えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。

『カリフォルニア物語』

ミュージカル『三銃士』初日前インタビュー

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ミュージカル『三銃士』の日本初演の初日が7月17日に幕を開けた。

原作は、1844年にアレクサンドル・デュマによって書かれた「三銃士」。歴史冒険小説で、映画、アニメ、人形劇などになり、長い間世界中で愛されてきた。

このミュージカル版は2003年のオランダから始まり、05年にはドイツのベルリンで上演され、今回、ヨーロッパからアジアへ初上陸、豪華キャストにより日本での初演ということになった。
 

1600年代、フランスのルイ13世(今拓哉)時代のパリ。ダルタニャン(井上芳雄)は国王守護の銃士隊に憧れてガスコーニュからやってきた。
そこで銃士隊にこの人ありと知られた三銃士(アトス・橋本さとし、アラミス・石井一孝、ポルトス・岸祐二)と出会い、決闘をすることになるが、偶然にも三人はダルタニャンの父を慕っていたことがわかり、友情を結ぶことになる。

銃士隊が対立する相手は、権力の亡者リシュリュー枢機卿(山口祐一郎)と、配下のロシュフォール(吉野圭吾)、そして謎の女ミレディ(瀬奈じゅん)。王妃アンヌ(シルビア・グラブ)とバッキンガム公(伊藤明賢)の「秘密の恋」を嗅ぎつけ、陥れようと企んでいた。


政治という大きな背景の中で、冒険と恋や友情が花開く作品で、ふんだんにあるアクションシーンが見せ場という、まさに一大エンターテイメント・ミュージカルにだ。

17日の初日開幕に先だって、15日の舞台稽古のなか、井上芳雄、瀬奈じゅん、山口祐一郎、橋本さとし、石井一孝、岸祐二が記者たちのインタビューに答えた。

【インタビュー】 

ーーいよいよ初日ですが意気込みを。

「あとはもうやるだけなので、ぜひ沢山の人に来ていただいて、元気を与えられたらと思っています」

石井「意気込み満点ですね。3人の絆は日々強まるばかりで早くこの面白い3人の姿を、いや、カッコイイ姿をお見せしたいと思ってます」

橋本「そういうことですが、僕らは三銃士で、決してレッツゴー三匹ではありません(笑)。オモシロ担当ではないのに、自然とオモシロ担当になってしまうところもあるんですが(笑)。皆さんと一緒に『三銃士』をすごくいい作品にしたいなという、意気込み満タンでいきますので、よろしくお願いします。あ、満タンやて?」

石井「満点?(笑)」

井上「日本初演ですけれども、思ってた以上に面白い作品になっているのではないかと、みんなワクワクしております。いろんなよさが詰まっていて、帝劇100周年にふさわしい最高のエンターテイメントになっていると確信しております。ぜひ、観ないと損です(笑)」

瀬奈「とにかく早く皆さんに観ていただきたいなと思います。今、ちょっとびっくりしたんですが、ロビーも100周年記念仕様になっておりますし、ワクワク感満載の公演になりますので。ぜひ、観にいらしてください」

山口「今、稽古中なんでうが皆さん溶けちゃうんじゃないかって思うくらいの熱演です(笑)」

井上「温度的なことではないんですよね、表現的なね(笑)」

山口「こんなに楽しいミュージカルはなかなかないと思います。ぜひ足をお運びください」

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ーー剣さばきはいかがですか?

井上「初めてではないんですが、何回かやったことありますが、こんなに殺陣とかアクションシーンがあるのは初めてです」

橋本「僕自身も初めてではないんですけど…キャラクターに合わせた、それぞれの面白い立ち回りをやってるんで、いろんなキャラを見ながら、すごく楽しい立ち回りになってると思います」

石井「エンターテイメント性溢れる立ち回りで。僕はこの間まで別のところでやってましたが、これまでとなんか違う感じす。見せ満載でキャラが立ってます」

「僕にいたっては剣をさばいてないという(笑)。ほぼ力技ですからね」

石井「パイルドライバーとかね(笑)」

岸「はい。昔のアクションショーを思い出します(笑)」
 

ーー井上さんは冒険をして成長していく青年役ですが。

井上「そうですね。ダルタニャンが冒険をして成長をしていく、そこにいろんな人間模様が絡まって、最後には少し大人になって物語を終えるので、そのあたりを皆さんと一緒に、誰もが通る道だと思うので一緒に冒険していただだければいいなと思ってます」
 

ーーそれを三銃士のかたたちが助けるわけですね。

井上「はい、役柄的には助けてもらってますが、実際のところ(笑)」

橋本「逆に僕らが助けてもらってます(笑)」

井上「血液型が3人ともO型で僕がA型ですから、役柄的には三銃士の3人に付いていくんですが、内心は『がんばれO型3人組!』と思ってます(笑)。でも本当に個性溢れる先輩がたで、皆さん個性が強くて、それが作品の魅力に重なっている。とにかく音楽も素敵だし、セットも豪華で、宝塚の銀橋みたいな花道もあって、なんであるのかわかんないんですが(笑)、そこで歌うし闘うし」

橋本「迫力あるよね」

井上「すごいことになってます。今までの帝劇とは一味違います」

橋本「3Dみたいなもんやね」

石井「そうそうそう」

井上「もともと3Dですが?」

橋本「そうかー(笑)」

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ーー瀬奈さんはここまでの悪役は?

瀬奈「悪役自体が初めてです。楽しいです」
 

ーー山口さんはロック調の曲を歌っているとか?

山口「楽しく歌ってます。それより三銃士というか、四銃士というか、和気あいあいと楽しそうで、その脇で静かに孤独を感じてます(笑)」
 

ーーやはり入りにくいですか?

山口「近寄れないです(笑)」

瀬奈「今も盛り上がってて。ちょっと疎外感を(笑)」

井上「とくにこの3人の仲良しさがすごいんですよ。昨日も全部終わってるのに楽屋で3人で集まってて。わけわかんない(笑)。中学生みたい。帰りたくないみたいな(笑)」

瀬奈「うどん食べてたり(笑)」

橋本「三銃士のうどん待ちですっていうのが時々あって」

石井「稽古遅れちゃったりね(笑)」

橋本「三銃士ならぬ三自由士ですから!……あの、面白いとこなんですけど(笑)」
 

ーー殺陣は現在の自信はいかがですか?いちばんうまいのは瀬奈さんという話も出てましたが。

井上「一番かっこいいのは瀬奈さんという事実は変わってないですね」

瀬奈「(笑)」

井上「でも殺陣の稽古は壮絶でしたね。さとしさんの顔が緑になってるときがありました。あま〜りにも壮絶で(笑)」

石井「みんなで心配して」

井上「でも、それぞれ言葉が喋れないくらいハードだったり、あと危険が伴うので繰り返し繰り返し練習するので。正直、僕はこんなことやるためにミュージカル俳優になったんじゃないと(笑)、弱音を吐きたいくらいたいへんでしたけど。それだけに観てたらね」

石井「あぶない!みたいなね。今はお客様の反応がすごく楽しみです」

「ケガだけはしないように。危険ですからお子様はマネしないように」

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ーー最後に暑さ対策を。

「すごくいっぱい着てるんです。それで祐一郎さんに裏ワザをおそわったんですが、中にヒヤッとするのを入れてみようかと。でもそうするとまた重くなって(笑)運動量が増えるので、よけい汗をかくことになると思うんですが(笑)、でもそれで対処しようと」

石井「もうしたたり落ちてるん状態ですが(笑)。Tシャツでも汗をかくんです(笑)。それにしても何枚も何枚も着てて、この暑さに負けずにさらにエネルギッシュにいくしかないかなと」

橋本「暑さ対策はちゃんとやっておかないと、途中でボーッとなってくるんです」

石井「緑色だね(笑)」

橋本「頭の中も緑色になる(笑)。汗をかくとやったぜみたいな気持ちになるんで、お客様にそれが伝われば。汗は極力飛ばさないように」

井上「僕、けっこうシンプルな衣裳が多くて、地味だなと思ったんですが、ふたを開けてみたら一番涼しくて、あ、よかったなと(笑)。皆さん豪華だけど暑いからザマミロと(笑)。でもこういう状況で節電もありますし、暑さをみんなで共有するというふうに前向きに捉えて、“あの夏は暑かったけど皆で頑張ったね”とあとで振り返った時に言えるように。倒れるのだけは気をつけようと思ってます。お客様も薄着でいらしてください」

瀬奈「革なので本当に呼吸ができない感じなんですけど、女優なので汗をかかずに頑張りたいと(笑)」

一同「うお!(笑)」

井上「かかないと思えば汗をかかない!」

瀬奈「気合いです、気合い!(笑)」

井上「かく俺たちって気合いが(笑)」

瀬奈「足りないですっ!(笑)」

井上「そんな感じですね(笑)。では祐一郎さんどうぞ」

山口「この中でいちばん年齢が上なので、一番最初に熱中症で倒れるんじゃないかと思ってまして(笑)。僕が大丈夫なら、皆さんに自分もまだ大丈夫だと思ってもらって(笑)。それで頑張りましょう(笑)」



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ミュージカル

『三銃士』

原作◇アレクサンドル・デュマ

音楽・歌詞◇ロブ・ポーランド、フェルディ・ポーランド

脚本◇アンドレ・プリーランド

演出◇山田和也

出演◇井上芳雄、瀬奈じゅん、山口祐一郎、橋本さとし、石井一孝、岸祐二、シルビア・グラブ、和音美桜、吉野圭吾、伊藤明賢、今拓哉、坂元健児 他

●7/17〜8/26◎東京・帝劇

●9/3〜28◎福岡・博多座

〈料金〉

東京/S席12500円 A席8000円 B席4000円

福岡/A席13500円 特B席12500円 B席9500円 C席5000円

〈問合せ〉

東京/東宝テレザーブ 03-3201-7777

福岡/博多座予約センター 092-263-5555

http://www.toho.co.jp/stage/

 

【取材・文/榊原和子    舞台写真提供/東宝】

演劇キック演劇情報コーナーhttp://blog.livedoor.jp/enbublog-forecast/ 

星組公演『オーシャンズ11』制作発表

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7月11日に行われた宝塚歌劇星組公演『オーシャンズ11』の制作発表の模様をお届けする。
『オーシャンズ11』は2002年に公開されたアメリカ映画。ジョージ・クルーニーやジュリア・ロバーツ、ブラッド・ピットらハリウッドを代表する俳優が多数出演したことでも知られる大ヒット映画である。
リーダーであるダニー・オーシャンが企てた金庫破りの計画。その計画を実行に移すために集められた、いかさまトランプ師、カード・ディーラー、スリの達人といった11人のスペシャリストたち…果たして彼らは大金を手にすることができるのだろうか?またそこに男女間の恋愛が絡んでいく、スリリングな犯罪アクションドラマだ。
今回、世界初のミュージカル化となるのだが、きっかけは2010年に宙組で上演された『カサブランカ』だという。こちらも名作映画の初のミュージカル化ということで話題になった作品だが、この時、ワーナー・ブラザーズが宝塚に理解と興味を示し、その話の流れの中で『オーシャンズ11』の舞台化の案が浮かんできた、ということである。作・演出は『カサブランカ』でも同じく作・演出をつとめた小池修一郎が担当する。

現時点で決まっている配役は以下の通りで、

ダニー・オーシャン──柚希 礼音
テス・オーシャン──夢咲 ねね
ラスティー・ライアン──涼 紫央
フランク・カットン──夢乃 聖夏
テリー・ベネディクト──紅 ゆずる
ライナス・コールドウェル──真風 涼帆

制作発表は映画の予告編を見るような格好良い、この役柄に沿った出演者のパフォーマンスから始まった。パフォーマンスのあとに挨拶があり、その後、簡単な座談会形式でのトークの場が設けられた。時間もあまり長くはなかったので、小池が出演者に対しての現時点での希望や要望を語り、出演者が役への意気込みを語ったあたりで終了の時間がきてしまったのだが、少しラフに話しやすい空間だったせいか出演者の笑顔も垣間見られた制作発表となった。

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<小池修一郎からの出演者へのコメント>

(柚希)
柚希にはダンディな魅力を期待したいと言いますか、確かに言われてみればそれを全面に出したものはやってないのかな?そういう意味ではすごく「待ってました!」みたいなところがあると思います。

(夢咲)
これは現時点での希望で、11月にご覧になったときに「違うじゃない。」となっても困るのですが(笑)、ラスベガス、エンターテイメントの都が舞台ですので、そこの紅一点。歌手、あるいはダンサーといったスターの設定にして話を展開したいなと個人的に(笑)思っております。

(涼)
涼が演じるラスティーは、ブラット・ピッドがやっていたからという部分が大きい役だと思いますので、その辺りはもう少しクリアに存在を作らなければいけないな、と思っています。彼女はキャリアがあるので、ニヒルな感じとかも出せたら面白いかな、と。

(夢乃)
フランクはいかさまディーラーということなんですが…夢乃自身は真面目な人で、物事の捉え方がストレート。なので、逆に横に広がる役にできたら、彼女にとってもすごくいい経験になるのではないかと思います。

(紅)
ベネディックは(紅自身と)180度違うだろうところが面白く見えたら…。クールに演じるだろう紅ゆずるがやることで、コミカルに見えるのではないかという期待があります(笑)。

(真風)
ライナスはスリのエキスパートなんだけれども、ちょっとオドオドとしているところがある若者。今、世界中のどこにでもいる若者の不安、みたいなものの代表をやっていただければな、と。

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<出演者の役に対する意気込み>

柚希
 ジョージ・クルーニーさんが演じた役をさせていただけるなんて、自分としては、ものすごく挑戦になるな、と思っています。外見も、衣装の着こなしも、アクセサリーの付け方も、はりきってやっている男の時代を超えた、それをラフにできる男性。というのを研究しつつ、新しいものに挑戦する気持ちを持って、やっていきたいと思います。

夢咲 私もジュリア・ロバーツさんの役をさせていただけるのがすごく嬉しくて、色んな種類の映画を見たんですが、出てくるだけで存在感やオーラをすごく感じました。同じようにテスとして出てきただけで、そういうオーラだったり、華やかさだったりを出せるようにたくさん研究して行きたいと思います。

 先ほど小池先生がおっしゃったように、ブラット・ピットさんだからこの役の存在感があるのだと映画を見たときに思いました。クールで格好良いんですが、ちょっとキャンディーを舐めていたり、何か食べている仕草がすごくキュートだったり…。今回、どういう役になるかはまだわかりませんが、舞台では引いた映像なるので、やはり存在感が課題だと思っております。

夢乃 フランクはとてもスパイスの効いた役だと思いました。一つのやるべきことに対して、横からちょっとづつ良い感じのスパイスを加えていくような…自分も刺激的なスパイスになれるよう頑張りたいと思います。

 ベネディクトはすごく渋く重く…全てに対してガードを張っている人というか。お金を大切にしているのが第一で、第二にテスへの愛があるという。テスとお金をはかりにかけたときに、やっぱりお金が勝ってしまう。そういう冷酷なところがある男性だと思いました。テスへの愛情だけではない、彼の持っている切なさであったり、本質的に暗い部分であったりを出せたらいいなと思っております。

真風 ライナスはさきほど小池先生がおっしゃったように、若者代表といった印象を受けました。若さゆえの物事の受け取り方だったり、行動だったり…そういう所が印象に残ったので、これからもっともっとその色々な感じ方を勉強して頑張りたいと思います。


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星組公演

ミュージカル
『オーシャンズ11』

脚本・演出◇小池修一郎

●11/11〜12/13◎宝塚大劇場
●1/2〜2/5◎東京宝塚劇場

宝塚歌劇公式ホームページ 
http://kageki.hankyu.co.jp/



【取材・文/岩見那津子】

女優陣が宝塚OGばかり『L’espace du journal 〜日記の空間〜』

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宝塚の振付けなどでよく知られる桜木涼介と『エリザベート』のトートダンサーなどで活躍する俵和也が企画制作する公演、『L’espace du journal 〜日記の空間〜』が7月23日から25日まで、世田谷区民会館で上演される。

この舞台に出演する女優たち10人は、すべて宝塚のOGばかり。歌えて踊れるメンバーたちの手作りの公演となっている。


【あらすじ】

過去のその出来事は時間が経てば忘れゆく・・・。
その時の思い出を失くさないように男は日記を綴った。
それは、昔のお話。

考古学者クリフはベスミアピューリッツランド地方にある古びた屋敷で一冊の日記を発見した。

ジョセフと書かれた日記には様々な想いが綴られている。汚れ破けている日記の文字を必死で読み解こうとするクリフの前に広がった不思議な世界とは……。





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『L’espace du journal 〜日記の空間〜』 
7/23〜25◎世田谷区民会館

出演◇彩海早矢 和泉佑三子 大月さゆ 音乃いづみ 珠子 月路奏 陽色萌 峯眞琴 望月理世 百花沙里

tekkan  角川裕明 柴一平 加賀谷真聡 桜木涼介 俵和也

〈料金〉前売/6500円 当日/6800円

ホームページ http://baka2.com
ツイッター公式アカウント「@baka2_express」
http://twtr.jp/user/baka2_express

貴城けい主演『ビクター・ビクトリア』初日前囲みインタビュー

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7月16日に初日を開けた『ビクター・ビクトリア』の舞台の初日前日に行なわれた公開稽古の前に、貴城けい、葛山信吾、下村尊則、岡幸二郎、彩吹真央が記者たちの囲みインタビューに答えた。


【一問一答】


ーーこの公演のみどころを。

岡「ミュージカルコメディなので全部楽しいんですが、1つあげるなら役者の頑張りですね」

葛山「作品の中にいろんな人の人生があります。歌もありショーもあり展開が早くて飽きないです」

貴城「本当にコメディで軽い作品なので、すごく軽い気持ちでお客様に楽しんでいただけると思います。あとは彩吹さんの下着姿でしょうか(笑)」

彩吹「はい、下着姿も披露しているんですが、この作品の中にはとても男性らしい人女性らしい人、いろんな人間模様が描かれているので、ぜひいろいろな方に観ていただきたいです」

下村「ショービジネスの話なので。ショーナンバーがたくさんあります。そしてやはり、人が人を愛するって素晴らしいなと、今日演じていて感じました」


ーー稽古中にエピソードとかハプニングとか。

貴城「ハプニング?毎日(笑)。具体的には、稽古期間がなかなか短い感じで、凝縮して作り上げたので、なんとか初日に間に合ってよかったなと。あとはどんどん変化していくと思いますから、その変化を二度三度と観にきていただいて(笑)」

葛山「演出の浜畑さんが毎日、新しいことを考えてくださるんで、どれがハプニングかわからないくらいで」

貴城「けっこう自由にさせてくださるんですよ」

岡「放し飼いね(笑)。自分たちから持っていってどうですか?という形で、役者にとっては面白かった」

貴城「トディさんが2人で、同じセリフ同じ動きで、でも2人とも好き放題だから(笑)、私も好き放題で、ある意味固めずにいこうと思いました」

下村「えらい!」

貴城「ありがとう(笑)。相手との感覚で演じさせていただくことを勉強させていただているなと」


ーーでは公演中もまだまだ変化しますね?

貴城「もう、毎公演観たほうがいいです」

岡「ははは」

葛山「その場の空気で何が起きるかわからないもんね」


ーー貴城さんは複雑な役だそうですが。

貴城「いや、それが案外難しくなかったんです。最初はもっとたいへんかなと思ってたし、ビクターとビクトリアを演じ分けようと考えていたんですが、放し飼い稽古のおかげで(笑)いろいろなことを自分から発信していったら、そんなにたいへんでもなく。2役ということではなく、ビクトリアがビクターとして生きてるんだというのを感じたので、今は1人の人間としてやれているので、全然ややこしくないです。ご覧いただいてるお客様はややこしいかも知れませんが(笑)、自分ではややこしくなくなりました」


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ーーどっちが演じやすいとか?

貴城「エンビを着てるほう(笑)。あれ、なんでしょうね?もう4年目になるのに何故か落ち着くんです」

葛山「いちばん似合ってるもんね」

貴城「これ(ドレス)より落ち着くんです」


ーー皆さん、今度生まれ変わるとしたら?

岡「どっちでもいいです。楽しければ。この作品がそうなんですけど、そういうところじゃない部分での関わりでもっていくので、毎日稽古してたら、あ、どっちでもいいんだな愛があれば、と思います」

葛山「やっぱり男がいいです。やっぱり自由に生きてきたのでそれになんの不足もないので。ドレスですか?興味ないです」

貴城けい「興味の問題なの?(笑)私は迷いますね。でも次は男がいいかな、ヒゲとか似合うので(笑)。よく宝塚時代にもつけていたんです。ヒゲも似合うし、自分で言うのもなんですけど(笑)。また違った人生が開けるかな? でもやっぱりドレスも着たいから、今のままがいいです(笑)」

彩吹「私も宝塚で男役をやってて、でも女性として男役をやっていたので、本当の男の人ってどうなんだろうと思うので、1度生まれ変わってみたいです」

下村「長年男をやってきて、1度は女性になってみたいなと思ったんですけど、でも今日羽根をしょってドレスきてみたら、女はたいへんだから男がいいなと」

貴城「ふつうのオンナは羽根しょわないです」

彩吹「ハハ」

下村「ハイヒール、ストッキングとか爪とか」

貴城「爪ね」

彩吹「たいへんです(笑)」

貴城「男役時代は気にしてなかったのが、ネイルとかもするし。だから女子はお金がかかるんです(笑)」

彩吹「はい!」


ーー初日への抱負を。

岡「ミュージカルコメディなので、明るく楽しく、気楽な気持ちでいらしてください。最後にはほのぼのして帰れます」

葛山「公演期間が短くてもったいないですが、1回1回成長していくので、ぜひ観にいらしてください」

彩吹「ダブルキャストのお2人から刺激をいただき、キングさんと刺激的なシーンをさせていただき、貴城さんとは宝塚時代からは久しぶりで良い刺激をいただき、私には刺激いっぱいの作品ですから、楽しんで精一杯頑張りたいと思います」

下村「キングが“男でも女でもかまわない、君が好きだ”って言います。この作品で、本物の恋を観にきてください」

貴城「愛が溢れていると思います。1人1人の個性的なキャラクターも魅力的ですし、全体の音楽、ダンス、お芝居も楽しいものに仕上がっていると思います。今、震災のあとで暗いニュースも多い中で、この作品を観て楽しい気持ちになっていただけたら幸いです。ぜひ観にいらしてください」


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ミュージカル

『ビクター・ビクトリア』

脚本◇ブレイク・エドワーズ

音楽◇ヘンリー・マンシーニ

演出◇浜畑賢吉

翻訳・訳詞◇保坂磨理子

振付◇本間憲一

出演◇貴城けい、葛山信吾、下村尊則、岡幸二郎、彩吹真央ほか

●7/16〜24◎ル テアトル銀座

●7/30〜31◎森ノ宮ピロティホール

〈料金〉11000円

〈問合せ〉

サンライズプロモーション東京  0570-00-3337(10:00〜19:00) 

キョードーインフォメーション 06-7732-8888(10:00〜19:00)  

http://victorv,jp


【取材・文/榊原和子 撮影/冨田実布】

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http://blog.livedoor.jp/enbublog-forecast/

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