えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。

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熱演と熱唱で安蘭けいの当たり役に『エディット・ピアフ』

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伝説のシャンソン歌手、エディット・ピアフのドラマティックな生涯を描いたミュージカル、『エディット・ピアフ』が1月20日に初日を迎えた。

フランスが生んだ名歌手であり、その劇的な生涯で知られるエディット・ピアフ。彼女の人生をもとにした作品は、これまでにも映画や舞台で何度も取り上げられてきた。
今回の安蘭けい主演の『エディット・ピアフ』は、ピアフの実際の人生をもとに書かれた藤井清美のオリジナル脚本を、映画監督の源孝志が演出している。

ピアフはパリの下町で貧しく育ち、強盗やスリなどの犯罪者集団に使われたり街角に立って歌うことで糊口をしのいでいた。そんな少女時代から、見出されてクラブで歌うようになり、やがて世界的な歌手になるまでのエピソードがテンポよく描かれ、そのエピソードを繋ぐように「愛の賛歌」「バラ色の人生」をはじめとする彼女のヒット・シャンソンが歌われていく。

その数々の名曲を、ピアフに扮して芝居の中で歌う安蘭けいの熱唱が、凄まじいまでに胸に迫ってくる。
サクセスストーリーの裏側で、愛を求め愛を失い、自分を傷めつけようとする人生と凄絶に闘い、歌い続けることでしか生きられなかったピアフの傷だらけの歌の数々、そのどれもがあまりにも明るく、重く、切ない。

舞台美術は時代と場所を変えていくカーテンの多用がやや煩いが、ホリゾントと照明を使って、ピアフの人生にやって来て去っていく様々なものを巧みに見せて効果的。衣装も20世紀前半のパリをよく考証していて、ピアフのドレスは結婚式のもの以外はどれも安蘭に似合っている。

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キャストは安蘭けいをはじめとして、いずれもはまり役。つねにピアフのそばにいる妹シモーヌ役の佐藤仁美と、マネージャーであるルイ・バリエの甲本雅裕、この2人の安定した演技力の支えは大きい。
ピアフが愛した男たちは3人が主要な役で出て来る。歌手イブ・モンタンと最後の夫テオ・サラボの二役の浦井健治は、モンタンではやがて人気者になるだけの色気や、ピアフと別れるもとになるプライドの高さを見せ、テオでは天使のような優しさが最期を看取る存在にふさわしい。
悲劇的な恋としてピアフの心に永遠の愛を刻んだボクサーのマルセル・セルダンは鈴木一真、無骨でナイーブな男を真っ直ぐに大きく演じている。
作詞家のレイモン・アッソーとテオの父の二役は中嶋しゅう、レイモンはフランス男の渋いインテリ臭さがほどよくて魅力的、テオの父ではひたすら温かい。ピアフの母とテオの母は床嶋佳子、ピアフの心に棲みつき、不幸の影のように付きまとう母の幻は不気味に美しく、テオの母では無邪気で明るく救いを感じさせる。そしてピアフの少女時代から晩年近くまでなにかと縁のある警官に八十田勇一が扮し、そのしかつめらしさが逆に笑いを誘う。

そんな達者なメンバーの中で、安蘭けいはエディット・ピアフとして全身で泣き、笑い、怒り、喜び、愛し、悲しむ。あまりにも激しいピアフの人生は、彼女自身が呼び寄せたものだとも言えるのだが、そんなふうにしか生きられなかったピアフのありのままを、今の安蘭けいの等身大で、リアルに、生の息づかいでそこに見せてくれる。
喜びのあまり歌われる歌、悲しみを叫ぶために歌う歌、ピアフの名曲は、どの歌もその魂から零れ落ちてきた言葉である。歌うことでしか生きられず、同時に歌があったから生きられたエディット・ピアフ。確かに実在した彼女が、安蘭けいという女優の姿をかりて鮮やかにそこにいた。

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ミュージカル『エディット・ピアフ』

作◇藤井清美
訳詞◇岩谷時子
演出◇源孝志
音楽監督◇甲斐正人 
出演◇安蘭けい、浦井健治、鈴木一真、佐藤仁美、八十田勇一、中嶋しゅう、甲本雅裕 他

●1/20〜2/13◎天王洲 銀河劇場

●2/18〜20◎梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

〈料金〉

東京/S席11000円 A席6500円

大阪/11000円

〈問合せ〉

東京/ホリプロチケットセンター 03-3490-4949
http://hpot.jp

大阪/梅田芸術劇場 06-6377-3888 
 http://www.umegei.com/




【取材・文/榊原和子】
 演劇キック演劇情報コーナー http://blog.livedoor.jp/enbublog-forecast/

春野寿美礼の歌声を満喫!『サロンコンサート』インタビュー

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1月8日、新春の賑わいのなかで、豪華な料理と歌声を楽しむ『春野寿美礼サロンコンサート』が催された。場所は青山劇場に隣接したビルの地下にある有名シェフのレストラン。参加者は春野が一緒にプロデュースしたという料理を堪能したのち、約1時間近い春野のトークと歌を楽しんだ。

ゲストとして花組時代にトップコンビを組んでいた大鳥れいも登場。スタンウェイの9万台目を記念して作られたという特別モデルのデコラティブなピアノのそばで、1月23日に青山劇場で幕を開けるオリジナルショー『DREAM TRAIL〜宝塚伝説〜』の新曲も披露された。

 

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●春野寿美礼インタビュー●

【懐かしい曲でうるっと】

ーー今日は男役時代も思い出したりして聞いていたのですが、『DREAM TRAIL』では男役っぽい声で歌ったりするのですか?

私自身は意識してなかったのですが、稽古場で過去の宝塚のショーやお芝居の曲などを歌うところは、そのキーによって自然に男役っぽく変わってるみたいです。でも高いキーの部分などは男役の硬めの声でなくて、今の私の声で柔らかめに出ていて、そこが現役時代との違いかもしれません。

ーー今日は大鳥れいさんとのデュエットもあって懐かしかったです。

みどり(大鳥)がとくに歌いたかった曲があって、それを歌ってるときは私も懐かしくて、ちょっとうるっとしてしまいました。

ーー『DREAM TRAIL』の新曲も一部歌っていただきましたが、すごく胸にくるものがありますね。

自分たちがたどってきた道を思い出させる歌詞があるので、歌っている私たちもけっこうジーンとするんです。でもこの曲はものすごーく長いんです(笑)。流れの中でちゃんと起承転結があって、初風諄さんなど本当に可愛らしく歌われてたりしますし、動きがあったりダンスがあったりするので、ご覧になっているとあっという間かもしれません。メインキャストの全員で歌い継いでいって、最後は大合唱になります。本当に今日歌ったのは一部だけですので、もっともっと盛り上がりますから楽しみしていてください(笑)。

 

【ジャズアレンジでいろいろな曲を】

ーービルボードライブの内容はどうなりそうですか?

私はジャズも勉強していきたいと思っているのですが、ジャズそのものを歌うというのではなくて、私がいつも歌っているものや好きな曲をジャズ風に歌えたらいいなと思っているんです。今回もビルボードでのライブということで、その場に相応しいようにジャズアレンジしたショーを作るという発想なんです。できれば宝塚の曲もジャズアレンジで歌いたいし、これまで何回か歌ってきて皆さんに耳馴染みのある曲でも、ジャズアレンジしたらまた違うイメージで聞いていただけるかなと思っているんです。

ーーソウルみたいな歌い上げるものにもチャレンジしていただきたいですね。

これからもいろいろなジャンルにチャレンジしたいと思っています。だからといって本格的なジャズだけ歌うのではなくあくまでも私の音楽というのを追求していきたいと思っていて、クラシックもそうですが春野寿美礼が歌うクラシックでありジャズを目指しています。

ーーさまざまにジャンルも広がって、歌っていることが楽しいようですね。

楽しいです。歌はのめり込んでいくほどに奥が深くてゴールというものがないなと感じます。リズムとか表現の仕方とか声の出し方、すべてが勉強していけばいくほど、まだまだ習得しなくてはいけないことがあったんだなと感じさせられます。

 

【いろいろな挑戦をしたい】

ーー機会があったらミュージカルなども?

これからもやっていきたいと思っています。宝塚退団後の2つの作品と役が、すごく素敵だったこともあるのですが、ミュージカルに挑戦することですごく大きなものを得るんです。人間的な意味でもそうですし、喜びとか苦しみとか、時には痛い思いもしますけどいろいろ経験できて、学ぶものが大きいので、どんどん挑戦して自分を高めていきたいと思っています。

ーーミュージカルにも歌にも、ますます意欲的ですね。

いつも今のままの自分でいいと思ってなくて、上を見れば本当に素晴らしい方がたくさんいるので、そこに少しでも近づきたいと思っていて。それにはやはりたくさんの経験が必要だなと思います。そして何よりも、やはり歌をちゃんと歌い続けていきたいという思いが強いんです。最初にやめるなんて言ってしまって、でもそんなこと絶対に言ってはいけないなと今は思ってます。どんな状況であれ歌は歌えるのだから、いつでも歌えるように勉強しておきたいし、歌える人でありたいなと思うんです。

 

【100年に繋がる舞台】

ーー最後にまた『DREAM TRAIL』の話をうかがいます。サブタイトルが宝塚伝説ということで思われることは?

ここまで1つの劇団が続くのはなかなかないことだと思います。それはたくさんの方たちが繋いできたものだし、またこの先も引き継がれ残っていくものだと思います。それが「伝説」であり、私たちはそれを大切にして、また100年先の未来に繋げようとしている。それをこの作品で観ていただければと思ってます。

ーーショー形式ですかお芝居が多いのですか?

荻田先生の演出なので、ショーのようなお芝居のようなという形で、曲が流れながら人の動きがあって、色々な次元の人がいて1つの場面が出来上がっている、そういう独特な世界です。使われる曲も既存の曲が主ですが、何曲かオリジナルがあります。それからOGと現役生の場面も面白くできていて、今まではこういう形はなかったと思いますので、その部分はお客様も微笑ましく観ていただけるんじゃないでしょうか。ショーの中に芝居の要素が詰まってるという、どちらも楽しめる舞台です。どうぞ期待して観にいらしてください。

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TAKARAZUKA WAY TO 100th ANNIVERSARY

『DREAM TRAIL〜宝塚伝説〜』

監修◇酒井澄夫(宝塚歌劇団)

構成・演出◇荻田浩一

音楽◇吉田優子(宝塚歌劇団)・斉藤恒芳

振付◇名倉加代子・御織ゆみ乃・原田薫・港ゆりか

出演◇鳳蘭、安奈淳、杜けあき、麻路さき、春野寿美礼/初風諄、風花舞、大鳥れい/出雲綾、未来優希、朝澄けい、舞城のどか、大真みらん、南海まり/彩海早矢、真波そら、瑠音舞佳、大月さゆ
【宝塚歌劇団】涼紫央、逢月あかり、真衣ひなの、綺咲愛里、五條まりな

【スペシャルゲスト】紫苑ゆう、稔幸、姿月あさと、湖月わたる、朝海ひかる(ゲストメンバーは公演日時によって変わります)

●1/23〜30◎青山劇場
●2/3〜8◎梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

〈料金〉

東京/S席11000円 A席9000円

大阪/S席11000円

〈問合せ〉梅田芸術劇場 06-6377-3888

 

『春野寿美礼 Billboard Live』

出演◇春野寿美礼 他

●4/1〜6◎東京Billboard Live
●4/17〜18◎大阪Billboard Live 
〈料金〉サービス席10,000円 カジュアル席(セルフサービス席)8,000円

〈前売り〉一般発売・3月19日(予定)

〈問合せ〉梅田芸術劇場  06-6377-3888


【取材・文/榊原和子】
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『誰がために鐘は鳴る』フォトレビュー

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宙組公演

ミュージカル『誰がために鐘は鳴る』

●1/1〜1/30◎東京宝塚劇場

〈〈料金〉SS席¥11000、S席¥8500、A席¥5500 B席¥3500

〈問い合わせ〉 03-5251-2001 東京宝塚劇場


【撮影/岩村美佳】



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『スカーレット・ピンパーネル』レビューシネマが1月15日より全国ロードショー

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2010年、月組トップスター霧矢大夢のお披露目公演として連日超満員という記録を生んだミュージカル
『スカーレット・ピンパーネル』が、「タカラヅカ レビュー シネマ」の第3弾として映像化され、2010年10月の先行上映を経て、いよいよ全国上映が決定した。

このミュージカル『スカーレット・ピンパーネル』は、2008年に星組が初演、ブロードウェイ版を宝塚流にアレンジした小池修一郎の演出の力と安蘭けいをはじめとするキャストの熱演により、宝塚歌劇ならではの力を十ニ分に発揮したエンターテイメント作品として大好評を博した。
そして2年後に再演されたこの月組版も、霧矢大夢と蒼乃夕妃のコンビお披露目に加えて、敵役であるショーヴランをWキャストで演じた龍真咲、明日海りおのそれぞれの魅力で大きな話題となった。
この映画版は、2010年6月東京宝塚劇場での収録で、ショーヴランが明日海りおのバージョン、龍真咲はアルマン・サン・ジュスト役で出演している。

物語は18世紀末、フランス革命後のパリとロンドンが舞台。罪なき人々をギロチンの刃から救いに現れる義賊スカーレット・ピンパーネル、実はイギリス貴族のパーシー・ブレイクニーの胸のすくような活躍ぶりを描きながら、妻マルグリットとの愛の葛藤、そして彼女に横恋慕する革命政府のショーヴランとの闘いが、フランク・ワイルドホーンのドラマティックなメロディに乗せて華やかに展開される。

宝塚の舞台が映像化されるのは『ソロモンの指輪』(2008年雪組公演)、『太王四神記verll ー新たな王の旅立ちー』(2009年星組公演)に続いて3作目。この『スカーレット・ピンパーネル』も、数々の映画を世に送り出してきた東宝映画のスタッフによって、舞台とはまた違う視点と面白さが味わえる作品となっている。

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映像版 ミュージカル『スカーレット・ピンパーネル』

潤色・演出◇小池修一郎

出演◇霧矢大夢、蒼乃夕妃、龍真咲、明日海りお、他 宝塚歌劇団月組

映像監督◇清水俊文

映像制作プロダクション◇東宝映画

配給◇東宝映像事業部

映像製作・著作◇宝塚クリエイティブアーツ

上映時間◇155分(途中休憩なし)

料金◇当日2500円(ペア割引4000円)

公式サイト◇http://www.tca-pictures.net/movie/sp/

●1/15〜

TOHOシネマズ(お台場メディアージュ)/西新井/ららぽーと横浜/川崎/八千代緑が丘/宇都宮/サンストリート浜北/名古屋ベイシティ/ファボーレ富山/西宮OS/岡南/トリアス久山/MOVIX(仙台)/伊勢崎/恵庭東宝シネマ8 他映画館でも順次上映予定。

 

【文/榊原和子】
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