えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。

『暗くなるまで待って』

『サイド・ショウ』インタビューvol.2

『サイド・ショウ』vol.2樹里咲穂インタビュー

 

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【ぴったりの姉妹役】

ーー貴城けいさんとは『Nine The Musical』でも久しぶりの共演でしたね。

8年前の宝塚時代に『Romance de Paris』で共演して以来です。かしげ(貴城)とは、そのときも一緒の場面が多かったんですけど、裏では面白い話しかしなくて、真面目な話をしたことがなかったんですよ。だから初めてちゃんと話したのが『Nine 』で、一気に仲良くなりました。

ーー演技の話とか、人生の話とかしたそうですね。

プライベートの話などもいろいろしました。(笑)。人生の先輩としては、いろいろ語れることがたくさんありますから(笑)。

ーーお互いに似ているそうですね?

そうなんです。なにかの取材の時に、かしげが「自信を持つようにやってる」「自分はできるって思うように心がけてる」と言ってるのを聞いてビックリして。普段はふわふわしてるけど、舞台ではしっかりしてる人に見えてたから。それを聞いたとき意外だったし、でも「私と似てるところがあるかもしれない」と思ったんですよ。それで、仲良くなってみると、ホントにふわふわしてて(笑)、舞台に出る時にも結構ナイーブだったりするところがある。だから舞台に対する気持ちとか、そういうのも共有できるかなという感覚があって。今回、姉妹役がかしげで本当によかったなと思っているんです。

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【姉妹の葛藤を】

ーー『サイド・ショウ』は、歌では定評のある樹里さんにぴったりのミュージカルですね。

曲がどれもいいんですよ。サントラを聞いてるだけでも「これは今までにないぞ、ナンバー1ぐらい良いかも」と思いましたし、ミュージカル好きな役者さんとかが、メールで「サイドショウやるんだってね?」と言ってくるくらい、すごいミュージカルです。

ーー樹里さんは姉役で、成功を夢見る野心家ということですが。

姉妹で全然性格が違うんですよね。双子でありながら性格とか考え方が違うというのが、面白いなと。同じだったら一緒にいても居心地がいいだろうけど、わかり合えるところとわかり合えないところがあって、そういう葛藤みたいなのも歌の中に出てきます。彼女たちが背負っている離れたくても離れられない現実とか、そういうところをどうやったらうまく表現できるかなと思っているんです。

ーーそれぞれ恋もするんですね。

私は下村尊則さんのテリーが相手役で、かしげは伊礼彼方くんと。周りの男性たちはみんな優しくて素敵です。大澄さんのボスだけは優しくないところもあるんですが(笑)。

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【さらけ出す楽しさ】

ーー女優になって5年目ですが、その面白さは?

女優の面白さは、女でいいということですね(笑)。まだ男役に見えると言われようがなんだろうが(笑)、周りが男性だからとりあえず女性にしか見えない、そこは絶対的な自信があります(笑)。宝塚の男役は作り上げる作業でしたけど、卒業してからは削ぎ落とす作業をずっとやってきたような気がするんです。より自分に近いというか「さらけ出すことってなんだろう」っていうか。それがちょっと恥ずかしかったりもするんですけど、必要なことで。ありがたいことに今までお仕事をさせていただいた中で、才能あるかたにたくさん出会えたし、こんなすごい人がこんなところに、というような出会いがいっぱいある中で、毎回刺激されてここまできました。

ーーこの仕事の面白さは、まさにそういうところにあるんでしょうね。

ある意味厳しい部分もあって、宝塚では上級生とか先生とか1つの家族みたいで、できない時は教えてくれるけど、女優になってからは放っておかれますからね。恥ずかしかろうがなんだろうが、まず自分でアピールして、私はこれがしたいとかこれができますとか知ってもらう。そういうことが今はかえって面白いなと思えるようになりました。

ーー今年も、すでに2月に謝珠栄さんの『GARANTIDOー生きた証ー』があって、これから先もたくさん決まってますね。

『GARANTIDO』は劇中劇では20歳の役で、どうしたらいいの?みたいな(笑)。でも謝先生の現場は相変わらずパワフルで楽しかったです。この『サイド・ショウ』のあとに5月に『絹の靴下』があって、そちらでは水中レビューの映画スターという役で、全然まだ想像できません(笑)。それから11月には『ファントム』で、こちらはカルロッタです。

ーーカルロッタはすごく面白い役ですよね。

初めての意地悪な役なんですよ。昔からずーっと「悪役やりたい、やりたい」って言ってたんですが、このキャラクターじゃないですか、回ってこなくて(笑)。きても小悪党みたいなどっか救いがある役で、「ホントは辛かったんだろうなー、悪くなるにはなんかあったんだなー」みたいなのばかりで(笑)。ですからカルロッタでは徹底して、樹里ってこんな意地悪だったんだと、石投げられるぐらいになりたいですね(笑)。

ーーこの『サイド・ショウ』のデイジーとは同じ人に見えないみたいな?

こちらでは綺麗に可愛く出てますから(笑)。衣装も14回も着替えますからすごいですよ。曲はどれも本当に素敵ですしね。歌ってるだけで泣きそうになるんですよ、良い曲すぎて。めちゃめちゃ楽しみです。

 

 

 

『サイド・ショウ』

脚本・作詞◇ビル・ラッセル

作曲◇ヘンリー・クリーガー

演出◇板垣恭一

出演◇貴城けい 樹里咲穂 下村尊則 大澄賢也 伊礼彼方 岡幸二郎 他

●4/7〜4/18◎東京芸術劇場 中ホール

〈料金〉

【平日】S席,000、A席8,000

【土日】S席 ,500、A席9,500(全席指定・税込)

〈問合せ〉オフィス・ミヤモト 03-3312-3526(平日11時〜18時)

 

【取材・文/榊原和子 撮影/岩村美佳】

 


『サイド・ショウ』インタビュー vol.1

話題の舞台『サイド・ショウ』が、4月7日に初日を迎えようとしている。

『ドリームガールズ』や『タップ・ダンス・キッド』などの作品で、数々のヒットナンバーを生み出したヘンリー・クリーガーの珠玉のナンバーがちりばめられたこのミュージカルは、実在した結合双生児、ヒルトン姉妹の数奇な生涯を描いて、97年に第52回トニー賞のミュージカル作品賞をはじめ4部門にノミネートされている。

ゴスペルからロック風のバラードまで多彩な楽曲がふんだんに用いられ、その溢れる音楽の中で、デイジーとヴァイオレット姉妹のドラマティックな生涯と、1930年代のショービジネスの世界が、鮮やかに浮かび上がってくる。

姉妹役には元宝塚歌劇団の貴城けいと樹里咲穂が扮し、姉妹の愛と生き方を明るく可愛く演じる。

共演は下村尊則、大澄賢也、伊礼彼方、岡幸二郎など、歌唱力と演技力を持つ男優たちで、不思議な運命を生きた姉妹の恋愛と人生を、それぞれの立場から照らし出す。

その話題作で姉妹役として共演する貴城けいと樹里咲穂にインタビューした。

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『サイド・ショウ』 vol.1 貴城けいインタビュー 

【似ている2人】

ーー姉妹役の樹里咲穂さんとは、昨年の『Nine The Musical』でも一緒でしたね。

あの舞台が8年ぶりの共演でした。宝塚時代の2003年に『Romance de Paris』という作品に、樹里さんが特出してくれて以来です。退団してからは初めてでちゃんと話をしたのも初めて、でもすっかり仲良くなってしまって、今は樹里さんがいないと生きていけないぐらいの毎日です(笑)。

ーーお互いに共通点があったということですか?

樹里さんは「かしげ(貴城)はしっかりしてそうで意外とホワホワしてる。なんか私と似てる」と言ってくださいましたけど、同じ言葉を返したいですね(笑)。何でもできて、バーンと舞台に立たれてるような印象があったんですが、『Nine』の時に、それだけじゃないんだと思うことがたくさんあって。一歩袖に入ったときや、稽古場などでは、けっこうナイーブなんですよ。そこがすごく似てるなって思います。もちろんいろんな点で先輩として教わることも多いし、人生の痛みも知ってるから、すごく包んでくれるんです。

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【素敵な曲が満載】

ーー今回の『サイド・ショウ』では、お2人で結合した姉妹の物語を演じるわけですが。

私はニューヨークのリンカーン・センターにある当時の舞台のフィルムを観に行ってきたのですが、演じていた2人の女優さんが本当にずっと離れずに動くので、これはたいへんだなと。衣装は別々なんですが、くっついてるように動かなくてはならないんです。ただ、一部幻想みたいなシーンがあって、そこはデイジーとテリーの場面ですから離れてます。でもその曲の最後にまた私が出てきて、ちゃんと一緒になるんですけど(笑)。

ーー動きとか、息の合わせ方が大変そうですね。

かなり大変だと思います。2人一緒のラインダンスなどあるし、がんばらないと(笑)。

ーー姉妹に恋人がそれぞれできて、そこの葛藤とか興味深いですね。

お姉さんは野心家で、妹は普通に暮らしたいという性格の違いもあって、2人の言い合いみたいなのもあるんです。それぞれ恋に落ちて「私は好きなのよ!」「あなたも好きでしょ?あの人のこと」「何で知ってるの?」みたいな掛け合いの歌もあります。

ーー双子でも女性としては別人格なんですね。でもすごく近いところに自分とそっくりな人がいる。その心強さもあると思うんですが。貴城さんはお姉さんと仲良しだそうですが、わかる部分などありますか?

貴城 少しは近い感覚はあるんでしょうけど、いつもずっと一緒にいるってやっぱり想像できないですね。この2人には、お互いにしか分かり合えない部分がすごくあると思います。生まれた時からそうやって生きてきたのですが、もちろん苦しみもあったと思うんです。それを乗り越えて2人で生きていこうとする姿勢に感銘を受けます。それまでは「なんで普通になれないのか」とか「普通になって有名になりたい、普通の家庭を持ちたい」とか悩むし、やはりすごく心に傷を負ってると思います。

ーーテーマは重いですよね。でもとても内容は明るいし、楽しい歌が多いそうですが?

曲がとても素敵です。まず音楽で楽しませてくれます。大ナンバーがどのキャストにもそれぞれあるし、すごい素敵な作品です。あちらで観たときに、樹里さんにすぐ「すごいよ」ってメールを送ったくらい(笑)、感動的な素敵な舞台です。

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【映像にもチャレンジ】

ーー外の世界でいちばん違いを感じるのは、どんなところですか。

宝塚は、先生も周りも下級生の頃から自分を知ってくれてますし、ある程度はわかってもらえてる。お衣装もオーケストラも劇団内で全て用意されていて、専用の劇場もあります。それが当たり前で過ごしてきたわけです。でも一歩外に出たら、本当に色んなケースがあるし、それこそ演出家の先生も、私のことは宝塚の人だったという認識程度の、全然自分のことを知らないかたばかりの中に入っていくわけですから、そのまっさらな状態が良い部分でもあり、難しい部分でもあるなと思います。

ーー自分を知ってもらうために積極的になったりしないといけない?

自然にという感じです。刺激は本当に多いです。その分すごく大変なこともあるけど、新しい人たちと出会う楽しさもある。その中でもちゃんと自分というものを見失わずに居たいということは、常に心がけています。ちょっとたいへんなのは、去年は再演物に入ることが多かったので、そうするとカンパニーの中で、私ともう1人くらいしか初めての人はいない?みたいなことがあって。

ーーそういうときは緊張しますか?

やっぱり最初飛び込んでいくときは、構えますね。振りなども皆さん思い出したらバーッとやり始めるし、それを見ながら「えぇ!?  私はこれから覚えるのに」みたいにすごく焦ったり(笑)。宝塚では再演をあまり経験した事がなかったので、そういう作品に飛び込んだこともいい経験だったと思います。

ーーそのあいまに映画とテレビの出演もあって。

映画は『交渉人THE MOVIE』でキャビンアテンダントの役です。初めての経験でしたが、また挑戦したいと思いました。『インディゴの夜』は舞台でも4月30日から6月まで、東京に始まって全国であるのですが、テレビはCX系列で放送されてます。クラブ・インディゴというホストクラブが舞台の話なんですけど、私はホストクラブを経営してる女社長の役です。

ーーそのあとにまた『名探偵ポワロ』という舞台もありますね。

『ポワロ』は10月なんですが、名探偵ポワロを主人公にしたストレートプレイです。いろいろな仕事にチャレンジできて楽しみです。今は目の前の素敵なミュージカル『サイド・ショウ』に全力を尽くしますので、ぜひ観にいらしてください。

 

 

『サイド・ショウ』

脚本・作詞◇ビル・ラッセル

作曲◇ヘンリー・クリーガー

演出◇板垣恭一

出演◇貴城けい 樹里咲穂 下村尊則 大澄賢也 伊礼彼方 岡幸二郎 他

●4/7〜4/18◎東京芸術劇場 中ホール

〈料金〉

【平日】S席,000、A席8,000

【土日】S席 ,500、A席9,500(全席指定・税込)

〈問合せ〉オフィス・ミヤモト 03-3312-3526(平日11時〜18時)

【取材・文/榊原和子 撮影/岩村美佳】


『ディートリッヒ』公開舞台稽古・囲み

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『ディートリッヒ   ー生きた 愛した 永遠にー』の公開舞台稽古と、囲み取材が3月12日、青山劇場にて行われた。

世界的な女優として、また歌手として名声を誇り、祖国ドイツのナチス化に抵抗するなど反戦運動家としても活動したマレーネ・ディートリッヒ。数々の伝説に包まれた彼女の半生をオリジナル・ミュージカルにしたもの。

物語は、ディートリッヒがドイツ映画「嘆きの天使」のヒロインに抜擢されるまでや、その後のハリウッドでの映画出演、恋人となるジャン・キャバンとの出会い。
また歌手エディット・ピアフや、文豪ヘミングウェイとの親交、
そして反ナチスを掲げて歌手として戦地を慰問する姿など、マレーネ・ディートリッヒの伝説として伝わるエピソードがそのまま展開される。

ディートリッヒを演じるのは元宝塚宙組のトップスター和央ようか。ディートリッヒの親友、エディット・ピアフは宙組時代に和央の相手役だった花總まりが演じる。
宙組の一時代を築いたコンビ復活が話題を呼んでいるとともに、東京公演には、英国ロイヤル・バレエ団のゲストプリンシパル、吉田都が特別出演。
その他、共演者には鈴木綜馬、宮川浩、桜木涼介、麻尋えりか、今陽子、横内正ら実力派が揃った。

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初日前に行われた公開稽古のあと、囲み取材が和央ようか、花總まり、今陽子の三人で行われた。

ーー公演初日を迎えていかがですか?

和央 緊張してます。はい。(笑)でも、緊張しないように頑張ろうと思います。

ーー隣に花總さんが居るのは心強いですか?

和央 あまり意識はしてないですけど、でも、7年間一緒にやってきたので、心強いですね。

ーー花總さんはいかがですか?

花總 はい、そうですね。久しぶりに一緒に、一つの舞台を作れてとても嬉しいです。3年ぶりではありますが、でもコンサートとかは一緒に出させていただいてきたので、とくにすごい久しぶりって感じはあまり。

ーーお母さん役の今さんから見てお二人は?

今 あの、たかちゃん(和央)もはなちゃん(花總)も、役の上での娘はこっち(和央)が娘ですけど(笑)、楽屋裏では本当に二人とも娘で、今回孫もいますので、みんなのお母さんであり、おばあちゃんであり、優しく頑張っております(笑)。

ーー今回伝説の女優ディートリッヒを演じられるわけですが、そのことについては?

和央 もう伝説の女優さんとしか思っていなかったんですけど、とても人間味に溢れていて、平和を願っていたり、希望を持って生きていたり。ディートリッヒとして生きている時間はとても大変ですけど、幸せです。この役にとても私も共感して、強く生きようとか、勇気を貰っているので、この公演を見た方にも、私が感じた勇気を見終わった後に持って帰っていただけたら嬉しいなと思って演じてます。

ーーディートリッヒを演じるにあたって一番感銘を受けた部分は?

和央 数々の方との出会いも大切に、そして前に向ってひたすら進んで行く姿が、とても素敵だなと思います。器用ではないかもしれないけど、信念を貫いて生きている姿は、とてもハンサムウーマンだと思います。

ーー花總さんから見たディートヒッリは?

花總 今回改めて、色んな面を知ることができたので、ディートリッヒの生き方って素敵だなって、すごく憧れる生き方です。ピアフは全然違うので、その二人の女性が親交があったっていうのが、本当に面白いなぁ、と思っていて、今回皆様にもそこを見ていただきたいです。

ーー花總さんは、ディートリッヒとピアフどちらに向いていますか?

花總 えー?(笑)。

和央 (笑)。

花總 ディートリッヒは今は和央さんしか、やっぱりもう、あり得ない。すべてにおいて大きいというか、力強いというか、だから、どっちがっていうのは…(笑)。

ーーディートリッヒとピアフは友情で結ばれていますが、プライベートの二人と重なる面はありますか?

和央 そうですね。長年一緒に舞台をやってきたので、かつて相手役だったんですけど、私の意識の中では戦友みたいな感じです。まぁ、私は「メイクしなさい!」とか言いませんけど(笑)。

ーー女性役としての和央さんと共演してみていかがでしたか?

花總 本当に、違和感がなく、性別関係なしに、いつも心からのお芝居をされる方なので。今回もこういう軍服のスタイルがあったり、女性らしいスタイルがあったり、見た目は変わるけど、根本の中身は変わらないので、みなさんが思っているような違和感とかいうのは、ないです、はい(笑)。

ーー和央さんが稽古のときに女性らしくなったりとか、そういう変化は感じましたか?

花總 とくに…。

和央 …あったって言いなよ(笑)。

花總 (笑)…変わらないです、はい。

ーーファンの方は和央さんの体調が心配だと思うんですが、もう大丈夫ですか?

花總 バッチリです(笑)。

和央 (笑)バッチリです、大丈夫です。ご心配お掛けしました。

ーー体力をつけるために、みなさんで何か食べたりとか?

今 いやもうね、本当にしょっちゅう美味しいものをお稽古中も差し入れてくださるんで、私なんか今回出番少ないので、ほとんどいただいてます。すみません。(笑)みんな明るいし、とっても、元気なチームです。

ーー最後に意気込みをお願いします。

和央 本当に平和を愛して、前を向いて歩いていく彼女を見ると、男性も女性も勇気をもらえると思います。是非みなさん、見にいらしてください。

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『ディートリッヒ   ー生きた 愛した 永遠にー

●3/12〜28◎青山劇場

●4/3〜4◎梅田芸術劇場 メインホール

演出◇釜紹人

原案・訳詞・作詞竜真知子

音楽監督・作編曲◇宮崎誠

出演◇和央ようか、鈴木綜馬、花總まり、宮川浩、桜木涼介、麻尋えりか、今陽子、横内正 Special Appearance 吉田 都(東京公演のみ) 他

<料金>

青山劇場/S席¥12000 A席¥9000 B席¥6000(全席指定/税込)  
梅田芸術劇場/S席¥12000 A席¥9000 B席¥6000(全席指定/税込)

<お問合せ>

東京/サンライズプロモーション 0570-00-3337  
大阪/キョードーインフォメーション 06-7732-8888

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【取材・文/岩見那津子】

『Frank&Friends/MITSUKO〜愛は国境を越えて〜』公開稽古と囲み

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3月11日、 Bunkamuraオーチャードホールにて、
『Frank&Friends/MITSUKO〜愛は国境を越えて〜』コンサートの、初日前の囲み取材が行われた。
また、安蘭けい主演で、2011年春の上演が決まったミュージカル版『MITSUKO』の内容もその場で発表され、より注目が集まるコンサートとなった。

今回、一幕で上演されるのは、その『MITSUKO』のコンサートバージョンで、ミュージカル版の紹介的な役割も担っているが、実は過去に一度、2005年12月に、たった1日だけウィーンで上演されている。そのときは日本からは光子役で一路真輝、光子の息子のリヒャルト役で井上芳雄が参加した。

ミュージカル『MITSUKO』は、クーデンホーフ・カレルギーと明治時代に国際結婚し、オーストリア=ハンガリー帝国に渡った光子・クーデンホーフがモデルで、彼女の生涯を、リヒャルトが語り手となり伝えていくもの。

そのドラマを踏まえての芝居的な側面のあるコンサートで、初演に引き続き、構成・演出を宝塚歌劇団の小池修一郎が、音楽を『ジキル&ハイド』や『THE SCARLET PIMPERNEL』などで、有名なフランク・ワイルドホーンが手掛けている。

光子を演じるのは『AIDA』、ファーストコンサート『UNO』と、宝塚退団後、一歩一歩着実に舞台経験を重ねている安蘭けい。
光子の夫となるハインリッヒ・クーデンホーフ=カレルギーには、ウィーン版『エリザベート』のトートとして、日本でも人気の高いマテ・カマラス。
息子のリヒャルトは、井上芳雄、田代万里生、ルカス・ぺルマンが期間ごとに演じて、さらに公演日時や出番が限られるが、鹿賀丈史、マルシア、笹本玲奈などがゲストとして登場する。

二幕は『Frank Wildhorn's Song book』というタイトルで、ワイルドホーンの珠玉の名曲を歌い継ぐコンサート。ここではワイルドホーン自身がピアノ演奏を担当するなど、一幕と二幕、どちらもレベルの高いアーティストを揃えた豪華な布陣である。

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その公開舞台稽古のあとに、囲み取材が、演出の小池修一郎、音楽のフランク・ワイルドホーン、安蘭けいの三人の出席で行われた。

 

【一問一答】

ーー初日を迎えましたが、今の気持ちはいかがですか?

安蘭 本当にドキドキしています。こういう形式のコンサートが初めてなので。『MITSUKO』というミュージカルをコンサートという形にしているので、台詞がなくても、心と歌を繋げておかなくちゃいけない。結構、私自身の課題が多いのに稽古時間が少なかったので、今はすごく初日の幕が開くのにドキドキしてます。

ーー実在した人の話ですが、生き様など演じていてどう感じられましたか?

安蘭 日本女性の強さというものをとても感じました。自分の知らない海外に一人で行って、しかもそれは、愛する人がいて、その人に添い遂げるため。いろんな困難を乗り越える彼女の強さは素晴らしいと思いますし、やっぱり同じ女性として、とても憧れるし、強さを持った女性だな、と思います。

ーー憧れの女性ですか?

安蘭 憧れています。はい、今はまだ(笑)。

ーー今回の公演について、小池さんはいかがですか?

小池 いやもう、大変豪華なキャスト、そして、フランク自身がピアノを弾いてくれて、一気に、なかなかあり得ないことが起きてしまい、大変光栄に思います。とてもとても嬉しく思っております。

ーー安蘭さんの光子にどのような印象をお持ちですか?

小池 彼女が演じると、すごくね、受身の日本女性っていうよりも、ちゃんと時代の中でいろんな困難に立ち向かっていった女性という印象を強く持ちます。とても頼もしいなと思って見ています。

ーーワイルドホーンさんとタッグを組んだことについては。

小池 フランクさんは豊かで、たいへん大きな、叙情性のある、すごくドラマチックな曲を作られます。そして大らかな方で、こういうコンサートをやると、いろいろな国からいろいろな人が来て、いろんな言語が飛び交って、ガチャガチャするところがあるんですけど、慌てず、焦らず、ゆっくりと構えて、きちっと実現させてくださる。そういう意味での力強さというのをすごく感じています。本当に頼もしく思ってます。

ーーワイルドホーンさんは音楽を手掛けられていかがですか?

ワイルドホーン すごく興奮しています。この何年かの間、私の音楽を日本の観客のみなさんに届けることができていますが、このような親密な形で音楽を発表することはなかったので、これだけの、美しく、素晴らしいみなさんと舞台を共にできるのは、今までになく光栄です。みなさんが想像されるより、ずっと楽しい思いをしています!

ーー2011年春に上演する『MITSUKO』はどんな舞台になりそうですか?

小池 まだ今は筋の説明をナレーションを入れてやっていますので、それをちゃんとドラマとして見せなければいけないというところですね。光子や、息子の“EUの父”と言われてますリヒャルトは、やっぱり年配の方のほうがノスタルジーがあって、最近は忘れられ気味だったんですが、近年再評価が始まっています。グローバル化といいながら、それが上手く形になっていない今の時代に、光子やハインリッヒの精神、愛、それを受け継いだ息子の強い意志。そこに一番、私は日本人として感動したので、そこをまずお客様にも伝えていけたらと思っています。

安蘭 そうですね、先ほどと重なってしまうかもしれませんが、やはり海外に行って、日本人一人のところで、7人の子供を連れて、生きていく。生きていくために光子は、色んな知識とか、色んな術を身に付けていく。ハインリッヒさんと巡り会って愛し合った幸せな時と、亡くなった後の違い。女性として興味深いところなので、そこを見せていきたいです。

ーーワイルドホーンさんは、『MITSUKO』のどのような部分に魅力を感じますか?

ワイルドホーン 物語が持つテーマが非常に好きなんですね。私が仕事をしていく上で重要な哲学は、「愛と同様、音楽には国境がない」ということで、一人の女性が、国境、あるいは、あらゆる境界線を越えるということ、そして、その境界線を境とする二つの文化を結びつけたということは、音楽を書く上で非常に興味深い分野でした。
小池さんから、伝えるべき物語をいただくごとに、自然と音楽が溢れ出てきたという感じですね。安蘭さんの声のために音楽をあて書きするというのは、素晴らしいことです。
ドイツ語で上演されたり、日本語で上演されたりしますが、旅なんですよ。
私もその旅を辿ることで、得る事が増えてきて、わかっていく。歌ってくださる声と知り合うごとに、より刺激を受けて、新しい曲を書きたくなってくる、ということが起きます。
国自体が移民で出来上がっているアメリカから私は来ていますから、やはり日本のみなさんに曲を書くというのは、私にとっても、すごく意味があります。

ーーコンサートバージョン、そしてミュージカルと段階的に変わっていくことについては?

小池 コンサートバージョンはウィーン版、日本版と基本的には変わっていません。コンサートは、歌を、ナレーションというか、回想で綴っていくスタイルで、具体的なお芝居というのをしているわけでないので、ミュージカルにするにあたって、今後はそれをもっと立体的に、お芝居としてちゃんと見えるようにしていかないといけない。相当構成は変わると思います。

ワイルドホーン 小池さんがおっしゃったとおりです(笑)。非常に小池さんは、映画的なんです。音楽が、歌詞で歌われるようにもできているし、芝居のBGMのように使うことによって作品の世界観を表すようにもなっている。組んだ第一作目になる、『NEVER SAY GOOD BYE』(06年宙組)の時も、音楽を映像的に使ってくださっていて、それが非常に好きな手法だったんです。映像的な部分が広がるとともに、私も物語の世界の理解が深まって、またどんどん広がっていくんじゃないかと思います。小池さんとのコラボレーションは非常に興味深い、旅であり、冒険なんです。それぞれの背景などが違う二人なんですが、素晴らしい物語を伝えたいという思いが共通してあります。

ーー安蘭さんをキャスティングした理由は?

小池 宝塚を退団して、歌唱力、それと演技力、両方合わせて女性の一生を余すところなく演じる、一番適した存在じゃないかと思っております。

ーー安蘭さんは今回、光子役をやるにあたって、初演で光子を演じた一路真輝さんに相談したりはしましたか?

安蘭 具体的な相談はしてはいないんですが、歌稽古のときにお会いして、一路さんも大変だったということを教えていただいて「頑張ってね」と声をかけていただきました。

ーー先輩がやってた役というのは、やりやすい、やりにくい、どちらですか?

安蘭 やりやすいとか、やりにくいとかは別にないです。でもやっぱり一路さんがされた役だし、一路さんと比べられると私も困っちゃうんですけど(笑)、比べられないように、私なりの光子を作りたいなと思っています。

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『Frank&Friends/MITSUKO〜愛は国境を越えて〜』

構成・演出◇小池修一郎

音楽・演奏◇フランク・ワイルドホーン

出演◇安蘭けい、マテ・カマラス、井上芳雄、田代万里生、他/鹿賀丈史、マルシア、笹本玲奈

●3/11〜14◎Bunkamura オーチャードホール

●3/18〜21◎梅田芸術劇場メインホール

〈料金〉

S席¥12000  A席¥9000 B席¥4000(全席指定/税込)

〈問合せ〉

東京/キョードー東京 03-3498-6666

大阪/梅田芸術劇場 06-9377-3800

http://www.umegei.com/

 【 取材・文/岩見那津子 】

 

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