えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。

ミュージカルセーラームーンシリーズ最終章!お得なチケット販売中。

『ファニー・ガール』制作発表(9月27日)vol.2

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【一問一答】

ーー春野さんは『ファニー・ガール』のどんなとことろに引かれたか?またどんなふうに演じようと思っているか?

春野「最初に観たときに自然にストーリーに引き込まれていって、最初はバーブラと知らずに歌い手のかたの歌が素晴らしいのか、曲が素晴らしいのか、それは両方だったんですけど、あと楽しい曲は聞いてて浮き浮きさせられるし、しんみりしたものは浸れるし、曲が素晴らしいことではまっていったと思います。どういうふうに演じるかというのは、バーブラの存在は自分の中ではすごく大きくあるのですが、あまりそこを意識しすぎしまうと硬くなってしまうと思うので、稽古場でまず自由に自分の感じることを体で表現していきたいと思います」

ーー正塚さん、春野さんの舞台人としての魅力と、退団後の女性姿を見て、どんなふうに変わっているかを。

DSCF0202正塚「あぁ、きれいになったなー(笑)。宝塚も外の舞台も、歌もダンスでも絶対に必要なことは共通であって、心情を表現するということでは男役でも変わりないし、そういう点では彼女はとても応えてくれたと思いますし、わりと感覚が似てるところもあります。今度は女として女役をやるわけですから、男役とは違っていろいろさらけ出してくれれば、ますます魅力的な舞台になると思います」

ーーどんな部分が似てるのか?

正塚「嘘がない。舞台は嘘なんですが、嘘をやらないところの価値観みたいなものが一緒なこととか、人間ドラマをやるわけですから、そのときの1つの言葉に対する受け止め方、解釈というのも通り一遍ではなくて、こういうふうに思うからこそこう言わないんじゃないかという、ちょっとひねくれてるかもしれないんですが(笑)、そういう感覚を何本か一緒にやってるうちに受けました」

ーー演出面で日本版をどうアレンジしたいのか。

正塚「これは実在の人の話ですから、その物語の時代の空気感とかが今の時代の我々の感覚で見て、いちばん生きる方法でということでいつも動いてます。稽古で脚本をいじっていくということもあると思いますが、演出にとっては役者さんが全てですから、舞台で一番いい状態でいられるように、稽古でいい状況を作ってあげられたらいいなと思ってます」

ーー2010年の作品としてどう意識するか。

正塚「この物語は、輝く存在でいたいという思いで人生に真っ向から立ち向かっていった主人公の、サクセスストーリーを軸にしたドラマですから、当然、それなりのものに仕上がれば、“挫けないで”とか“夢を捨てないで”というメッセージが出てくるし、それは観たかたがそれぞれ感じていただけたらいい。それよりも今、僕にとってもう少しリアリティのあることを言わせてもらうと、我々のような人たちが物語にたくさん出てくるんです。そういうなかでの悲喜こもごもは、我々に近いというところもあるので想像力も働きやすい。それとここでいうのもあれなんですが、今はちょっと悪い時代で、そのなかで私として切実なのは、ミュージカルスターとして輝きたいという若い人たちが本当にいるのかと。それでこのミュージカルを観た人が数人でも本気になってこちら側に来てくれるといいなと。そのためにはやはりいいものにしたい。それが僕にはリアリティがあることで。ですから一番最初に申しました通り、3時間を楽しんでいただくために”絶対に当てるぞ”と決意してます。ま、今は開き直って偉そうなこと言ってますが、稽古場ではごめんなさいと言ってるかもしれない(笑)」

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ーー会場のファンからの質問を紹介します。春野さんに共演者に印象を。

春野「制作発表のために一度集まった時が最初で、綱島さんはポスター撮影でもお会いしたのですが、あ、この人はニックだわと! 超かっこよかったです(笑)。田中さんは最初に「吉永小百合です」と挨拶されて、あ、本名なのかなと(笑)。そういうノリで」

田中「阿部さんとかに、まだ言ってるのと(笑)。一生言ってようと思ってます」

春野「今朝お会いしたときも「小百合、元気でーす」って、すごい面白いかただなと(笑)」

田中「そう言ってくださったのでこれから堂々と言えます。なんか認知された感じで(笑)」

春野「阿部さんは歌を合わせていただいたときに、すごく体が大きい方なのにとても狭いところに座ってらして(笑)、エネルギーがバンって方なのに窮屈そうだなと(笑)」

阿部「椅子が狭くて、田中さんも隣で」

田中「私ももっと小さくなって(笑)」

春野「お二人でなんか漫才コンビのように(笑)」

阿部「今日も下手さんチームは痩せて綺麗なかたが多いのに、上手さんチームはこういうタイプが多くて(笑)」

春野「初めてだったんですけど、とても明るく話しかけてくださって。皆さん個性の強いかたたちに囲まれて、さらに薄くなりそうです(笑)」

田中「そんなことないでしょ! ただ若いだけでしょう?(笑)」

春野「薄い薄いと言われるので、皆さんから濃いエキスを吸い取って私も濃く」

阿部「どんどん吸ってください(笑)」

春野「4人で歌ってても皆さんアプローチがすごいなあと思ったので、本番がとても楽しみです」

ーーもう1つ春野さんに。コメディエンヌとしての自分は?前回は悲劇のヒロインでしたが。

春野「これは喜劇ですが、自分自身はコメディセンスは優れたものを持ってるとは思ってなくて」

正塚「イヤあるよ」(会場大拍手)

ーー太鼓判が押されましたね。

正塚「それを出そうとしないでやったほうがいい」

春野「全部さらけ出すと出るかもしれないので、がんばります」

ーー正塚先生へ。宝塚のミュージカルとは決め手が違いますか? 演出でそれを意識しますか?

正塚「宝塚でなくてはできないことはパレードですか(笑)。そんな単純な話ではないか(笑)、難しいですね。普通のミュージカルであれ宝塚であれそれぞれの場所で違ってくると思うし、いかに最善のものを効率よく積み上げていくか、先ほども言いましたが原作のよさをいかに生かすか、出演者のよさとそれぞれの思いを生かして、いかにバランスよく作り上げていくかですね。これが決め手というのがあれば教えてほしいくらいです(笑)」

ーー最後に意気込みを。

春野「本当に大好きな『ファニー・ガール』という作品を、正塚晴彦さん、そしてこの素晴らしい個性の強いメンバーでできるということで、身を引き締めてがんばっていきたいと思いました。愛情溢れる、そして明日への希望が持てるそういう作品にしていこうと思います。皆さんぜひ応援してください」

綱島「今、皆さんの話を聞いて、絶対に楽しいミュージカルになるというのがおわかりになったと思います。ぜひ劇場に足を運んでください」

田中「今日またピリっとした気持ちになりました。春野寿美礼さんをファニーとして、城の石段?石畳?ちがう石垣になって(笑)、盛り上げていきたいと思います。絶対に崩れない石垣になって『ファニー・ガール』をもり立てて行きます。今日いらした皆さんはそれぞれ4人のかたに伝えてください(笑)」

阿部「この『ファニー・ガール』はとても愛情深い作品です。仕事に関しても、夫婦、親子、恋人に関しても。今日こうして改めて皆さんにお会いして、とても愛情深い作品になると確信しました。がんばりますのでよろしくお願いします」

正塚「少しでもたくさんの方々に受け入れていただきたいと思います。そう正直に思えるようなものにしたい。そのためには何でもやるぞと、よろしくお願いします。口コミのほうもよろしくお願いいたします」

DSCF0225【囲み取材の抜粋】

春野「今日はファンの方のパワーをいただきました。緊張してる綱島さんへアドバイスですか?歌とかどんな上手くてもやはり心だと思いますので。猛練習してらっしゃるとのことで、私もがんばらなきゃと思いました。共演者がそこにいるだけで雰囲気のあるかたばかりそのなかで私もせいいっぱいやりたい。結婚ということでは、以前にも宝塚で結婚してる役はしてますが。それより退団して2作目で挑戦することが全部初挑戦なので、相手役の綱島さんと息を合わせていきたい。女優での変化は、宝塚は組を背負って宝塚を背負ってという気持ちが先立ってました。今回もそうですが、力のある7たちに支えられて力を抜いて頼れる部分が多いのでそれが違うなと。剣幸さんは初めて宝塚を観たときに主役をしてらして、入りたいと思ってたので不思議なご縁です。正塚先生からは芝居の根本を教えていただいたと思ってて、感覚が似てると言われたのはそこかなと。今回あれから私がどう成長してるか見ていただくのが楽しみですし、稽古が待ちどおしいです。私がファニーなところは、はたから見るとそう言われるのですが私は普通だと思ってます。役としてのファニーな部分はこれから綱島さんに教えていただいたり、田中さんにはツッコミをしていただきましょう。本当のパートナーですか?観に来ると思います」

綱島「実際にお会いしたら舞台で見てる春野さんとはまた違う印象でした。歌は、やっと今日は終わったと、まだこれから続くんですが(笑)。新婚ですか?歌の稽古をしてるとそこに現れて楽しそうに歌ってくれてる奥さんを見ると、あ、支えてくれてると思います。劇場にも来てくれると思います。僕は天然だと言われててファニーかもしれません。台本はまだですが、キャストもスタッフも、すでにがっちりと組んでますので劇場にぜひ足をお運びください」

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ブロードウェイ・ミュージカル『ファニー・ガール

●2010/1/8〜17◎赤坂ACTシアター

   2010/1/27〜30◎梅田芸術劇場メインホール

上演台本・演出◇正塚晴彦(宝塚歌劇団)

原作・脚色◇イソベル・レナート

音楽◇ジューリ・スタイン

作詞◇ボブ・メリル

出演◇春野寿美礼 剣幸 綱島郷太郎 田中利花 阿部裕 /橋本じゅん 他

<料金>ACTシアター/S席¥11500  A席¥8000 

           梅田芸術劇場/S席¥11500  A席¥8000 B席¥4000

<お問合せ>梅田芸術劇場/06-6377-3800

                                              【取材・文/榊原和子】

『ファニー・ガール』制作発表(9月27日)VOL1

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【伝説のコメディエンヌ、ファニーを演じる春野寿美礼】

アメリカのヴォードビルの世界で活躍したファニー・ブライスの、明るく前向きに生きた半生をミュージカル化した『ファニー・ガール』が、春野寿美礼の主演により来年1月上演される。

ブロードウェイでは1964年に大女優バーブラ・ストライサンドで初演、4年後にはバーブラ主演で映画化もされて、見事にアカデミー主演女優賞を受賞、世界中のミュージカル・ファンを熱狂させた名作である。

この作品の日本版を演出するのは宝塚歌劇団の正塚晴彦で、これが外部のグランド・ミュージカルの初演出になる。

出演者は、宝塚退団してから2作目で、待望のファニー役に挑む春野寿美礼。その夫ニックには青年座の綱島郷太郎、ファニーの親友の振付師エディには劇団☆新感線の橋本じゅん。そしてブライス夫人に元月組トップの剣幸、世話焼きのストラコシュ夫人に田中利花、そしてフローレンス・ジークフェルド二世役に阿部裕など、見せて聞かせるキャストが揃った。

この日の制作発表は、会場となる赤坂ACTシアターで行われ、客席には制作発表に参加する春野ファン約800人が集合、カラフルな応援グッズを手に制作発表の模様を見守った。
また、客席内で行われたフォトセッションでは、手にした応援グッズを振るなど大活躍、制作発表の雰囲気を盛り上げるのにファンも一役買っていた。

制作発表の進行は以下の通り。

まず春野、綱島、田中、阿部で『パレードに雨を降らさないで』を熱唱、声にヴォリームのある4人の歌が会場中に響く。そのあと演出家の正塚晴彦も加わり、5人で質問に答える。そして最後に今度は春野のソロで『PEOPLE』。相変わらずの艶と情感のある歌声が曲の心を伝えてくる。その歌声でミュージカルの名作『ファニー・ガール』の舞台が鮮やかに甦った。

 

DSCF0189【キャスト挨拶と一問一答】

梅田芸術劇場小川社長「この企画にあたりまして、春野さんと色々話し合いましたところ、春野さんんが尊敬するバーブラ・ストライサンドの作品なのでぜひともやりたいと。いまの日本でこの役を演じて踊れる歌えるスターという点では、春野さんしかいないと思いました。それから上演台本と演出には正塚先生がいいのではないかと。正塚先生は宝塚の人だから、たいへんお忙しいのですが、歌劇団と正塚先生にお願いをしたところ快諾をいただいたので、晴れて演出をしていただくことになりました。また、今日、ここにいらしていただいた出演者のかたたちに感謝しております。私自身来年の公演が楽しみでなりません」

正塚晴彦「いつも思うことなんですが、やる限りはーー3時間前後ですかねこれはーーその間は日常を離れて面白い時間を過ごしていただきたいなと。できましたら何か気持ちのいいものが残った、そういうものを作りたいと思っています。この『ファニー・ガール』はあまたの名作の中でもそういう作品かなと思うので。宝塚の稽古場にいますと、出演者も振付けもお稽古ピアノも女性で、演出助手も女性で(笑)。そういう光景に慣れてたんですけど、ここにすでに男性が二人(笑)、男性がウジャウジャいる稽古場はどんなもんかなと、イヤ、それ以上の意味はありませんけど(笑)、今から12月の稽古に入るのが楽しみです。それに加えまして、オサ、男役では付き合ってますけど、あれだけの事ができた人だから、今度は本来の女性としての姿をさらけ出して、どれだけ素晴らしい魅力を振りまいて光り輝いてくれるかなと。できれば私は黙ってニコニコと見ていればいいかなと。そうはいっても12月になって稽古に入ると、どこが楽しみやねん?という気持ちに陥るかもしれませんが、今は楽しみな気分でいるところです」

DSCF0196春野寿美礼「この『ファニー・ガール』はDVDで初めて見たんですが、そのとき素晴らしい作品だなと思ったんですがバーブラとは知らなくて。あとで主演の女優さんがバーブラだと知ったんです。それから何回も何回も見たんですが見るたびにはまっていって。それがまさか今回このような形で、ミュージカルをやらせていただけることになったので、自分でも非常に驚いています。そしてたいへんに嬉しい気持ちでいます。出演者のかたがた、そして演出の正塚晴彦さんとともに楽しい作品を作り上げていこうと思っています」

綱島郷太郎「私は前にたまたま春野さんの出ていた『マルグリット』を観て、なんて素敵な女優さんなんだろうと思いました。あまりミュージカルは観ないほうなんですが、そのときは泣いてしまうまでになりまして、ミュージカルっていいなと思ったんですけど。今回、この作品のオファーがあったとき、主演が春野寿美礼さんだと知って思わずびっくりしまして、そのままここに来てしまったんですけど(笑)。僕はミュージカル経験がほぼないに等しいので、これから本番に向けて歌の稽古も頑張っていこうと思っています。これからの稽古中も本番明けてからも千秋楽まで、みなさんと仲よくやっていこうと思ってます」

田中利花「春野寿美礼さんと共演させていただきます、どうもすみません(笑)。初めて共演させていただくんですが、ここから先は(右側を指す)初めてで、ここは(左側を指す)今も一緒にやってて、剣幸さんと私は友達ですので、そのへんをしっかり押さえていけばいいいのかなと(笑)。ストラコシュ夫人というのは、ファニーの小さい頃からよく知ってて、ずけずけと「あんたはその顔じゃ女優は無理よ」とかそういうことをいう役で。(ファンに)これはお芝居ですからね、そんなことは思ってませんので(笑)。思ってなくてもそんな言い方はないと思うんですが(笑)。いつもズカズカと踏み込む役が多いのですが今回もそんな役でした(笑)。この作品の1960年代という古き良き時代を思いながら、皆さんには観ていただきたいと思ってます」

阿部裕「フローレンス・ジークフェルド二世役、という舌を噛みそうな役名ですけど、まだこれを上手く言えるかどうかも自信のないような状態でここに臨んでおります。普段は役者ですのでプロデューサーのかたには平身低頭しておりますが、今回、レビュー界を代表する大プロデュサーという役ですので、これをとても偉そうにやってみたい思います。春野さん、よろしくお願いいたします」

この制作発表に欠席した剣幸と橋本じゅんから
ビデオレターが届けられ後方のスクリーンに映し出される。

剣幸「春野さん、初めてですね、よろしくお願いいたします。綱島さんと橋本さんも初めて、私と利花ちゃんはファニー・ガールコンビだと思っています。阿部さんも初めて共演させていただきます。正塚先生も先生の作品には出たことがないので、初めて出させていただきます。どうぞよろしく」

橋本じゅん「橋本じゅんです。振付師のエディ・ライアンを演じます。拍手が弾けるほどたくさんのお客様に観にきていただきたいと思っております」

(vol.2に続く)


ブロードウェイ・ミュージカル『ファニー・ガール

●2010/1/8〜17◎赤坂ACTシアター

 2010/1/27〜30◎梅田芸術劇場メインホール

上演台本・演出◇正塚晴彦(宝塚歌劇団)

原作・脚色◇イソベル・レナート

音楽◇ジューリ・スタイン

作詞◇ボブ・メリル

出演◇春野寿美礼 剣幸 綱島郷太郎 田中利花 阿部裕 /橋本じゅん 他

<料金>ACTシアター/S席¥11500  A席¥8000 

        梅田芸術劇場/S席¥11500  A席¥8000 B席¥4000

<お問合せ>梅田芸術劇場/06-6377-3800

                                              【取材・文/榊原和子】 

 

『カーテンズ 』制作発表(9月24日)

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【東山紀之がミュージカルおたくの探偵に】

ブロードウェイ・ミュージカル『カーテンズ』日本版の制作発表が、24日昼、日比谷のホテルで開催された。

『シカゴ』『キャバレー』などでおなじみのブロードウェイを代表する作曲家ジョン・カンダーと、彼と名コンビを組んでいた作詞家、故フレッド・エッブによる2人の最後の共同作品がこの『カーテンズ』。2007年のトニー賞では8部門にノミネートされ、主演男優のデビッド・ハイド・スピアーズが最優秀主演男優賞を受賞している?。

物語の背景はボストンのコロニアル劇場、そこで起きた主演女優殺人事件の捜査と舞台のリハーサルが同時進行するという、ミュージカルファンにはたまらないシチュエーションで、ラブロマンスありサスペンスありのライブ感覚いっぱいの作品だ。
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この舞台の日本版で主演するのは東山紀之、殺人事件の担当になるが、実はミュージカルおたくで、リハーサルにも興味津々、やたら口を出すという三枚目のチョーフィ警部補に扮する。

若手女優でチョーフィと恋仲になるニキ・ハリスには、今年7月に宝塚を退団してばかりの元宙組トップスター大和悠河が扮して、この舞台で女優としてのデビューを飾る。

ほかのキャストも鳳蘭、マルシア、鈴木綜馬、大澄賢也、岡千絵、芋洗坂係長とミュージカル界の実力派や個性派役者が揃った。

この日の制作発表には、それぞれ役の扮装で現れ、警部補の東山紀之はモシャモシャ頭に眼鏡という冴えない探偵姿で現れた(東山紀之さんの写真は残念ながら掲載できません)。

またアメリカから駆けつけた演出・振付のビル・バーンズも制作発表の席に加わって、和やかな雰囲気のうちに会見が始まった。

 

【挨拶とコメント】

東山「今回はミュージカルの経験豊富な共演者にかたに囲まれて頼もしいんですが、僕もエネルギー出さないと負けてしまいそうです(笑)。皆さんに愛と勇気をいただいて、がんばっていきたいですね。ブロードウェイ版は観ていて、印象はアメリカが誇るミュージカルならではの底力を感じる作品です。
三枚目役でのミュージカルは初めてですが、とても完成された台本なので脱線しすぎないでやりたいですね。今回は警部補で踊れないという設定なので、そんなにハアハアしなくてすみそうですが(笑)、踊れない役ではあっても、踊らないとは違うので、ダンスの見せ場はもちろんあります。
大和さんと一緒のナンバーもあります。大和さんにとっては初めての男性共演者ということで、“初めての男”としての責任は重いですよね(笑)。あちらで観た『カーテンズ』は、とにかくクオリティも高くて、出演者も音楽も素晴らしいし、ハッピーな感じも素敵で、今の世の中にはこういうミュージカルが必要なんじゃないかと思っています。観にきた方はきっと楽しくハッピーになれると思いますので、お楽しみに」
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大和「今年7月に宝塚歌劇団を退団して、これが女優デビューになります。『カーテンズ』という作品は、サスペンスあり、ロマンスあり、コメディありのとても楽しいミュージカルで、そういう作品で女優としてのスタートを切れること、そして東山さんはじめベテランのかたがたと共演させていただけることを、心から嬉しく思っています。
女優としてのスタートということでは、これまでは男性を演じておりましたから、女優を演じる自分は想像がつかないのですが、自分らしく素直に演じたいと思います。最終的には、男役も女役も演じることでは一緒だと思うのですが、14年間やってきたことで身に付いた男性のしぐさを、いま修正中です。東山さんをダンスでリードしないように気をつけます(笑)。
東山さんは前から舞台を拝見していて、優しそうで素敵なかただなと思っていたんですが、実際にお会いしてみると、それ以上に紳士的で優しいかたなので、共演できるのが本当に幸せです」

マルシア「死んだ主演女優の代役をすることになるジョージアです。彼女は一度女優をやめて作詞家になって、また8年ぶりに舞台に戻るんですが、その間の女として、また仕事をする人としての変化を感じさせられたらいいなと思っています。元の旦那さまとの場面もあるのでそこはしっとりと演じたいですね」

大澄「劇中劇ではロビン・フッドも演じるボビーの役です。今回は踊って振付けをするというぴったりの役柄をいただいて嬉しく思ってます。振付のときは全体を俯瞰して見ることを意識していますが、役者のときはキャラクタ−に集中することを心がけています」

鈴木「作曲家のアーロンです。音楽家の役は一度やってみたいと思っていたので光栄です。作曲するかたって、たとえば飛行機に乗っていても言葉とか音とが降ってきて、気がついたら空港に着いていたというような、そういう熱い人かなと思ってます。劇中で東山さんに“曲が先なのか言葉が先なのか”みたいな質問をされて、それを訥々と説明するんですが、そこでうまく容疑者からはずしていただければいいなと(笑)」

岡「プロデューサーである母カルメンになかなか認めてもらえない女優のバンビです。私の母も舞踊家なので、この『カーテンズ』を初めて観たとき、バンビに感情移入しながら観てました。ただ私はバンビのようにキャピキャピしてなくて年齢より年上に見られるので、溌剌としたバンビを目指してがんばりたいと思います」

芋洗坂「強欲なプロデューサーのシドニー役です。プロデュサーといえば知り合いに1人、妙にテンション高くて怪しい笑顔で、“今度さー、バリ島に一緒に別荘買わない?”とかささやくかたがいるんですが、そのかたをモデルにしたいなと(笑)。本人には言えませんが(笑)」

鳳「ブロードウェイを目指すプロデューサーのカルメンです。ブロードウェイは宝塚のトップスターだった頃、出てみないかという話があったのですが、この外人顔は日本にいるからこそ目立つので(笑)、あちらでは埋もれてしまうのでイヤですと断りました。日本でも最近はブロードウェイに負けない素敵な若いスターが出てきているので、とても頼もしいなと思います」

ビル・バーンズ「コンニチワ(笑)。ブロードウェイのエネルギーを日本の皆さんにお届けしたいと思っていますが、この作品の舞台となるボストンの地域的な冗談とか言い回しをどう日本版では伝えようかと考えているところです。
ダンスの多いミュージカルで、社交ダンスもタップもありますから、それを楽しんでいただきたいし、最近オーディションをしたのですが、とてもいいアンサンブルのかたも揃ったと思います。とても素晴らしいスタッフとキャストに恵まれて、がんばって素敵なミュージカルを日本の観客の皆様に届けたいですね」

【おまけ/共通質問】

記者の1人から「超オタクな警部補にちなんで皆さんのオタクなものがあれば」という質問があり、その答えは以下の通り。

東山「マイケル・ジャクソンオタクです、大和さんの退団公演を一番前で拝見させていただいたんですが、一番前というのはマイケルのショー以来で、なんか感動しました(笑)」

_MG_1987大和「私はぬいぐるみが好きで、とくに外国のカワイイぬいぐるみを見るとすぐ買ってしまいます。綺麗な色のものが好きでピンクとかブルーとか、それにちょっと顔がぶちゃいくなものが(笑)カワイイなと思います」

マルシア「私はお掃除好きですから、まさにオタクですね(笑)。掃除は美容にも効果があります。疲れるくらいお掃除するのが私のエクササイズです」

大澄「いま圧力鍋にはまっていて、作ってるのはカレー、シチュー……カレー、シチュー(笑)を作ってます」

鈴木「そのカレーをぜひ食べさせてください(笑)。僕は冷蔵庫につけるマグネットを集めていて、世界中のをたくさん持ってます」

岡「私はダンスオタクですね。小さい頃から遊びに行くよりMTVを見てる子で、いろんな振りを一日中真似てました」

芋洗坂「水ですね。いろいろな水を取り寄せて、いかにこの体をこのままで内蔵や血をサラサラにするかで(笑)。最近いい水がありますよ」

鳳「私はゴルフです。今日もこの会見が夜なら絶対に出かけてました(笑)」

ビル「私は旅行と食べ物が楽しみです。大好きなのはアイスクリームです(笑)」

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ブロードウェイミュージカル『カーテンズ 』

2010/2/6〜24◎東京国際フォーラムホールC

2010/2/27〜3/1◎梅田芸術劇場メインホール

2010/3/7◎愛知芸術劇場大ホール

 

演出・振付◇ビル・バーンズ

出演◇東山紀之、大和悠河、鳳蘭、マルシア、鈴木綜馬、大澄賢也、岡千絵、芋洗坂係長 他

<料金>

全公演共通  SS席¥12000/S席¥11000/A席9500(全席指定/税込)

<チケットに関するお問い合わせ>

東京公演/サンライズプロモーション東京 0570-00-3337

大坂公演/キョードーチケットセンター 06-7732-8888

愛知/キョードー東海 052-972-7466

                     【取材・文/榊原和子 写真/岩村美佳】

 

雪組『ロシアン・ブルー』『RIO DE BRAVO!!』初日囲み会見(9月18日)

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 雪組東京公演『ロシアン・ブルー 魔女への鉄槌』『RIO DE BRAVO!!』が、9月18日に東京宝塚劇場で開幕した。

『ロシアン・ブルー』(作・演出/大野拓史)は、1937年のソヴィエト(現ロシア)を背景に、魔法使いの末裔たちが繰り広げる政治と恋のスクリューボール・コメディ。『RIO DE BRAVO!!』(作・演出/齊藤吉正)は、サンバのリズムにのせてカラフルにアップテンポに展開するラテン・ショー。

どちらも秋の気配の東京に、夏の暑さが戻ってきたような活気あふれる舞台だ。
また、この公演から就任した雪組トップ娘役の愛原実花にとっては、この日が故郷である東京での初日となる。

 

初日午前中に行われた舞台稽古のあと、トップコンビが囲み会見に応じた。

_MG_1767まずは水夏希の挨拶から始まる。

水「皆様、本日はお忙しい中、お越しいただきましてありがとうございます。新しい相手役を迎え、雪組としても私としてもセカンドステージのつもりで、心も新たにがんばっていきたいと思いますので、どうぞ1か月間よろしくお願いします」

愛原「千秋楽まで精いっぱいがんばってまいりたいと思いますので、よろしくお願いします」

ーー新しくコンビを組まれて、実際の舞台での、お互いについて新しい発見は?

水「発見ですか(笑)。(愛原は)けっこう慌ててハクハクしてしまうタイプなんですけど、その割リにはちょっとした、たとえばマイクがはずれてしまったリ、ベルトが取れちゃったり、カツラが絡まってしまったり、そういうハプニングに対して、アドリブがなかなかきくなあということがありました」

_MG_1755愛原「ハプニングがあると動揺してしまうんですけど、水さんがしっかり支えてくださるので、なんとか立っていられます」

ーーお芝居とかダンスとか息の合い方は?


水「そうですね、何も言わなくても、今回のお芝居なんかはすごく間が大事だと思うんですけど、言わなくてもこっちの呼吸を汲んでやってくれるところがあるので、毎日新鮮な感覚でやれる部分もあります。でもまだまだ経験が浅いぶん、ちょっと頭で考えてしまったお芝居になってしまうところもあるので、せっかくこういうお芝居、きっちりかっちりではない遊びのある作品なので、自由にいろんなことを感じながらやっていったらいいと思います」


ーースクリューボール・コメディの難しさと楽しさを。ショーのほうは新しい試みもありますが?

_MG_17871水「コメディということでは、雪組は『君を愛してる』も『ZORRO』もコメディチックで、コメディ続きかなと思いつつ、根本的にはちゃんとした作品でしたから、最初からコメディと銘打ってあるものは初めてです。本当に呼吸が大事で、大野先生ともお稽古場で、全員の、出演者の間が合ったときはすごくおもしろいけれど、ちょっとでもズレるとやっぱり違和感が出てしまうので、ものすごく難しいなと。でも舞台に乗って、お客さまの拍手とか笑い声をいただきまして、“あ、今日の間はいけてたのかな”とか毎日こちらものせていただいて、大劇場では公演していました。こちらでもみなさんからいただく空気感を大事にがんばります。ショーのほうは見どころはたくさんありますけど、新しい試みで客席でポンポンを振っていただきます。今まであるようでなかったあり得ない(笑)ーー千秋楽のペンライトとかはありますけどーー体験だと思うんですけど、大劇場では初日から皆さん盛大に振っていただきまして。舞台と客席が一緒に楽しめるというのは本当にこのことなんだなと毎日実感しましたし、東京のお客様にも実感していただくことができればと思ってます」

写真撮影のあと、水夏希と愛原実花は記者たちに笑顔で一礼、拍手に送られ初日の楽屋に戻って行った。

 

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雪組公演『ロシアン・ブルー 魔女への鉄槌』『RIO DE BRAVO!!』は、9月18日から10月18日まで、東京宝塚劇場にて上演中。

 

当日券等の問い合わせ/東京宝塚劇場 03-5251-2001

 

          【取材・文/榊原和子 写真/岩村美佳】

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