えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。

『不徳の伴侶 infelicity』

『エリザベート』製作発表レポート vol.2


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【キャスト挨拶】


春野寿美礼 皆さんの背中を一生懸命追いかけながら自分なりに務めてまいりたいと思いますので、よろしくどうぞお願い致します。

 

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瀬奈じゅん
前回より引き続きエリザベートをやらせていただくことになりました。新しいキャストの皆さんと新しいエリザベートを創っていきたいと思います。


山口祐一郎 先ほど小池さんの話を聞きながら、こんなすごい作品に僕は参加できるんだろうか(笑)途中で大丈夫かなって思ってたんですけど(笑)、さっき役者の紹介をしている時に段々、自分の息子達が増えたような(笑)、1人じゃ乗り切れないけど、こういう元気な人たち、そして美しいお嬢さんたちと一緒にやるんだったら、このすごい作品も乗り切れるのかなと。最初は話を聞きながらドキドキし、紹介を聞きながら、「こういう素敵なファミリーがいるんだから今年は素敵な夢を見ることができるな」と。今から期待しています。
 


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石丸幹二
2度目なんですけど、こうやって見わたしますとトートを経験してらっ
しゃる方が5人。その中で私が一番新米ですね(笑)。皆さんの長く経験していらっしゃる『エリザベート』、その経験から色々学びながら、また初心にかえって精進していきたいと思っております。


マテ・カマラス (日本語)ウィーンから来ました、マテ・カマラスです。大好きな日本で帝劇の舞台に立つことができて幸せです。私を招いてくださった東宝の皆さん、小池先生、受け入れてくださったスタッフとキャストの皆さん、そして観客の皆さんに心から感謝しています。ウィーンとは違った日本の『エリザベート』に挑戦することができて興奮しています(笑)。頑張りますのでよろしくお願いいたします。


高嶋政宏 (シングルキャストとしてこれまで903回演じている)そんなにやってるとは思ってもいませんでした。先日、うちの甥っ子が子ルドルフのオーディションを受けたんですが落ちました。残念(笑)。
 


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大野拓朗
いきなりなんですが少々私ごとを。2年前の1月31日、ちょうど今日この時間に、僕が芸能界にデビューするきっかけになったオーディションの決戦大会がありました。そんな日にずっと夢みてたミュージカルの記者会見の場にいさせていただけるのは、本当に幸せだなと思っています。最近、『エリザベート』という舞台に出させてただけることはすごいことなんだと実感しています。エリザベートファンの皆さんに沢山声をかけていただいたり、イベントに来ていただいたり、「ルドルフ頑張ってね」「初回から私は観てるから」とか(笑)。初回から観ている方が本当に多くてすごいプレッシャーなんですが、一緒にドキドキしていただきながら、芯の強い部分があるんだけど守ってあげたいと思ってもらえるような、魅力のあるルドルフを演じられたらいいなと思っています。


平方元基 ルドルフという役はミュージカル界の新人の登竜門と聞いていて、この作品、この役を通して一回りも二回りも成長してしていきたいと思いますので、皆さん是非応援してください。
 

古川雄大 沢山の方に愛されている作品ですし素晴らしい先輩たちのなか一つの作品を創れるということを本当に幸せに思っております。日々勉強という気持ちで頑張っていきます。


【質疑応答】


━━新しいキャストの春野さん、マテさん、それぞれ今回のポイント、見てほしいところや役作りについては?


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春野
エリザベートという役についてまだ本格的に向き合っていないので、どういう風に自分の今の思いを伝えたらいいかなと思いますが。孤高のお妃というふうに言われたり、またそのように観せていただいたりもしましたが、その感覚というものが、演者にとってどういう感覚なのか先ず自分で掴みたいなと。どういうところを観せていこうっていうことは言えないんですが、その孤独感とか、それでも 自分の思いを貫き通す強い意志、思い.そういう感情になるというのがどんな感覚なのかということを自分で味わいたいなと思っています。


マテ (通訳)その質問に答えるのは簡単で、先ずは今回日本語に挑戦しなくてはなりません。ただ、ハンガリーでもウィーン版でもそれぞれ演出家の方は違いました。私としては今回小池先生が作られる私にとって新しい世界のなかでトートを演じることができることをたいへん幸せに感じています。1998年、ハンガリー版でトートを演じた時に 自分の人生で最も大きな役をいただきました。その後のウィーン版ですけれど、私にとって主要な役になりました。当時最も大事な役だった、それを更に新しいトートという形で、小池先生のトートを創造することができる、そこに参加できることを幸せに思います。(日本語で)ありがとうございます。


━━ルドルフのお三方、エリザベートという作品のイメージは?
 

大野 エリザベート、トート、フランツ・ヨーゼフ、ルドルフそれぞれに強さとか弱さ儚さがあって、そのなかで葛藤とか動きとかがあると思うんです。一人一人が主役になれるような魅力あるキャラクターたちが、ルキーニさんによって固められて動いていく、という世界観が素晴らしいなと今まで観てきました。あと歌が、僕みたいな若者でもカッコイイなとか、綺麗だなって思える曲がすごく多くて、そんなところも『エリザベート』を大好きな理由のひとつです。

 

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平方 荘厳で格式の高いミュージカルだなと思いました。それを観た時の衝撃。自分もいつか一緒にあそこに立ちたいと思っていたので、本当に今日という日は嬉しいです。


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古川
主人公のエリザベートが自由に何もとらわれず人生を歩んでいく姿というのは、男女問わず憧れる部分でありますし、僕もすごく憧れました。そういった彼女の人生の悲劇っていうものが、より素晴らしくしているんじゃないかなと思います。ルドルフはすごい孤独な男だと思うんです。母親に愛されず、でも母親をリスペクトし、母親と同じ思想を持って。政治的にも自分の思い描いた理想があってそれに向かっていくんですけど、立場上何もできず。最終的には自殺という立場に追い込まれてしまうんですが。そこに僕は絶対希望は残ると思っていまして、その切なさだったり孤独と希望という両極端なものが、ルドルフとしての魅力だと思います。


【vol.3 へ続く】


ウィーン初演20周年記念公演

ミュージカル『エリザベート』

脚本・作詞◇シルベスター・リーヴァイ

作曲◇ミハイル・クンツェ

演出・訳詞◇小池修一郎

出演◇春野寿美礼、瀬奈じゅん/山口祐一郎、石丸幹二、マテ・カマラス/

石川禅、岡田浩暉、大野拓郎、平方元基、古川雄大、寿ひずる、杜けあき、今井清隆/高島政宏 他

●2012/5/9〜6/27◎帝国劇場

〈料金〉S席13000円 A席8000円 B席4000円

前売開始 3/3(5月分) 3/10(5月分)

〈問合せ〉帝劇 03-3213-7221

●2012/7/5〜26◎博多座

●2012/8月◎中日劇場

●2012/9月◎梅田芸術劇場メインホール

  

 

http://www.tohostage.com/elisabeth/cast.htm

【取材・文/佐藤栄子 撮影/冨田実布】

◇演劇キック演劇情報コーナーhttp://blog.livedoor.jp/enbublog-forecast/


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春野寿美礼、マテ・カマラスが新参加。『エリザベート』製作発表レポート vol.1


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上演回数900回を越えた東宝製作版ミュージカル『エリザベート』が、新たなキャストを加え、5月から9月まで、東京、福岡、名古屋、大阪の4都市で上演される。その製作発表が1月31日に帝劇で行なわれた。

19世紀末のウィーンを中心にオーストリア・ハプスブルク家の皇妃となったエリザベートと、黄泉の帝王=トートとのロマンスを描いた『エリザベート』は、そのストーリーの面白さと美しくドラマチックな楽曲で人気を呼び、多くの観客に愛され続けている。今年は1992年のウィーン初演から20年となり、『ウィーン初演20周年』の記念すべき公演となる。
 

タイトルロールには、宝塚在団中と退団直後の2010年にシシィを演じた瀬奈じゅん、また宝塚時代にトートで人気を博し、シシィはこれが初役の春野寿美礼を迎える。トート役は山口祐一郎、石丸幹二と、ウィーン版でトートを演じたマテ・カマラスが今回初参加というキャスティング。

ゾフィー役には続投の寿ひずる、杜けあき。フランツ・ヨーゼフに石川禅と初参加の岡田浩暉。今井清隆もエリザベートの父マックス役で初参加。皇太子ルドルフ3名とその子供時代も4名が新キャストとなる。

この製作発表会見では、演出・訳詞の小池修一郎、シシィの春野と瀬奈、トートの山口、石丸、マテ、ルキーニの高島政宏、ルドルフの大野拓朗、平方元基、古川雄大が顔を揃えた。また会見の中で、マテ・カマラスが「愛と死の輪舞(ロンド)」を、春野寿美礼が「私だけに」を歌って、抽選で参加したオーディエンス250名を沸かせた。

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【演出家小池修一郎の挨拶】
 

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小池 1992年に幕をあけ、私は94年に初めて観ました。95年に宝塚でやることになり96年に宝塚で初演、そして2000年に帝劇で東宝の『エリザベート』が幕を開けました。この東宝版は8月に1000回を迎えるそうです。宝塚版が700回くらいだったと思うので、合わせるとそれだけのお客様が観てくださり、まだこれからも。これだけやってると、もういいんじゃないと思われる方のほうが多いかなと思ったりもするのですが(笑)。
 

昨年の日本における私たちが蒙っている様々な被害、震災や原発の問題があり、政局を含めて動乱の時代なんだと思います。92年の初演時にクンツェさんがパンフレットにお書きになったこと、そして私が初めて宝塚でやる時に打ち合わせした時に何度となくおっしゃったのが、『エリザベート』という作品は、動乱の時代、変革が起きることのシンボルなんだと強くおっしゃっていました。単純にいうとハプスブルク帝国だったオーストリアを除いた国々が共産圏になっていった。それがベルリンの壁が崩れて、チェコや東ドイツの人がハンガリーから沢山流れてきた。これは「パンヨーロッパキャンプ」と言います。崩壊したハプスブルク帝国の国々がもう一度手を携えて再生へ向かう、その願いみたいなものを込めてお作りになったそうです。と同時に、独特のシニカルな視点でそういった国々がどう運営されていくかということも描かれていると思います。

日本で14年、帝劇で11年やってきて、今、逆に私たちにとってリアルな物語になっているなと思います。エリザベートの生き方、そして国のいろいろな運命、その行く末が見えない中で生きていくというところは、今の日本の環境と被るところがあると痛感しております。劇中に「ハス!(Hass!)」というナンバーがございます。その後のファシズムを予見するナンバーですが、そういったこともこれからの私たちにとって考えないといけない問題なのかもしれないと思うと、なんと深みのある作品で、それだけの重さとか時代を超えて生きのびていく作品なのだと改めて痛感いたしております。


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【キャスト1人ずつへのコメント】


小池 2000年からの東宝での公演が今日まで続いたのは、山口祐一郎さんの不断の努力なくしては成し得なかったと思っております。これだけの長い間、公演をずっと引っ張ってくださって、毎回毎回大変だと思うんですけども……(山口が小池の水を注ぐ)あっ、ありがとうございます(笑)。同世代なもので、本当によく頑張ってるなあと常々思っております。

トートはダブルやトリプルでやってくださっているのに対し、1人でルキーニをやって公演を支えてくださるのが高嶋さんです。キャストが変わり、指揮者も時に変わり、間が変わったりするときに、高嶋さんがそれを把握してキャッチしているので日々の公演がつつがなく幕が下りているのは真実です。このルキーニで舞台を回していただいて1000回全部おやりになるというのはギネスものです。
 

今回エリザベート役に挑戦いたします春野寿美礼さん。退団後はどちらかというとボーカリストという感じのクレジットを見たことがあります。でも女優という覚悟をお持ちでこの公演には参加なさったと思います。『マルグリット』とかおやりになっていますが、ロマンチックでシリアスな役をやるのはたぶん久々だと思うので、彼女の女優としての真価が発揮されるのではないかと期待いたしております。


宝塚では春野さんより一期後輩なんですけど、この役に関しては先輩の瀬奈さん。先輩たちがやっていらしたエリザベートという役を前回、満身創痍かはわからないけれど全身全霊をかけてやったと思います。今回はまた、彼女なりに闘志を燃やして、リベンジというか今度はこうしてやるんだというものを持ってらっしゃると思うので、楽しみにしています。
 

トートは二度目の石丸さん、この舞台の前に『ジキルとハイド』をおやりになるんですね。魔人系の役が続くと思うんですけど(笑)、狂気のジキルを経てトートに戻ってらっしゃると、前回とは違った新たな面を見せてくださるでしょう。多分、前回は石丸さんもパツンパツンだったと想像するので(笑)、今回は余裕をもって自分のトートというものを見つけていらっしゃると思うので、それを楽しみにしています。
 
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そしてウィーンからのマテ・カマラスさん。2003年にリバイバル上演があり、観に行った時にたまたま劇場で石川禅さんもいらして彼の友達と劇場の真向かいの屋台みたいな中華のチェーン店に食べに行きましたら、マテさんとか出演者の方がいらしたんです。はたと気づくと明らかに観光客でパンフレットを持っているのは私たちだけで。周りは出演者で私たちのテーブルを挟んで会話されてる。それでシカトしてるのも悪いなと思って、「今、トートやってましたよね!」と聞いたんです。そして石川さんを「この人は日本でフランツ・ヨーゼフをやるんですよ」と(笑)。すごく盛り上がって。その時にユアン・マクレガーに似ていると思って「英語圏や日本でも人気出ると思うよ」と、つい、お世辞で言いました(笑)。
その後、2007年に梅田芸術劇場の招聘公演で来てくれて、覚えていてくれて、また彼のトートを見ることができました。ウィーンやドイツ、オランダ、ハンガリーでトートを10人くらい観ていますが、マテさんは一番ワイルドな自然児みたいな感じの作りだったと思います。神秘的にやろうとする方が多い中で、彼は死のエネルギーを前面に出したトートでそこがたいへん新鮮でした。
コンサートで日本に何回か来たりして、日本大好きで、日本語を覚えて、それで昨年の『MITSUKO』で、日本女性と結婚するオーストリー人のハインリッヒ・クーデンホーフ・カレルギー伯爵をやってもらいました。ドイツ語で字幕を出すか悩んだんですけど、マテの日本語ならいけるのではないかと無謀と思いつつ全部日本語でやってもらいました。
彼はとても努力しましたし日常会話はかなりできるのですが、セリフというのは日本人がやっても難しい。それを一生懸命やってくれました。「また機会があれば」といって別れたのですが、2012年版をやるにあたり聞いたところ彼もやってみたいということで、やってもらうことになりました。もちろん決めたのは東宝さんで、私が勝手に決めたということではないです。

マテは、昨年の震災で日本にいるオーストリア人は退去命令が出るなかで、もう来ないかなと思いました。というのはヨーロッパでの報道がすごかったので。日本沈没というか日本中がチェルノブイリになったような報道でしたから。彼は来たかったけれど飛行機が飛ばなくて、一週間遅れて来てくれたんです。周り中の人から「頭おかしいんじゃないか」と言われたそうです。それなのに来てくれた日本に対する思いや、仕事に対する責任感に私は非常に感動しました。
今回も彼にとっては苦難があると思います。彼の知っている歌の流れと日本語になったときの違いがあるし、私が解釈して付け加えたところもあります。クンツェさんが日本用に書き足してくださったところもあります。演出も違います。ダンスもあります。ウィーンでやっていないことばかりですけれど、それに挑戦してみたいということなので、彼の日本への思いに応えたいと思いました。皆さんも是非温かく見守ってください。
 

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後ろに3人も若いルドルフがいます。平方くんは昨年の『ロミオとジュリエット』のオーディションで受かり、ティボルトをやってくれました。美丈夫です。宝塚の男役が一生懸命補正して作るボディラインを持っていて、宝塚の衣裳を着たら一発だっていう(笑)、たいへん凛々しい博多男子です。
 

次はキャリアの順で、古川くん。私はあまり観ていなかったテニプリの王子の1人だそうです。梅田芸術劇場の『ファントム』でシャンドン伯爵をやっています。とても面白い個性的でロックっぽいボーカルなので、そういうルドルフもいたら絶対面白いだろうと思って、今回期待しています。
 

大野拓朗くん、一番若いです。そして、ミュージカルは初めてというところがドキッとするところですが(笑)、本人もそして私たちもお客様も、皆でそのドキを共有しようと思います(笑)。どう出るかわかりませんが、既にテレビや映画で活躍して将来を嘱望されている若手スターが、敢えてこういうミュージカルに挑戦してくれる。元四季の方、元宝塚の方、それに映画のスターとか色んな人が加わって日本のミュージカル界は活性化してほしいと常々願っておりますので、その捨石とならず、輝ける成果になってほしいなと思っております。あっ、うなずきました(笑)。ヤル気をかって今回出ていただくことにしました。
 

この東宝の『エリザベート』、いろいろな組み合わせがございます。そして、ここにいらっしゃっていない素晴らしい俳優さんたち、子役も充実しております。きっと見ごたえのあるものになり、私たちが10年やってきたことの答が出せるかなと思うので、是非多くの方に観ていただきたいと思います。


【vol.2へ続く】


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ウィーン初演20周年記念公演

ミュージカル『エリザベート』

脚本・作詞◇シルベスター・リーヴァイ

作曲◇ミハイル・クンツェ

演出・訳詞◇小池修一郎

出演◇春野寿美礼、瀬奈じゅん/山口祐一郎、石丸幹二、マテ・カマラス/

石川禅、岡田浩暉、大野拓郎、平方元基、古川雄大、寿ひずる、杜けあき、今井清隆/高島政宏 他

●2012/5/9〜6/27◎帝国劇場

〈料金〉S席13000円 A席8000円 B席4000円

前売開始 3/3(5月分) 3/10(5月分)

〈問合せ〉帝劇 03-3213-7221

●2012/7/5〜26◎博多座

●2012/8月◎中日劇場

●2012/9月◎梅田芸術劇場メインホール


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【取材・文/佐藤栄子 撮影/冨田実布】

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蒼井優、白石加代子、麻実れいが競演。『サド侯爵夫人』制作発表レポート


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世田谷パブリックシアターで3月6日から上演される『サド侯爵夫人』の制作発表会見が1月16日、芸術監督である野村萬斎と出演女優6名によって行われた。

『サド侯爵夫人』は三島由紀夫の代表的戯曲の1つであり、衝撃的な内容と美文で知られていて、1965年の初演では社会的な事件とまでなった問題作である。

主人公はこの劇には姿を現さないサド侯爵。18世紀末のパリで数々の乱行から逮捕、脱獄などによって猟奇的なスキャンダルがつきまとうこの「悪徳の怪物」に、貞淑を貫く妻のルネを中心に繰り広げられる会話劇。

ルネは体面と道徳を重んじて別れさせようとする母のモントルイユ夫人と対立しながら、夫の解放を待つ。だがフランス革命が勃発、そして彼が赦免されると決まると、ルネは不可解な行動をとる。その心情とは…。

出演者はルネに蒼井優、その母のモントルイユ夫人に白石加代子、悪徳に酔うサン・フォン伯爵夫人に麻実れい、ルネの妹のアンヌに美波、サドの幼なじみのシミアーヌ男爵夫人に神野三鈴、メイドのシャルロットに町田マリーという6人の女優陣が顔を揃える。演出は野村萬斎で、『マクベス』や『敦ー山月記・名人伝』など翻訳劇から日本文学まで幅広く手がけているだけに、今回もどんな演出を見せてくれるか注目が集まっている。


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【野村萬斎の挨拶】


野村 世田谷パブリックシアターの芸術監督になって9年目になります。狂言師が生業でございますけれども、どちらかというと私の演出作品は男性が活躍し、狂言師が出るという作品ばかりでございました。今回は私が出演しないということも含めて、女優陣だけで1つの舞台を作っていくというのが、私なりのステップアップと思っております。

どうして『サド公爵夫人』なのか、「女優さんと仕事をしてみたい、むさい男は勘弁してくれ」というわけではございませんが(笑)、女優さんたちと仕事をするうえで、また私が芸能の出身としてかんがみたときに、三島由紀夫の『サド公爵夫人』が自分のテリトリーという意識もあり、女優さんと仕事ができるという意味でもすべてが合致しました。
 

三島作品のなかでも重厚であり最高傑作であるという言われか方をしておりますが、書かれている文章は美しくもあり、三島由紀夫の1つの美的感覚というものが集約されたものでありますが、はっきりいってこれが戯曲かというと、僕は疑問を投げかけるものであります。

いわゆる日常的な言語の発し方ではなりたたず、語りというか文章を聞かせるための作品で、『平家物語』や『源氏物語』を語るというような技術でなすべきなものではないか。三島由紀夫は新劇にたずさわるアンチテーゼとしてこれを作ったというような言い方をしておりますが、フランス革命というものを下地にしたコスプレショー的なところもあるかと思います。反面この文章というのは支配力を持っていて、この文章を自分のものにすることがこの戯曲の成功の鍵だと思っています。そういう意味で今回のキャッチフレーズは「言葉による緊縛」というつもりでおります。
 

『サド侯爵夫人』のサドはSMのサドの語源でもあるわけですし、内容は昔風にいうと破廉恥なのかもしれませんが(笑)、そういうきわどい表現と美的感覚のせめぎあいを三島がやったのだと思います。しかしそれを生かすためには役者がその言葉をどれだけ活かして喋るか語るかということで、過剰に自分というサイズに引きつけて喋ってしまうと、かなり演技のサイズと世界観のギャップが起こって、3時間に及ぶ大作がかなり苦しいものになってしまうと思います。

そういう意味では、観客が、三島由紀夫という人の言葉でオーディエンスが言葉に縛られれば、本来の意図が発揮できるのではないかと。読んで面白い作品でございますので、皆さんに「小説のほうが面白かった」と言われないよう、世田谷パブリックシアターで、素晴らしい女優さんたちの肉体化された言葉となって出てきた時に楽しんでいただけるような作品にと思っております。
 

そして、世田谷パブリックシアター開場以来というすごいメンバーに集まっていただいて、ありがたいと思っています。3世代くらいの女優さんたちがいらっしゃいますけれど、白石さんと麻実さんという日本を代表する大女優の方たちの技術はサド公爵夫人にうってつけで、語る技術や臨む態度を含めて若い女優にも継承していってもらいたい。またそういう世代間の言葉のバトルが三島の戯曲を盛り上げてくれる要素なのではないかと思います。若手の女優さんたちにぜひ日本文学、三島の戯曲を語るというところに挑戦してもらいたいなと思います。芳醇な言葉の世界。緊縛されるからこそ皆さん集中し、イマジネーションを働かせ、最後に解き放たれる。そういった舞台を目指したいと思っています。


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野村萬斎、神野三鈴、麻実れい、蒼井優、白石加代子、美波、町田マリー


【出演者の抱負と野村萬斎のコメント】

町田マリー(シャルロット モントルイユ夫人家政婦)

野村 この役は年取った方がやることが多いんですが、ルネの蒼井さんと同世代の人がやるところに1つのポイントを作ってみようかと思います。

町田 このカンパニーと『サド侯爵夫人』に参加させていただけることを幸せに思います。精一杯頑張りたいと思います。


神野三鈴(シミアーヌ男爵夫人)

野村 サド侯爵アルフォンスとシミアーヌは同級生なんですね。私が一応仮想バーチャルでサド侯爵と仮定して、実は同級生の神野さんにお願いしたんです。

神野 それで決まったんですか(笑)。

野村 そんなことはないですけども(笑)。

神野 役者としても人間としても尊敬しています白石さんと麻実さん、若いけど尊敬してます優ちゃん、初めて一緒にできる感性素晴らしい美波ちゃんとマリーちゃん、このメンバーで皆さんに三島由紀夫の世界をお届けできることをすごく幸せに思っております。まだセリフに振り回されているような状態ですが、これから血の香りをさせ肉躍らせていきたいと思います。どうぞ楽しみにしていてください。


美波(アンヌ ルネの妹)

野村 ご覧の通りキラキラしていますね。キラキラが重要な役どころかと思います。

美波 三島由紀夫さんの文学が立体となりその言葉を紡いでく。多分舞台が始まった瞬間から最後まで、紡いで紡いで紡いで、最後バンって爆発させていくものがあると思って。その身と肉と血と……。血のしたたるようなお芝居になるように頑張ります。また、この素晴らしい先輩がたと演出家の野村萬斎さんと一緒に過ごせる2ヶ月を、とてもワクワク楽しみにしております。


麻実れい(サン・フォン伯爵夫人)

野村 私は個人的には『オイディプス王』でお世話になっております。何も申し上げる必要もないと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

麻実 私はたいへん若い頃に…でもないかな(笑)、ルネをさせていただいたことがあります。その時のサン・フォンは坂東玉三郎さんでございました。それから、ずっとサン・フォンというお役に憧れを抱いていて、今回その夢が叶いましたことを嬉しく思っています。下町生まれの私には、三島さんの詩のような美しい言葉というのはかけ離れてはいるんですけれど、演出の萬斎さんを中心に、この素敵な仲間たちと楽しんで苦しんで、私たちの『サド公爵夫人』を作り上げたいなと思っています。


白石加代子(モントルイユ夫人 ルネの母親)

野村 『国盗人』いう『リチャード3世』を下敷きにした私の作品でご一緒しております。たけしちゃんと僕は呼ばれていて。いつも胸をお借りしています。

白石 胸をお貸しした覚えはないんですが(笑)。いつもご指導いただいてありがとうございます。この度はこんな素敵な役をいただいて嬉しいです。読ませていただくと言葉が溢れていて、修飾する言葉がすごくて、修飾語を修飾する言葉が乗ってるみたいな文体で、役者はたいへんですよね。だけど、この華麗な言葉に負けないくらいの、美しくてときめいているような女優たちが襲いかかろうとしています。勿論私も含めてです(笑)。なんとか説得力ある芝居にできればいいなと思っています。


蒼井優(ルネ サド侯爵夫人)

野村 夏から稽古しておりますが、どう縛り上げるかが私の課題です。今日は縛りにくそうな服を着ていますが(笑)、よろしくコメントお願いします。

蒼井 私にルネというお話をくださった皆さんにとても感謝しています。ここにいらっしゃるキャストの皆さんにも、私がルネをやることを許してくださってありがとうございますと言いたいです。もともと映像からスタートしている人間なので、こういったセリフ劇というのは苦手でして、苦手だからこそ頑張ってやり遂げたいと思っています。この作品は『サド侯爵夫人』というタイトルではありますが、サド侯爵という人間が主役なのではないかと思っていますので、どうにかお客様とキャストの皆さんと一人の人物を共有できますよう頑張りたいと思います。


━━今の段階で皆さんの自分の役のイメージは?

町田 1人民衆の立場の役でして、現実を見る冷静さを持って演じられたらいいなと思っています。


美波 本を読んでいて感じているのは時代の流れだと思っています。変化していく時代でアンヌの移り変わり・対応性がこの時代の無責任さというか、分からないけれどそれに近いなと私は感じています。

 

神野 私の役は、今のところ偽善ではなくて信仰に対する渇望という挑戦がありまして、それが純粋であればあるほどサド侯爵の信仰に対する反逆というものと裏表が一対になるんじゃないかと。そこがシミアーヌがアルフォンス(サド侯爵)の無邪気な時代を語る唯一の役割りでもあるのではないかと思っています。どこまで自分が純粋になっていけるのかというところに、今は祈りを捧げています(笑)。

麻実 悪徳の女で、悪魔の化身と呼ばれてもいますけれど、それのみの一色ではなく、人間ですので様々な色合いをそこに足したいなと思っています。悪の中に、その裏にある女としての可愛らしさとか、もしかしたら優しさも入ってくるかもしれませんけれど。ごく普通の女がたまたまこういう生き方をしたというところに自分自身をもっていって、サン・フォンという役を作りあげたいなと思っています。

白石 いまのところ考えているのが、絶対的な王制みたいなもののなかで、時代が爛熟期に入って、そして退廃の極みになっていく。そういうものを知ってか知らないでか分からないけれど、謳歌してきてた女、じゃないかと思うんです。自分は何も責任をとらないで、いいところだけを享受した女。けれども、外側には決してそういうものを見せないで貞淑な女の鑑みたいな姿を見せていた女ではないかなと。自分がやるとなるとモントルイユ夫人というのを好きにならないといけないから、その辺の配分をこれから考えていって。あんまり皆さんに嫌がられるような女にはしたくないなぁー(笑)。私の感覚では麻実ちゃんがやるサン・フォンがいい女ですよね。本当は皆に好かれる役をやりたいんだけど残念です(笑)。あと、この役に関しては裏表がはっきりした女だなと思います。


蒼井 何度となく「貞淑」という言葉を口にする女で、その「貞淑」というワードに縛られ縛られ、それが一幕二幕三幕で「貞淑」という意味合いがルネのなかでは変化していくという、それが1本のストーリー展開を生んでいくとは思うんですけど。やはり理解に苦しむのはサド侯爵とルネ夫人の関係性で。なぜそこまでサドに固執というか、サドを愛しきれたのかというのは、言葉では分かっていても体感がまだできていないので。お稽古が開始になるんですけど、3月の本番までに掴めたらいいなと思っています。


野村 今聞きながらニヤニヤしている自分はサドだなぁと思ってしまいました(笑)。三島がサドなんでしょうね。ちょっとね。三島と私で縛り上げて突き放すのか、谷に落とすのか、そんな気がしました(笑)。



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世田谷パブリックシアター

『サド侯爵夫人』

作◇三島由紀夫

演出◇野村萬斎

出演◇蒼井優、美波、神野三鈴、町田マリー

麻実れい/白石加代子

●3/6〜20◎世田谷パブリックシアター

〈料金〉S席7500円 A席5000円(全席指定・税込)

〈問合せ〉世田谷パブリックシアターチケットセンター 03-5432-1515

http://setagaya-pt.jp/

http://setagaya-pt.jp/m/

●3/24〜25◎梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

〈問合せ〉梅田芸術劇場 06-6377-3888

http://www.umegei.com/



取材・文/榊原和子・佐藤栄子


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『カラミティ・ジェーン』に出演!湖月わたるインタビュー

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2008年に湖月わたる主演で上演された『カラミティ・ジェーン』が4年の歳月を経て再演される。今回は再びジェーンを演じることとなった湖月に初演時の思いや、また再演にかける意気込みなど話を聞いた。この作品を通じて、女優として演じることを続けていきたいという思いがより強くなったという湖月。宝塚を退団してから丸5年。格好良さを残しながらも女優としての経験を積み重ねてきた、今の湖月だからこそ演じられるジェーンにきっと出会えるはずである。


映画版とは違う、カラミティ・ジェーン

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──湖月さんが演じられるのは、西部開拓時代の女性ガンマンであるカラミティ・ジェーンですが、一体どんな物語になるのでしょうか?
ミュージカル映画でも『カラミティ・ジェーン』があるんですが、それは西部史上でも名だたるガンマンであるジェーンと、ワイルド・ビル・ヒッコックの二人が出会って、結婚して…ハッピーエンドで終わる物語なんです。『カラミティ・ジェーン』というと、この映画のイメージがあって、初演のときも「ハッピーエンドのお話かな?」と思って見にいらっしゃる方が多かったんです。でも実はこの作品はフランスの作家の方が書かれたもので、映画とはまた違う物語になっているんですよ。
 
──カラミティ・ジェーンという一人の女性の人生にスポットライトを当てたお話になっている感じでしょうか?
そうですね。彼女がガンマンとして名を馳せ、ビルと結婚した後を重点的に描いています。結婚して、子供を産み、でも彼との間にずれが生じて離婚をし…。ですが、女手ひとつで子供を育てることはできなくて、子供に愛情は持っていながらも、里子に出すんです。いつか子供と一緒に暮らせる日を夢見て…。
 
──実際のジェーンは西部開拓時代を生きた女性ですが、彼女の人生は今を生きる女性と通じるものがあるかもしれませんね。
本当に社会進出を試みた女性の先駆者という感じです。家庭の中に収まりきれない、女だからと言って家に閉じ込められているだけが生き方じゃないと思った人なんですよね。世間からは、じゃじゃ馬と言われたりしながらも、自分らしく生きるというスタイルを貫き通した女性です。ジェーンが生きた時代では理解されにくい生き方だったかもしれませんが、今の時代だからこそ、彼女に共感できる部分がいっぱいあるんじゃないかと思っています。

 
これで終わりにしたくないと思った初演

──湖月さんは2008年にもジェーンを演じられていますが、その時はいかがでしたか?
2008年だとまだ宝塚を退団して2年目で、女ガンマン役と聞いたときは「お、きたぞ!?」と思ったんですよ(笑)。宝塚時代に『夜明けの天使たち』(97年、星組)という西部劇で主演をやらせていただいたことがあって、そのときのウェスタンスタイルというのが、自分にぐっとはまる感じがしたんです。ウェスタンハットをかぶって、コートを翻して、ウェスタンブーツを履いて、拳銃!というのが(笑)。
 
──はい(笑)、ウェスタンな衣装を着た湖月さんの格好良さ、想像できます。
でも台本を読んだら、本当に女性の一代記で「今の私にこれだけの経験をする女性を演じられるのか?」と不安にもなりました。もう思いっきり飛び込んで体当たりで演じさせていただくしかない、と。
 
──実際に演じられての思いも聞かせていただけたら。
思っていた以上にジェーンに親近感が湧いたというか、違和感なく、おばあちゃんになって死んでいくまでを生きられ、すうーっと気持ちの中に溶け込んでいくような感覚がありました。同時に、この一回で終わらせたくないというか、もう少し経験を積んだあと、また彼女の人生を生きることができたら、新たな発見があって、もっと深く彼女の思いを知ることができるんじゃないか、という気がすごくしたんです。
 

運命を感じた作品に再び

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──では初めてジェーンを演じられてから4年経って、今また同じ役を演じられるのは湖月さんにとってすごく良いタイミングなのでは?
はい。4年経ったんだなというのは、演出家の吉川さんも感じるところのようで「もっと、男だったよね」と(笑)。前回は女性の部分をいかに出すかに苦心したんですが、今回はいかに荒削りにしていくか?という作業をしていて、「あれ?なんだか私、女らしくなりましたよねぇ?(笑)」みたいな。まぁ女らしく、というか女性の気持ちを理解して、またそれを表現できるようになってきたのかな、とこの作品に改めて出会って感じましたね。

──これまでの間に得た経験が詰まった、また新しい湖月さんのジェーンに出会えそうですね。
やはり、この作品と共に女優として成長していけたら、という思いはありますね。評論家の方や俳優仲間が初演を観てくださったときに「これは大事にした方がいい」って言って頂いたんです。私自身、運命的なものを感じていた作品だったのですごく勇気をもらいましたね。

 
血が騒ぐガンアクションやショーも見所!

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──女性の内面を感じさせる演技も見所となりそうですが、ライフルなどを使った湖月さんのガンアクションも楽しみです。
やっぱり血が騒ぎますよね。
 
──血、騒ぎますか(笑)。
はい、騒ぎます(笑)。基本ライフルを持っていることが多いんですが、途中拳銃も使うんです。その拳銃が…。ウェスタンショーの場面で、くるくるっと回してすぽっと収める、というのが格好良く決まるといいなって(笑)。初演のときもなかなか苦労したので(笑)。ちょっとプレッシャーに弱いんですよー。
 
──ここを決めなきゃいけない!というところで…
そう、決めなきゃいけないっていうところで、お客様の視線が手に集中するのを感じると、急に焦っちゃうタイプなんです(笑)。今度はちょっと成功率を上げたいなと思って頑張ってます(笑)。
 
──ほかにもここが見所!というのを教えていただけたら。
二部にウェスタンショーがあるんですが、このショーがまた楽しいですよ!パパイヤ鈴木さんは実は、この二部のウェスタンショーまで出てこないんです。もうパパイヤさんはこの作品の大きな隠し玉ですね(笑)。パパイヤさんの歌に合わせてのアクションシーンあり、私も客席からライフルを持って登場したり…あと今回は、ちょっとお客様にも参加していただくような演出も考えています。パパイヤさんと私のダンス合戦もありますし、ウェスタンショーはもう、この作品の目玉です!
 

女優として演じること

──サーカス団の団長・バッファロービル役のパパイヤさんをはじめ、ビル・ヒッコック役の金児憲史さん…個性豊かな共演者の方々が揃われていますよね。
もう本当にみなさん、どの方を見ても達者だな、芸を持ってらっしゃるな!と見入ってしまいます。それぞれの分野で培ってきた力を存分に発揮して、それが混ざり合った面白さはこの作品ならではだと。台本は初演とほとんど同じなんですが、役者によって全然色が変わってきていて、その中で自然と私のジェーンも変化しています。今回は人間ドラマをもっと深めていけたらと思っているのですが、そういう意味でもすごく頼れるみなさんです。
 
──女優・湖月わたるを感じることができる、作品になりそうですね。
最初はおばあちゃんになって車椅子で…というところまでを演じると言うのが想像つかなかったんですよ。でもそこにトライすると決めて演じきったことで、自分の女優としての気持ちに一本、筋が通ったというか。この作品を通して成長していきたい、人物を理解して、深く演じていくことを続けていきたいんだ、とすごく思わせてくれた作品ですね。

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こづきわたる○埼玉県生まれ。1989年に宝塚歌劇団に入団。星組に配属され、早くから長身を生かしたダイナミックさや包容力を持った男役として注目を集める。宙組、専科への組替えを経て、03年星組トップスターに就任し、06年『愛するには短すぎる』『ネオ・ダンディズム』で宝塚を退団。07年『DAMN・YANKEES〜くたばれ!ヤンキース』にて女優デビュー。以後、『愛と青春の宝塚』(08、11年)、『COCO』(09年)、『絹の靴下』(10年)などに出演。12年3月『DANCIN’ CRAZY2』への出演も決まっている。
 
 
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『カラミティ・ジェーン』
作◇ジャン=ノエル・ファンウィック
訳◇浜文敏
脚色・演出◇吉川徹
出演◇湖月わたる 金児憲史 パパイヤ鈴木
入絵加奈子 岡田達也 山本芳樹 友石竜也 春海四方 梅津義孝 伽代子 南海まり 秋山エリサ 渡辺芳博 安達星来 後藤浩明

●2/4〜11◎ルテアトル銀座
●2/17〜19◎梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

<料金>
全席9,000円(東京大阪共通 全席指定・税込)

<お問い合わせ>
梅田芸術劇場
東京 03-3503-5030
大阪 06-6377-3888


【取材・文/岩見那津子 撮影/冨田実布】
 
 ◇演劇キック演劇情報コーナーhttp://blog.livedoor.jp/enbublog-forecast/


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