えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。


ゲストに大和悠河『SWAN2017』

瀬奈じゅんラストディ VOL.1

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【月組公演 千秋楽】

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12月27日、月組トップスター瀬奈じゅんがとうとう宝塚を飛び立っていった。
ショーの中で歌われた「エル・ビエント」のように、風となって見送る者の心を熱く揺らしていった。

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宝塚最後となった公演は、正塚晴彦作・演出のミュージカル・ロマン『ラストプレイ〜祈りのように〜』と、三木章雄演出のショー『Heat on Beat!』。
芝居では、天才ピアニストのアリステアに扮して、ピアノが弾けなくなった青年のナイーブな心理やそこから立ち上がる成長を、繊細な芝居心で演じ、一方のショーでは、ダンサーとしての持てる力をさまざまな振付けで発揮してみせた。とくに瀬奈のディナー・ショーでの思い出の曲「エル・ビエント」や、次々に装飾を剥ぎ取っていった果ての裸足のソロダンス、また、宝塚のスタンダードである黒エンビ姿での大階段ダンスと、瀬奈へのオマージュがたっぷりと込められた2作品だった。

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千秋楽には、この公演のあとに、瀬奈じゅんと退団者たちの思い出の曲やシーンで構成された『瀬奈じゅん サヨナラショー』(構成/三木章雄)が上演された。

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【サヨナラショー・ルポ】

まず赤い衣装で瀬奈じゅんが銀橋に登場して「すべての愛を」(コンサート『SENA!』より)を歌う。一気に客席が盛り上がる。続いて『REVUE OF DREAMS』から同名の主題歌を月組のたくさんのメンバーたちとともに歌い踊る。瀬奈のお披露目公演のショーだった。DSCF1438
それが終わると彩乃かなみの声で額田王女の歌が響く。当たり役大海人皇子になりきったかのように瀬奈が歌う『あかねさす紫の花』の「紫に匂う花」。そのままオウスの心で歌う「MAHOROBA』の『我が心のまほろば」も切ない。背後では音姫すなお、城咲あい、麗百愛が優雅に踊る。
場面ががらりと変わって、まず羽桜しずくが銀橋に登場。博多座でヒロインをつとめた『ME AND MY GIRL』から「あごで受け止めて」を可憐に力強く歌う。そのあとをタイトル曲を明るく歌いながら音姫すなおと麻月れんかが銀橋を渡って行く。3人に客席から温かな拍手を送られる。
再び瀬奈じゅんの場面になる。今度は『Apasionado!』から瀬奈と霧矢の人気場面「Il Bacio」。セリが上がると白いラテン姿の2人で情熱的で息の合ったダンスを見せる。そのまま銀橋にやってきた瀬奈の曲は、花組時代の『VIVA!』から「Loaded」、伝説のラテンラバーになりきって客を挑発し湧かせる。バックで月組メンバーも踊り、賑やかに盛り上がる。

DSCF1439そのあとは遼河はるひの出番で、静かに歌い上げる「GLITTER」はディナーショーの曲。客席がしみじみしたところに本舞台奥のほうに瀬奈が登場、イントロから胸が迫るようなメロディは「黒い鷲」。この名曲は『SAUDADE』のなかで、歌手瀬奈じゅんを改めて認識させてくれた曲だった。詩的でシュールな歌詞が愁いを含んだ瀬奈の声で、ひときわ胸に突き刺さってくる。その周囲では月組の精鋭メンバーがドラティックに踊っている。
いったん幕が閉まると、銀橋で城咲あいが元気よく「新しい日々」を歌う。ヒロインで当たり役だった『オクラホマ!』の主題歌だ。続いて登場した霧矢大夢が黒エンビ姿で端正に聞かせるのは『A-"R"ex』の主題歌、「昨日まで僕の背中には翼があった」。DSCF1445

そして、白い三つ揃いのスーツで登場した瀬奈が、『グレート・ギャツビー』から「朝日の昇る前に」を歌い上げる。あのギャッビーが甦るひとときに客席は静まり返る。だがギャッビーから一転して、陽気なビルに変身した瀬奈がリードして始まる曲は『ME AND MY GIRL』から「ランベス・ウォーク」。なんと瀬奈まで客席降りして全員で歌い踊る賑やかさ。
そして、みんなに見守られて歌う最後の曲は「奇跡」。月組に組替えの直前に、月組生と繰り広げた思い出のコンサート『SENA!』で歌った忘れられない曲である。
「どんなにせつなくても、必ず明日は来る ながいながい坂道のぼるのは、あなた独人じゃない」という、このリフレインは、この日限りで別れを告げる「宝塚の男役・瀬奈じゅん」への励ましであり、同時に瀬奈の男役を愛した人たちへの、励ましの言葉そのものにも聞こえてきた。そんな温かな空間のなかで、瀬奈じゅんサヨナラショーは幕を閉じた。

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写真提供:宝塚歌劇団
 

『暗くなるまで待って』

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オードリー・ヘプバーンの名演技で知られる映画の舞台化である。心理サスペンスの面白さを生かした室内劇の構造で、ヒロインが盲目というハンディを超えて悪漢たちと立ち向かうプロセスが魅力の人気戯曲で、ここ10年の間にも、三田佳子、安寿ミラ、彩輝なおといった女優たちによって上演されている。
今回の主役は朝海ひかる。このあと『ローマの休日』も控えている朝海にとっては、オードリー・ヘプバーンのイメージを意識せざる得ない舞台だったと思うが、中性的で硬質なオードリーのイメージを裏切らずに、独自のヒロインを作り上げてみせた。

場面はヒロインの留守宅に悪漢たちが集まるところから始まる。
事故で失明したスージーと結婚したサム(山口馬木也)はカメラマンで、空港で1人の女性から麻薬を隠した人形をそれと知らずに預けられる。だが、いつのまにかその人形は見当たらなくなってしまう。
サムが人形を隠したと疑う3人の男たちは、彼の留守に家にやってきて、スージーが盲目であることを利用して罠をしかけ、なんとか人形のありかを聞き出そうとする。
サムの友人のふりをするマイク(葛山信吾)、刑事と偽るクローカー(窪塚俊介)、サムを妻の浮気相手と言いがかりをつける男とその父になりすますロート(加藤雅也)。だが盲人ならではの聴覚と鋭い勘でそのことに気づいたスージーは、近所の少女グローリア(伊藤有沙)に助けを求め、サムが戻ってくるまで3人と闘う意志を固める。

タイトルにあるように、「暗くなればフィフティフィフティで闘えるはず」と思いつくスージーの頭脳戦略とその闘いぶりが、まず大きな見どころだ。同時に、それまで事故で光を失ったことに苛立ちを覚え、盲目である自分に反発さえ抱いていたスージーが、悪漢たちと闘い抜いたことで、自身の現実を受け入れて成長していく姿も描き出されている。
その内面のドラマには、並行して近所の少女グローリアとの関係の変化も描かれていて、2人がこの危機をともに闘うなかで、互いを必要とし存在価値を認め合う姿はまさに感動的で、この作品が持つ奥深さを感じさせてくれる。

_MG_0829スージーの朝海ひかるは、女優としてミュージカルには数多く出演してきたが、今回はストレートプレイに初挑戦。盲目であるいたいけさと悪漢たちに闘いを仕掛ける芯の強さを矛盾なく見せる。転倒する場面が何度もあったり、アクションがあったりと、普通のストレートプレイよりもハードな動きが多い舞台だが、身体感覚に優れているだけに、それらの見せ場をリアルに見せられるのは朝海の強みだろう。

スージーの夫サムには山口馬木也。愛情深く妻を見守り、なんとか自立をさせようとする優しさを全身で感じさせる。
悪漢のなかでも人間としてスージーと向き合い、彼女を傷つけまいとするマイクは葛山信吾。悪である自分への葛藤や苦悩が見える役作りだ。
テンションの高さとキレやすさでチンピラ風な悪を見せるクローカーの窪塚俊介は、個性の強さでいいスパイス役。
もっとも手強い悪漢のロート役には加藤雅也。人を殺すことを愉しむ人間の不気味さと怖さを前面に押し出して、 パラノイア的な恐さで迫ってくる。このロートとスージーの闘いが後半のクライマックスで、上背のある加藤が華奢な朝海に迫る構図だけで、手に汗を握らせる見どころになっている。


日常感いっぱいの普通の家にあるさまざまな家具や小物、たとえば照明や窓のブラインド、洗濯機や冷蔵庫、電話や花瓶などが大きな意味を持ってくる面白さ。また、そこで繰り広げられる恐怖に満ちた死闘。ワンシチュエーションの舞台劇ということを生かした優れた戯曲であることを、改めて感じさせてくれる舞台だ。そして、すさまじい闘いを終えたスージーと、その彼女を「スージーは1人で歩けるのよ」と誇り高く自慢する少女グローリア、その2人の姿にひときわ胸が熱くなる作品である。

 

 

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『暗くなるまで待って』

作◇フレデリック・ノット

演出◇板垣恭一

音楽◇NAOTO

出演◇朝海ひかる、葛山信吾、窪塚俊介、山口馬木也、加藤雅也 他

●09/12/20〜29◎東京グローブ座

●10/1/9◎名鉄ホール

●10/1/11◎イズミティ 大ホール

〈料金〉

東京グローブ座 S席¥8500/A席¥6300(全席指定/税込)

名鉄ホール ¥8500(全席指定/税込)

イズミティ A席¥6500/B席¥6000(前売券 全席指定/税込)、A席¥7000/B席¥6500(当日券 全席指定/税込)

〈問合せ〉
東京グローブ座/サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(全日10:00〜19:00)   

名鉄ホール/中京テレビ・事業部 052-971-2500(月〜金 9:30〜17:30)

イズミティ/(財)仙台市市民文化事業団 総務課企画調整係  022-727-1875(平日9:30〜17:00)

               
【文/榊原和子】

安蘭けいファーストコンサート『UNO』

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安蘭けいが宝塚を退団して初めてのコンサート『UNO』が、12月16日、東京国際フォーラムCホールで幕を開けた。
退団後は女優として、The Musical 『AIDA アイーダ』を成功させた安蘭だが、このコンサートではこれまでの彼女の軌跡を感じさせるとともに、これからの方向性も探る試みが盛り込まれ、シンガーとしての安蘭けいをアピールする内容となった。
その観劇レビューの前に、安蘭からこのコンサートへの抱負をもらったので、まずそちらを紹介しよう。

002「初のソロコンサートで宝塚時代には叶わなかったことを、退団して一年経たないうちにできることを大変嬉しく思います。
宝塚時代から応援してくださっているファンの方には特に喜んでいただけるショーになっていると思います。男役の”安蘭けい”を懐かしんだり、新しい”安蘭けい”を発見して頂いたりして、今の”安蘭けい”を一緒に感じて頂ければと思います。  安蘭けい」








構成は二部仕立て。8つの場面があり、第1部が「プロローグ」「私の好きな歌」「タイムレス・ヒロインズ」「ア・ラ・スパニッシュ」、第2部が「宝塚の歌」「スタンドアップ」「『RENT』へのオマージュ」「フィナーレ」。曲目は宝塚時代のものから、シャンソン、ラテン、ミュージカル・ナンバー、このコンサートのタイトル曲まで幅広く、聴きごたえのある構成だ。

Overtureからまず心が躍る。007
「ひとかけらの勇気」から「花吹雪恋吹雪」、そこから「エル・アルコン-鷹-」に続き、また「ひとかけらの勇気」に戻るという「宝塚の安蘭けい」が詰まったOverture。安蘭自身はまだ登場していないにも関わらず、オーケストラの演奏だけでも期待は高まる。存分に期待が高まったところで、安蘭が登場。1曲目の「The Rose」をしっとりと、しかし力強く歌い上げる。懐かしいバウの『ICARUS』以来の彼女のテーマだ。



アンコールを含めて全28曲。コーラスの女性3人やダンサーの男性6人の曲も何曲かあるものの、衣装替えの時以外は、ほぼ安蘭は出ずっぱり。

008宝塚退団後、初のコンサートということもあるが、やはり一番印象に残ったのは「最後のダンス」(エリザベート)だろう。この一曲を聞いただけでも、安蘭けいのトートが目の前に浮かび上がってくる。絶対の自信を持っていそうで圧倒的かつ高圧的でもある存在感たっぷりの、だがその裏に繊細さや強い孤独を感じさせるトート。歌声だけでも惹きつけられ、想像が広がった。
全編を通して、衣装と歌が一番調和がとれていたのも、この『最後のダンス』だった(ポニーテールに、黒いパンツ、変わり燕尾のような独特なデザインの黒いコート)。安蘭の歌声やパフォーマンスは十分楽しめただけに、曲の持つ雰囲気に衣装やヘアメイクが、やや合っていないように感じられる場面があったのがもったいない。もちろん今は、そういう部分も含めてチャレンジの時期なのだろうし、意欲は高く評価したいと思う。005







白のスーツに白のソフト帽、男役姿の安蘭が見られたと思ったら、次の場面ではミニスカートやドレスを着て再び登場する。その振り幅の広さも見どころの一つ。
歌声も男役的な低音から、女らしい高音を聴かせるところまで、音域が広い。ラテンは宝塚時代からの得意ジャンルだったし、シャンソンは芝居心のある安蘭らしく表情たっぷりに歌ってみせる。その表情もキュートだったり、男前だったりと、相変わらず表現が豊かだ。選曲にしろ衣装にしろ、男役から女優へという変化の過程にある安蘭けいの、“今”だからこその魅力が随所で光っている。

009シングルCDとして発売された「DREAMER」を、優しく歌いながら客席降りをする場面や、観客スタンディングの場面があるのは、コンサートならでは。「とうこ先生」の指導のもと、観客も出演者と同じ振りを踊るという場面もあって、このあたりでは、安蘭のトークも同時に楽しめてしまう。歌声で酔わせ、トークでは素の気さくな持ち味で盛り上げる。そんなところも安蘭けいならではの魅力だろう。


最後はやはりこの曲、「ひとかけらの勇気」。公演中はちょうどクリスマスシーズンとあって、クリスマスカラーのドレスに身を包んだ安蘭けいが歌い上げる様子は、生きるエネルギーを伝えてくる。
宝塚時代の思い出や懐かしさに浸りつつ、これからの彼女の夢に、ともに思いを重ねたひととき。「歌で心を届けていきたい」という安蘭の気持ちが、ダイレクトに伝わるファーストコンサートだった。



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安蘭けいファーストコンサート『UNO』
『UNO』 

●12/16〜20◎東京国際フォーラムC 

●12/23〜25◎梅田芸術劇場メインホール
演出◇三木章雄(宝塚歌劇団)

出演◇ 安蘭けい 

<料金>
国際フォーラムC S席11000/A席7000(全席指定/税込)

梅田芸術劇場メインホール S席10000/A席7000/B席4000/(全席指定/税込)

<チケットに関するお問い合わせ>

梅田芸術劇場 06-6377-3800

                    http://www.umegei.com

 

【文/岩見那津子 構成/榊原和子 撮影/岩村美佳】


月組公演 瀬奈じゅん囲み会見

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月組トップ男役、瀬奈じゅんのサヨナラ公演が、11月27日、東京宝塚劇場で幕を開けた。

正塚晴彦作・演出のミュージカル・ロマン『ラストプレイ〜祈りのように〜』は、孤児院で育てられた天才ピアニスト、アリステアの心の彷徨の物語。優勝をかけたコンテストで意識を失って倒れ、ピアノを弾けなくなった彼が、社会との関わりや友情のなかでそのトラウマを克服するまでが描かれる。

アリステアには瀬奈じゅん、そして彼と関わるようになる古美術商のムーアには次期トップに決定した霧矢大夢が扮して、がっちり組んだ男役同士の芝居を見せる。専科の未沙のえるや、この公演で退団する遼河はるひ、同じく退団する娘役の城咲あい、羽桜しずくも活躍の場があり、華やかさを前面に出した舞台ではないものの、胸の奥の温かさに静かに触れてくる、いかにも正塚ドラマらしい仕上がりだ。

ショーの『Heat on Beat!』は、三木章雄演出のテンポよく見せ場もきっちりあるステージ。ラテンラバーな瀬奈の切ない「エル・ビエント」や、シンプルなシャツのまま裸足で踊るソロダンス、宝塚の定番である大階段での黒エンビなどなど、男役瀬奈へのオマージュが満載の舞台となっている。

初日の午前中に行われた通し舞台稽古のあと、報道陣の囲みに現れ0107た瀬奈じゅんから、まず最初に挨拶があった。
「本日はお忙しい中、お集りくださいまして、ありがとうございます。ご覧の通り、熱気溢れるショーと人情味溢れるお芝居です。千秋楽までインフルエンザに負けずに、健康第一でがんばっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします」

【一問一答】

ーー今回、退団公演でもありますが、とくに感慨深く思っているシーンなどあれば。
そうですね、やはり1人で裸足で踊るところとかは、床のキズとかセリとかそういうものが、やはり…。あぁ、あのときにセリに乗ったなとか、このキズいつも見ていたなとか、すごく思い入れのあるステージで踊っているという、感慨深いものは確かにありますね。

ーーいよいよ最後の1月を迎えた今の心境は?0105
もちろん18年間やってきて、突然この生活でなくなるという寂しさはあるんですけれど、でもやりきったという思いが強いので、晴れやかな気持ちで、いま毎日を過ごしています。

−−千秋楽の12月27日をどう迎えたいか?
そうですね。私の退団というものは、初めてご覧になったかたには全く関係のないことですから、初めて観てくださったお客様にも、「あぁ宝塚っていいな」と思っていただけるように、いつも通りのパワーでいつも通りの月組のよさで、舞台を楽しみたいなと思っています。

ーー両方の見どころをやはり改めてうかがいたいのですが。
お芝居のほうはとても日常的というか、みなさん身近に感じていただけるようなものになっているので、何か自分と重なる点、何か感じるところを見つけていただけたら、うれしいなと思っています。0106そういう人情味溢れるところが見どころですね。ショーは若手も大活躍してますし、1場面1場面、すごく個性的な場面も多いので、その七変化といいますか、そういうところを楽しんでいただけるとうれしいです。

−−退団後のご予定とかご希望とか?0108
ご希望ですか? ご希望としては、遊んで暮らしたいのはやまやまなんでけど(笑)。いままで応援してくださったファンの方のためにも、何かいままでやってきたことを生かせることができればと思っているんですが。まだ具体的には何も決まっていないので、またご報告できるようになったら、ご報告させていただきます。

−−演技などは続けたい?
そうですね、やりたいとは思います。ただ、女優となるとまた私もずいぶんと変わっていかなきゃいけないので、大変だなと思いますけど、できれば挑戦してみたいですね。

−−先日大先輩で花組トップスター、大浦みずきさんが亡くなりましたが。
私は大浦さんが在団中は、一度もご一緒したことはなかったのですが、宝塚音楽学校の予科本科のあいだ、花組観劇が一番の楽しみで、その頃のトップさんが大浦さんだったので。それから、私が初めてトップとしての仕事をさせていただいた羽山紀代美先生の『ゴールデンステップス』という作品で、大浦さんが踊った場面を踊らせていただきました。すごく残念ではありますけれど、いまでも素敵に踊っていらっしゃる姿が目に焼きついています。
 

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最後に「千秋楽までよろしくお願いいたします」と深々と頭を下げた瀬奈に、詰めかけたたくさんの報道陣から、ひときわ大きな拍手が送られる。その拍手のなかを瀬奈は清々しい表情で、初日を迎える楽屋へと戻って行った。この公演は暮れの12月27日まで行われ、26日午後の部と27日の千秋楽には「瀬奈じゅん サヨナラショー」も上演される。

 







【ステージフォト】
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月組公演
ラストプレイ〜祈りのように〜』
『Heat on Beat!』

●11月27日〜12月27日◎東京宝塚劇場

当日券等の問い合わせ/東京宝塚劇場 03-5251-2001

 

 【取材・文/榊原和子】

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