宝塚ジャーナル

えんぶ最新号

城咲あいインタビュー

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昨年12月末で宝塚を退団した元月組娘役の城咲あいが、3月28日にディナーコンサートを東京で開く。

歌、ダンス、芝居とキャリアを深めていた娘役だけに、その退団を惜しむファンは多かったが、意外に早く再会の機会が訪れた。
今回の演出は宝塚歌劇団の演出家である鈴木圭、振付にはKAZUMI-BOYやAYAKOと、現役時代から縁のあるスタッフの顔が並んでいる。
そんなコンサートの稽古に熱が入る城咲あいに、内容や企画意図などを聞いた。

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【自分のコンサートを】

ーー今回のディナーコンサートという形は珍しいですね。

あまり使わない言葉なのですが、普通のディナーショーよりコンサートっぽい感じでやりたいなと思ったので。呼びかたもですが、内容についても自分のやりたいことを、できるだけ反映したいなと思っているんです。

ーー傾向としてはどんなものに?

まず私が歌いたいものや踊りたいもの、在団中の曲もどうしようかなと思ったのですが、やはり宝塚の曲やミュージカルの曲は、皆さんに喜んでいただけると思いますし、海外のミュージカルに関しては、出演したものも、やりたかったもの、いろいろ選んでみました。

ーーダンスもあるんですね?

そうなんです。ディナーショーってあまり踊ることは少ないんですが、私はどうしても踊りたくて、そのスペースも取りました。バックダンサーのかたもすごく踊れるかたが揃ってくださってます。負けないようにがんばらないと(笑)。

ーー退団してすぐに動き出したのは、やはり今後もこういう活動をしていこうと?

いえ、本当はちょっとのんびりして、2、3年したら結婚してしまおうかなとか(笑)思ってたんです。でも、やはり1度は自分のディナーショーがやりたかったことと、在団中に知り合ったミュージシャンの方とか、こういう仕事をしている仲間たちと「いつか一緒に仕事したいね」と話し合ったりしたことがあって。でも卒業するまで忙しかったし、具体的には考えていなかったんですが、たまたま卒業して3日後くらいに「やらない?」みたいな話が持ち上がってきて。私もこれからを考えるいい機会になるから、思い切って動き出してみようかなと。それと個人的には、私の姉がこの4月から海外暮らしになるので、ぜひその前に観せてあげたいと思いまして、それで急に3月末までにやろうということになったんです。

ーー会場確保とかたいへんだったのでは?DSCF2085

そうなんです。電話も自分たちでかけて、幸い今回の会場が取れたんですけど、今度は出演してくださる人たちのスケジュールがいっぱいで、途中で一度諦めかけたんです。でもここでやめたらおしまいだなと。私としては、やはりちゃんと区切りではないけど、在団中に応援してくださった皆様への感謝の気持ちと、それに自分の夢を実現するという意味でもやらなきゃダメだ、って思ったんです。

 

【夢を叶えるために】

ーー夢の実現ということですね。

宝塚時代から思ってたことなんですけど、夢って叶うときもあるし、または何かあって叶わないこともある。でも叶うか叶わないかではなくて、その夢をめざしてどう進んでいくかが大事だって。それから、在団中に叶った夢もあったし叶わなかった夢もあった。叶わなかった夢は、振り返ってみると、全力を尽くしたかというと、どこかで待ってた気持ちもあったんじゃないかなって思うんです。だから今回は、それではいけないなって。待ってて誰かが代わりにやってくれるわけではないから、自分でやらないとダメだと。

ーーそこで動き出した?

たった3ヶ月しかなかったので、かなり無理な状態だったんですが、でもどんな形でもいいからやろうと思いました。これが自分の第二の人生のスタートになるわけだから、やりたいと思ったことを形にできなかったら、私は進んでいけないだろうなって。そしたら奇跡的に、ミュージシャンの方たちもダンサーの方たちもちょうど28日は空いてて。でもその1日だけしか皆が揃わないので、せっかくたくさんの方に観ていただきたいんですけど、たった1回だけしかできないんです。

ーー話を聞いていると、その1回だけでもよく作れたという感じですね。

本当に皆さんのおかげなんです。演出の鈴木先生にはもちろん最初から助けていただいてますし、ダンサーの皆さんは練習の時間をむりに空けてくださって、本当にありがたいなと思ってます。作曲家の方も徹夜で曲を書いてくださって、それをすぐにパソコンで送るとKAZUMI-BOY先生が新幹線のなかで振りを考えてくださったりとか、考えられないようなことを皆さんがしてくださってます。

ーーそれをしてもらえる城咲さんもすごいですよ。

本当に有り難いなと思ってます。皆さんのためにも絶対にいいものにしたいし「自分たちも楽しみながら成功させたいね、お祭りだね」って言ってるんです。

DSCF2079ーーそういうふうになりふりかまわず頑張るところは、宝塚時代からあったみたいですね。

なんでも時間がかかるほうなんです。必死でやらないと見せられるものにならないから(笑)。それに意外と恐がりで躊躇するし。役とか歌とか、私に合うかなとか、合わないんじゃないかなとか、けっこう悩むほうなんです。できたら冒険心とかほしいし、変わりたいですね。今回、一流の方たちとできることで、少しは自信がついて変われるかなと思ってるんですけど。

 

【アイが大きくなるように】

ーー10年いた宝塚は、離れるとき寂しくなかったですか?

寂しくなかったです。本当に充実した10年だったし、これからもみんなとは会えるからと思っていたので。最後の舞台で「ああ、私はもうここに立たないんだな」と思ったけど、それは寂しいというより「よく10年ここでやってきたな」という思いでした。だから、ここの景色を目に焼きつけようとか思う前に、忘れないんですよ焼きついてるから。そこにいるのが日常になってましたから。
辞めると決めてからは、本当にいろいろな方たちに助けていただいたなと改めて思ったし、有り難かったし、そういうことを実感として受け止めて、毎日が本当に幸せでした。あんな幸せな感覚で卒業できると思ってなかった。本当に充実した宝塚生活でした。

ーーちゃんと宝塚の中で生ききったと。

やりきったなと自分では思ってます。私の人生の一番の夢は宝塚だったし、そこで生きることしか考えてなかったので、そこでちゃんと生きられたのはよかったなと思っています。

ーーこれから進む方向を考えるとしたら?

今はこのディナーコンサートのことで一杯で、次のことは全然考えられないんですけど、もしかしたら、これを終わったときに、また次の何かを見つけられるような気がしてるんです。とにかく今は、このコンサートを楽しみたいです。タイトルのI(アイ)には二乗の2がついてるんですが、二度目の人生ではないけど、そこにいろんな意味がこめられていて、名前の「あい」「愛」「私」、どのアイもどんどん大きくなれるようにという意味なので、せいいっぱいがんばります。

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城咲あいディナー・コンサート

『12  アイ・スクエア』

構成・演出◇鈴木圭

出演◇城咲あい 1orchestra 他

●3月28日 17:30 食事 19:00開演◎グランドプリンスホテル新高輪「飛天」

〈問合せ〉アイ・スクエア事務局 0120-79-7744(10:00〜18:00)

 

【取材・文/榊原和子】


『サイド・ショウ』インタビューvol.2

『サイド・ショウ』vol.2樹里咲穂インタビュー

 

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【ぴったりの姉妹役】

ーー貴城けいさんとは『Nine The Musical』でも久しぶりの共演でしたね。

8年前の宝塚時代に『Romance de Paris』で共演して以来です。かしげ(貴城)とは、そのときも一緒の場面が多かったんですけど、裏では面白い話しかしなくて、真面目な話をしたことがなかったんですよ。だから初めてちゃんと話したのが『Nine 』で、一気に仲良くなりました。

ーー演技の話とか、人生の話とかしたそうですね。

プライベートの話などもいろいろしました。(笑)。人生の先輩としては、いろいろ語れることがたくさんありますから(笑)。

ーーお互いに似ているそうですね?

そうなんです。なにかの取材の時に、かしげが「自信を持つようにやってる」「自分はできるって思うように心がけてる」と言ってるのを聞いてビックリして。普段はふわふわしてるけど、舞台ではしっかりしてる人に見えてたから。それを聞いたとき意外だったし、でも「私と似てるところがあるかもしれない」と思ったんですよ。それで、仲良くなってみると、ホントにふわふわしてて(笑)、舞台に出る時にも結構ナイーブだったりするところがある。だから舞台に対する気持ちとか、そういうのも共有できるかなという感覚があって。今回、姉妹役がかしげで本当によかったなと思っているんです。

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【姉妹の葛藤を】

ーー『サイド・ショウ』は、歌では定評のある樹里さんにぴったりのミュージカルですね。

曲がどれもいいんですよ。サントラを聞いてるだけでも「これは今までにないぞ、ナンバー1ぐらい良いかも」と思いましたし、ミュージカル好きな役者さんとかが、メールで「サイドショウやるんだってね?」と言ってくるくらい、すごいミュージカルです。

ーー樹里さんは姉役で、成功を夢見る野心家ということですが。

姉妹で全然性格が違うんですよね。双子でありながら性格とか考え方が違うというのが、面白いなと。同じだったら一緒にいても居心地がいいだろうけど、わかり合えるところとわかり合えないところがあって、そういう葛藤みたいなのも歌の中に出てきます。彼女たちが背負っている離れたくても離れられない現実とか、そういうところをどうやったらうまく表現できるかなと思っているんです。

ーーそれぞれ恋もするんですね。

私は下村尊則さんのテリーが相手役で、かしげは伊礼彼方くんと。周りの男性たちはみんな優しくて素敵です。大澄さんのボスだけは優しくないところもあるんですが(笑)。

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【さらけ出す楽しさ】

ーー女優になって5年目ですが、その面白さは?

女優の面白さは、女でいいということですね(笑)。まだ男役に見えると言われようがなんだろうが(笑)、周りが男性だからとりあえず女性にしか見えない、そこは絶対的な自信があります(笑)。宝塚の男役は作り上げる作業でしたけど、卒業してからは削ぎ落とす作業をずっとやってきたような気がするんです。より自分に近いというか「さらけ出すことってなんだろう」っていうか。それがちょっと恥ずかしかったりもするんですけど、必要なことで。ありがたいことに今までお仕事をさせていただいた中で、才能あるかたにたくさん出会えたし、こんなすごい人がこんなところに、というような出会いがいっぱいある中で、毎回刺激されてここまできました。

ーーこの仕事の面白さは、まさにそういうところにあるんでしょうね。

ある意味厳しい部分もあって、宝塚では上級生とか先生とか1つの家族みたいで、できない時は教えてくれるけど、女優になってからは放っておかれますからね。恥ずかしかろうがなんだろうが、まず自分でアピールして、私はこれがしたいとかこれができますとか知ってもらう。そういうことが今はかえって面白いなと思えるようになりました。

ーー今年も、すでに2月に謝珠栄さんの『GARANTIDOー生きた証ー』があって、これから先もたくさん決まってますね。

『GARANTIDO』は劇中劇では20歳の役で、どうしたらいいの?みたいな(笑)。でも謝先生の現場は相変わらずパワフルで楽しかったです。この『サイド・ショウ』のあとに5月に『絹の靴下』があって、そちらでは水中レビューの映画スターという役で、全然まだ想像できません(笑)。それから11月には『ファントム』で、こちらはカルロッタです。

ーーカルロッタはすごく面白い役ですよね。

初めての意地悪な役なんですよ。昔からずーっと「悪役やりたい、やりたい」って言ってたんですが、このキャラクターじゃないですか、回ってこなくて(笑)。きても小悪党みたいなどっか救いがある役で、「ホントは辛かったんだろうなー、悪くなるにはなんかあったんだなー」みたいなのばかりで(笑)。ですからカルロッタでは徹底して、樹里ってこんな意地悪だったんだと、石投げられるぐらいになりたいですね(笑)。

ーーこの『サイド・ショウ』のデイジーとは同じ人に見えないみたいな?

こちらでは綺麗に可愛く出てますから(笑)。衣装も14回も着替えますからすごいですよ。曲はどれも本当に素敵ですしね。歌ってるだけで泣きそうになるんですよ、良い曲すぎて。めちゃめちゃ楽しみです。

 

 

 

『サイド・ショウ』

脚本・作詞◇ビル・ラッセル

作曲◇ヘンリー・クリーガー

演出◇板垣恭一

出演◇貴城けい 樹里咲穂 下村尊則 大澄賢也 伊礼彼方 岡幸二郎 他

●4/7〜4/18◎東京芸術劇場 中ホール

〈料金〉

【平日】S席,000、A席8,000

【土日】S席 ,500、A席9,500(全席指定・税込)

〈問合せ〉オフィス・ミヤモト 03-3312-3526(平日11時〜18時)

 

【取材・文/榊原和子 撮影/岩村美佳】

 


『サイド・ショウ』インタビュー vol.1

話題の舞台『サイド・ショウ』が、4月7日に初日を迎えようとしている。

『ドリームガールズ』や『タップ・ダンス・キッド』などの作品で、数々のヒットナンバーを生み出したヘンリー・クリーガーの珠玉のナンバーがちりばめられたこのミュージカルは、実在した結合双生児、ヒルトン姉妹の数奇な生涯を描いて、97年に第52回トニー賞のミュージカル作品賞をはじめ4部門にノミネートされている。

ゴスペルからロック風のバラードまで多彩な楽曲がふんだんに用いられ、その溢れる音楽の中で、デイジーとヴァイオレット姉妹のドラマティックな生涯と、1930年代のショービジネスの世界が、鮮やかに浮かび上がってくる。

姉妹役には元宝塚歌劇団の貴城けいと樹里咲穂が扮し、姉妹の愛と生き方を明るく可愛く演じる。

共演は下村尊則、大澄賢也、伊礼彼方、岡幸二郎など、歌唱力と演技力を持つ男優たちで、不思議な運命を生きた姉妹の恋愛と人生を、それぞれの立場から照らし出す。

その話題作で姉妹役として共演する貴城けいと樹里咲穂にインタビューした。

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『サイド・ショウ』 vol.1 貴城けいインタビュー 

【似ている2人】

ーー姉妹役の樹里咲穂さんとは、昨年の『Nine The Musical』でも一緒でしたね。

あの舞台が8年ぶりの共演でした。宝塚時代の2003年に『Romance de Paris』という作品に、樹里さんが特出してくれて以来です。退団してからは初めてでちゃんと話をしたのも初めて、でもすっかり仲良くなってしまって、今は樹里さんがいないと生きていけないぐらいの毎日です(笑)。

ーーお互いに共通点があったということですか?

樹里さんは「かしげ(貴城)はしっかりしてそうで意外とホワホワしてる。なんか私と似てる」と言ってくださいましたけど、同じ言葉を返したいですね(笑)。何でもできて、バーンと舞台に立たれてるような印象があったんですが、『Nine』の時に、それだけじゃないんだと思うことがたくさんあって。一歩袖に入ったときや、稽古場などでは、けっこうナイーブなんですよ。そこがすごく似てるなって思います。もちろんいろんな点で先輩として教わることも多いし、人生の痛みも知ってるから、すごく包んでくれるんです。

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【素敵な曲が満載】

ーー今回の『サイド・ショウ』では、お2人で結合した姉妹の物語を演じるわけですが。

私はニューヨークのリンカーン・センターにある当時の舞台のフィルムを観に行ってきたのですが、演じていた2人の女優さんが本当にずっと離れずに動くので、これはたいへんだなと。衣装は別々なんですが、くっついてるように動かなくてはならないんです。ただ、一部幻想みたいなシーンがあって、そこはデイジーとテリーの場面ですから離れてます。でもその曲の最後にまた私が出てきて、ちゃんと一緒になるんですけど(笑)。

ーー動きとか、息の合わせ方が大変そうですね。

かなり大変だと思います。2人一緒のラインダンスなどあるし、がんばらないと(笑)。

ーー姉妹に恋人がそれぞれできて、そこの葛藤とか興味深いですね。

お姉さんは野心家で、妹は普通に暮らしたいという性格の違いもあって、2人の言い合いみたいなのもあるんです。それぞれ恋に落ちて「私は好きなのよ!」「あなたも好きでしょ?あの人のこと」「何で知ってるの?」みたいな掛け合いの歌もあります。

ーー双子でも女性としては別人格なんですね。でもすごく近いところに自分とそっくりな人がいる。その心強さもあると思うんですが。貴城さんはお姉さんと仲良しだそうですが、わかる部分などありますか?

貴城 少しは近い感覚はあるんでしょうけど、いつもずっと一緒にいるってやっぱり想像できないですね。この2人には、お互いにしか分かり合えない部分がすごくあると思います。生まれた時からそうやって生きてきたのですが、もちろん苦しみもあったと思うんです。それを乗り越えて2人で生きていこうとする姿勢に感銘を受けます。それまでは「なんで普通になれないのか」とか「普通になって有名になりたい、普通の家庭を持ちたい」とか悩むし、やはりすごく心に傷を負ってると思います。

ーーテーマは重いですよね。でもとても内容は明るいし、楽しい歌が多いそうですが?

曲がとても素敵です。まず音楽で楽しませてくれます。大ナンバーがどのキャストにもそれぞれあるし、すごい素敵な作品です。あちらで観たときに、樹里さんにすぐ「すごいよ」ってメールを送ったくらい(笑)、感動的な素敵な舞台です。

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【映像にもチャレンジ】

ーー外の世界でいちばん違いを感じるのは、どんなところですか。

宝塚は、先生も周りも下級生の頃から自分を知ってくれてますし、ある程度はわかってもらえてる。お衣装もオーケストラも劇団内で全て用意されていて、専用の劇場もあります。それが当たり前で過ごしてきたわけです。でも一歩外に出たら、本当に色んなケースがあるし、それこそ演出家の先生も、私のことは宝塚の人だったという認識程度の、全然自分のことを知らないかたばかりの中に入っていくわけですから、そのまっさらな状態が良い部分でもあり、難しい部分でもあるなと思います。

ーー自分を知ってもらうために積極的になったりしないといけない?

自然にという感じです。刺激は本当に多いです。その分すごく大変なこともあるけど、新しい人たちと出会う楽しさもある。その中でもちゃんと自分というものを見失わずに居たいということは、常に心がけています。ちょっとたいへんなのは、去年は再演物に入ることが多かったので、そうするとカンパニーの中で、私ともう1人くらいしか初めての人はいない?みたいなことがあって。

ーーそういうときは緊張しますか?

やっぱり最初飛び込んでいくときは、構えますね。振りなども皆さん思い出したらバーッとやり始めるし、それを見ながら「えぇ!?  私はこれから覚えるのに」みたいにすごく焦ったり(笑)。宝塚では再演をあまり経験した事がなかったので、そういう作品に飛び込んだこともいい経験だったと思います。

ーーそのあいまに映画とテレビの出演もあって。

映画は『交渉人THE MOVIE』でキャビンアテンダントの役です。初めての経験でしたが、また挑戦したいと思いました。『インディゴの夜』は舞台でも4月30日から6月まで、東京に始まって全国であるのですが、テレビはCX系列で放送されてます。クラブ・インディゴというホストクラブが舞台の話なんですけど、私はホストクラブを経営してる女社長の役です。

ーーそのあとにまた『名探偵ポワロ』という舞台もありますね。

『ポワロ』は10月なんですが、名探偵ポワロを主人公にしたストレートプレイです。いろいろな仕事にチャレンジできて楽しみです。今は目の前の素敵なミュージカル『サイド・ショウ』に全力を尽くしますので、ぜひ観にいらしてください。

 

 

『サイド・ショウ』

脚本・作詞◇ビル・ラッセル

作曲◇ヘンリー・クリーガー

演出◇板垣恭一

出演◇貴城けい 樹里咲穂 下村尊則 大澄賢也 伊礼彼方 岡幸二郎 他

●4/7〜4/18◎東京芸術劇場 中ホール

〈料金〉

【平日】S席,000、A席8,000

【土日】S席 ,500、A席9,500(全席指定・税込)

〈問合せ〉オフィス・ミヤモト 03-3312-3526(平日11時〜18時)

【取材・文/榊原和子 撮影/岩村美佳】


『ディートリッヒ』公開舞台稽古・囲み

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『ディートリッヒ   ー生きた 愛した 永遠にー』の公開舞台稽古と、囲み取材が3月12日、青山劇場にて行われた。

世界的な女優として、また歌手として名声を誇り、祖国ドイツのナチス化に抵抗するなど反戦運動家としても活動したマレーネ・ディートリッヒ。数々の伝説に包まれた彼女の半生をオリジナル・ミュージカルにしたもの。

物語は、ディートリッヒがドイツ映画「嘆きの天使」のヒロインに抜擢されるまでや、その後のハリウッドでの映画出演、恋人となるジャン・キャバンとの出会い。
また歌手エディット・ピアフや、文豪ヘミングウェイとの親交、
そして反ナチスを掲げて歌手として戦地を慰問する姿など、マレーネ・ディートリッヒの伝説として伝わるエピソードがそのまま展開される。

ディートリッヒを演じるのは元宝塚宙組のトップスター和央ようか。ディートリッヒの親友、エディット・ピアフは宙組時代に和央の相手役だった花總まりが演じる。
宙組の一時代を築いたコンビ復活が話題を呼んでいるとともに、東京公演には、英国ロイヤル・バレエ団のゲストプリンシパル、吉田都が特別出演。
その他、共演者には鈴木綜馬、宮川浩、桜木涼介、麻尋えりか、今陽子、横内正ら実力派が揃った。

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初日前に行われた公開稽古のあと、囲み取材が和央ようか、花總まり、今陽子の三人で行われた。

ーー公演初日を迎えていかがですか?

和央 緊張してます。はい。(笑)でも、緊張しないように頑張ろうと思います。

ーー隣に花總さんが居るのは心強いですか?

和央 あまり意識はしてないですけど、でも、7年間一緒にやってきたので、心強いですね。

ーー花總さんはいかがですか?

花總 はい、そうですね。久しぶりに一緒に、一つの舞台を作れてとても嬉しいです。3年ぶりではありますが、でもコンサートとかは一緒に出させていただいてきたので、とくにすごい久しぶりって感じはあまり。

ーーお母さん役の今さんから見てお二人は?

今 あの、たかちゃん(和央)もはなちゃん(花總)も、役の上での娘はこっち(和央)が娘ですけど(笑)、楽屋裏では本当に二人とも娘で、今回孫もいますので、みんなのお母さんであり、おばあちゃんであり、優しく頑張っております(笑)。

ーー今回伝説の女優ディートリッヒを演じられるわけですが、そのことについては?

和央 もう伝説の女優さんとしか思っていなかったんですけど、とても人間味に溢れていて、平和を願っていたり、希望を持って生きていたり。ディートリッヒとして生きている時間はとても大変ですけど、幸せです。この役にとても私も共感して、強く生きようとか、勇気を貰っているので、この公演を見た方にも、私が感じた勇気を見終わった後に持って帰っていただけたら嬉しいなと思って演じてます。

ーーディートリッヒを演じるにあたって一番感銘を受けた部分は?

和央 数々の方との出会いも大切に、そして前に向ってひたすら進んで行く姿が、とても素敵だなと思います。器用ではないかもしれないけど、信念を貫いて生きている姿は、とてもハンサムウーマンだと思います。

ーー花總さんから見たディートヒッリは?

花總 今回改めて、色んな面を知ることができたので、ディートリッヒの生き方って素敵だなって、すごく憧れる生き方です。ピアフは全然違うので、その二人の女性が親交があったっていうのが、本当に面白いなぁ、と思っていて、今回皆様にもそこを見ていただきたいです。

ーー花總さんは、ディートリッヒとピアフどちらに向いていますか?

花總 えー?(笑)。

和央 (笑)。

花總 ディートリッヒは今は和央さんしか、やっぱりもう、あり得ない。すべてにおいて大きいというか、力強いというか、だから、どっちがっていうのは…(笑)。

ーーディートリッヒとピアフは友情で結ばれていますが、プライベートの二人と重なる面はありますか?

和央 そうですね。長年一緒に舞台をやってきたので、かつて相手役だったんですけど、私の意識の中では戦友みたいな感じです。まぁ、私は「メイクしなさい!」とか言いませんけど(笑)。

ーー女性役としての和央さんと共演してみていかがでしたか?

花總 本当に、違和感がなく、性別関係なしに、いつも心からのお芝居をされる方なので。今回もこういう軍服のスタイルがあったり、女性らしいスタイルがあったり、見た目は変わるけど、根本の中身は変わらないので、みなさんが思っているような違和感とかいうのは、ないです、はい(笑)。

ーー和央さんが稽古のときに女性らしくなったりとか、そういう変化は感じましたか?

花總 とくに…。

和央 …あったって言いなよ(笑)。

花總 (笑)…変わらないです、はい。

ーーファンの方は和央さんの体調が心配だと思うんですが、もう大丈夫ですか?

花總 バッチリです(笑)。

和央 (笑)バッチリです、大丈夫です。ご心配お掛けしました。

ーー体力をつけるために、みなさんで何か食べたりとか?

今 いやもうね、本当にしょっちゅう美味しいものをお稽古中も差し入れてくださるんで、私なんか今回出番少ないので、ほとんどいただいてます。すみません。(笑)みんな明るいし、とっても、元気なチームです。

ーー最後に意気込みをお願いします。

和央 本当に平和を愛して、前を向いて歩いていく彼女を見ると、男性も女性も勇気をもらえると思います。是非みなさん、見にいらしてください。

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『ディートリッヒ   ー生きた 愛した 永遠にー

●3/12〜28◎青山劇場

●4/3〜4◎梅田芸術劇場 メインホール

演出◇釜紹人

原案・訳詞・作詞竜真知子

音楽監督・作編曲◇宮崎誠

出演◇和央ようか、鈴木綜馬、花總まり、宮川浩、桜木涼介、麻尋えりか、今陽子、横内正 Special Appearance 吉田 都(東京公演のみ) 他

<料金>

青山劇場/S席¥12000 A席¥9000 B席¥6000(全席指定/税込)  
梅田芸術劇場/S席¥12000 A席¥9000 B席¥6000(全席指定/税込)

<お問合せ>

東京/サンライズプロモーション 0570-00-3337  
大阪/キョードーインフォメーション 06-7732-8888

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【取材・文/岩見那津子】

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