えんぶ本誌の宝塚記事取材の機動力を生かして、宝塚歌劇の製作発表、会見などをいち早く紹介。 宝塚OGの公演やインタビューのほかに公演の批評なども展開しています。

宝塚ジャーナルは2019年2月20日に引っ越しました。
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望海風斗&真彩希帆コンビによる、これぞ決定版の風格を備えた上演!宝塚雪組公演『ファントム』

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宝塚歌劇当代一の歌唱力を誇る雪組トップコンビ望海風斗&真彩希望を擁して、至福の音楽を届ける宝塚雪組公演三井住友VISAミュージカル『ファントム』が日比谷の東京宝塚劇場で上演中だ(10日まで)。

怪奇小説を代表する作品として知られるガストン・ルルーの小説「オペラ座の怪人」を基に、アーサー・コピット脚本、モーリ・イェストン作詞・作曲で生み出されたミュージカル『ファントム』は、1991年テキサスで初演。その後全米各地のツアー公演、更に世界各地での上演と、ブロードウェイで上演されていない作品としては稀有な成功を納めている。日本初演は2004年の宝塚歌劇宙組公演で、2006年、2011年の花組公演と回を重ねてきた。その過去2回の花組公演に出演していた望海風斗が、かねて念願だったというファントム役に挑んだ今回の4演目は、決定版とも呼びたいクオリティーの高さを誇る仕上がりとなっている。
 
【STORY】
19世紀後半のパリ。オペラ座通りで歌いながら楽譜を売る娘クリスティーヌ(真彩希帆)の歌声に惹かれたオペラ座のパトロンの1人シャンドン伯爵(彩凪翔/朝美絢Wキャスト)は、彼女に歌のレッスンを受けさせるべく、オペラ座の支配人キャリエール(彩風咲奈)の元を訪ねさせる。だが時を同じくしたオペラ座ではキャリエールが支配人の座を解任され、新たな支配人ショレ(彩凪翔/朝美絢Wキャスト)とその妻でプリマドンナのカルロッタ(舞咲りん)がオペラ座を牛耳ろうと画策。クリスティーヌも体よくカルロッタの衣装係にさせられてしまう。だが、オペラ座にいられるだけで幸せと喜ぶクリスティーヌの歌声を聴き、心震わせている男がいた。彼こそがオペラ座の地下深くに隠れ住むと恐れられる伝説の怪人=ファントム(望海風斗)だった。クリスティーヌが自分の音楽を託すに値する歌姫だと直感したファントムは、仮面で顔を隠したまま彼女を指導。瞬く間に歌の才能を開花させたクリスティーヌは団員たちが歌を競い合うコンテストに参加し、圧倒的な歌唱で絶賛を浴びる。そんなクリスティーヌをカルロッタはオペラ座で主役を歌うように推薦するが、そこにはライバルの登場を許せないカルロッタの計略が隠されていて……

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アメリカで生まれたこのミュージカル『ファントム』は、作品そのものの誕生が主人公にあたかもシンクロしたかのように、数奇な運命をたどっている。元々アーサー・コピットとモーリ・イェストンがガストン・ルルーの小説「オペラ座の怪人」を基に、外見に欠陥を抱えながらも豊かな才能と純粋な心根の持ち主として、怪人と呼ばれた男の人生をミュージカル化しようと動きはじめたのは、1983年だったという。このテーマは今日本でも愛されている『ノートルダム・ド・パリ』等の成功例もあり、ブロードウェイへの上演を目指して着々と準備が進んでいたが、1986年同じ作品を原作とするアンドリュー・ロイド=ウェバーのミュージカル史に燦然と輝く傑作『オペラ座の怪人』がロンドンで開幕。同時にブロードウエイでの上演も決まり、ロイド=ウェバー版が世界を席巻していくのと共にミュージカル『ファントム』の出資者は潮が引くように去っていってしまった。その為ミュージカル『ファントム』が世に出るのには、更に年月を要したし、現実にブロードウェイでの上演は今も実現していない。知名度という意味でのみ言えば、ロイド=ウェバーの『オペラ座の怪人』がやはり遥かに高いのは、日本の演劇界に於いても変わらない事実だろう。
そんなコピット&イェストン版の『ファントム』本邦初演を担ったのが、宝塚歌劇団だったというのはやはり決して偶然ではない。実際劇団四季の『オペラ座の怪人』が一世を風靡した日本で、同じ原作を基にした別のミュージカルを上演しようというのは、計り知れないほどの勇気を必要とする決断だ。見比べてみれば両者には全く別のアプローチがあることがわかるが、それでも『オペラ座の怪人』がミュージカルのひとつの代名詞とも呼べる存在になっていた2004年の段階で『ファントム』の上演に踏み切ることができたのは、宝塚歌劇団自体が一般のミュージカル界とは一線を画す、ひとつのジャンルであったからに他ならない。もちろん『エリザベート』という宝塚歌劇団で初演ののち、一般ミュージカルの舞台として上演する作品の例はすでに登場していたが、当時両者は現代ほど近いところに位置してはいず、あくまでも互いが固有の文化だった。そのある意味の特殊性があったが故に、和央ようか&花總まりで初演されたミュージカル『ファントム』は、異形に生まれ付いたエリックの孤独な魂が辿る悲劇にファンタジーの香りも加味した、「宝塚歌劇」の世界の中で成立する作品になっていた。その色合いは春野寿美礼&桜乃彩音の2006年、蘭寿とむ&蘭乃はなの2011年、共に花組での上演時にも変わらないものだった。この宝塚歌劇での上演があった上で、梅田芸術劇場製作バージョンも日本に根付くことが可能になった経緯には、揺るがないものがあると思う。

だが、2011年の花組公演の後、宝塚でのミュージカル『ファントム』が沈黙を守っていた7年間だけを考えても、宝塚歌劇を取り巻く環境は激変を遂げていた。まず創立100周年という大きな節目を経て、かつて確かにあった女性だけの歌劇団=お嬢様芸という宝塚を斜めに見る目線が確実に減少していったこと。宝塚歌劇団の演出家である小池修一郎が日本ミュージカル界をも支える演出家となり、海外ミュージカルの初演をまず宝塚が担い、次いで一般ミュージカルとして上演されるという流れが、あたかも既定路線のようになっていったこと。世に「2.5次元」と呼ばれる漫画世界を苦もなく具現化する、美しき男優たちが続々と登場して、宝塚歌劇の男役と男優の差異を一気に縮め、海外ミュージカルではなく宝塚発のオリジナル作品も一般舞台で上演することが可能になったこと。これらの様々な要素が宝塚歌劇とミュージカル作品とを、非常に乱暴にくくるならば同じ土俵で語ることを容易にしているのが現代だ。
 
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そんな2019年に、宝塚歌劇団に望海風斗と真彩希帆という、かつてトップコンビの歌唱力がここまで揃ってハイレベルな例があっただろうか?と驚かされるほどの歌声を持つ二人がいた。この奇跡が7年ぶりにミュージカル『ファントム』を自信をもって世に送り出すことを、宝塚歌劇団に決断させたのは論を待たないだろう。実際望海と真彩のこれが音楽の天才だ、これが音楽の天使だ、と誰をも納得させる歌の力と、それがあるからこその芝居の深み、豊かな表現力にはただひれ伏すしかない。
元々美しいものは心も美しい、「美は正義なり」の世界観の中で成立している宝塚歌劇にとって、外見に欠陥を持つ異形の主人公というのは、決して親和性の高い存在ではない。それが宝塚であるが故に欠陥の描き方には大きな制限があるし、その制限の中での表出だけを見ると、もちろん想像力で補う必要があるのはわかるが、この程度の欠陥で一目見た父親さえもが恐慌する、という設定を納得させるのがどうしても難しくなる。本当の姿を見せて欲しいと自ら熱望しながら、恐怖のあまり叫び声をあげて去っていくヒロインが、とんでもなく非礼な女性に見えるのも、宝塚と異形の表現とのせめぎ合いから生まれる言わば齟齬だった。

だが望海風斗のどこまでも伸びるロングトーンと魂の絶唱が劇場中に響き渡る時、それらの軋みは完全に雲散霧消していった。世間を知らないが故に純粋で、そのあまりの純粋さが成人男性としての常識や己を律する規範を逸脱していく、主人公ファントム=エリックの悲劇がまっすぐに届けられる様には、おそらく誰もがエリックの心情にシンクロし味方になるだろう、哀しいまでの愛しさを湧き上がらせる力があった。それが謎を謎として残すことでファントムの存在をミステリアスにスケールアップしている『オペラ座の怪人』と、ファントムと呼ばれるしかなかった無垢な青年の人生を描いたこの『ファントム』との違いをより鮮明にしたばかりでなく、モーリ・イェストンの書いたクラシカルで美しい音楽の魅力を、あますところなく表現して見せてくれている。そう、「くれている」と言いたいほどの、出色の出来に接してみて改めて、この作品への縁の中でいつかはと心に期していたというエリック役を、今トップスターの地位を得た望海が演じることができた。このことひとつをとっても、演劇の神が確かにいることを信じられる尊い時間だった。

一方そのエリックに音楽を託される真彩希帆もまた、高音域までも無理なく豊かに響く歌声で、天与の才能を持った音楽の天使を具現化している。真彩の凄さは、冒頭パリで楽譜を売っている時の歌声を、確実にエリックに磨かれる前の状態としてセーブしているにも関わらず、すでにその歌が心地よいことで、そこから更にクリスティーヌの歌唱力が劇中格段に進歩していく様にも目を瞠る、見事としか言いようのない歌いっぷり。「私の真の愛」で、エリックに素顔を見せて欲しいと訴える歌にも特段の吸引力があり、エリックが仮面を外す決意をすることにも無理がない。何よりクリスティーヌが非礼な女性に見えなかった、歌の力がここまで作品を支えるのかという事実には、胸をつかれる想いがした。
 
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この唯一無二のコンビを取り巻く雪組メンバーも多彩で、その筆頭のキャリエールの彩風咲奈は、彼女本来の美点である育ちの良さを感じさせる、どこか鷹揚な持ち味が、思えば全ての判断が後手後手に回ってしまうキャリエールという人物の、エリックとは違う意味での世間知らずな部分に整合性を与えている。エリックの外見の欠陥について語り合う場面の台詞が全く無神経に聞こえず、本音を言い合える上で尚深くエリックを愛している会話に写ったのは彩風なればこそで、ラストのキャリエールの行動に自然につながる妙味を生んでいる。キャリエール最大の見せ場でもあるエリックとの二重唱「お前は私のもの」も、あの望海と対等に歌えていると思うと、彩風の確かな地力を改めて感じさせるものになった。

シャンドン伯爵とショレを交互に演じた彩凪翔と朝美絢は、シャンドン伯爵がかの『オペラ座の怪人』ではラウル役に当たる、と考えただけでかなり驚くほど、実は非常に為所に乏しい役柄だというところに、ここまで経てきた経験値の高さで、あくまでもスッキリとした二枚目像を構築した彩凪に一日の長はあるものの、朝美の思い込んだら一直線な表現にも観るべきものが多い。一方のショレ役は、その朝美が非常に思い切ったアクの強い造形で役者魂を感じさせれば、彩凪がどこか「ヘタレ」風味の気弱さを見せていて、双方非常に面白いWキャストになった。

またカルロッタの舞咲りんも、歌唱力に定評のある人ならではの思い切り外した歌いっぷりで、新任のプリマドンナが「歌えない」という設定を余裕をもって表現しているし、オペラ座の音楽教師ガブリエルの梨花ますみ、楽屋番ジャン・クロードの奏乃はると、バレエ教師マダム・ドリーヌの早花まこ等が、台詞のないところでもオペラ座の人間模様に確かな深みを与えている。モンシャルマンの透真かずき、ルドゥ警部の真那春人のくっきりとした造形も目立つし、目立つと言えばオペラ座の団員セルジョと、若かりし頃のキャリエールを演じる永久輝せあの視線を集める力には感嘆するばかり。同じく団員リシャールの煌羽レオ、ソレリの彩みちる、フローレンスの星南のぞみ、ラシュナルの綾凰華など、雪組の活きの良い面々が役柄を明るく、闊達に描くことで地下のエリックの世界との対比がより生きた。

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その光り溢れる世界と、闇の世界の対比を描くことを意識したという映像のチョン・ジェジンの仕事は、説明過多に感じる向きもあるやに思うが、初めてこの作品の世界に触れる人には丁寧な作り。一新された稲生英介の装置と共に、新生『ファントム』をわかりやすく提示している。特に今回の『ファントム』では、エリックの従者が沙月愛奈、笙乃茅桜、鳳華はるな、諏訪さき、眞ノ宮るい、縣千の精鋭ダンサー6人に絞られ、エリックが街で救った浮浪者という設定は変わらないが、舞台での役割としては『エリザベート』の黒天使にやや寄った感覚があり、彼女たちの優れたダンス力と共に、エリックの心情も伝わってくる効果になった。またエリックの母ベラドーヴァが、第二ヒロインと言っても過言ではない大きな描き方になり、エリックの母親への思慕とクリスティーヌへの愛が重なり合うことが視覚的にもハッキリと示され、演じる朝月希和の母性の表出も当を得ている。可憐な容姿も役柄によくあった。幼いエリックの彩海せらの幸福な時代のエリックが、伸び伸びとしているだけに切ない。

こうした新たな工夫はもちろん、ショー作家としての才能を常に安定して見せている演出の中村一徳ならではのフィナーレの作り込みも多彩で、組の中心メンバーだけでなく、この作品を最後に雪組組長の大任から離れて専科に異動する梨花ますみ、この公演をもって退団する陽向春輝にも大きな見せ場を作った粋なはからいも美しい。総じて、ミュージカル作品としての『ファントム』、現代の宝塚歌劇が描く『ファントム』の決定版と呼んで、決して大袈裟ではないだろう完成度を示した仕上がりで、望海&真彩以下、舞台を彩るメンバー全員に畏敬の念を抱く舞台となっている。

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また、作品の初日を前に囲み取材がおこなわれ、雪組トップコンビ望海風斗と真彩希帆が記者の質問に答えて、公演への抱負を語った。

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まず望海からトップ披露だった昨年の公演に想いを馳せた「昨年も『ひかりふる路〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜』で、ここで取材をさせて頂いて、もう一年経ったんだと。本当にあっという間だったなという気持ちでここに立っているのですが、大劇場でやってきた『ファントム』を東京のお客様にも楽しんで頂けるように、もっともっととブラッシュアップして東京にやって参りましたが、お客様が入ったらまた変わってくると思うので、それを1回1回大切に感じながら深めていきたいと思います」との真摯な挨拶が。

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続いて真彩から「望海さんもおっしゃったように、大劇場で公演してきたものが東京に来て、お客様やオーケストラの先生方のお力をお借りして、どのように変化していくのかを、自分自身もしっかりと吸収して公演を頑張りたいと思っております。精進して参ります」という真彩らしい、決意を秘めた言葉があり、場は清々しい雰囲気に。

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その中で、念願だった『ファントム』主演への想いを訊かれた望海が「音楽に導いてもらって芝居も深まっていくのが、この作品の素晴らしさ」と語れば、真彩も「この作品は音楽の力がすごく大きな割合を占めていると感じています」と述べ、互いがモーリ・イェストンの音楽に魅了されていることを感じさせていた。

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また「互いの歌をどう感じるか?」という質問に望海が「よく高い声が出るなと思います。自分が導いているのですが、あぁよく出るなと」と笑顔で言うと真彩が「1幕最後の歌声が本当に素晴らしくて、私は気絶しているのですが、気絶していても起きたいくらい!」と朗らかに応えて、絶大な歌唱力を誇るトップコンビの相性の良さが伝わる時間になっていた。

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尚、囲み取材の詳細は舞台写真の別カットと共に、3月9日発売の「えんぶ」4月号にも掲載致します。どうぞお楽しみに!
 

〈公演情報〉
宝塚雪組公演
三井住友VISAミュージカル『ファントム』
脚本◇アーサー・コピット
作詞・作曲◇モーリ—・イェストン
潤色・演出◇中村一徳
出演◇望海風斗 真彩希帆 ほか雪組
●1/2〜2/10◎東京宝塚劇場 
〈料金〉SS席12,000円 S席8,800円  A席5,500円 B席3,500円 
〈お問い合わせ〉0570-005100 宝塚歌劇インフォメーションセンター




【取材・文/橘涼香 撮影/岩村美佳】



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ミュージカル『ファントム』で城田 優が演出に挑む。加藤和樹とWキャストでファントム役も!

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加藤和樹 城田 優 愛希れいか 木下晴香 
廣瀬友祐 木村達成 エリアンナ エハラマサヒロ 神尾 佑 岡田浩暉

大ヒットミュージカル『ファントム』が、本年11〜12 月に東京、大阪で上演される。
フランスの小説家ガストン・ルルーのベストセラー小説『オペラ座の怪人』を原作としたミュージカル『ファントム』は、脚本家アーサー・コピットと、作曲家モーリー・イェストンの黄金コンビにより、怪人ファントムの人間像に焦点をあてたストーリーと独創的な楽曲で、高い評価を得て以来、世界中の観客を魅了している。2004年の日本初演から国内でも大ヒットを遂げているが、15年の時を経て、今回、新たなファントムとして生まれ変わる。

新演出を手掛けるのは、作曲家モーリー・イェストンが期待を寄せる城田優。本作初、主演ファントム役と演出に挑戦。もう1人の主演ファントム役を務めるのは加藤和樹。怪人ファントムと純真無垢な人間エリックという二面性を持つ繊細な役どころに、数々の作品で主演を務める話題の2人がWキャストで挑む。
ヒロインのクリスティーヌ役には、宝塚歌劇団月組トップ娘役を経て退団後の活躍に目が離せない愛希れいかと、抜群の歌唱力で大作ミュージカルの主要な役を務め、躍進を遂げている木下晴香がWキャストでつとめる。
ファントムの恋敵となるシャンドン伯爵役には、ミュージカル界で活躍が目覚ましい廣瀬友祐と木村達成が Wキャストで登場。オペラ座のプリマドンナ・カルロッタ役には、圧倒的なパワフルボイスで魅了するエリアンナ、カルロッタの夫ショレ役には、異色の存在感を放つお笑いタレントのエハラマサヒロ、ファントムの謎を追うルドゥ警部役には確かな演技力で信望が厚い神尾 佑が初ミュージカル出演。そして物語のキーマンとなるオペラ座の支配人キャリエール役には、舞台、映画、テレビドラマと幅広い活躍で人気を博する岡田浩暉が出演。
人気実力を兼ね備えた個性豊かなキャスト陣が顔を揃えての今までにない新たな『ファントム』が創出される!
 
 【コメント】
モー リー・イェストン (作詞・作曲) 
優が演出すると聞いて、それはとても良いアイディアだ!と嬉しくなりました。彼は実に魅力的なスターで、表現者として優れているだけでなく、考える俳優でもあります。知性に溢れてユーモアのセンスも冴えている。何より、演出家は登場人物の感情を事細かに把握しなければいけませんが、その点、優は既に演じているから心強い。これまで『ファントム』は世界中で多数上演されてきましたが、エリックを演じた俳
優が演出を務めるのは今回が初めてです。
私がこの『ファントム』を創った時には、既に同じガストン・ルルーの原作を元にした有名映画がありました。それでも創りたいと思ったのは、全く新しい解釈の作品を作れると確信したから。『ファントム』がこうして日本で愛され、新たな演出で進化していくのは、光栄であり喜びです。優を信頼していますし、彼の本能の赴くままに自由に演出してほしい。今まで見たことのない、優ならではのオリジナリティが生きた『ファントム』を期待しています。

城田 優(演出) 
この度、ミュージカル『ファントム』において、再びエリック役を、そして演出をさせていただくことになりました。これまで、20年間エンターテイメントの世界で培ってきた、城田 優の想像力の限りを尽くし、全く新たな『ファントム』を、最高のキャスト、スタッフ、チーム一丸となって、造りあげていきたいと思っています。
また、作者のモーリーさんからは「優の思い通りに演出していいよ、楽しみにしています」と、温かい言葉で背中を押していただき、ただでさえプレッシャーを感じていた僕にとって、大きな大きな勇気となりました。
この魅力溢れる大好きな作品を、これから更に精一杯磨き、より美しく、儚い物語をお届けしたいと思っていますので、皆様どうか、劇場まで足を運んでください!まだまだ不束者な私ですが、応援よろしくお願い致します。

 
〈公演情報〉
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ミュージカル『ファントム』
脚本◇アーサー・コピット
作詞・作曲◇モーリー・イェストン
原作◇ガストン・ルルー
演出◇城田 優
出演◇加藤和樹/城田 優(’W キャスト)、愛希れいか/木下晴香(W キャスト)、
廣瀬友祐/木村達成(W キャスト)、エリアンナ、エハラマサヒロ、神尾 佑、岡田浩暉
●11/10〜12/1◎TBS赤坂ACTシアター
●12/7〜16◎梅田芸術劇場メインホール
〈チケット一般発売開始〉9月7日(土)10:00〜
〈料金〉〔東京〕S席13,500円 A席9,000 
 〔大阪〕S席13,500円 A席9,000 B席 5,000円(全席指定・税込) ※未就学児童入場不可
〈お問い合わせ〉梅田芸術劇場(10:00〜18:00)[東京]0570-077-039[大阪]06-6377-3800

音楽劇ライムライト


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橋爪功の主演で、ある父を巡る哀しい喜劇『Le Pere 父』開幕!

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フランス演劇賞最高位のモリエール賞最優秀脚本賞ほかを受賞、ブロードウェイのトニー賞、英国のローレンス・オリビエ賞で主演男優賞を受賞した傑作『Le Pere 父』が、2月2日に東京芸術劇場 シアターイーストで初日を迎えた(24日まで。兵庫、上田、高知、名古屋、松本公演あり)
 
本作は、フランスの気鋭の演出家ラディスラス・ショラーによって2012年にパリで初演され、14年にはフランス最高位の演劇賞・モリエール賞最優秀脚本賞のほか数々の賞を受賞した。英語版に翻訳された後には、ウエストエンドやブロードウェイのほか世界30カ国以上で上演され、トニー賞、ローレンス・オリビエ賞の主演男優賞など各国の主要な賞を受賞、絶賛された。見逃せない注目作がフランスオリジナル版のラディスラス・ショラーの演出で、ついに日本初演となった。
 
本作の主人公、認知症の症状にある父親・アンドレは、これまでに各国の名だたる俳優たちが演じてきた。日本初演となる今作でアンドレを演じるのは橋爪功。その娘・アンヌを若村麻由美が、また2人の周辺の人々を、元宝塚歌劇団トップスターの壮一帆、進境著しい太田緑ロランス、実力派として定評のある今井朋彦と吉見一豊が演じている。

【ストーリー】
80歳のアンドレが1人で暮らすアパルトマンに、娘のアンヌが駆けつける。若い看護師が泣きながら彼女に電話をしてきたため、父に何らかの異変を感じ、行くはずだった旅行を急きょ取りやめてやって来たのだった。アンドレは看護師を自分の腕時計を盗んだ悪者呼ばわりし、自分は1人でやっていけるから看護師の助けなど必要ないと言いはる。しかし、アンヌに指摘されると、その腕時計はいつもの秘密の場所に隠してあった。なぜアンヌは誰も知らないはずの自分の隠し場所を知っているのか……。

その公演初日を迎えて、演出のラディスラス・ショラー、出演者代表として橋爪功、若村麻由美のコメントが届いた。 
 
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【コメント】
演出:ラディスラス・ショラー
私たちの仕事の成果を舞台で見ることに胸躍らせています。同時に、日本の観客がこの作品にどのように反応するのか、非常に興味があります。フランスのように笑うのか?それは同じ個所で?私の演出作品が母国からこんなに遠い場所で上演されるのは初めてなのです…。
稽古は、率直に言って、素晴らしくうまくいきました。言語の違いは、制作側が選んだ優秀な通訳のおかげで障壁とは感じませんでした。フランスと同じリズムで仕事をし、日本の俳優の傾聴力や、フランス人である登場人物を体現する能力に感銘を受けました。そして、橋爪さんと若村麻由美さんは、非常に違う種類の俳優だと思いました。麻由美さんは人の話を聞き、パフォーマンスの完璧さを追求しつつ、役に入り込むのに時間をかけます。橋爪さんは稽古のたび、私の提案の方向性に沿いながらも、何かしら違うことを編み出します。この2人のは俳優の共演は、間違いなくマジカルなものになるでしょう。
フランスの偉才フロリアン・ゼレールの戯曲の公演をぜひ観に来てください。彼のドラマティックな文体が、今回素晴らしいチームによって演じられます。もろく複雑で非常に人間的な登場人物たちに、皆さんは必ず自分自身を見出すことでしょう。時には笑うことでしょう。そして、私自身と同じく、皆さんがこの「父」に心揺さぶられることを願っています。

アンドレ役:橋爪功
日本の多くの俳優さんにラッド(ラディスラス・ショラー氏)の演出を経験してほしいと思うほど、明快で明晰な演出でした。ラッドは俳優への演技指導もとても的確で、演劇への愛に満ち溢れた素敵な演出家です。
ラッドと共演者と共に地道に稽古を積み重ねる事ができました。セリフが完全に入っていない時は共演の皆さんにはご迷惑をおかけしたこともあり、申し訳ありませんでした(なんてね、謙虚です)。
多くの方々に劇場にいらしていただき、この作品をお楽しみいただきたい。何かしらお持ち帰りになれるモノがあると思います。

アンヌ役:若村麻由美
初来日のラッドは、言語の壁を超え、演者の内面を見抜いて次々と具体的に解決する、作品と出演者への愛に溢れた演出家です。全稽古が終了した時、橋爪さんがおっしゃった「イイ稽古だった」の一言に思わず涙ぐんで声をつまらせたラッドを忘れられません。
共演の皆様は、演出家の言葉を即体現出来る実力派揃いで刺激的なお稽古場でした。橋爪さんのアンドレは卓越した技術と魂を刻む圧巻のJAZZ演奏のようです。胸をお借りして、娘アンヌの苦悩と選択を多彩に描きたいと思います。
この作品は、父親の錯綜する記憶の混乱を観客も同じように体験するスリリングな芝居です。人と時系列の辻褄が合わないのは当然なので、安心して笑って頂き涙して頂ければ、大きな物を持ち帰って頂けると思っております。

〈公演情報〉
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『Le Pere 父』
作◇フロリアン・ゼレール
演出◇ラディスラス・ショラー
出演◇橋爪功 若村麻由美 壮一帆 太田緑ロランス 吉見一豊 今井朋彦
●2/2〜24◎東京 東京芸術劇場 シアターイースト
〈お問い合わせ〉東京芸術劇場ボックスオフィス 0570-010-296 (休館日を除く10:00〜19:00) 
●3/16・17◎兵庫 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
〈お問い合わせ〉芸術文化センターチケットオフィス 0798-68-0255(休館日を除く10:00〜17:00)
●3/2・3◎上田 サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター) 小ホール
〈お問い合わせ〉上田市交流文化芸術センター 0268-27-2000(9:00〜19:00 火休館日)
●3/6◎高知 高知市文化プラザかるぽーと 大ホール
〈お問い合わせ〉公益財団法人高知市文化振興事業団 088-883-5071
●3/9◎名古屋 ウィンクあいち
〈お問い合わせ〉中京テレビ事業 052-588-4477(10:00〜18:00/土・日・祝日休業)
●3/21◎松本 まつもと市民芸術館 小ホール
〈お問い合わせ〉まつもと市民芸術館チケットセンター 0263-33-2200(10:00〜18:00)
〈公演HP〉 https://www.father-stage.jp
〈公式ツイッター〉 @father_stage


【撮影/引地信彦】




音楽劇ライムライト


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東山義久&海宝直人 ダブルキャストで主演するミュージカル『イヴ・サンローラン』稽古場レポート!

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東山義久 海宝直人

東山義久と海宝直人がダブルキャストで主演、ファッションデザイナーのイヴ・サンローランを描くミュージカル『イヴ・サンローラン』が、2月15日によみうり大手町ホールで開幕する。(3月3日まで。そののち3月26日に兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールで公演)

フランスが誇るファッションデザイナーで、“モードの帝王”と呼ばれたイヴ・サンローランの華麗な人生の光と影を描くオリジナルミュージカルで、イヴ・サンローランを描くミュージカルは世界でも初めての試みだ。作・演出は荻田浩一、音楽を斉藤恒芳、衣裳を朝月真次郎が担当する。
その公演の稽古場からレポートをお届けする。 

訪れた稽古場では、2幕冒頭のシーンをいちから組み立てていた。音楽のなかで様々に展開していく場面を、細かく丁寧に作り上げていく。作品構造として特徴的なのは、イヴ・サンローラン、彼のパートナーであるピエール・ベルジェ(上原理生/大山真志)を中心に、他のキャストが舞台上に囲むようにいて、入れ替わり立ち替わりに様々な役を演じること。

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2幕冒頭は、1958 年にモンドリアン・ルックを発表し、1966 年にプレタポルテのライン、リヴ・ゴーシュの一号店を出すなど、イヴ・サンローランが隆盛を極める頃が描かれている。仲間や投資家などに囲まれた華やかな世界だ。舞台上では、様々な場所で物語が展開していくため、荻田が歌詞にあわせて役者たちの導線や動きを細かく指示しながら、振付の港ゆりかが具体的に振付を作っていく。荻田の頭のなかにあるイメージが、次第に形になっていくのが面白い。本番の舞台では観客の目が足りないのではと思うほどに盛り沢山な場面だった。
 
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キャストたちは、その細かな動きや振付を、頭と体に入れるのが大変そうなのだが、笑いが絶えないとても明るい稽古場。東山と海宝は眼鏡を、上原と大山と川原一馬がジャケットを身につけているのも、この役ならではだ。
ダブルキャストの東山と海宝、上原と大山は、ともに入れ替わりながら稽古を進め、お互いに確認しあい、協力しながら作りあげていた。ダンスが得意な東山と、歌が得意な海宝が、お互いにアドバイスしあう姿も。

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イヴ・サンローランが、とある男性に魅了される一瞬の場面の振付で、どう動くと美しく見えて動きやすいかを、東山が考えて海宝にレクチャー。また、三拍子の歌を確認しながら、言葉を音にどうはめるのか、東山が海宝に教えを請う。
それぞれの持つキャラクターも異なるふたりだが、技術的な面でも対照的なふたりが、それぞれにどんなイヴ・サンローランを演じるのか、益々興味が湧いた。

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上原と大山も、歌声はもちろん、動き方ひとつとっても違う。ダブルキャストならではの組み合わせの違いも楽しみだ。
ともに何役かを演じる安寿ミラの艶やかさ、伊東弘美の達者ぶり、皆本麻帆の奔放さ、ディオール役の川原(2/20 以降出演、2/19 までは大山が演じる)の煌めきなど、見どころはつきない。

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〈公演情報〉
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ミュージカル『イヴ・サンローラン』
作・演出◇荻田浩一 
音楽◇斉藤恒芳 
衣裳◇朝月真次郎
出演◇東山義久/海宝直人(Wキャスト) 
伊東弘美 皆本麻帆 
上原理生(Wキャスト※東京公演2/19まで出演) 大山真志(Wキャスト/役替り・全日程出演) 川原一馬(Wキャスト) 神田恭兵 奥田努 和田泰右 
青木謙 RIHITO 中塚皓平 橋田康 小野沢蛍 中岡あゆみ
安寿ミラ 
●2/15〜3/3◎よみうり大手町ホール
〈料金〉11,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉キョードー東京 0570-550-799(平日 11 時〜18 時・土日祝 10 時〜18 時)
●3/26◎兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
〈お問い合わせ〉芸術文化センターチケットオフィス 0798-68-0255(10:00〜17:00 月曜休み ※祝日の場合翌日) 
〈料金〉A席9,800円 B席6,800円(全席指定・税込)
〈公式サイト〉 https://www.yume-monsho.com/









十二番目の天使


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