えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。

チケットのご購入で30%ポイントプレゼント!

再び巡りあうひととき『DREAM TRAIL〜宝塚伝説〜』

dreamtrail1

鳳蘭、安奈淳、杜けあき、麻路さき、春野寿美礼、初風諄、風花舞、大鳥れいら錚々たる宝塚OGが集まった、まさに夢の舞台、夢の列車が走り出した。まもなく100周年を迎える宝塚歌劇団。100周年に向けた記念公演の一つとして上演が決まったのがこの『DREAM TRAIL〜宝塚伝説〜』である。
スタッフ陣も監修に宝塚歌劇団から酒井澄夫、演出に元宝塚歌劇団演出家の荻田浩一、音楽・吉田優子、振付・名倉加代子、御織ゆみ乃といった宝塚に縁のある顔ぶれが揃った。また日替わりのゲストとして、こちらも宝塚卒業生の紫苑ゆう、稔幸、姿月あさと、湖月わたる、朝海ひかるの出演もあり、更に今現在も宝塚歌劇団の生徒である涼紫央らも出演する。宝塚ファンにとってはまさに見逃せない舞台である。

一幕は「宝塚」という夢の舞台を意識させる、ゆるやかなストーリー性のある作りになっている。
電車から駅に降りてきた、鳳、安奈ら、卒業生たち。彼女たちは、もう宝塚ならではの化粧もしていないし、男役でもないのでスーツではなくドレス姿で登場。そこに真っ白なスーツ姿に濃い化粧、金髪を綺麗にリーゼントにまとめた、まさに宝塚な空気を放つ、涼がやってくる。

懐かしい、けれど今の自分たちとは違う。
懐かしさとともに感じる愛おしさ。
そこはもう戻れない夢の世界。

舞台の上の卒業生たちも、観客も、一緒にDREAM TRAIL、夢の電車に乗って、「宝塚」のその軌跡を確かめる。過去と未来の間にある一つの幻のような駅に、つかの間降り立つような、そんな一幕だった。

dreamtrail2

二幕はショーの形式が強くなり、各々が宝塚時代の持ち歌を存分に聞かせる。安奈・杜・春野、宝塚時代では絶対にあり得なかった3人のハーモニーを堪能できたりもして、新鮮な喜びもあった。元トップスターたちだけでなく、現役時代も歌手として名前を馳せた出雲綾や、未来優希も歌で魅せ、朝澄けいは、その独特な透き通った存在感でミューズ的役割を担う。舞城のどか、大真みらん、南海まり、彩海早矢、真波そら、瑠音舞佳、大月さゆもダンサーとして様々な場面に登場しショーを盛り上げ、どこを見ても楽しめるものに仕上がっている。

また例えば、ゲストで元星組トップスターの湖月が登場したら、元星組だった出演者がその場面に主だって登場したり、同じように元雪組の朝海だったら元雪組生が登場・・・と昔を思い出させるような演出が随所に見られたのも嬉しい。

宝塚歌劇団100周年まであと3年。その間に宝塚から生まれた魅力的なスターたちとの邂逅。それぞれが共有した思い出が一時だけ蘇る、愛おしい時間を過ごすことができた。

dreamtrail3


※安奈淳は急病のため、2月7日の公演から全公演を休演する。
公演中止、振替公演について詳しくは、こちら。
梅田芸術劇場 http://www.umegei.com/schedule/6/

dt


TAKARAZUKA WAY TO 100th ANNIVERSARY
DREAM TRAIL 〜宝塚伝説〜』

監修◇酒井澄夫(宝塚歌劇団)
構成・演出◇荻田浩一
音楽◇吉田優子(宝塚歌劇団)・斉藤恒芳
振付◇名倉加代子・御織ゆみ乃・原田薫・港ゆりか

出演◇鳳 蘭、安奈淳、杜けあき、麻路さき、春野寿美礼
初風諄、風花舞、大鳥れい
出雲綾、未来優希、朝澄けい、舞城のどか、大真みらん、南海まり、
彩海早矢、真波そら、瑠音舞佳、大月さゆ

(宝塚歌劇団)
紫央、逢月あかり、真衣ひなの、綺咲愛里、五條まりな

スペシャルゲスト◇紫苑ゆう、稔幸、姿月あさと、湖月わたる、朝海ひかる
ゲストメンバーは公演日時によって変わります。
 

【東京公演】1/231/30◎青山劇場
【大阪公演】2/32/8◎梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ


<料金>
【大阪公演】全席 11,000円(全席指定・税込)


<問い合わせ>
梅田芸術劇場 06-6377-3888

 

 

【文/岩見那津子】
演劇キック演劇情報コーナー http://blog.livedoor.jp/enbublog-forecast/ 

小林公平没後1周年・チャリティスペシャル『愛の旋律〜夢の記憶』を開催

昨年5月1日に82歳で死去した故小林公平氏。
宝塚歌劇団との関わりでは、1966年に宝塚理事に就任、1974年6月〜1980年6月、1984年1月〜1985年6月の2度、理事長をつとめた。1987年からは宝塚音楽学校の理事長、1996年からは校長も兼任、4月に両職を退任。理事長時代には、『ベルサイユのばら』や『風と共に去りぬ』などのヒット企画で宝塚歌劇団の発展に力を尽くした。公文健のペンネームで作詞や脚本なども手がけ、現在、中日劇場で公演中の『愛するには短すぎる』もその作品の1つである。

その小林公平氏の没後1周年・チャリティスペシャル『愛の旋律〜夢の記憶』が、5月30日に『愛の旋律〜夢の記憶』として開催される。 このイベントは、その収益を寄付するチャリティ・イベントとして実施されることになっている。
出演は専科生、各組トップ、そしてOGなどが予定されている。

小林公平没後1周年・チャリティスペシャル

『愛の旋律〜夢の記憶』

日時◇5月30日(月) 18時30分開演

会場◇宝塚大劇場

出演◇

専科/松本悠里、轟悠

花組/蘭寿とむ、蘭乃はな

月組/霧矢 大夢、蒼乃夕妃

雪組/音月桂

星組/柚希礼音、夢咲ねね

宙組/大空祐飛、野々すみ花

OG/初風諄、鳳蘭、安寿ミラ、真琴つばさ、紫吹淳、姿月あさと、湖月わたる(予定)他

〈料金〉SS席11000円、S席8000円、A席5500円、B席3500円(全席指定・税込)

〈一般前売〉4月23日(土)開始(販売方法につきましては、決まり次第案内)

〈問合せ〉宝塚歌劇インフォメーションセンター 0570-00-5100(10:00〜17:00/水曜定休)

 




演劇キック演劇情報コーナー http://blog.livedoor.jp/enbublog-forecast/

 

元トップが華やかに凛々しく侠客世界を『勢揃い、清水港 次郎長三國志』


s_DSCF7220

宝塚の元トップスターをはじめとするOG17人が勢揃いして、任侠時代劇に挑む『勢揃い、清水港 次郎長三國志』が、21日、銀座の博品館劇場で開幕した。 

原作は村上元三の長編小説で、幕末に活躍した侠客・清水次郎長を中心とした物語。駿河の清水港に一家を構えた次郎長と、彼を慕う子分たちとのエピソードや、敵対する都田一家との闘いなどが描き込まれていて、大詰めは有名な「石松代参」の悲劇からその仇討ちへと、ドラマティックな盛り上がりのある舞台となっている。

清水次郎長には榛名由梨が扮し貫禄を見せれば、ひょうきん者の森の石松は汀夏子が軽妙に演じる。次郎長の兄貴分の江尻の大熊は粋でいなせな郷ちぐさ、次郎長一家の大政は瀬戸内美八で硬派の男っぽさ、色男ふうの関東綱五郎はえまおゆう、石松の親友で小松村の七五郎には涼しい色気の高汐巴など、元男役のトップたちがそれぞれの持ち味を生かした役作りで活躍する。

また娘役の元トップたちも、しっかり者で情のある次郎長の女房・お蝶の東千晃、小料理屋の美人な看板娘おせんに美雪花代、七五郎の女房で男勝りのお園をきりりと演じる秋篠美帆、物語のナビゲーターでもあるおせんの妹おみつの森奈みはると、賑やかに顔を揃えている。
そのほかに宝塚のOG7人と、7人の男優たち、またゲストとして大衆演劇の竜小太郎も特別参加して、敵役の都田の吉兵衛や緋牡丹のお竜、大前田英五郎などの三役で、劇中で早替わりも見せる。

それぞれ久しぶりの男役という元トップたちだが、着物の着こなしをはじめ所作などは昔とった杵柄で、いずれも男前な侠客ぶり。村上元三の原作に描かれた「海道一の侠客」世界をそのままに、義理と人情のせめぎ合いの中で命のやり取りをする任侠道の厳しさを、熱くドラマティックに演じている。
またそんな男世界を支える女たちの情や芯の強さなどもきめ細かく描かれ、映画『緋牡丹博徒』で知られる鈴木則文ならではの懐の深い脚本となっている。

s_DSCF7274

その公演の初日を前に、6人の元男役トップが勢揃いしてインタビューに答えた。

榛名由梨「宝塚の長い歴史の中でも任侠ものは初めて、これだけ元トップたちが集まることもあまりないです。精いっぱい汗水たらして頑張りますので、見なきゃ損です(笑)。この企画は夢のような話だったけど、やっと実現してこれだけの人も集まってくれました。任侠ものは難しいかなと思ったけど、やり始めたらみんなさすがにサマになってます。殺陣も竜小太郎さんの先生に教わって気持ちよくやらせてもらってます。次郎長は実在の人物なのでプレッシャーはありますが、仲間を大事にした次郎長さんに学んで私も成長したいです」 

郷ちぐさ「長いあいだ休んでいましたが久々に出てまいりました。同期の榛名さんに守られて出ております。宝塚では任侠ものはやったことがないと言いますが、私は片肌脱いで刺青を見せる役をやってまして(笑)、大好きです」

汀夏子「この清水港という題材で、いろいろな組でいろいろな時期に辞めた人たちが集まって、一緒に芝居をやれることが幸せだし有り難いと思っています」 

瀬戸内美八「3人の先輩のおっしゃった通りですが、初のヤクザものですが和気あいあいと、その中でも上下の規律を守りながら、楽しくやっています。斬られ役の男優さん方がお上手なので助かります。毎日殺陣の稽古は熱心に1時間くらいやってました」

高汐巴「お正月からにぎにぎしい舞台に参加できて嬉しいです。華やかにきちんとつとめさせていただきます。相手役だった秋篠美帆さんと22年ぶりにまた組んでいるのが嬉しいし、皆さんに喜んでいただけると思います」

えまおゆう「私が子供のころに憧れたトップさんたちとこんな形で並んでいるのが幸せです。上級生の方々、とくに汀さんを突き飛ばしてすみません。でも偉そうにやりたいと思います(笑)。退団するまで刃物を持つ役が続いていてそれが生かせました。でも本当にうまく斬られてくださるので有り難いです」

 s_DSCF7205s_DSCF7212
s_DSCF7215s_DSCF7216
s_DSCF7228s_DSCF7248
s_DSCF7253s_DSCF7259
s_DSCF7264

新春特別企画

『勢揃い、清水港 次郎長三國志』

原作◇村上元三

脚本◇鈴木則文

演出◇小国正皓

出演◇榛名由梨、郷ちぐさ、汀夏子、瀬戸内美八、高汐巴、えまおゆう、

東千晃、美雪花代、秋篠美帆、森奈みはる

鷹月笙、雅景、真山葉瑠、真由華れお、北嶋マミ

常磐みづの、愛那結梨

竜小太郎

●1/21〜30◎博品館劇場

〈料金〉9000円

〈問合せ〉ドラマ・ステーションJAPAN03-5427-1887(平日10:00〜18:00)


【取材・文/榊原和子】
演劇キック演劇情報コーナー http://blog.livedoor.jp/enbublog-forecast/ 

熱演と熱唱で安蘭けいの当たり役に『エディット・ピアフ』

1520

伝説のシャンソン歌手、エディット・ピアフのドラマティックな生涯を描いたミュージカル、『エディット・ピアフ』が1月20日に初日を迎えた。

フランスが生んだ名歌手であり、その劇的な生涯で知られるエディット・ピアフ。彼女の人生をもとにした作品は、これまでにも映画や舞台で何度も取り上げられてきた。
今回の安蘭けい主演の『エディット・ピアフ』は、ピアフの実際の人生をもとに書かれた藤井清美のオリジナル脚本を、映画監督の源孝志が演出している。

ピアフはパリの下町で貧しく育ち、強盗やスリなどの犯罪者集団に使われたり街角に立って歌うことで糊口をしのいでいた。そんな少女時代から、見出されてクラブで歌うようになり、やがて世界的な歌手になるまでのエピソードがテンポよく描かれ、そのエピソードを繋ぐように「愛の賛歌」「バラ色の人生」をはじめとする彼女のヒット・シャンソンが歌われていく。

その数々の名曲を、ピアフに扮して芝居の中で歌う安蘭けいの熱唱が、凄まじいまでに胸に迫ってくる。
サクセスストーリーの裏側で、愛を求め愛を失い、自分を傷めつけようとする人生と凄絶に闘い、歌い続けることでしか生きられなかったピアフの傷だらけの歌の数々、そのどれもがあまりにも明るく、重く、切ない。

舞台美術は時代と場所を変えていくカーテンの多用がやや煩いが、ホリゾントと照明を使って、ピアフの人生にやって来て去っていく様々なものを巧みに見せて効果的。衣装も20世紀前半のパリをよく考証していて、ピアフのドレスは結婚式のもの以外はどれも安蘭に似合っている。

1711

キャストは安蘭けいをはじめとして、いずれもはまり役。つねにピアフのそばにいる妹シモーヌ役の佐藤仁美と、マネージャーであるルイ・バリエの甲本雅裕、この2人の安定した演技力の支えは大きい。
ピアフが愛した男たちは3人が主要な役で出て来る。歌手イブ・モンタンと最後の夫テオ・サラボの二役の浦井健治は、モンタンではやがて人気者になるだけの色気や、ピアフと別れるもとになるプライドの高さを見せ、テオでは天使のような優しさが最期を看取る存在にふさわしい。
悲劇的な恋としてピアフの心に永遠の愛を刻んだボクサーのマルセル・セルダンは鈴木一真、無骨でナイーブな男を真っ直ぐに大きく演じている。
作詞家のレイモン・アッソーとテオの父の二役は中嶋しゅう、レイモンはフランス男の渋いインテリ臭さがほどよくて魅力的、テオの父ではひたすら温かい。ピアフの母とテオの母は床嶋佳子、ピアフの心に棲みつき、不幸の影のように付きまとう母の幻は不気味に美しく、テオの母では無邪気で明るく救いを感じさせる。そしてピアフの少女時代から晩年近くまでなにかと縁のある警官に八十田勇一が扮し、そのしかつめらしさが逆に笑いを誘う。

そんな達者なメンバーの中で、安蘭けいはエディット・ピアフとして全身で泣き、笑い、怒り、喜び、愛し、悲しむ。あまりにも激しいピアフの人生は、彼女自身が呼び寄せたものだとも言えるのだが、そんなふうにしか生きられなかったピアフのありのままを、今の安蘭けいの等身大で、リアルに、生の息づかいでそこに見せてくれる。
喜びのあまり歌われる歌、悲しみを叫ぶために歌う歌、ピアフの名曲は、どの歌もその魂から零れ落ちてきた言葉である。歌うことでしか生きられず、同時に歌があったから生きられたエディット・ピアフ。確かに実在した彼女が、安蘭けいという女優の姿をかりて鮮やかにそこにいた。

14331476
15081548
15651584
16341657
1685

 

ミュージカル『エディット・ピアフ』

作◇藤井清美
訳詞◇岩谷時子
演出◇源孝志
音楽監督◇甲斐正人 
出演◇安蘭けい、浦井健治、鈴木一真、佐藤仁美、八十田勇一、中嶋しゅう、甲本雅裕 他

●1/20〜2/13◎天王洲 銀河劇場

●2/18〜20◎梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

〈料金〉

東京/S席11000円 A席6500円

大阪/11000円

〈問合せ〉

東京/ホリプロチケットセンター 03-3490-4949
http://hpot.jp

大阪/梅田芸術劇場 06-6377-3888 
 http://www.umegei.com/




【取材・文/榊原和子】
 演劇キック演劇情報コーナー http://blog.livedoor.jp/enbublog-forecast/

記事検索
演劇キックラインナップ

演劇キック

観劇予報

宝塚ジャーナル

演劇人の活力源

日刊えんぶ

えんぶ情報館

えんぶショップ

えんぶミロクル

えんぶfacebook

広告について