
2011年10月26日〜30日にかけて銀河劇場にて上演された『BOYZ BALLET FANTASY』。
桐生園加の宝塚退団後の初舞台である。
桐生は、宝塚時代の同期である舞城のどかと共にミューズ役として出演し、
ダンスで挫折し、ダンスによって立ち上がる青年 を導く役どころをつとめた。


さまざまなダンスに一度に触れることができる、わくわくするようなショー作品。
基本はバレエなのだが、ヒップホップ、タップダンス、ジャズダンスとありとあらゆるダンスが盛り沢山。中河内雅貴を中心に踊るのが大好きだという思いが全身から伝わってくるような若手ダンサーたちが集まり、そんな若いエネルギーをバレエダンサーの西島千博がきちっと締める。
挫折からダンスの世界の迷宮へ・・・そして新たなステップへ進むという構成もわかりやすく、その中にたっぷりとダンスの魅力が織り込まれていた、見応えのある舞台だった。


桐生はふわっとした白い衣装であったり、大胆に背中があいた黒いドレス、またソフト帽をかぶっての登場など、男役だった魅力も生かしつつ、宝塚時代とはまた違った新たな一面も見せた。
変わらないのは桐生のダンスの正確さと、そのダンスを見たことで得られる爽快感。
気持ちがすっきりするような、凛々しい桐生のダンスの魅力は健在だ。
退団後の初舞台として作品にも恵まれたと言えるだろう。
男役を卒業した桐生が女性としてどんなダンスや、はたまたどんな演技を見せてくれるのか。
これからの桐生に対する期待がぐっと高まった公演だった。




『BOYZ BALLET FANTASY 2011 Loving SWAN LAKE』
構成・演出◇竹邑類
音楽◇松本俊行・la malinconica sinfonia(マリンコニカ・シンフォニア)
振付◇ジャズ・ステージング:港ゆりか
バレエ:瀬川ナミ
タップ:HIDEBOH
ヒップホップ:森新吾
出演◇ 中河内雅貴
桐生園加 天空の女神(ミューズ)
舞城のどか 天空の女神(ミューズ)
宮下龍之介 地上の天使(エンジェル)
東文昭・長澤風海・北川優佑・アクリ士門・清水夏生
佐野朋太郎・長澤仙明・森新吾・和田泰右・石井伶治
西島千博
●10/26〜10/30◎天王洲 銀河劇場
【文/岩見那津子 撮影/冨田実布】
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