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香寿たつきインタビュー

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『アニー』の子供パワーに押されないように!


赤のワンピースにもじゃもじゃヘアー、元気な女の子が主役の、とってもハッピーなミュージカル『アニー』。

これまでもたくさんの観客を惹きつけてきたが、26年目の今年はキャストを一新、よりフレッシュで活気のある舞台に生まれ変わっている。

その新キャストの1人として活躍しているのが、元宝塚歌劇団星組のトップスターだった香寿たつき。

大金持ちのウォーバックス氏の秘書で、優しく賢いグレースを適確な演技で演じている。毎日大勢の子供たちに囲まれている今回の舞台のこと、そしてこの夏に行なうという舞台生活25周年のライブについて話を聞いた。


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【落ち込んだときに子供の元気が】


ーー長い間愛されているミュージカルですが、舞台での手応えはいかがですか?


稽古をしているあいだは、いつものミュージカルの感覚でいたのですが、初日を迎えて、まず子供連れのお客様が多いことにびっくりしました。そして客席からの反応のすごさに、このミュージカルの人気を実感しています。


ーー笑ったり応援したりと賑やかですよね。


舞台の上も客席も本当にパワフルです。ちょうどお稽古期間中に震災があって、私は阪神淡路大震災も経験していますから、かなり気持ちが落ち込んでしまったんです。でも子供たちがひたむきに頑張っている姿を見てすごく救われて。被災地の子供さんたちもそうなんですけど、その明るさや元気な姿がいちばん私にとって励みになりました。


ーー28人ですから相当パワフルでしょう?


ほとんど黙っている時がないですね(笑)子役さんと共演の経験がないわけではないんですが、こんなに大勢とは初めてですから、やることなすこと新鮮で。子供たちも大勢だと遠慮しないので、大人のほうが押されてます(笑)。


ーーこの作品は、アメリカの不況時代を背景にしていて、ホームレスの人たちがいたり孤児院が出てきたり、身につまされるようなシーンもありますが、それをアニーが跳ね返していくのがいいなと。


最近、私もちょっと暗いというかリアルで重いミュージカルが多かったのですが、久しぶりに華やかな宝塚を彷彿させるような舞台に出てるなと思いました。ウォーバックス邸とかホワイトハウスのようなゴージャスなところと、橋の下みたいな貧しさの差がはっきり描かれているし、悪い人もいい人もわかりやすいんです。


ーーそんな中でアニーの歌う「トゥモロー、あしたは幸せ!」という歌が素敵ですね。


そうなんです。すごくハッピーになれる。だから今、みなさんに観ていただきたいです。


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【アニーがみんなを変えていく】


ーー香寿さんの演じる秘書のグレースはすごく素敵な女性で、すべてをわかっているけど出すぎないで、でも大事な時にはきちんと言うし。


こんな役は初めてです。理想の女性で、私とは遠いというか(笑)。


ーーそういえば『さくら色 オカンの嫁入り』で、ダメなおかんを演じていましたね。


あちらのほうが近いですね(笑)。グレースの役作りでは、私は最初に考えすぎていたところがあったんです。彼女は有能な秘書だから、ウォーバックスさんの考えをすべて理解していて、彼の意志をかわりに実行していると思っていたんです。ところが演出家に、もっとビジネスライクに、言われたことだけきちんと片付ける人でいいと。そしてアニーと出会ってからグレースも変わっていくのだと。上司のウォーバックスさんがアニーによって変化していく姿を見ることで、グレースの気持ちも変化していくわけです。


ーーただの上司だったのが、1人の男性としても見るようになるんですね。


そうですね。ニューヨークの街を3人で歩く「NYC」というシーンがあるんですが、そこで知らない間に気持ちが変わっていく。アニーに対してもたぶん母性とか人間くささとか、隠れていた部分が出てきたのと、今まで見たことのないウォーバックスさんを見て何かを感じたんだと思います。


ーーそう考えるとアニーってすごいですね。周り中にいる大人を変えていく。なんといってもアメリカの大統領まで変えてしまうし。


夢がありますよね。本当に、やればやるほど楽しくて深いお話だと思います。


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ーーそして、このミュージカルが終わると、夏にご自分のライブも予定しているそうですね。


実は今年で舞台生活25周年なんです。


ーーもうそんなになるんですね。


これからの自分を考えていったとき、できればいろんなジャンルの歌を歌っていきたいなと。半年とか何か月に1度とかでいいし、場所は小さくてもいいから、できれば定期的にいろいろな歌を歌っていきたいなと思っているんです。まずその1回目なのでがんばります。


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丸美屋食品ミュージカル

『アニー』

脚本◇トーマス・ミーハン

作曲◇チャールズ・ストラウス

作詞◇マーティン・チャーニン

演出◇ジョエル・ビショップ

出演◇近貞冬奈、高地杏美、目黒祐樹、友近、香寿たつき(東京公演)、彩輝なお(地方公演)徳永邦治、太田彩乃、嶋崎伸夫 他

●4/23〜5/8◎こどもの城 青山劇場

※大阪公演、名古屋公演あり

〈料金〉S席8000円 A席6000円

〈問合せ〉キョードー東京 0570-064-708

http://www.ntv.co.jp/annie/


香寿たつきライブ

7月のライブに関しましては、詳細が決まり次第、香寿たつきオフィシャルHPにて

お知らせいたします。

http://www.tatsukikohju.com/




【取材・文/榊原和子】












プレイベントでトークと歌.『MITSUKO〜愛は国境を越えて〜』

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フランク・ワイルドホーンの作曲によるmusical『MITSUKO〜愛は国境を越えて〜』のプレイベントが、4月21日、梅田芸術劇場メインホールにて行われた。


この作品は、明治時代、18歳の東京の町娘、青山光子が、オーストリア=ハンガリーの代理公使のハインリッヒ・クーデンホーフと出会った。そして愛し合い、ヨーロッパへと渡る。そして伯爵夫人として歴史に残るまでのドラマテッィックな半生を、描いたもの。


ヒロインのクーデンホーフ光子には安蘭けい、ハインリッヒには『エリザベート』でおなじみのマテ・カマラス、その他、息子のリヒャルトには辛源とジュリアンという国際派俳優がダブルで演じる。脚本・演出はワイルドホーン作品では定評がある宝塚歌劇団の小池修一郎、キャスト、スタッフともに実力を備えた顔ぶれで期待は大きい。


この日のイベントでは、約500人のオーディエンスも会場に詰めかけて今年2月に安蘭がウィーンを訪れたときの様子や稽古場の映像などが紹介され、そのあと劇中から3曲、マテが『東と西』、安蘭が『後ろを振り向かずに』、そしてデュエットで『愛は国境を越えて』を披露した。


その後、トークに脚本・演出・オリジナル作詞の小池修一郎も参加。それぞれにこの作品への思いを語った。


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【トークの内容】

小池修一郎

「実はもともと、明治時代に初めて国際結婚をした人くらいの印象しかなかったのですが、ヨーロッパで伯爵夫人となり、EUの父と言われた人物の母ということや、子供たちとの関係などで個人としては葛藤の多い人生を過ごしたということなどを知り、ただのシンデレラストーリーではなく 、ドラマになると思いました。

『後ろを振り向かずに』という曲は、光子が人生の困難に立ち向かうという意味で作ったナンバーですが、はからずも非常に今の日本の状況にマッチしていて、人生を、世の荒波を乗り越えて生きようとする人たちに勇気を与えてくれる歌だと思います。この曲のほかにも素晴らしい新曲がいくつもございますし、劇中にコミカルなシーンもあったり、とお楽しみいただけるのではないかと思います。ぜひ劇場にいらしてください。

マテさんは日本語がかなりできるようになって、温もりのある演技がとても魅力的で、安蘭けいさんは女優としての展開はとても見事なものがあります。2人のデュエットは期待以上に盛り上がりを見せてくれていますので公演も楽しみにしていてください」


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安蘭けい
「お稽古が始まる前に光子さんの足跡をたどるために、ウィーンやロンスべルクに行かせていただきました。そこで、光子さんが感じたであろうとてつもない孤独や、日本人としての誇りや強さを肌で感じて帰ってきました。

明治時代に自分の人生を強く切り開いていった日本女性がいたということを、皆さんに知っていただきたいし、それを伝えることが私に課せられた責任だといます。そのことを感じながら大切に演じてまいりたいと思います。

『後ろを振り向かずに』という曲は、日本人であるということで周りから偏見を持たれたり、さまざまな悲しみや葛藤の中で困難に立ち向かい、後ろを振り向かずに一生懸命前に進んでいこうという曲です。今のこの震災で被災された方々にも共通するメッセージだと思います。皆さまにもそのように感じていただけるようにお稽古しながら探っていきたいと思います」


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マテ・カマラス

「日本のこの震災を知ったとき、心の中から血が出るような思いでした。それでも『MITSUKO』が上演されると聞き、日本のために何かしなくてはいけないと思いました。

素晴らしい演出家の日本の小池さん、安蘭さん、たくさんの友人たちを放っておけないと思いました。

正直言いまして、日本の皆さんの国民性に惚れてしまっております!私の夢は『MITSUKO』を日本で成功させることです!


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musical『MITSUKO〜愛は国境を越えて〜』

脚本・演出・作詞◇小池修一郎

音楽◇フランク・ワイルドホーン

出演◇安蘭けい マテ・カマラス 辛源(シンゲン) ジュリアン AKANE LIV 増沢望 ほか

●5/15〜 5/23◎梅田芸術劇場メインホール

〈料金〉MITSUKOスペシャルシート(SS席)15000円/S席 12000円/A席 9000円/B席4000円(全席指定・税込)

※5/14 18:00プレビュー公演 S席 9000円/A席 6500円/B席 2800円(全席指定・税込)

〈問合せ〉06-6377-3800 梅田芸術劇場。

●5/27 〜 5/29◎中日劇場

〈料金〉A席 12000円/B席7000円(全席指定・税込)

〈問合せ〉052-263-7171 中日新聞社   

●6/11〜 6/29◎青山劇場

〈料金〉MITSUKOスペシャルシート(SS席)15000円/S席 12000円/A席9000円/B席6000円/C席3000円 (全席指定・税込)

〈問合せ)キョードー東京   0570-064-708



【取材・撮影/岸隆子】

ジブリらしいミュージカル『おもひでぽろぽろ』

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1991年に公開されたスタジオジブリの人気作品『おもひでぽろぽろ』が、秋田・角館を拠点に活動を続けてきた劇団わらび座の手でミュージカル化され、東京・天王洲 銀河劇場で上演されている。

物語は、1982年の夏。東京の銀行でOLとして働いているタエ子の前に、
ある日、“5年生の自分”が現れ、当時の思い出や感情が次々と甦ってくる。
子どもの頃にあこがれていた夏休みの田舎暮らしをしたいと思い立ったタエ子は、
姉の夫の実家のある山形の農家に、“小学生の私”を連れて夏休みをとり出かけていく。
あたたかく彼女を迎えてくれるばっちゃや、トシオたちと触れ合ううちに、
タエ子は今まで忘れ、見失っていた自分を取り戻していく…。

タエ子を演じるのは、元宝塚男役トップスターで、退団後も女優として活躍を重ねている朝海ひかる。
タエ子の母と「ばっちゃ」の二役を演じるのは杜けあき。トシオ役はわらび座の三重野葵が演じている。

秋田が拠点のわらび座、物語の舞台の山形、宮城出身の朝海と杜という、東北に縁の深い作品となった本作。その稽古の3日前には、大震災が起こった。そんな中、全員が様々な葛藤を胸に抱きながらも、前を向いて舞台に真摯に取り組んできた。

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公開舞台稽古に際して、朝海と三重野が作品にかける想いを語った。
朝海ひかる
「ジブリ作品の世界が大好きなので、出演が決まったときは本当に嬉しくてとても光栄でした。その世界を表現するために、自分を開放していきたいです。
家族団らん、兄弟げんか、土と共に生きていた頃の重み、今ではちょっとずつ失くなっているようなことが、この物語を演じてみてわかってきたような気がします。
声高な強いメッセージというのではなく、自然とこの作品を感じていただけたら。
地に根付いている人たちの中で稽古をさせてもらって、改めて人間の強さを感じたし、自分ももうちょっと、地に足をつけてやっていきたいと思っています」
三重野葵
「映画では、花や水、森などは絵で表していますが、今回の舞台では、人間が木になり、花となり、小鳥となる。自然を人間が表現することは舞台ならではだと思います。
人間の力は自然からもらっている。捉え方は本当にそれぞれですが、人間がずっと追い求めてきたもの、自然とは切っても切れない関係にあることなど、そういうことを大切に僕たちが受け継いで、
それを次の人に繋いでいけたら。今、この舞台を誠実に作っていきます」

自然や人間へのあたたかい日差しのような愛を描きながら、生きている人間の心の中にあるツラサや悲しさ。そんなさまざまな思いを、懐かしさとともにジブリらしい深い目線で、情感豊かに描き出している。
朝海の素朴な笑顔、素直な演技はタエ子そのものだし、杜の可愛い「ばっちゃ」ぶりは見逃せない。またわらび座の若手俳優である三重野のパワフルな演技と歌。『おもひでぽろぽろ』はそんな役者たちの心のこもった芝居で、温かな気持ちになれる舞台となっている。


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公演情報
ミュージカル『おもひでぽろぽろ』

台本・作詞◇齋藤雅文 
演出◇栗山民也 
作曲◇甲斐正人
出演◇朝海ひかる 杜けあき 三重野葵 ほか
●2011/4/16〜4/29 ◎東京・天王洲 銀河劇場
<料金>¥8500円(全席指定・税込)
<問い合わせ>銀河劇場チケットセンター 03-5769-0011

●2011/5/8〜7/22、2011/8/21〜2012/1/3 ◎秋田・わらび座劇場
*東京公演とは一部キャスト変更あり
<料金>
(前売) ¥3675円 小中学生¥2310円 
(当日) ¥4200円 小中学生¥2625円 
<問い合わせ>
わらび座 0187-44-3311



【取材・文 安孫子惠】

等身大の瀬奈じゅんが、観客を魅了 『ALivell 〜Handsome Woman〜』

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宝塚歌劇団月組のトップスターとして人気を集めていた瀬奈じゅんが、退団してから1年が経った。
退団後は、人気ミュージカル『エリザベート』や、『アンナ・カレーニナ』などのタイトルロールを見事に演じてきた彼女が、2度目のソロコンサート『ALivell 〜Handsome Woman〜』を開催した。
タイトルの「ALive」とは、「a live=今を生きる」「A Live=一つのライブ」「あさこ(瀬奈の愛称)のライブ」など、さまざまな意味がこめられている。
「1年間女優として活動して、少しは女らしくなった私を表現したい」とコンサートに向けて熱い意気込みを語った瀬奈は、その言葉通り、妖艶で情熱的なアルゼンチンタンゴを披露したほか、宝塚時代にも好演してきたミュージカルナンバー、女性役で出たミュージカルから男性のナンバーを歌うなど、様々な魅力で観客を魅了した。
おりしも、このコンサートの稽古中に東日本大震災が起こった。
自身も阪神・淡路大震災で被災した彼女は、様々な葛藤を抱えたという。
「舞台の上から夢や希望をお届けするのは綺麗ごとのような気がして、複雑な気持ちでお稽古をしてきました。でも、いまこの瞬間、私にしか出来ないことが必ずある、と信じています。
今、こういう時だからこそ、私たちが出来ることをしなければいけない、という想いで、スタッフ・キャスト全員が一つになりました。一人一人の想いが劇場に集中しました。
そのパワー、それを少しでもお届けできることが出来たら、それが願いです」
と舞台上で心境を語り、様々な想いがつまった『ALive』を熱唱した。


 
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瀬奈じゅん Concert
『ALivell 〜Handsome Woman〜』
●4/1〜5◎赤坂ACTシアター
●4/9、10◎NHK大阪ホール
原案◇藤井大介(宝塚歌劇団)
演出◇山田和也
音楽◇青木朝子
出演◇瀬奈じゅん 舞城のどか 美鳳あや 大月さゆ
東山竜彦 白髭真二 西田健二 千田真司 加賀谷一肇 宮垣祐也
<料金>
東京公演/S¥10000円 A¥8000円
大阪公演/S¥10000円 A¥8000円
公式サイト


【取材・文/安孫子惠】
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