「ロングリサイタル」は歌手・越路吹雪の名声を不動のものとする、日本で最もチケットが取れない公演との逸話も生んだ。
一方言うまでもなく、歌舞伎界を代表する女形であり、重要無形文化財保持者(人間国宝)であり、歌舞伎界にとどまらず歌舞伎の域を超えた、世界の芸術家に影響を及ぼす存在として、シャンソンの故郷フランス芸術文化勲章コマンドゥール章も受章している坂東玉三郎が、越路吹雪を深く敬愛してきたというのは、文字通り、天才が天才に惹かれた典型的な例であろう。昨年3月に開催された、越路吹雪三十七回忌特別追悼公演「越路吹雪に捧ぐ」に出演した玉三郎が、シャンソン「妻へ」を歌って注目を集めたのは、記憶に新しい。

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そんな玉三郎の、越路吹雪が残した歌の遺産を次の世代に引き継ごうという熱い想いに、元宝塚歌劇団のトップスターの面々が応える形で、今回のコンサートが実現。奇跡のような夢のステージに、今、大きな期待が寄せられている。
その高まる関心に応えて、2月28日高級宝飾ブランドBVLGARIの、銀座「ブルガリ プライベート ラウンジ」の贅沢な空間の中で、制作発表記者会見が行われ、坂東玉三郎、真琴つばさ、姿月あさと、大空ゆうひ、水夏希、霧矢大夢、凰稀かなめ、海宝直人が登壇。生演奏の歌唱披露と共に、特別なコンサートへの抱負を語った。

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まず、会見には坂東玉三郎が登場。司会とのトークという形で、コンサートの経緯が語られた。

玉三郎 皆様今日はお忙しい中、コンサートの発表にお集まりくださいまして、誠にありがとうございます。去年の3月末に、越路吹雪さんの三十七回忌特別追悼公演のコンサートで歌わせて頂いたことがきっかけで、今回の運びとなりました。越路吹雪さんと同じ宝塚出身の皆さんと、歌を歌わせて頂くというコンサートでございます。皆様、どうぞご来場くださいますようにお願い申し上げます。今日はありがとうございました。
──玉三郎さんご自身は越路吹雪さんが大好きで、敬愛してやまない方だそうですが。
玉三郎 はい、そうですね。若い頃から日生劇場を1人で、1年に2ヶ月、3ヶ月のリサイタルができる方ということで尊敬して来ましたし、それと共に作詞家でいらっしゃる岩谷時子さんも受付にいらして、しょっちゅう私にチケットを売ってくださったところから、親しくさせて頂くようになり、岩谷さんとのお付き合いから越路さんのことを深く知るようになりました。今ね、こうして越路さんの歌を、ということでございますけれども、現代の人達にとっては新曲に近い歌もありますし、50年代、60年代、70年代、80年代に出来ました、素晴らしい心の入っている歌を、皆様にご披露できればと思ったのでございます。
──越路さんの代表作と言えば、フランスのシャンソン歌手エディット・ピアフが歌った「愛の讃歌」は、外せない曲でございますが、岩谷さんの作詞で。
玉三郎 ええ、岩谷さんも越路さんも東宝にいらした時に、急遽作詞をしなければならなかったというきっかけで、岩谷さんが「愛の讃歌」の作詞をなさったところから、作詞家として歩いてこられた歴史がございます。
──玉三郎さんにとっても「愛の讃歌」はとてもお好きな歌ということで。
玉三郎 そうですね、好きな歌でもありますけれども、今日はここで歌わせて頂くのですが、あまりにも大勢の方が歌っていらっしゃるので、大変難しいものなんです。けれども歌わなければ、このコンサートの意味がわかりにくい、ということで、お恥ずかしながら歌わせて頂きます。
──ミュージシャンの方達もすでにスタンバイされております。
玉三郎 去年からご一緒させて頂いている方達なので、本当に打ち合わせすることなく演奏して頂ける仲間で、大変力強いです。
──では、まずは坂東玉三郎さんに「愛の讃歌」を歌って頂きたいと思います。
玉三郎 コンサートやCDでも歌うつもりはなかったのですが、こういう記者会見の席ではやはり代表作をということで、つたないものでございますが、一生懸命やらせて頂きます。

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大きな拍手と共に、玉三郎が「愛の讃歌」を披露する。1曲の中に人生や、愛が描かれる、歌うことと演じることが極めて近いシャンソンの世界に、玉三郎の深い表現力が迸り、玉三郎ならではの「愛の讃歌」の世界が広がった。

──素晴らしいですね!お歌いになっていて、越路吹雪さんや、岩谷時子さんの笑顔などが浮かんできましたか?
玉三郎 緊張しておりまして、そういうものは浮かんできません(笑)。今日は少し短めのバージョンで歌わせて頂きました。
──それでも、やはり色々な思い出も。
玉三郎 そうですね。僕の青春時代の人ですから、そういう思い出は数限りなくあります。
──ステージでもそういう思い出と共に?
玉三郎 それはありますね。今日はちょっと皆様の前なので緊張して(笑)。

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──では、坂東玉三郎さんとステージを共にされる素晴らしい出演者の皆様が、コンサートを盛り上げてくださいます。早速お呼び致しましょう。元宝塚歌劇団のトップスターの皆様です。真琴つばささん、姿月あさとさん、大空ゆうひさん、水夏希さん、霧矢大夢さん、凰稀かなめさん(1人ずつ拍手の中登壇)。更に数々のミュージカル作品に出演され、今やジャンルを越えて注目されているボーカリスト海宝直人さんです(全員がステージに揃う)。玉三郎さん、これだけの皆さんが一堂に会するのはすごいことですね。
玉三郎 そうですね。去年一緒にやったメンバーもいますので、本当に華やかな素晴らしいドレスで、ブルガリのジュエリーもつけてもらえて、嬉しいです。
──本当に華やかです!ではお1人ずつご挨拶をお願いします。

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真琴
 本日はありがとうございます。昨年の春、越路吹雪さんの舞台でゲスト出演された玉三郎さんと、私達が一緒に「すみれの花咲く頃」を歌ったのですが、大変胸が熱くなり感動しました。その方とまたこうしてご一緒できる喜びをひしひしと噛みしめておりますが、本日超一流の玉三郎さんと、超一流のジュエリーを身に着けさせてもらった私達は、身が引き締まる思いでいっぱいでございます。良い舞台を務めさせて頂きたいと思います。よろしくお願いします。

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姿月
 本日はありがとうございます。姿月あさとでございます。昨年は宝塚OGの公演に、玉三郎さんがゲストでいらっしゃったのですけれども、今回は玉三郎さんがコンサートをなさる機会に、反対に私達がゲストで出演させて頂くことができて、ご一緒の舞台での大変貴重な時間がこれから待っていることが、楽しみで仕方がありません。たくさんの方にいらして頂けるよう頑張ります。よろしくお願いします。

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大空
 大空ゆうひでございます。本日はどうもありがとうございます。私は今回玉三郎さんとご一緒させて頂けること、そして大好きな越路吹雪さんの曲を、玉三郎さんがこんなに愛しているとおっしゃっている、その魂を感じて、これは気を引き締めてかからないといけないなと思っております。素晴らしい先輩の歌を心こめて歌いたいと思います。よろしくお願いします。

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 皆様本日はありがとうございます。水夏希です。以前から歌舞伎を観させて頂いた時に、同じ時代に生きられることが本当に光栄だなと思っていた玉三郎さんと、同じステージで同じ作品に出演させて頂けるなんて夢のようで、緊張しかないのですが。越路吹雪さんは宝塚の先輩ということで、その後輩の、下の方の一部として、素晴らしい公演にしたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

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霧矢
 霧矢大夢です。本日はありがとうございます。このような場に立たせて頂くのが本当に光栄でございます。昨年発売された、玉三郎さんの越路さんの曲のアルバムを聞かせて頂いて、本当に感動致しました。玉三郎さん、越路吹雪さん、そして私達の歌への想いを精一杯コンサートでお伝えできたら良いなと思っております。どうぞよろしくお願い致します。

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凰稀
 皆様こんにちは。凰稀かなめでございます。この度玉三郎さんとご一緒させて頂く機会を与えてくださった方々に、本当に心から感謝の気持ちでいっぱいです。そして大先輩である越路さんの歌を歌う上級生の方々、そして海宝さんと共に、お客様に楽しんで頂けるような舞台にしたいなと思っております。よろしくお願い致します。

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海宝
 海宝直人です。本日はどうもありがとうございます。ここに立っているのが本当に光栄で、玉三郎さんと宝塚スターの皆様と、ご一緒に歌わせてもらうことができるのがとても楽しみです。そして、今まであまり歌ったことのないジャンルの曲も歌わせて頂くので、精一杯務めさせて頂きたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

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──海宝さんは玉三郎さんが是非にとのことで、ご出演が決まられたそうですが。
玉三郎 皆さん、元男役の方々がいらっしゃるのですが、僕たった一人が男性というのも寂しいので(笑)、越路さんにはミュージカルの分野もあるので、ミュージカルの方からどなたか、ということで出て頂きました。
──海宝さんは、今ミュージカル界で大注目の方ですものね。
玉三郎 そうですね、本当に。
──楽しみですね。では、真琴さんからも今「すみれの花咲く頃」を歌われたお話がありましたが、折角こうして皆さんがお揃いですので、是非「すみれの花咲く頃」をお聞かせ頂きたいのですが(会場から大きな拍手)。では、よろしくお願い致します。

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再び生演奏が流れ、「春、すみれ咲き〜」の歌い出しのソロを玉三郎が歌うという貴重な導入から、全員による「すみれの花咲く頃」が歌われる。宝塚歌劇の象徴とも言える楽曲だが、華やかさと同時に、ややゆったりしたテンポが優雅さを感じさせる、やはりこの場と、このメンバーに相応しい歌唱となったのが印象的だった。

──やはり良いですね!皆さんでの「すみれの花咲く頃」。ステージでの華やかな様子が目に浮かびます。
玉三郎 「すみれの花咲く頃」は有名ですけれども、先ほど申し上げた越路さんの50年代の曲と言うのは、今の方たちにとっては新曲に近いくらいの曲が多いんじゃないかな?と思うので、そういった意味でも楽しんで頂けると思います。これから歌う内容を聞いて頂くと、より、そういうこともあるのではないかと思います。
真琴 私たちにとっては「すみれの花咲く頃」はよく馴染んだ曲ですけれども、海宝さんは初めてなのでは?
海宝 もちろん存じ上げてはいましたけれども、初めて歌わせて頂きました。
真琴 曲の魅力はいかがでした?
海宝 皆さんとご一緒に歌わせて頂けて嬉しいです。
──真琴さん、話しを振ってくださってありがとうございます。そう言えば海宝さんはこれまで、歌われるチャンスはなかったですよね?
海宝 はい、さすがになかったです。
──もちろんご存知だったとのことですが、宝塚のトップスターでいらした方々の横で歌うというのは?
海宝 ひたすらに緊張しました。

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──そうですよね(笑)。真琴さん、改めて大先輩の越路さんの歌をフューチャーするということで、どんなお気持ちですか?
真琴 生前の越路さんにお会いしたことがないのが、唯一残念なのですけれども、その生前の越路さんをご存知の玉三郎さんから、たくさんのエピソードをお聞きしたいですし、越路さんがいらしてくださったから、今回の企画でご一緒できることになったので、越路さんへの尊敬の念が表せるような舞台を務めたいと思います。
──改めて越路さんへの感謝を感じていらっしゃるんですね。姿月さんは、越路さんをどんな存在として捉えておられますか?
姿月 宝塚の大先輩でいらっしゃるということですが、今、ちょうどお昼の連続ドラマで「越路吹雪物語」もやっていて、越路さんは歌手として大変有名な方でしたから、宝塚ご出身だということをご存知ない方々もたくさんいらっしゃると思うのです。そういう意味でも、今、越路吹雪さんに注目が集まっている時期でもありますので、とてもタイミングが良いなと思っております。
──宝塚の学校の中では越路さんの写真があるとか、学校で話を習うとかはあるのですか?
玉三郎 宝塚出身で活躍なさった方はたくさんいらっしゃいますからね。ただ、1人でショーをやれたという方は、なかなか、何人かではないかと思います。
──年齢的にお若い方にとってはレジェンド状態になるかと思うのですが…
真琴 若くなくてもレジェンドです!(笑)

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──失礼しました!(笑)。大空さんは先ほど「大好き」とおっしゃっていらっしゃいましたが。
大空 そうですね。本当に生前の越路さんを生で拝見できなかったのが、とても残念なのですけれども、今録音されたものを聞いたり、映像を見たりしても、生ではないのにビリビリ何かが伝わってくる気がしまして。生きるエネルギーを歌に注がれていたのではいかな?と想像して、今でも新鮮に聞かせて頂いています。
──その辺りが越路さんの大きな魅力の1つでしょうか?
玉三郎 やっぱり熱い人と言いますか。もちろん今の方たちが熱くないと言う訳ではないのですが、舞台にだけ、1日中、ひいては一生を舞台に懸けていた方ではないかと思います。
──そうしますと、玉三郎さんがご存知だった、越路さんを再現するようなコンサートになるのですか?
玉三郎 越路さんを再現するということは、できないと思うのです。ですから、越路さんという1人のレジェンドをおいて、皆で楽しく素敵な歌を歌いましょう、ということであるのかなと思います。越路さんは芸能界に出ていらした時に、岩谷さんと一緒に女優としての活動、女優になるというのはどういうことか?を考えていらした方だと思います。それも皆さんと一緒に考えていきたいと思います。 

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──水さんはどうですか?今回玉三郎さんとご一緒のステージがとても楽しみとおっしゃいましたが。
 もう本当に!先日テレビの越路さんの特集番組でも話させて頂きましたが、越路さんの日生劇場でのリサイタルでは、お衣装などにもとてもこだわっていらっしゃったというのを伺って、今回玉三郎さんもお衣装にこだわっていらっしゃるとお聞きしたので、すごく楽しみで。タカラジェンヌの卒業生がいっぱいいる中で、選んで頂いて出演させて頂けるということが本当に光栄です。
玉三郎 これから衣装も出来上がってきますのでね。
──先ほど、皆様と衣装の打ち合わせをされている様子も拝見しましたが、かなり今回も色々工夫をされて?
玉三郎 本当は今日、イタリアから生地が届くはずだったのですが間に合わなくて。もちろん今日は仕立ては間に合わないとわかっていたのですけれどもね。でも本番には、皆様背が高い方たちなので、縦線の素晴らしさが出るんじゃないかな?と思っています。
──ちょっと横からラフを覗かせて頂いたのですが、カッコいい衣装ですね!
玉三郎 ええ、カッコいいですよ。皆さんがお召しになると綺麗になると思います。
真琴 まだ拝見していないので、とても楽しみです。
──すごく素敵でした!そのあたりも見どころ1つですね?
玉三郎 そうですね。やっぱりショーってね、どんなものを着てくるかも大事ですからね。

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──霧矢さんは今まで越路さんの曲をお歌いになるチャンスは?
霧矢 私は光栄なことに越路さんが上演されていた『I Do! I Do! 結婚物語』というミュージカル作品を2014年に1度やらせて頂きまして、また今年の5月に再演させて頂くのですけれども、その時に、越路さんの生前のお姿を見ることはできなかったのですが、越路さんの録音されていた舞台の音源を何度となく聞かせて頂いて、今回のコンサートでもそこから1曲歌わせて頂きます。
玉三郎 (すかさず主題歌を口ずさむ)
霧矢 そうです!主題歌をよくご存じで!
真琴 すみません!ちょっと黙っていられなくなりました!(笑)。もう、本当に玉三郎さんの越路さん愛はすごくて、今回シャンソンだけじゃなくて、ミュージカルの曲も越路さんがたくさん歌っていらっしゃるので「例えば、こんなのはどうですか?」とテープも何もなく、玉三郎さんが全部歌詞つきで歌われるんです!それは驚きです。
──全部暗譜していらっしゃるんですか?
玉三郎 わからないんですけど、聞いていたので。
真琴 頭の中に全部コピーされているのですか?
玉三郎 (また口ずさむ)
──霧矢さんが歌われる曲ですか?
霧矢 そうです!「炎のアグネス」を歌わせて頂きます!

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──すごいですね〜!
玉三郎 どのくらい知っているかが自慢で(笑)。
真琴 だって、何十年振りかで口に出された訳ですよね?
玉三郎 『I Do! I Do!』は69年でしたか?
霧矢 はい、越路さんと平幹二郎さんでの上演が初演です。
真琴 何度もご覧になったのですか?
玉三郎 その頃はLPレコードがありましたからね。
真琴 ずっと聞いてらして?
玉三郎 そうです。
姿月 舞台も観にいらして?
玉三郎 舞台もほとんど行っていました。
姿月 素晴らしい!玉三郎さんのような方が越路さんのファンでいらしたというのは、大変な話題で。
玉三郎 舞台人になるということがどういうことなのか?を、越路さんから勉強したんです。
姿月 楽屋などにもいらしたのですか?
玉三郎 楽屋にはほとんど行かなかったです。越路さんはあまりそういうことがお好きではなかったので。ただ岩谷さんに、何をして本番を迎えるのかとか、何時に楽屋入りされるのかとか、家では何をしているのか?とかを訊いて、それを真似して来ました。身体のケアをするとか、旅行に行って次のコンサートの取材をするとか、ご主人で作曲家の内藤法美さんとどうやって新曲を作るかとか、シャルル・デュモンと何をするかとか、どういう風に、どういう期間で、どうやってつくってきているの?などを聞いて、時間をかけてゆっくりやっているんだ、ということがわかったんです。
 ──足跡を辿ることでご自身の中にフィードバックしていく感じなのですか?
玉三郎 そんな真面目じゃないんだけど(笑)、歌に懸ける人生ってどうなのかな?と思いました。
 ──凰稀さん、こういうお話をお聞きになっていかがですか?
凰稀 私は2年前の岩谷時子先生のコンサートに出させてもらって、その時に越路さんの歌も歌わせて頂いたのですが、こういう機会に先輩方や、玉三郎さんのお話を聞かせて頂けて、こういう風にやっていけば、自分もこうなれるのかな?という勉強になるお話ばかりなので楽しいです。
──ちょっと海宝さんだけ質問の系統が変わってしまって申し訳ないのですが(笑)、皆さんとご一緒にステージに立たれるのに楽しみにしていることは?
海宝 とにかく、今までのコンサートとは絶対に違った空気を感じられると思うので、それもすごく楽しみですし、以前玉三郎さんとテレビの番組で対談させて頂いた時に、越路さんのことを、もちろん存在は知っていましたし、映像も少しは拝見していたのですが、改めてきちんと映像を見て、歌を聞かせて頂いて、歌い手として目指すべき素晴らしい方だったのだな、ということを実感しました。言葉を語っていくということは、僕も目指していきたいと思っているのですが、それを越路さんが完璧に体現されていて、越路さんの歌っていた楽曲を今回自分が歌わせて頂くという時に、歌をどう表現していけるか?というところもすごくチャレンジですし、そこに挑戦できることがすごく楽しみです。

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──玉三郎さん、もうすでにすごくチーム—クの良いステージになりそうだと、感じられますが。
玉三郎 昔から知り合いみたいですよね(笑)。宝塚の学校ということと、私たちの修行とが良く似ているので、リハーサルをやっていても、とても楽ですね。
真琴 初めてとは思えないというのは、宝塚というものもございますが、たぶん、根底に流れる、玉三郎さんが男性に生まれて女形をされ、私たちが女性に生まれて男役をやった、というところがあるので、さぁ、海宝さんどうする?みたいな(爆笑)。
玉三郎 越路さんがミュージカルをなさっていた頃って難しい時代だったと思うんですね。スターが出て行かなければならない。でも海宝さんの『レ・ミゼラブル』のマリウスを観た時に、日本のテノールの歌い手、ミュージカルの歌い手がこういうところまで来たんだなと。そして8才の頃から『ライオン・キング』に出ていたんですって。あぁ、子供の頃からミュージカル漬けでいらしたからこそ、こういうところまで行かれるのかと。で、私たちも子供の頃からやっているじゃないですか。そういうところが合うと思って、ご一緒してみたら何かが生まれると思うし、皆さんが女性の歌い手として男性と歌うのがどういうことか?もわかると思うので、そういう感じですね。もちろん、バリトンがいても良い、バスがいても良いと思ったのですが、どんどん広がってしまうので、これ以上増やさないでと言われて我慢しているんです(笑)。
 
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【質疑応答】

──玉三郎さんの心をそこまでとらえた越路さんの魅力と、今、越路さんの歌を歌われて改めて発見することはありますか?
玉三郎 逆に言いますけれども、改めて発見するということはないと思うんです。ずいぶん知ってきたので。ただ、彼女たち(共演者)と会って話すことによって発見することはある。彼女たちがどう受け留めているかな?ということだと思うんです。ただ魅力というのは一言では言えないですね。生で観ないとわからなかった部分を皆とやることによって、多分こうではなかったかな?と想像する。それが違っていても良いので、夢が見られることが大切かなと思っております。
──玉三郎さん、歌舞伎ファンはいつの間に歌を歌われるようになられていたのか?と驚いた人も多いと思うのですが、何かヴォイス・トレーニングのようなことはされていたのですか?
玉三郎 しました。今年で15年になります。年齢がくると舞台の声が出なくなるんですね。それを止めることを目指して、やっていったんです。50才くらいから声が良く出なくなったので。それで10年経った時に「これだけやったんだから歌ったら?」と言われたのですが、でも歌うきっかけがないからなと思っているうちに、越路さんの三十七回忌できっかけができたということだと思います。
──今回CDに入っていない曲もあるとのことですが、選曲の工夫については?
玉三郎 皆さんが歌いたいもの、越路さんの歌の中で心を動かせるものは何か?を聞き合わせながら、演出家の小林香さんと一緒に選曲して来ました。まだまだ数はありますから。

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──見どころなどはどんなものに?
玉三郎 皆一緒に歌うところも作りたいなと思っています。
真琴 あの歌ですよね。玉三郎さんと私たちがご一緒に、まさかあの歌を歌うか?という。今は言えません(笑)。 
──今は言えませんというお話がありましたが、その中で、教えて頂けるものが何かありましたら、教えて頂けませんか?
玉三郎 じゃあ言っちゃう、という感じですね(笑)。「サンライズ・サンセット」を何人かで歌います。それから僕は新しい歌で、ソンドハイムの大変難しい歌ですが「Send in the Clowns」を歌います。
真琴 今回のコンサートは東京だけではなくて、各地を回りますので、同じ歌を海宝さんが歌ったり、私が歌ったりするということもございます。熟女と若い男性が歌います(笑)。
玉三郎 「誰もいない海」ですね。
姿月 じゃあソロで歌う曲を1曲ずつだけ。
凰稀 私は「サントワ・マミー」を。
水 「ラストダンスは私に」を歌わせて頂きます。
姿月 「恋心」を歌わせて頂きます。
真琴 私は、ですので「誰もいない海を」(笑)。NHKホールでは「パダン、パダン」を歌います。
大空 「さくらんぼの実る頃」を歌わせて頂きます。
霧矢 私は「メケメケ」を歌わせて頂きます。
玉三郎 もちろん他にもたくさんあるのですが、代表的なものをね。
 
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──玉三郎さん、どんな方にコンサートに来て欲しいですか?
玉三郎 皆に観て欲しいです(笑)、創り手がどんな人に観て欲しいか?とは言えないんですよね。とにかく良いものを創るということが大事なので。あ、海宝君「魅惑の宵」を歌うんじゃなかった?
海宝 はい、そうです!
玉三郎 ごめんなさい、その後に「誰もいない海」でしたね。間違えちゃった(笑)。『南太平洋』の「魅惑の宵」を歌います。
──はじめは、全然曲名が出ない予定だったのですが、ご質問からかなりの曲数が出ましたね(笑)。
玉三郎 はい、大丈夫です(笑)。
──では改めて最後に玉三郎さんからご挨拶を。
玉三郎 皆さんと力を合わせて、良い歌を歌って、見られる、聞けるコンサートにしたいと思いますので、皆様どうぞご援助くださいますようよろしくお願い致します。今日はありがとうございます。

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和気藹々とした会見の後、フォトセッションではこの日全員が身に着けていたブルガリのスペシャルなジュエリーが、コンサートステージの本番でも使われることが発表され、文字通り、目に耳に楽しいコンサートへの期待が高まる時間となっていた。

〈公演情報〉
坂東玉三郎 越路吹雪を歌う 『愛の讃歌』 
構成・演出◇小林香
音楽監督◇三枝伸太郎
出演◇坂東玉三郎
真琴つばさ、姿月あさと、大空ゆうひ、水夏希、霧矢大夢、凰稀かなめ、海宝直人
(※ゲスト出演者は会場毎に変動あり)
●4/8◎群馬・伊勢崎市文化会館
〈料金〉S席6.800円 A席5.800円
〈お問い合わせ〉伊勢崎市文化会館 0270-23-6070
●4/12◎東京・NHKホール 
〈料金〉SS席12.500円 S席11.000円 A席5.000円
〈お問い合わせ〉キョードー東京 0570-550-799
●4/29◎山口・周南文化会館
〈料金〉S席8.500円 A席7.500円
〈お問い合わせ〉周南文化会館 0834-22-8787
●4/30◎広島・上野学園ホール
〈料金〉全席指定 9.000円
〈お問い合わせ〉HOMEイベントセンター 082-2211-7116
●5/3◎大阪・フェスティバルホール
〈料金〉SS席12.500円 S席11.000円 A席8.000円 B席5.000円 BOX席15.000円
〈お問い合わせ〉キョードーインフォメーション 0570-200-888
●5/13◎神奈川・ハーモニーホール座間
〈料金〉S席8.000円 A席6.000円
〈お問い合わせ〉ハーモニーホール座間 046-255-1100
●7/28◎宮城・川内萩ホール 
〈料金〉S席9.500円 A席9.000円
〈お問い合わせ〉河北新報社企画事業部 022-211-1332
https://kyodotokyo.com/tamasaburo


【取材・文・撮影/橘涼香】



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