えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。

ミュージカルセーラームーンシリーズ最終章!お得なチケット販売中。

水夏希が宝塚大劇場に別れを。サヨナラ会見より

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7月26日に宝塚大劇場に別れを告げた雪組トップスター、水夏希のサヨナラ会見の模様を報告する。

この日、『ロジェ』と『ロック・オン!』の公演と約30分の『水夏希サヨナラショー』を終えた水夏希は、大階段を降りたときの黒燕尾姿で爽やかに記者団の前に姿を現した。

まず水のほうから挨拶がある。
水「皆様、本日はお忙しい中、またお暑いなか足をお運びいただきましてありがとうございます。
今回のサヨナラ公演、初日が開く前は、本当に自分の体力、精神力が持つのだろうかと、こんなに不安な初日を迎えたことはなかったのですけれども、日を追うごとに皆様の熱い拍手と熱気に支えていただきまして、そして出演者の、何も語らないんですけど、みんなが周りから温かい目ですごく応援してくれているのを感じて、全ての皆様の思いを支えに、今日無事に千秋楽を迎えることができましたことを本当に感謝しております。
先ほどの公演中もいろいろありましたけど、広い広い大劇場が今日は何やら狭く感じました。いろんなことがありました宝塚生活でしたけれども、異色に思えることも珍しいことも大変なこともわがままを言わせていただき、やりたいことを全てやらせていただきました。本当に、1ミリたりとも悔いはございません。また9月12日の千秋楽までよろしくお願い致します」

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ーーさっきいろいろあったというのは?

水 ちょっと考えごとしてましたら、フットライトという足元のライトで足をすべらせまして(笑)、おっと!みたいなこととか。あとライトをいつもより全部つけてくださいましたので、明るくてわけがわからなくなり右も左もわからず(笑)、まったく違う振りになってしまったりですね(笑)。昨日、前楽があるのでみんなすごく気合いが入って、若干早口になったりしてるので、平常心でやらなくてはという、そう思う気持ちがすでに平常心ではなかったんですが(笑)。今日は意外と、そういうことは何も考えずに力を抜いてスタートできたはずなのに、どこかで何か萎縮していたのかなと…小さいなと思いながらも、まあそれもいいかなと思う大きさも備わったかなと(笑)。

ーーサヨナラショーのプログラムは自分で選ばれたのですか?コンセプトは?

水 コンセプト!? コンセプトは、やはり思い出に残る作品で、いろいろな組も回りましたけれども、最後は雪組公演、雪組主演として卒業いたしますので、雪組の主演となってからの作品を中心に、あと『ロミオとジュリエット‘99』は思い出の作品ですし、そこから皆さんにたくさんの力を与えていただくきっかけになった作品ですので。

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ーー他の退団者を考えた演出もいくつかあったようですが、それは三木先生と?

水 そうです。本当に三木先生にはサヨナラショーもそうですが、今回のショーですごく話を聞いていただきまして、本当にやりたいことを全部詰め込んでやらせていただきました。

ーー黒燕尾で大階段を降りましたね。サヨナラショーもモノクロでしたが。

水 サヨナラショーのモノクロは偶然で、衣装が並んでるのを見て、自分でもびっくりしました。いつのまにか自宅のクローゼットも若干、モノクロ系になっているので、自分の男役としてのいちばん落ち着く色がそのへんなのかなと思っているんですけど。最後の大階段は、黒燕尾で降りたかたを初めて見たときに、最後はタカラジェンヌとしてというよりも、男役水夏希として、黒燕尾で降りたいという夢を抱いておりました。ので、最後の最後にまた1つ夢が叶いました。

ーーそのスターは?

水 それがちゃんと覚えてなくて、すみません(笑)。

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ーーぐっときたところは?

水 この一週間くらい前から、それまでは毎日わりとお芝居の最後ですとか、ショーの黒燕尾がぐっときてる場面だったんですけど…、この一週間、最後の最後をやはり感極まって台なしにしたくなかったので、わりと冷静に過ごしておりましたので。今日、公演の中で、そうですね、一番ぐっときたのは、やはり黒燕尾の最後ですね。あと最初のプロローグのあとの、ストップしたところもぐっときました。昔、『ショー・ストッパー』というショーに出演したことがありまして。ショーが止まってしまうほど拍手を浴びる人のことだと、演出の先生がおっしゃっていたことが忘れられなくて。ショー・ストッパーになれました、皆さんのおかげで。じんとしました。

ーー宝塚大劇場は自分の家のようだと言っていたその思いを。

水 下級生の頃はほんとに広くて広くて、怖くて。その劇場に慣れ親しむために、ほんとに少しでも長い時間劇場にいようと、花道でウォーミングアップしたり、舞台の真ん中に立ってみたり、また2階の客席のてっぺんから舞台を観たらどういうふうに見えるのだろうとか、色んな角度から舞台を眺めてきましたけれど…。ほんとうに今は、皆様の温かいお気持ちもあり、どこにいても自分が気を使うことなく過ごす事ができる、その当たり前の場所になって、毎日当たり前に過ごす空間になってきました。

ーーその頃から客席参加型を目指していたのでしょうか?

水 そうですね…でも具体的に言葉にしてイメージいたわけではないのですけれど、やはり1階のいちばん端とか2階の一番後ろとか、そこに座ってくださるお客様がどんな角度から舞台を観てくださっているのかは興味があったし、意識しながらきました。

ーー雪組のチームワーク作りの秘訣と。

水 秘訣なんてないんですけど…もし今の雪組が、私が主演になってから、また一段と力強く1つにまとまったと言っていただけるのであれば、1人ひとり学年関係なく、対人間として、舞台を作る一員として、向き合ってきたことではないかなと思います。主演が1人が輝くのではなく、1人ひとりが輝くからなおかつ主演が輝く。また周りの皆さんが輝いて主演が沈むようであればそれは私の責任で、なおかつそれに負けない輝きを見せないといけないという、自分に対するプレッシャーでもありましたので、皆が頑張ってくれることが自分が頑張るエネルギーの源だったことかなと思います。

ーー最後のダメ出しを。

水 最後のダメ出しですか(笑)。昨日も「ちょっちょっと」と帰り際に下級生つかまえて鏡前で、「ここの踊りはねー」とかやってたんですが。まだ最後じゃないので、まだまだ東京公演でも公演中も千秋楽もきっと言ってると思いますので(笑)。まあ…組子の皆さんだけでなく宝塚を卒業するものとして、宝塚を本当に好きでいてほしいなと。「今夢中になっていることは何ですか」という質問に対して「宝塚です」と答えられる生徒であってほしいなと思います。

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このあと手形が公開され、7月30日の花組公演初日より「プチミュージアム」で飾られることが、劇団側より説明される。その撮影中の談話は以下の通り。

ーー来年の9月12日は何をしてますか?

水 えー来年? 9月12日のことも想像できないのに(笑)。

ーー13日以降は何をしたいですか。

水 予定を決めない生活をしたいです。

ーーブルーのペンライトの眺めは?

水 ああー、すごく綺麗でした。青い草原みたいな。

ーー今日、涙はなかったですね。

水 ちょっとぐっときたときはありました。

ーーカーテンコールとかですね。泣くまいと?

水 はい、泣くまいと心に決めていました。なぜなら本当に今回の公演がすごくハードで、体力的にもぎりぎりの、かなりしんどいお芝居、ショーなので、本当に自信がなくて毎日不安で。今日、一段落してしまうと本当に1カ月東京公演ができるのか、ちょっとすごく心配なんですよね。なので宝塚大劇場はホームグラウンドなんですが、宝塚の生徒としては9月12日をやはり最後の日と決めて。

ーーその日は?

水 いやー、感無量というか。何を思うか想像もつかないんですけど、その日までちょっとだけ我慢しようと心に決めていました。

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最後に記者団に、「本当にありがとうございました」と挨拶して、大きな拍手で会見場を後にして行った水夏希。終始笑顔で気丈さを感じさせる答えが多かったが、それだけにその心の中がかえって伝わってくるような会見だった。

東京公演は8月13日が初日、9月12日が千秋楽となる。

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【取材・文/榊原和子】

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地球ゴージャスの舞台で張り切る、陽月華インタビュー 

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元宙組トップ娘役として人気が高く、昨年7月の退団後は女優として活躍している陽月華。その2作目の舞台『X
day』が、まもなく幕を開ける。

『X day』は、岸谷五朗と寺脇康文の率いる地球ゴージャスのプロデュース公演で、7月16日に天王洲の銀河劇場で初日を迎え、9月29日の千秋楽まで、札幌、仙台、福岡、名古屋、新潟、大阪と全国7都市をまわる大規模なプロジェクトである。

 

陽月華が宝塚を退団したのはちょうど1年前の7月5日、半年ほど休養期間を経て、今年から女優としてのスタートをきった。3月には『URTLA PURE!』で初舞台を踏み、三宅健の相手役をつとめ、伸び伸びとした女優ぶりをみせてくれた。また、さまざまなCM出演や宝塚のCSTVでもレギュラーを持つなど、多彩な活動で女優の道も順調な陽月に、今回の公演について話を聞いた。

 

【シークレットが多い物語】

ーー『X day』の中で、陽月さんはどんなキャラクターですか?

ストーリーやキャラクターについては、シークレットなので詳しくは言えないのですが、いろいろな役をやります。すごく漠然とした言いかたですみませんが、みんなが主人公で、主演者で、助演者で、背景であり、そしてみんなが主であり、みたいな感じなんです。

ーーなんとなくわかったような。

アハハ、わかっちゃったかな(笑)。

ーー出演者はたった6人きりなんですね?

そうです。6人でいろんなことをします。

ーー地球ゴージャスの公演をこれまでに観たことはありましたか?

大人数が出ている大きな劇場でのエンターテイメントものしか観たことがないのですが。今回はそのイメージとはすごく違いますね。でも皆さんがゴージャスの公演に期待されるものとか、私が観客として席に座ったときのワクワク感はちゃんとあると思います。

ーー岸谷と寺脇さんは映像で活躍していますが、この地球ゴージャスや演劇には特別な思いがあるそうですが、それは現場で感じますか?

すごく感じます。やっぱり、TVなどで拝見してるときも、舞台で鍛えてきた人ならではの力を感じていたんですが、稽古場で一緒に作っていく過程で、やはり25年以上真摯に舞台というものに取り組んで、ずっとそのことについて考えてきた方たちだなということはすごく感じます。

ーー稽古場での岸谷さんと寺脇さんの役割りはどんな感じですか?

五朗さんが作・演出なので、まずリーダーシップをとる感じで学級委員長なら、副学級委員長が寺脇さんという感じですね。寺脇さんのサポートが絶妙で、ずーっと一緒にコンビを組んできたというのはこういうことなんだなと思います。お互いに信頼し合って刺激し合ってる関係というのが見えて、すごく素敵です。

ーー余談ですが、寺脇さんは春野寿美礼さんの『マルグリット』にも出ていて、宝塚のOGさんには縁のある方ですね。

私もこの間、『マルグリット』に出てらしたなと気づいて。あの役と違ってご本人はとても楽しくて優しい方です。

ーー岸谷さんの演出は恐いですか?_DSC7936aa

厳しさというより、まず「ウェルカムで、ウェルカム」という温かさで泳がせてくださって、その上で「ちゃんとお前からも投げかけてこいよ」という挑戦状みたいなものは感じます。

ーーなるほど、挑発してくれるということでしょうか?

そうです。私が勝手に自意識過剰で感じとってるのかもしれないんですけど(笑)。

ーー役の言葉は気持ちよく身体に入ってきてますか?

やっぱり五朗さんはご自分が役者さんですから、すごく覚えやすかったり言いやすいというのを感じます。

 

【モリクミさんの声の風圧】

ーーほかの共演者の方たちの印象もうかがいたいのですが。中川晃教さんは『モーツァルト!』などで、ご覧になってると思うんですが。

舞台でもそうですが、真面目ですごく繊細で、アーティストだなと。それにすごくキュートな方です。キュートって、男の人に言うことじゃないですけど(笑)。

ーー歌うシーンもありそうですか?

もちろんあります。中川晃教に歌わせないでどうする!って感じですもんね(笑)。でも歌だけでなく、台詞の一つ一つの声もきれいなんですよ。声がきれいってすごく得だなと思います。なんか電話で話してみたいなと思いますから(笑)、すごく通るんだろうな、とか(笑)。 

ーーアドバイスなどはしてくれますか?

皆さん、まず発声とかそういう基本的なことはクリアされてる方ばかりなので、その上でいろいろ言ってくださいます。だから基本的な部分は自分でどんどんやっていくしかないなと。中川さんは、リズムの取りかたとか音の取りかたとかを言ってくださってすごく勉強になります。でも、こんなに感覚で音やリズムを取れちゃうような人が、こんなところのこんな単純なリズムで苦しんでるんだとか、思いがけない発見があったりします。とにかく天才と努力の人なんだなと思います。

ーー藤林美沙さんはダンサーであり振付家で、ご自分の劇団活動もされてる方ですね。

今回の振付けもされてますし、お芝居もすごくお上手です。声がすごくリリカルで、きれいな声をされてて歌も上手なんですよ。それにビジュアルも大好きです。

ーー見た目が華やかというかゴージャスですよね。

そうなんです。でも中身はすごく可愛らしい方で、自分から前に出るタイプではなくて、すごく女性らしい雰囲気もあって、素敵だなと思います。振付けだけでなく構成などもされるそうで、才能豊かで刺激的な存在です。

ーー森公美子さんは稽古場でもさぞ素晴らしい歌声でしょうね。

みんなで発声をしてるとき、後ろから声で押されるような感覚というか(笑)、なんだろ、この風圧!(笑)みたいな感じのすごさです。それに話されることや存在自体がすごく面白いんです。つねにとどまることなく色々発見していこうとしていて、すごくアグレッシブな方だなと思います。

ーーそんなふうに自分の技術や存在感を持っているメンバーの中で、陽月華はどういうポジションでいこうと考えてますか?

本当に皆さんそれぞれ武器があって、武器を差し引いても全てプロフェッショナルな方の中で、私は何ができるんだろう、って考えます。幸いなことに宝塚という、なんでもやらなくてはならない世界にいたので、それなりに全部わかりますし、そこそこやれる技術はつけていただいたと思うんです。たとえばスペイン物の芝居だからスパニッシュを踊らなくてはならない。日舞だからかなめ返しをやれないといけない。そういうところにいて、とりあえず全部さらってきたものの、「自分はこれです」というものは、やっぱりまだ自分でもわかっていなくて。とにかく今はまず、全てに全力投球で、全てに自分のMAXでやっていくしかない。その中で見えてくるものを探したいなと思ってます。_DSC7895aa

ーー逆に言えば、宝塚のトップ娘役だった方たちしか持ってない品のいい華やかさとか透明感みたいなもの、そこは独自のファクターであり武器になるのではないでしょうか。

客観的に、このメンバーのそれぞれのバックボーンを考えたなかで、そういうニュートラルな部分を出すのは私かなと思うんですが、宝塚の中では必ずしも正統派とは言い難かった陽月華なので(笑)。今回はまず物語の中で自分の役割りを見つけて、そこで生きていけたらいいなと思っています。

 

【出会いと人の運に恵まれて】

ーー宝塚退団のあたりに話を戻したいのですが、最初少し休養期間があって。そこは女優になろうかどうしようかと考えていた時期ですか?

退団まではとにかく何も考えられなかったんです。昔から自分の理想的な辞めかたというのがあって、次を見つけて次の準備をしてから辞めたいって思ってました。だけどそんなにうまくいかないということが、いろいろなかたの退団の話を聞いたり見たりするうちにわかって、じゃあ、まずは10年間がんばってきたものをきれいに終わらせようと思ったんです。そして、まず終わらせるということにすごく重点を置いていたので、次のことはあんまり考えられなかったんです。

ーー観ている側としたら、もう少し長くやってほしかったという思いがありました。

辞める前にも、すごくそういうお話とか言葉をいただいてありがたいなと思っいてたんですけれど、へんなとこ頑固なんで、「今!」と思ったら今しかなくて。なんかそういう“勘”があるんです、私(笑)。

ーー話してる陽月さんはロジカルで知的なんですが、生き方は動物的勘なんですか?

そうです(笑)。全て今まで勘で生きてきました(笑)。

ーー女優をやろうと決めた理由は? もちろん話があったからだと思いますが。

話をいただいても簡単に決められることはなかったんですけど。私って今まで、くじ運も男運もないんですけど、男役さん運と人の運だけはあったことが、すごく私の中の自慢で(笑)。ありがたいことに、人との出会いや周りのかたにすごく恵まれてるんです。それで退団してからいろんなかたたちに会う中で、やれるかもしれないと思ったことと、今私は何をやりたいのかすごくシンプルに考えてみた結果、やっぱりやりたいのはこの仕事だと。

ーー宝塚時代から観ていた側としては、演技も自然だし女優になって当たり前という感じでした。

いえ、下手くそだし全然自信なかったんです。なんかやっぱり宝塚にいるときって、いやでも自分に対する評判とか、いいことも悪いこともすごく耳に入ってきましたから。それは応援してくださる方との距離が近いという、宝塚のすごく有り難い特性でもあって、すごく助けられていた部分も大きかったんですが。表現者として自分にどこか自信を持てないところもあったんです。でも辞めてから、すごくシンプルに考えてみたときに、「いや、ダメなのはわかってる。でも、わかってるけど好きなんだし。それしかないと思ってがんばるのもいいかな」と。そこから見えてくるものもあるのかなと思ったし。

ーー芝居が絶対好きな人なんだろうなというのは、いつも感じてました。

たしかに、ちっちゃいときから、キン肉マンの歌聴いて、キン肉マンになりきったりしてました(笑)。

 

【安定したらおしまいよ】

ーー外の舞台の第1作『URTLA PURE!』を拝見した限りでは、違和感なく立ってましたね。

でも自分では気づかないところで、宝塚のくせってあるんだろうなと思って気にしてました。宝塚では、あれだけ大きい劇場で毎日2000人の4000個の目でずっと見られていたので、それなりの鎧も着ていたと思うんです。だから演出の福島三郎さんに、「ちょっとでも浮いてたら言ってください」と最初から頼んでおいて、そういうところで周りの方に助けていただきました。

ーー福島さんは何か言ってくれました?_DSC7903aa

振り向きが機敏だって言われました(笑)。さっ!みたいな(笑)、忍者か!みたいな(笑)。

ーー日常的な動きをしろということですね。

宝塚では、椅子に座ってる角度1つに意味があったし、動きとか見え方とか細かいことまでひたすら考えていたし、見られてるという意識があったんですけど、そういうものはいらないということを教えていただきました。一度福島さんから「ジャージでやってる感覚でやってみたら?」って言われて(笑)、そのつもりでやったらすごい楽でした(笑)。

ーーいいアドバイスですね。

公演が始まってから、同期とか宙組のかたとかが観に来てくださって、「この子はどこまで素を見せちゃうんだろう」とか心配されたくらいだったんですが、一応あれは素ではなかったんです(笑)。でもこんなにウエストを締め付けないでいいんだとか、集中するのが心だけでいいんだと。芝居だけに集中するという根本的なことを教えていただいたと思います。

ーー今回の地球ゴージャスは、岸谷さんから言われて気をつけてることとか、参考にしてることとかありますか?

思ったよりも舞台芝居をしない人だって言われました。「舞台芝居をしなさすぎだから、もっと出して」と。私はもともと削ぎ落としていくタイプではなく、だんだん肉付けしていくタイプなんですが、そういうことを岸谷さんの言葉によって、改めて気づかされた気がします。自分というもの、自分の作り方とか自分の特性みたいなものを、岸谷さんの言葉によって少しずつわかりかけてる部分があります。とにかく人をよく見てらっしゃるんです。

ーーそして、この2作目を踏まえて、これからの女優・陽月華の展望というか、こういう風になれたらいいと考えていることは?

自分の目指すところをちゃんと持ってないといけないということは、わかっているんですが、正直まだ探している最中です。でも今回、このメンバーの中に入れていただいて、芝居のことや表現のこと、この作品のことを四六時中考えてる人たちのエネルギーって素晴らしいなと。いくつになってもそういうふうでいたいなという、一種の目標みたいな、矢印が見えたような気がします。

ーー皆さんがそれぞれすごいから、いい指針になりますね。

この間も森さんと話していて、私は年齢的に友達が結婚とか出産とかいう年になってきて、全くぜんぜん結婚願望とかはないんですけど、なんとなくアラサーぶって「最近みんな結婚してるんですよねー」とか言ってみたら、森さんが「人間は安定したらおしまいよ」って(笑)。その言葉にすごく勇気をいただきました。気がついたらすごく大人な年になってたんですけど、私の中身はぜんぜん子供で、精神的にもすごく不安定なまま歩いてきて、「いいんだろうか」と思っていたところだけに、人生の先輩の素晴らしい力強い言葉を聞いて、なんかもう素直に「あ、いいんだ!」って(笑)。

ーーまだ外では1年生ですから、これからですね。

本当にこれからだと思います。まず、今回の公演をがんばります。9月の終わりまでの長い公演なので、先輩たちから吸収しながら。今回、北海道から九州まで行きますし、宝塚時代に全国ツア−で行った場所もあるので、またそういうファンのかたたちにも、私の舞台を観ていただけるのが嬉しいです。

 

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地球ゴージャスプロデュース公演 Vol.11

『X day』

作・演出・出演◇岸谷五朗

出演◇寺脇康文、中川晃教、陽月華、藤林美沙、森公美子

●7/16〜8/8◎天王洲 銀河劇場

●8/13〜15◎札幌 道新ホール

●8/21〜22◎仙台イズミティ21大ホール

●8/28〜29◎福岡市民会館大ホール

●9/3〜5◎中京大学文化市民会館プルニエホール

●9/8〜9◎新潟市民芸術文化会館・劇場

●9/18〜29◎イオン化粧品 シアターBRAVA!

 

〈料金〉

銀河劇場/S席10000円 A席8000円(全席指定/税込)

札幌/8400円(全席指定/税込)

仙台/8400円(全席指定/税込)

福岡/8500円(全席指定/税込)

名古屋/8500円(全席指定/税込)

新潟/8500円(全席指定/税込)

大阪/9500円(全席指定/税込)

〈問合せ〉

銀河劇場/チケットスペース 03-3234-9999

札幌/ハンドクラップ 011-615-8500

仙台/キョードー東北 022-217-7788

福岡/キョードー西日本 092-714-0159

名古屋/サンデーフォークプロモーション 052-320-9100

新潟/キョードー北陸チケットセンター 025-245-5100

大阪/キョードーインフォメーション 06-7732-8888

 

【取材・文/榊原和子 撮影/初沢亜利】


パワフルに宙組東京公演が開幕。大空祐飛インタビュー

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ソーラーパワー全開の、宙組公演が東京で7月9日、開幕した。
大空祐飛が率いる宙組の東京公演は、齋藤吉正作・演出のグラン・ステージ『TRAFALGAR(トラファルガー)ーネルソン、その愛と奇跡−』と、石田昌也作・演出のショー『ファンキー・サンシャイン』の2本立て。

『TRAFALGAR』は、海洋冒険活劇のミュージカルで、18世紀のイギリス海軍の名将で、ナポレオンと対峙したことでも有名な隻眼隻腕の英雄、ホレイショ・ネルソン提督の愛と戦いを描いている。齋藤とは何度もコンビを組んでいる『ゲド戦記』などの作曲家、寺嶋民哉の主題歌がドラマティックで、ネルソンの英雄としての姿だけでなく、ナポリ大使の妻エンマ(野乃すみ花)との許されない恋なども描き込まれている。
また、『ファンキー・サンシャイン』は、太陽をテーマに多角的な視点から場面を作り上げた明るさが弾けるショー。太陽からイメージされるものを次々に展開していく。美空ひばり、加山雄三の昭和メロディなども織り込まれ、太陽族やアマテラスも登場するなど、石田らしいなんでもありのバラエティ・ショーになっている。
この公演で、宙組の娘役として長く活躍してきた花影アリスが退団。最後の舞台とあって芝居でもショーでも活躍している。

そんな熱気あふれる通し舞台稽古の後、トップスターの大空祐飛が初日を前に記者団の会見に応じた。

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【挨拶と一問一答】

皆様、本日は通し舞台稽古をご覧いただきありがとうございました。今回は夏にぴったりのお芝居とショーの2本立てとなっております。そして私が宙組で主演となりまして、初めての全員揃ってのショーとなっております。皆様には、もりだくさんでお楽しみいただける作品となっておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

ーー作品ですが宙組のソーラーパワーが弾けてますが、見どころなどを。

『TRAFALGAR』のほうは、ひじょうに宝塚的なコスチュームもので、ストーリーも宝塚的なドラマもありつつ、齋藤先生の新しいものを取り入れ、映像など斬新さも取り入れた、宝塚の古きよきものと、今の時代に合わせた物をミックスさせた作品になっております。
ショーのほうは幅広い年代の方にお楽しみいただける、少し昭和の香りもしますけども(笑)、皆さんがリズムに乗りやすい、帰りには歌って帰っていただけるショーになっています。前半の少しコミカルな部分と、後半のドラマチックな部分と、バランスいい石田先生の味付けになっていますので、その辺が見どころだと思います」

ーーちょうど博多座から1年で、トップになってのご自分と宙組の変化は?

s_RIMG1519そうですね。船に例えるならば、最初はやっぱりどんな航海になるかという感じで、行く先がまだ分からないけれどもワクワクしつつ、興奮状態でなんかこう荒波に乗っている感じでしたが、今の心境で言うと、穏やかな海をいい風で渡っているような感じです。ちょうどこのお芝居も海の話しなんですけど、ちょうどいい波に乗れているのではないでしょうか。それはきっと、私自身もひじょうに充実した仕事をさせていただけたことと、宙組全体がいい作品に巡り合って成長しつつ、組の団体力みたいな、チームワークみたいなものも、ひじょうに今いい状態にあるのではないかと感じています。

ーー今回、寺嶋民哉さんの曲もあったりと、見どころが多いのですが、大空さんのお気に入りの曲やシーンがりましたら。

お芝居でいったら、ちょうどオープニングが、『ゲド戦記』の寺嶋先生の曲で、私は初めてでなんですが、ひじょうにパワーのいる曲で、最初は本当に大変でした。1曲歌いきるのにひじょうにエネルギーを使いました。でも今までにない曲にチャレンジすることで、自分もテンションがあがるというか、いいテンションでお芝居が始められるので、とても新鮮な毎日を送らせていただいてます。衣装で言いますと、今回は私が宝塚に入りまして、初めてカッパで、雨ガッパで銀橋を渡っていて(笑)、この着こなしっぷりをぜひ、ご覧いただきたいなと(笑)自信を持って思います(笑)」

ーー最後に東京公演をご覧になるファンのかたに。

皆様、宝塚大劇場での公演の一カ月を経て、『TRAFALGAR』も『ファンキー・サンシャイン』もひじょうに充実しております。また新鮮な気持ちで東京の皆様にお送りしたいと思っております。皆様、ソーラーパワーを受け取りにいらしてください。


元気よく宙組のパワーをアピールした大空祐飛は、記者たちの笑顔と拍手に送られて初日の楽屋に戻っていいった。

(宙組舞台写真は、後日掲載します) 

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宙組東京宝塚劇場公演

『TRAFALGARーネルソン、その愛と奇跡−』

『ファンキー・サンシャイン』

●7/9〜8/8◎東京宝塚劇場

〈問合せ〉 東京宝塚劇場 03-5251-2001


【取材・文/榊原和子 撮影/岩見那津子】

熱気とノリのよさで盛り上がる真琴つばさライブ『TSUBASA 〜To be to be more to be』公開舞台稽古&囲みインタビュー

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今年で芸能生活25周年を迎える真琴つばさのライブ『TSUBASA 〜To be to be more to be』の公開舞台稽古と囲みインタビューが7月2日、赤坂BRITZで行われた。

1985年、宝塚歌劇団に入団。月組トップスターとして多くのファンを獲得。2000年に退団してからは歌手活動をメインに、テレビのバラエティなどでも楽しませるタレントとして、また女優としてもミュージカルからストレートプレイまで活躍中だ。

初日を迎えた2日の昼に行なわれた公開稽古は、多数のファンがオーディエンスとして参加、本番さながらの熱気に包まれ、実際の公演の盛り上がりを予感させた。

コンサートは真琴のオリジナル曲を中心に構成されたプログラムで、客席のファンと積極的かつ自然にコミュニケーションを取り確実に笑いに繋げていく彼女らしく楽しいMCに、ダンスシーンも盛りだくさん。子供っぽいやんちゃな一面を見たかと思えば次の瞬間にはがらっと大人の格好よさや色気を見せる。

男とか女とかいうくくりでは語れないからこそ魅力的な「真琴つばさ」というたった一つの個性。その魅力を満喫できる、25周年にふさわしいライブである。

 

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【一問一答】

ーー今日これから初日公演を迎えられますが、今のお気持ちをお願いします。

待ち遠しいです、本番が。色々ゲネプロで成功出来なかったところがありますので、成功しますようにって、今つばさ頼み(親指をクロスさせて翼の形を作るポーズ)してます。

ーー衣装は何点ぐらい用意されているんですか?

基本は3、4着ですね。そこに上着を足したりとかしてるんですけど、たくさんに見えます?たくさんに見えるのが、イリュージョンです。

ーースリットの入ったセクシーな衣装がありましたが。s_RIMG1383

脚“が”綺麗ってやつですね(笑)。本当は、全然スリットも入ってないロングコートだったんですが、せっかく美脚に生まれてきたので(笑)、出してしまおう!と、スリット入れました。このライブは自分の曲だけで構成されているので、たぶん見てる方も知らない曲が多いんじゃないかと思うんですね。だから目を潤すためにも(笑)ちょっと視覚的な見せ方を考えました。

ーー25周年を振り返ってみて今のお気持ちは。

実は、昨日のテクニカルリハーサルの時にちょっとお邪魔して、映像を見てたんです。たぶん私は「宝塚出身」ってイメージが強いと思うんですけど、本当の、単独の真琴つばさとしてのこの9年間っていう日々を写真を見ながら感じて…ちょっと自分自身ジーンと来て、「あぁ、ようここまで歩いてきたな」と、感無量になってます。

ーー映像で機長や、スチュワーデスの格好をされていましたが、撮影の際のエピソードがありましたらお願いします。

あのスチュワーデスはあんな格好するつもりじゃなかったんですけど(笑)、スチュワーデスのちょうど良い制服がなくて、普通の事務のOLの制服を取り寄せまして。で、服がピンクだったら白いカツラのほうがいいんじゃないか、と。

あと自分と、スチュワーデスと、パイロット、この三変化が上手くいくように全部自分で台詞考えて、しかも、撮影したあとに台詞を埋め込んだもんだから、「よくあそこまで、全てが上手く行ったなー」と、ちょっとビックリしてます。

ーー今回3日間で4公演、それぞれ「Cheers!」、「Clap!」など違うタイトルが付いていますが、どのあたりが変わってくるのかをお願いします。

毎日違うことをやるのと、毎日違うゲストの方をお呼びしたいなと思ってるんですよ。ゲストの方の予定もあって、寸前まで変更があったんですけど、今日あたり頭がまとまってきたので、毎日違う趣向で、アンコールは楽しんでいただけると思います。

ーーご自身のアイディアがたくさん盛り込まれていると思いますが、特にどのようなところを意識されましたか?s_RIMG1247

映像は、一番元はプランナーなんですけど、そこに、機内アナウンス入れたりだとか、そういう要望を出したのは自分でして。あと「綺羅―KIRA―」、黒い衣装で出てきた時に、そこはなんちゃってマイケル・ジャクソンにしたいって言うことはお願いして。色々ありすぎてわからないですけど、とりあえず、そんな所でしょうか。

ーー客席でワールドカップを見た人の方が、退団公演を見た人より多かったですね。

稽古場でサッカー見た人って言ったら結構少なかったんですよ。だから絶対、私の退団公演を見た人の方が多いなと思ってお客さんに聞いてみたら、そうでもなかったですね。でも逆に嬉しかったりしますね。新しいお客様も増えてるのかなぁと思って。

ーーライブの後は『ムーラン』、『愛と青春の宝塚』とお仕事が決まっていますが、それについてはいかがですか?

来年の2月に『愛と青春の宝塚』をさせていただくんですけど、ちょうど25周年の締めくくりにいいかなと思ったら、『ムーラン』のお話もあって、またきたか!男役!みたいな。今年はもう、宝塚で得たものを出し切れたらと思います。

 

真琴つばさ25周年 記念ライブ

TSUBASA』〜To be to be more to be

●7/24◎赤坂BRITZ

〈料金〉S8500円A7500円(全席指定/税込)

〈問い合わせ〉キョードー東京 03-3498-999910:0018:00  

 

【取材・文/岩見那津子】

 


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